JPH10150862A - 植生保護筒およびその使用方法 - Google Patents

植生保護筒およびその使用方法

Info

Publication number
JPH10150862A
JPH10150862A JP31497196A JP31497196A JPH10150862A JP H10150862 A JPH10150862 A JP H10150862A JP 31497196 A JP31497196 A JP 31497196A JP 31497196 A JP31497196 A JP 31497196A JP H10150862 A JPH10150862 A JP H10150862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
vegetation
seedlings
base material
vegetation protection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31497196A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuhiro Nishizawa
睦博 西沢
Yoshinori Hisamitsu
嘉徳 久光
Noriyuki Sasahara
則之 笹原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAIKO KK
SAIKOU KK
Original Assignee
SAIKO KK
SAIKOU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAIKO KK, SAIKOU KK filed Critical SAIKO KK
Priority to JP31497196A priority Critical patent/JPH10150862A/ja
Publication of JPH10150862A publication Critical patent/JPH10150862A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 稚苗を輸送時および施工時に保護し、そして
植物が裸地斜面または法面に活着するまで良好な生育環
境を維持することができる植生保護筒を提供する。 【解決手段】 生分解性樹脂を基礎材料とした、筒の両
側の端面が開口されており、筒の側壁の長手方向の両端
部分が櫛状の間隙を有する植生保護筒である。好ましく
は前記両端部分が夫々筒の内側及び外側へ湾曲してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緑化工法において
使用される植生保護筒に関し、詳細には、稚苗を輸送お
よび施工時に保護し、そして植物が裸地斜面または法面
に活着するまで良好な生育環境を維持することができる
植生保護筒に関する。
【0002】
【従来の技術】山岳地帯や丘陵地域での道路工事、リゾ
ート開発、ゴルフ場建設および丘陵地域での宅地造成並
びにその他の土木工事等によって発生した法面または災
害等により発生した裸地斜面に対して、その崩壊、崩落
を防止するために種々の安定化工法がとられてきた。こ
のような工法の中には、コンクリート吹付工法等が含ま
れるが、単に法面の安定化だけでなく、環境保全、景観
保全を考慮することにより、緑化工法が開発されてき
た。この緑化工法に用いられる植生種は、草本類が一般
的であったが、最近では、より豊かな緑化復元を可能に
するために、多種の木本類を使用することが要求される
ようになってきた。
【0003】植栽により導入した樹木では、一般に細根
が主体の短いものとなり、根が地山に伸長しにくい。種
子により導入した樹木では、太い根が地山に伸長するこ
とが実験的に立証されているものの、導入することがで
きる樹種が制約されること、および、成立の確実性が低
いことなどの理由で、特定樹種の導入をする場合には、
植生基材吹付工法による実生法と併用して植栽が行なわ
れていた。
【0004】一般に植栽に用いられる苗木は施工性およ
び活着性等を勘案して2〜3年間、苗圃で育成された比
較的大きな苗木である。この為、生育した苗を斜面や法
面へ活着させるためには、植穴を大きく掘り、多量の元
肥を施すことが必要であり、その結果、導入した樹木が
細根を主体とした短い根の形態を形成する原因となって
いる。極端な場合には、植栽時に植穴内にのみ細根のみ
を伸長して生育するので、強風により倒伏して斜面や法
面の崩壊の原因になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の理由から、より
多くの樹種の導入を可能とし、且つ、強風等による倒伏
を防止するためには、できるだけ小さな稚苗を植栽する
ことにより、地山に良好に活着させることが望まれ、そ
の為には、このような稚苗を輸送および施工時に保護
し、そして活着まで良好な生育環境を維持することが必
要である。この試みとして、植生保護筒の使用が知られ
ている。現在、一般的にはポット苗と称するものが使用
されている。ポット苗とは紙のように薄いプラスチック
の植木バチ(φ10cm深さ10cm程度のもの)に苗圃で
生育した1年程の稚苗である。これを用いると輸送及び
現場での小運搬や作業中に床土が振動や衝撃により根と
分離(根くずれ)してしまう。そのため輸送中に乾燥に
より苗が枯死したり、又、植栽後の活着が悪いという問
題がある。最近竹の筒に稚苗を床土と共に挿入し法面へ
打ち込むようにして固定し、その後植生基材吹付土を施
工する方法が試みられているが、固定した筒内へ床土を
挿入充填した場合、根くずれしないよう圧密すると圧密
時に根に損障を与える恐れがある事、又酸欠などによる
生育障害も与える恐れがある。更に、上記の両者共、植
生基材吹付時に苗に植生基材を飛散付着させないための
対策がなされていないため施工の際に別途養生する事が
必要である。その為、従来の植生保護筒のこのような欠
点を克服することが本発明の目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、稚苗の輸送や
小運搬中の根くずれを防止し枯死や稚苗の劣化を防ぎ活
着を良好にするための植生保護筒である。本発明の植生
保護筒は、生分解性樹脂を基礎材料とした筒の両側の端
面が開口されており、筒の側壁の長手方向の両端部分が
櫛状の間隙を有する。好ましくは、櫛状部は上側を外側
に湾曲し、下側は内側へ湾曲している。植生保護筒中で
の栽培には、種子または稚苗を用いることができる。本
発明の植生保護筒は、苗圃で育成した稚苗を床土ととも
に、稚苗の先端が筒上側の端面よりやや下方になるよう
に筒に挿入し、この端面に蓋紙を被せて、この端面を上
側にして、植生保護筒を緑化すべき裸地または法面に対
して埋設固定するかまたは下地金網にぶら下げて設置し
た後に、植生基材を吹き付けることにより使用される。
種子の栽培の場合には、筒に培養土を一定量充填し、そ
の表面に種子を埋設し、一定期間養生栽培してからその
端面に蓋紙を被せ、この端面を上側にして、植生保護筒
を緑化すべき裸地または法面に対して埋設固定するかま
たは下地金網にぶら下げて設置した後に、植生基材を吹
き付けることにより使用される。
【0007】本発明の保護筒は生分解性樹脂から製造さ
れる。本発明の保護筒に使用する生分解性樹脂は、植物
の生育を阻害しないように種子または稚苗の養生期間で
ある半年から1年程度で分解するものであることが好ま
しい。このような樹脂としては、発酵合成した微生物分
解性ポリエステルまたは微生分解性セルロース誘導体等
があげられる。例えば、ICI社製のバイオポリエステ
ルであるバイオポール(商品名)(3−ヒドロキシブチ
レートと3−ヒドロキシバリレートとの単位からなる共
重合体)は使用されることができる。
【0008】植生保護筒の端面は開口しており、筒の側
壁の長手方向の両端は櫛状の間隙を有する。この櫛状の
間隙部および筒底の開口部は、保護筒内の生育環境を前
記保護筒の周囲の環境と極端に隔離することなく、筒内
に充填した培養土が直接生育基材および地山と接触する
ので、水分の吸収および排出が可能になり、培養土の過
湿または乾燥を防止することができる。更に、筒内での
植物細根の異常発生を防止することができる。
【0009】筒の長手軸に対する断面形状はいずれの形
状であってもよい。しかし、成形の容易性および強度等
の理由から、一般には円形の断面であろう。好ましく
は、保護筒の側壁の長手方向の片側末端は内側に湾曲し
た形状である。この内側に湾曲した末端を下方として使
用することにより、筒内に種子とともに充填した培養土
または稚苗とともに充填した床土を抱きかかえるように
して根くずれや培養土の筒からの崩落を防止することが
できる。保護筒の反対側の上方末端は外側に湾曲した形
状である。通常、保護筒の上部には筒内において種子か
ら成長した稚苗または植栽した稚苗を植生基材吹付けの
際の植生基材の飛散付着より保護するために蓋紙を被せ
るが、この蓋紙の飛散を防止することができる。
【0010】保護筒内に充填する床土は、少なくとも生
育に必要な土の深さをもって充填され、通常、筒の約7
割程度の高さである。これにより、床土は植生基材表面
よりも低い位置になり、床土土の稚苗は生育基材の日陰
となって常に湿潤な床土に養生されて、植栽した稚苗の
活着を促進する、好ましい植生環境を維持することがで
きる。
【0011】植生保護筒は緑化すべき斜面または法面に
直接的に埋設固定するか、または、ラス金網等の下地金
網につり下げることにより設置されうる。下地金網を使
用する場合には、それをアンカーで裸地斜面または法面
に対して固定することが必要であろう。このような下地
金網を使用する場合には、金網につり下げるだけでよい
ので設置作業が簡略化できる。
【0012】本発明の保護筒を設置した後に使用する植
生基材は一般に植生基材吹付土に使用されているバーク
堆肥やピートモスを主体としたものでもよく、または、
吹付時に一且泥状化して団粒反応させながら吹付ける工
法で用いる粘性の土壌を主体とした基材であってもよ
い。今回は植生保護筒内部に挿入充填した床土や培養土
と馴み易い後者の植生基材を用いた実施例を示す。
【0013】
【実施例】本実施例に用いる工法は粘性の土壌を主体と
した植生基材を吹付時に一且泥状化し空気吸引式二液混
合ノズル内で団粒剤を混合し空気を媒介として高次団粒
反応させながら吹付けるもので高次団粒基材吹付機ソイ
ルシーダー1タンク当り下記の材料を混合して吹付け
る。
【表1】 1タンク当りの吹付量は一般に平均吹付厚3,5,7cm
の場合が多く1タンクで出来る団粒構造を形成した、植
生基材4m3 を133,80,57m2 に夫々吹付け
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植生保護筒の好ましい態様の略図であ
り、保護筒の側壁の長手方向の片側末端が内側に湾曲し
ており、反対側の末端が外側に湾曲している。
【図2】稚苗とともに床土を充填し、蓋紙を被せた、本
発明の植生保護筒の略図である。
【図3】緑化すべき裸地斜面または法面に挿入穴を設
け、本発明の植生保護筒を設置した後に植生基材を吹き
付けた施工後の断面図である。
【図4】裸地斜面または法面に下地金網を張り、そのネ
ットへ植生保護筒をつり下げ、または挟み込み、その上
から植生基材を吹き付けた施工後の断面図である。
【図5】図4の植生基材吹き付け前の平面図である。
【図6】図5の方法で施工した稚苗の生育状況の断面図
である。
【図7】図6の方法で施工した稚苗の生育状況の断面図
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性樹脂を基礎材料とした、筒の両
    側の端面が開口されており、筒の側壁の長手方向の両端
    部分が櫛状の間隙を有する植生保護筒。
  2. 【請求項2】 前記両端部分の片側が内側方向に湾曲し
    ている請求項1記載の植生保護筒。
  3. 【請求項3】 前記両端部分の反対側が外側方向に湾曲
    している請求項2記載の植生保護筒。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の植生保護筒に、苗圃で育
    成した稚苗を床土とともに、稚苗の先端が筒の端面より
    やや下方になるように挿入し、この端面に蓋紙を被せ
    て、この端面を上側にして、植生保護筒を緑化すべき裸
    地または法面に対して埋設固定するかまたは下地金網に
    ぶら下げて設置した後に、植生基材を吹き付けることに
    よる、植生保護筒の使用方法。
  5. 【請求項5】 苗圃で育成した稚苗の代わりに種子を床
    土表面に播き、稚苗に育成することを更に含む請求項4
    記載の方法。
JP31497196A 1996-11-26 1996-11-26 植生保護筒およびその使用方法 Pending JPH10150862A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31497196A JPH10150862A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 植生保護筒およびその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31497196A JPH10150862A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 植生保護筒およびその使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10150862A true JPH10150862A (ja) 1998-06-09

Family

ID=18059879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31497196A Pending JPH10150862A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 植生保護筒およびその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10150862A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000270694A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Achilles Corp 苗木保護カバー用補助具
JP5470539B1 (ja) * 2013-03-29 2014-04-16 株式会社アイ・イー・ジェー 岩盤緑化用筒状容器
JP2017121182A (ja) * 2016-01-04 2017-07-13 株式会社グリーンプロデュース 苗の移植に用いられる器具及び苗の移植方法
CN111084032A (zh) * 2019-12-29 2020-05-01 海南万钦森林病虫害防治有限公司 一种椰心叶甲幼虫多方式防治方法
KR102275088B1 (ko) * 2020-12-01 2021-07-08 한국건설기술연구원 식생공간이 구비된 앵커, 앵커가 구비된 호안블록 및 이를 이용한 식생매트를 설치하는 방법
CN114532099A (zh) * 2022-01-25 2022-05-27 中铁城市发展投资集团有限公司 一种荒漠公路边坡植被固土***及固土方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000270694A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Achilles Corp 苗木保護カバー用補助具
JP5470539B1 (ja) * 2013-03-29 2014-04-16 株式会社アイ・イー・ジェー 岩盤緑化用筒状容器
JP2017121182A (ja) * 2016-01-04 2017-07-13 株式会社グリーンプロデュース 苗の移植に用いられる器具及び苗の移植方法
CN111084032A (zh) * 2019-12-29 2020-05-01 海南万钦森林病虫害防治有限公司 一种椰心叶甲幼虫多方式防治方法
KR102275088B1 (ko) * 2020-12-01 2021-07-08 한국건설기술연구원 식생공간이 구비된 앵커, 앵커가 구비된 호안블록 및 이를 이용한 식생매트를 설치하는 방법
CN114532099A (zh) * 2022-01-25 2022-05-27 中铁城市发展投资集团有限公司 一种荒漠公路边坡植被固土***及固土方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111011093A (zh) 一种高降雨急陡岩质边坡复绿方法
JP4666833B2 (ja) 種子床、その製造方法及び播種方法
JPH10150862A (ja) 植生保護筒およびその使用方法
JP2005325661A (ja) 法面雑草防止器具および法面緑化工法
JP2000170169A (ja) 法面緑化用枠の設置構造及び法面緑化工法
JP2014073105A (ja) 植生マット
JPH09279583A (ja) 植生袋体とそれを使用する法面の植栽工法
JP2002272281A (ja) 壁面の緑化システム及び工法
JP2717368B2 (ja) 法面植栽工法
JP2004337074A (ja) 植栽袋及び斜面の緑化構造
JP3685850B2 (ja) マルチング材およびマルチング材を用いた種苗植栽方法
JP2932157B2 (ja) 法面緑化工法
JP3421735B2 (ja) 緑化工法
JP3040956B2 (ja) 木が植生されたのり面
KR101531745B1 (ko) 식물 매트 및 식물 매트 생산 방법
CN213204156U (zh) 边坡垂直绿化防护结构
JPH11181776A (ja) 緑化工法及び緑化用植栽ポット
JP2000120072A (ja) 法面の緑化装置
JP2004000042A (ja) 植物活着カプセル
JP2000087358A (ja) 道路のり面等の緑化工法及びそのための種子育成体
JPH09256373A (ja) 生分解性樹脂からなる植生筒及びこれを使用した植生種苗
JPS60338Y2 (ja) 護岸植栽用植木鉢
JP2802899B2 (ja) 法面緑化工法
TW199198B (en) Method of clothing mudstone with greenery
JPH11253047A (ja) 苗床材及び斜面の緑化の方法及び土壌加湿器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051110

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02