JPH10138512A - プリント装置 - Google Patents

プリント装置

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JPH10138512A
JPH10138512A JP29838396A JP29838396A JPH10138512A JP H10138512 A JPH10138512 A JP H10138512A JP 29838396 A JP29838396 A JP 29838396A JP 29838396 A JP29838396 A JP 29838396A JP H10138512 A JPH10138512 A JP H10138512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ink tank
tank
print head
printing apparatus
Prior art date
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Pending
Application number
JP29838396A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Takemura
誠 竹村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択的に装着可能な複数種のプリントヘッド
とインクタンクの誤装着を防止すると共に、それらを区
別するにあたり、ランニングコストの上昇や操作の繁雑
さを防止すること。 【解決手段】 キャリッジ400に第1記録ヘッドユニ
ットが装着されたときに、スライド板11がスプリング
13の付勢力に抗して矢印F方向に移動し、ストッパ部
11Cが第2インクタンクの装着を阻止して第1インク
タンクの装着を許容し、一方、キャリッジ400に第2
記録ヘッドユニットが装着されたときは、スライド板1
1が矢印E方向に移動し、ストッパ部11Cが第1イン
クタンクの装着を阻止して第2インクタンクの装着を許
容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント装置に関
し、さらに詳しくは、交換式プリントヘッドならびに交
換式インクタンクを用いたプリント装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、カラープリントに対する要請が強
く、複数色のインクを吐出可能なプリントヘッド(以
下、「記録ヘッド」ともいう)を搭載したカラーインク
ジェットプリント装置が普及してきており、これに対応
して、補給用インクタンクの種類や数も多様化してい
る。最近では、インクに対する要求として、より豊かな
表現を実現するために色調の異なるインク、蛍光性を持
たせたインク、耐水性や耐候性を向上させたインクなど
様々な要求があり、これに応えるために各種のインクタ
ンクが用意されている。これらのインクタンクは、同一
の記録ヘッドに対して共通に使用できることが好ましい
が、インク成分が大きく異なる場合は別個の記録ヘッド
に用いられることが一般的である。このように、同一の
プリント装置において種々の記録ヘッドやインクタンク
を用いる場合には、それらを区別する必要性が生じる。
【0003】このような問題に対処するために、たとえ
ば、実公平2−26678号公報には、記録ヘッドに連
結され色の異なるインクを貯える複数の室を有するイン
クタンクと、このインクタンクの複数の室毎にインクの
補充を行うインクカートリッジとの連結部分に、各色毎
に配置位置を異ならせた係合部よりなる噛合わせ手段を
設けて、複数色のインクカートリッジによる補充交換時
の交換の誤りを未然に防止する例が記載されている。
【0004】また、たとえば、特開平7−137400
号公報には、異なる形状のペンを交換可能に保持して、
簡単に交換ができるペン・キャリッジが開示されてい
る。この例の場合には、キャリッジに取付けられる回路
に対して同様の位置に異なる大きさのペンを交換可能に
保持することができることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、以下のような問題があった。
【0006】まず、前者の実公平2−26678号公報
のものにおいては、次のような(1),(2)の問題が
ある。
【0007】(1)記録ヘッドとインクタンクはキャリ
ッジ上に固定されていて交換できないため、成分の大き
く異なるインクを貯留したカートリッジを使用すること
ができない。
【0008】(2)仮に、記録ヘッドとインクタンクを
交換可能としても、記録ヘッドとインクタンクの形状は
各インク成分毎に異ならせる必要があるため、各記録ヘ
ッドとインクタンクのコストを上昇させるおそれがあ
る。さらに交換のための操作として、カートリッジ、イ
ンクタンク、記録ヘッドの3部分の交換操作が必要とな
り、操作の煩雑さを招くおそれがある。
【0009】一方、後者の特開平7−137400号公
報のものにおいては、次のような(1)の問題がある。
【0010】(1)交換するペンの形状が大きく異なる
ため、同一の部品を使用することができず、ペン自体の
コストを上昇させることになる。
【0011】このように、従来は、同一の記録装置にお
いて種々の記録ヘッドやインクタンクを用いる場合、そ
れらを区別するにあたり、操作の繁雑さを招くという問
題があった。
【0012】本発明の目的は、選択的に装着可能な複数
種のプリントヘッドとインクタンクの誤装着を防止する
と共に、それらを区別するにあたり、ランニングコスト
の上昇や操作の繁雑さを防止することができるプリント
装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の他の目的は、作業者が容易
にプリントヘッドの種類を識別することができて、操作
性を一層向上させることができるプリント装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のプリント装置
は、インクタンクから供給されるインクを吐出可能なプ
リントヘッドを用いて、プリント媒体に対してのプリン
トを行うプリント装置において、複数種のプリントヘッ
ドが装着可能なヘッド装着部と、複数種のインクタンク
が装着可能なタンク装着部と、前記ヘッド装着部に装着
される前記プリントヘッドの種類に応じて、前記タンク
装着部に装着可能な前記インクタンクの種類を規制する
規制手段とを備えてなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】(第1の実施形態)まず、本発明に係るイ
ンクジェットプリント装置全体の構成例を図11により
説明する。
【0017】インクジェットプリント装置300におい
て、キャリッジ400は、互いに平行に延在する2本の
ガイド軸304および305と摺動可能に係合する。こ
れにより、キャリッジ400は、駆動用モータおよびそ
の駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構(いずれ
も不図示)により、ガイド軸304および405に沿っ
て往復動される。キャリッジ400には、プリントヘッ
ドと、このヘッドで用いられるインクを収納するインク
容器としてのインクタンク151が搭載される。
【0018】プリントヘッドには、プリント媒体として
の用紙306と対向する面に、用紙306の搬送方向に
例えば64個のインク吐出口が形成されている。プリン
トヘッドには、この64個の吐出口それぞれに連通して
インク路が設けられ、それぞれのインク路に対応して、
インク吐出のための熱エネルギーを発生する電気熱変換
体が設けられている。電気熱変換体は、駆動データに応
じて電気パルスが印加されることによって熱を発生し、
これにより、インクに膜沸騰を生じさせ、その膜沸騰に
よる気泡の生成に伴って上記吐出口からインクを吐出さ
せる。各インク路には、これらに共通に連通する共通液
室が設けられており、これに貯留されるインクは、各イ
ンク路での吐出動作に応じてそのインク路に供給され
る。
【0019】プリント媒体としての用紙306は、装置
の前端部に設けられる挿入口311から挿入され、最終
的にその搬送方向が反転され、送りローラ309によっ
て上記キャリッジ400の移動領域の下部に搬送され
る。これにより、キャリッジ400に搭載されたヘッド
から、その移動に伴って、プラテン308によって支持
された用紙306上のプリント領域にプリントがなされ
る。
【0020】以上のようにして、キャリッジ101の移
動に伴いヘッドの吐出口配列の幅に対応した幅のプリン
トと用紙306の送りとを交互に繰り返しながら、用紙
306全体にプリントがなされ、用紙306は装置前方
に排出される。
【0021】キャリッジ400の移動可能な領域の左端
には、キャリッジ400上の各ヘッドの下部と対向可能
な回復系ユニット310が設けられ、これにより非記録
時等に各ヘッドの吐出口をキャップする動作や各ヘッド
の吐出口からイヌを吸引する等の動作を行うことができ
る。また、この左端部の所定位置はヘッドのホームポジ
ションとして設定される。
【0022】一方、装置の右端部には、スイッチや表示
素子を備えた操作部307が設けられる。ここにおける
スイッチは装置電源のオン/オフや各種プリントモード
の設定時等に使用され、表示素子は装置の各種状態を表
示する役割をする。
【0023】図1は、本発明の第1の実施形態の要部の
斜視図であり、キャリッジ400に、イエロー(Y),
マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(B)のイン
クを吐出するためのヘッドを一体的に構成した第1のプ
リントヘッドユニット(「記録ヘッドユニット」ともい
う)101と、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクに対応したインクタンク(151(Y),15
1(M),151(C),151(B))が装着され
る。キャリッジ400は駆動源(不図示)により矢印
A,B方向に走査される。406は、キャリッジ400
上の記録ヘッドユニット101に駆動信号を伝達するた
めのケーブルである。図1において、前述した図11の
ガイド軸304,305に代えて、ガイド軸505と、
一端を支持するサポート板502が備わり、これらによ
ってキャリッジ400が移動自在にガイドされている。
記録ヘッドユニット101は、熱エネルギーを利用して
吐出口からインク液滴を吐出して、画像を形成する構成
となっており、キャリッジ400に載置された状態にお
いて、インクタンク151とインク流路で接続される。
11はキャリッジ400上に摺動自在に係止されたスラ
イド板である。キャリッジ400上には、インクタンク
151の一部が可視となるような開口部401が設けら
れるとともに、現在載置されている記録ヘッドユニット
101ならびにインクタンク151の種別を識別するた
めの指標部4001,4002が形成されている。図1
においては、第1記録ヘッドユニット101、第1イン
クタンク151が装着された状態を示している。
【0024】図2は、前述の第1インクタンク151ま
たは後述の第2インクタンク152となる基本インクタ
ンク150を示す模式的斜視図である。基本インクタン
ク150は内部にインクを貯留し、また記録ヘッドユニ
ットと接続可能なジョイント(不図示)を有し、筐体部
には切除可能なリブ1501ならびに1502が形成さ
れている。1503は筐体に構成されたくぼみであり、
このくぼみに、例えば、インクタンクの種別を識別する
ための指標シールなどが貼付可能となっている。図3
は、図2における基本インクタンク150のリブ150
1を切除し、指標シール1511を貼付した状態を示
し、この状態のタンクを前述した第1インクタンク15
1とし、内部にイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクが注入された上、図1のようにキャリッジ40
0上に装着される。
【0025】図4は、図2における基本インクタンク1
50のリブ1501を切除し、指標シール1521を貼
付した状態を示し、この状態のタンクを第2インクタン
ク152とし、例えば、濃度の薄いイエロー,マゼン
タ,シアン,ブラックのインクが注入されて、第1イン
クタンク151と区別するものとされる。このように基
本インクタンク150を用いて、ごく一部の形状差を設
けるのみで、貯留するインクの種別が区別可能となり、
インクタンク自体の生産コストの低減が可能となる。
【0026】図5は、前述の第1記録ヘッドユニット1
01または後述の第2の記録ヘッドユニット102とな
る基本記録ヘッドユニット100を示す模式的斜視図で
ある。基本記録ヘッドユニット100は、インクタンク
と接続可能なジョイントを有し、筐体部には切除可能な
リブ1001が形成されている。1002は筐体に形成
されたくぼみであり、このくぼみ1002に、例えば、
記録ヘッドユニットの種別を識別するための指標シール
などが貼付可能となっている。図6は、図5における基
本記録ヘドユニット100のリブ1001をそのままと
して、くぼみ1002に指標シール1011を貼付した
状態を示し、この状態を前述した第1記録ヘッドユニッ
ト101とし、例えば、イエロー,マゼンタ,シアン,
ブラックのインクを吐出するように、図1におけるキャ
リッジ400上に装着される。
【0027】図7は、図5における基本記録ヘッド10
0のリブ1001を切除し、指標シール1021を貼付
した状態を示し、この状態を第2記録ヘッドユニット1
02とし、例えば、濃度の薄いイエロー,マゼンタ,シ
アン,ブラックのインクを吐出可能として、第1記録ヘ
ッドユニット101と区別すべきものとされる。このよ
うに基本記録ヘッドユニット100を用いて、ごく一部
の形状差を設けるのみで、吐出するインクの種別が区別
可能となり、記録ヘッドユニット自体の生産コストの低
減が可能となる。
【0028】図8は、切換手段が構成されるキャリッジ
400の裏面図であり、12は、キャリッジ400上に
軸心Oを中心として回転自在に支持され、かつ一端側の
長孔12Aがスライド板11側のピン11Aに係合され
た検知レバーである。検知レバー12とキャリッジ40
0の定位置との間にはばね13が張架され、検知レバー
12が図示矢印C方向に付勢されている。検知レバー1
2には、第1記録ヘッドユニット101がキャリッジ4
00に搭載されたときに、そのリブ1001と当接する
検知部121が形成されている。スライド板11は、そ
の両端部11Bがキャリッジ400上に移動自在に支持
されており、検知レバー12の回転運動により図示矢印
E,F方向に直線移動される。スライド板11には、キ
ャリッジ400に搭載される4つのインクタンクのそれ
ぞれと対向する計4つのストッパ部11Cが形成されて
おり、各ストッパ部11Cは、スライド板11の移動方
向に応じて、タンク151のリブ1502またはタンク
152のリブ1501との干渉位置のいずれかに変位す
る。11Dは、各ストッパ部11Cに対応する突部であ
る。
【0029】図9はキャリッジ400の側断面図であ
り、第2記録ヘッドユニット102と第2インクタンク
152がキャリッジ400に装着された状態を示す。第
2記録ヘッドユニット102には、図7のようにリブ1
001がないため、そのリブ1001によって検知レバ
ー12の検知部121は押されず、スライド板11、検
知レバー12は図8図示の位置にある。この状態におい
て、スタイド板11のストッパ部11Cは、第2インク
タンク152のリブ1501と干渉せずに、第1インク
タンク151のリブ1502と干渉する位置となる。し
たがって、図示矢印G方向からの第2インクタンク15
2の装着が可能となり、第1インクタンク151は、そ
のリブ1502がスライド板のストッパ部11Cと当接
するため、その誤挿入が防止される。
【0030】一方、第1記録ヘッドユニット101がキ
ャリッジ400に装着されると、そのリブ1001が検
知レバー12の検知部121に当接し、検知レバー12
がバネ13のバネ力に抗して図8図示のD方向に回転
し、これに伴ってスライド板11が図示F方向に移動す
る。この状態において、スライド板11のストッパ部1
1Cは、第1インクタンク151のリブ1502と干渉
せずに、第2インクタンク152のリブ1501と干渉
する位置となる。したがって、図示矢印G方向からの第
1インクタンク151の装着が可能となり、第2インク
タンク152は、リブ1501がスライド板11のスト
ッパ部11Cと当接するため、その誤挿入が防止され
る。
【0031】また、図1に図示するとおり、スライド板
11の突部11Dは、キャリッジ400の開口部401
から突出して、スライド板11の移動位置に応じて指標
4001または4002と対向する。指標4001を指
標シール1511,1011と対応付け、また指標40
02を指標シール1521,1021と対応付けること
により、現在どうちらのヘッドユニットが装着されてい
るかが容易に判別可能となる。
【0032】(第2の実施形態)図10は、本発明の第
2実施形態における基本記録ヘッド100を示す模式的
斜視図であり、1003は、基本記録ヘッド100とキ
ャリッジ400側の電気ケーブル406(図1参照)に
接続されるパッド部である。このパッド部1003は、
記録ヘッドを駆動するための信号を伝達するために構成
される他に、記録ヘッドの種別を識別するための信号を
発生可能な構成となっている。例えば、記録ヘッドの種
別に、抵抗値等の電気特性を異ならせたり、電気ケーブ
ル406の接続状態を異ならせる構成とすることができ
る。したがって、第1記録ヘッドユニット101または
第2記録ヘッドユニット102のいずれが装着されてい
るかを電気的に識別可能となる。このように得られた識
別用の電気信号を元にして、前述した第1の実施形態に
おけるスライド板11をモータやソレノイドなどの電気
的駆動源を用いて動作させることも可能となる。
【0033】(他の実施形態)なお、本発明は搭載され
るインクを吐出する記録ヘッドの種類、個数について
は、前述した実施形態のような4色のインクに対応する
組合せのみに制限されないことは明白である。また、前
述した実施形態では、4個の記録ヘッドを一体的にユニ
ット構成したが、もちろん各記録ヘッドを別体として、
各記録ヘッドの種類毎にリブなどの形態に差を設けるこ
とにより、同様の効果が得られる。また、各記録ヘッド
は、濃度を異にする単色インクのそれぞれに対応して複
数個設けられるものであってもよい。例えば、記録装置
として、一般的なイエロー,マゼンタ,シアン,ブラッ
クのインクによる記録モードだけでなく、異なる色の複
色カラー、または濃度変調による階調表現を実現するフ
ルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置
にも本発明は極めて有効である。インクタンクに設けら
れたリブは、例えば色を示す第1のリブ群と、インクの
濃淡を示す第2のリブ群との2種類を搭載するように構
成してもよい。この構成によれば濃インクタンクあるい
は淡インクタンクが無い場合でも同色でインクのある方
のタンクを用いて補完的に記録を実行できる。特に、色
材を含むインクを吐出するためのヘッドと、インク中の
色材を凝集させる前処理液を吐出するためのヘッドとの
組合せにおいては、それらのヘッドの誤挿入によるイン
クと処理液の混合を防止する必要性が高いため、本発明
はきわめて有効となる。その処理液としては、種々のプ
リント性向上液を利用することができる。
【0034】さらに、前述した実施形態では、いわゆる
シリアルタイプのインクジェット記録装置としての適用
例を示したが、記録可能な最大幅に対応した長さを有す
るいわゆるフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本
発明は有効に適用できる。例えば、記録媒体搬送の上流
側から、前処理液を吐出する記録ヘッドとブラック,シ
アン,マゼンタ,イエローを吐出する記録ヘッドとを順
に配列すれば、所望の効果を得られることは明らかであ
る。前述の実施形態では、複数個の記録ヘッドを一体的
に記録ヘッドユニットを構成にしたものを提示したが、
各記録ヘッドを別個に設けても同様の効果が得られるこ
とも明らかである。また、フルラインタイプの記録ヘッ
ドとしては、複数個の記録ヘッドの組合せ配列によっ
て、その長さを満たすいわゆるスタガータイプや、一体
直線的に構成されたいわゆるインラインタイプのいずれ
でも構わない。
【0035】インク染料を不溶化する処理液は、一例と
して以下のようにして得ることができる。
【0036】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社
製)にて加圧濾過した後、NaOHでpHを4.8に調
整し、処理液A1を得ることができる。
【0037】 [A1の成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウム塩 2.0部 (商品名;エレクトロストリッパQE、花王株式会社製) または、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド (商品名;ユータミン86P、花王株式会社製) カチオン性化合物の高分子成分 ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体 3.0部 (平均分子量;5000) (商品名;ポリアミンスルホンPAS−92、 日東紡績株式会社製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、上記処理液と混合し不溶化するインクの好適な例
として以下のものを挙げることができる。
【0038】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社製)に
て加圧濾過してイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクY1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0039】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 アセチレノールEH 0.05部 (川研ファインケミカル株式会社製) 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代えた以外はY1と 同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以外はY1と同じ 組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外はY1と同じ組成 以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)とインクとの
混合において、本発明では、上述した処理液とインクが
被プリント材上あるいは被プリント材に浸透した位置で
混合する結果、反応の第1段階として処理液中に含まれ
ているカチオン性物質の内、低分子量の成分またはカチ
オン性オリゴマーとインクに使用しているアニオン性基
を有する水溶性染料とがイオン的相互作用により会合を
起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こす。
【0040】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体が処理液中に含まれる高分子成分により吸着
されるために、会合で生じた染料の凝集体のサイズがさ
らに大きくなり、被プリント材の繊維間の隙間に入り込
みにくくなり、その結果として固液分離した液体部分の
みが記録紙中にしみこむことにより、プリント品位と定
着性との両立が達成される。同時に上述したようなメカ
ニズムにより生成したカチオン物質の低分子成分または
カチオン性オリゴマーとアニオン性染料で形成される凝
集体は粘性が大きくなり、液媒体の動きとともに移動す
ることがないので、フルカラーの画像形成時のように隣
接したインクドットが異色のインクで形成されていたと
しても互いに混じり合うようなことはなく、ブリーデイ
ングも起こらない。また、上記凝集体は本質的に水不溶
性であり形成された画像の耐水性は完全なものとなる。
また、ポリマーの遮蔽効果により形成された画像の耐光
堅牢性も向上するという効果も有する。
【0041】本明細書において使用される「不溶化」ま
たは「凝集」の用語は、前記第1段階のみの現象また
は、第1段階と第2段階の両方を含んだ現象を意味す
る。
【0042】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0043】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0044】なお、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、顔料
を分散させた顔料インクを用いることもできるし、使用
する処理液はその顔料を凝集させるものを用いることが
できる。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起
こす顔料インクの一例として以下のものを挙げることが
できる。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ
顔料とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およ
びK2を得ることができる。
【0045】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、1mm径の
ガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時
間分散処理を行った。分散後の粘度は9cps、pHは
10.0であった。この分散液を遠心分離機にかけ粗大
粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカーボンブラ
ック分散体を作製した。
【0046】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック Mogul L (キャブラック製) 24部 ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0047】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0048】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (ノバパームイエロー PH−G、ヘキスト製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0049】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0050】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (ファストゲンブル−FGF、大日本インキ化学) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0051】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0052】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122(大日本インキ化学) 24部 ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、装着さ
れるプリントヘッドの種類に応じて、装着可能なインク
タンクの種類を規制するから、それらの誤装着を防止す
ることができると共に、それらの種類を区別するにあた
り、ランニングコストの上昇や操作の繁雑さを防止する
ことができる。
【0054】また、装着されたプリントヘッドの種別を
判別可能とすることにより、作業者が容易にプリントヘ
ッドを識別することができ、操作性を一層向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるキャリッジの
模式的斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における基本インクタ
ンクの斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における第1インクタ
ンクの斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における第2インクタ
ンクの斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における基本記録ヘッ
ドユニットの斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における第1記録ヘッ
ドユニットの斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における第2記録ヘッ
ドユニットの斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるキャリッジの
裏面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態におけるキャリッジの
側断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における基本記録ヘ
ッドの斜視図である。
【図11】本発明に係るプリント装置全体の概略構成図
である。
【符号の説明】
11 スライド板 12 検知レバー 13 バネ 100 基本記録ヘッドユニット 101 第1記録ヘッドユニット 102 第2記録ヘッドユニット 150 基本インクタンク 151 第1インクタンク 152 第2インクタンク 400 キャリッジ 505 ガイド軸 4001,4002 指標

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクタンクから供給されるインクを吐
    出可能なプリントヘッドを用いて、プリント媒体に対し
    てのプリントを行うプリント装置において、 複数種のプリントヘッドが装着可能なヘッド装着部と、 複数種のインクタンクが装着可能なタンク装着部と、 前記ヘッド装着部に装着される前記プリントヘッドの種
    類に応じて、前記タンク装着部に装着可能な前記インク
    タンクの種類を規制する規制手段とを備えてなることを
    特徴とするプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記規制手段は、前記ヘッド装着部に装
    着される前記プリントヘッドと対応する前記インクタン
    クのみを前記タンク装着部に装着可能とすることを特徴
    とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記プリントヘッドおよび前記インクタ
    ンクは種類に応じた形態とされ、 前記規制手段は、前記ヘッド装着部に装着される前記プ
    リントヘッドの形態に応じて変位する変位部材と、この
    変位部材の変位位置に応じて前記タンク装着部に装着可
    能な前記インクタンクの形態を規制する規制部材とを有
    することを特徴とする請求項1または2に記載のプリン
    ト装置。
  4. 【請求項4】 前記規制手段は、前記ヘッド装着部に装
    着される前記プリントヘッドの種類に応じた電気信号を
    出力する信号出力部と、この信号出力部から出力される
    電気信号に応じて前記タンク装着部に装着可能な前記イ
    ンクタンクの種類を規制する規制部材とを有することを
    特徴とする請求項1または2に記載のプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記プリントヘッドおよび前記インクタ
    ンクは、種類に応じて切除可能なリブを有することを特
    徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリント装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ヘッド装着部に装着される前記プリ
    ントヘッドの種類に応じて変位することにより、該プリ
    ントヘッドの種類を表示する表示手段を備えたことを特
    徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプリント装
    置。
  7. 【請求項7】 前記タンク装着は、前記インクタンクの
    複数の装着が可能とされ、 前記規制手段は、前記ヘッド装着部に装着される前記プ
    リントヘッドの種類に応じて、前記タンク装着部に装着
    可能な複数の前記インクタンクの種類を規制することを
    特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のプリント
    装置。
  8. 【請求項8】 前記プリントヘッドは、インクを吐出さ
    せるエネルギーの発生素子として、インクに気泡を生じ
    させるための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備
    えたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載
    のプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記インクタンクはプリント性向上液を
    貯留するタンクを含み、 前記プリントヘッドは前記プリント性向上液を吐出する
    ヘッドを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれ
    かに記載のプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記プリント性向上液は、インク中の
    色材を凝集させる処理液であることを特徴とする請求項
    9に記載のプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記プリントヘッドを主走査方向に移
    動させるヘッド移動手段と、 前記主走査方向と略直交する副走査方向に前記プリント
    媒体を移動させるプリント媒体移動手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のプリ
    ント装置。
  12. 【請求項12】 前記プリントヘッドを前記プリント媒
    体の幅方向の略全長に沿って配備し、 前記プリント媒体を長手方向に移動させるプリント媒体
    移動手段を備えたことを特徴とする請求項1から10の
    いずれかに記載のプリント装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002019142A (ja) * 2000-06-19 2002-01-23 Xerox Corp インクタンク支持構造
JP2007083680A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sony Corp 液体カートリッジ

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