JPH10139756A - 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの精製法 - Google Patents
2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの精製法Info
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- JPH10139756A JPH10139756A JP30498796A JP30498796A JPH10139756A JP H10139756 A JPH10139756 A JP H10139756A JP 30498796 A JP30498796 A JP 30498796A JP 30498796 A JP30498796 A JP 30498796A JP H10139756 A JPH10139756 A JP H10139756A
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Abstract
−ジヒドロキシジフェニルスルホンを容易に得ることの
できる精製法を提供する。 【解決手段】 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン粗製品を、塩基性アルカリ金属化合物の水性溶液に
溶解または懸濁処理して、2,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンまたはその1/2アルカリ金属塩を析
出、分離し、次いで必要に応じてこれを酸処理する。
Description
ロキシジフェニルスルホン粗製品から高純度2,4′−
ジヒドロキシジフェニルスルホンを高収率で精製する方
法に関する。
−ジヒドロキシジフェニルスルホン(以下、2,4′体
ともいう)は、様々なフェノール系化合物の中でも、感
熱紙用顕色剤として極めて有用であり、最近注目されて
いる。例えば、発色物質としてロイコ染料を含有し、顕
色物質として2,4′体を主成分として含有する感熱記
録材料においては、発色部の可塑剤による劣化や光によ
る劣化が防止でき、低エネルギーによっても充分な濃度
で発色するという効果がある。
と硫酸等のスルホン化剤との脱水反応により製造されて
おり、反応生成物中には不純物として、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン(以下、4,4′体ともい
う)、トリヒドロキシトリフェニルジスルホン(以下、
トリ体ともいう)等のスルホン類とその他のスルホン酸
類等が含まれている。
製する方法としては、例えば、2種類の有機溶媒の混合
物を精製溶媒として用いる方法がある(特開平6-107623
号)。
類の有機溶媒を特定の割合で混合する必要があるので、
その管理が煩雑であるだけでなく、溶媒回収も面倒であ
る。また、有機溶媒を使用するため、取り扱いが不便
で、安全性や作業衛生上の問題がある。
で、高純度の2,4′体を容易に得ることのできる精製
法を提供することにある。
ヒドロキシジフェニルスルホン粗製品を、塩基性アルカ
リ金属化合物の水性溶液に溶解または懸濁処理して、
2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンまたはその
1/2アルカリ金属塩を析出、分離し、次いで必要に応
じてこれを酸処理することを特徴とする2,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホンの精製法である。
合成反応生成物、該反応生成物からスルホン酸類等を除
いたもの等のいかなる2,4′体粗製品の精製にも適用
できるが、2,4′体、4,4′体およびトリ体の合計
量に占める2,4′体の割合が65重量%以上の2,
4′体粗製品に適用するのが好ましい。
まず塩基性アルカリ金属化合物の水性溶液に、通常撹拌
下に溶解または懸濁処理する。塩基性アルカリ金属化合
物としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の
水酸化物や炭酸塩等が挙げられ、好ましくはアルカリ金
属水酸化物であり、より好ましくは水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムである。
2,4′体粗製品における2,4′体の割合(2,4′
体の含有量)によって異なる。
用量は、アルカリ金属原子換算で好ましくは、2,4′
体粗製品中に含有する2,4′体に対して0〜1.0当
量と、4,4′体およびトリ体の合計に対して1.0当
量との総和であり、より好ましくは、2,4′体粗製品
中に含有する2,4′体に対して0〜0.5当量と、
4,4′体およびトリ体の合計に対して1.0当量との
総和である。ここで1.0当量とは、2,4′体、4,
4′体またはトリ体の1分子に対してアルカリ金属原子
1.0個に相当する量のことである。
合には、好ましくは、2,4′体粗製品中に含有する
2,4′体に対して0〜1.0倍モルと、4,4′体お
よびトリ体の合計に対して1.0倍モルとの総和であ
り、より好ましくは、2,4′体粗製品中に含有する
2,4′体に対して0〜0.5倍モルと、4,4′体お
よびトリ体の合計に対して1.0倍モルとの総和であ
る。
は、好ましくは、2,4′体粗製品中に含有する2,
4′体に対して0〜0.5倍モルと、4,4′体および
トリ体の合計に対して0.5倍モルとの総和であり、よ
り好ましくは、2,4′体粗製品中に含有する2,4′
体に対して0〜0.25倍モルと、4,4′体およびト
リ体の合計に対して0.5倍モルとの総和である。
の範囲より少ない場合は、2,4′体の純度が低下し、
上記の範囲より多い場合は、2,4′体の精製収率が低
下するので好ましくない。
が含まれている場合には、このスルホン酸類を中和する
のに必要な塩基性アルカリ金属化合物の量を上記の使用
量に加えればよい。
の1/2アルカリ金属塩または遊離の2,4′体のどち
らかとなる。上記範囲内において、塩基性アルカリ金属
化合物の使用量が多いほど、2,4′体の1/2アルカ
リ金属塩となる傾向が大きい。1/2アルカリ金属塩の
場合は、これを酸処理することにより遊離の2,4′体
を得ることができる。
ては、塩基性アルカリ金属化合物の水溶液、または水易
溶性の有機溶媒と水との混合液に塩基性アルカリ金属化
合物を溶解させた溶液が好ましい。このような水性溶液
は、塩基性アルカリ金属化合物を水または水−水易溶性
有機溶媒混合液に溶解させて得ることができる。2,
4′体粗製品を溶解または懸濁処理する際には、このよ
うな水性溶液を予め調製しておいてもよいし、また、溶
媒として水や水−水易溶性有機溶媒混合液等の水性液
(水性溶媒)を用い、溶解または懸濁処理の際にこれに
塩基性アルカリ金属化合物または塩基性アルカリ金属化
合物の水溶液を添加してもよい。
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、
エチレングリコールおよびその誘導体等の多価アルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ならび
にフェノール等が挙げられるが、中でもアルコールが好
ましい。水−水易溶性有機溶媒混合液中の水易溶性有機
溶媒の含有量は、好ましくは50重量%以下であり、よ
り好ましくは30重量%以下である。
ては、塩基性アルカリ金属化合物の水溶液またはアルコ
ール性水溶液が好ましい。
性液(水性溶媒)の使用量は、広い範囲から選択できる
が、2,4′体粗製品に対して1.5〜6重量倍とする
のが好ましい。この範囲よりも水性液量が少ないと固相
部分の多い懸濁状態を呈して流動性が乏しくなり撹拌が
困難になる傾向にあり、また、この範囲よりも水性液量
が多いと精製収率が低下する傾向にあるので好ましくな
い。より好ましい水性液量は、2,4′体粗製品に対し
て2〜5.5重量倍である。
定されないが、40℃以上とするのが好ましい。
処理においては、処理液は、処理温度や処理時間に対応
して溶解ないし懸濁状態を呈する。例えば、90〜10
0℃で溶解処理する場合には、一度は完全な溶解状態に
なるが、数分経過すると2,4′体またはその1/2ア
ルカリ金属塩が析出して懸濁状態になる。このような懸
濁状態の場合は、概して液相部分には4,4′体のモノ
アルカリ金属塩と少量のトリ体モノアルカリ金属塩が溶
解している。固相部分は一旦溶解した後に過飽和となっ
て析出した2,4′体またはその1/2アルカリ金属塩
を主体とする部分であり、その後の冷却等により、液相
部分から2,4′体またはその1/2アルカリ金属塩が
さらに析出し結晶が増加していくものと考えられる。
溶液または懸濁液を、撹拌下に塩析して2,4′体の1
/2アルカリ金属塩を析出させると、精製収率が向上す
る。塩析は、塩析剤を添加するか、前記の塩基性アルカ
リ金属化合物を過剰に加え、これに塩酸、硫酸等の酸を
加えて塩析剤を生成させるか、またはこれらの方法を併
用することにより行われる。塩析剤としては、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属の塩化物や硫酸塩で、例
えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウ
ム、硫酸カリウム等が挙げられる。塩析剤の使用量は、
広い範囲から選択できるが、好ましくは濃度として2重
量%〜飽和濃度、より好ましくは4〜15重量%となる
量である。
いが、40℃以上とするのが好ましい。
液を冷却して、2,4′体またはその1/2アルカリ金
属塩をさらに析出させる。好ましい冷却温度は20〜4
0℃である。4,4′体のモノアルカリ金属塩とトリ体
モノアルカリ金属塩の水に対する溶解度(30℃)は数
%であるのに対し、2,4′体またはその1/2アルカ
リ金属塩のそれは0.1%以下であるため、溶解度差に
より2,4′体またはその1/2アルカリ金属塩だけが
析出する。
2アルカリ金属塩を濾過等により分離し、必要に応じて
適宜洗浄して高純度の2,4′体またはその1/2アル
カリ金属塩を得る。
は、次いで、この高純度の2,4′体1/2アルカリ金
属塩を酸処理して遊離の2,4′体を得る。酸処理は、
常法に従って行えばよく、2,4′体の1/2アルカリ
金属塩を水またはアルカリ水溶液に溶解または懸濁し、
必要に応じて活性炭処理を行った後、硫酸、塩酸等の酸
を添加してpHを3〜6程度とし、析出する2,4′体
を濾過等により分離することにより、ほぼ定量的に行わ
れる。
率且つ高純度で精製することができる。
ロロベンゼン(o−DCB)975gの混合物に撹拌下
で98%硫酸100.0g(1.0モル)を滴下した後
に昇温した。150℃付近で反応液が沸騰し始め、o−
DCBとともに反応生成水が留出し始めた。留出物はコ
ンデンサーで凝縮されてトラップで2相に分離され、下
相のo−DCB相は連続的に反応系内に戻された。昇温
から約5時間後に、反応系の温度が180℃になり、水
の生成が停止して、トラップの水量が38mlで一定化
した。次いで、反応液を120℃まで冷却した後に、析
出した結晶を濾別してウェットケーキ(A)を得た。さ
らに、濾液を25℃まで冷却した後に、析出した結晶を
濾別してウェットケーキ(B)を得た。ウェットケーキ
(B)の高速液体クロマトグラフィーによる分析結果
(o−DCBを除く)は、2,4′体73.9重量%、
4,4′体9.4重量%、トリ体4.8重量%およびス
ルホン酸類11.9重量%であった。
て2,4′体粗製品95.3gを得た。高速液体クロマ
トグラフィーによる分析結果は、2,4′体84.6重
量%、4,4′体10.5重量%およびトリ体4.9重
量%であった。
0gと48%NaOH水溶液18.0g(2,4′体に
対して0.5倍モル量と4,4′体およびトリ体の合計
に対して1.0倍モル量との総和に相当する。)を加
え、95℃まで加熱して懸濁させた後、30℃まで冷却
し、2,4′体の1/2ナトリウム塩を濾別した。
は88.7gであり、含水率は21重量%であった。
(なお、濾別して得られた2,4′体の1/2ナトリウ
ム塩の少量を100℃で4時間乾燥した後、高速液体ク
ロマトグラフィーにより組成を分析した結果、2,4′
体の1/2ナトリウム塩96.5重量%および4,4′
体のモノナトリウム塩3.5重量%であった。また、乾
燥品を0.5g精秤してイオン交換水60mlを加え、
1N−NaOH次いで1N−硫酸で滴定した結果、1N
−NaOHが2.77ml、1N−硫酸が3.70ml
であった。さらに、元素分析によりNa含量が4.2%
であった。これらのことから、2,4′体2分子とNa
1原子からなる塩であることが確認された。融点は23
7℃であった。)次いで、上記の濾別して得られた2,
4′体1/2ナトリウム塩の全量を水1000mlに加
え、90℃に加熱して懸濁させ、65%硫酸を10.0
g滴下し、pH=4まで調整した後、25℃まで冷却し
て析出した結晶を濾別して乾燥させ、2,4′体精製品
66.5gを得た。高速液体クロマトグラフィーによる
分析結果は、2,4′体98.2重量%、4,4′体
1.7重量%および水分0.1重量%であった。2,
4′体粗製品からの精製収率は81.0%であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液6.
0g(2,4′体に対して0.5倍モル量と4,4′体
に対して1.0倍モル量との総和に相当する。)を加
え、95℃にて30分懸濁させた後、30℃まで冷却
し、2,4′体の1/2ナトリウム塩を濾別した。
は29.0gであり、含水率は19.9重量%であっ
た。(少量乾燥した後、高速液体クロマトグラフィーに
より組成を分析した結果、2,4′体の1/2ナトリウ
ム塩97.4重量%および4,4′体のモノナトリウム
塩2.6重量%であった。また、乾燥品の中和滴定およ
び元素分析の結果より、2,4′体2分子とNa1原子
からなる塩であることが確認された。) 次いで、濾別して得られた2,4′体1/2ナトリウム
塩の全量を水190mlに加え、90℃まで昇温し、6
5%硫酸を3.3g滴下し、pH=4まで調整した後、
25℃まで冷却して析出した結晶を濾別して乾燥させ、
2,4′体精製品21.6gを得た。高速液体クロマト
グラフィーによる分析結果は、2,4′体99.1重量
%、4,4′体0.8重量%および水分0.1重量%で
あった。2,4′体粗製品からの精製収率は89.2%
であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液6.
0g(2,4′体に対して0.5倍モル量と4,4′体
に対して1.0倍モル量との総和に相当する。)を加
え、95℃にて15分懸濁させた後、芒硝7.5gを添
加し、さらに95℃にて15分懸濁させた後に30℃ま
で冷却し、2,4′体の1/2ナトリウム塩を濾別し
た。
は33.4gであり、含水率は17.2重量%であっ
た。(少量乾燥した後、高速液体クロマトグラフィーに
より組成を分析した結果、2,4′体の1/2ナトリウ
ム塩95.2重量%および4,4′体のモノナトリウム
塩4.8重量%であった。また、乾燥品の中和滴定およ
び元素分析の結果より、2,4′体2分子とNa1原子
からなる塩であることが確認された。) 次いで、濾別して得られた2,4′体1/2ナトリウム
塩の30gを水200mlに加え、90℃まで昇温し、
51%硫酸を4.1g滴下し、pH=4まで調整した
後、25℃まで冷却して析出した結晶を濾別して乾燥さ
せ、2,4′体精製品20.7gを得た。高速液体クロ
マトグラフィーによる分析結果は、2,4′体97.0
重量%、4,4′体2.9重量%および水分0.1重量
%であった。2,4′体粗製品からの精製収率は93.
0%であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、20重量%メタノール水溶液150mlおよび
48%NaOH水溶液6.0g(2,4′体に対して
0.5倍モル量と4,4′体に対して1.0倍モル量と
の総和に相当する。)を加え、撹拌下で加熱したとこ
ろ、85℃で溶解した。次いで、内容物を冷却したとこ
ろ、45℃で2,4′体の1/2ナトリウム塩の結晶が
析出した。さらに冷却して、25℃で2,4′体の1/
2ナトリウム塩26.6gを濾別した。これを乾燥し
て、21.0gの乾燥品を得た。乾燥品の組成は、高速
液体クロマトグラフィーにより、2,4′体の1/2ナ
トリウム塩90.9重量%および4,4′体のモノナト
リウム塩9.1重量%であった。また、乾燥品の中和滴
定および元素分析の結果より、2,4′体2分子とNa
1原子からなる塩であることが確認された。元素分析に
よるNa含量は4.4%(理論値4.4%)であった。
ナトリウム塩の15.0gを水150mlに加え、90
℃まで昇温し、51%硫酸を2.6g滴下し、pH=4
まで調整した後、25℃まで冷却して析出した結晶を濾
別して乾燥させ、2,4′体精製品14.0gを得た。
高速液体クロマトグラフィーによる分析結果は、2,
4′体92.9重量%、4,4′体7.0重量%および
水分0.1重量%であった。2,4′体粗製品からの精
製収率は75.9%であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液2.
0g(4,4′体に対して1.0倍モル相当量のみ)を
加え、95℃にて30分懸濁させた後、30℃まで冷却
し、結晶を濾別した。
0.1重量%であった。この乾燥品の中和滴定および元
素分析を行った結果、遊離の2,4′体であることが確
認された。組成は、高速液体クロマトグラフィーによ
り、2,4′体98.2重量%および4,4′体1.8
重量%であった。2,4′体粗製品からの精製収率は9
8.2%であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液5.
2g(2,4′体に対して0.25倍モル量と4,4′
体に対して1.0倍モル量との総和に相当する。)を加
え、95℃にて溶解後、30℃まで冷却(冷却途中、7
9℃で結晶析出)し、結晶を濾別した。
9.8重量%であった。この乾燥品の中和滴定および元
素分析を行った結果、遊離の2,4′体であることが確
認された。組成は、高速液体クロマトグラフィーによ
り、2,4′体93.4重量%および4,4′体6.6
重量%であった。2,4′体粗製品からの精製収率は7
5.2%であった。
た。得られた2,4′体精製品の高速液体クロマトグラ
フィーによる分析結果は、2,4′体99.0重量%お
よび4,4′体1.0重量%であった。2,4′体粗製
品からの精製収率は95.0%であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液1
3.0g(2,4′体および4,4′体に対して1.3
倍モル量に相当する。)を加え、95℃にて30分懸濁
させた後、30℃まで冷却し、2,4′体の1/2ナト
リウム塩を濾別した。
は15.0gであり、含水率は14.0重量%であっ
た。(少量乾燥した後、高速液体クロマトグラフィーに
より組成を分析した結果、2,4′体の1/2ナトリウ
ム塩96.2重量%および4,4′体のモノナトリウム
塩3.8重量%であった。また、乾燥品の中和滴定およ
び元素分析の結果より、2,4′体2分子とNal原子
からなる塩であることが確認された。) 次いで、濾別して得られた2,4′体1/2ナトリウム
塩の全量を水100mlに加え、90℃まで昇温し、6
5%硫酸を1.7g滴下し、pH=4まで調整した後、
25℃まで冷却して析出した結晶を濾別して乾燥させ、
2,4′体精製品11.3gを得た。高速液体クロマト
グラフィーによる分析結果は、2,4′体98.4重量
%、4,4′体1.5重量%および水分0.1重量%で
あった。2,4′体粗製品からの精製収率は45.2%
であった。
量%からなる2,4′体粗製品30.0g(0.12モ
ル)に、水150mlおよび48%NaOH水溶液1.
6g(4,4′体に対して0.8倍モル相当量のみ)を
加え、95℃にて30分懸濁させた後、30℃まで冷却
し、結晶を濾別した。
は9.6重量%であった。この乾燥品の中和滴定および
元素分析を行った結果、遊離の2,4′体であることが
確認された。組成は、高速液体クロマトグラフィーによ
り、2,4′体88.3重量%および4,4′体11.
7重量%であった。2,4′体粗製品からの精製収率は
93.1%であった。
性溶媒を用いるので、取り扱いが容易で、安全性や作業
衛生上の問題がなく、高純度の2,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホンを高い精製収率で収得できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン粗製品を、塩基性アルカリ金属化合物の水性溶液に
溶解または懸濁処理して、2,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホンまたはその1/2アルカリ金属塩を析
出、分離し、次いで必要に応じてこれを酸処理すること
を特徴とする2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンの精製法。 - 【請求項2】 塩基性アルカリ金属化合物の使用量が、
アルカリ金属原子換算で、2,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン粗製品中に含有する2,4′−ジヒドロ
キシジフェニルスルホンに対して0〜1.0当量と、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよびトリ
ヒドロキシトリフェニルジスルホンの合計に対して1.
0当量との総和であることを特徴とする請求項1に記載
の精製法。 - 【請求項3】 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン粗製品を、塩基性アルカリ金属化合物の水性溶液に
溶解または懸濁処理した後、塩析することを特徴とする
請求項1または2に記載の精製法。 - 【請求項4】 塩基性アルカリ金属化合物の水性溶液
が、塩基性アルカリ金属化合物の水溶液またはアルコー
ル性水溶液であることを特徴とする請求項1〜3のいず
れか1項に記載の精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30498796A JP3486633B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの精製法 |
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---|---|---|---|
JP30498796A JP3486633B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの精製法 |
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JPH10139756A true JPH10139756A (ja) | 1998-05-26 |
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