JPH10147282A - 補助動力装置付自転車 - Google Patents

補助動力装置付自転車

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Publication number
JPH10147282A
JPH10147282A JP30638496A JP30638496A JPH10147282A JP H10147282 A JPH10147282 A JP H10147282A JP 30638496 A JP30638496 A JP 30638496A JP 30638496 A JP30638496 A JP 30638496A JP H10147282 A JPH10147282 A JP H10147282A
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JP
Japan
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gear
electric motor
shaft
motor
output
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Pending
Application number
JP30638496A
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English (en)
Inventor
Mitsuhisa Yonekawa
光久 米川
Tadao Miyabayashi
忠男 宮林
Atsushi Takayama
敦之 高山
Yusuke Kinoshita
祐介 木下
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、補助動力装置付の電動機の回転に起
因する振動等の低減を図った補助動力装置付自転車を提
供することにある。 【解決手段】補助動力装置付自転車Aの収納ケース20
に設けた電動機収納室235の一端側に挿入口235b
を形成するとともに他端側に複数の嵌合孔235cを有
する取付面235fを形成し、また、前記嵌合孔235
cと対応した嵌合突起44が形成されるとともに電動機
40の出力軸41に設けた出力歯車51と噛合する歯車
52が取り付けられた歯車軸53aの一端側を一体的に
固定した固定板42を電動機40の出力軸41側に取付
け、前記嵌合突起44を緩衝体45aを介して前記嵌合
孔235cに嵌合することにより前記電動機40の出力
軸側を位置決めして前記電動機収納室235に取り付け
ることにより電動機40の回転に起因する振動のケース
20の伝達を低減した補助動力装置付自転車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人力走行時にペ
ダルの踏力に応じて動力を補助する補助動力装置付自転
車に関し、とくに補助動力装置の電動機の取付に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、走行中にペダルの踏力が大きくな
ったときこの踏力を検出して電動機の回転力を減速機構
を介して中空軸、スプロケット、チェーンを介して後輪
に伝達して踏力を軽減するようにした補助動力装置付自
転車は広く知られている。
【0003】これら補助動力装置付自転車は収納ケース
に取り付けた電動機、この電動機の出力軸に設けた出力
歯車に噛合する歯車を含む複数の歯車から構成される減
速機構、この減速機構を介して前記電動機の回転力が伝
達される中空軸、一方向性クラッチを介してこの中空軸
に挿通されペダルの踏力を前記中空軸に伝達するクラン
ク軸等から構成されている。そして、この補助動力装置
は高速で回転する電動機の出力軸に設けた出力歯車を減
速機構を構成する歯車と噛合させて減速して前記中空軸
に伝達するものであることから、前記出力歯車および減
速機構を構成する各歯車が精度よく噛合されていないと
非常に大きな騒音が発生し、また、振動が大きく車体が
振動することになり、さらにまた、精度よく噛合してい
ない場合は歯車が磨耗するとともに場合よっては歯車が
破損する等の事態が生じる。そして、このような騒音、
振動あるいは歯車の破損等は高速回転する出力力歯車と
この出力歯車と噛合する歯車との間でとくに生じやすい
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の補助動力装置付自転車においては、電動機からの後輪
に回転力を伝達して動力を補助する構成は、高速回転す
る電動機の回転を複数の歯車を用いた減速機構によって
減速して中空軸を介して補助する構成であることから、
電動機の出力歯車および減速機構を構成する各歯車を精
度よく噛合させないと非常に大きな騒音が発生し、ま
た、振動が大きく車体が振動することになり、さらにま
た、精度よく噛合していない場合は歯車の磨耗あるいは
場合よっては歯車が破損する等の事態が生じるという問
題があり、この問題を解決する種々の工夫がされている
ものの必ずしも満足いくものでなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、請求項1記載の発明は、前輪お
よび後輪を備えた車体と、電動機収納室と減速機収納室
を有する収納ケース、この電動機収納室に取り付けられ
出力歯車が取り付けられた出力軸を有する電動機、前記
減速機構収納室に配設され前記電動機の出力歯車に噛合
して回転力を伝達する減速機構、前記収納ケースに設け
られ前記減速機構を介して前記電動機の回転力を伝達す
る中空軸、この中空軸に挿通されペダルの踏力を前記中
空軸に伝達するクランク軸から構成され、前記中空軸を
前記車体のハンガラグに回転自在に挿通して前記車体に
取り付けられた補助動力装置と、前記ペダルの踏力に応
じた回転力を検出するトルクセンサーと、このトルクセ
ンサーの出力に基づいて前記電動機を制御して電動機の
回転力を中空軸を介してこの中空軸に取り付けられたス
プロケットに架けられたチェーンを介して前記後輪に伝
達して動力を補助する補助動力装置付自転車において、
前記電動機収納室の一端側に挿入口を形成するとともに
他端側に複数の嵌合孔を有する取付面を形成し、前記出
力歯車と噛合する歯車を取り付ける歯車軸の一端側を一
体的に固定するとともに前記嵌合孔と対応する嵌合突起
を形成した固定板を前記電動機の出力軸側に取付け、前
記嵌合突起をこの嵌合突起に嵌合した緩衝体を介して前
記嵌合孔に嵌合することにより出力軸側を位置決めして
前記電動機を前記電動機収納室に収納した補助動力装置
付自転車としたものである。
【0006】このように構成した請求項1記載の発明
は、電動機収納室の他端側に形成した取付面に複数の嵌
合を設け、また、電動機の出力側に前記出力歯車と噛合
する歯車を取り付る歯車軸の一端側を一体的に固定する
とともに前記嵌合孔と対応する嵌合突起を形成した固定
板を取付け、前記嵌合突起をこの嵌合突起に嵌合した緩
衝体を介して前記嵌合孔に嵌合することにより前記電動
機を出力側を位置決めして前記電動機収納室に収納する
こととしたことから、電動機は緩衝体によって支持され
ているため収納ケースへの振動の伝搬が防止され、ま
た、出力歯車と噛合する減速機構を構成する歯車は前記
固定板に一体に固定された歯車軸に軸支されているた
め、この歯車と前記出力歯車とを精度よく噛合させるこ
とができるとともに、出力歯車とこれと噛合する前記歯
車は電動機が振動しても、この振動は両歯車の噛合関係
には影響しないことから常に精度のよい噛合関係が維持
されるため、高速回転する両歯車の磨耗を防止でき、ま
た、精度よい噛合関係に維持されることから振動あるい
は騒音の発生を防止できるという作用を有するものであ
る。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の発明における収納室の他端側に前記歯車軸の先端
部と対応させて歯車軸嵌合孔を形成するとともに、前記
歯車軸の先端部をこの先端部に嵌合した緩衝体を介して
前記歯車軸嵌合孔に嵌合させる補助動力装置付自転車と
したものである。
【0008】このように構成した請求項2記載の発明
は、歯車軸の先端部が収納室の他端側に設けた歯車軸嵌
合孔に緩衝体を介して嵌合させてあることから、歯車軸
の他端側を位置決めされるため、請求項1記載の作用に
加えて出力歯車とこの出力歯車と噛合する歯車とをさら
に精度のよい噛合関係に維持できるため、両歯車の磨耗
の発生および振動あるいは騒音の発生をさらに確実に防
止できるという作用を有するものである。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、電動機の出力軸側を
緩衝体を介して位置決めするとともに出力軸と反対側を
緩衝体を介して前記挿入口を閉蓋する蓋体によって位置
決めして、前記電動機を電動機収納室に収納する補助動
力装置付自転車としたものである。
【0010】このように構成した請求項3記載の発明
は、電動機の出力軸側を緩衝体を介して位置決めすると
ともに出力軸と反対側を緩衝体を介して前記挿入口を閉
蓋する蓋体によって位置決めして収納するものであるこ
とから、電動機の収納は歯車が取り付けられた固定板を
取り付けた電動機を挿入口から挿入し、緩衝体を介して
蓋体を取り付けるという簡単な作業で収納できることか
ら、請求項1または請求項2記載の発明の作用に加え
て、電動機の電動機収納室への収納作業が容易となると
いう作用を有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態を
図1および図6に基づいて説明する。図に示すように、
補助動力装置付自転車(以下単に自転車という)Aは、
車体Bとこの車体Bに取り付けられた補助動力装置(以
下単に動力装置という)C等から構成されている。そし
て、前記車体Bは一般用自転車つまり一般に市販されて
いる汎用自転車からなるもので、ハンガラグ1に一端側
を固定された立パイプ2および下パイプ3と、この下パ
イプ3の他端側に固定されたヘッドパイプ4に一端側を
固定され他端側を前記立パイプ2の下方部に固定された
上パイプ5とからなるフレーム6、前記ハンガラグ1に
一端側を固定されたチェーンステー7、前記ヘッドパイ
プ4に取り付けられた前ホーク8、この前ホーク8の上
端に取り付けられたハンドル9、前記前ホーク8の下端
部に取り付けられた前輪10、前記立パイプ2の上部に
一端側を固定され他端側を前記チェーンステー7の他端
側と図示しない後つめを介して固定されたバックホーク
11、前記チェーンステー7の他端側に取り付けられた
後輪12、前記立パイプ2の上方に取り付けられたサド
ル13、前記後輪12の上部に設けた荷受台14等から
構成されている。なお、前記前輪10および後輪12の
一部はそれぞれカバー10aおよび12aによって覆わ
れている。また、前記ハンガラグ1には後述するクラン
ク軸80が回動自在に設けられ、このクランク軸80の
両端部にはそれぞれペダル81aと82aが設けられた
左クランク81と右クランク82が取り付けられてい
る。また、前記荷受台14の下部には図示しないバッテ
リーを収納するバッテリーケース14aが取り付けられ
ている。また、前記図示しないバッテリーと後述する電
動機40、制御手段170とは図1に示すようにリード
線16によっては接続されている。また、走行時の回転
力を伝達するスプロケット17と後輪12の図示しない
スプロケットにはチェーン18が架けられている。
【0012】つぎに、前記動力装置Cの構成について説
明する。
【0013】まず、動力装置Cの構成を図2ないし図6
に基づいて説明する。図に示すように動力装置Cは、収
納ケースとしてのケース20、このケース20に取り付
けられた電動機40、減速機構50から構成されてお
り、また前記ケース20には軸受を介して取り付けられ
前記減速機構50から回転力が伝達される中空軸70
と、この中空軸70を貫通してクランク軸80が設けら
れている。また、前記ケース20内には後述するマイク
ロコンピュータ等からなる制御手段170等が収納され
ている。
【0014】つぎに、上記各構成について説明する。ま
ず、前記ケース20は、底壁231とこの底壁231の
周囲に周壁232を形成して一端側を開口した略有底箱
状に形成されたケース本体230と、このケース本体2
30の前記開口を閉蓋する蓋ケース250とから構成さ
れている。そして、前記ケース本体230および蓋ケー
ス250とは熱伝導率のよい材料例えばアルミニウム等
の金属から形成されている。
【0015】そして、前記ケース本体230には、一端
側つまり前記中空軸70が取り付けられる側に減速機構
50の一部が配設される配設室233が形成され、ま
た、他端側にはこの配設室233に隣接して前記制御手
段170等が収納される収納室234が設けられてい
る。また、この収納室234の側方つまり前記中空軸7
0が突出している側には、この収納室234と並べて形
成され前記電動機40が取り付けられる電動機収納室2
35が設けられており、この電動機収納室235と前記
配設室233との間に位置して前記減速機構50の一部
が配設され、前記電動機収納室235の一部を構成して
いる配設室236が設けられている。また、前記収納室
234は図4に示すように前記電動機収納室235との
間に間隙Gを形成して電動機収納室235とでコ字状と
なるように形成され、この間隙Gには前記下パイプ3が
位置するようになっている。
【0016】そして、前記配設室233には、図2に示
すように底壁231に形成した凹状の第一の軸受取付部
233aと底壁231を貫通して形成した第二の軸受取
付部233bがそれぞれ形成されている。
【0017】また、前記収納室234は図2に示すよう
に、取付ボス234aに前記制御手段としてのマイクロ
コンピュータを含む各種の電子部品172が取り付けら
れたプリント基板171が取付ねじ234bによって取
り付けられている。
【0018】また、前記収納室234の前記コ字状に形
成された部分の外側壁には図4に示すように電池残量を
表示する電池残量表示器173が設けられ、この電池残
量表示器173には残量表示数値(図4では80%ない
し20%残量を示す80ないし20の数字が示してあ
る)に対応してLED173aないし173cが設けら
れ、このLED173aないし173cを点灯させて残
量を表示するようになっている。
【0019】また、上記のように構成されたケース本体
230の前記開口に取り付けられる蓋ケース250には
前記ケース本体230に形成された第一の軸受取付部2
33a、第二の軸受取付部233bにそれぞれ対応し
て、軸受取付部251、貫通孔252が形成され、ま
た、周縁部にはねじ255を取り付ける複数(図2では
1個のみ図示)のねじ穴255aが形成されている。ま
た、前記貫通孔252の周囲にシール部材253を収納
する環状のシール部材収納部253aが形成されてい
る。そして、ケース本体230と蓋ケース250とは減
速機構50、各種電子部品172等を収納した状態で図
示しないパッキングを介して前記ねじ255をねじ穴2
55aに締結することによって一体的に結合して取り付
けられるようになっている。
【0020】そして、前記電動機収納室235は図2に
示すように環状壁235aによって囲まれるとともに、
一端側を開口して挿入口235bが形成され、他端側つ
まり挿入口235bと対向する側には、取付面235f
が形成されている。また、この取付面235fにはこの
取付面235fより凹ませて形成され後に詳述する前記
減速機構50の一部の歯車が配設される前記配設室23
6が形成されている。また、前記取付面235fには複
数(この実施の形態では3個、図2では1個のみ図示)
の嵌合孔235cが形成されており、また、前記配設室
236の底壁235gには歯車軸嵌合孔235dが形成
されている。また、前記挿入口235bには蓋体47が
ねじ46によってケース本体230に取り付けられるよ
うになっている。また、前記電動機収納室235は環状
壁235aの軸心を前記車体Bのフレーム6の下パイプ
3と平行にして設けられている。
【0021】そして、前記電動機40は、前記電動機収
納室235の環状壁235aの内径よりも直径の小さい
筒状のフレーム40aとこのフレーム40a内に設けら
れた図示しない固定子、回転子等によって構成され、ま
た、前記フレーム40aの前端側(前記取付面235f
と対向する側)および後端側には環状膨出部40bおよ
び40cが形成され、こられ環状膨出部40bおよび4
0cの内部には図示しないボールベアリング等からなる
軸受が収納され、これら軸受に前記回転子の出力軸41
が軸支されており、この出力軸41の出力端側には出力
歯車51が一体に形成されこの出力歯車51は前記環状
膨出部40bから外側に突出して設けられている。ま
た、電動機40には先端側から後端側に貫通した2個の
取付孔40dが設けられている。
【0022】つぎに、電動機40に取り付けられる固定
板42について説明する。この固定板42は図2および
図6に示すように円盤状に形成され中央部には前記フレ
ーム40aに設けた環状膨出部40bに嵌合して位置決
めされる貫通孔42aが形成され、この貫通孔42aの
周縁には環状壁42bが形成され、この環状壁42bの
部分に歯車軸53aの一端側が一体的に固定されて取り
付けられている。また、固定板42の前記環状壁42b
の外周部には前記取付面235fに形成した嵌合孔23
5cに対応して形成された嵌合突起44が周方向に3個
3等配されて形成されるとともに、前記電動機40に設
けられた取付孔40dと対応して形成された貫通孔42
cが2個設けられている。
【0023】そして、この固定板42は前記貫通孔42
cを前記電動機40の取付孔40dに対応させつつ前記
貫通孔42aを前記環状膨出部40bに嵌合させた後、
ねじ43を挿通してこのねじ43にワッシャー43bを
介してナット34aを締め付けることによって、前記電
動機40の前端側に取り付けられるものである。また、
前記歯車軸53aには図2に示すように2個のベアリン
グ53bを介して前記減速機構50の一部を構成する歯
車52、歯車53が取り付けられ、これら歯車52、歯
車53が歯車軸53aに取り付けられた状態では、歯車
52は前記出力軸41の出力歯車51と噛合するように
なっている。
【0024】また、前記嵌合突起44および歯車軸53
aのそれぞれの先端部にはゴム等からなるキャップ状の
体緩衝体45aおよび53cが嵌合して取り付けられる
うようになっており、この緩衝体緩衝体45aおよび5
3cを介して嵌合突起44および歯車軸53aはそれぞ
れ嵌合孔235cおよび歯車軸嵌合孔235dに嵌合し
て取り付けられるようになっている。
【0025】ここで前記電動機40の電動機収納室23
5への取付方つまり収納について説明する。まず、歯車
軸53aにベアリング53を介して歯車52、53が取
り付けられた固定板42を、上述したように電動機40
の前端側にねじ43およびナット43aによって取り付
ける。ついで、固定板42に設けた嵌合突起44および
歯車軸53aの先端部にそれぞれ緩衝体45aおよび5
3cを嵌合し、ついで電動機40を前記電動機収納室2
35の挿入口235bから挿入し、前記嵌合突起44お
よび歯車軸53aを緩衝体45aおよび53cとともに
嵌合孔235cおよび235dに嵌合して位置決めし、
ついで電動機40の後端側の環状膨出部40cに緩衝体
45bを嵌合する。ついで蓋体47をねじ46によって
ケース本体230に取り付けることによって電動機40
は歯車52、53とともに取り付けられるものである。
【0026】そして、電動機40が歯車52、53とと
もに電動機収納室235および電動機収納室の一部であ
る前記配設室236に収納された状態では、前記電動機
40は先端側は緩衝体45aおよび53cを介して固定
板42に形成した嵌合突起44および固定板42に固定
した歯車軸53aによって位置決めされ、また後端側は
環状膨出部40cに嵌合した緩衝体45bを介して蓋体
47によって位置決めされるとともに前記環状壁235
aとは非接触状態で収納されており、したがって、電動
機40が回転することに起因して生じる振動はケース2
0に伝達されることが防止されるものである。また、前
記固定板42に一端側を固体された歯車軸53aの他端
側は前記配設室236の底壁235gに形成した歯車軸
嵌合孔235dに位置決めされることから、電動機40
の出力軸41とは確実に平行状態に維持されるため、出
力軸に形成された出力歯車51と前記歯車52とは精度
よく噛合させることができることから高速回転する両歯
車の磨耗を防止でき、また、精度よい噛合関係に維持さ
れていることから振動あるいは騒音の発生を防止できる
ものである。
【0027】つぎに、前記減速機構50について説明す
る。この減速機構50は、前記電動機40の出力軸41
の先端部に取り付けられた出力歯車51に噛合する径大
な前記歯車52、この歯車52と一体に設けられた径小
な歯車53、固定軸54aに回転自在に取り付けられ前
記歯車53と噛合する径大な歯車54bとこの歯車54
bと一体の傘歯車54cとからなる歯車54、前記傘歯
車54cと噛合する傘歯車55、この傘歯車55が取り
付けられている軸と同じ軸55aに取り付けられた歯車
55b、この歯車55bに噛合する駆動歯車56とから
構成されている。
【0028】また、前記傘歯車55と歯車55bとが取
り付けられている軸55aの両端はボールベアリングか
らなる軸受55c、55dを介して前記ケース本体23
0および蓋ケース250にそれぞれ設けた第一の軸受取
付部233aおよび軸受取付部251に取り付けられ
る。また、前記歯車55bは前記軸55aに一方向性ク
ラッチ55fを介して取り付けられている。この一方向
性クラッチ55fは前記電動機40の回転力を自転車が
正規に走行するつまり前進方向に走行するように前記駆
動歯車56に伝達するように前記歯車55bを回転させ
るが、逆方向には空転するように機能するものである。
つまり一方向性クラッチ55fは後述する人力走行の際
にペダル81a、82aが取り付けられているクランク
81、82が走行方向に回転したときは空転するように
機能するものである。
【0029】そして、前記駆動歯車56の中央部には軸
孔56aが形成されており、この軸孔56aには凹凸条
56cが形成されている。また、駆動歯車56の蓋ケー
ス250側の側面には軸孔56aの外周に図2、図3に
示すように同心状に配置された複数(実施の形態では3
個、図2、図3では1個のみ図示)の突起部57が形成
されており、この突起部57は図5に示す矢印方向つま
り駆動歯車56が走行時に回転する方向に沿って同図に
示すように上方に向かって次第に上昇する傾斜面57a
が形成されている。
【0030】また、駆動歯車56の前記蓋ケース250
側の側面には、図3に示すように前記隣接する突起部5
7の間に位置して軸孔56aと同心状に配置された複数
(実施の形態では3個設けられており、図3では1個の
み図示)の後述する圧縮ばね60の一端側を規制するL
字状の規制部材58が形成されている。
【0031】つぎに、前記駆動歯車56に形成された軸
孔56aに嵌合して、減速機構50を介して伝達される
前記電動機40の動力つまり回転力をスプロケット17
に伝達する中空軸70について説明する。この中空軸7
0は内部に貫通孔71を有するとともに一端側に前記軸
孔56aに形成された凹凸条56cと係合する凹凸条7
2が形成され、前記軸孔56aに嵌合した状態では両凹
凸条56c、72の係合によって周方向に回り止めされ
て、中空軸70は駆動歯車56と一体に回転するように
なっている。また、中空軸70の他端側にはスプロケッ
ト17が取り付けられている取付部材17aが取り付け
られている。また、この中空軸70は前記一端側に形成
した凹凸条72が形成された近傍をベアリング77に軸
支されている。
【0032】つぎに、前記中空軸70の貫通孔71に貫
通して取り付けられるクランク軸80について説明す
る。このクランク軸80の一端側には外周を角柱状に形
成した嵌合部83aが設けられた取付部83が、また、
他端側には同様に外周を角柱状に形成した嵌合部84a
が設けられた取付部84がそれぞれ形成されている。な
お、前記取付部83および84は前記した一般用自転車
の左クランク81および右クランク82の嵌合部81
b、82bに整合する形状および寸法に形成されてい
る。
【0033】また、前記クランク軸80には、前記中空
軸70に取り付けられた駆動歯車56に接近した部位に
一方向性クラッチ85が取り付けられ、この一方向性ク
ラッチ85を介してクランク軸80には金属からなる駆
動板90が取り付けられている。そして、この駆動板9
0は筒状壁90aとこの筒状壁90aの一端側に設けら
れた円板状フランジ部91とからなり、前記筒状壁90
aの内周壁には前記一方向性クラッチ85が係合離脱す
る刃部90cが形成され、また、前記筒状壁90aの外
周には軸方向つまりクランク軸80の軸方向に添わせて
形成された複数(実施の形態では3個、図2、図3では
1個のみ図示)の凸条90bが形成されている。
【0034】そして、前記一方向性クラッチ85はクラ
ンク軸80が人力走行の際にペダル81a、82aが取
り付けられたクランク81、82によって走行方向に回
転させられる場合は前記駆動板90を回転させ、これと
は逆にクランク軸80が回転したときは空転し、前記駆
動板90を回転させないように機能するものである。ま
た、前記駆動板90のフランジ部91と前記駆動歯車5
6は所定距離離間して形成されたおり、また、このフラ
ンジ部91の駆動歯車56側の面には、図3に示すよう
に前記圧縮ばね60の他端側に当接して圧縮する圧縮部
92が形成されている。そして、前記L字状の規制部材
58と前記圧縮部92との間に前記圧縮ばね60が配設
されている。
【0035】そして、この圧縮ばね60の付勢力の大き
さは、人力走行の際に前記クランク軸80、一方向性ク
ラッチ85を介して駆動板90に加えられる回転力に応
じて圧縮するように設定されている。つまり、人力走行
の際には、前記クランク軸80の回転に伴って一方向性
クラッチ85とともに回転する駆動板90の回転力に応
じて駆動板90と駆動歯車56とが相対移動するように
設定されているものである。
【0036】また、駆動板90のフランジ部91には、
図2、図5に示すように前記駆動歯車56の側面に形成
した突起部57に対応させた部位に貫通孔93が3個
(図2、図5では1個のみ図示)形成されている。
【0037】また、前記フランジ部91と前記駆動歯車
56との間に位置して略円盤状に形成されるとともにポ
リアセタール等の摩擦係数の小さい合成樹脂から形成さ
れた作動部材95が配設されており、この作動部材95
には前記それぞれの貫通孔93に対応した位置に、この
貫通孔93の内周面に接触することなく貫通する外径と
するとともに一体的に形成された貫通軸96が設けられ
ている。また、作動部材95には図3に示すように、前
記駆動板90の筒状壁90aに形成された凸条90bに
摺動する嵌合溝95aが形成され、また、この嵌合溝9
5aの両側面95bは前記筒状壁90aの外周面に摺接
する円弧状に形成されている。このことによって、作動
部材95は筒状壁90aの周面を軸方向に沿って移動す
る際に軸方向に対して傾斜することなくつまり筒状壁9
0aの軸と直交状態が維持されるものである。
【0038】また、作動部材95の前記駆動歯車56と
対向する面には、駆動歯車56に形成した前記突起57
の傾斜面57aと対向し、この傾斜面57a上を摺動す
る傾斜面95cが形成された突起95dが設けられてい
る。また、作動部材95の駆動歯車56と対向する側の
外周部にはクランク軸80の回転力を検出するトルクセ
ンサー100の作動杆140を動作させる作用面95f
が形成されている。
【0039】また、前記作動部材95と前記駆動板90
のフランジ部91との間には前記貫通軸96をコイルの
内側に位置させてコイルスプリング97が配設され、こ
のコイルスプリング97は作動部材95を駆動歯車56
側に付勢するものである。
【0040】そして、前記駆動歯車56に形成した突起
57、駆動板90、圧縮ばね60および作動部材95
は、クランク軸80の回転方向の動きをを軸方向の動き
に変換するものである。つまり、上り坂を走行する場合
のように中空軸70に大きな負荷が加わっている状態で
ペダル81a、82aを強く踏み込まれると、駆動板9
0と駆動歯車56との間に設けた圧縮ばね60は圧縮さ
れ、前記駆動板90は駆動歯車56より先行して回転す
ることにより相対移動が生じ、その結果作動部材95に
形成した突起95dの傾斜面95cはこいるスプリング
97の付勢力に抗して駆動歯車56に設けた突起部57
の傾斜面57aに沿って上方に移動し、この移動に伴っ
てコイルスプリング97は圧縮され、作動部材95は駆
動歯車56から離反する方向に移動するつまり軸方向へ
の動きに変換されるものである。
【0041】そして、作動部材95が駆動歯車56から
軸方向に移動すると、作動部材95の作用面95fによ
って前記トルクセンサー100の作動杆140が動作し
トルクセンサー100から電気的出力がされ、この電気
的出力を周知のA/D(アナログ/デジタル値)変換器
によってデジタル値に変換して前記制御手段170に送
るようになっている。
【0042】なお、登り坂の走行から平坦面の走行に変
わると、この時の回転力に応じて前記圧縮ばね60は復
元力により復帰し、駆動板90と駆動歯車56との相対
的移動はなくなり、突起95dは前記突起部57の傾斜
面57aから下方に移動し作動部材95は元の状態に復
帰する。この結果前記トルクセンサー100の作動杆1
40は元の状態に復帰しこのときの電気的出力は同様に
デジタル値に変換されて制御手段170に送られるよう
になっている。なお、作動杆140の先端部は径大部1
42が設けられ、この径大部142には前記作動部材9
5の作用面95fとの摩擦を低減するために鋼球142
aが回転可能に嵌め込まれている。
【0043】また、前記ケース20の内部には図3に示
すように自転車Aの車速を検出するスピードセンサー1
60が設けられており、このスピードセンサー160は
周知の磁気センサーが用いられ、このスピードセンサー
160の図示しない検出部は前記駆動歯車56の歯部に
近接して配置され、前記駆動歯車56が回転することに
より検出部に駆動歯車56の各歯が近接する毎に、スピ
ードセンサー160からはパルス信号が発生され、図示
しない信号線を介して制御手段170に送られるように
なっている。そして、制御手段170はスピードセンサ
ー160から送られてくるパルス信号の単位時間当たり
のパルス数を算出してこの値に基づいて車速を決定する
ものである。
【0044】そして、制御手段170は、前記トルクセ
ンサー100で検出された出力結果すなわちペダル81
a、82aの踏力に応じた回転力と前記スピードセンサ
ー160で検出された結果すなわち車速とに基づいて、
前記電動機40の出力を制御する。つまり、走行中にお
ける各瞬時毎の車速とその時のペダル81a、82aの
踏力によって加わるクランク軸80の回転力に応じて、
当該瞬時における車速と回転力に応じた回転力つまり動
力を補助するように前記電動機40を制御するものであ
る。
【0045】つぎに、前記電動機40の駆動力の後輪1
2への伝達について説明する。
【0046】人力走行により登り坂等を走行すると、上
述したようにペダル81a、82aの踏込力が大きくな
り、前記駆動歯車56と駆動板90とに大きな相対移動
が生じ、その結果作動部材95に形成した突起95dの
傾斜面95cは駆動歯車56に設けた突起部57の傾斜
面57aを上方に移動し、作動部材95は駆動歯車56
から離反する方向に移動する。その結果前記作動杆14
0が動作して前記ペダルの踏力に応じた電気的出力を制
御手段170に出力する。この出力とスピードセンサー
160からの出力に応じて算出された車速に基づいて制
御手段170は電動機40を制御する。そして、電動機
40が回転すると、この電動機40の回転力は動力伝達
手段50を介して中空軸70に伝達され、この中空軸7
0に取り付けられているスプロケット17、チェーン1
8を介して後輪12に伝達される。つまりペダル81
a、82aを踏み込むことによってクランク軸80に伝
達される人力による回転力に前記電動機40の回転力つ
まり動力が補助されて自転車Aは走行する。
【0047】つぎに、前記動力装置Cの組み立て方につ
いて説明する。まず駆動板90および一方向性クラッチ
85をクランク軸80に取り付けた状態として準備す
る。
【0048】そして、前記ケース本体230の電動機収
納室235に上述したように歯車52、53を取り付け
られた固定板42を取り付た電動機40を取り付け、ま
た、このケース本体230に前記動力伝達手段50を構
成する他の各歯車54ないし傘歯車55を所定位置に配
設するとともに第二の軸受取付部233bに取り付けた
ベアリング77に中空軸70を挿通して取り付ける。ま
た、ケース本体230に前記トルクセンサー100、ス
ピードセンサー160および各種電子部品172を取り
付けたプリント基板171等を取り付ける。
【0049】そして、前記中空軸70に形成した凹凸条
72に駆動歯車56の凹凸条56cを嵌合し、ついで前
記クランク軸80を中空軸70の貫通孔71内にベアリ
ング73a、73bを介して挿入する。この挿入の際に
圧縮ばね60を駆動歯車56に形成した規制部材58と
駆動板90に形成した圧縮部92との間に配設する。そ
して、この状態のケース本体230に、蓋ケース250
をその貫通孔252にクランク軸80を挿通してケース
本体230の開口を閉蓋するようにして位置決めし、つ
いでねじ255によって取り付けることにより動力装置
Cは組み立てられる。
【0050】つぎに、上記のように組み立てられた動力
装置Cを汎用自転車の車体Bに取り付けるには、まず、
車体Bのクランク軸に取り付けられているクランク(実
施の形態における左クランク81および右クランク8
2)をクランク軸から取り外し、ついで、ハンガラグ1
の左右に取り付けられている左わんおよび右わんをハン
ガラグ1から取り外してハンガラグ1に取り付けられて
いるその他の部品をすべて取り除く。
【0051】つぎに、ハンガラグ1の貫通孔1aの一端
側の内周壁に形成された雌ねじ1bに軸受270aを収
納した取付部材270を取り付ける。この際ハンガラグ
1の一端面と取付部材270に設けたフランジ部270
bとで取付板280を挟め込んで取り付ける。ついで他
端側から規制部材273を貫通孔1aに挿入した後、他
端側の内周壁に形成された雌ねじ1cに軸受271aを
収納した取付部材271を取り付ける。ついで、動力装
置Cに組み込まれ外方に突出している前記中空軸70に
Cリングからなる係止部材75を取り付けた後、図2に
おいて左側から挿入し前記軸受270aおよび271a
に回動自在に軸支させ、ついで中空軸70にCリングか
らなる係止部材76を介して取り付ける。この状態では
中空軸70は前記係止部材76と係止部材75とによっ
て軸方向の移動が規制されハンガラグ1に取り付けられ
る。ついで中空軸70の他端側に取付部材17aを介し
てスプロケット17を取り付ける。
【0052】そして、前記取付板280に図示しないね
じによってケース本体230を取り付けることによって
補助動力装置Cは車体Bに取り付けられる。そして、車
体Bに動力装置Cを取り付けた後、前記クランク軸80
の取付部83および84にペダル81a、82aが取り
付けられた左クランク81および右クランク82をナッ
ト83b、84bによって取り付けることにより組み立
ては完了する。
【0053】つぎに、上記のように構成された自転車A
を運転する場合の動作について説明する。まず、前記図
示しないバッテリーから前記電動機40に電力を供給す
るため図示しない始動スイッチを閉成して自転車を運転
する。そして、平地あるいは下り坂を走行している場合
は、上述したように運転者のペダル81a、82aの踏
力は小さくクランク軸80を介して駆動歯車56に加わ
る回転力は小さいため、駆動歯車56と駆動板90との
間に配設されている圧縮ばね60は圧縮量は少なく、し
たがって、駆動歯車56と駆動板90との相対的移動は
少なく、作動部材95の移動量も少ない。そして、作動
部材95の移動に伴いトルクセンサー100の作動杆1
40が動作しトルクセンサー100からこの時の踏力に
応じた電気的信号が制御手段170に出力され、また、
スピードセンサー160からはこの時の車速が制御手段
170に出力される。そして、制御手段170は前記ト
ルクセンサー100およびスピードセンサー160から
の出力に基づいてこの時の補助すべき回転力を出力する
ように電動機40を制御し、この電動機40の回転力が
動力伝達手段50、駆動歯車56、中空軸70、スプロ
ケット17およびチェーン18を介して後輪12に伝達
され回転力つまり動力が補助される。なお、この時補助
される回転力は小さいものである。
【0054】つぎに、登り坂等走行するときは大きな回
転力を要することになり、その結果ペダル81a、82
aを強く踏み込むことになり、前記クランク軸80およ
び駆動板90に加わる回転力が大きくなる。つまり、駆
動歯車56には、チェーン18を介して後輪12に伝達
するスプロケット17に回転力を伝える中空軸70に加
わる負荷が大きくなるため、駆動板90と駆動歯車56
の相対移動量は大きくなり、その結果作動部材95の移
動量も大きくなり、この大きな移動量によってトルクセ
ンサー100の作動杆140も大きく動作し、この動作
に伴った電気的出力つまり運転者の踏力に応じた回転力
の出力がトルクセンサー100から制御手段170に出
力され、また、スピードセンサー160からはこの時の
車速が制御手段170に出力される。
【0055】そして、上述と同様に制御手段170は前
記トルクセンサー100およびスピードセンサー160
の出力に基づいてこの時の補助すべき回転力を出力する
ように電動機40を制御し、この電動機40の回転力が
動力伝達手段50、駆動歯車56、中空軸70、スプロ
ケット17およびチェーン18を介して後輪12に伝達
され回転力が補助される。なお、この時補助される回転
力は大きく、したがって、運転者は登り坂等の大きな回
転力を要する場合も楽な走行ができるものである。
【0056】このように構成した上記自転車Aにおいて
は、電動機40が歯車52、53とともに電動機収納室
235に収納して取り付けられた状態では、前記電動機
40は先端側は緩衝体45aおよび53cを介して固定
板42に形成した嵌合突起44および固定板42に固定
した歯車軸53aによって位置決めされ、また後端側は
環状膨出部40cに嵌合した緩衝体45bを介して蓋体
47によって位置決めされるとともに前記環状壁235
aとは非接触状態で収納されており、したがって、電動
機40が回転することに起因して生じる振動はケース2
0に伝達されることが防止されるものである。また、前
記固定板42に一端側を固体された歯車軸53aの他端
側は前記配設室236の底壁235gに形成した歯車軸
嵌合孔235dに位置決めされることから、この歯車軸
53aと電動機40の出力軸41とは確実に平行状態に
維持されるため、出力軸41に形成された出力歯車51
と前記歯車52とは精度よく噛合させることができるこ
とから高速回転する両歯車の磨耗を防止でき、また、精
度よい噛合関係に維持されていることから振動あるいは
騒音の発生を防止できるものである。また、出力歯車5
1とこれと噛合する減速機構50の歯車52は、電動機
40が振動しても両歯車51、52は固定板42によっ
て一体化されていることから、前記振動は両者の噛合関
係には影響しないため常に精度のよい噛合関係に維持で
き、このことからも磨耗の防止、振動および騒音の発生
を防止できるものである。また、嵌合突起44によって
回転駆動に伴って周方向に回動しようとする電動機40
が回り止めがされるものである。
【0057】また、前記歯車軸53aの先端部は緩衝体
53cを介して歯車軸嵌合孔235dに位置決めされて
いることから、歯車軸53aを出力軸41に対して平行
に維持できるため、歯車52と出力歯車51を精度のよ
い噛合関係に維持でき、磨耗の防止、振動および騒音の
発生を防止さらに確実に防止できるものである。
【0058】また、電動機40の電動機収納室235へ
の取り付けつまり収納は、電動機40の先端側に取り付
けられ固定板42の嵌合突起44および歯車軸53aに
緩衝体45aおよび53cを嵌合した状態で挿入口23
5bから挿入して、緩衝体45aおよび53cを介して
嵌合突起44および歯車軸53aの先端部を嵌合孔23
5cおよび歯車軸嵌合孔235dに嵌合して前端側を位
置決めするとともに後端側を環状膨出部40cに緩衝体
45bを嵌合して蓋体47をケース本体230に取り付
けることによってなされるものであり、また、この際電
動機40と歯車52とを同時に電動機収納室235に収
納できることから収納作業を容易にすることができるも
のである。
【0059】なお、上記の実施の形態においては、電動
機40の後端側を緩衝体45bを介して蓋体47によっ
て位置決めする構成としたが、これは他の構成例えば挿
入口の開口周壁と電動機40の外周との間に環状の弾性
体を固定してこの弾性体によって位置決めする構成とし
てもよいものである。
【0060】また、上記実施の形態においては、歯車軸
53aの先端部を歯車軸嵌合孔235dに緩衝体53c
を介して嵌合して位置決めるようにしたが、これは図7
に示すように嵌合させない構成としてもよいものであ
る。この場合は歯車軸53aの一端側を強固に固定板4
2に取り付けるように構成すればよく、このように構成
した場合は、電動機40の回転に起因する振動のケース
20への伝達をさらに減少させることができるという利
点があ。なお、図6において用いた符号は上記実施の形
態の場合の図面に付した符号と同一符号としてある。
【0061】
【発明の効果】上記のように構成した請求項1記載の発
明は、電動機収納室の他端側に形成した取付面に複数の
嵌合孔を設け、また、電動機の出力側に前記嵌合孔と対
応する嵌合突起を形成するとともに前記出力歯車と噛合
する歯車が取り付けられた歯車軸の一端側を一体的に固
定した固定板を取付け、前記嵌合突起をこの嵌合突起に
嵌合した緩衝体を介して前記嵌合孔に嵌合することによ
り前記電動機を出力側を位置決めして前記電動機収納室
に収納することとしたことから、電動機は緩衝体によっ
て支持されているため収納ケースへの振動の伝搬が防止
され、また、出力歯車と噛合する減速機構を構成する歯
車は前記固定板に一体に固定された歯車軸に軸支されて
いるため、この歯車と前記出力歯車とを精度よく噛合さ
せることができるとともに、出力歯車とこれと噛合する
前記歯車は電動機が振動しても、この振動は両歯車の噛
合関係には影響しないことから両者を常に精度のよい噛
合関係に維持できるため、高速回転する両歯車の磨耗を
防止でき、また、精度のよい噛合関係が維持されること
から振動あるいは騒音の発生を防止できるという効果を
有するものである。
【0062】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明における収納室の他端側に前記歯車軸の先端部
と対応させて歯車軸嵌合孔を形成するとともに、前記歯
車軸の先端部をこの先端部に嵌合した緩衝体を介して前
記歯車軸嵌合孔に嵌合させることから、歯車軸の他端側
が位置決されるため、請求項1記載の発明の効果に加え
て出力歯車とこの出力歯車と噛合する歯車とをさらに精
度のよい噛合関係に維持できるため、両歯車の磨耗の発
生および振動あるいは騒音の発生をさらに確実に防止で
きるという効果を有するものである。
【0063】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2きさいの発明において、電動機の出力軸側
を緩衝体を介して位置決めするとともに出力軸と反対側
を緩衝体を介して前記挿入口を閉蓋する蓋体によって位
置決めして収納するものであることから、歯車が取り付
けられた固定板が取り付けられた電動機を挿入口から挿
入し、緩衝体を介して蓋体を取り付けるという簡単な作
業で収納できることから、請求項1または請求項2記載
の発明の効果に加えて、電動機の電動機収納室への収納
作業を容易にできるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の補助動力装置付自転車の
全体を示す図。
【図2】上記実施の形態の補助動力装置の断面図。
【図3】上記実施の形態の一部を断面し補助動力装置の
左クランク側からみた側面図。
【図4】上記実施の形態の補助動力装置の車体の前方か
ら見た図。
【図5】上記実施の形態の駆動歯車、作動部材、駆動板
の関係を示す部分断面図。
【図6】上記実施の形態の電動機と固定板とを分解した
斜視図。
【図7】上記実施の形態の固定板に取り付けられる歯車
軸の他の実施の形態を示す断面図。
【符号の説明】
A 補助動力装置付自転車 B 車体 C 補助動力装置 1 ハンガラグ 17 スプロケット 18 チェーン 20 ケース(収納ケース) 40 電動機 41 出力軸 42 固定板 44 嵌合突起 45a 緩衝体 50 減速機構 51 出力歯車 52 減速機構を構成する歯車 53a 歯車軸 53c 緩衝体 70 中空軸 80 クランク軸 100 トルクセンサー 235 電動機収納室 236 配設室(電動機収納室の一部) 235c 嵌合孔 235d 歯車軸嵌合孔 235f 取付面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 祐介 神奈川県秦野市堀山下43番地 株式会社テ ック秦野工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪および後輪を備えた車体と、電動機収
    納室と減速機収納室を有する収納ケース、この電動機収
    納室に取り付けられ出力歯車が取り付けられた出力軸を
    有する電動機、前記減速機構収納室に配設され前記電動
    機の出力歯車に噛合して回転力を伝達する減速機構、前
    記収納ケースに設けられ前記減速機構を介して前記電動
    機の回転力を伝達する中空軸、この中空軸に挿通されペ
    ダルの踏力を前記中空軸に伝達するクランク軸から構成
    され、前記中空軸を前記車体のハンガラグに回転自在に
    挿通して前記車体に取り付けられた補助動力装置と、前
    記ペダルの踏力に応じた回転力を検出するトルクセンサ
    ーと、このトルクセンサーの出力に基づいて前記電動機
    を制御して電動機の回転力を中空軸を介してこの中空軸
    に取り付けられたスプロケットに架けられたチェーンを
    介して前記後輪に伝達して動力を補助する補助動力装置
    付自転車において、前記電動機収納室の一端側に挿入口
    を形成するとともに他端側に複数の嵌合孔を有する取付
    面を形成し、前記出力歯車と噛合する歯車を取り付ける
    歯車軸の一端側を一体的に固定するとともに前記嵌合孔
    と対応する嵌合突起を形成した固定板を前記電動機の出
    力軸側に取付け、前記嵌合突起をこの嵌合突起に嵌合し
    た緩衝体を介して前記嵌合孔に嵌合することにより出力
    軸側を位置決めして前記電動機を前記電動機収納室に収
    納したことを特徴とする補助動力装置付自転車。
  2. 【請求項2】前記収納室の他端側に前記歯車軸の先端部
    と対応させて歯車軸嵌合孔を形成するとともに、前記歯
    車軸の先端部をこの先端部に嵌合した緩衝体を介して前
    記歯車軸嵌合孔に嵌合させることを特徴とする請求項1
    記載の補助動力装置付自転車。
  3. 【請求項3】前記電動機の出力軸側を位置決めするとと
    もに出力軸と反対側を緩衝体を介して前記挿入口を閉蓋
    する蓋体によって位置決めして、前記電動機を電動機収
    納室に収納したことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の補助動力装置付自転車。
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Cited By (7)

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