JPH10150329A - D級電力増幅器 - Google Patents

D級電力増幅器

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JPH10150329A
JPH10150329A JP8307902A JP30790296A JPH10150329A JP H10150329 A JPH10150329 A JP H10150329A JP 8307902 A JP8307902 A JP 8307902A JP 30790296 A JP30790296 A JP 30790296A JP H10150329 A JPH10150329 A JP H10150329A
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和也 岩田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオ信号を2値信号に変換しかつ電力
増幅することを差動入力型のB級電力増幅器で行うこと
で、電力損失の少ない、バイポーラトランジスタで構成
できるローコストなD級電力増幅器を提供する。 【解決手段】 入力端子101から入力されるオーディ
オ信号と帰還抵抗器108を介して負帰還されたB級電
力増幅器103の出力信号を積分器102が積分する。
ドライバ104は、積分器102の出力信号を2値化し
かつ電源電圧にほぼ等しい振幅値を持つパルス信号を出
力する。そして、このパルス信号をエミッタフォロア1
05は電流増幅する。ローパスフィルタ109は、エミ
ッタフォロア105の出力信号を帯域制限してオーディ
オ信号に復調し、出力端子110を介して負荷(スピー
カ)に供給することでローコストで電力効率の高いD級
電力増幅器を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響機器における
スピーカや各種電気機器におけるモータ等の負荷を駆動
するパワーアンプの一種であるD級電力増幅器に関する
ものである。なお、B級電力増幅器は、入力信号を負荷
に供給するのに正負両方で増幅処理を行う電力増幅器で
あり、D級電力増幅器は、アナログの入力信号を一旦パ
ルス信号に変換し、そのパルス信号を増幅した後に、ア
ナログ信号に戻すようにした電力増幅器である。
【0002】
【従来の技術】音響機器における電力増幅器は、直流電
源から与えられる直流電圧を入力信号に基づいて変調
し、入力信号に相似な波形を負荷であるスピーカに供給
するものが通常である。
【0003】このような電力増幅器において、電力損失
を極力小さくし電力変換効率を向上したものとして、例
えば特開昭56−40313号公報に記載されているよ
うなスイッチング増幅器がある。
【0004】以下に、従来のスイッチング増幅器につい
て説明する。
【0005】図6は従来のスイッチング増幅器を示すも
のである。図6において、601は入力端子、602は
積分器、603はコンパレータ、604,607はドラ
イブ段のNPN型とPNP型のトランジスタ、605,
608はエミッタ抵抗器、606,609はコレクタ抵
抗器、610,611は出力段のPNP型とNPN型の
スイッチングトランジスタ、612はローパスフィル
タ、613は出力端子、614は帰還抵抗器である。
【0006】次に、図6に示すスイッチング増幅器の動
作を説明する。ここでは、自励型のD級電力増幅器を例
にとって説明する。まず、積分器602は入力端子60
1を介して入力されたオーディオ信号と帰還抵抗器61
4を介して帰還されたアンプの出力との差を算出し積分
する。コンパレータ603は積分器602の出力を基準
信号ゼロボルトと比較し、積分器602の出力を2値信
号(パルス信号)に変換する。一方、コンパレータ60
3の出力はトランジスタ604及びトランジスタ607
のベースに接続される。
【0007】まず、コンパレータ603の出力信号が正
のとき、NPN型のトランジスタ604が導通し、正電
源+VCC、コレクタ抵抗器606、トランジスタ604
(コレクタ→エミッタ)、エミッタ抵抗器605、グラ
ンドという経路で電流が流れる。従って、コレクタ抵抗
器606の両端には電圧降下が発生し、PNP型のスイ
ッチングトランジスタ610のベース電位がエミッタ電
位よりも降下する。そのため、スイッチングトランジス
タ610は導通する。
【0008】また、コンパレータ603の出力信号が負
のとき、PNP型のトランジスタ607が導通し、グラ
ンド、エミッタ抵抗器608、トランジスタ607(エ
ミッタ→コレクタ)、コレクタ抵抗器609、負電源−
CCという経路で電流が流れる。従って、コレクタ抵抗
器609の両端には電圧降下が発生し、NPN型のスイ
ッチングトランジスタ611のベース電位がエミッタ電
位よりも上昇する。そのため、スイッチングトランジス
タ611は導通する。
【0009】以上の動作で、コンパレータ603から出
力される正負のパルス信号がそれぞれ正の側と負の側の
両方で増幅される。そして、ローパスフィルタ612で
オーディオ信号に復調される。そして、出力端子613
に接続された負荷(スピーカ)に供給される。
【0010】ところで、上記図6の従来の構成では、出
力段のスイッチングトランジスタ610及び611は交
互にオン/オフの動作を行っている。そして、このトラ
ンジスタ610或いはトランジスタ611のオン期間に
は、通常大量のベース電流が注入される。そのため、ト
ランジスタのベースには少数キャリアの蓄積による大量
の電荷が蓄積される。そして、オフ期間にはこの電荷
は、トランジスタ610ではベース抵抗器606を介し
て正電源+VCCに引き抜かれ、或いはトランジスタ61
1ではベース抵抗器609を介して負電源−VCCに引き
抜かれる。このようにして電荷が十分に引き抜かれると
トランジスタ610或いはトランジスタ611はオフと
なる。
【0011】すなわち、ベース電荷の引き抜き時間が長
くなると、一方のスイッチングトランジスタの電荷が残
っている間(このトランジスタはオン状態)に、他方の
スイッチングトランジスタがオンになるため、スイッチ
ングトランジスタ610及びスイッチングトランジスタ
611の同時導通が起こる。そのため、電力損失が非常
に増加する。また、各トランジスタ610,611のコ
レクタ電流やコレクタ損失がその最大定格をオーバーす
ることで、それらのトランジスタが破損するおそれがあ
る。
【0012】ところで、ベースの電荷蓄積は、トランジ
スタ610及び611へのベース電流の供給を少なくす
れば、少なくなる。その結果、ベース電荷の引き抜き時
間も短縮できる。しかし、ベース電流を少なくすると、
大出力時には、出力段のスイッチングトランジスタを十
分にオンできなくなる。
【0013】更に、スイッチングトランジスタ610,
611のベース抵抗器606,609の値を小さくすれ
ば、ベース電荷の引き抜き時間が短くなる。しかし、ス
イッチングトランジスタ610及び611をオンするた
めには、抵抗値を小さくした分、ドライブ段であるトラ
ンジスタ604及び607のコレクタ電流を増加させる
必要がある。そのため、ドライブ段の損失が増加する。
【0014】即ち、図6の従来のスイッチング増幅器の
場合には、高速で損失が少ないスイッチング動作ができ
ず、その結果、オーディオ出力波形の歪率が悪くなると
いう問題点を有していた。
【0015】そこで、従来において、図7に示すような
スイッチング増幅器が考えられた。ここでは図6で示し
たのと同様に自励型のD級電力増幅器を例にとって説明
する。但し、図6で示した入力端子601、積分器60
2、帰還抵抗器614に相当するものは図示を省略して
いる。積分器への負帰還はローパスフィルタ712の入
力端子から行う。図7において、701は積分器の出力
を入力する入力端子、702はコンパレータ、703〜
706は差動増幅器を構成するトランジスタ、707,
708は共通エミッタ抵抗器、709及び710はスイ
ッチングトランジスタ、711は出力段のエミッタフォ
ロア、712はローパスフィルタ、713は出力端子、
714,715は電荷引き抜き回路を構成するトランジ
スタ、716,717はベース抵抗器である。
【0016】次に、図7に示すスイッチング増幅器の動
作を説明する。入力端子701には入力されたオーディ
オ信号と帰還された増幅器の出力との差の積分結果が入
力される。コンパレータ702は積分出力を基準信号ゼ
ロボルトと比較し積分器の出力を2値信号(パルス信
号)に変換する。
【0017】まず、コンパレータ702の出力電圧が正
のとき、トランジスタ703と706がオンし、トラン
ジスタ704と705はオフする。そのため、電荷引き
抜き用トランジスタ715とスイッチングトランジスタ
709がオンする。電荷引き抜き用トランジスタ715
がオンすることにより、スイッチングトランジスタ71
0のベース電荷が強制的に引き抜かれてスイッチングト
ランジスタ710が強制的にオフにされるため、スイッ
チングトランジスタ709と710の同時導通が防止さ
れる。
【0018】また、コンパレータ702の出力電圧が負
のとき、トランジスタ704と705がオンし、トラン
ジスタ703と706はオフする。そのため、電荷引き
抜き用トランジスタ714とスイッチングトランジスタ
710がオンする。電荷引き抜き用トランジスタ714
がオンすることにより、スイッチングトランジスタ70
9のベース電荷が強制的に引き抜かれてスイッチングト
ランジスタ709が強制的にオフにされるため、スイッ
チングトランジスタ709と710の同時導通が防止さ
れる。
【0019】以上のようにして電圧増幅されたパルス信
号は、エミッタフォロア711で電流増幅される。そし
て、ローパスフィルタ712でオーディオ信号に復調さ
れる。そして、出力端子713を介して負荷に供給され
る。
【0020】たしかに、上記図7の従来のスイッチング
増幅器の構成では、スイッチングトランジスタ709と
710の同時導通は防止できる。しかし、スイッチング
トランジスタ709と710はエミッタ接地増幅器であ
り、その負荷はエミッタフォロア711の入力抵抗であ
るために非常に大きい。そのため、エミッタ接地増幅器
の電圧増幅率Av は非常に大きい。また、スイッチング
トランジスタ709,710にはベースとコレクタ間に
帰還容量Cobが存在するため、コレクタに発生した出力
信号がベースに負帰還される。そのため、ミラー効果が
発生し、スイッチングトランジスタ709及び710の
ベースには等価的に(1+Av)Cobの容量がぶら下が
ることになり、その容量の充電に時間がかかるためスイ
ッチング速度が低くなる。
【0021】即ち、電力損失は少ないが、高速スイッチ
ング動作ができないという問題点を有していた。そのた
め、オーディオ出力波形の歪率が悪いという問題点を有
していた。
【0022】そこで更に、従来において、図8に示すよ
うなスイッチング増幅器が考えられた。ここでは、図7
と同様に、図6で示したのと同様に自励型のD級電力増
幅器を例にとって説明する。但し、図6で示した入力端
子601、積分器602、帰還抵抗器614に相当する
ものは図示を省略している。積分器への負帰還はローパ
スフィルタ805の入力端子から行う。図8において、
801は積分器の出力を入力する入力端子、802はコ
ンパレータ、803はハーフブリッジ用ドライバ、80
4は2つのMOS‐FETで構成されたハーフブリッ
ジ、805はローパスフィルタ、806は出力端子であ
る。
【0023】次に、図8に示すスイッチング増幅器の動
作を説明する。ここでは、自励型のD級電力増幅器を例
にとって説明する。入力端子801には入力されたオー
ディオ信号と帰還された増幅器の出力との差の積分結果
が入力される。コンパレータ802は積分出力を基準信
号ゼロボルトと比較し積分器の出力を2値信号(パルス
信号)に変換する。
【0024】コンパレータ802の出力はハーフブリッ
ジ用ドライバ803に入力される。そして、ドライバ8
03は、入力信号に同期して、ハーフブリッジ804を
構成するMOS‐FETのゲートを駆動する。MOS‐
FETは各々のゲート信号に応じてオン・オフする。
【0025】以上の動作で、コンパレータ802の出力
信号は増幅される。そして、ローパスフィルタ805で
オーディオ信号に復調される。そして、負荷(スピー
カ)に供給される。このような構成のスイッチング増幅
器においては、パワーデバイスにバイポーラトランジス
タで問題となった少数キャリアの蓄積現象が無く、ゲー
トとドレイン間に存在する帰還容量が非常に小さいMO
S‐FETを使用することで、高速スイッチング動作を
可能としている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、以下に示す問題点を有していた。
【0027】即ち、図6に示した従来例のスイッチング
増幅器では、出力段のスイッチングトランジスタ610
及び611のベース電荷蓄積(少数キャリア蓄積)現象
のため、高速スイッチング動作ができなかった。そのた
め、オーディオ出力波形の歪率が悪いという問題点と、
オーディオ出力波形の歪率を改善するために、高速スイ
ッチング動作を行うと、スイッチングトランジスタ61
0と611の同時導通が発生し、電力損失が非常に増加
し、また、スイッチングトランジスタ610,611の
コレクタ電流やコレクタ損失がその最大定格をオーバー
することで、そのスイッチングトランジスタが破損する
おそれがあるという問題点を有していた。
【0028】また、図7に示した従来例のスイッチング
増幅器では、スイッチングトランジスタ709及び71
0の同時導通による電力損失の発生を防止できるが、ス
イッチングトランジスタ709及び710が構成するエ
ミッタ接地増幅器に発生するミラー効果により高速スイ
ッチング動作ができないという問題点を有していた。そ
のため、オーディオ出力波形の歪率が悪いという問題点
を有していた。
【0029】更に、図8に示した従来例のスイッチング
増幅器では、出力段のパワー素子にMOS‐FETを使
用することで、パワー素子の同時導通の発生無しに高速
スイッチングを実現でき、低歪率で低損失なスイッチン
グ増幅器が実現できる。しかし、パワー素子であるMO
S‐FETがバイポーラトランジスタと比較して非常に
高価である。更に、MOS‐FETの制御はゲート電圧
の制御で原理的には可能であるが、ゲートの入力容量が
大きい。そのため、MOS‐FETを高速スイッチング
するには、ゲートを制御するドライバは出力電力が大き
いことが望まれる。
【0030】そのため、MOS‐FET用のドライバは
バイポーラトランジスタ用のドライバと比較して高価と
なる。従って、図8に示した従来例のMOS‐FETで
の構成は、バイポーラトランジスタでの構成と比較して
高価となるという問題点を有していた。
【0031】更に、上記従来例は全て、D級電力増幅器
に専用のドライバが特別に必要であるため、高価になる
という問題点を有していた。
【0032】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、入力信号を2値信号に変換しかつ電力増幅すること
をB級電力増幅器で実現することで、ローコストなバイ
ポーラトランジスタで構成することを可能とすること
と、スイッチング動作を抵抗器に流れる電流の方向を切
り換えることで行い、出力段をエミッタフォロアで構成
してスイッチング動作をさせない構成をとることで、オ
ーディオ出力波形の低歪率化と高速で損失が少ないスイ
ッチング動作を可能とすることを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明に係るD級電力増幅器は、入力信号を積分する
積分器と、積分器の出力と基準信号との差動入力信号を
電圧増幅するドライバおよびその出力を電力増幅するエ
ミッタフォロアからなるB級電力増幅器と、B級電力増
幅器の出力信号を積分器に負帰還する帰還抵抗器と、B
級電力増幅器の出力を平滑するローパスフィルタとを備
えた構成を持つ。
【0034】また、本発明に係るD級電力増幅器は、差
動入力信号を電圧増幅するドライバとして、差動入力信
号を増幅する差動アンプと、差動アンプに流れる電流を
決定する電流源と、差動アンプの非反転側の出力に接続
された第1のカレントミラーと、差動アンプの反転側の
出力に接続された第2のカレントミラーと、第2のカレ
ントミラーの出力に接続された第3のカレントミラー
と、第1のカレントミラーの出力および第3のカレント
ミラーの出力の両者とグランドとの間に接続された抵抗
器とを備えた構成を持つ。
【0035】また、本発明に係るD級電力増幅器は、差
動入力信号を電圧増幅するドライバとして、差動入力信
号を増幅する差動アンプと、差動アンプに流れる電流を
決定する電流源と、差動アンプの非反転側の出力に接続
された第1のカレントミラーと、差動アンプの反転側の
出力に接続された第2のカレントミラーと、第2のカレ
ントミラーの出力に接続された第3のカレントミラー
と、第1のカレントミラーの出力および第3のカレント
ミラーの出力の両者とグランドとの間に接続された抵抗
器と、差動アンプの反転側の出力と第1のカレントミラ
ーの出力トランジスタのベースとの間に接続された第1
のコンデンサと、差動アンプの反転側の出力と第3のカ
レントミラーの出力トランジスタのベースとの間に接続
された第2のコンデンサとを備えた構成を持つ。
【0036】また、本発明に係るD級電力増幅器は、差
動入力信号を電圧増幅するドライバとして、差動入力信
号を増幅する差動アンプと、差動アンプに流れる電流を
決定する第1の電流源と、出力電流値を決定するエミッ
タ抵抗器と差動アンプのコレクタ抵抗器が共用である第
2及び第3の電流源と、第2の電流源の出力に接続され
たカレントミラーと、カレントミラーの出力および第3
の電流源の出力の両者とグランドとの間に接続された抵
抗器とを備えた構成を持つ。
【0037】更に、本発明に係るD級電力増幅器は、差
動入力信号を電圧増幅するドライバを構成する差動アン
プの動作電流を決定する電流源として、供給される動作
電源電圧の変動に応じて変動する直流電流を出力するよ
うにした構成を持つ。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明に係る請求項1のD級電力
増幅器は、入力信号を積分する積分器と、前記積分器の
出力と基準信号との差動入力信号を電力増幅するB級電
力増幅器と、前記B級電力増幅器の出力信号を前記積分
器に負帰還する帰還抵抗器と、前記B級電力増幅器の出
力を平滑するローパスフィルタとを備えたことを特徴と
しており、以下のような作用をする。
【0039】即ち、B級電力増幅器の差動入力の一方に
は積分器の出力が入力され、他方には基準信号が入力さ
れる。このような信号が差動入力されるとB級電力増幅
器は、積分器の出力信号の極性に応じた振幅がほぼ電源
電圧に等しい2値のパルス信号の電力増幅を行う。この
電力増幅されたパルス信号は帰還抵抗器により積分器に
負帰還され、入力信号との差が積分される。以上の過程
により入力信号は2値の電力増幅されたパルス信号に変
換される。そして、ローパスフィルタによりもとの信号
に変換し負荷に供給する。
【0040】本発明に係る請求項2のD級電力増幅器
は、上記請求項1において、B級電力増幅器は、差動入
力信号を電圧増幅するドライバと、前記ドライバの出力
を電力増幅するエミッタフォロアとから構成されている
ことを特徴としている。B級電力増幅器におけるドライ
バは、積分器の出力信号の極性に応じた振幅がほぼ電源
電圧に等しいパルス信号を出力する。このパルス信号は
B級電力増幅器を構成するエミッタフォロアにより電力
増幅される。
【0041】本発明に係る請求項3のD級電力増幅器
は、上記請求項2において、ドライバは、差動入力信号
を増幅する差動アンプと、前記差動アンプに流れる電流
を決定する電流源と、前記差動アンプの非反転側の出力
に接続された第1のカレントミラーと、前記差動アンプ
の反転側の出力に接続された第2のカレントミラーと、
前記第2のカレントミラーの出力に接続された第3のカ
レントミラーと、前記第1のカレントミラーの出力およ
び前記第3のカレントミラーの出力の両者とグランドと
の間に接続された抵抗器とを備えて構成されていること
を特徴としており、以下のような作用をする。
【0042】即ち、積分器の出力と基準信号の差動入力
に対して、差動アンプは積分器の出力の極性に応じて、
入力電圧を電流源の出力電流値に等しい電流信号に変換
する。この電流信号を第1〜第3のカレントミラーで電
流増幅して、抵抗器にて合成するとともに電流信号を電
圧信号に変換する。この電圧増幅された信号をエミッタ
フォロアにて電力増幅する。
【0043】本発明に係る請求項4のD級電力増幅器
は、上記請求項2において、ドライバは、差動入力信号
を増幅する差動アンプと、前記差動アンプに流れる電流
を決定する電流源と、前記差動アンプの非反転側の出力
に接続された第1のカレントミラーと、前記差動アンプ
の反転側の出力に接続された第2のカレントミラーと、
前記第2のカレントミラーの出力に接続された第3のカ
レントミラーと、前記第1のカレントミラーの出力およ
び前記第3のカレントミラーの出力の両者とグランドと
の間に接続された抵抗器と、前記差動アンプの反転側の
出力と前記第1のカレントミラーの出力トランジスタの
ベースとの間に接続された第1のコンデンサと、前記差
動アンプの反転側の出力と前記第3のカレントミラーの
出力トランジスタのベースとの間に接続された第2のコ
ンデンサとを備えて構成されていることを特徴としてお
り、以下のような作用をする。
【0044】即ち、積分器の出力と基準信号の差動入力
に対して、差動アンプは積分器の出力の極性に応じて、
入力電圧を電流源の出力電流値に等しい電流信号に変換
する。この電流信号を第1〜第3のカレントミラーで電
流の流れる方向を変化させ、抵抗器にて合成するととも
に電流信号を電圧信号に変換する。この電圧増幅された
信号をエミッタフォロアにて電力増幅する。さらに、差
動アンプの反転側出力に接続された第1及び第2のコン
デンサは、差動アンプの反転出力側出力信号に応じて第
1及び第3のカレントミラーの出力側のトランジスタの
ベース電流を制御し、カレントミラーの応答速度を改善
する。
【0045】本発明に係る請求項5のD級電力増幅器
は、上記請求項2において、ドライバは、差動入力信号
を増幅する差動アンプと、前記差動アンプに流れる電流
を決定する第1の電流源と、出力電流値を決定するエミ
ッタ抵抗器と前記差動アンプのコレクタ抵抗器が共用で
ある第2及び第3の電流源と、前記第2の電流源の出力
に接続されたカレントミラーと、前記カレントミラーの
出力および前記第3の電流源の出力の両者とグランドと
の間に接続された抵抗器とを備えて構成されていること
を特徴としており、以下のような作用をする。
【0046】即ち、積分器の出力と基準信号の差動入力
に対して、差動アンプは積分器の出力の極性に応じて、
入力電圧を電流源の出力電流値に等しい電流信号に変換
する。この電流信号を第2及び第3の電流源の出力電流
値を決定するエミッタ抵抗器に流すことにより、第2及
び第3の電流源の出力電流を制御する。即ち、積分器出
力が正の場合、第2の電流源の出力がオンで第3の電流
源の出力がオフとなり、カレントミラーを通じて抵抗器
に電流が流れ正の出力が得られる。逆に積分器出力が負
の場合、第2の電流源がオフで第3の電流源がオンとな
り抵抗器に負の出力が得られる。この抵抗器に発生する
信号をエミッタフォロアにて電力増幅する。
【0047】本発明に係る請求項6のD級電力増幅器
は、上記請求項3、請求項4または請求項5において、
電流源は、供給される動作電源電圧の変動に応じて変動
する直流電流を出力することを特徴としており、以下の
ような作用をする。
【0048】即ち、積分器の出力と基準信号の差動入力
に対して、差動アンプは積分器の出力の極性に応じて、
入力電圧を電流源の出力電流値に等しい電流信号に変換
し、この電流信号を増幅し、ドライバ出力とグランド間
に接続された抵抗器に流すことにより再び電圧信号に変
換しエミッタフォロアで電流増幅する構成である。そこ
に、電流源の出力電流を、供給される電源電圧の変動に
追随して変化するようにし、常にドライバの出力電圧値
と電源電圧値との差が最小となるようにしている。
【0049】以下、本発明に係るD級電力増幅器の具体
的な実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0050】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1に係るD級電力増幅器の回路構成を示す回路図であ
る。図1において、101は入力端子、102は積分
器、103はB級電力増幅器、104はB級電力増幅器
103を構成する差動入力型のドライバ、105はドラ
イバ104の出力を電力増幅する、NPN型のバイポー
ラトランジスタ106とPNP型のバイポーラトランジ
スタ107との相補型接続からなるエミッタフォロア、
108はB級電力増幅器103の出力を積分器102に
負帰還する帰還抵抗器、109はB級電力増幅器103
の出力を平滑するローパスフィルタ、110はローパス
フィルタ109の出力を負荷(スピーカ)に供給する出
力端子である。
【0051】このように構成された本発明の実施の形態
1に係るD級電力増幅器において、以下にその動作を説
明する。
【0052】B級電力増幅器103を構成する差動入力
型のドライバ104の差動入力の一方には積分器102
の出力が入力され、他方には基準信号(ここではグラン
ドに接続)が入力される。ドライバ104のオープンゲ
インは通常60dB以上あるため、このような信号(2
〜3Vp-p)が差動入力されるとドライバ104は、積
分器102の出力信号の極性に応じた振幅がほぼ電源電
圧(VCC)に等しいパルス信号を出力する。即ち、ドラ
イバ104の出力パルス信号が正のとき、エミッタフォ
ロア105におけるトランジスタ106がオンし、トラ
ンジスタ107がオフするので、エミッタフォロア10
5の出力端子には増幅された正のパルス信号が出力され
る。また、ドライバ104の出力パルス信号が負のと
き、エミッタフォロア105におけるトランジスタ10
7がオンし、トランジスタ106がオフするので、エミ
ッタフォロア105の出力端子には増幅された負のパル
ス信号が出力される。このようにドライバ104から出
力された正負のパルス信号はB級電力増幅器103を構
成するエミッタフォロア105により電力増幅される。
また、この電力増幅されたパルス信号は帰還抵抗器10
8により積分器102に負帰還され、入力オーディオ信
号との差が積分される。
【0053】以上の過程により、入力オーディオ信号は
2値の電力増幅されたパルス信号に変換される。そし
て、ローパスフィルタ109によりもとのアナログのオ
ーディオ信号に変換し負荷(スピーカ)に供給してい
る。
【0054】即ち、入力オーディオ信号を2値のパルス
信号に変換し、その振幅を電源電圧にほぼ等しくなるよ
うに増幅する。そして、ローパスフィルタ109によっ
てもとのオーディオ信号に変換した後、出力端子110
から負荷(スピーカ)に電力を供給する構成を持つ。
【0055】オーディオ信号を2値信号に変換すること
と変換した2値信号を電力増幅することとをB級電力増
幅器103にて行っている。入力信号を相似形に電力増
幅するのではなく、2値信号に変換した後に電源電圧に
ほぼ等しくなるようにして増幅することで電力損失が少
ない。
【0056】ここで、正弦波入力に対するB級電力増幅
器103の損失及び効率を求める。エミッタフォロア1
05の電圧利得を1、ベース・エミッタ間電圧をVBE
電源電圧を±VCC、入力電圧をVd 、出力端子110に
接続された負荷(スピーカ)に流れる負荷電流をIL si
n(ωt) とすると、B級電力増幅器103での平均電力
損失PC は、(数1)となる。
【0057】
【数1】
【0058】ここで、Vd =VCCとすると電力損失PC
は最小となる(2行目)。今、負荷抵抗をRL とすれ
ば、電力効率ηは、(数2)となる。
【0059】
【数2】
【0060】(数2)の2行目は、Vd =VCCのときで
ある。
【0061】図9は図1に示したB級電力増幅器103
に転用した従来からあるICチップ化された扇形増幅器
としてのB級電力増幅器900の回路構成を示す回路図
である。図9において、901は入力端子、902,9
03はドライバ104への帰還回路を構成するとともに
ゲインを調整するための外付けの抵抗器、904は出力
端子である。このB級電力増幅器900は、入力信号を
相似形に増幅する線形増幅動作を行う。このB級電力増
幅器900において、ドライバ104は、入力端子90
1からの入力信号と抵抗器902,903でエミッタフ
ォロア105の出力信号を分圧した信号との差を電圧増
幅する。エミッタフォロア105はドライバ104の出
力信号を電力増幅し、出力端子904を介して負荷(ス
ピーカ)に電力を供給している。このような場合の正弦
波入力に対する平均電力損失PCは(数3)となる。
【0062】
【数3】
【0063】今、負荷抵抗をRL とすれば、電力効率η
は、(数4)となる。
【0064】
【数4】
【0065】ここで、3行目は、Vd =VCCとした場合
である。
【0066】次に、例えば、VBE=1V、RL =6Ω、
B級電力増幅器の最大出力60Wにおける電力効率を求
める。
【0067】まず、(数2)に対応する図1のB級電力
増幅器103の場合について計算する。電力損失PC
(数5)で表され、これから負荷電流IL を求めると、
(数6)となる。
【0068】
【数5】
【0069】
【数6】
【0070】(数6)に、PC =60、RL =6を代入
すると、負荷電流IL の値は(数7)となる。
【0071】
【数7】
【0072】この負荷電流IL の値を(数2)の2行目
の式に代入すると、電力効率ηは、η≒88.2%とな
る。
【0073】次に、(数4)に対応する図9のB級電力
増幅器900の場合について計算する。電力損失PC
(数8)で表され、これから電源電圧VCCを求めると、
(数9)となる。
【0074】
【数8】
【0075】
【数9】
【0076】(数9)に、PC =60、RL =6を代入
すると、電源電圧VCCの値は(数10)となる。
【0077】
【数10】
【0078】この電源電圧VCCの値を(数4)の3行目
の式に代入すると、電力効率ηは、η≒52.4%とな
る。
【0079】以上の本発明の実施の形態1によるB級電
力増幅器103の場合のη≒88.2%と、図9の従来
からの一般的なB級電力増幅器の場合のη≒52.4%
とを比較すると、同一のB級電力増幅器を用いても本発
明の実施の形態1の構成では効率が非常に大きくなるこ
とがわかる。図1のB級電力増幅器103は、図9の従
来からあるB級電力増幅器900に外付け抵抗器90
2,903を接続せずに使用したものである。即ち、従
来例においては全て、D級電力増幅器に専用のドライバ
が特別に必要であるために高価になるという問題点を有
していのに対して、本発明の実施の形態1においては、
従来からあるB級電力増幅器900を都合良く利用でき
るので、安価に構成することができるのである。
【0080】以上のように、本発明の実施の形態1に係
るD級電力増幅器は、差動入力を持つB級電力増幅器を
用いて積分器の出力信号を2値信号に変換しかつほぼ電
源電圧に等しくなるように電圧増幅し、エミッタフォロ
アで電力増幅する構成としているため、B級電力増幅器
として使用したときと比較して、電力損失が少ない。ま
た、バイポーラトランジスタで構成できかつコストダウ
ンが進んだ従来からのB級電力増幅器を利用できるた
め、ローコストである。
【0081】そのため、低歪率な、電力損失の少ない、
ローコストで簡易に構成できるD級電力増幅器を実現す
ることができる。
【0082】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2に係るD級電力増幅器の回路構成を示す回路図であ
る。ここでは、図1のB級電力増幅器103を構成する
ドライバ104に相当する回路図のみを示す。図2にお
いて、201は積分器差動入力信号の入力端子、202
は差動アンプ、203は差動アンプ202の出力電流を
決定する電流源、204は差動アンプ202の非反転出
力に接続された第1のカレントミラー、205は差動ア
ンプ202の反転出力に接続された第2のカレントミラ
ー、206は第2のカレントミラー205の出力に接続
された第3のカレントミラー、207は第1のカレント
ミラー204及び第3のカレントミラー206の出力電
流を合成しかつ電流波形を電圧波形に変換する抵抗器、
208はエミッタフォロアへの出力端子である。
【0083】このように構成された本発明の実施の形態
2のD級電力増幅器において、以下にその動作を説明す
る。
【0084】差動アンプ202の差動入力の非反転側に
は入力端子201を介して積分器からの差動入力信号が
入力される。また、差動アンプ202の反転入力には基
準信号であるグランドが接続されている。
【0085】まず、入力端子201に入力された積分器
からの差動入力信号が正の場合、差動アンプ202の非
反転出力電流は電流源203の出力電流に等しくなり、
差動アンプ202の反転出力電流はゼロとなる。次に、
第1のカレントミラー204は差動アンプ202の出力
電流を増幅する。そして、第1のカレントミラー204
の出力トランジスタ204aより抵抗器207からグラ
ンドに電流を流し、正の電圧を発生する。ここで、電流
源203の出力電流をI、第1のカレントミラー204
の電流利得をAI 、抵抗器207の抵抗値をRとする
と、出力端子208には出力電圧VO =+AI・R・I
が発生する。
【0086】次に、入力端子201に入力された積分器
からの差動入力信号が負の場合、差動アンプ202の反
転出力電流は電流源203の出力電流に等しくなり、差
動アンプ202の非反転出力電流はゼロとなる。次に、
第2のカレントミラー205は差動アンプ202の出力
電流を増幅する。そして、第3のカレントミラー206
が電流の流れる方向を変換し、グランドから抵抗器20
7を通って出力トランジスタ206aから負電源−VCC
に電流を流し、抵抗器207に負の電圧を発生する。こ
こで、電流源203の出力電流をI、第2のカレントミ
ラー205の電流利得を第1のカレントミラー204と
同じくAI 、第3のカレントミラー206の電流利得を
1、抵抗器207の抵抗値をRとすると、出力端子20
8には出力電圧VO =−AI・R・Iが発生する。
【0087】従って、入力端子201に入力された信号
の極性に応じて、出力端子208には±AI・R・Iの
電圧が発生する。いま、VCC≒AI・R・Iとなるよう
に電流源203の出力電流I、第1および第2のカレン
トミラー204,205の電流利得AI 及び抵抗器20
7の抵抗値Rを設定すれば、ほぼ電源電圧(VCC)に等
しいパルス電圧波形が出力される。このパルス信号を図
1に示すエミッタフォロア105で電力増幅し、ローパ
スフィルタ109で平滑することでアナログ信号に変換
し、出力端子110より負荷(スピーカ)に電力を供給
する。
【0088】以上のように、本発明の実施の形態2に示
したドライバは、積分器の出力信号を2値信号に変換し
かつほぼ電源電圧に等しくなるように電圧増幅する。つ
まり、スイッチング動作を、小信号トランジスタにて入
力信号を電流信号に変換し電流増幅し抵抗器に流れる電
流の方向を切り換えることとして行い、出力段をエミッ
タフォロア構成としてスイッチング動作を行わないた
め、高速なスイッチング動作ができる。そのため、オー
ディオ出力波形が低歪率である。また、出力段のトラン
ジスタの同時導通が発生しないため、電力損失が少な
い。また、バイポーラトランジスタで構成できるためロ
ーコストである。
【0089】そのため、低歪率な、電力損失の少ない、
ローコストで簡易に構成できるD級電力増幅器を実現す
ることができる。
【0090】なお、本発明の実施の形態2では第1から
第3のカレントミラー204,205及び206にワイ
ドラー型を用いたが、ウイルソン型等の他の方式のカレ
ントミラーを用いても同様の結果が得られることはいう
までもない。また、差動アンプ202と第1のカレント
ミラー204及び第2のカレントミラー205との間に
ベース接地型のカスケードアンプを挿入し、差動アンプ
202のミラー効果を抑制することで、入力信号に対し
てより高速に追随可能とし、ドライバの動作速度を高速
化できることはいうまでもない。
【0091】また、差動アンプ202における非反転側
の入力端子aと反転側の入力端子bはそれぞれ、図1或
いは図9における端子a,bに対応しており、図9との
対比では外付けの抵抗器902,903は省略したもの
であり、これによって差動アンプ202は入力信号電圧
に比例した電流を出力すること、即ち線形増幅する作用
を有するようになることはいうまでもない。
【0092】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3に係るD級電力増幅器の回路構成を示す回路図であ
る。ここでは、図1のB級電力増幅器103を構成する
ドライバ104に相当する回路図のみを示す。図3にお
いて、301は積分器差動入力信号の入力端子、302
は差動アンプ、303は差動アンプ302の出力電流を
決定する電流源、304は差動アンプ302の非反転出
力に接続された第1のカレントミラー、305は差動ア
ンプ302の反転出力に接続された第2のカレントミラ
ー、306は第2のカレントミラー305の出力に接続
された第3のカレントミラー、307は第1のカレント
ミラー304及び第3のカレントミラー306の出力電
流を合成しかつ電流波形を電圧波形に変換する抵抗器、
308はエミッタフォロアへの出力端子、309は差動
アンプ302の反転出力と第1のカレントミラー304
の出力トランジスタ304aのベースとの間に接続され
た過渡応答高速化用の第1のコンデンサ、310は差動
アンプ302の反転出力と第3のカレントミラー306
の出力トランジスタ306aのベースとの間に接続され
た過渡応答高速化用の第2のコンデンサである。
【0093】このように構成された本発明の実施の形態
3のD級電力増幅器において、以下にその動作を説明す
る。ここで、入力端子301、差動アンプ302、第1
から第3のカレントミラー304,305,306、抵
抗器307及び出力端子308は本発明の実施の形態2
に示した入力端子201、差動アンプ202、第1から
第3のカレントミラー204,205,206、抵抗器
207及び出力端子208と全く同一の動作をする。
【0094】まず、入力端子301に入力された積分器
からの差動入力信号が負から正になる場合、差動アンプ
302の非反転出力電流はゼロから電流源303の出力
電流に等しくなり、差動アンプ302の反転出力電流は
電流源303の出力電流に等しい値からゼロとなる。次
に、第1のカレントミラー304は差動アンプ302の
出力電流を増幅する。そして、第1のカレントミラー3
04の出力トランジスタ304aより抵抗器307から
グランドに電流を流し、正の電圧を発生する。
【0095】ここで、電流源303の出力電流をI、第
1のカレントミラー304の電流利得をAI 、抵抗器3
07の抵抗値をRとすると、出力端子308には出力電
圧VO=+AI・R・Iが発生する。差動アンプ302の
反転出力電流がゼロに変化するため、第1のカレントミ
ラー304の出力トランジスタ304aのベースから第
1のコンデンサ309を介して電流が流れる。そのた
め、第1のカレントミラー304の出力トランジスタ3
04aの過渡応答速度が向上する。
【0096】次に、入力端子301に入力された積分器
からの差動入力信号が正から負になる場合、差動アンプ
302の反転出力電流はゼロから電流源303の出力電
流に等しくなり、差動アンプ302の非反転出力電流は
ゼロとなる。次に、第2のカレントミラー305は差動
アンプ302の出力電流を増幅する。そして、第3のカ
レントミラー306が電流の流れる方向を変換し、グラ
ンドから抵抗器307を通って出力トランジスタ306
aから負電源−VCCに電流を流し、抵抗器307に負の
電圧を発生する。ここで、電流源303の出力電流を
I、第2のカレントミラー305の電流利得を第1のカ
レントミラー304と同じくAI 、第3のカレントミラ
ー306の電流利得を1、抵抗器307の抵抗値をRと
すると、出力端子308には出力電圧VO =−AI・R
・Iが発生する。差動アンプ302の反転出力電流がゼ
ロから電流源303の出力電流に変化するため、差動ア
ンプ302の反転出力から第2のコンデンサ310を介
して第3のカレントミラー306の出力トランジスタ3
06aのベースに電流が流れる。そのため、第3のカレ
ントミラー306の出力トランジスタ306aの過渡応
答速度が向上する。
【0097】従って、入力端子301に入力された信号
の極性に応じて、出力端子308には±AI・R・Iの
電圧が発生する。いま、VCC≒AI・R・Iとなるよう
に電流源303の出力電流I、第1および第2のカレン
トミラー304,305の電流利得AI 及び抵抗器30
7の抵抗値Rを設定すれば、ほぼ電源電圧(VCC)に等
しいパルス電圧波形が出力される。このパルス信号を図
1に示すエミッタフォロア105で電力増幅し、ローパ
スフィルタ109で平滑することでアナログ信号に変換
し、出力端子110より負荷(スピーカ)に電力を供給
する。
【0098】以上のように、本発明の実施の形態3に示
したドライバは、差動アンプの反転出力とドライバの出
力カレントミラーの出力トランジスタのベースとの間に
第1および第2のコンデンサ309,310を挿入する
ことで、カレントミラーの高速化を可能としている。更
に、積分器の出力信号を2値信号に変換しかつほぼ電源
電圧に等しくなるように電圧増幅する。つまり、スイッ
チング動作を、小信号トランジスタにて入力信号を電流
信号に変換し電流増幅し抵抗器に流れる電流の方向を切
り換えることとして行い、出力段をエミッタフォロア構
成としてスイッチング動作を行わないため、高速なスイ
ッチング動作ができる。そのため、オーディオ出力波形
が低歪率である。また、出力段のトランジスタの同時導
通が発生しないため、電力損失が少ない。また、バイポ
ーラトランジスタで構成できるためローコストである。
【0099】そのため、低歪率な、電力損失の少ない、
ローコストで簡易に構成できるD級電力増幅器を実現す
ることができる。
【0100】なお、本発明の実施の形態3では第1から
第3のカレントミラー304,305及び306にワイ
ドラー型を用いたが、ウイルソン型等の他の方式のカレ
ントミラーを用いても同様の結果が得られることはいう
までもない。
【0101】また、差動アンプ302における非反転側
の入力端子aと反転側の入力端子bはそれぞれ、図1或
いは図9における端子a,bに対応しており、図9との
対比では外付けの抵抗器902,903は省略したもの
であり、これによって差動アンプ302は入力信号電圧
に比例した電流を出力すること、即ち線形増幅する作用
を有するようになることはいうまでもない。
【0102】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4に係るD級電力増幅器の回路構成を示す回路図であ
る。ここでは、図1のB級電力増幅器103を構成する
ドライバ104に相当する回路図のみを示す。図4にお
いて、401は積分器差動入力信号の入力端子、402
は差動アンプ、403は差動アンプ402の出力電流を
決定する第1の電流源、404は第2の電流源、405
は第3の電流源、406は第2の電流源404の出力に
接続されたカレントミラー、407は第3の電流源40
5及びカレントミラー406の出力電流を合成しかつ電
流波形を電圧波形に変換する抵抗器、408は出力端
子、409は第2および第3の電流源404,405の
基準電源、410は第2の電流源404の出力電流を決
定するエミッタ抵抗器、411は第2の電流源404を
構成するトランジスタ、412は第3の電流源405の
出力電流を決定するエミッタ抵抗器、413は第3の電
流源405を構成するトランジスタである。第2および
第3の電流源404,405のエミッタ抵抗器410,
412は、差動アンプ402のコレクタ抵抗器を兼用し
ている。
【0103】このように構成された本発明の実施の形態
4のD級電力増幅器において、以下にその動作を説明す
る。
【0104】まず、入力端子401に入力された積分器
からの差動入力信号が正の場合、差動アンプ402の非
反転出力電流は第1の電流源403の出力電流に等しく
なり、差動アンプ402の反転出力電流はゼロとなる。
一方、第2の電流源404の出力電流は基準電源40
9、トランジスタ411のベース・エミッタ、抵抗器4
10からなる閉回路に流れる電流となる。基準電源40
9の電圧をVE 、抵抗器410の抵抗値をRE 、トラン
ジスタ411のベース・エミッタ間電圧をVBE、第2の
電流源404の出力電流をIとすると、(数11)が成
立する。
【0105】
【数11】
【0106】また、第3の電流源405についても第2
の電流源404と同一構成であるため、同様に(数1
1)が成立する。
【0107】ところが、差動アンプ402の負荷抵抗で
あるコレクタ抵抗器が第2の電流源404及び第3の電
流源405の電流制御用のエミッタ抵抗器410,41
2と共用されている。そのため、第1の電流源403の
出力電流が差動アンプ402を介して抵抗器412に流
れる。ここで、第1の電流源403の出力電流を第3の
電流源405の出力電流と等しくすると、第3の電流源
405におけるトランジスタ413がオフし、第3の電
流源405の出力電流はゼロとなる。一方、差動アンプ
402の反転出力電流はゼロであるため第2の電流源4
04からは電流が出力され、カレントミラー406で電
流の方向が反転され、カレントミラー406の出力トラ
ンジスタ406aより抵抗器407からグランドに流
れ、正の電圧が発生する。ここで、第2の電流源404
の出力電流をI、カレントミラー406の電流利得を
1、抵抗器407の抵抗値をRとすると、出力端子40
8には出力電圧VO =+R・Iが発生する。
【0108】次に、入力端子401に入力された積分器
からの差動入力信号が負の場合、差動アンプ402の反
転出力電流はゼロから第1の電流源403の出力電流に
等しくなり、差動アンプ402の非反転出力電流はゼロ
となる。このとき、第2の電流源404のトランジスタ
411がオフし、第2の電流源404の出力電流はゼロ
となる。一方、差動アンプ402の非反転出力電流はゼ
ロであるため第3の電流源405からは電流が出力さ
れ、グランドから抵抗器407を通って第3の電流源4
05の出力トランジスタ413から負電源−VCCに電流
が流れ、抵抗器407に負の電圧が発生する。ここで、
第3の電流源405の出力電流をI、抵抗器407の抵
抗値をRとすると、出力端子408には出力電圧VO
−R・Iが発生する。
【0109】従って、入力端子401に入力された信号
の極性に応じて、出力端子408には±R・Iの電圧が
発生する。いま、VCC≒R・Iとなるように第1の電流
源403の出力電流、抵抗器407の抵抗値Rを設定す
れば、ほぼ電源電圧(VCC)に等しいパルス電圧波形が
出力される。このパルス信号を図1に示すエミッタフォ
ロア105で電力増幅し、ローパスフィルタ109で平
滑することでアナログ信号に変換し、出力端子110よ
り負荷(スピーカ)に電力を供給する。
【0110】以上のように、本発明の実施の形態4に示
したドライバは、積分器の出力信号を2値信号に変換し
かつほぼ電源電圧に等しくなるように電圧増幅する。つ
まり、スイッチング動作を、小信号トランジスタにて入
力信号を電流信号に変換し電流増幅し抵抗器に流れる電
流の方向を切り換えることとして行い、出力段をエミッ
タフォロア構成としてスイッチング動作を行わないた
め、高速なスイッチング動作ができる。そのため、オー
ディオ出力波形が低歪率である。また、出力段のトラン
ジスタの同時導通が発生しないため、電力損失が少な
い。また、バイポーラトランジスタで構成できるためロ
ーコストである。
【0111】そのため、低歪率な、電力損失の少ない、
ローコストで簡易に構成できるD級電力増幅器を実現す
ることができる。
【0112】なお、本発明の実施の形態4ではカレント
ミラー406にワイドラー型を用いたが、ウイルソン型
等の他の方式のカレントミラーを用いても同様の結果が
得られることはいうまでもない。
【0113】また、差動アンプ402における非反転側
の入力端子aと反転側の入力端子bはそれぞれ、図1或
いは図9における端子a,bに対応しており、図9との
対比では外付けの抵抗器902,903は省略したもの
であり、これによって差動アンプ402は入力信号電圧
に比例した電流を出力すること、即ち線形増幅する作用
を有するようになることはいうまでもない。
【0114】(実施の形態5)図5は本発明の実施の形
態5におけるD級電力増幅器の回路構成を示す回路図で
ある。ここでは、図1のB級電力増幅器103を構成す
るドライバ104に相当する回路図でかつ図2の差動ア
ンプ202の出力電流を決定する電流源203のみを示
す。図5(a)に示す第1のタイプの電流源203にお
いて、501は抵抗器である。図5(b)に示す第2の
タイプの電流源203において、502はトランジス
タ、503,504は抵抗器、505はツェナーダイオ
ードである。
【0115】このように構成された本発明の実施の形態
5のD級電力増幅器において、以下にその動作を説明す
る。
【0116】まず、図5(a)の電流源203の場合に
おいて、差動アンプ202の出力電流は、差動アンプの
共通エミッタと負電源−VCC間に接続された抵抗器50
1で決定される。即ち、差動アンプ202の共通エミッ
タの電位は、差動アンプ202の反転入力がゼロボルト
に固定されているため−VBEとなる。従って、負電源の
電圧を−VCC、抵抗器501の抵抗値をREE、流れる電
流をIとすると、(数12)が成立する。
【0117】
【数12】
【0118】図2において、入力端子201に入力され
た信号の極性に応じて、出力端子208にはVO =±A
I・R・Iの電圧が発生する。
【0119】いま、電源電圧VCCが一定と仮定し、VCC
≒AI・R・Iとなるように電流源203の出力電流
I、第1のカレントミラー204の電流利得AI 及び抵
抗器207の抵抗値Rを設定すれば、ほぼ電源電圧(V
CC)に等しいパルス電圧波形が出力され、無効となる電
圧|VCC−VO|が最小となる。電力損失Pd は無効電
圧と負荷(スピーカ)に流れる電流IL の積で、Pd
|VCC−VO|・IL であるため、無効電圧を最小にす
ることが電力損失を最小にすることになる。
【0120】上記のように各パラメータを設定すると、
電流利得AI 、抵抗値R及び電流値Iが固定となり、ド
ライバ104の出力電圧値は固定される。しかし、電源
電圧VCCは負荷(スピーカ)の変動や1次電源電圧変動
等に伴い変動する。そのため、無効となる電圧も変動す
る。そこで、図5(a)に示す電流源203では、電流
値Iは、電源電圧VCCの変動に伴い変動する。そのた
め、無効となる電圧値を最小値のまま保持することがで
き、電源電圧の変動により電力効率が左右されることが
なくなる。
【0121】同様に、図5(b)の電流源203におい
て、差動アンプ202の出力電流は、トランジスタ50
2、抵抗器503,504、ツェナーダイオード505
で構成される電流源203で決定される。電流源203
の基準電源はツェナーダイオード505と抵抗器504
で決定される。電流源203は負電源−VCCを基準に動
作し、抵抗器504の両端に発生される電圧を基準と
し、トランジスタ502のベース・エミッタ及び抵抗器
503からなる閉回路で出力電流が決定される。即ち、
抵抗器503及び504の抵抗値をR1 ,R2 、ツェナ
ーダイオード505の電圧値をVZ とすると、電流源2
03の出力電流Iは(数13)となる。
【0122】
【数13】
【0123】従って、図5(a)の場合と同様に、図5
(b)の電流源203の出力電流は電源電圧VCCの変化
とともに変動する。その結果、無効となる電圧値を一定
にすることができ、電源電圧の変動により電力効率が左
右されることがなくなる。
【0124】以上のように、本発明の実施の形態5に示
したドライバは、差動アンプの出力電流を電源電圧の変
動に応じて変化させることにより、ドライバ出力の電圧
波形と電源電圧との差である無効電圧|VCC−VO|を
最小値のまま保持することができるため、電源電圧の変
動により効率が左右されることのないD級電力増幅器を
実現することができる。
【0125】なお、本実施の形態5を実施の形態3,4
に適用してもよい。
【0126】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るD級電力増
幅器は、差動入力を持つB級電力増幅器を用いて積分器
の出力信号を2値信号に変換しかつほぼ電源電圧に等し
くなるように電圧増幅し、エミッタフォロアで電力増幅
する構成としているため、B級電力増幅器をそのままB
級電力増幅器として使用する場合と比較して、電力損失
が少なくなる。また、MOS‐FETを用いることなく
バイポーラトランジスタで構成でき、かつ、コストダウ
ンが進んでいるB級電力増幅器を利用できるためローコ
ストにすることができる。
【0127】また、スイッチング動作を、小信号トラン
ジスタにて入力信号を電流信号に変換し電流増幅し抵抗
器に流れる電流の方向を切り換えることとして行い、出
力段をエミッタフォロア構成としてスイッチング動作を
行わないため、高速なスイッチング動作ができる。その
結果、オーディオ出力波形の低歪率化を図ることができ
る。
【0128】また、出力段のトランジスタの同時導通が
発生しないため、電力損失が少ないD級電力増幅器を実
現することができる。
【0129】また、差動アンプの反転出力とドライバの
出力カレントミラーの出力トランジスタのベースとの間
に過渡応答高速化用のコンデンサを挿入することでカレ
ントミラーの高速化を可能としている。そのため、オー
ディオ出力波形の低歪率化を更に促進することができ
る。
【0130】更に、差動アンプの出力電流を電源電圧の
変動に応じて変化させることにより、ドライバ出力の電
圧波形と電源電圧との差である無効電圧を常に一定にす
ることができるため、電源電圧の変動により効率が左右
されることのない電力効率の高いD級電力増幅器を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るD級電力増幅器の
回路構成を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係るD級電力増幅器の
回路構成を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係るD級電力増幅器の
回路構成を示す回路図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係るD級電力増幅器の
回路構成を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の形態5に係るD級電力増幅器に
おけるドライバの差動アンプと電流源の回路構成を示す
回路図である。
【図6】従来のスイッチング増幅器の回路構成を示す回
路図である。
【図7】従来の別のスイッチング増幅器の回路構成を示
す回路図である。
【図8】従来の更に別のスイッチング増幅器の回路構成
を示す回路図である。
【図9】従来からすでに利用されているもので、本発明
の実施の形態に係るD級電力増幅器に転用されたB級電
力増幅器の回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
101……入力端子 102……積分器 103……B級電力増幅器 104……ドライバ 105……エミッタフォロア 108……帰還抵抗器 109……ローパスフィルタ 110……出力端子 201,301,401……ドライバの入力端子 202,302,402……差動アンプ 203,303……電流源 204,304……第1のカレントミラー 204a,304a……第1のカレントミラーの出力ト
ランジスタ 205,305……第2のカレントミラー 206,306……第3のカレントミラー 206a,306a……第3のカレントミラーの出力ト
ランジスタ 207,307,407……ドライバの出力用の抵抗器 208,308,408……ドライバの出力端子 309……過渡応答高速化用の第1のコンデンサ 310……過渡応答高速化用の第2のコンデンサ 403……第1の電流源 404……第2の電流源 405……第3の電流源 406……カレントミラー 406a……カレントミラーの出力トランジスタ 409……基準電源 410,412……差動アンプのコレクタ抵抗器と第2
・第3の電流源のエミッタ抵抗器を兼ねる抵抗器 501,503,504……抵抗器 502……トランジスタ 505……ツェナーダイオード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を積分する積分器と、 前記積分器の出力と基準信号との差動入力信号を電力増
    幅するB級電力増幅器と、 前記B級電力増幅器の出力信号を前記積分器に負帰還す
    る帰還抵抗器と、 前記B級電力増幅器の出力を平滑するローパスフィルタ
    とを備えたことを特徴とするD級電力増幅器。
  2. 【請求項2】 B級電力増幅器は、差動入力信号を電圧
    増幅するドライバと、前記ドライバの出力を電力増幅す
    るエミッタフォロアとから構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のD級電力増幅器。
  3. 【請求項3】 ドライバは、差動入力信号を増幅する差
    動アンプと、 前記差動アンプに流れる電流を決定する電流源と、 前記差動アンプの非反転側の出力に接続された第1のカ
    レントミラーと、 前記差動アンプの反転側の出力に接続された第2のカレ
    ントミラーと、 前記第2のカレントミラーの出力に接続された第3のカ
    レントミラーと、 前記第1のカレントミラーの出力および前記第3のカレ
    ントミラーの出力の両者とグランドとの間に接続された
    抵抗器とを備えて構成されていることを特徴とする請求
    項2に記載のD級電力増幅器。
  4. 【請求項4】 ドライバは、差動入力信号を増幅する差
    動アンプと、 前記差動アンプに流れる電流を決定する電流源と、 前記差動アンプの非反転側の出力に接続された第1のカ
    レントミラーと、 前記差動アンプの反転側の出力に接続された第2のカレ
    ントミラーと、 前記第2のカレントミラーの出力に接続された第3のカ
    レントミラーと、 前記第1のカレントミラーの出力および前記第3のカレ
    ントミラーの出力の両者とグランドとの間に接続された
    抵抗器と、 前記差動アンプの反転側の出力と前記第1のカレントミ
    ラーの出力トランジスタのベースとの間に接続された第
    1のコンデンサと、 前記差動アンプの反転側の出力と前記第3のカレントミ
    ラーの出力トランジスタのベースとの間に接続された第
    2のコンデンサとを備えて構成されていることを特徴と
    する請求項2に記載のD級電力増幅器。
  5. 【請求項5】 ドライバは、差動入力信号を増幅する差
    動アンプと、 前記差動アンプに流れる電流を決定する第1の電流源
    と、 出力電流値を決定するエミッタ抵抗器と前記差動アンプ
    のコレクタ抵抗器が共用である第2及び第3の電流源
    と、 前記第2の電流源の出力に接続されたカレントミラー
    と、 前記カレントミラーの出力および前記第3の電流源の出
    力の両者とグランドとの間に接続された抵抗器とを備え
    て構成されていることを特徴とする請求項2に記載のD
    級電力増幅器。
  6. 【請求項6】 電流源は、供給される動作電源電圧の変
    動に応じて変動する直流電流を出力することを特徴とす
    る請求項3、請求項4または請求項5に記載のD級電力
    増幅器。
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