JPH10147660A - 帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子と発泡成形体 - Google Patents

帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子と発泡成形体

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JPH10147660A
JPH10147660A JP30966196A JP30966196A JPH10147660A JP H10147660 A JPH10147660 A JP H10147660A JP 30966196 A JP30966196 A JP 30966196A JP 30966196 A JP30966196 A JP 30966196A JP H10147660 A JPH10147660 A JP H10147660A
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JP
Japan
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antistatic
weight
resin particles
surfactant
meth
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JP30966196A
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English (en)
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Ikuo Morioka
郁雄 森岡
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、従来のポリオレフィン系予備発泡粒
子やその成形体が帯電防止効果を持続しなかったり、発
泡成形体が割れたり欠けたりした際に帯電防止性能を著
しく低下するという欠点を改良した予備発泡粒子や成形
体を提供することを目的とする。 【構成】下記一般式〔化1〕で示されるポリエチレング
リコール(メタ)アクリル酸エステルの重合体あるいは
共重合体1〜30重量%と界面活性剤0.01〜3重量
%とを含有したオレフィン系樹脂粒子を発泡させてなる
帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子である。 【化1】 (ただし、式中Rは水素又はメチル基;nは2〜8の整
数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた帯電防止性を
有する発泡成形体が得られるオレフィン系樹脂予備発泡
粒子と、この予備発泡粒子を加熱により発泡成形して得
た発泡成形体に関する。
【0002】
【従来技術】オレフィン系樹脂予備発泡粒子の発泡成形
体は、その優れた緩衝性、耐磨耗性、耐油性から自動車
部品等の機械部品の通い凾、電気製品の緩衝包装材とし
て利用されている。しかしながら、オレフィン系樹脂は
電気絶縁性にも優れるが故に摩擦によって容易に帯電
し、ほこり等の付着によって発泡成形体の外観を損ねる
ばかりか、内容物に集塵による汚染や静電破壊を引き起
こすため、液晶等の電子部品の包装材に使用するには問
題があった。この問題を解決するため、従来低分子の界
面活性剤である帯電防止剤を成形用予備発泡粒子やその
発泡成形体の表面に塗布したり、オレフィン系樹脂内部
に練り込んで表面固有抵抗を低下させて対応してきた。
【0003】しかしながら、前者の方法では発泡成形体
を使用している間に表面の帯電防止剤が剥離し、帯電防
止効果が持続しなかったり、表面の水洗によって帯電防
止剤が容易に除去され、帯電防止性能が著しく低下す
る。また、発泡成形体の内部には帯電防止剤が存在しな
いので、発泡成形体が割れたり欠けたりした際に、帯電
防止性のない内部が露出することになり、集塵による汚
染などの問題が残っている。一方、後者の方法は樹脂内
部に帯電防止剤が存在するので、帯電防止効果の持続性
には優れるものの、割れたり欠けたりなど発泡成形体が
カットされて直ぐには内部の表面固有抵抗は不充分で、
良好な帯電防止性を得るには1〜2週間も必要(特開平
3−28239号公報参照)であったり、表面の水洗に
よって帯電防止剤が除去された後、樹脂内部の帯電防止
剤が表面にブリードして帯電防止性を回復するのに、数
週間の養生が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、これらの
問題点を解決するために研究を重ねた結果、特定の親水
性単量体でオレフィン系樹脂を改質し、さらに界面活性
剤を含有させておくことで、帯電防止性に優れ、しかも
割れ欠けまた水洗によっても直ぐに帯電防止効果の発現
する発泡成形体が得られることを見出し、本発明に到達
したもので、本発明の目的は優れた帯電防止性を有する
発泡性啓太が得られるオレフィン系樹脂予備発泡粒を提
供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記一般
式〔化1〕で示されるポリエチレングリコール(メタ)
アクリル酸エステルの重合体あるいは共重合体1〜30
重量%と界面活性剤0.01〜3重量%とを含有したオ
レフィン系樹脂粒子を発泡させてなる帯電防止性オレフ
ィン系樹脂予備発泡粒子であり、更に、この備発泡粒子
を発泡成形して得た発泡成形体である。
【0006】
【化2】 (ただし、式中Rは水素又はメチル基;nは2〜8の整
数である。)
【0007】本発明におけるオレフィン系樹脂粒子を構
成するオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−メチルメタクリレート共重合体、これら重合体
を架橋させたもの等のポリエチレン系樹脂、プロピレン
単独重合体、ポリプロピレン−エチレン共重合体、プロ
ピレン−1ブテン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、
さらにスチレン、メチルメタクリレートなどのビニル単
量体で重合改質されたポリエチレン系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂等が使用できる。これらのオレフィン系樹脂
のうち特にスチレンで重合改質されたポリエチレン系樹
脂(以下スチレン改質ポリエチレン系樹脂という)が好
ましい。
【0008】スチレン改質ポリエチレン系樹脂は、例え
ば特公昭51−46138号公報、特公昭59−034
87号公報、特公昭63−28443号公報に記載され
ているように、ポリエチレン系樹脂の粒子状のものが分
散保持された水性媒体中にスチレン系単量体を加えて重
合させたものを使用することができる。ここで、ポリエ
チレン系樹脂と生成するビニル単量体の重合体との比率
には特に制限はない。
【0009】本発明のオレフィン系樹脂粒子には、ポリ
エチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルの重合
体あるいは共重合体と界面活性剤とが含有されている。
この両者の相乗効果で、割れ欠け、水洗によっても直ち
に優れた帯電防止効果が現れる発泡成形体を得ることが
できる。ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エ
ステルの重合体あるいは共重合体を含有したオレフィン
系樹脂粒子を得る方法としては、例えば、水性媒体中に
オレフィン系樹脂を粒子状にしたものを懸濁させ、これ
にポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル
さらに必要とあらばポリエチレングリコール(メタ)ア
クリル酸エステルと共重合可能な単量体を加えて吸収さ
せ、ラジカル重合開始剤を使用して重合する方法が挙げ
られる。
【0010】ポリエチレングリコール(メタ)アクリル
酸エステルは一般式〔化1〕で示される。ポリエチレン
オキシド基の数はn=2〜8が好ましく、特にn=2〜
4が好ましい。nが1では十分な帯電防止性能が得られ
ず、また9以上では分子量が大き過ぎて粒子へ吸収させ
るのが困難になるからである。ポリエチレングリコール
(メタ)アクリル酸エステルにはその製造の過程で少量
のジエステルを副生することがあり、この場合ジエステ
ルは架橋剤として作用し、生成した重合体あるいは共重
合体は架橋構造になっていることもあるが、本願は特に
架橋構造の有無によって限定されるものではない。ポリ
エチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルに代え
て、他の親水性単量体(例えばポリプロピレングリコー
ル(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリル酸エステル)を使用した場
合には、帯電防止性の発現は乏しく、所望の効果を得る
ことができない。
【0011】一方、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリル酸エステルと共重合可能な単量体としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
t−ブチルスチレン等のスチレン系単量体、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等のポ
リエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル以外
の(メタ)アクリル酸エステル系単量体、アクリル酸、
メタクリル酸、無水マレイン酸等の有機酸系単量体、マ
レイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド等のマレイミド系単量体、ブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジエン系単量体などを挙げることがで
きる。これら単量体は、ポリエチレングリコール(メ
タ)アクリル酸エステルとの合計量に対して、50モル
%未満の範囲で1種もしくは2種以上を併せて使用する
ことができる。
【0012】オレフィン系樹脂粒子中に含有する(メ
タ)アクリル酸エステルの重合体あるいは共重合体の量
は1〜30重量%が好ましく、特に3〜20重量%が好
ましい。1重量%未満の場合には、水洗いによる帯電防
止効果の失効を免れることはできないし、また、30重
量%を越えると予備発泡粒子を成形した際に、融着性の
良い発泡成形体は得られないので、機械的強度は低いも
のとなり好ましくない。
【0013】ポリエチレングリコール(メタ)アクリル
酸エステルを重合させるラジカル重合開始剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−
エチルヘキサノエート、1,1−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブ
チルパーオキシベンゾエートジクミルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−
トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジ
メチル−4−メトキシバレロニトリル等のアゾ系化合物
などを挙げることができる。
【0014】本発明のオレフィン系樹脂粒子中に含有さ
れている界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキル
ジエタノールアミド、アルキルジエタノールアミン等の
非イオン系界面活性剤、アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルホスフェート等のア
ニオン系界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム塩、
トリアルキルベンジルアンモニウム塩等のカチオン系界
面活性剤、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリウム
ベタイン等の両性界面活性剤などを挙げることができ
る。これらのうち、カチオン系界面活性剤を使用した場
合、前記ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エ
ステルの重合体あるい共重合体との相乗効果が特に大き
く、発泡成形体が割れたり欠けたり、表面を水洗いした
場合にも優れた帯電防止効果が直ぐに発現するので特に
好ましい。
【0015】オレフィン系樹脂粒子中に含有するこれら
界面活性剤の量は、0.01〜3重量%である。0.0
1重量%未満であると発泡成形体表面の表面固有抵抗は
不充分になるので好ましくない。望ましい表面固有抵抗
とは1×1012オーム/cm以下である。また、3重量
%を越えると予備発泡粒子、更にその発泡成形体はべと
ついた状態となり、かえって埃が付着し易くなる。界面
活性剤をオレフィン系樹脂粒子中に含有させる方法とし
ては、樹脂を押出機内で溶融混練した後ストランド状に
押出し、その後カッター等で裁断して樹脂粒子とする際
に界面活性剤を添加しておく方法、もしくは樹脂粒子に
発泡剤を含浸させる際に界面活性剤を添加しておく方法
等が挙げられる。
【0016】本発明でオレフィン系樹脂粒子を発泡させ
る方法としては、従来公知の方法を適用することができ
る。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂においては、水性媒体中に樹脂を押出機で粒子化した
ものを懸濁し、これを加温してポリエチレングリコール
(メタ)アクリル酸エステルを加え、重合が終了してか
ら或いは重合途中で発泡剤を含浸させ、高温、高圧下に
保持した後、低圧下に放出させて発泡させる方法等が挙
げられる。
【0017】一方、スチレン改質ポリエチレン系樹脂で
は、ポリエチレン系樹脂の粒子状のものが分散保持され
た水性媒体中にスチレン系単量体を加えて重合させた
後、更にポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エ
ステルを加えて重合し、得られた樹脂粒子をV型、C型
あるいはDC型などの回転混合機であって密閉耐圧の容
器に入れ、流動させて発泡剤を導入し、数時間の含浸の
後発泡性樹脂粒子を取出し、従来の発泡ポリスチレン用
バッチ式発泡機を使用して発泡させること等によって得
られる。本発明では、発泡剤は通常当該分野で公知のも
のを利用でき、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタ
ン、イソペンタン、シクロペンタン、HCFC−142
b、HFC−134a、HCFC−123、炭酸ガス、
窒素ガス、空気などを挙げることができ、これらから選
ばれた1種または2以上を併用して使用することができ
る。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1〜8、比較例1〜7 (ポリエチレン系樹脂ペレットの作成)メルトフローレ
ートが0.3g/10分、酢酸ビニル含量が5.5重量
%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に
対して、気泡調整剤としてケイ酸カルシウム0.3重量
部とステアリン酸カルシウム0.1重量部を加えて押出
機で均一に混練した後造粒し、ポリエチレン系樹脂のペ
レットを得た。(スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子
の作成)内容積100リットルの攪拌機付き耐圧容器
に、前記ポリエチレン系樹脂ペレット40重量部、水1
20重量部、ピロリン酸マグネシウム0.45重量部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.02重量部を添
加し、攪拌しながら85℃まで昇温した。
【0019】別にラジカル重合開始剤としてベンゾイル
パーオキサイド0.3重量部、およびt−ブチルパーオ
キシベンゾエート0.02重量部、架橋剤としてジクミ
ルパーオキサイド0.8重量部を60重量部のスチレン
単量体に溶解させて溶液とし、これを前記水性媒質中に
加えてポリエチレン系樹脂ペレット粒子に吸収させなが
ら4時間維持して重合を行った。その後、140℃に昇
温して3時間保持した後、冷却してスチレン改質ポリエ
チレン系樹脂〔A〕を取り出した。(ポリエチレングリ
コール(メタ)アクリル酸エステルの重合)内容積50
リットルの攪拌機付き耐圧容器に、前記スチレン改質ポ
リエチレン系樹脂〔A〕100重量部、水100重量
部、ピロリン酸マグネシウム0.45重量部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダ0.02重量部を添加し、攪
拌しながら80℃まで昇温した。次にジクミルパーオキ
サイド0.05重量部と重合体の含有量が表1となるよ
うにポリエチレンオキシド基の数が異なるポリエチレン
グリコールメタクリレートを添加した後、140℃に昇
温して2時間保持して樹脂粒子〔B〕を取り出した。
【0020】
【表1】
【0021】(発泡剤の含浸および発泡成形)内容積5
0リットルの耐圧で密閉可能なV型ブレンダーに上記樹
脂粒子〔B〕(実施例)あるいはスチレン改質ポリエチ
レン系樹脂〔A〕(比較例)を100重量部、エチルベ
ンゼン1.0重量部、更に表1に示す界面活性剤を含有
量が表1となるように加え、密閉し攪拌しながら、ブタ
ン14重量部を圧入した。そして、器内を70℃に4時
間維持した後、冷却して発泡性の樹脂粒子を取り出し
た。取り出した発泡性の樹脂粒子は直ちにバッチ式発泡
機で嵩倍数20倍に予備発泡し、その後室温で24時間
保存した。そして、この予備発泡粒子を400×300
×100mmの成形機の金型内に充填し、ゲージ圧力
0.8Kg/cm2の水蒸気を60秒間注入して加熱し
た。その後5分間冷却してから発泡成形体を取り出し
た。 (表面固有抵抗の測定)得られた発泡成形体を50℃で
12時間乾燥した後、温度23℃、湿度50%の恒温恒
湿室内に放置し、発泡成形体表面(a)の表面固有抵抗
を測定した。また、発泡成形体をバーチカルカッターで
カットし、恒温恒湿室内に1時間放置した場合(b)、
さらに発泡成形体の表面を水洗し、その後表面の付着水
分を除去した後、恒温恒湿室内に1時間放置した場合
(c)の表面固有抵抗を測定した。これらの測定値を表
2にまとめて示す。なお、表面固有抵抗の測定には東亜
電波工業製超絶縁計SM−10Eを用い印加電圧100
0V、時間60秒で測定した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2、3と比較例1、2との対比よ
り、ポリエチレングリコールメタクリレートの重合体を
含有しないスチレン改質ポリエチレン系樹脂〔A〕に界
面活性剤を含有させただけでは、カット1時間後の帯電
防止性に劣り、水洗後は全く帯電防止性を有しないこと
がわかる。また、実施例1と比較例3との対比より、ポ
リエチレングリコールメタクリレートの重合体を含有し
ていても、界面活性剤を含まなければカット後、水洗後
の帯電防止性に劣ったものしか得られないことがわか
る。
【0024】実施例9〜11、比較例8 (ポリプロピレン系樹脂ペレットの作成)メルトフロー
レートが7.5g/10分、エチレン含量が3.5重量
%であるプロピレン−エチレンランダム共重合体100
重量部に対して、タルク0.1重量部と表3に示す界面
活性剤を含有量が表3にとなるように加え押出機で均一
に混練した後造粒し、ポリプロピレン系樹脂のペレット
〔C〕を得た。また、ここで界面活性剤を添加しない以
外同様にして、ポリプロピレン系樹脂のペレット〔D〕
を得た。
【0025】
【表3】
【0026】(ポリエチレングリコール(メタ)アクリ
ル酸エステルの重合及び発泡成形)内容積50リットル
の攪拌機付き耐圧容器に、前記ポリプロピレン系樹脂ペ
レット〔C〕あるいはペレット〔D〕100重量部、水
100重量部、ポリビニルアルコール0.2重量部を添
加し、攪拌しながら80℃まで昇温した。次にジクミル
パーオキサイド0.05重量部と重合体の含有量が表3
となるようにポリエチレンオキシド基の数が3個のポリ
エチレングリコールメタクリレートを添加した後、13
5℃に昇温して2時間保持して重合を行なった。続い
て、ブタン20重量部を耐圧容器内に徐々に供給し、同
温度で30分保持した。その後耐圧容器の底部にあるノ
ズルの弁を開放し、分散液と共にブタン含有樹脂粒子を
大気圧下の容器中に放出して嵩倍数25倍の予備発泡粒
子を得た。得られた予備発泡粒子を耐圧容器に入れ、ゲ
ージ圧力2.5Kg/cm2圧縮空気で加圧熟成させた
後、これを400×300×50mmの成形機の金型内
に圧縮空気を用いて充填した。そして、ゲージ圧力3.
2Kg/cm2の水蒸気を導入し40秒間加熱し、その
後2分間冷却してから発泡成形体を取り出した。 (表面固有抵抗の測定)得られた発泡成形体は60℃で
24時間養生乾燥した後、実施例1と同様にして表面固
有抵抗を測定した。測定結果をまとめて表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】比較例9、10実施例9、10においてポ
リエチレングリコールメタクリレートを添加しない以外
は同様にして表面固有抵抗を測定した。結果を表4に示
す。実施例9、10、11と比較例8との対比より、界
面活性剤を含有せずポリエチレングリコールメタクリレ
ートの重合体のみを含有するポリフロピレン系樹脂ペレ
ット〔D〕では、カット後、水洗後の帯電防止性に劣っ
たものしか得られないことがわかる。一方、実施例9、
10と比較例9、10との対比より、ポリエチレングリ
コールメタクリレートの重合体を含有せず、界面活性剤
のみを含有する場合、カット後は帯電防止性に劣ったも
のであり、水洗後は全く帯電防止性を有しないことがわ
かる。尚、カットあるいは水洗後1ケ月経過しても表面
固有抵抗が小さくなることはなく、帯電防止性は回復し
なかった。
【0029】
【発明の効果】本発明の一般式〔化1〕で示されるポリ
エチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルの重合
体あるいは共重合体1〜30重量%と界面活性剤0.0
1〜3重量%とを含有したオレフィン系樹脂粒子を発泡
させてなる帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子
は、ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステ
ルの重合体あるいは共重合体と、界面活性剤とを併用す
ることによって、その相乗効果から優れた帯電防止性を
発揮することができる。特に、オレフィン系樹脂粒子が
スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子である場合、ま
た、界面活性剤がカチオン系界面活性剤でである場合に
は、顕著な帯電防止効果を発揮することができる。した
がって、本発明の帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡
粒子を使用して発泡成形した成形体は、割れ欠け、水洗
いしても、直ぐに優れた帯電防止効果を発現することが
できるので、発泡成形体は集塵による汚染や静電破壊か
ら内容物を保護でき、電子部品の包装緩衝材として好適
に使用することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔化1〕で示されるポリエチ
    レングリコール(メタ)アクリル酸エステルの重合体あ
    るいは共重合体1〜30重量%と界面活性剤0.01〜
    3重量%とを含有したオレフィン系樹脂粒子を発泡させ
    てなる帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子。 【化1】 (ただし、式中Rは水素又はメチル基;nは2〜8の整
    数である。)
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂粒子がスチレン改質ポ
    リエチレン系樹脂粒子である請求項第1項記載の帯電防
    止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子。
  3. 【請求項3】 界面活性剤がカチオン系界面活性剤であ
    る請求項第1項または第2項記載の帯電防止性オレフィ
    ン系樹脂予備発泡粒子。
  4. 【請求項4】 請求項第1〜3項記載の帯電防止性オレ
    フィン系樹脂予備発泡粒子を加熱により発泡成形したこ
    とを特徴とする発泡成形体。
JP30966196A 1996-11-20 1996-11-20 帯電防止性オレフィン系樹脂予備発泡粒子と発泡成形体 Pending JPH10147660A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100777214B1 (ko) 2007-02-23 2007-11-28 한국과학기술연구원 폴리올레핀계 발포 입자의 제조 방법
US7901602B2 (en) 2003-04-04 2011-03-08 Sekisui Plastics Co., Ltd. Expandable styrene-modified olefin resin particle, pre-expanded particle, and process for producing molded foam

Cited By (2)

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