JPH10149588A - 光記録媒体の製造装置および製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造装置および製造方法

Info

Publication number
JPH10149588A
JPH10149588A JP32349496A JP32349496A JPH10149588A JP H10149588 A JPH10149588 A JP H10149588A JP 32349496 A JP32349496 A JP 32349496A JP 32349496 A JP32349496 A JP 32349496A JP H10149588 A JPH10149588 A JP H10149588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
roll
optical recording
recording medium
conical roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32349496A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kakimoto
秋男 柿本
Atsushi Takeda
淳 武田
Masaaki Iwamoto
正聰 岩元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP32349496A priority Critical patent/JPH10149588A/ja
Publication of JPH10149588A publication Critical patent/JPH10149588A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の表面に形成される塗布層の厚みを均一
化でき、歩留まりの向上、塗料利用効率の向上を達成し
つつ、高品質の光記録媒体を得ることができる光記録媒
体の製造装置および製造方法を提供する。 【解決手段】 光記録媒体の基板を回転させる回転機構
と、前記基板の半径方向に延び、回転しながら該基板の
表面に塗料を塗布する円錐状ロールとを有することを特
徴とする光記録媒体の製造装置および製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の製造
装置および製造方法に関し、とくに基板上に樹脂等から
なる塗料を塗布する装置および方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は、基板に光学的に記録再生
可能な情報記録部を設け、文書やデータのファイル用の
ディスクとして用いられている。これらはディスクを高
速で回転させながら1μm程度に絞り込んだレーザ光を
照射し、焦点調整および位置検出を行いながら1μm程
度の記録ピットを読み出したり記録したりしている。こ
のため、光記録媒体ではわずかな基板の反りや変形、傷
および異物の付着などが信号エラーにつながる。このた
め光記録媒体では、極力厚さむらや変形の少ない基板上
に情報記録部を設けている。また、情報記録部に傷がつ
いたり異物が付着するのを防ぐため、情報記録部上にた
とえば樹脂を塗布し保護層を設け、さらに、該保護層上
にたとえばホットメルト型接着剤を塗布して接着剤層を
設け一対の基板の情報記録部を内側にして貼り合わせる
ことも行われている。
【0003】上記のような基板上への保護層や接着剤層
等の塗布層の形成は、たとえば基板をスピンドルに装着
し、スピンドルとともに基板を回転させながら、該基板
の上方からノズル等を介して基板上に塗料を塗布する方
法(以下、単に「スピンコート法」と言う。)、あるい
は、ロールコータで基板上に塗料を塗布する方法(以
下、単に「通過型ロールコート法」と言う。)により行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スピンコート
法においては、基板の外径側の塗布層が厚く形成される
傾向があるため、基板の半径方向の塗布層の厚みにばら
つきが生じるおそれがある。厚み分布の発生は光記録媒
体の特性に悪影響を及ぼすおそれがある。また、スピン
コート法においては、塗料の利用効率が低い(約1%程
度)という問題がある。
【0005】一方、通過型ロールコート法においては、
基板よりも大きいロール面上から塗料が塗布されるの
で、基板全面に塗料が塗布される。そのため、転写され
た塗料が基板からはみ出して垂れる、いわゆる端面垂れ
が発生し、それが基板の裏面に回り込んで付着する(以
下、単に「裏回り」と言う。)おそれがある。とくに、
基板がロールにかみ込まれる際、あるいはロールから送
り出される際には、端面垂れ等が生じ易い。このため、
歩留まりの低下を招くおそれがある。
【0006】そこで、本発明の課題は、基板の半径方向
の塗布層の厚みを均一化でき、しかも端面垂れ等を確実
に防止することによる歩留まりの向上、塗料利用効率の
向上を達成しつつ、高品質の光記録媒体を製造可能な光
記録媒体の製造装置および製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光記録媒体の製造装置は、光記録媒体の基
板を回転させる回転機構と、前記基板の半径方向に延
び、回転しながら該基板の表面に塗料を塗布する円錐状
ロールとを有することを特徴とするものからなる。
【0008】上記円錐状ロールの径は基板の外径側程大
きくなっていることが望ましい。なお、本発明における
「円錐状ロール」には、円錐のロール、円錐台のロール
が含まれる。
【0009】また、上記円錐状ロールの表面材質は、多
孔質材料、たとえば多孔質のゴム等であることが望まし
い。また、上記円錐状ロールの表面は凹凸状に形成され
ていることが望ましい。
【0010】上記円錐状ロールは、基板の両面に設置す
ることも可能である。
【0011】上記塗料の供給経路は、ロール表面に塗料
を付与してそこから基板に転写させるようにしてもよい
が、円錐状ロールの内側から、ロール本体を通してロー
ル表面に塗料を供給する経路として構成することもでき
る。
【0012】また、本発明に係る光記録媒体の製造方法
は、光記録媒体の基板を回転させながら、該基板の半径
方向に延びる回転円錐状ロールの表面から前記基板の表
面に塗料を転写、塗布することを特徴とする方法からな
る。
【0013】また、上記方法により、基板の表面に塗料
の塗布層が形成された後には、該基板から円錐状ロール
を離間させ、さらに該基板を回転させる工程を付加する
ことが望ましい。
【0014】上記のような光記録媒体の製造装置および
方法によるときは、円錐状ロールは基板の半径方向に延
びているので、従来の通過型ロールコート法のように基
板全面にではなく所定の領域にのみ塗料を効率よく塗布
することができる。したがって端面垂れ等は確実に防止
される。また、基板とともに円錐状ロール自身も回転さ
れるので、基板の表面上にスムーズに塗料が転写され、
極めて均一な厚みの塗布層が形成される。さらに、円錐
状ロールの径を基板の外径側程大きくすれば、角速度の
速い基板の外径側に対しては、円錐状ロールの大径部側
から塗料が転写されるので、結局基板の半径方向に均一
な塗布速度となり、基板の半径方向の塗布層の厚みは一
層均一に形成される。
【0015】また、塗料は基板上に近接あるいは接触さ
れた円錐状ロールから基板の表面に転写されるので、ス
ピンコート法に比べて塗料利用効率を大幅に向上するこ
とができる。なお、ここで「近接」とは、円錐状ロール
と基板の表面とを非接触状態にし僅かにギャップ(空
隙)を設けることを言う。したがって、該ギャップを調
整することにより塗布層の厚みを任意に設定することが
できる。
【0016】上記円錐状ロールを回転させる方法は、と
くに限定されるものではなく、たとえば円錐状ロール専
用の回転機構を設ける方法(以下、単に「自駆動型」と
言う。)、あるいは基板の回転を利用し該基板の回転に
伴って円錐状ロールを回転させる方法(以下、単に「他
駆動型」と言う。)等を挙げることができる。中でも、
自駆動型を採用することが好ましい。
【0017】上記円錐状ロールの表面材質は、多孔質材
料であることが望ましい。円錐状ロールの表面材質を多
孔質材料にすることにより、ロールの表面における塗料
の保持能力を高めることができる。さらに、円錐状ロー
ルの内側から、ロール本体を通してロール表面へ塗料を
供給する供給経路を構成することもできる。つまり、円
錐状ロールの内側からロール本体を通してロールの表面
を形成する多孔質材料に送られた塗料は、該多孔質材料
に含浸され、ロールの表面に到達し、保持される。この
ような供給経路を構成することにより、ロールの表面全
体にしかも均一に塗料を保持させることができる。多孔
質材料としては、たとえば多孔質のゴムを採用すること
ができる。さらに、ゴム等の弾性体(たとえば、スポン
ジ)を採用することにより、塗料転写時における基板表
面への傷等の発生を効果的に防止することができる。
【0018】また、上記円錐状ロールの表面は凹凸状に
形成されることが望ましい。凹凸状に形成することによ
り、ロールの表面における塗料の保持能力を高めること
ができる。
【0019】また、上記円錐状ロールは基板の両面に設
置することもできる。このような態様を採ることにより
異なる塗料を基板の両面に同時に塗布できる。たとえば
基板の一面にはハードコート用樹脂、他面にはオーバー
コート用樹脂を一つの工程で同時に塗布することができ
る。
【0020】基板の表面に塗料の塗布層が形成された後
には、該基板から円錐状ロールを離間させ該基板を回転
させることが望ましい。すなわち、塗布層形成後に基板
を回転させることにより、遠心力により基板の表面の塗
料が径方向外側に向かい均一に流動するので、塗布層の
厚みを一層均一にすることができる。
【0021】なお、本発明の光記録媒体の製造装置およ
び製造方法は、基板の表面に塗料を塗布する工程、たと
えば成形後の基板にハードコート層を形成する工程、記
録層等が形成された基板にオーバーコート層を形成する
工程、一対の基板を貼り合わせるため、接着剤層を形成
する工程等に広く適用できる。したがって、本発明にお
ける「基板」は、基板用樹脂が射出成形等により成形さ
れた後の状態のもの、あるいは、表面に記録層等が形成
された後の状態のもののいずれであってもよい。
【0022】本発明に係る光記録媒体の製造装置および
製造方法により製造される光記録媒体の形式としては特
に限定されないが、たとえば相変化型光記録媒体を対象
とすることができる。相変化型光記録媒体は、通常透明
な基板上に記録層を設けたものであり、記録層構成に、
レーザ光により結晶とアモルファスとの可逆変化が可能
な特定の金属が用いられている。基板上の層構成として
は、たとえば、透明な基板上に、少なくとも第1保護層
/記録層/第2保護層/反射層を有する層構成とするこ
とができる。これらの各層形成後に、前述のオーバーコ
ート用樹脂を塗布しオーバーコート層を設けることがで
きる。また、各層形成前の基板の反記録面側に、前述の
ハードコート用樹脂を塗布しハードコート層を設けるこ
とができる。このようにして作成されたディスクは、単
板でも使用できるし、一対の基板を貼り合わせた貼り合
わせディスクとしても使用できる。
【0023】相変化型光記録媒体の記録層には、たとえ
ば、Te−Ge−Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−
Pd−Nb合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−
Ge−Sb−Te合金、Ni−Ge−Sb−Te合金、
Ge−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、
In−Sb−Te合金、In−Se合金、およびこれら
を主成分とする合金が用いられる。とくにTe−Ge−
Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−Pd−Nb合金
が、記録消去再生を繰り返しても劣化が起こり難く、さ
らに熱安定性が優れているので好ましい。
【0024】また、これらの組成は次式で表される範囲
にあることが熱安定性と繰返し安定性に優れている点か
ら好ましい。 Mz (Sbx Te(1-X) 1-y-z (Ge0.5 Te0.5
y 0.35≦x≦0.5 0.20≦y≦0.5 0≦z≦0.05 ここでMはパラジウム、ニオブ、白金、銀、金、コバル
トから選ばれる少なくとも一種の金属を表す。また、
x、y、z及び数字は各元素の原子数(各元素のモル
数)を表す。特にパラジウム、ニオブについては少なく
とも一種を含むことが好ましい。この場合zは0.00
05以上であることが必要である。これら合金を、基板
上に設けられた第1保護層上に、たとえばスパッタリン
グで膜付けし、記録層が形成される。
【0025】第1保護層および第2保護層は、記録層を
機械的に保護するとともに、基板や記録層が記録による
熱によって変形したり記録消去再生特性が劣化したりす
るのを防止したり、記録層に耐湿熱性や耐酸化性を持た
せる役割を果たす。このような保護層としてはZnS、
SiO2 、Ta2 5 、ITO、ZrC、TiC、Mg
2 などの無機膜やそれらの混合膜が使用できる。とく
にZnSとSiO2 およびZnSとMgF2 の混合膜は
耐湿熱性に優れており、さらに記録消去再生時の記録層
の劣化を抑制するので好ましい。
【0026】反射層としては、金属または、金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物などと金属との混合物、例
えばZr、Cr、Ta、Mo、Si、Al、Au、P
d、Hfなどの金属やこれらの合金、これらとZr酸化
物、Si酸化物、Si窒化物、Al酸化物などを混合し
たものを使用できる。特にAl、Au、Taやそれらの
合金やAl、Hf、Pdの合金などは膜の形成が容易で
あり好ましい。
【0027】基板上に、第1保護層、記録層、第2保護
層、反射層を形成する方法としては、真空雰囲気中での
薄膜形成方法、たとえばスパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法などを用いることができ
る。特に組成、膜厚のコントロールが容易なことからス
パッタリング法が好ましい。
【0028】オーバーコート層やハードコート層に用い
られる化合物としては、たとえばアクリロイルオキシ基
またはメタアクリロイルオキシ基を有する化合物が好ま
しい。たとえば、好ましくは、分子内にアクリロイルオ
キシ基またはメタアクリロイルオキシ基を1個有するア
クリル酸エステル化合物またはメタアクリル酸エステル
化合物として、メチルアクリレートまたはメチルメタア
クリレート(以下、アクリレートまたはメタアクリレー
トをまとめて、「(メタ)アクリレート」と称する)、
エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メ
タ)アクリレート、テトラヒドロフリフリル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。分子内に(メタ)アクリロ
イルオキシ基を2個以上有する(メタ)アクリル酸エス
テル化合物として、1,4−ブタンジオール(メタ)ア
クリレート、1,6−ブタンジオール(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが挙
げられる。
【0029】さらに、表面張力を調整する目的でレベリ
ング剤や界面活性剤を添加することができる。このよう
なものとしては、シリコーン化合物、脂肪酸エステル系
レベリング剤、フッ素含有レベリング剤等が挙げられ
る。これらのうち、フッ素含有レベリング剤等が表面張
力の低減能力が高く好ましく用いられる。具体的には、
パーフルオロアルキルスルホアミドポリオキシエチレン
メトキシレート、パーフルオロアルキルスルホアミドポ
リオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオロアル
キルスルホアミドポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルスルホアミドポリオキシプロピレンエ
タノール、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリオキシ
エチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルスルホ
ン酸ポリオキシエチレンエタノール、パーフルオロアル
キルスルホン酸ポリオキシプロピレンエタノール、パー
フルオロアルキルカルボン酸ポリオキシエチレンメトキ
シレート、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリオキシ
プロピレンメトキシレート、パーフルオロアルキルカル
ボン酸ポリオキシエチレンエタノール、パーフルオロア
ルキルカルボン酸ポリオキシプロピレンエタノール、パ
ーフルオロアルキルアルコールポリオキシエチレンメト
キシレート、パーフルオロアルキルアルコールポリオキ
シプロピレンメトキシレート、パーフルオロアルキルア
ルコールポリオキシエチレンエタノール、パーフルオロ
アルキルアルコールポリオキシプロピレンエタノール、
パーフルオロアルキルアミンポリオキシエチレンメトキ
シレート、パーフルオロアルキルアミンポリオキシプロ
ピレンメトキシレート、パーフルオロアルキルアミンポ
リオキシエチレンエタノール、パーフルオロアルキルア
ミンポリオキシプロピレンエタノール等が挙げられる。
【0030】また樹脂保護層組成物中には1種または2
種以上の光重合開始剤を加えることができる。光重合開
始剤としては公知のものが使用でき、たとえばアセトフ
ェノン、ベンゾフェノンなどのケトン系、ベンゾイン、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル
などのベンゾイン系、テトラメチルモノスルフィドなど
のスルフィド系、チオキサンなどのチオキサン系、ベン
ゾインパーオキサイドジ−t−ブチルオキサイドなどの
オキサイド系等が挙げられる。光重合開始剤の添加量は
重合性モノマー100重量部に対して0.01〜10重
量部が適当である。
【0031】基板としては、基板側から記録再生を行う
ためにはレーザ光が良好に透過する材料を用いることが
好ましく、たとえばポリメチルメタアクリレート樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ
樹脂などの有機高分子樹脂、それらの混合物、共重合体
物などやガラスなどを用いることができる。中でも、昨
今はポリカーボネート樹脂が主流となっている。
【0032】基板は、円盤体に成形されるものである。
成形方法は特に限定しないが、たとえば射出成形による
ことができ、金型内に、表面に所定のグルーブやピット
雄型が形成されたスタンパを装着し、スタンパからの転
写により、表面に所望のトラックが形成された基板を形
成できる。
【0033】基板の大きさは、光記録媒体ドライブ装置
からの要求規格に合わせる必要がある。たとえば、直径
90mmや120mmや130mmの基板に成形するこ
となどが規定される。
【0034】また、上記各層が形成された基板を記録層
を内側にして貼り合わせることも行われる。
【0035】一対の基板の貼り合わせに用いる接着剤と
してはホットメルト接着剤、ゴム系接着剤、アクリル系
接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、紫外線
硬化型接着剤などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。ホットメルト接着剤としては、ベースポ
リマー、軟化剤および粘着付与剤を主成分とするものを
用いることができる。ベースポリマーとしては例えば下
式に示すブロック状熱可塑性エラストマーが挙げられ
る。 A−B A−B−A B−A−B (式中Aは分子量2000〜25000のポリスチレン
ブロック、Bは分子量1000〜25000のポリブタ
ジエンブロック、ポリイソプレンブロック、またはエチ
レン・ブチレン共重合体ブロックを示す。)
【0036】これら1種あるいは2種以上混合して用い
てもよい。またこれらにポリイソプレン、スチレンゴ
ム、ブタジエンゴム、ブチルゴムなどの合成ゴムや、ポ
リオレフィン、エチレン−ビニルアセテート共重合体な
どのポリオレフィン系共重合体を適宜混合して用いても
よい。
【0037】軟化剤としてはプロセスオイル、パラフィ
ンオイル、ポリブテン、ポリイソブチレンなどを用いる
ことができる。
【0038】さらに粘着付与剤としては、ロジン樹脂、
水添石油樹脂、水添テルペン樹脂、フェノール樹脂、ク
マロン樹脂などを用いることができる。水添タイプの粘
着付与剤は上記ブロック状熱可塑性エラストマーと相溶
性が良く、また熱安定性が良く、吸水性が低いので良好
な耐蝕性を示す。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について図面を参照しながら説明する。図1および
図2は、本発明の一実施態様に係る光記録媒体の製造装
置を示している。図において、1は基板を示している。
該基板1は、例えば基板用樹脂の射出成形等により成形
された後の状態のもの、あるいは、基板の情報記録面に
誘電体層、記録層、反射冷却層等の層が形成された後の
状態のもののいずれであってもよい。成形直後のもの
は、基板の反記録情報面側にハードコート層を設けるの
で、この面が樹脂等の塗料の塗布対象面となる。情報記
録面に各層を形成した後の基板にあっては、これら各層
を保護するためのオーバーコート層を設けるので、この
面が塗料の塗布対象面となる。また、一対の基板を記録
層を内側にして貼り合わせる場合には、オーバーコート
層上に塗料が塗布されるので、この面が塗料の塗布対象
面となる。
【0040】塗料としてはとくに限定されないが、ハー
ドコート層やオーバーコート層形成用の紫外線硬化樹脂
や、一対の基板の貼り合わせに用いられる上述の各種接
着剤を使用することができる。
【0041】基板1の中央には中央穴2が設けられてい
る。基板1は、基板回転機構6により回転可能になって
いる。該回転機構6はとくに限定されるものではなく、
たとえば基板1を装着し該基板1と一体的に回転するデ
ィスクテーブルやスピンドル等を有するものを用いるこ
とができる。
【0042】基板1の塗料の塗布対象面3上には、円錐
状ロール4が設けられている。円錐状ロール4は、基板
1の半径方向に延びており、本実施態様においては、円
錐状ロール4の径が基板1の外径側程大きくなるように
配設されている。そして、円錐状ロール4は、ロール回
転機構7により回転されながら、基板1の塗布対象面3
に塗料を転写するようになっている。
【0043】円錐状ロール4を回転させるロール回転機
構7は、自駆動型のものになっている。すなわち、基板
1の回転とは無関係に、円錐状ロール4の回転等が制御
できるようになっている。ただし、これに限定されるも
のではなく、他駆動型のものを用いることもできる。
【0044】円錐状ロール4の表面材質は、多孔質材
料、より具体的には多孔質のゴム5からなっている。ま
た、円錐状ロール4の表面、すなわちゴム5の表面5a
は、凹凸状に形成されている。
【0045】また、円錐状ロール4における塗料の供給
経路(図示略)は、円錐状ロール4の内側から、ロール
本体8を通して、ロール表面のゴム5へ塗料を供給する
経路になっている。つまり、ロール4の内側から、ロー
ル本体8を通してゴム5へ送られた塗料は、ゴム5に含
浸され、表面5aに到達し、保持されるようになってい
る。
【0046】本実施態様においては、基板1が回転機構
6により回転されるとともに、基板1の塗布対象面3上
に近接あるいは接触される円錐状ロール4も回転機構7
により回転され、ゴム5の表面5aから塗料が基板1の
塗布対象面3上に転写、塗布され塗布層が形成されるよ
うになっている。さらに本実施態様においては、塗布層
形成後にはロール4が離間され、さらに回転機構6によ
り基板1が回転されるようになっている。
【0047】また、本実施態様においては、円錐状ロー
ル4は基板1の半径方向に延びているので、従来の通過
型ロールコート法のように基板全面にではなく、塗布対
象面3の所定の領域にのみ塗料を塗布することができ
る。したがって端面垂れ等を確実に防止することができ
る。また、基板1とともに円錐状ロール4自身も回転さ
れるので、基板1の塗布対象面3上にスムーズに塗料が
転写され、極めて均一な厚みの塗布層を形成できる。さ
らに、円錐状ロール4の径は基板1の外径側程大きくな
っているので、角速度の速い基板1の外径側に対しては
円錐状ロール4の大径部側から塗料が転写されるので、
基板1の半径方向に均一な塗布速度となり、基板1の半
径方向の塗布層の厚みを一層均一にすることができる。
また、塗料は基板1に近接あるいは接触された円錐状ロ
ール4から塗布対象面3上に転写されるので、スピンコ
ート法に比べて塗料利用効率を大幅に向上することがで
きる。
【0048】円錐状ロール4の表面材料は、多孔質のゴ
ム5が用いられているので、表面5aにおける塗料の保
持能力を向上することができる。また、表面5aに塗料
を供給する供給経路は、ロール4の内側からロール本体
8を通して表面5aに塗料を供給するように構成されて
いる。したがって、塗料は、ゴム5に含浸され表面5a
に到達し保持されるので、表面5a全体にしかも均一に
塗料を保持させることができる。さらに、表面5aは、
凹凸状に形成されているので、塗料の保持能力を一層向
上することができる。
【0049】また、表面材料としてゴム5を使用するこ
とにより、塗料転写時における基板1の塗布対象面3へ
の傷等の発生を効果的に防止することができる。
【0050】また、塗布層形成後においては、ロール4
が基板1から離間され、基板1が回転されるので、遠心
力により塗料が基板1の径方向外側に向かい均一に流動
する。したがって塗布層の厚みを一層均一にすることが
できる。
【0051】図3は、本発明の別の実施態様に係る光記
録媒体の製造装置を示している。本実施態様において
は、基板1の両面に円錐状ロール4が設置されているの
で、異なる塗料(たとえば、一面にはハードコート用樹
脂、他面にはオーバーコート用樹脂)を同時に塗布する
ことができる。また、本実施態様においても上記実施態
様に準じて、均一な塗布層の形成、歩留まりの向上等の
効果を得ることができる。
【0052】なお、本発明の光記録媒体の製造装置およ
び製造方法の技術的思想は、被印刷物を回転させながら
印刷するシルクスクリーン印刷機にも適用できる。この
場合、本発明における塗布層は、印刷層に相当する。図
4において、10は、シルクスクリーン11を装着した
円錐状の版を示しており、スクィージ12によりインキ
が押し出され、被印刷物(図示略)上に転写されるよう
になっている。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光記録媒
体の製造装置および製造方法によるときは、基板の表面
に形成される塗布層の厚みを均一化でき、しかも端面垂
れ等を防止することによる歩留まりの向上、塗料利用効
率の向上を達成しつつ、高品質の光記録媒体を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る光記録媒体の製造装
置の斜視図である。
【図2】図1の装置の断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係る光記録媒体の製造
装置の平面図である。
【図4】本発明をシルクスクリーン印刷機に適用した場
合の装置の平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 中心穴 3 塗布対象面 4 円錐状ロール 5 多孔質のゴム 6 基板回転機構 7 ロール回転機構 8 ロール本体 10 版 11 シルクスクリーン 12 スクィージ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体の基板を回転させる回転機構
    と、前記基板の半径方向に延び、回転しながら該基板の
    表面に塗料を塗布する円錐状ロールとを有することを特
    徴とする光記録媒体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記円錐状ロールの径が基板の外径側程
    大きい、請求項1の光記録媒体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記円錐状ロールの表面材質が多孔質材
    料からなる、請求項1または2の光記録媒体の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記円錐状ロールの表面材質がゴムから
    なる、請求項1ないし3のいずれかに記載の光記録媒体
    の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記円錐状ロールの表面が凹凸状に形成
    されている、請求項1ないし4のいずれかに記載の光記
    録媒体の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記塗料の供給経路が、前記円錐状ロー
    ルの内側から、ロール本体を通してロール表面に塗料を
    供給する経路に構成されている、請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の光記録媒体の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記円錐状ロールが基板の両面に設置さ
    れている、請求項1ないし6のいずれかに記載の光記録
    媒体の製造装置。
  8. 【請求項8】 光記録媒体の基板を回転させながら、該
    基板の半径方向に延びる回転円錐状ロールの表面から前
    記基板の表面に塗料を転写、塗布することを特徴とす
    る、光記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板の表面に塗料の塗布層を形成し
    た後、該基板から前記円錐状ロールを離間させ該基板を
    回転させる、請求項8の光記録媒体の製造方法。
JP32349496A 1996-11-18 1996-11-18 光記録媒体の製造装置および製造方法 Pending JPH10149588A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32349496A JPH10149588A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 光記録媒体の製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32349496A JPH10149588A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 光記録媒体の製造装置および製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10149588A true JPH10149588A (ja) 1998-06-02

Family

ID=18155320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32349496A Pending JPH10149588A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 光記録媒体の製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10149588A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014097761A1 (ja) * 2012-12-17 2014-06-26 ダイキン工業株式会社 インプリント用レジスト組成物
US20200016819A1 (en) * 2017-02-11 2020-01-16 DP Polar GmbH Method and Device for Producing a Three-Dimensional Shaped Object by Means of Layer-by-Layer Material Application

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014097761A1 (ja) * 2012-12-17 2014-06-26 ダイキン工業株式会社 インプリント用レジスト組成物
JP2014140016A (ja) * 2012-12-17 2014-07-31 Daikin Ind Ltd インプリント用レジスト組成物
US20200016819A1 (en) * 2017-02-11 2020-01-16 DP Polar GmbH Method and Device for Producing a Three-Dimensional Shaped Object by Means of Layer-by-Layer Material Application
US11565461B2 (en) * 2017-02-11 2023-01-31 DP Polar GmbH Method and device for producing a three-dimensional shaped object by means of layer-by-layer material application
US20230166443A1 (en) * 2017-02-11 2023-06-01 DP Polar GmbH Method and Device for Producing a Three-Dimensional Shaped Object by Means of Layer-by-Layer Material Application
US11745411B2 (en) * 2017-02-11 2023-09-05 DP Polar GmbH Method and device for producing a three-dimensional shaped object by means of layer-by-layer material application

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI242206B (en) Optical information recording medium
JPH09259470A (ja) 貼合せ情報記録媒体
JPH10149588A (ja) 光記録媒体の製造装置および製造方法
US5895697A (en) Optical information medium
JP3713773B2 (ja) 光学記録媒体の製造方法
WO2002103691A1 (fr) Support d'enregistrement optique et son procede de production
EP1447799B1 (en) Optical information recording medium
JPH0863787A (ja) 相変化型光ディスク媒体およびその製造方法
JPH0991774A (ja) 光記録媒体の製造方法およびそれに用いるキャリアテープ
JPH1040588A (ja) 光記録媒体の製造方法および製造装置
JP2003091875A (ja) 相変化型光情報記録媒体、光情報記録再生装置及び方法、並びに光学フィルター
JPH04332928A (ja) 光記録媒体
JP2006040342A (ja) 多層相変化型情報記録媒体及びその記録再生方法
JP2003272232A (ja) 光記録媒体
JPH0981974A (ja) 光記録媒体の製造方法および製造装置
JP3888705B2 (ja) 光ディスクの貼り合わせ方法及び貼り合わせ光ディスク
JP2002288879A (ja) 相変化型情報記録媒体
JP4238442B2 (ja) 相変化型光ディスクの製造方法
JPH0991754A (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JPH0991773A (ja) 光記録媒体の製造方法
JPH0785500A (ja) 光ディスク用基板
JPH1040585A (ja) 光記録媒体の製造装置および製造方法
JPH09270154A (ja) 光ディスクの貼り合わせ方法及び貼り合わせ光ディスク
JPH09293276A (ja) 光記録媒体の搬送トレーおよび光記録媒体の製造方法
JP2002260285A (ja) 相変化型光記録媒体及び初期化方法