JPH1015284A - 洗濯用ネット - Google Patents

洗濯用ネット

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JPH1015284A
JPH1015284A JP8188420A JP18842096A JPH1015284A JP H1015284 A JPH1015284 A JP H1015284A JP 8188420 A JP8188420 A JP 8188420A JP 18842096 A JP18842096 A JP 18842096A JP H1015284 A JPH1015284 A JP H1015284A
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JP
Japan
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laundry
net
washing
fiber
laundry net
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Application number
JP8188420A
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English (en)
Inventor
Nobuko Hasegawa
伸子 長谷川
Tsutomu Nehashi
勉 根橋
Hisao Nishiguchi
久雄 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯用ネットに衣類を入れて洗濯する場合
に、洗濯時の外力が洗濯用ネット内の衣類に及ぼす影響
を大きく緩和し、洗濯物の形崩れや縮みを防止する。 【解決手段】 洗濯用ネット10Aを、表裏2枚の地組
織と該地組織とを連結する連結部からなる立体構造を有
する繊維構造体であって、地組織の少なくとも一方が繊
維占有率10〜80%となるように形成され、表裏の地
組織の間が連結部によって複数域の空間に区切られ、繊
維構造体の厚さが1mm以上であるネット材料11から
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯時に洗濯物相
互の不用な絡み合いを防止したり、洗濯物の形崩れを防
止する等のために、洗濯物を収容する洗濯用ネットに関
する。更に詳しくは、本発明は、洗濯物の形崩れや縮み
等を洗濯時から乾燥時にわたって防止することができ、
乾燥性にも優れた洗濯用ネットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セーター、おしゃれ着等の形
崩れしやすい衣類を洗濯する場合、予め、その洗濯物を
ネット材料からなる袋状の洗濯用ネットに入れ、洗濯機
によりあるいは手洗いにより洗濯することがなされてい
る。
【0003】この洗濯用ネットとしては、一般に図5に
示したように、ネット材料を平たい袋状に成形し、開閉
部2にファスナーを設けた洗濯用ネット1aが使用され
ている(同図(a)閉口状態、同図(b)開口状態)。
また、ネット材料を平たい袋状ではなくボール状に成形
し、これに開閉部としてファスナーを設けたものも使用
されている。
【0004】さらに、袖付き衣類用の洗濯用ネットとし
ては、図6に示した洗濯用ネット1bのように、衣類の
袖を収容する袖収容部3を胴部を収容する胴収容部4と
別個に設けたものも使用されている(同図(a)閉口状
態、同図(b)開口状態)。この袖付き衣類用の洗濯用
ネット1bも図示したようにファスナーからなる開閉部
2を有している。
【0005】また、これら洗濯用ネットを構成するネッ
ト材料としては、通常、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミ
ド繊維、アラミド繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、
ポリオレフィン系繊維等の合成繊維をネット状に編んだ
もので、厚さ1mm未満のものが使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、洗濯用ネッ
トを用いて衣類を洗濯する場合に、特に、その形崩れを
防止する点からは、衣類を予め形を整えて畳み、その状
態で洗濯用ネットに収容し、その整えられた状態のまま
洗濯することが望まれる。
【0007】しかしながら、従来の洗濯用ネットは、洗
濯用ネットを構成するネット材料の弾性が低く、厚みも
薄いため、洗濯用ネット内の衣類が洗濯時の外力の影響
を強く受けて、洗濯用ネット内で偏ったり、よじれた
り、過度にすり合わされたりし、洗濯後に形崩れが生じ
たり縮んだりするという問題があった。
【0008】本発明は以上のような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、洗濯用ネット内に収容した
洗濯物に対して、洗濯時の外力の影響を大きく緩和し、
洗濯物の形崩れや縮みを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、洗濯用ネッ
トを構成するネット材料として、厚みが従来に比して大
きく、特定の立体構造を有する繊維構造体を使用する
と、このネット材料が高い弾性率と保形性を有し、洗濯
時の外力を緩和し、これにより洗濯物の形崩れや縮みを
防止できることを見出し、発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、表裏の地組織と、該地組
織同士を連結する連結部とからなる立体構造を有する繊
維構造体であって、表裏の地組織がそれぞれ繊維占有率
10〜80%となるように形成され、表裏の地組織の間
が連結部によって複数域の空間に区切られ、繊維構造体
の厚さが1mm以上であるネット材料からなることを特
徴とする洗濯用ネットを提供する。
【0011】また、この本発明の洗濯用ネット内に洗濯
物を収容し、任意に洗剤を用いて洗濯することを特徴と
する洗濯方法を提供する。
【0012】本発明の洗濯用ネットによれば、洗濯用ネ
ットを構成するネット材料が、表裏2枚の地組織と該地
組織とを連結する連結部からなる立体構造を有し、その
表裏の地組織がそれぞれ繊維占有率10〜80%であ
り、表裏の地組織の間が連結部によって複数域の空間に
区切られ、かつ繊維構造体の厚さが1mm以上であると
いう特定の繊維構造を有するので、洗濯用ネット内に収
容されている洗濯物に対して、洗濯時に加わる外力は大
きく緩和され、洗濯用ネット内で洗濯物が偏ったり、よ
じれたり、過度にすれ合うことが防止される。したがっ
て、洗濯後の形崩れや縮みを防止でき、衣類を形態安定
性よく扱うことが可能となる。
【0013】また、本発明の洗濯用ネットを使用して洗
濯した後、洗濯物を洗濯用ネット内に収容したまま乾燥
すると、乾燥時に洗濯物が洗濯用ネットで挟まれ、押圧
された状態で乾燥するので、洗濯物の縮みが一層防止さ
れる。特に、乾燥時に本発明の洗濯用ネットを使用する
に際しては、この洗濯用ネットは十分な通気性を有し、
かつ厚さも1mm以上と厚いので、洗濯物を干す平干し
台としても好適なものとなる。
【0014】一方、この洗濯用ネットに収容された洗濯
物に対して、洗濯液は良好に浸透し、流通する。特に、
この洗濯用ネット内では洗濯物が捩れて塊状になること
はなく、常に広げられた状態あるいは形を整えられて畳
まれた状態にあるので、洗濯液が洗濯物全体に十分にい
きわたる。したがって、洗浄率を向上させることができ
る。
【0015】さらに、セーター、おしゃれ着等の形崩れ
しやすい衣類は、従来、一般に手洗いによって洗濯され
ているが、本発明の洗濯用ネットによれば、洗濯から乾
燥に至るまで、洗濯物の形崩れや縮みを防止でき、洗浄
率も向上させることができるので、洗濯機により洗濯、
濯ぎ、脱水、さらには乾燥という一連の洗濯工程を自動
的に行っても、セーター、おしゃれ着等の形崩れしやす
い衣類を形態安定性よく扱うことができる。この際、洗
濯機の自動洗濯工程としては、セーター、おしゃれ着等
の専用の洗濯コースが設けられていることは不要であ
り、標準的な洗濯コースでセーター、おしゃれ着等を形
態安定性よく洗濯することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の洗濯用ネットを図
面に基づいて詳細に説明する。なお、各図中、同一符号
は同一又は同等の構成要素を表している。
【0017】本発明の洗濯用ネットは、洗濯用ネットを
構成するネット材料として、表裏の地組織と、その地組
織同士を連結する連結部とからなる立体構造を有する繊
維構造体であって、表裏の地組織がそれぞれ繊維占有率
10〜80%となるように形成され、表裏の地組織の間
が連結部によって複数域の空間に区切られ、繊維構造体
の厚さが1mm以上であるネット材料を使用することを
特徴としている。
【0018】このようにネット材料の繊維構造体を、表
裏の地組織とその間の連結部との立体的な多層構造とす
ることにより、洗濯時に洗濯物へ加わる外力を大きく緩
和することができる。
【0019】このネット材料において、表裏の地組織
は、それぞれ独立的に、織物、編物の織物状物あるいは
不織布等とすることができる。また、表裏の地組織はそ
れぞれ繊維占有率10〜80%とし、好ましくは15〜
70%とする。
【0020】ここで、繊維占有率とは、地組織の平面の
投影図を考えた場合に、地組織を構成する繊維の投影図
の面積が、地組織全体の投影図の面積に占める比率を意
味する。この繊維占有率を求める具体的方法としては、
例えば、繊維構造体から表裏の地組織のいずれか一方を
切り取り、切り取った地組織の面を市販のコピー機でコ
ピーし、得られたコピー像の面積全体Aと空間部分の面
積Bを求め、次式(1)にしたがって算出すればよい。
【0021】
【数1】 本発明においては、上述のように地組織の繊維占有率を
10〜80%とし、好ましくは、15〜70%とするこ
とにより、繊維構造体に適度な剛性と空隙率とを確保
し、洗濯時に洗濯物へ加わる外力を緩和しつつ洗濯液の
洗濯物への良好な流れを確保することが可能となる。こ
の場合、表裏の地組織の繊維占有率は同一でも異なって
いてもよいが、同一の方が乾燥性、通気性の点から好ま
しい。
【0022】また、表裏の地組織は、共に繊維占有率1
0〜80%を有することが必要である。表裏の地組織の
いずれか一方が繊維占有率80%を超えると、乾燥速度
等の性能が劣り好ましくない。反対に、表裏の地組織の
いずれか一方の繊維占有率が10%未満であると、繊維
構造体が構造的に弱くなり、洗濯物へ外力が緩和されず
に直接的に加わるようになるので好ましくない。
【0023】本発明の洗濯用ネットを形成するネット材
料において、連結部は、表裏の地組織の間隔を所定の距
離に保持しつつ連結する壁状の繊維組織である。この連
結部が繊維構造体に存在することにより、洗濯時に洗濯
物へ加わる外力を効果的に抑制することが可能となる。
したがって、繊維構造体に連結部がない場合に、その繊
維構造体の厚さを1mm以上としても洗濯時に洗濯物へ
加わる外力を十分に抑制することができない。
【0024】連結部は、洗濯液の流通性、繊維構造体の
強度及び乾燥性の点から、表裏の地組織を垂直に連結す
るものが好ましい。また、連結部の繊維組織は、表裏の
地組織の間で、縞状、畝状、格子状又はハニカム状等の
壁状体をなすように形成することができる。なかでも、
繊維構造体の強度の点から、連結部がハニカム状の壁状
体となって表裏の地組織を連結し、地組織にハニカム構
造が形成されるようにすることが好ましい。また、その
際、水の給排水及び洗濯物の乾燥性の点から、ハニカム
構造の断面は、1辺3mm以上の多角形とすることが好
ましい。なお、ハニカム構造の断面をなす多角形の形状
には特に制限はない。例えば、六角形でもよく、四角形
でもよい。
【0025】ネット材料の厚さ、即ち、一方の地組織の
表面から連結部を経て他方の地組織の表面に至る距離
は、洗濯時に洗濯用ネット内の洗濯物への外力が十分に
緩和できるように、1mm以上とし、好ましくは1mm
〜15mmとする。また、このような厚さとすることに
より、当該洗濯物に他の洗濯物を破損させる原因となる
付属物(例えば、ブラジャーの金具等)がついていて
も、その付属物が洗濯用ネットの外に突き出ることはな
い。したがって、何等他の洗濯物を傷つけることなく洗
濯することが可能となる。
【0026】ネット材料の構成素材としては、種々のも
のを使用することができる。例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレンテレフタレート等のポリエ
ステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン4
6等のポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリアクリロニ
トリル系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系繊維、ビスコース、アセテート、キュプラ
等のレーヨン系繊維、綿、羊毛、麻等の天然繊維、炭素
繊維、ガラス、金属等の無機系繊維又はこれらの混合繊
維等を使用することができる。
【0027】また、ネット材料を上述のような素材から
選択するに際し、繊維構造体に所定の厚みや剛性を付与
するために、地組織に比して連結部に剛性の高い繊維素
材を使用することが好ましい。また、そのために、連結
部の繊維を樹脂加工により補強してもよい。
【0028】以上のような繊維構造を有するネット材料
は、弾力性に優れており、例えば、厚さ3mm程度のネ
ット材料を歪み量2mmとするのに要する圧縮力が0.
5〜40kgfとなり、好ましくは、1〜30kgfと
することができる。
【0029】なお、この圧縮力の値は、島津製作所製の
オートグラフAG−100Aを試験機とし、測定環境2
0℃、65%RHにおいて、圧縮板(直径98mm)で
試料を上下から挟み、スピード2mm/minで加重を
かけていったときに、歪み量2mmとなったときの圧縮
力である。
【0030】このようなネット材料の圧縮力は、従来の
洗濯用ネット材料に比して極めて高い。したがって、こ
のネット材料を使用することにより、洗濯時の外力から
洗濯用ネット内の洗濯物を良好に保護し、形崩れや縮み
を防止することが可能となる。
【0031】本発明で使用するネット材料は、土木工事
用材料として知られている公知のネット材料(特開昭6
1−31241号公報)にしたがって製造することがで
きる。
【0032】本発明の洗濯用ネットは、それ自体の外形
形状には特に制限はない。図5の従来の洗濯用ネットと
同様に、開閉部にファスナーを設けた平たい袋状とした
り、平たい袋状の洗濯用ネットにマチを設けて立体状と
したり、あるいはボール状の袋状等とすることができ
る。また、図6の従来の袖付き衣類用の洗濯用ネットと
同様に、袖収容部と胴収容部とを設けてもよい。さら
に、種々の付加的な部材を設けて利便性を向上させるこ
ともできる。
【0033】例えば、図1に示す洗濯用ネット10A
は、袋状に成形したネット材料11とその3辺にわたっ
て設けたファスナーからなるが、さらに、この洗濯用ネ
ット10Aを折り畳んだ状態に形成する係止部材とし
て、対向する2辺にループ14とボタン15を設けたも
のである。なお、図1(a)はループ14とボタン15
とをかけあわせていない袋状の状態を表し、同図(b)
は袋状の洗濯用ネット10Aを2つ折りにしてループ1
4とボタン15とをかけあわせた状態を表している。
このように係止部材14、15を設けることにより、洗
濯用ネット10A内に洗濯物を広げて収容し、それを同
図(b)のように折り畳んだ状態に係止し、その状態を
保持しつつ洗濯することができるので、洗濯用ネット1
0A内での洗濯物のよれを一層抑制し、洗濯中の形崩れ
を防止することができる。
【0034】また、このように係止部材14、15を設
けると、洗濯用ネットを2つ折りにして係止部材14、
15を掛け合わせて洗濯した後、この洗濯用ネットと共
に洗濯物を干すときに、2つ折りにした洗濯用ネットの
輪の部分に干し竿を通すことができるので、洗濯物を干
す場合の利便性も向上する。
【0035】なお、本発明において、袋状洗濯用ネット
を折り畳んだ状態に形成する係止部材としては、ループ
とボタンに限定されず、マジックテープ、スナップ等種
々の係止部材を設けることができる。この場合、係止部
材の取り付け個数や取り付け箇所にも特に制限はなく、
適宜定めることができる。また、洗濯用ネットの折り畳
み態様は2つ折りに限らず、袋状洗濯用ネットの大きさ
に応じて適宜定めることができる。
【0036】図2の洗濯用ネット10Bは、図1の洗濯
用ネット10Aと同様にネット材料11を袋状に成形
し、ファスナー12を取り付け、係止部材としてループ
14とボタン15とを設けたものであるが、さらに、袋
状洗濯用ネット10B内に着脱自在にハンガー16を取
り付けられるようにしたものである。
【0037】これにより洗濯物をハンガー16に掛けた
状態で洗濯用ネット10B内に収容し、それを2つ折り
にしてループ14とボタン15を係止し、洗濯すること
ができるので、洗濯用ネット10B内の洗濯物のよれを
一層抑制し、洗濯中の形崩れを防止することができる。
【0038】また、洗濯後にこれを干す際には、ループ
14とボタン15をはずし、ループ14でこれを吊すこ
とにより、洗濯物をハンガー16に掛けた状態で干すこ
とができるという利便性を有する。もちろん、洗濯物の
形崩れのし易さ、物干し場のスペース等に応じて、2つ
折りにした袋状洗濯用ネットの輪の部分に干し竿を通し
て干してもよく、また、2つ折りにしていた袋状洗濯用
ネットを広げ、平干ししてもよい。
【0039】図3の洗濯用ネット10Cは、洗濯用ネッ
ト内で洗濯物を固定して洗濯物のよれを防止するため
に、洗濯物と共に畳み込まれる下敷き17を備えた袋状
洗濯用ネットである。なお、図3の洗濯用ネット10C
では洗濯用ネットの矩形シートを構成しているネット材
料11と下敷き17とが別個の独立的な部材として形成
されており、下敷き17を洗濯用ネット10Cから取り
出せるようになっているが、例えば図4に示したよう
に、下敷き17が矩形シートを形成するネット材料11
に部分的に縫い付けられていてもよい。
【0040】このような下敷き17は、洗濯物と共に畳
み、洗濯用ネット内に容易に収容できるようにする点か
ら、洗濯用ネットの外形よりも一回り小さいものが好ま
しい。また、その素材としては、前述のネット材料の構
成素材と同様のものから形成された通水性材料を使用す
ることができる。
【0041】以上のような本発明の洗濯用ネットを使用
する洗濯方法としては、洗濯用ネット内に洗濯物を収容
して洗濯する限り特に制限はない。任意の方法で手洗い
又は洗濯機による洗濯をすることができる。
【0042】この場合、必要に応じて各種の洗剤を使用
することができる。例えば、洗剤を構成する界面活性剤
としては、通常一般的に使用されるアニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤のいず
れか単独又はそれらの混合系を使用することができる。
また、洗剤の配合成分としては、界面活性剤の他に通常
一般的に用いられる洗浄増強剤、酵素、香料、可溶化剤
等を任意に使用することができる。さらに、一般の衣類
を対象とした弱アルカリ性の洗剤、ウール、シルク等を
対象とした所謂おしゃれ着用の中性洗剤、ドライ洗剤等
のいずれの用途のものにも使用することができる。ま
た、これらの剤型としても粉末、ペースト、液体等のい
ずれでも使用することができる。いずれの洗剤を使用し
た場合でも、洗濯物が洗濯用ネット内に整えられて収容
されているので、洗濯液が洗濯物全体に十分に行き渡る
ため、従来の洗濯用ネットを使用した場合に比して、高
い洗浄効果を得ることができる。
【0043】また、手洗いによる洗濯や洗濯機による洗
濯のいずれも場合でも洗浄効果を向上させることができ
るが、特に、従来よりウール製品、シルク製品その他お
しゃれ着は、形崩れや縮みを防止する点から一般に手洗
いにより洗濯されており、洗濯機は極めて限定的にのみ
使用されているが、本発明の洗濯用ネットを使用する
と、任意の洗濯機を使用した場合でも形崩れや縮みを生
じさせることなく簡便に洗濯することが可能となる。
【0044】即ち、洗濯機により洗濯する場合、通常、
洗濯液による洗濯、すすぎ、脱水、あるいはさらに乾燥
という一連の洗濯工程が自動的に行われるが、洗濯機に
よっては、このような一連の自動洗濯工程において、洗
濯物にかける外力の程度や時間により、手洗いコース、
標準コース等の専用の洗濯コースが設けられている。そ
して、従来、ウール製品、シルク製品その他所謂おしゃ
れ着を洗濯機で洗濯する場合、専用の洗濯コースがある
洗濯機で、それ専用の洗濯コースによって洗濯しない限
り、洗濯物に形崩れが起きやすく、非常に注意を払うこ
とが必要とされている。
【0045】これに対して、本発明の洗濯用ネットを使
用する洗濯方法においては、洗濯時の外力が大きく緩和
されるので、ウール製品、シルク製品その他おしゃれ着
を洗濯する場合でも、それ専用の洗濯コースによらず、
任意の洗濯機の任意の自動洗濯コースにかけることがで
きる。
【0046】本発明の洗濯用ネットを用いて洗濯物を洗
濯した後の乾燥方法としては、洗濯した洗濯物を洗濯用
ネットに収容したまま干すことが好ましい。即ち、本発
明の洗濯用ネットを使用すると、洗濯用ネット内での洗
濯物の動きが少なく、洗濯物がよれることもないため、
洗濯用ネットから洗濯物を取り出して形を整え、シワを
のばす作業をしなくても、洗濯物に形崩れを起こさせ
ず、不要なシワを残すことなく乾かすことができ、ま
た、洗濯用ネットに収容したまま干すことにより、洗濯
物を干すのに要する時間と労力を大幅に削減することが
できる。
【0047】洗濯物を洗濯用ネットに収容したまま干す
に際しては、洗濯物の重量、嵩、水垂れの程度、衣類の
形崩れのしやすさ、物干し場の広さ等に応じて、物干し
竿を使用してもよく、また、任意の平板上で平干しして
もよい。平干しする場合、本発明の洗濯用ネットは、前
述のように厚みのある立体構造を有し、通気性に優れて
いるので、平干し台として良好に作用することとなる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の洗濯用ネットの効果を実施例
により具体的に説明する。
【0049】実施例1 図1と同様の洗濯用ネット(大きさが50cm×50c
m)を、ネットの材質がポリエステル/ナイロン=25
/75の繊維からなり、厚さ5mm、地組織の繊維占有
率が25%のハニカム構造のネット材料を使用して作製
した。
【0050】一方、洗濯物として、男子用セーター(羊
毛100%)の左右の襟の上と下、及び見頃の前と後に
それぞれ洗濯科学協会指定の人工汚染布(主成分油、大
きさ10cm×10cm)を合計8枚縫い付けたものを
用意した。
【0051】この洗濯物を上述の洗濯用ネットに入れ、
市販の洗濯機(松下電気産業株式会社製、全自動洗濯機
NA−F60K2)において、その洗濯コースとして手
洗いコースを選択し、市販の中性洗剤(界面活性剤21
%含有)(エマール、花王(株)製)を使用して洗濯し
た。この洗濯コースの終了後、洗濯用ネットに洗濯物を
入れたまま針金ハンガーに吊り干しした。
【0052】比較例1 実施例1で使用した洗濯用ネットと同様の外形及び大き
さ(50cm×50cm)の袋状洗濯用ネットであっ
て、そのネット材料として、ポリエステル100%繊維
から編み上げられた1辺1.5mmの六角形の単層ネッ
ト(厚さ0.05mm)が使用されているものを用いる
以外は実施例1と同様の洗濯方法で、実施例1と同様の
洗濯物を洗濯した。ただし、洗濯機による洗濯コースの
終了後の乾燥は、洗濯用ネットから洗濯物を取り出し、
針金ハンガーに吊し干しすることにより行った。
【0053】評価 実施例1及び比較例1の洗濯方法における洗浄力と洗濯
物の収縮率とを次のように求めた。
【0054】(i) 洗浄力 洗濯の前後について、8枚の人工汚染布を測色計で測色
し、平均値を求め、次式にしたがって洗浄力を求めた。
【0055】洗浄力=[R(W)−R(S)]/[R
(O)−R(S)] (式中、R(W)は洗浄後の反射率、R(S)は洗浄前
の反射率、R(O)は原布の反射率 ) なお、この場合、反射率測定装置としては、日本電色工
業株式会社製測色色差計、Z−Σ80型を使用し、波長
λ=560nmで測定した。
【0056】(ii)収縮率 男子用セーターの袖丈、身丈、身幅の3か所について、
洗濯し乾燥させた後の長さの洗濯前の長さに対する変形
量を測定し、その変形量の洗濯前の袖丈、身丈、身幅に
対する比率を求め、さらにその3か所の比率の標準偏差
を求め、これを収縮率とした。
【0057】その結果、実施例の洗浄方法によると洗浄
力は35%、収縮率は3%であり、比較例の洗浄方法に
よると洗浄力は30%、収縮率は15%であり、本発明
の洗濯用ネットを使用することにより洗浄力が向上し、
また、洗濯物の収縮率を大きく抑制できることを確認で
きた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、洗濯用ネットに衣類を
入れて洗濯する場合に、洗濯時の外力が洗濯用ネット内
の衣類に及ぼす影響を大きく緩和し、洗濯物の形崩れや
縮みを防止することが可能となる。また、洗濯用ネット
を使用する任意の洗濯方法において、洗浄力を高めるこ
とも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗濯用ネットの斜視図である。
【図2】本発明の他の態様の洗濯用ネットの斜視図であ
る。
【図3】本発明の他の態様の洗濯用ネットの斜視図であ
る。
【図4】本発明の他の態様の洗濯用ネットの斜視図であ
る。
【図5】従来の洗濯用ネットの正面図である。
【図6】従来の洗濯用ネットの正面図である。
【符号の説明】
10A、10B、10C 洗濯用ネット 11 ネット材料 12 ファスナー 14 係止部材(ループ) 15 係止部材(ボタン) 16 ハンガー 17 下敷き

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏の地組織と、該地組織同士を連結す
    る連結部とからなる立体構造を有する繊維構造体であっ
    て、表裏の地組織がそれぞれ繊維占有率10〜80%と
    なるように形成され、表裏の地組織の間が連結部によっ
    て複数域の空間に区切られ、繊維構造体の厚さが1mm
    以上であるネット材料からなることを特徴とする洗濯用
    ネット。
  2. 【請求項2】 繊維占有率が15〜70%である請求項
    1記載の洗濯用ネット。
  3. 【請求項3】 表裏の地組織の繊維占有率が等しい請求
    項1記載の洗濯用ネット。
  4. 【請求項4】 繊維構造体が、その立体構造として、断
    面が1辺3mm以上の多角形からなるハニカム構造を有
    する請求項1記載の洗濯用ネット。
  5. 【請求項5】 ネット材料の厚さが1mm〜15mmで
    ある請求項1記載の洗濯用ネット。
  6. 【請求項6】 ネット材料が、ポリエステル系繊維、ポ
    リアミド繊維、アラミド繊維、ポリアクリロニトリル系
    繊維、ポリオレフィン系繊維、ビスコース、レーヨン系
    繊維、天然繊維、炭素繊維、無機系繊維又はこれらの混
    合繊維からなる請求項1記載の洗濯用ネット。
  7. 【請求項7】 連結部のネット材料が、地組織のネット
    材料に比して剛性が高い素材から形成されている請求項
    6記載の洗濯用ネット。
  8. 【請求項8】 洗濯用ネットを折り畳んだ状態に係止す
    る係止部材が設けられている請求項1記載の洗濯用ネッ
    ト。
  9. 【請求項9】 洗濯用ネット内で洗濯物を掛けるハンガ
    ーを有する請求項1記載の洗濯用ネット。
  10. 【請求項10】 洗濯物と共に畳み込まれ、洗濯用ネッ
    ト内に収容される下敷きを有する請求項1記載の洗濯用
    ネット。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の洗濯
    用ネット内に洗濯物を収容し、洗濯することを特徴とす
    る洗濯方法。
  12. 【請求項12】 洗濯洗剤を用いて洗濯する請求項11
    記載の洗濯方法。
  13. 【請求項13】 洗濯液による洗濯及びすすぎからなる
    洗濯工程を手洗いにより行うか、又は各洗濯工程を洗濯
    機による自動洗濯により行う請求項11又は12記載の
    洗濯方法。
  14. 【請求項14】 洗濯後に、洗濯物を洗濯用ネット内に
    収容したまま乾燥する請求項11〜13のいずれかに記
    載の洗濯方法。
  15. 【請求項15】 洗濯用ネットを平干し用台として使用
    し、洗濯物を平干しにより乾燥する請求項11記載の洗
    濯方法。
  16. 【請求項16】 請求項8記載の洗濯用ネットを使用す
    る洗濯方法であって、洗濯用ネット内に洗濯物を広げて
    収容し、洗濯物を収容した洗濯用ネットを折り畳み、そ
    の折り畳み状態が保持されるように係止部材を係止させ
    て洗濯する請求項11記載の洗濯方法。
  17. 【請求項17】 請求項9記載の洗濯用ネットを使用す
    る洗濯方法であって、洗濯物をハンガーに掛けた状態で
    洗濯用ネットに収容し、洗濯する請求項11記載の洗濯
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項10記載の洗濯用ネットを使用
    する洗濯方法であって、洗濯物を下敷きを畳み込んだ状
    態で洗濯用ネットに収容し、洗濯する請求項11記載の
    洗濯方法。
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