JPH10147701A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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- JPH10147701A JPH10147701A JP31064896A JP31064896A JPH10147701A JP H10147701 A JPH10147701 A JP H10147701A JP 31064896 A JP31064896 A JP 31064896A JP 31064896 A JP31064896 A JP 31064896A JP H10147701 A JPH10147701 A JP H10147701A
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Abstract
提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜95%と、(B)ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニ
ル単量体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて他の
共重合可能な単量体をグラフト重合してなるゴム含有グ
ラフト共重合体5〜60%と、(C)芳香族ビニル単量
体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて他の共重合
可能な単量体を共重合してなる硬質共重合体0〜50%
とを含む基礎樹脂組成物100部に対して、(D)リン
酸エステル系難燃剤5〜20部と、(E)ポリオルガノ
シロキサングラフト共重合体0.1〜10部と、(F)
タルク5〜50部とを配合した難燃性樹脂組成物。 【効果】 優れた難燃化効果と、成形品の薄肉化にも十
分に対応し得る、高い耐衝撃性と剛性を有した難燃性樹
脂組成物を得ることができる。
Description
係り、詳しくは優れた難燃性を有し、しかも、耐衝撃
性、剛性も良好な難燃性樹脂組成物に関する。
脂とを含む樹脂組成物は、強度特性、耐衝撃性、耐熱
性、寸法安定性等の物性が優れていることから、OA機
器のハウジング材料、エンクロージャー材料等として広
く用いられている。
ているため、難燃性を向上させる目的で種々の改良がな
されている。例えば、特開昭64−22958号公報に
は、難燃剤として有機ハロゲン化合物、難燃助剤として
三酸化アンチモンを添加して難燃性を付与する方法が開
示されている。しかし、このような有機ハロゲン化合物
の添加は、成形時の流動性が低くなる;熱分解してハロ
ゲン化水素を発生し、金型を腐食させる;樹脂自体を劣
化させたり、着色させたりする上に、作業環境を悪化さ
せるといった問題がある。即ち、ハロゲン化合物を含有
する樹脂組成物は、燃焼時に有害なダイオキシンを発生
する可能性があるため、環境上好ましくない。
剤を配合することが検討されている。
は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無
機化合物系の難燃剤がある。しかし、これらの化合物
は、上記有機ハロゲン化合物に比較して難燃化効果が著
しく低い。このため、十分な難燃化効果を得るには、多
量に添加する必要があり、多量添加により、樹脂本来の
特性が損なわれるという欠点がある。
合物不使用の難燃性樹脂組成物として、特開平7−12
6510号公報に、芳香族ポリカーボネートとABS樹
脂からなる樹脂組成物にリン酸エステル、ポリテトラフ
ルオロエチレン、無機充填剤としてのタルク及びポリオ
ルガノシロキサン−ポリアルキル(メタ)アクリレート
複合ゴムを配合した剛性、流動性及び耐衝撃性に優れた
難燃性樹脂組成物が提案されている。
トダウンや軽量化の要請が高まっており、このような要
請に応じてOA機器のハウジング材料、エンクロージャ
ー材料等は益々薄肉化される傾向にある。
より一層高い耐衝撃性と剛性を備え、かつ、有機ハロゲ
ン化合物を用いることなく、難燃性もより一層優れた難
燃性樹脂組成物の開発が望まれている。
ものであって、耐衝撃性、剛性、難燃性が著しく良好
な、有機ハロゲン化合物不使用の難燃性樹脂組成物を提
供することを目的とする。
物は、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂40〜95重
量%と、(B)ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル単
量体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて用いられ
る共重合可能な他の単量体をグラフト重合してなるゴム
含有グラフト共重合体5〜60重量%と、(C)芳香族
ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて
用いられる共重合可能な他の単量体を共重合してなる硬
質共重合体0〜50重量%とを含む基礎樹脂組成物と、
該基礎樹脂組成物100重量部に対して、(D)リン酸
エステル系難燃剤5〜20重量部と、(E)ポリオルガ
ノシロキサングラフト共重合体0.1〜10重量部と、
(F)タルク5〜50重量部とが配合されていることを
特徴とする。
脂組成物に対して、所定量のリン酸エステル系難燃剤、
ポリオルガノシロキサングラフト共重合体及びタルクを
配合することにより、有機ハロゲン化合物を用いること
なく優れた難燃化効果が得られ、しかも、成形品の薄肉
化にも十分に対応し得る、高い耐衝撃性と剛性を有した
難燃性樹脂組成物を得ることができる。
の実施の形態を詳細に説明する。
脂(A)としては、例えばビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン等のビス
(ヒドロキシアリール)アルカンと、ホスゲン(ホスゲ
ン法)又はジアリールカーボネート等の炭酸エステル
(エステル交換法)とから得られるビス(ヒドロキシア
リール)アルカン系ポリカーボネート樹脂等が挙げられ
る。これらは単独で使用してもよく、また、2種以上を
併用してもよい。
(B)としては、具体的にはABS樹脂、AES樹脂、
AAS樹脂等を例示することができる。
ゴム成分としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリ
ルゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体
ゴム(EPDM)等の1種又は2種以上を用いることが
できる。なお、EPDMに含有されるジオレフィンとし
ては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,4−ヘプタジエン、1,5−シクロオクタジエン、
6−メチル−1,5−ヘプタジエン、11−エチル−
1,11−トリデカジエン、5−メチレン−2−ノルボ
ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、2,5−
ノルボルナジエン、2−メチル−2,5−ノルボルナジ
エン、メチルテトラヒドロインデン、リモネン等が挙げ
られる。
製造に使用される芳香族ビニル単量体成分としては、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、o−,m−又はp
−メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモ
スチレン、フルオロスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン等、好まし
くはスチレン、α−メチルスチレンを挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を使用することができ
る。また、シアン化ビニル単量体成分としては、例えば
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等を挙げるこ
とができ、これらの1種又は2種以上を使用することが
できる。
(B)の製造においては、上記の芳香族ビニル単量体成
分、シアン化ビニル単量体成分の他に、これらと共重合
可能な単量体を本発明の目的を損なわない範囲で使用す
ることができる。このような共重合可能な単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カル
ボン酸;メチル(メタ)アクリレート(「(メタ)アク
リレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレー
ト」を示す。)、エチル(メタ)アクリレート、プロピ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート等のα,β−不飽和カルボン酸エス
テル類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−
不飽和ジカルボン酸無水物類;マレイミド、N−メチル
マレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレ
イミド、N−o−クロロフェニルマレイミド等のα,β
−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物類等を挙げること
ができ、これらの単量体の1種又は2種以上を使用する
ことができる。
法に関しては特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊
状懸濁重合、懸濁重合、乳化重合等通常公知の方法が用
いられる。この際のゴム質重合体成分、芳香族ビニル単
量体成分、シアン化ビニル単量体成分及び必要に応じて
用いられるその他の共重合可能な単量体成分の配合比に
は特に制限はなく、用途に応じて各成分が適宜に配合さ
れる。また別々に共重合した樹脂をブレンドすることに
よってゴム含有グラフト共重合体(B)を得ることも可
能である。
(B)の各成分の配合割合は、次の通りである。
量%) ゴム質重合体成分:30〜70 芳香族ビニル単量体成分:18〜56 シアン化ビニル単量体成分:9〜28 その他の共重合可能な単量体成分:0〜56 本発明で用いる硬質共重合体(C)は、芳香族ビニル単
量体成分、シアン化ビニル単量体成分及び必要に応じて
用いられるその他の共重合可能な単量体成分を含む共重
合体である。これらの成分の具体例としては、ゴム含有
グラフト共重合体(B)に関連して上記したものが挙げ
られ、これらの組成比は特に制限されず、用途に応じて
適宜に選択される。好ましい硬質共重合体の例として
は、SAN樹脂、スチレン−アクリロニトリル−α−メ
チルスチレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
N−フェニルマレイミド共重合体等が挙げられる。ま
た、この硬質共重合体(C)の製造方法に関しては特に
制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸濁
重合、乳化重合等通常公知の方法が用いられる。
の配合割合は、次の通りである。
含有グラフト共重合体(B)及び硬質共重合体(C)か
らなる基礎樹脂組成物は公知である。その基礎樹脂組成
物の組成比については、ゴム含有グラフト共重合体
(B)中のゴム含有量によっても影響されるが、得られ
る樹脂組成物の機械的性質、熱的性質及び流動性、例え
ば強度特性、耐衝撃性、高剛性、寸法安定性、耐熱性、
流動性などを所望の範囲内に維持するために、芳香族ポ
リカーボネート樹脂(A)成分を基礎樹脂組成物の40
〜95重量%、好ましくは80〜90重量%の量で使用
し、ゴム含有グラフト共重合体(B)成分を基礎樹脂組
成物の5〜60重量%、好ましくは10〜20重量%の
量で使用し、硬質共重合体(C)成分を基礎樹脂組成物
の0〜50重量%、好ましくは0〜15重量%の量で使
用する。
(D)としては、下記一般式(I) で表される化合物を挙
げることができる。
化水素基の炭素原子数は好ましくは2〜16、特に好ま
しくは6〜10である。炭化水素基の例としてはアルキ
ル基、シクロアルキル基、アラルキル基、置換されてい
ないアリール基、置換されたアリール基があり、置換さ
れたアリール基としてはアルカリール基、シクロアルカ
リール基、アリール置換アルカリール基及びアリール置
換アリール基が挙げられる。アルキル基の例としてはメ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、ネオペンチル、3,5,5−トリメチルヘキシル、
3−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル及び2,5,
5−トリメチルヘキシルが挙げられる。シクロアルキル
基の例としてはシクロヘキシルが挙げられる。アラルキ
ル基の例としてはベンジル及びフェネチルが挙げられ
る。置換されていないアリール基の例としてはフェニル
及びナフチルが挙げられる。アルカリール基の例として
はo−,p−及びm−トリル、2,6−及び2,4−ジ
メチルフェニル、トリメチルフェニル、o−,p−及び
m−イソプロピルフェニル、ノニルフェニル、p−t−
ブチルフェニル、2,4−ジイソプロピルフェニル及び
トリイソプロピルフェニルが挙げられる。シクロアルカ
リール基の例としてはo−シクロヘキシルフェニルが挙
げられる。アリール置換アルカリール基の例としてはp
−ベンジルフェニル及びp−フェネチルフェニルが挙げ
られる。アリール置換アリール基の例としてはジフェニ
ルが挙げられる。
Rc はアリール基又はアルカリール基であることが好ま
しく、特に、フェニル、o−,p−及びm−トリル、
2,6−ジメチルフェニル及び2,4−ジイソプロピル
フェニルであることが好ましい。
(D)の具体例としては次のようなものが挙げられる。
フェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホス
フェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジ
ルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェ
ート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリス
(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロ
ピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフ
ェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)−2,3−
ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブ
ロモプロピル)ホスフェート及びビス(クロロプロピ
ル)モノオクチルホスフェート、置換基としてアルコキ
シ例えばメトキシ、エトキシ及びプロポキシ、又は好ま
しくは(置換)フェノキシ例えばフェノキシ、メチル
(置換)フェノキシを有するビスフェノールAビスホス
フェート、ヒドロキノンビスホスフェート、レゾルシン
ビスホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェー
ト等。好ましくはトリフェニルホスフェート及び各種ビ
スホスフェートが挙げられる。
ラフト共重合体(E)は、下記一般式(II)で表わされる
ポリオルガノシロキサンにポリオレフィン系樹脂をグラ
フト共重合して得られるものである。
は、芳香族炭化水素基の場合には、フェニル、キシリ
ル、トリル等のアリール基;クロロフェニル等のハロゲ
ン化アリール基;フェニルエチル、ベンジルのアラルキ
ル基が挙げられ、脂肪族炭化水素基の場合には、メチ
ル、エチル、プロピル等のアルキル基;ビニル、プロペ
ニル、ブテニル等のアルケニル基;シアノエチル、シア
ノブチル等のシアノアルキル基;クロロブチル等のハロ
アルキル基等が挙げられ、脂環式炭化水素基の場合には
シクロヘキシル等が挙げられる。R1 〜R8 は、すべて
同じであっても、互いに異なっていてもよい。R1 〜R
8 は好ましくはメチル、フェニル及びビニルから選択さ
れる。
キサンは、その一部に、反応性の官能基、例えばエポキ
シ基、アミノ基、カルボン酸基、カルボン酸エステル
基、メルカプト基、水酸基等を付加して用いてもよい。
また、不飽和基を付加したビニル基含有ポリオルガノシ
ロキサンを用いてもよい。
フト共重合させる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−メチルメタクリレート
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体が挙げられる。
(E)は、上記ポリオルガノシロキサン30〜70重量
%と上記熱可塑性樹脂70〜30重量%とを、有機化酸
化物の存在下又は不存在下で混練することにより製造す
ることができる。
(E)としては、具体的には、前記(II)式においてR1
〜R8 の一部が不飽和ビニル基を含有したビニル官能基
含有ポリオルガノシロキサン60重量%と、エチレン−
酢酸ビニル共重合体40重量%とをグラフト共重合して
得られたポリオルガノシロキサングラフト共重合体「S
P−110」(ダウコーニングアジア社製 商品名)を
用いることができる。
均粒子径が3μmを超えるものでは耐衝撃強度の低下が
大きく、本発明の目的を達成し得ない。従って、用いる
タルク(F)の平均粒子径は3μm以下、特に、0.9
〜3μmであることが好ましい。
(D)、ポリオルガノシロキサングラフト共重合体
(E)及びタルク(F)を併用することによる優れた相
乗効果で優れた難燃化効果を得ると共に、タルク(F)
により、成形品の薄肉化においても十分な耐衝撃性、剛
性等の強度特性が得られ、また、耐熱性も良好なものと
なる。このような各成分の相乗効果を基礎樹脂組成物の
物性を損なうことなく得るために、本発明においては、
基礎樹脂組成物100重量部に対して、 リン酸エステル系難燃剤(D):5〜20重量部、好ま
しくは8〜15重量部 ポリオルガノシロキサングラフト共重合体(E):0.
1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部 タルク(E):5〜50重量部、好ましくは10〜30
重量部 を配合する。
剤として、テトラフルオロエチレンを主成分として重合
して得られるフッ化炭化水素、例えばポリテトラフルオ
ロエチレンを配合しても良い。この場合、ポリテトラフ
ルオロエチレンの配合量は、基礎樹脂組成物100重量
部に対して0.01〜2重量部、特に0.05〜1.0
重量部とするのが好ましい。
記の諸成分の他に、その物性を損なわない限りにおい
て、樹脂組成物の製造時(混合時)、成形時に慣用の他
の添加剤、例えば顔料、染料、充填剤(カーボンブラッ
ク、シリカ、酸化チタン等)、耐熱剤、酸化劣化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等を添
加することができる。
造する方法には特に制限はなく、通常行われている方法
及び装置を使用して製造することができる。一般的に使
用されている方法としては溶融混合法があり、その装置
の例としては押出機、バンバリーミキサー、ローラー、
ニーダー等を挙げることができる。この製造は回分式又
は連続式のいずれでもよく、各成分の混合順序にも特に
限定はなく、全ての成分が完全に混ぜ合わされればよ
い。
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
リカーボネート樹脂(A)、ゴム含有グラフト共重合体
(B)、硬質共重合体(C)、リン酸エステル系難燃剤
(D)、ポリオルガノシロキサングラフト共重合体
(E)及びタルク(F)は下記の通りである: (A)芳香族ポリカーボネート樹脂:パンライトL−1
250(帝人化成(株)製))(2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンとホスゲンとから得られた
芳香族ポリカーボネート樹脂) (B)ゴム含有グラフト共重合体: グラフト共重合体B−1:乳化重合によるABS樹脂 ポリブタジエン 50重量% スチレン 35重量% アクリロニトリル 15重量% グラフト共重合体B−2:乳化重合によるAAS樹脂 アクリル酸エステルゴム 50重量% スチレン 35重量% アクリロニトリル 15重量% グラフト共重合体B−3:乳化重合によるAES樹脂 エチレン・プロピレン・ジエンゴム 50重量% スチレン 35重量% アクリロニトリル 15重量% (C)硬質共重合体:懸濁重合によるSAN樹脂 スチレン 74重量% アクリロニトリル 26重量% (D)リン酸エステル系難燃剤: トリフェニルホスフェート(TPP) 商品名「CR733S」大八化学(株)製(下記構造式
の芳香族リン酸オリゴマー(ただし、式中nは1以上の
整数))
重合体:商品名「SP−110」ダウコーニングアジア
社製 (F)タルク:商品名「ミクロシースP−3」日本タル
ク社製、平均粒子径(測定法=遠心沈降法)1.8μm 実施例1〜10,比較例1〜7 表2,3に示す配合割合にて各成分をヘンシェルミキサ
ーで混合し、押出機で混練ペレット化した。得られたペ
レットを260℃で射出成形して成形品を得た。得られ
た成形品について下記試験方法で諸物性と難燃性の評価
を行い、結果を表2,3に示した。
m):ASTM D 256に従って、厚み1/8イン
チ、ノッチ付きで測定した。 曲げ弾性率(Kg/cm2 ):ASTM D 79
0に準拠して測定した。 熱変形温度(℃):ASTM D 648−56に
準拠して測定した。 難燃性:UL94規格の試験方法に従って、厚み1
/16インチで試験を実施した。供試材料を試料(Vの
評価の試料数:5,HBの評価の試料数:3)の試験結
果に基づいてUL−94 V−0、V−1,V−2及び
HBのいずれかの等級に評価した。各等級の基準の概略
は次の通りである。
燃性樹脂組成物(実施例1〜10)では衝撃強度、曲げ
弾性率、熱変形温度の諸物性において良好な特性を示
し、1/16”の厚みの試験片において優れた難燃特性
を示した。
物(比較例1〜7)では、難燃性及び/又は他の物性に
劣る。特に、比較例1,2のタルクが配合されてないも
のでは、曲げ弾性率が低くまた難燃特性が悪く、比較例
7のタルクの配合量の多いものでは、衝撃強度が著しく
劣る。また、比較例3のポリオルガノシロキサングラフ
ト共重合体の配合されていないものは十分な難燃特性が
得られなかった。
組成物は、耐衝撃性、剛性等の強度特性、流動性、熱安
定性等に優れているばかりでなく、難燃性に非常に優れ
ている。特に、剛性、耐衝撃性に優れることから、薄肉
での成形品においても、その特性を十分に発揮するた
め、OA機器のハウジング材料やエンクロージャー材料
等におけるコストダウンないし軽量化の要請にも十分対
応でき、工業的に非常に有用である。また、難燃剤とし
て有機ハロゲン化合物を使用していないことから、環境
問題の観点からも非常に有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜95重量%と、(B)ゴム質重合体の存在下に芳香族
ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて
用いられる共重合可能な他の単量体をグラフト重合して
なるゴム含有グラフト共重合体5〜60重量%とを含む
基礎樹脂組成物と、 該基礎樹脂組成物100重量部に対して、 (D)リン酸エステル系難燃剤5〜20重量部と、 (E)ポリオルガノシロキサングラフト共重合体0.1
〜10重量部と、 (F)タルク5〜50重量部とが配合されていることを
特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 【請求項2】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜95重量%と、(B)ゴム質重合体の存在下に芳香族
ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及び必要に応じて
用いられる共重合可能な他の単量体をグラフト重合して
なるゴム含有グラフト共重合体5〜60重量%と、
(C)芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及び
必要に応じて用いられる共重合可能な他の単量体を共重
合してなる硬質共重合体50重量%以下とを含む基礎樹
脂組成物と、 該基礎樹脂組成物100重量部に対して、 (D)リン酸エステル系難燃剤5〜20重量部と、 (E)ポリオルガノシロキサングラフト共重合体0.1
〜10重量部と、 (F)タルク5〜50重量部とが配合されていることを
特徴とする難燃性樹脂組成物。
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JP31064896A JP3613910B2 (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 難燃性樹脂組成物 |
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JP31064896A Expired - Fee Related JP3613910B2 (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 難燃性樹脂組成物 |
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