JPH10153655A - ミリ波画像システム - Google Patents

ミリ波画像システム

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JPH10153655A
JPH10153655A JP9147045A JP14704597A JPH10153655A JP H10153655 A JPH10153655 A JP H10153655A JP 9147045 A JP9147045 A JP 9147045A JP 14704597 A JP14704597 A JP 14704597A JP H10153655 A JPH10153655 A JP H10153655A
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millimeter
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wave
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ムーア・エレン
Robert Kolodzinski
コロドジンスキ・ロバート
John E Kapitzky
カピッツスキ・ジョン・イー
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    • H01Q19/00Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic
    • H01Q19/06Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic using refracting or diffracting devices, e.g. lens
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミリ波カメラの小型化を図ること。 【構成】 レンズ28とFPA(フォーカル・プレーン・
アレイ)30との間に透過反射板34と負荷切換付ねじり反
射器38とが設けられている。視野内からレンズ28を通っ
て入射するミリ波が透過反射板34を通って一方向に偏波
した直線偏波となり,この直線偏波がねじり反射器38で
反射して所定角度回転した直線偏波となり,この所定角
度回転した直線偏波が透過反射板34で反射してFPA30
に向う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】この発明はミリ波画像システムに関す
る。特に,この発明は対象物からのミリ波輻射を検出
し,そこからイメージを生成するカメラに関する。
【0002】
【発明の背景】衣服の下に隠蔽されたプラスチックの武
器や爆弾を検出するのは,従来の禁制品検出技術では容
易ではない。低周波磁界を使った従来のシステムでは非
金属や非磁性体の物体を検出することはできない。これ
らのタイプの禁制品を検出する共通の技術にはX線や電
離放射線方式等がある。しかしながら,これらの技術は
有害であるという理由,または有害であるかもしれない
という理由により,それらの使用は制限されている。
【0003】ところで,すべての物体は電磁波を広いス
ペクトルにわたって,自然に輻射または反射することが
知られている。物体からの輻射または反射のレベルはい
くつかのファクターによって決められる,例えば物体の
材質,表面の状態,そしてその温度である。さらに,人
間の体は特に良好なミリ波の輻射体であることが知られ
ている。ミリ波は1−10mmの波長によって特徴づけら
れ,それに対応する周波数は 300−30GHz である。こ
れとは対照的に,金属体はほとんど輻射がなく,ミリ波
の良好な反射体である。プラスチック,セラミック,プ
ラスチック爆弾,麻薬などの誘電体は人体と金属体との
中間の輻射特性を持っている。ミリ波はほとんどの衣類
や建築建材を事実上透過する。
【0004】すべての物体がミリ波を反射するか,また
は輻射するので,2つの異なった技術がこれらの特性の
一方または他方を探求するため発展してきた。パッシブ
・イメージングには,物体や人体から自然に輻射される
ミリ波を検出する高い感度を持ったカメラが使われる。
そして,輻射の小さな違いを識別する高感度な受信器が
要求される。輻射はカメラの受信器によって処理され,
ミリ波信号はビデオ信号に変換される。このビデオ信号
の強度は輻射信号の電力レベルにおおよそ比例する。異
なるビデオ信号強度はピクセルごとにコード化され,表
示画面上に黒から灰色を経て白までの範囲で表示され
る。
【0005】人の衣服に隠されたプラスチックの武器は
明るい(暗い)人体を背景として暗い(明るい)シルエ
ットとして見える。暖かい人体が暗くなるか,明るくな
るかはデータ処理プログラムに依存する。パッシブ・イ
メージングは次の場合に優れている。(1) 生体にミリ波
を投射することが認められない場合。(2) ユーザが,モ
ニタによって検出されるかも知れない信号を出すイメー
ジング・システムを望まない場合。この発明において述
べるイメージング・システムはパッシブ・イメージング
・カメラである。
【0006】アクティブ・イメージングは物体や人から
のミリ波の反射を利用したものである。この方法では,
ユーザは被検査対象物に向けてミリ波発信器から信号を
発射する。ミリ波は対象物で反射しカメラに帰ってく
る。カメラ内においてミリ波はビデオ信号に変換され,
ディスプレイ上で輝度変化または色の変化として現われ
るようにピクセルごとに処理される。対象物に照射され
る送信信号の発信器はカメラに取り付けられるか,また
は離してセットされる。アクティブ・イメージングでも
パッシブ・イメージングで使われたと同じような高感度
カメラが使われる。
【0007】上述の特性はミリ波を使った禁制品検出シ
ステムの中ですでに利用されている。それらのシステム
の例は次の米国特許で記述されている。
【0008】米国特許No.5,227,800はミリ波禁制品検出
アクティブ・システムを開示している。このシステムに
おいては,ミリ波カメラの視野内にある物体を照射する
ためにミリ波発信器が設けられている。視野内の物体で
反射したミリ波はカメラ・モジュールによって受信さ
れ,フォーカル・プレーン・レシーバ・アレイで処理さ
れる。アレイの各々のエレメントによって測定された信
号強度は視野内の物体の画像を形成するのに使用され
る。
【0009】米国特許No.5,047,783は画像分解能を向上
させたミリ波パッシブ・イメージング・システムについ
て開示している。フォーカル・プレーン・アレイに入射
する信号エネルギを回転屈折くさびを用いて偏向させ
る。信号エネルギを偏向させることにより,フォーカル
・プレーン・アレイの各々のエレメントによってサンプ
ルされる領域が拡大される。この拡大された領域におい
て信号を処理することにより画像分解能が改善される。
【0010】上述のシステムは従来の他の画像技術より
かなりの先進性を有しているが,そのようなシステムは
小型のユニットで使うのに適していない。このように,
従来のシステムのイメージ分解能技術はレンズやモータ
の追加が必要であり,その結果,外形が大きくなった
り,複雑になったりしていた。
【0011】
【発明の概要】この発明は小型化が可能なミリ波画像シ
ステム,特にミリ波カメラを提供することを目的とす
る。
【0012】この発明はまた,ミリ波画像システムにお
いて画像の分解能を改善することを目的とする。
【0013】さらにこの発明は,スーパーヘテロダイン
方式において局部発振器からの信号による悪影響を排除
することを目的とする。
【0014】この発明はさらに,ノイズによる影響を排
除できるミリ波画像システムおよび方法を提供すること
を目的とする。
【0015】この発明はさらに,複数のチャネルを備え
たミリ波受信手段におけるチャネルごとの種々のばらつ
きをなくすことを目的とする。
【0016】さらにこの発明は,対象物に容易に狙いを
定めることのできるミリ波画像システムを提供すること
を目的とする。
【0017】小型化を図ることに向けられた第1の発明
は,ミリ波受信手段と,視野内からのミリ波を上記ミリ
波受信手段上に収束させるレンズ手段とを含むミリ波画
像システムにおいて,一方向に偏波したミリ波を透過さ
せ,上記一方向以外の偏波面を持つミリ波を反射させる
透過反射手段と,入射するミリ波直線偏波の偏波面を所
定角度回転させて反射するねじり反射手段とが,上記レ
ンズ手段と上記ミリ波受信手段との間のミリ波伝播経路
に設けられ,視野内から上記レンズ手段を通って入射す
るミリ波が上記透過反射手段を通って上記一方向に偏波
した直線偏波となり,この直線偏波が上記ねじり反射手
段で反射して所定角度回転した直線偏波となり,この所
定角度回転した直線偏波が上記透過反射手段で反射して
上記ミリ波受信手段に向うように,上記透過反射手段と
上記ねじり反射手段とが配置されていることを特徴とす
る。
【0018】視野内からのミリ波はレンズ手段に入射
し,レンズ手段によりフォーカシングされる。このフォ
ーカシング過程で,入射ミリ波は透過反射板を透過して
直線編波となる。直線偏波の入射ミリ波はフォーカシン
グの過程でねじり反射手段および透過反射手段で合計2
回反射してミリ波受信手段上に焦点が合い,受信され
る。入射ミリ波はレンズ手段を通ってミリ波受信手段に
受信されるまでの間に,レンズ手段とミリ波受信手段と
の間の空間内で2回反射するので,レンズ手段とミリ波
受信手段との間の距離を,最大限,レンズ手段の焦点距
離の約1/3まで小さくすることができる。これによ
り,ミリ波画像システム,特にミリ波カメラを小型化す
ることが可能となる。
【0019】好ましい実施態様では,レンズ手段から対
象物までの距離が測距装置,たとえば超音波距離測定装
置により測定され,この測定された距離に基づいてフォ
ーカシング制御が行われる。フォーカシング制御におい
て,ミリ波受信手段を動かしてもよいし,光学系の他の
構成要素(レンズ手段,透過反射手段またはねじり反射
手段)を動かしてもよい。
【0020】他の好ましい実施態様では,レンズ手段の
前に,30〜 300GHz 内の適当な帯域のミリ波のみを通
過させる帯域通過フィルタが設けられる。
【0021】望ましい実施態様では,上記ねじり反射手
段は,ミリ波を輻射する基準負荷と,この基準負荷の前
に配置された切換可能なねじり反射器とから構成される
負荷切換付ねじり反射手段である。上記切換可能なねじ
り反射器は2つのモードを持つ。第1のモードでは入射
するミリ波直線偏波の偏波面を所定角度回転させて反射
し,第2のモードでは入射するミリ波を透過させ,かつ
上記基準負荷からのミリ波輻射を上記ミリ波受信手段に
向けて放射する。
【0022】このようなミリ波画像システムは次のよう
にして駆動される。測定シーケンスを少なくとも2つの
部分に分ける。第1の部分では切換可能なねじり反射器
をの第2のモードに設定して,上記ミリ波受信手段から
基準負荷のレベルを表わす信号を取込む。第2の部分で
は切換可能なねじり反射器を第1のモードに設定して,
視野内からのミリ波のレベルを表わす信号をミリ波受信
手段から取込む。
【0023】取込んだ基準負荷レベルを用いて対象物の
ミリ波輻射を表わす信号に含まれるノイズ成分を除去す
ることができる。
【0024】他の好ましい実施態様では,上記ミリ波受
信手段に向けてミリ波を放射する雑音発生器が設けられ
る。
【0025】このようなミリ波画像システムの駆動は次
のように行なわれよう。すなわち,測定シーケンスを少
なくとも3つの部分に分ける。第1の部分では切換可能
なねじり反射器を上記の第2のモードに設定して,ミリ
波受信手段から基準負荷のレベルを表わす信号を取込
む。第2の部分では切換可能なねじり反射器を上記第2
のモードに設定するとともに,雑音発生器を駆動して,
ミリ波受信手段から雑音発生器で発生するミリ波のレベ
ルを主に表わす信号を取込む。第3の部分では切換可能
なねじり反射器を上記の第1のモードに設定して,ミリ
波受信手段から視野内からのミリ波のレベルを表わす信
号を取込む。
【0026】測定シーケンスの第2の部分においてミリ
波受信手段には基準負荷からの輻射ミリ波信号と雑音発
生器からのミリ波信号とが受信されるが,雑音発生器の
ミリ波信号のレベルの方がはるかに高いので,基準負荷
を無視することができる。
【0027】この実施態様はミリ波受信手段がアレイ状
に配列された多数のミリ波受信素子(アンテナ)を含
み,各受信素子に信号処理回路がそれぞれ接続されてい
る構成において有用である。測定シーケンスの第2の部
分において雑音発生器が駆動されたときに,受信素子に
接続された信号処理回路から得られる受信信号のレベル
がすべて等しくなるように,信号処理回路のゲインが調
整される。これにより,受信素子や信号処理回路の特性
のばらつきが改善され,質の高いミリ波画像の生成が可
能となる。ゲイン調整は受信信号のレベルに対してソフ
トウエア上で行なうことができる。
【0028】分解能を改善することに向けられた第2の
発明は,ミリ波受信手段と,視野内からのミリ波を上記
ミリ波受信手段上に収束させるレンズ手段とを含むミリ
波画像システムにおいて,上記ミリ波受信手段が一次元
または二次元的に配列された複数の受信素子を含み,上
記ミリ波受信手段それ自体,または上記レンズ手段から
入射するミリ波を上記ミリ波受信手段に向けて反射する
反射手段を微小変位させる駆動手段が設けられ,上記駆
動手段による上記ミリ波受信手段または上記反射手段の
微小変位により,上記の各受信要素に,その受信要素が
担当する領域内の複数点からのミリ波が入射するように
なされていることを特徴とするものである。
【0029】駆動手段によって起こされるミリ波受信手
段または反射手段の微小変位はレンズ手段の光軸に対す
る傾斜であっても,レンズ手段の光軸に垂直な方向への
移動であってもよい。反射手段は1つのみならず,複数
設けることもできる。反射手段が複数ある場合にはいず
れか一つに微小変位を生じさせればよい。
【0030】ミリ波受信手段において,隣接する受信要
素の間には間隙がある。複数の受信要素のそれぞれはミ
リ波画像システム(ミリ波カメラ)の視野内において検
知または測定を担当する領域を持っている。受信要素に
入射するミリ波はそれが担当する領域の一部分からのも
のであり,上記領域内には受信要素によって検知または
測定されない空白の部分が存在する。
【0031】この発明によると,ミリ波受信手段または
反射手段を微小変位させることにより,結果的に,各受
信要素がそれが担当する領域を走査することになる。各
受信要素はそれが担当する領域内の複数の点からのミリ
波を受信することができる。したがって,分解能が向上
する。
【0032】スーパーヘテロダイン方式によるミリ波の
受信において,局部発振器からの信号の悪影響を防止す
ることに向けられた第3の発明によるミリ波画像システ
ムは,視野内から入射するミリ波の所定周波数帯域内の
特定の周波数の2のn乗分の1(nは正の整数)の周波
数を持つ信号を発生する局部発振器,および非線形特性
を持つミリ波帯受波素子を含み,視野内から入射する上
記所定周波数帯域のミリ波と,上記局部発振器から発信
される信号とを受波し,これらの受波した信号をミキシ
ングして上記所定周波数帯域内の周波数と上記特定の周
波数との差によって表わされる周波数帯域の信号を含む
受波信号を出力するミリ波受波手段を備えているもので
ある。
【0033】非線形特性を持つミリ波帯受波素子内にお
いて,局部発振器の発信周波数の2のn乗の周波数と,
視野内から入射する所定周波数帯域の周波数との差の周
波数の信号が生じる。この信号が中間周波信号であり,
フィルタによって取出され,検波される。局部発振器の
周波数は視野内から入射するミリ波の周波数と帯域がは
るかに異なるので,局部発信信号が受信動作に悪影響を
与えることが防止される。
【0034】ノイズ成分を除去することに向けられた第
4の発明によるミリ波画像システムは,既知の受信信号
を生じさせる基準負荷,上記基準負荷からのミリ波信号
または対象物からのミリ波信号を受信するミリ波受信手
段,上記ミリ波受信手段による上記基準負荷からのミリ
波の受信と,上記対象物からのミリ波の受信とを切換え
る手段,および上記ミリ波受信手段による上記基準負荷
からのミリ波の受信信号と上記対象物からのミリ波の受
信信号との比較に基づいて,ノイズ成分が除去された画
像信号を生成する演算手段を備えているものである。
【0035】第4の発明によるミリ波画像の生成方法
は,ミリ波受信手段に基準負荷からのミリ波を受信さ
せ,ミリ波受信手段に対象物からのミリ波を受信させ,
基準負荷からのミリ波の受信信号と対象物からのミリ波
の受信信号との比較に基づいて,ノイズ成分が除去され
た画像信号を生成するものである。
【0036】イメージング環境,受信器,処理回路系等
で生じるノイズ成分は,基準負荷からのミリ波の受信信
号と対象物からのミリ波の受信信号とにほぼ同程度のレ
ベルで含まれていると考えられる。したがって,対象物
からのミリ波の受信信号と,既知の受信信号を生じさせ
る基準負荷からのミリ波の受信信号との比較処理を行う
ことにより,ノイズ成分をほぼ相殺することができる。
【0037】複数のチャネルをもつミリ波受信手段を備
えたミリ波画像システムにおいて,チャネルごとのばら
つきをなくすことに向けられた5の発明によるミリ波画
像システムは,複数のチャネルを有し,各チャネルが,
対象物からのミリ波をそれぞれ受信するミリ波受信素子
と,このミリ波受信素子の後段に接続された処理回路と
を含む,ミリ波受信手段,上記ミリ波受信手段に受信さ
れる標準ミリ波を発生する標準ミリ波発生器,および上
記標準ミリ波発生器を動作させて上記ミリ波受信手段に
標準ミリ波を受信させ,各チャネルの処理回路から出力
される出力信号に基づいてチャネルごとにゲイン補正係
数を算出する手段を備えているものである。
【0038】第5の発明によるゲイン調整方法は,複数
のチャネルを有し,各チャネルが,対象物からのミリ波
をそれぞれ受信するミリ波受信素子と,このミリ波受信
素子の後段に接続された処理回路とを含む,ミリ波受信
手段を備えたミリ波画像システムにおいて,上記ミリ波
受信手段に受信される標準ミリ波を発生する標準ミリ波
発生器を設け,上記標準ミリ波発生器を動作させて上記
ミリ波受信手段に標準ミリ波を受信させ,各チャネルの
処理回路から出力される出力信号に基づいてチャネルご
とにゲイン補正係数を算出するものである。
【0039】対象物のイメージングに先だってゲイン補
正係数を作成しておく。イメージングのために対象物か
らのミリ波を受信したときに,各チャネルの処理回路か
ら出力される出力信号にチャネルごとのゲイン補正係数
を作用させて最終的な画像データを得る。これによりミ
リ波受信要素(たとえばアンテナ)のばらつきや,処理
回路の増幅器のゲインを校正してすべてのチャネルにお
いて正しい画像データを得ることができる。
【0040】対象物に狙いを定めることが容易な第6の
発明によるミリ波画像システムは,対象物からのミリ波
を受信してミリ波画像を形成するための画像データを得
るミリ波受信手段,対象物からの光を受光して光学画像
を形成するための画像データを得る光学撮像手段,およ
び上記光学撮像手段から得られる画像データを用いて形
成される光学画像の一部に,上記ミリ波受信手段から得
られる画像データを用いて形成されるミリ波画像を嵌込
んだ表示画像のための映像信号を形成する手段を備えて
いるものである。
【0041】ミリ波画像に比べて光学画像は分解能が非
常に高いので,光学画像を見ながら対象物に狙いを定め
ることは容易である。この発明によると,見易い光学画
像の一部にミリ波画像が嵌込まれているので,対象物の
所望の箇所にミリ波によるイメージング領域を容易に設
定することができる。
【0042】
【実施例の説明】図面を参照して説明する。図面におい
て同一要素には同一の参照符号が付されている。図3は
この発明の好ましい実施例によるミリ波カメラ20を示
す。図3のミリ波カメラ20は,カメラの視野内にある対
象物からのミリ波輻射を受信し,それから画像を生成す
るよう設計されている。
【0043】図1および2はこの発明の好ましい実施例
によるミリ波カメラ・システムの光学系,電気系,自動
焦点(オート・フォーカシング)システムおよび冷却シ
ステムのブロック・ダイアグラムを示すものである。ミ
リ波カメラ・システムは,図1のミリ波カメラ20と,ミ
リ波カメラ20に電力および制御信号を供給すると共に,
システムで生成された画像を出力するための図2のコン
ソール・ユニット206とから構成される。
【0044】最初に図1の光学系について説明する。視
野内からの輻射22はまずマクロレンズ208 に入射する。
この発明の実施例では,マクロレンズは追加レンズで,
それはミリ波カメラ20の焦点範囲を広げる役目をする。
視野内からの輻射は次に,直接またはマクロレンズ208
を通してミリ波カメラのパッシブ光学系210 に送られ
る。パッシブ光学系210 は帯域通過フィルタ24,レンズ
28および透過反射板(transreflector plate)34を含
む。その動作を以下に図3を使って説明する。
【0045】対象物のミリ波画像を生成するときには,
パッシブ光学系210 を通過した信号36(図1)は,負荷
切換付ねじり反射器(load switching twist reflecto
r)38(図1)のSTR(switchable twist reflecto
r)(切換可能なねじり反射器)108 (図7)に送られ
る。STR108 は電源144 によりバイアスされ,信号36
を反射する。反射した信号はアレイ・アンテナによって
処理するためFPA(focal plane array )(フォーカ
ル・プレーン・アレイまたはフォーカル・プレーンに置
かれたアンテナ・アレイ))30に送られる。圧電(ピエ
ゾ)トランスジューサ部212 は,負荷切換付ねじり反射
器38に結合しており,後述するように,ミリ波画像を生
成する過程で,FPA30で受信した画像の分解能を改善
するために用いられる。STR108 はダイオード・アレ
イ133 (図8)を含む。ダイオード・アレイ133 はコン
ソール206 (図2)からSTRドライバ214 を介して送
られる信号の制御の下でバイアスされる。
【0046】STR108 で反射してFPA30に入射する
信号42は,視野内からの輻射信号と,局部発振器166 で
発生したおよそ47GHz の局部発振信号を含んでいる。
局部発振信号は,視野内からの輻射信号とFPA30にお
いて混合される。図12を参照して後述するように,局部
発振信号は視野内から入射する輻射信号22をおおよそ2.
5GHz の周波数に落すのに役立つ。局部発振バイアス
電源216 によって局部発振器166 に電源が供給される。
【0047】FPA30で処理された信号は次にビデオ・
マルチプレクサ218 に送られる。ここで信号は,コンソ
ール206 (図2)への送信とコンソール206 での処理の
ために時間の順序に直列化される。。これらの信号はミ
リ波カメラの入出力ポート220 (図1)を通してコンソ
ールに送られる。図2に示すコンソール206 では,上記
の直列化された信号はコンソール・ホスト・コンピュー
タ222 に蓄積される。これらはラジオメータ画像処理装
置224 にて処理することができる。
【0048】ラジオメータ画像処理装置224 は5つの機
能を受け持っている:(1) ホストコンピュータの命令に
応じてデータ収集のためのハードウェア(すなわち,A
/D変換器,負荷切換付ねじり反射器38(図1),雑音
発生器174 および圧電トランスジューサ212 )を制御す
ること。(2) 1データ・フレーム(サブフレーム)(基
準負荷,雑音発生および16の走査位置からなる18のタイ
ム・スロットを含む)の間のデータを配列しディジタル
化をすること。(3) データ・フレームの基準負荷タイム
・スロットと雑音発生タイム・スロットで収集した情報
を用いて16の走査位置のデータをキャリブレート(校
正)をすること。(4) 全てのデータをテレビのスキャニ
ングにあわせて並びかえること。(5) 画像処理と表示の
出力のため,最終画像をバッファ(図示略)に格納する
こと。
【0049】次に図3を参照する。ミリ波カメラ構成要
素の構造と動作は,視野内から入射し,参照符号22によ
って一般的に示される輻射信号に関連して以下に説明さ
れる。視野内の対象物によって放射された輻射信号22は
ミリ波カメラ20の帯域通過フィルタ24にまず入射する。
帯域通過フィルタ24は所望の周波数帯域外の信号を阻止
し,所望の周波数帯域のミリ波波長の信号26を通過させ
る。この実施例では,帯域通過フィルタ24は周波数帯域
91.5GHz から96.5GHz の間の信号を通過させるよう
選択される。
【0050】帯域通過フィルタ24を通過した信号26は,
次にレンズ28によって集光されFPA30に送られる。こ
の発明の実施例のレンズ28は,所望波長の帯域のミリ波
波長の輻射の焦点を合わすよう選ばれたバイコンベック
ス・ハイパボリック・タイプのレンズである。
【0051】FPA30に入射する前に,焦点が合わされ
た信号32は透過反射板34に送られる。透過反射板34は所
望の偏波面(すなわち垂直,水平,または回転)を持っ
た信号36のみを通過させる。所望の偏波面を持っていな
いミリ波波長の信号は透過反射板34で反射される。実施
例のカメラにおいては,透過反射板34は垂直偏波の信号
のみを通過するよう選択されている。
【0052】透過反射板34を通過した偏光信号36は負荷
切換付ねじり反射器38のSTR108(図7)に入射して
反射させられる。偏光された信号を反射するのに加え
て,STR108 は反射信号の偏波面を90度シフトさせ,
結果として90°回転された偏光信号40を生じさせる。
【0053】偏波面が90°回転された信号40は透過反射
板34に送り返され,それらは水平偏波であるため透過反
射板34によって反射される。90°回転され,かつ反射さ
れた信号42はFPA30に送られ,ここでミリ波信号が検
波される。
【0054】図3のミリ波カメラのFPA30は,好まし
くは16x16エレメント(アンテナ)のアレーである。こ
れらの 256のアンテナのそれぞれは,後述するように,
4x4でラスター走査され,4096のピクセル(画素デー
タ)が作られる。4096のピクセルから1024ピクセルの画
像が生成される。すなわち,隣接する4つのピクセルの
画像データから1つのピクセルの画像データを作成し
て,人間が見やすいようにする。処理された画像の分解
能(図14参照)は 0.5m離れて3mmx3mm,3m離れて
19mmx19mmである。
【0055】FPA30は両面に金属皮膜をもつデュロイ
ド(Duroid)TM(ロジャー株式会社)のような誘電体層
から構成される。アンテナ64と回路は金属を適当なパタ
ーンにエッチングすることにより作られる。図4はFP
A30の高周波(RF)部を示し,これは2つの層に分け
られる。直線状のテーパを持つスロット・アンテナ64は
回路の反対側にあるのでその外形が破線で示されてい
る。ハッチングした部分が反対側にある金属で,ハッチ
ングしていないところが誘電体である。アンテナ部の上
端には金属はない。この回路におけるアンテナ・アレイ
はスロットライン構造のものである。そのようなアンテ
ナ64は「エンドファイヤ進行波スロット・アンテナ」と
して知られており,P.J.Gibsonの「ビバルディ・アンテ
ナ(The Vivaldi Aerial)」,Proc.of the European M
icrowave Conf.,Brighton,UK (1979) ,pp.101-105に述
べられている。
【0056】高周波回路の他の部分ではマイクロストリ
ップ構造が使用されている。図4に示されているよう
に,回路エレメントは誘電体上の金属であり,その反対
側の全面は接地面である。電界はアンテナから伝達器68
と送信ライン70を介してミキサ66に結合される。ミキサ
に直流バイアスがバイアス・パッドとライン72によって
供給される。回路の中間周波部(IF)はバイアス・パ
ッドの左まで延び,図5の詳細図に示されるように,中
間周波増幅器76,検波器78およびビデオ増幅器80を含
む。差動ビデオ出力はミリ波カメラの出力220 (図1)
から出力されるもので,コンソール222 (図2)を通し
てビデオ出力装置228 (図2)に供給される。図4の回
路基板は標準のプリント基板で,図5に描かれたような
FPA処理回路を構成するに必要な回路部品やICなど
を含む。誘電体回路の中間周波部の反対側は完全な金属
体で接地面を構成している。FPA30の中間周波部やマ
イクロストリップ高周波部などは,頑丈にするために金
属トレー(隣接する回路基板間の電磁遮蔽も兼ねてい
る)74に取り付けられる。金属トレー74はFPA30を形
成するために正確な間隔をもって図3に示すように重ね
られる。これによりアンテナ64相互間の垂直方向と水平
方向の距離が正しく維持できる。アンテナ64は金属トレ
ー74(図4)から突出している。
【0057】1つの回路基板には,図4に示す8つのア
ンテナと,アンテナからの高周波信号をそれぞれ処理す
る図5に示す8系統の処理回路とが設けられる。このよ
うな回路基板が32枚,図3に示すように配列されること
により,FPA30が構成される。したがって,上述した
ように,FPA30には8×32=16×16=256 のアンテナ
が含まれることになる。図5に示す処理回路には8つの
処理回路出力を順次1つずつ選択するマルチプレクサが
設けられている。32枚の回路基板の出力を順次選択的に
出力するもう1つのマルチプレクサ(図示略)が設けら
れ,このマルチプレクサの出力側にA/D変換回路(図
示略)が接続されている。これらのマルチプレクサとA
/D変換回路が図1に示されたブロック218 である。
【0058】この発明のシステムで使われるFPA30は
1993年7月13日に特許された米国特許No.5,227,800と19
93年4月13日に特許された米国特許No.5,202,692に記載
されたタイプのものであり,その開示内容を参照文献と
してここに援用する。
【0059】この発明のパッシブ・ミリ波カメラは弱い
信号を検出しなければならない。弱い信号を大きくする
ために,不要な雑音を濾過するために,そして高いダイ
ナミックレンジを得るために,FPAはそれぞれのアン
テナ64にスーパーヘテロダイン受信器を持っている。こ
のタイプの受信器はTiuri,M.E.の「Radio TelescopeRac
eivers 」の第7章,Kraus,J.D.のRadio Astronomy ,2
36-293 ページ(Mc Graw-Hill 1966 )に述べられてい
る。
【0060】スーパーヘテロダイン受信器はサブハーモ
ニック・ミキサと局部発振器166 (図11参照)を備えて
いる。入射するミリ波信号の帯域幅は91.5GHz から9
6.5GHz の範囲である。およそ47GHz の局部発信信
号は,およそ94GHz まで高められ,入射ミリ波信号と
ミックスされることにより,およそ 2.5GHz の帯域幅
を持った上下側帯波を生じさせる。言い換えると,この
カメラはおよそ 2.5GHz の中間周波を持った両側帯波
受信器を備えたものである。局部発振信号は給電部170
から発射され,負荷切換付ねじり反射器38(図3),ま
たは透過反射板34で反射されること無しに,FPA30
(図3,図4)により検波される。
【0061】より詳しく説明すると次の通りである。図
5において,アンテナ64に接続されたミキサ(ミクサ)
66はミクサ・ダイオード(一例としてショートキー・ダ
イオード)を含み,その非線形抵抗を利用して信号波を
中間周波に変換する。ミクサ・ダイオードの非線形特性
を利用しているから,信号波の周波数fS と局部発振周
波数fL との差の周波数(fS −fL )の他に,局部発
振2逓倍周波数2fLと信号波周波数fS との差の周波
数(2fL −fS )が発生する。ここでは後者の差周波
数を利用している。
【0062】上述のように視野内からのミリ波信号は9
1.5GHz 〜96.5GHz の帯域を持つ。局部発振器166
は47GHz で発振する。47GHz の2倍の周波数は94G
Hz (これはミリ波信号帯域の中心周波数に相当する)
である。したがって,ミキサ66からは, (91.5〜96.5)±47 (91.5〜96.5)±(47×2) のすべての周波数の信号が出力される。これらの周波数
のうち,(91.5〜96.5)−(47×2)=(0〜2.5 )G
Hz の周波数の信号のみが後段のフィルタ回路で取出さ
れる。0〜2.5GHzの周波数の信号は中間周波数増幅器
で増幅されたのち,検波回路78で検波され,ビデオ信号
となる。
【0063】このように,局部発振器166 は視野内から
のミリ波の周波数帯域のほぼ半分の周波数の信号を発振
する。この信号はフィルタ24を透過して外部に漏れるこ
とはない。したがって,局部発振器166 の発信信号が外
部に漏れ,それが反射して再びミリ波カメラ内に戻って
くることによる悪影響が未然に防止される。仮に,フィ
ルタ24が無く局部発振器166 の信号が外部に漏れ,反射
して再びミリ波カメラ内に入射したとしてもその周波数
は検知すべきミリ波帯のものでないので悪影響は無い。
【0064】ミリ波カメラにおいて,このような局部発
振器の使用はこの技術分野において良く知られており,
1993年7月13日に特許された米国特許No.5,227,800や19
90年3月20日に出願された米国特許No.4,910,528を含む
多くの米国特許に述べられており,それらの内容は参照
文献としてこの出願に組入れられる。
【0065】図11に示すように,この実施例の局部発信
器166 は2つの信号発生器(ガンダイオード)178 ,18
0 から構成されている。各信号発生器はおよそ47GHz
の信号を発生する。各信号発生器178 ,180 の出力は電
力合成器182 で合成され,信号発生器178 ,180 の各々
の出力を合成した電力をもつおよそ47GHz の信号が得
られる。個々のガンダイオードの出力は小さいので,そ
れらを合成して大きな出力としている訳である。信号発
生器178 ,180 の位相は,インジェクション・ロッキン
グ・プロセスによりロックされる。2つの信号発生器間
の漏れが位相をロックするのに使用される。
【0066】およそ47GHz の合成された信号はアイソ
レータ184 を通過し,不要な反射が抑制される。次に信
号は,導波管168 を介してホーン・アンテナ170 に供給
され,FPA30に向けて送出される。電気端子186 ,18
8 ,190 ,192 は信号発生器178 ,180 を動作させるた
めに設けられている。さらに,冷却ブロック194 は信号
発生器178 ,180 の熱を逃すために備えられる。水また
は適当な液体がホースの口金196 を介して冷却ブロック
の内部に供給される。液体は冷却ブロック194内の水路
(図示略)を通りホース口金198 から出ていく。
【0067】FPA30のスーパーヘテロダイン受信器の
もう一つの側面は,Tiuri (前出)によって記述され
た,負荷との比較処理,またはDickスイッチである。負
荷との比較処理によりゲインの変動を補正する効果が得
られる。雑音発生器(または,標準ミリ波発生器)174
(図12)の出力は94GHz で,負荷切換付ねじり反射器
38(図3)のSTR108 (図7),または透過反射器34
(図3)で反射することなく,直接にFPAのアンテナ
64(図4)に送られる。これはSTR108 が後述する雑
音発生タイム・スロットにおいて透過状態のときに起こ
る。雑音信号(または,ゲイン調整のための標準ミリ波
信号)はFPAアンテナ64(図4)で受信され検波され
る。この雑音信号の強さは既知で,対象物から入射する
全てのミリ波信号の強さ,または雑音温度を測定する基
準として使われる。雑音発生タイム・スロットにおいて
雑音が検波されている期間の間,STR108 (図7)は
外部からのミリ波信号をシリコン・カーバイド層128
(図7)に透過させ,そこでそれは放散される。
【0068】図12に示す雑音発生器174 は図3のFPA
30のアンテナ64相互間においてのゲインを正規化するの
に使われる。正規化処理はまず,視野内から入射する信
号36を透過させるように,負荷切換付ねじり反射器38
(図3)を作動させることによって達成される。視野内
からの信号36が負荷切換付ねじり反射器38を透過するの
で,視野内からのいかなる輻射もFPA30に受信されな
い。次に,既知のレベルで,視野内からの測定されるべ
き信号と同じ特徴を持つ信号が,雑音発生器174からホ
ーン・アンテナ176 を介してFPA30に送られる。既知
の信号レベルを持つ信号がFPA30のアンテナ64の各々
に受信されることにより,チャンネル間のゲインが調整
される。この処理は一般にフラット・フィールディング
と呼ばれる。金属的性質を持った水晶円盤204 はカメラ
の動作を妨害するであろう高周波(RF)周波数の通過
を阻止するために設けられる。この発明の望ましい実施
例では,水晶円盤は金メッキされる。
【0069】図7に示される負荷切換付ねじり反射器38
は,3つのサブコンポーネント,すなわちアルミニウム
板106 ,STR108 および準光学負荷107 により構成さ
れる。アルミニウム板106 はSTR108 と準光学負荷10
7 の取付け基板として,またベアリング構造と連結する
ためのベースとして用いられる。STR108 は準光学モ
ノリシック・タイル・アレイ層132 ,穴のあいた板状の
フィルタ134 および4分の1波長板110 を含む3つのサ
ンドイッチ層から構成される。4分の1波長板110 は,
透過反射板34から入射する偏向された信号36の偏波状態
を変えるように働く。STR108 は入射する信号を反
射,または入射する信号を透過するようにバイアスされ
る。準光学負荷107 はシリコン・カーバイド層128 と融
合したシリカ層130 とにより構成される。シリコン・カ
ーバイド層128 はアルミニウム板106 に取り付けらてい
れる。準光学負荷107 はミリ波を吸収する作用と,ミリ
波を輻射する作用とを行う。
【0070】ミリ波輻射信号は4分の1波長板110 によ
って垂直偏波から円偏波に変換される。それは次に,お
よそ80GHz の遮断周波数以下のすべての周波数を反射
する穴のあいた高域透過フィルタ板134 に入射する。穴
のあいたフィルタ板134 を透過した後,ビームは準光学
モノリシック・タイル・アレイ層132 に入射する。図8
はレンズ28(図3)に向い合っているモノリシック・タ
イル・アレイ層132 の表面にあるダイオード・アレイ13
3 を示す。使われているダイオード・アレイ133 は,米
国特許No.5,170,169,および論文"Quasi-Optical Milli
meter Wave Hybrid and Monolithic PIN diode Switche
s" K.D.Stephan,P.H.Spooner and P.F.Goldsmith,IEEE
Trans.Microwave Theory Tech.,vol.41,pp.1791-1798,
1993年10月,に記載されているものに似ている。
【0071】図8に示されているように,ダイオード・
アレイ133 のビルディング・ブロックは,GaAs基板13
6 で構成される12.7mmx12.7mmのタイルで,一方の面は
パッシブ・メッシュで,他方の面はアクティブ・メッシ
ュである。メッシュは平行に,そして垂直に配列された
薄い金属ストリップの2次元アレイである。アクティブ
・メッシュは両方向においてメッシュのノード138 間に
配置されたPINダイオード142 を有する。パッシブ・
メッシュはアクティブ・メッシュと同様の金属パターン
を有するが,PINダイオード142 の代わりに金属部を
有する。アクティブ・メッシュとパッシブ・メッシュは
GaAs基板136 上に製作されている。メッシュはそれ自
体誘導性があり,高域通過フィルタとして機能する。直
列の2つのパッシブ・メッシュは準光学帯域通過フィル
タを形成する。
【0072】ダイオード・アレイ133 のスイッチング機
能はPINダイオード142 によって制御される。これら
の素子はバイアスされていないか,または逆バイアスさ
れているときに高いインピーダンスを示し,順方向にバ
イアスされているときには非常に低いインピーダンスを
示す。モノリシック・タイル・アレイ132 は,ダイオー
ド・アレイ133 が順方向にバイアスされているときに
(スイッチ・オン)ミリ波信号を透過し,ダイオード・
アレイ133 が逆バイアス,またはゼロ・バイアスされて
いるときに(スイッチ・オフ)信号を反射する。どのよ
うにして透過させたり,反射したりするかについての詳
細は米国特許No.5,170,169に記載されている。
【0073】ダイオード142 は,タイルのアレイを囲ん
でいる回路基板136 のバイアス端子146 に接続された電
圧源144 によってバイアスされる。オンの状態では,モ
ノリシック・タイル・アレイ層132 (図7)を透過した
信号は,融合したシリカ層130 に入射する。融合したシ
リカ層130 の第1の表面は,モノリシック・タイル・ア
レイ132 にバイアスを供給するプリント回路基板136
(図8)の取付け面として働く。融合したシリカ層130
は,さらにシリコン・カーバイド層128 からの信号の反
射を防ぐための反射防止層として働く。
【0074】モノリシック・タイル・アレイ層132 を透
過した信号はシリコン・カーバイド層128 に入射する。
シリコン・カーバイド層は透過した信号を吸収する負荷
物質として作用する。それに加えて,シリコン・カーバ
イドは硬い物質である。シリコン・カーバイド層128
は,STR108 を圧電トランスジューサによって,アル
ミニウム板106 では達成できないほど高い共振周波数の
近くまで駆動することを可能にしている。すなわち,ア
ルミニウム板は軟らかく,シリコン・カーバイドは硬い
ので,シリコン・カーバイドの方が高速駆動できる。シ
リコン・カーバイド層128 はまた,モノリシック・タイ
ル・アレイ層132 においてダイオードによって発生する
熱を発散させるための熱伝導体として働く。
【0075】負荷切換付ねじり反射器38の機能を以下に
まとめておく。対象物からのミリ波信号のうち垂直偏波
面を持つ信号のみが透過反射板34を通過して負荷切換付
ねじり反射器38に入射する(図3に符号36で示す信
号)。
【0076】STR108 がオフ状態のとき(ダイオード
・アレイ133 が逆バイアスまたはゼロ・バイアスされて
いるとき),STR108 に入射する垂直偏波信号は4分
の1波長板110 によって円偏波に変換され,モノリシッ
ク・タイル・アレイ層132 で反射される。反射によって
円偏波の回転方向が逆転する。反射円偏波信号は再び4
分の1波長板110 を通り水平偏波信号に変換される(図
3に符号40で示す信号)。
【0077】この水平偏波信号40は透過反射板34で反射
して(図3に符号42で示す信号),FPA30に入射し,
そのアンテナによって受信される。
【0078】このように,対象物から放射されるミリ波
信号はレンズ28によってFPA30に向って収束される過
程で,負荷切換付ねじり反射器38と透過反射板34で合計
2回反射されてFPA30に入射する。したがって,FP
A30が負荷切換付ねじり反射器38とほぼ同一面上にあ
り,かつ透過反射板34がレンズ28に近接する位置にあれ
ば,レンズ28とFPA30との間の距離は,レンズ28の焦
点距離の約1/3で良いことになる。負荷切換付ねじり
反射器38と透過反射板34を設けることにより,レンズ28
とFPA30との間の距離を,最大限で,レンズ28の焦点
距離の約1/3まで縮小させることが可能であるから,
ミリ波カメラの小型化が可能となる。
【0079】STR108 がオン状態のとき(ダイオード
・アレイ133 が順方向にバイアスされているとき),対
象物からのミリ波信号はSTR108 を透過し,準光学負
荷107 に吸収される。したがって,対象物から放射され
たミリ波がFPA30に受信されることはない。
【0080】後述する基準負荷タイム・スロットと雑音
発生タイム・スロットにおいてSTR108 がオンとされ
る。
【0081】基準負荷タイム・スロットにおいては,負
荷切換付ねじり反射器38の準光学負荷107 から輻射され
る基準負荷ミリ波帯域信号がSTR108 を透過して直接
にFPA30に入射し,受信される。この基準負荷はノイ
ズ除去のための基準となるものである。
【0082】雑音発生タイム・スロットにおいてのみ雑
音発生器174 が駆動される。雑音発生器174 から発生す
るミリ波帯域の信号がFPA30に直接に入射し,受信さ
れる。このとき準光学負荷107 からの基準負荷もFPA
30に入射して受信されるが,雑音発生器174 から発生す
る信号レベルの方が基準負荷信号のレベルよりもはるか
に高いので,基準負荷信号を無視することができる。
【0083】FPA30のアンテナ64で受信され,FPA
処理回路で検波されたのち差動ビデオ出力(図5参照)
として出力される信号のレベルを考える。FPA処理回
路における全体のゲインをAとする。対象物からの輻射
による入力信号レベルをVb,準光学負荷107 から輻射
される基準負荷信号の入力レベルをVs とする。FPA
処理回路を含むミリ波カメラ全体で生じるノイズ成分の
レベルをNとする。
【0084】STR108 がオフのときに,差動ビデオ出
力S1 には対象物からの輻射による信号が含まれる。差
動ビデオ出力は単純化すると次式で与えられる。 S1 =Vb ×A+N …式1
【0085】基準負荷タイム・スロット(STR108 は
オン)においては,差動ビデオ出力S2 には準光学負荷
107 からの基準負荷信号が現われ,それは次式で与えら
れる。 S2 =Vs ×A+N …式2
【0086】式1と式2との差をとると次式が得られ
る。 S1 −S2 =(Vb −Vs )×A …式3
【0087】式3からノイズ成分が除去されているのが
分る。Vs は既知であるから,対象物からのミリ波成分
のレベルVb を求めることができる。これが,基準負荷
を用いたノイズ除去の原理である。基準負荷タイム・ス
ロットにおいて式2で表わされる差動ビデオ出力S2 が
測定される。
【0088】上述したように256 個のアンテナがあり,
各アンテナに処理回路が接続されている。256 チャネル
の処理回路が存在することになる(上述のように1つの
回路基板に8チャネル分の処理回路がある。図5参
照)。チャネルごとにゲインA(アンテナのばらつきに
依るものも含めて考えるが異なることが予想される。F
PAのアンテナに入力する標準信号について,すべての
チャネルにおいて同一レベルのビデオ差動出力が得られ
るように,すべてのチャネルのゲインAを調整するのが
ゲイン調整(修正)である。このゲイン調整のために雑
音発生器174 が駆動され,雑音発生器174 から放射され
る信号のレベルを表わすビデオ差動出力が雑音発生タイ
ム・スロットにおいて測定される。
【0089】必要な電力の管理をするため,この実施例
のダイオード・アレイ層133 は,4分割してバイアスさ
れる。図9に示すように,4つのダイオード・アレイ駆
動部118 ,120 ,122 ,124 は,ダイオード・アレイ層
132 の4つの分割部をバイアスするように配置される。
この発明のミリ波カメラでも使うことのできるSTRは
1992年12月8日に発行された米国特許No.5,170,169に開
示されているタイプのものである。その内容は参考文献
としてここでも援用する。
【0090】図9に示すように,ミリ波カメラ20のFP
A30を収納しているのが冷却ブロック126 である。冷却
ブロック126 はFPA取付けフレーム48に取付けられ
る。FPA取付けフレーム48が前後に動かされると,F
PA30(図3)もまたそれに応じて動く。FPA30によ
って熱が発生したとき,冷却ブロック126 内を通る液体
が熱を吸収し,熱を外部に運び出す。液体によって吸収
された熱を放散させるために液体管に熱交換器(図示
略)が設けられる。また,液体を冷却ブロック126内を
循環させるためにポンプ(図示略)が設置される。
【0091】作動中,水または他の適当な液体が注入ホ
ース栓150 を通して冷却ブロック126 に供給される。液
体は冷却ブロック126 の一側にある内部水路(図示略)
を通り排出栓154 から出る。液体はホース156 を通って
冷却ブロック126 の他側にあり注入ホース栓158 まで送
られる。液体はさらに冷却ブロック126 内の第2の内部
水路を通り,排出水路152 から出る。
【0092】図9に示すように,駆動ギア160 がねじロ
ッド52に固定されている。フォーカシング・モータ50
(図3)に取付けられた2番目の駆動ギア162 が駆動ギ
ア160を駆動する。モータ・コントローラ164 はフォー
カシング・モータ50に駆動信号を与え,これによりねじ
ロッド52が駆動され,FPA取付けフレーム48は前後方
向に動く。フォーカシング・モータに供給される駆動信
号は,超音波焦点検出器44(図3)を使って生成された
距離測定結果に応じて,モータ・コントローラ164 で作
られる。
【0093】図10は図6のミリ波カメラ20のX−X線に
沿う断面図を示している。レンズ・ハウジング46に含ま
れているのは,導波管168 とホーン・アンテナ170 を備
えた局部発振部166 ,CCDカメラ172 ,およびホーン
・アンテナ176 を備えた雑音発生器174 である。局部発
振部166 と雑音発生器174 の動作は図11と図12を参照し
て既に述べた。
【0094】次に図6を参照して,前部取付けフレーム
58は3本の固定ロッド(2本が図示されている)84,86
によって後部取付けフレーム60に頑丈に固定されてい
る。FPA取付けフレーム48は前部取付けフレーム58と
後部取付けフレーム60との間にあって,固定ロッド84,
86(および図示されていない3番目の固定ロッド)を受
けるための3つの穴があけてある。FPA取り付けフレ
ーム48がスムーズに動くように,スライド・ベアリング
90が固定ロッド84に設けられている。同様に,スライド
・ベアリング92が固定ロッド86に設けられ,もう一つの
スライド・ベアリング(図示略)が3番目の固定ロッド
(図示略)に設けられている。
【0095】FPA取付けフレーム48の上,下の部分に
取付けられているのは圧電トランスジューサ94,96であ
る。各圧電トランスジューサにクランプ98,100 を使っ
て取付けられているのはベアリング部102 ,104 であ
る。ベアリング部102 ,104 と圧電トランスジューサ9
4,96の間にあるのは球形ベアリング106 ,105 であ
る。負荷切換付ねじり反射器38はベアリング部102 ,10
4 に取付けられており,それによって負荷切換付ねじり
反射器38はFPA取付けフレーム48に取付けられてい
る。
【0096】同様に,負荷切換付ねじり反射器38はFP
A取付けフレーム48にその左,右の部分において圧電ト
ランスジューサ(図13に符号95,97で示す)で取付けら
れている。したがって,負荷切換付ねじり反射器38は合
計4つの圧電トランスデューサ94,95,96,97を介して
FPA取付けフレーム48に支持されている。
【0097】図3および図4から分るように,FPA30
の回路基板の個々のアンテナ64間,およびFPA30の回
路基板間には或る有限の間隔がある。分解能はこの間隔
の大きさによって決る。個々のアンテナ64で受信された
信号のみによって信号強度の測定が行なわれるので,隣
接するアンテナ64間の間隙に相当する領域,およびFP
A30の回路基板間の間隙に相当する領域では測定が行な
われない。図6に示す上下の圧電トランスデューサおよ
び左右の圧電トランスジューサのどれか一つが励起され
ると,負荷切換付ねじり反射器38は異なる位置にシフト
される,すなわち傾く。これにより負荷切換付ねじり反
射器38で反射してFPA30に向う信号40(図3)の反射
する位置が変化する。
【0098】この実施例では4つの圧電トランスジュー
サが使われているので,負荷切換付ねじり反射器38の16
の異なる位置が選択可能である。16の異なる位置に周期
的に動かすことにより,画像をFPA30上で走査するこ
とができる。アンテナ64上で画像を走査することによ
り,個々のアンテナ64の計測領域の画像が得られるの
で,分解能が改善される。
【0099】図13および図14を参照して詳しく説明す
る。上述したように,FPA30においてアンテナ64は16
×16のアレイを形成するように配置されている。これら
の256個のアンテナはそれぞれミリ波カメラの視野内の2
56 の分割された領域ARを担当する。隣接するアンテ
ナ64は相互に離れており,それらの間には間隙があるの
で,各アンテナ64に入射する輻射は各領域AR内のほん
の一部分からのものである。
【0100】負荷切換付ねじり反射器38はその上,下,
左,右の4箇所で圧電トランスデューサ94,96,95,97
によって支持されている。これらの圧電トランスデュー
サ94〜97のいずれかを駆動することにより,負荷切換付
ねじり反射器38は上,下,左,右のいずれかにわずかに
傾く。したがって,負荷切換付ねじり反射器38で反射す
るミリ波の方向がわずかに変わる。このことは,アンテ
ナ64に入射するミリ波の輻射源の位置が変わることを意
味する。負荷切換付ねじり反射器38を上下方向に4つの
異なる角度位置に傾かせ,左右方向にも4つの異なる角
度位置に傾かせることにより,一つのアンテナ64が担当
する一つの領域AR内において4×4=16の小領域ar
を輻射源とするミリ波がアンテナ64に入射することにな
る。
【0101】領域AR内の4×4=16の小領域ar,ま
たはその小領域arとアンテナ64とを対応づける負荷切
換付ねじり反射器38の傾いた姿勢を位置0〜15で表わ
す。
【0102】図3から分るように,負荷切換付ねじり反
射器38と透過反射器34との間で信号を反射させることに
より,レンズ28とFPA30の間の焦点距離を保った状態
で,レンズ28とFPA30の物理的距離を,焦点距離のお
およそ1/3に縮小することができる。上述した折り返
し光学系構造がミリ波カメラ20の長さをどれほど減少さ
せるかは,容易に理解できよう。
【0103】さらに,この実施例のミリ波カメラ20にお
いて,視野内の対象物の自動焦点合わせ(オートフォー
カシング)のため,レンズ28とFPA30との間の焦点距
離が調整可能である。自動焦点合わせを達成するため
に,帯域通過フィルタ24,レンズ28および透過反射器34
のハウジング46の前面に取付けられた超音波検出器44か
ら超音波が送信される。この超音波は視野内の対象物か
ら反射され,超音波検出器44によって受信される。受信
された超音波は,図1および図2を参照して以下に説明
するように,処理され,FPA30上の画像の焦点合わせ
のため必要な焦点距離が決定される。
【0104】決定された焦点距離を用いてFPA30と負
荷切換付ねじり反射器38を有するFPA取付けフレーム
48が,信号42のFPA30上への焦点合わせのために,前
後に動かされる。FPA取付けフレーム48はねじロッド
52を回転させるフォーカシング・モータ50の回転により
動かされる。ねじロッド52の回転は,FPA取付けフレ
ーム48の穴の中に固定されているねじベアリング54を前
後に動かし,それにより焦点距離が調整される。
【0105】レンズ・ハウジング46が取付けられた前部
取付けフレーム58に設けられたベアリング56,およびミ
リ波カメラの後部取付けフレーム60に設けられたベアリ
ング(図示略)によって,ねじロッド52の回転が円滑に
なる。
【0106】この実施例のカメラ20において,ミリ波カ
メラ20の視野内の対象物のもう一つの画像を生成するた
めにCCDカメラ172 (図12)が設けられている。CC
Dカメラによって生成された画像は,オペレータがカメ
ラ20の狙いを付けるときに使うことができる。ミリ波画
像をCCD画像に重ね合わせて,ミリ波画像を視野内の
対象物に対応させることができる。これに代えて,ミリ
波画像とCCD画像を別々の表示装置に表示することも
できる。ミリ波画像は対応するCCD画像無しでも見る
ことができる。
【0107】図12はCCDカメラ・ハウジングをその一
部を破断して示すものである。CCDカメラ・ハウジン
グ196 の中には,局部発振器166 のホーン・アンテナ17
0 ,CCDカメラ172 およびホーン・アンテナ176 を持
つ雑音発生器174 が取付けられた取付け棚198 がある。
1対の端子200 ,202 は雑音発生器174 を駆動するため
のものである。
【0108】図1および図2を参照して,ラジオメータ
画像処理装置224 は通常の動作におて,ホスト・コンピ
ュータ222 とは独立にアッセンブル言語プログラムを実
行している。アイドル・モードにおいて,ラジオメータ
画像処理装置224 はホスト・コンピュータからの命令を
待つ。命令を受け取るとラジオメータ画像処理装置224
はその命令を実行し,その後アイドル・モード状態に戻
る。ラジオメータ画像処理装置は,基準負荷(STR10
8 )をオン/オフするサブプログラム,雑音発生器174
(図1)をオン/オフするサブプログラム,全てのピク
セル・チャンネルを連続的に読出すために必要なロジッ
クをリセットするサブプログラム,および負荷切換付ね
じり反射器38の位置を変えるために圧電トランスジュー
サ部212を励起するサブプログラムを含む。画像データ
が集められると,ラジオメータ画像処理装置224 は以下
の一連の動作を実行するためハードウェア・ディバイス
を制御する:基準負荷をオンし差動ビデオ出力をサンプ
ルする;基準負荷をオフし,雑音発生源をオンし,そし
て差動ビデオ出力をサンプルする;雑音発生源をオフ
し,FPA30の個々のアンテナ64をキャリブレートする
ための情報を計算する;負荷切換付ねじり反射器38の16
の異なる位置を1つずつ進める;各位置で差動ビデオ出
力をサンプルし,キャリブレーション・データを適用す
る;各位置からのデータを,最終画像の対応する位置に
置く;最終画像を,超分解能処理装置226 へ出力するた
めにバッファに格納する。
【0109】画像データは,ラジオメータ画像処理装置
224 から超分解能処理装置226 に送られる。ここでデー
タは画像の分解能を改善するアルゴリズムにしたがって
処理される。超分解能処理装置226 からの出力画像デー
タは,次にビデオ表示切換装置230 に出力できるようフ
ォーマットするためにビデオ出力装置228 に送られる。
ミリ波データに加えて,CCDカメラ172 (図1)によ
って生成されたデータも出力表示切換装置230 に入力す
る。表示切換装置230 はミリ波画像データとCCDカメ
ラ172 で生成された画像データを3つのフォーマットの
内の1つのフォーマットでビデオ・モニタ234 に出力す
るための制御を行う。
【0110】第1のフォーマットとしては,CCDカメ
ラ172 で生成されたデータのみがビデオ・モニタ234 に
出力され,表示される。このフォーマットは,通常オペ
レータがカメラ20の視野内の希望する対象物にカメラを
向けるのに使用される。第1のフォーマットはCCDカ
メラ172 で生成されたデータの上にミリ波画像データを
重ね合わせたコンポジット・フォーマットである。この
第2の表示フォーマットはオペレータが視野内の対象物
にミリ波画像を合わせるのに使われる。これに代えて,
ミリ波画像データとCCDカメラで生成した画像データ
をそれぞれの表示装置に表示することもできる。最後
に,第3の表示フォーマットでは,ミリ波画像データが
それだけで出力される。ミリ波画像データとCCDカメ
ラで生成された画像データをビデオ・モニタ234 に出力
するのに加えて,この画像データはコンソールに設けら
れている2台のビデオ・レコーダに別々に記録できる。
【0112】画像が生成されていないとき,FPA30の
フラット・フィールディング(flatfielding )が実行
される。この実施例では,チャンネル間の正規化は,ミ
リ波カメラ・システム動作シーケンスのサブフレームに
設けられた18のタイム・スロットのうちの1タイム・ス
ロットで実行される。このタイム・スロットの期間,雑
音発生器174 はFPA30に送るべき既知の信号を発生す
るよう励起される。負荷切換付ねじり反射器38は,視野
からのミリ波を透過するようバイアスされ,視野からの
ミリ波がFPA30に向けて反射されることはない。FP
A30からの出力データは,ラジオメータ画像処理装置22
4 による処理のためホスト・コンピュータ222 に送られ
る。ラジオメータ画像処理装置224 は,FPA30の各ア
ンテナ64相互間のゲインを調整するために,雑音発生タ
イム・スロットの期間,FPA30からの出力を利用す
る。雑音源バイアス電源236 とFPAバイアス電源148
は,雑音発生器174 とFPA30への電源として供給され
る。
【0113】オートフォーカス・レンジ・インターフェ
ース・ユニット240 は,レンズ28からFPA30までの適
切な焦点距離を決定するため,超音波検知器44からの入
力を用いる。オートフォーカス・レンジ・インターフェ
ース・ユニット240 は,この情報をフォーカシング・モ
ータを駆動させるため,モータ・コントローラ164 に与
え,これによりカメラ20の焦点合わせが行なわれる。同
様にマクロ・レンズ208 が使われる場合には,オートフ
ォーカス・レンジ・インターフェース・ユニットはマク
ロ・レンズ208 からの入力輻射信号を受信し,これらの
信号と超音波検知器44からの信号を使って焦点を合わせ
る。
【0114】ミリ波カメラの入出力ポート220 を介して
ホスト・コンピュータ222 から送られてくる制御信号に
加えて,カメラ20の各種のハードウェア・コンポーネン
トを駆動するための電力がコンソール設けられた電源24
4 から供給される。カメラ20に設けられたモニタ246
は,FPA30の電流に加えて,カメラ内の各種の部品の
温度と湿度を監視する。もし,温度,湿度またはFPA
30の電流が所定の限界を超えると,モニタはミリ波カメ
ラの入出力ポート220 を通して送られる制御信号によ
り,その旨をホスト・コンピュータに知らせる。
【0115】FPA30内で電流が所定の値を超えた場合
には,専用のハードウェアが電流を制限するか,または
カメラ20の動作を停止させることができる。局部発振器
166,負荷切換付ねじり反射器38,FPA30または雑音
発生器174 の温度が所定の値を超えた場合には,専用の
ハードウェアがカメラ20の動作を直接停止させることが
できる。
【0116】入力装置252 がホスト・コンピュータに用
意され,オペレータがミリ波カメラの動作パラメータを
変更することができる。これらの動作パラメータは,オ
ペレータによって,ホスト・コンピュータ222 に設けら
れた表示装置でモニタされる。
【0117】図15はミリ波カメラ・システムの動作シー
ケンスを示している。1/30秒で1駒の画像データが
生成される。これをメイン・フレームという。メイン・
フレームは,同期,その他の処理に必要な時間を除い
て,アンテナ64の数(FPA30のピクセル・チャネルの
数)に等しい256 のサブフレームに分割される。サブフ
レームはさらに,18のタイム・スロットに分割される。
第1番目のタイム・スロットが基準負荷の為のもの,第
2番目のタイム・スロットが雑音発生の為のもの,第3
番目から第18番目のタイム・スロットがそれぞれFPA
30の16の位置のためのものである。
【0118】ラジオメータ画像処理装置224 と超分解能
処理装置226 のソフトウェア動作を図16および図17を参
照して,それぞれ説明する。まず,ラジオメータ処理装
置の画像フレーム獲得アルゴリズムを図16を参照して説
明する。
【0119】ラジオメータ画像処理装置の初期電源投入
時には,初期化ステップ256 が実行され,ミリ波カメラ
・イメージング・システムのハードウェア・ディバイス
がリセットされ,各種のソフトウェア変数が初期化され
る。初期化されるソフトウェア変数には,ハードウェア
の状態を示すもの,画像データのキャリブレーション変
数,データ表示選択を示す変数およびデータ解析変数が
ある。
【0120】初期化(ステップ256 )の後,ラジオメー
タ画像処理装置はピクセル・レジスタを0に初期化する
(ステップ257 )。256 個のアンテナのすべてから画像
データを得るために,アンテナ(ピクセル・チャネル)
を示すピクセル・レジスタが設けられている。ラジオメ
ータ画像処理装置は画像フレーム獲得アルゴリズムをト
リガする前にシステム・クロックを待つ(ステップ258
)。その後,ラジオメータ画像処理装置は画像フレー
ム獲得のアルゴリズムを30Hz のシステム・クロックご
とにトリガする(ステップ258 )。
【0121】第1番目のピクセル・チャネル(ピクセル
・レジスタ=0)についての処理から始まる。第0番目
のピクセル・チャネルのサブフレームの基準負荷タイム
・スロットにおいて,負荷切換付ねじり反射器38のST
R108 がオンされ,透過状態となる(ステップ206
)。,基準負荷がFPA30に向って輻射される。基準
負荷タイム・スロットの期間において,FPA30の第0
番目のアンテナ64からの差動ビデオ出力が複数回サンプ
ルされ,その結果を平均化することにより基準負荷デー
タの平均が得られる(ステップ262 )。この実施例のミ
リ波カメラにおいては,基準負荷タイム・スロットの期
間に2回サンプルされる。しかし,他の実施例では6回
までサンプル数を増やすことができる。
【0122】この後,雑音発生タイム・スロットにおい
て雑音発生器174 (図12)がオンされる(ステップ264
)。雑音発生タイム・スロットの期間,STR108 は
依然としてオンに保たれ,負荷切換付ねじり反射器38は
視野内から入射するミリ波信号を透過するように働く。
同じく第0番目のアンテナ64からの差動ビデオ出力が複
数回(この実施例では2回であるが,最大6回まで可
能)サンプルされ,その平均が雑音発生データとして算
出される(ステップ286 )。
【0123】このようにして得られた基準負荷データお
よび雑音発生データを用いて第0番目のアンテナ64を含
むピクセル・チャネルについてのキャリブレーション・
データが算出される。キャリブレーション・データには
式1〜式3を用いて説明したように,ノイズ成分除去の
ためのデータと,ゲイン調整のためのデータとが含まれ
る。式2のS2 がステップ262 で得られた基準負荷デー
タに相当する。したがって,基準負荷データはそのまま
キャリブレーション・データとして用いることができ
る。
【0124】雑音発生源174 からのミリ波を受信したと
きに得られるであろう標準的な雑音発生データがあらか
じめ定められている。ステップ268 で得られた雑音発生
データに対する標準雑音発生データの比が求められる。
この比がゲイン補正係数として用いられる。ゲイン補正
係数がゲイン調整のためのキャリブレーション・データ
である。
【0125】キャリブレーション・データが算出される
と,負荷切換付ねじり反射器38の16の各位置について,
第0番目のアンテナからのビデオ差動出力の取込みと,
その修正とが行なわれる。
【0126】負荷切換付ねじり反射器38の位置を示す位
置レジスタが設けられている。この位置レジスタに初期
化のために0がセットされる(ステップ272 )。負荷切
換付ねじり反射器38が位置0になるように圧電トランス
デューサが駆動される(ステップ274 )。
【0127】位置0において,第0番目のアンテナで受
信されたビデオ差動出力が複数回サンプルされ,その平
均値が算出される(ステップ276 )。この平均値は第0
番目のアンテナの位置0における画像データである。既
に算出されているキャリブレーション・データを用いて
この画像データが修正され,修正された画像データが出
力画像バッファに格納される(ステップ278 )。この
後,位置レジスタに1が加えられる(ステップ280 )。
【0128】ステップ274 〜278 の処理は16のすべての
位置のそれぞれについて繰返して実行される。位置レジ
スタの値が16になると,1つのピクセル・チャネルにつ
いての画像データの獲得(1サブフレームの処理)が終
了したことになる(ステップ281 でYES )。
【0129】ピクセル・レジスタに1が加えられ(ステ
ップ282 ),ステップ258 に戻り,次のピクセル・チャ
ネルについてステップ258 〜282 のサブフレーム処理が
繰返される。
【0130】ピクセル・レジスタの値が256 になると
(ステップ283 でYES ),ラジオメータ画像処理装置
は,画像データを,出力画像バッファから,ラジオメー
タ画像処理装置と超分解能処理装置によって共有された
メモリに送出する。そして,新しい画像がメモリに蓄積
され,処理する準備が整ったことを超分解能処理装置に
知らせるためにフラグをセットする(ステップ284 )。
初期化ステップ256 を除く上述の処理は1/30秒毎に実
行される。これにより,新しい画像が1/30秒毎に得ら
れる。
【0131】次に図17を参照して,電源をオンする期間
に超分解能処理装置の初期化ステップが実行される(ス
テップ286 )。初期化ステップ286 の期間に,画像強調
処理に必要なソフトウェア変数がリセットされる。
【0132】初期化に続いて,新しい画像データが処理
可能であることを示すフラグがラジオメータ画像処理装
置によってセットされているかどうかの判定が実行され
る(ステップ288 )。もしデータが処理可能でなけれ
ば,超分解能処理装置はデータが処理可能になるまでこ
の判定を繰り返す。
【0133】新しい画像データが処理可能になれば,デ
ータが共有メモリからワーク・エリアに読み出され,ラ
ジオメータ処理装置に対して共有メモリは新しいデータ
のために使用可能であることを示すフラグがセットされ
る(ステップ290 )。このフラグが立つまで,ラジオメ
ータ処理装置は共有メモリに新しいデータを蓄積するこ
とが禁止される。
【0134】ワーク・エリアに書き込まれた画像データ
は画像強調アルゴリズムにおいて分解能を改善するよう
処理される(ステップ292 )。この発明の好ましい実施
例において,超分解能処理装置はDRA,Farnbarough,
England からソフトウェア・ライセンスを受けた「2ミ
クロンの分解能技術のためのフォートラン・ソース・コ
ード」を使用している。
【0135】強調処理の後,画像データは,画像データ
を出力するために選択された出力装置のレンジに合うよ
う縮小または拡大される(ステップ294 )。次に,デー
タは選択された出力装置に送られる(ステップ296 )。
そして処理すべき新しいデータを待つために判定ステッ
プ288 に戻る(ステップ298 )。
【0136】図18は表示切換装置230 によって生成され
る上述した第2のフォーマット(コンポジット・フォー
マット)の画像の例を示している。CCDカメラ172 に
よって生成された画像データの一部がミリ波画像によっ
て置き換えられている。たとえばCCDカメラ172 によ
って生成された画像(好ましくはカラー画像)を表示す
るスクリーンの所定位置にウィンドウを設けておく。こ
のウィンドウ内にミリ波画像を嵌め込むことにより,図
18に示す表示が得られる。CCDによる画像とミリ波画
像とは走査線の数が異なるが,公知の補間処理により走
査線の数を一致させることは容易である。
【0137】この発明の多くの変形例を挙げることがで
きる。
【0138】上記実施例では,レンズ28を通して入射す
る対象物からのミリ波は負荷切換付ねじり反射器38およ
び透過反射板34でそれぞれ反射してFPA30に入射する
ように構成され,分解能を向上させる為に,負荷切換付
ねじり反射器38が圧電トランスデューサによって16の異
なる位置をとるように微小変位させられる。分解能を向
上させる目的のみであれば,負荷切換付ねじり反射器38
および透過反射板34を取除き,レンズ28の焦点位置にF
PA30を配置し,レンズ28を通して入射するミリ波をF
PA30によって直接的に受信する構成とした上で,FP
A30それ自体を微小変位させるようにすることもでき
る。この構成に代えて,上記実施例における負荷切換付
ねじり反射器38および透過反射板34を取除き,レンズ28
を通して入射するミリ波の伝搬経路に新たにミリ波反射
板を設け,この反射板で反射したミリ波をFPA30によ
って受信する構成とした上で,反射板を微小変位させる
ようにしてもよい。
【0139】上記実施例において負荷切換付ねじり反射
器38をミリ波の伝搬軸(レンズ28の光軸)に対して微小
に傾かせているのと同じように,上記の変形例におい
て,FPA30それ自体または反射板を光軸に対して傾か
せることができる。これに代えて,上記負荷切換付ねじ
り反射器38,FPA30それ自体または反射板を光軸に垂
直な方向に微小距離動かすようにすることもできる。
【0140】負荷切換付ねじり反射器38,FPA30それ
自体または反射板に微小変位を与える駆動手段として
は,上述した圧電トランスデューサ以外に,ボイス・コ
イルやリニア・モータ等を用いることができる。微小変
位の位置の数は16に限られず,4,8,9,12,20,25
等であってもよい。
【0141】FPA30においてアンテナ64を,すべての
アンテナについて焦点を合わせる上で必要であれば,平
面ではなく曲面上に配置してもよい。一次元の画像を生
成するためのミリ波カメラの場合には,アンテナ64は一
次元のアレイ状に配列されるであろう。
【0142】さらに上記実施例では,視野内からのミリ
波と基準負荷(準光学負荷107 )とをSTR108 のオ
ン,オフにより切換えている。基準負荷から輻射される
ミリ波をFPA30に入射させる手段または方法は上記実
施例には限られない。たとえば,ミリ波カメラ内に基準
負荷とミリ波反射手段とを別途に設け,基準負荷から輻
射されるミリ波を反射手段で反射せてFPA30に入射さ
せてもよい。視野内からのミリ波をFPA30に入射させ
てイメージングを行うときには,反射手段による基準負
荷からのミリ波の反射方向をFPA30の方向とは別の方
向にしておくか,または基準負荷を遮蔽手段により遮蔽
する。また,ミリ波カメラの外部に基準負荷を設置して
おいてもよい。まず,ミリ波カメラの視野内に基準負荷
を入れ,基準負荷からのミリ波をFPA30で受信させ
る。次に,ミリ波カメラを対象物に向け,対象物からの
ミリ波をFPA30に受信させてイメージングを行う。
【0143】上記実施例では雑音発生器174 はFPA30
の前方に設けられているが,ミリ波カメラ内のどこに配
置してもよい。たとえば,雑音発生器174 から放射され
るミリ波を反射手段により反射させてFPA30に入射さ
せるようにすることもできる。
【0144】上記の説明と図面はこの発明の目的,特
徴,効果を達成する好ましい実施例の例示にすぎず,こ
の発明を限定することを意図するものではない。請求範
囲の範囲の精神と範囲内のいかなる変更もこの発明の一
部とみなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好ましい実施例によるミリ波カメラ
のブロック・ダイアグラムである。
【図2】この発明の好ましい実施例によるコンソールの
ブロック・ダイアグラムである。
【図3】この発明の好ましい実施例のミリ波カメラの一
部切欠き斜視図である。
【図4】図3のミリ波カメラのフォーカル・プレーン・
アレイの一部の平面図である。
【図5】フォーカル・プレーン・アレイの信号処理回路
のブロック・ダイアグラムである。
【図6】図3のミリ波カメラの側面図である。
【図7】図3のミリ波カメラの負荷切換付ねじり反射器
の分解図である。
【図8】図7の負荷切換付ねじり反射器のダイオード・
アレイを示すものである。
【図9】図3のミリ波カメラの後面図である。
【図10】図6のミリ波カメラのX−Xに沿う断面図で
ある。
【図11】図10のミリ波カメラの局部発振器の斜視図で
ある。
【図12】図10のミリ波カメラのCCDカメラ・ハウジ
ングの一部切欠き斜視図である。
【図13】FPAの16の位置とそれに対応する小領域と
の関係を模式的に示すものである。
【図14】16の小領域を示す。
【図15】ミリ波カメラの1メイン・フレームが256 の
サブフレームに分割され,さらに1サブフレームが18の
タイム・スロットに分割されたシーケンスを示すもので
ある。
【図16】図2のラジオメータ画像処理装置のソフトウ
ェア動作の機能フローチャートである。
【図17】図2の超分解能処理装置のソフトウェア動作
の機能フローチャートである。
【図18】CCD画像とミリ波画像のコンポジット画像
表示の例を示す。
【符号の説明】
20 ミリ波カメラ 28 レンズ 30 FPA(フォーカル・プレーン・アレイ) 34 透過反射板 38 負荷切換付ねじり反射器 64 アンテナ 94,95,96,97 圧電トランスデューサ 108 STR(切換可能なねじり反射器) 133 ダイオード・アレイ 166 局部発振器 172 CCDカメラ 174 雑音発生器 206 コンソール・ユニット 212 圧電トランスデューサ部 222 コンソール・ホストPC 224 ラジオメータ画像処理装置 234 ビデオ・モニタ
フロントページの続き (72)発明者 コロドジンスキ・ロバート アメリカ合衆国,マサチューセッツ州 01060, ノーサンプトン,411 バーツ ピット ロード (72)発明者 カピッツスキ・ジョン・イー アメリカ合衆国,マサチューセッツ州 01060, フローレンス,59 パイオニア ノウル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミリ波受信手段と,視野内からのミリ波
    を上記ミリ波受信手段上に収束させるレンズ手段とを含
    むミリ波画像システムにおいて,一方向に偏波したミリ
    波を透過させ,上記一方向以外の偏波面を持つミリ波を
    反射させる透過反射手段と,入射するミリ波直線偏波の
    偏波面を所定角度回転させて反射するねじり反射手段と
    が,上記レンズ手段と上記ミリ波受信手段との間のミリ
    波伝播経路に設けられ,視野内から上記レンズ手段を通
    って入射するミリ波が上記透過反射手段を通って上記一
    方向に偏波した直線偏波となり,この直線偏波が上記ね
    じり反射手段で反射して所定角度回転した直線偏波とな
    り,この所定角度回転した直線偏波が上記透過反射手段
    で反射して上記ミリ波受信手段に向うように,上記透過
    反射手段と上記ねじり反射手段とが配置されていること
    を特徴とするミリ波画像システム。
  2. 【請求項2】 上記ねじり反射手段が,ミリ波を輻射す
    る基準負荷と,この基準負荷の前に配置された切換可能
    なねじり反射器とから構成される負荷切換付ねじり反射
    手段であり,上記切換可能なねじり反射器は2つのモー
    ドを持ち,第1のモードでは入射するミリ波直線偏波の
    偏波面を所定角度回転させて反射し,第2のモードでは
    入射するミリ波を透過させ,かつ上記基準負荷からのミ
    リ波輻射を上記ミリ波受信手段に向けて放射するもので
    ある,請求項1に記載のミリ波画像システム。
  3. 【請求項3】 上記ミリ波受信手段に向けてミリ波を放
    射する雑音発生器が設けられている,請求項1または2
    に記載のミリ波画像システム。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のミリ波画像システムに
    おいて,測定シーケンスを少なくとも2つの部分に分
    け,第1の部分では上記切換可能なねじり反射器を上記
    の第2のモードに設定して,上記ミリ波受信手段から基
    準負荷のレベルを表わす信号を取込み,第2の部分では
    上記切換可能なねじり反射器を上記の第1のモードに設
    定して,視野内からのミリ波のレベルを表わす信号を上
    記ミリ波受信手段から取込む,ミリ波画像システムの駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のミリ波画像システムに
    おいて,測定シーケンスを少なくとも3つの部分に分
    け,第1の部分では上記切換可能なねじり反射器を上記
    の第2のモードに設定して,上記ミリ波受信手段から基
    準負荷のレベルを表わす信号を取込み,第2の部分では
    上記切換可能なねじり反射器を上記第2のモードに設定
    するとともに,上記雑音発生器を駆動して,上記ミリ波
    受信手段から上記雑音発生器で発生するミリ波のレベル
    を主に表わす信号を取込み,第3の部分では上記切換可
    能なねじり反射器を上記の第1のモードに設定して,上
    記ミリ波受信手段から,視野内からのミリ波のレベルを
    表わす信号を取込む,ミリ波画像システムの駆動方法。
  6. 【請求項6】 ミリ波受信手段と,視野内からのミリ波
    を上記ミリ波受信手段上に収束させるレンズ手段とを含
    むミリ波画像システムにおいて,上記ミリ波受信手段が
    一次元または二次元的に配列された複数の受信素子を含
    み,上記ミリ波受信手段それ自体,または上記レンズ手
    段から入射するミリ波を上記ミリ波受信手段に向けて反
    射する反射手段を微小変位させる駆動手段が設けられ,
    上記駆動手段による上記ミリ波受信手段または上記反射
    手段の微小変位により,上記の各受信要素に,その受信
    要素が担当する領域内の複数点からのミリ波が入射する
    ようになされていることを特徴とするミリ波画像システ
    ム。
  7. 【請求項7】 視野内から入射するミリ波の所定周波数
    帯域内の特定の周波数の2のn乗分の1(nは正の整
    数)の周波数を持つ信号を発生する局部発振器,および
    非線形特性を持つミリ波帯受波素子を含み,視野内から
    入射する上記所定周波数帯域のミリ波と,上記局部発振
    器から発信される信号とを受波し,これらの受波した信
    号をミキシングして上記所定周波数帯域内の周波数と上
    記特定の周波数との差によって表わされる周波数帯域の
    信号を含む受波信号を出力するミリ波受波手段,を備え
    たミリ波画像システム。
  8. 【請求項8】 既知の受信信号を生じさせる基準負荷,
    上記基準負荷からのミリ波信号または対象物からのミリ
    波信号を受信するミリ波受信手段,上記ミリ波受信手段
    による上記基準負荷からのミリ波の受信と,上記対象物
    からのミリ波の受信とを切換える手段,および上記ミリ
    波受信手段による上記基準負荷からのミリ波の受信信号
    と上記対象物からのミリ波の受信信号との比較に基づい
    て,ノイズ成分が除去された画像信号を生成する演算手
    段,を備えたミリ波画像システム。
  9. 【請求項9】 ミリ波受信手段に基準負荷からのミリ波
    を受信させ,ミリ波受信手段に対象物からのミリ波を受
    信させ,基準負荷からのミリ波の受信信号と対象物から
    のミリ波の受信信号との比較に基づいて,ノイズ成分が
    除去された画像信号を生成する,ミリ波画像の生成方
    法。
  10. 【請求項10】 複数のチャネルを有し,各チャネル
    が,対象物からのミリ波をそれぞれ受信するミリ波受信
    素子と,このミリ波受信素子の後段に接続された処理回
    路とを含む,ミリ波受信手段,上記ミリ波受信手段に受
    信される標準ミリ波を発生する標準ミリ波発生器,およ
    び上記標準ミリ波発生器を動作させて上記ミリ波受信手
    段に標準ミリ波を受信させ,各チャネルの処理回路から
    出力される出力信号に基づいてチャネルごとにゲイン補
    正係数を算出する手段,を備えたミリ波画像システム。
  11. 【請求項11】 複数のチャネルを有し,各チャネル
    が,対象物からのミリ波をそれぞれ受信するミリ波受信
    素子と,このミリ波受信素子の後段に接続された処理回
    路とを含む,ミリ波受信手段を備えたミリ波画像システ
    ムにおいて,上記ミリ波受信手段に受信される標準ミリ
    波を発生する標準ミリ波発生器を設け,上記標準ミリ波
    発生器を動作させて上記ミリ波受信手段に標準ミリ波を
    受信させ,各チャネルの処理回路から出力される出力信
    号に基づいてチャネルごとにゲイン補正係数を算出す
    る,ミリ波画像システムにおけるゲイン調整方法。
  12. 【請求項12】 対象物からのミリ波を受信してミリ波
    画像を形成するための画像データを得るミリ波受信手
    段,対象物からの光を受光して光学画像を形成するため
    の画像データを得る光学撮像手段,および上記光学撮像
    手段から得られる画像データを用いて形成される光学画
    像の一部に,上記ミリ波受信手段から得られる画像デー
    タを用いて形成されるミリ波画像を嵌込んだ表示画像の
    ための映像信号を形成する手段,を備えたミリ波画像シ
    ステム。
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