JPH10138336A - チューブ成形方法およびチューブ成形装置 - Google Patents

チューブ成形方法およびチューブ成形装置

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JPH10138336A
JPH10138336A JP29347296A JP29347296A JPH10138336A JP H10138336 A JPH10138336 A JP H10138336A JP 29347296 A JP29347296 A JP 29347296A JP 29347296 A JP29347296 A JP 29347296A JP H10138336 A JPH10138336 A JP H10138336A
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JP
Japan
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tube
heating
stretching
temperature
thickness
Prior art date
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JP29347296A
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Hidemi Harikae
英美 張替
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Placo Co Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みにむらのないチューブを簡単に形成する
ことができるチューブ形成方法およびチューブ形成装置
を得る。 【解決手段】 チューブ成形装置は、チューブ成形手段
と、加熱筒1と、延伸手段とを有して構成されている。
加熱筒1は、チューブ成形手段によって成形されたチュ
ーブを径方向に延伸可能な温度への加熱を行うが、この
加熱筒1は、チューブTの外側においてチューブTと同
心円上に並んで位置するとともに各々の温度調整が可能
な複数の遠赤外線ヒータ14を有して構成されている。
そして、延伸手段による延伸を行う前に加熱筒1におけ
る遠赤外線ヒータ14の温度調整を行うことにより、チ
ューブTの円周上に温度差を設けることが可能となって
おり、この温度差によって延伸量を変えて肉厚を均一に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融樹脂をダイか
ら押し出すことによりチューブを成形するチューブ成形
方法およびチューブ成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チューブの成形法としては、原料樹脂を
押出機により溶融・混練し、この溶融樹脂をダイ(スパ
イラルダイ等)を通して押し出すことにより樹脂バブル
を成形した後、さらにこの樹脂バブル内にエアを吹き込
むことによって所要の径を有するチューブを成形する方
法がある。ここで、成形したチューブに別部材を溶着す
る場合(例えば、歯磨き用チューブに口元部材を溶着す
る場合等)には、チューブの径方向の熱収縮特性(収縮
量)が大きく必要となる。
【0003】このため、チューブの成形に際しては、ま
ず、プリサイジング水槽において成形品として最終的に
必要なチューブの径よりも細い径のチューブに成形され
る。そして、プリサイジング水槽とサイジング水槽との
間に配設された加熱筒において、プリサイジング水槽で
一旦冷却されたチューブが延伸可能な温度となるまで再
度加熱される。再加熱されたチューブは、サイジング水
槽において所要の径に延伸させた後に冷却され、成形品
としての最終的な形状で安定する。
【0004】このような成形法によってチューブを形成
した場合、径方向の延伸は主にサイジング水槽において
なされるが、このサイジング水槽における延伸時にチュ
ーブに厚さのむら(偏肉)を生じる場合がある。そし
て、チューブの厚さにむらが生じた場合には、ダイを調
整することによって厚さを均一にするようにしていた。
すなわち、ダイにおける外側部材と内側部材との偏心量
を変えることによって、厚さのむらの是正を行うことと
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶融樹
脂の材質や、ダイ内における樹脂の流れ方の変化によっ
ては、上記のようにダイにおける調整では厚さのむらを
是正できない場合があるという問題があった。また、ダ
イにおいては、外側部材や内側部材は取付用ボルトによ
ってしっかりと固定されるため、調整作業が困難である
という問題もあった。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、厚みにむらのないチューブを簡単に形成
することができるチューブ形成方法およびチューブ形成
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係るチューブ成形方法は、チューブ
成形工程から加熱工程を経て延伸工程と進むことによっ
てチューブの成形を行うようになっている。チューブ成
形工程においては、溶融樹脂をダイから押し出すことに
よってチューブの成形を行い、加熱工程においては、チ
ューブ成形工程によって形成したチューブを径方向に延
伸可能な状態まで加熱する。
【0008】次いで、延伸工程において、加熱工程によ
って加熱されたチューブを径方向に延伸させて(広げ
て)所要の外径および厚さに成形するわけであるが、こ
の延伸工程において延伸させる前の加熱工程においてチ
ューブを径方向に延伸可能な状態まで加熱する際に、チ
ューブの円周上において温度差を設けることができるよ
うになっている。
【0009】このような工程からなるチューブ形成方法
によれば、加熱工程において温度を高くした箇所は他の
箇所よりも樹脂が軟らかくなるため延伸量が大きくな
る。延伸量が大きくなるとその部分の厚みが薄くなる。
従って、ダイから押し出されたチューブの厚さが不均一
である(厚さにむらがある)場合には、厚くなっている
部分のチューブの温度を他の部分よりも高くすれば、延
伸工程における延伸時にその部分を延伸させる割合を多
くすることができ、チューブの厚さを均一にすることが
できる。すなわち、チューブの円周上において温度差を
設けることにより、延伸時にチューブの径方向の延伸量
を変化させて、チューブの円周上の厚みを調整すること
ができる。
【0010】また、前記の目的を達成するための本発明
に係るチューブ成形装置は、チューブ成形手段と、加熱
手段と、延伸手段とを有して構成されている。チューブ
成形手段は、溶融樹脂をダイから押し出すことによって
チューブの形成を行い、加熱手段は、チューブ成形手段
によって成形されたチューブを径方向に延伸可能な温度
に加熱する。加熱手段は、チューブの外側においてチュ
ーブと同心円上に並んで位置するとともに各々の温度調
整が可能な複数のヒータを有して構成されている。
【0011】延伸手段は、加熱手段によって加熱された
チューブを径方向に延伸させるように構成されている
が、本発明のチューブ成形装置においては、この延伸を
行う前の加熱手段に設けられたヒータの温度調整を行う
ことにより、成形手段における延伸時にチューブの円周
上に温度差を設けることが可能となっている。
【0012】このように構成されたチューブ成形装置に
よれば、ダイから押し出されたチューブの厚さにむらが
ある場合には、厚くなっている部分の近傍に位置するヒ
ータの温度を他のヒータよりも高くすれば、延伸手段に
よる延伸時に、チューブの温度が高くなった部分を延伸
させる割合を多くすることができ、チューブの厚さを均
一にすることができる。
【0013】なお、上記のチューブ成形装置は、径方向
に収縮性を有するチューブの成形に適している。このよ
うなチューブの成形を行う場合には、ダイから押し出さ
れたチューブを、一度、最終的な成形品よりも細い外径
である所要の外径および厚さに形成するとともに冷却し
て硬化させる事前成形手段を設けることが好ましい。
【0014】このように構成されたチューブ成形装置に
よれば、事前成形手段によって成形された細い径のチュ
ーブを、加熱手段によって径方向に延伸可能な温度に再
加熱した後、延伸手段によって最終的な成形品に必要な
外径まで延伸させる。これにより、チューブの厚みを全
体的に薄く形成することができるとともに、成形したチ
ューブに別部品を溶着するための熱収縮特性を大きくす
ることができる。また、最終的な成形品の厚さにむらが
ある場合には、加熱手段におけるヒータの温度調節を行
うことにより、延伸手段による延伸時にチューブの厚さ
を均一にすることがでる。
【0015】なお、加熱手段は、チューブの軸方向に直
列に並んで配設された複数の加熱部材から構成し、これ
ら各加熱部材にそれぞれヒータを配設することが好まし
く、さらには、各加熱部材毎に円周方向の位相をずらし
てヒータを配設することが好ましい。このように構成さ
れたチューブ成形装置によれば、ヒータ同士を近接ささ
せることなく、チューブの円周上において細かいピッチ
で温度を変化させることができるため、成形したチュー
ブの厚さをより均一化させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。まず、図2お
よび図3を参照して、本発明に係るチューブ成形装置に
ついて説明する。この成形装置Sは、押出機2と、ダイ
3と、外冷装置4と、プリサイジング水槽(事前成形手
段)5と、複数のピンチローラ6と、サイジング水槽
(延伸手段)7と、チューブレギュレータ8と、表面処
理装置9と、巻取装置10とから構成され、プリサイジ
ング水槽5とサイジング水槽7との間には加熱筒(加熱
手段)1が設けられている。
【0017】チューブの形成を行う場合は、まず、ホッ
パ21内にポリ塩化ビニルやポリエチレン等の樹脂原料
のチップを投入する。投入された樹脂原料は、押出機2
において加熱され、溶融樹脂となってダイ3に供給され
る。ダイ3に供給された溶融樹脂はチューブとなってダ
イ3から押し出されるが、このときチューブ内には圧縮
空気が送り込まれる。また、ダイ3から送り出されたチ
ューブは、先端が閉じられる。このため、溶融樹脂は、
樹脂バブルとなってダイ3から押し出される。なお、図
2および図3においては、チューブの中心線CLのみを
示している。
【0018】押し出されたチューブは、まず外冷装置4
によって冷却される。外冷装置4は、冷却用の風を発生
させるブロワー部41と、発生させた風をチューブの外
周に吹き付けるための吹出部42とから構成されてい
る。外冷装置4によって冷却されたチューブは、プリサ
イジング水槽5、第1ピンチロール6a、加熱筒1、第
2ピンチロール6bまで通される。チューブが第2ピン
チロール6bまで通されたら第2ピンチロール6bを閉
じ、サイジング水槽7、第3ピンチロール6c、第4ピ
ンチロール6dまで通す。第4ピンチロール6dまで通
されたら第3ピンチロール6cを閉じ、第4ピンチロー
ル6dの後はとりあえずチューブは下に垂らしておく。
【0019】ダイ3から第2ピンチロール6bまでで、
ある程度の安定性を有する径でチューブの形成がなされ
たら、第1ピンチロール6aを閉じる。このとき、第1
ピンチロール6aまでのチューブの冷却が不足している
と、第1ピンチロール6aを閉じることによって、第1
および第2ピンチロール6a、6b間のチューブは、上
下がくっついてしまうが、ある程度冷却されていれば、
第1ピンチロール6aと第2ピンチロール6bとの間に
おけるチューブ内に空気を保っておける。このようにし
て、チューブ内に空気を封入しておくことにより、ダイ
3から第1ピンチロール6a間を完全に安定させる。
【0020】その後、加熱筒1の温度を上げ、加熱筒1
内のチューブが再度延伸可能な状態とする。チューブの
温度が上昇したら、第2ピンチロール6bを開け第1ピ
ンチロール6aと第2ピンチロール6b間に入っていた
空気を、第1ピンチロール6aから第3ピンチロール6
c間全体にわたるようにする。空気がいきわたったら、
第4ピンチロール6dを閉じて第3ピンチロール6cを
開けて、チューブ延伸のための空気の封入を行う。
【0021】この空気の封入は、成形開始時に外冷装置
4やプリサイジング水槽5を通すことによって形状を安
定させたチューブTを、加熱筒1において延伸可能な温
度までチューブ温度を上昇させた後に、第4ピンチロー
ル6d側から圧縮空気吐出装置(図示せず)を用いてな
される。空気の封入を行う場合には、まず、第4ピンチ
ロール6dの後に垂らしてあったチューブを空気の吹き
込みを行いやすい場所で切断する。
【0022】第4ピンチロール6dは、第3ピンチロー
ル6cと表面処理装置9との間に設けられている。第4
ピンチロール6dは、他のピンチロールと異なってロー
ルの中央部に溝が形成されているため、第4ピンチロー
ルをチューブTが通過する際には、この溝の分だけチュ
ーブTの先端部が開くこととなる。従って、チューブT
内にエアの封入を行う場合には、この溝を利用してでき
た空間から作業者が圧縮空気吐出装置を用いて、圧力調
整された空気を入れ込む。
【0023】このとき、入れ込んだ空気が第1ピンチロ
ール6aと第2ピンチロール6bとの間に入りすぎない
ように、瞬時に第2ピンチロール6bを閉じる。そし
て、第2ピンチロール6bと第4ピンチロール6dとの
間に必要十分な空気を入れ終えたら第3ピンチロール6
cを閉じる。なお、このときに第2ピンチロール6bを
閉じたままにすると、加熱筒1で加熱されたチューブT
が偏平状態のままくっついてしまい、第4ピンチロール
6d後のチューブTの口が開かなくなってしまうため、
第2ピンチロール6bは開いておく。
【0024】また、入れ込む空気の圧力が低すぎるとチ
ューブTを延伸させる力が発生せず、高すぎるとチュー
ブTが破裂してしまうため、空気の圧力は、チューブT
を形成する樹脂の性質や加熱筒1の温度等を考慮し適宜
調整を行う。なお、この第4ピンチロール6dは、チュ
ーブT内に空気を封入するときに補助的に用いるもので
あるため、空気を封入しないときには開けておく。
【0025】このようにして空気が封入されたチューブ
Tは、プリサイジング水槽5によって成形・冷却され
て、形態を安定させた後、第1ピンチロール6aによっ
て引き取られ、図2および図3における左方である繰出
方向に送り出される。第1ピンチロール6aによって引
き取られたチューブは、加熱筒1内に送り込まれ、この
加熱筒1の左方に設けられた第2ピンチロール6bによ
って引き取られる。
【0026】プリサイジング水槽5は、チューブを所要
の外径に形成(プリサイジング)した後、冷却して、後
述するようにサイジング水槽7における最終形状への形
成が容易であるとともに、十分な熱収縮特性を有する外
径寸法および厚さで安定させるものである。
【0027】プリサイジング水槽5は、略円筒形状に形
成されたプリサイジング部を有している。プリサイジン
グ部の内径はダイ3の出口の外径よりも小さい径に形成
されており、このプリサイジンング部には、ダイ3から
押し出されたチューブが送り込まれる。プリサイジング
部内に位置するチューブ内には詳細を後述するように圧
縮空気が吹き込まれる。ここで、チューブは外周がサイ
ジング部の内周に当接しているため、径方向よりも流れ
方向(チューブの軸方向)に大きく延伸される。このよ
うに延伸されたチューブは、プリサイジング水槽5にお
ける水槽部において冷却することにより形態を安定させ
る。
【0028】加熱筒1は、プリサイジング水槽5によっ
て冷却されたチューブを、再度延伸可能な温度まで加熱
するものである。以下、図1および図4を加えてこの加
熱筒1について説明する。加熱筒1は、ダイ3側に位置
する第一加熱部1aとサイジング水槽7側に位置する第
二加熱部1bとから構成されている。ここで、第一加熱
部1aと第二加熱部1bとは、詳細を後述するヒータ1
4および温度センサOの配設位置等が異なるのみで基本
的な構成は同一であるため、以下第一加熱部1aを例に
とってその構成を説明する。
【0029】第一加熱部1aは、矩形の箱状に形成され
たケース11と、このケース11の内側に配設される2
枚のヒータホルダプレート12,12とを有して構成さ
れている。ヒータホルダプレート12は、中央部に貫通
孔12aが形成されており、この貫通孔12aからは放
射状に伸びる切り欠き12bが等間隔で6箇所形成され
ている。この切り欠き12bが伸びる方向の延長線上に
は、各切り欠き12b毎にヒータホルダ15が配設され
ている。
【0030】このように構成されたヒータホルダプレー
ト12は、ケース11の内側から突出した保持金具11
aに取り付けられることにより、ケース11に対してし
っかりと取り付けられる。ケース11に取り付けられた
ヒータホルダプレート12には、遠赤外線ヒータ14が
取り付けられている。遠赤外線ヒータ14は円柱状に形
成されており、その両端部をヒータホルダ15によって
保持させることによりヒータホルダプレート12に取り
付けられる。
【0031】この遠赤外線ヒータ14の取り付けは、図
1(A)に示すように貫通孔12a内から矢印Cで示す
ように切り欠き12b内に挿入し、両端をヒータホルダ
15に係止させることによってなされる。従って、2枚
のヒータホルダプレート12,12は、遠赤外線ヒータ
14の両端の間隔にほぼ等しい間隔を有してケース11
内に配設され、各遠赤外線ヒータ14は、各切り欠き1
2b内に位置した状態で保持される。
【0032】このようにして各ヒータホルダ15に遠赤
外線ヒータ14の取り付けを行った後は、貫通孔12a
内に半断射板13が取り付けられる。半断射板13は、
パンチングプレートによって円筒状に形成され、上下方
向に2分割可能な構成となっている。このように構成さ
れた半断射板13は、貫通孔12aの回りに形成された
取付用フランジ12cとネジ止めされる。半断射板13
は、遠赤外線ヒータ14からの熱が直接チューブTに達
しないようにするとともに、成形中に切れたチューブT
や、チューブTからの水だれが直接遠赤外線ヒータ14
に当たらないようにするためのものである。
【0033】第一加熱部1aおよび第二加熱部1bにお
けるケース11の左右側面には、第1ピンチロール6a
から繰り出されたチューブTが通過可能な、チューブ通
過孔11cが形成されており、貫通孔12aの中心(半
断射板13の軸)はこのチューブ通過孔11cの中心と
一致するように配設されている。
【0034】このように形成されたケース11の外側端
面にはチューブガイド16が配設されている。チューブ
ガイド16は、チューブ通過孔11cの径よりも若干小
さい内径を有して、フェルトによってリング状に形成さ
れたガイド部材16aと、このガイド部材16aをチュ
ーブ通過孔11cと同心円上に固定するガイドホルダ1
6bとからなる。
【0035】なお、図1(B)に示す第二加熱部1bに
おいても、前記の第一加熱部1aと同様にケース11に
ヒータホルダプレート12,12を取り付け、このヒー
タホルダプレート12,12に設けたヒータホルダ15
に遠赤外線ヒータ14を取り付けることとしているが、
第二加熱部1bにおいては、ヒータホルダプレート1
2,12の切り欠き12bを30°ずらした位置に形成
している。これにより、第一加熱部1aおよび第二加熱
部1bにおいては、30°位相がずれた状態で遠赤外線
ヒータ14が円形に配設されることとなる。
【0036】遠赤外線ヒータ14は、電圧の調整を行う
ことによって発熱温度の調整が可能に構成されている。
そして、第一加熱部1aおよび第二加熱部1bには、ヒ
ータ全部の電圧を調整するために各加熱部内の全体の雰
囲気温度を測定する温度センサOが設けられている。各
遠赤外線ヒータ14の温度調整は、ヒータ温度調整ボッ
クスHに各遠赤外線ヒータ14に対応して設けられたボ
リュームVの調整を行うことによってなされる。
【0037】このように形成された第一加熱部1aおよ
び第二加熱部1bは、取付部材18によって基台19上
に一列に並んで取り付けられる。取付部材18は、各加
熱部1a,1bの両側に配設される外側部材18aと、
両加熱部1a,1bの間に配設される中間部材18bと
からなる。
【0038】中間部材18b上には、中間ガイド17が
取り付けられている。この中間ガイド17は、フェルト
によって形成された中間ガイド部材17aと、この中間
ガイド部材17aを保持する中間ガイド保持部材17b
とからなり、加熱筒1内を通過するチューブTが両加熱
部1a,1bの間でたるまないようにしている。
【0039】このように形成された加熱筒1には、プリ
サイジング水槽5によって冷却されたチューブTが繰り
込まれるが、チューブTは第4ピンチロール6dの後
で、円周方向の複数箇所(ヒータ14の配設位置と同じ
位置および同じ数が望ましい)において厚さの測定がな
される。そして、例えば図1(A)においてDで示す部
分の厚さが、他の部分の厚さよりも厚かった場合には、
このD部に最も近い位置にある遠赤外線ヒータ14dの
温度を、他の遠赤外線ヒータ14の温度よりも高くす
る。
【0040】このようにして、厚さの厚い部位が特に高
い温度となるように加熱されたチューブTは、第2ピン
チロール6bによってサイジング水槽7に繰り出され
る。サイジング水槽7においては、高い温度になってい
る部分の延伸量が他の部分よりも大きくなるため、チュ
ーブTにおける厚さを均一にすることができる。そし
て、サイジング水槽7通って繰り出されたチューブは、
第3ピンチロール6cによって引き取られるため、この
サイジング水槽7において延伸されるとともに冷却され
ることとなり、所要の外径で形成された肉厚の均一なチ
ューブTを得ることができる。
【0041】サイジング水槽7は、図5に示すように、
サイジング部7aと水槽部7bとを有して構成され、サ
イジング部7aは、水槽部7bにおけるダイ3側(図5
においては右側)の側面に配設されている。サイジング
部7aは略円筒形状に形成され、その内径φは最終的に
形成されるチューブTの外径(所要の外径)に形成され
ている。
【0042】このように形成されたサイジンング部7a
には、ダイ3から押し出されたチューブTが第2ピンチ
ロール6bによって送り込まれ、そのまま水槽7b内に
送り込まれる。ここで、サイジング部7a内に位置する
チューブT内には空気が封入されているため、チューブ
Tは外周がサイジング部7aの内周に当接するまで延伸
される。このように延伸されたチューブTの外周および
サイジング部7aの外周には水槽部7b内に配設された
シャワーノズル7cから冷却水Wが散布される。この冷
却水Wの散布により、チューブTはサイジング部7aの
内径φを外径とした形状寸法で安定する。
【0043】ここで、延伸を行うために第2ピンチロー
ル6bと第3ピンチロール6cとの間に封入された空気
は、第3ピンチロール6c側から抜ける場合がある。チ
ューブTは、第3ピンチロール6cにおいて偏平化され
るが、チューブ内のエアが抜けるとチューブTの径が小
さくなり、偏平化したチューブTの幅が狭くなる。この
ため、形成装置Sにおいては、チューブレギュレータ8
においてチューブの幅を測定し、測定されたチューブの
幅が所定幅よりも小さい場合には、チューブTの径が細
くなったと判断して第3ピンチロール6cを第2ピンチ
ロール6b側に移動させることによりチューブTの幅
(径)を一定に保つようにしている。なお、この幅の測
定はチューブTの幅の増減を遮光量の増減として測定可
能なレーザセンサ等を用いてなされる。
【0044】すなわち、チューブT内の空気が第3ピン
チロール6c側から抜ける場合はあっても、両ピンチロ
ール6b,6cにおいては、チューブTは偏平化してあ
る程度密着するようになっている。このため、第3ピン
チロール6cを第2ピンチロール6bの方に移動させれ
ば、両ピンチロール6b,6c間に封入されているエア
はほとんど漏れずに、チューブTを膨張させる(延伸さ
せる)。従って、第3ピンチロール6cの移動量の調整
を行うことにより、サイジング水槽7において最終的に
形成されるチューブTの外径を一定に保つことができ
る。
【0045】このようにして第3ピンチロール6cによ
って引き取られたチューブは、表面処理装置9によって
表面処理された後、巻取機10に巻き取られる。巻取機
10に巻き取られるチューブTは偏平状態で巻き取られ
るが、チューブTの厚みが厚いときには偏平状態に折り
畳もうとしてもその両端部をしっかりと偏平に折り畳む
ことができずに中央部よりも両端部が高い形状となる。
従って、このままチューブTの巻き取りを行うと、中央
部が大きくへこんだ状態でチューブTが巻き取られるこ
ととなる。
【0046】このため、チューブTを巻取装置10の巻
取ドラム101に巻き取る場合には、表面処理装置9に
設けられた第5ピンチロール9a直後において、揺動ロ
ール上を移動させた後に巻取装置10に巻き取るように
する。揺動ロールは、一端が円錐状に揺動自在に保持さ
れ、他端が円を描くように回転する。これにより、揺動
ロールは円錐状の軌跡を描くように揺動することとなる
ため、この揺動ロール上を移動するチューブTは、左右
方向に移動しながら巻き取られる。従って、両端の厚く
なった部分と中央の薄い部分とが交互に重なるようにし
て巻き取られて行くため、巻き取られた状態のチューブ
Tを中央部にへこみの無い円柱状とすることができる。
【0047】なお、上記の成形装置Sにおいては、加熱
筒1における各遠赤外線ヒータ14の温度設定を、巻き
取ったチューブTの作業者による厚さの測定結果に基づ
いて行うこととしている。しかしながら、本発明はこれ
に限られるものではなく、例えば、第4ピンチロール6
dから巻取装置10までの間で非接触式の厚みセンサを
使用して厚さを測定し、その測定結果をヒータ温度調整
ボックスにフィードバックすることによって、厚さ調整
を自動的に行わせるようにしてもよい。
【0048】また、加熱筒1は、必ずしも二つの加熱部
1a,1bによって構成する必要はなく、一つもしくは
三つ以上の加熱部を有した構成としてももちろんよい。
なお、加熱筒1内に配設される遠赤外線ヒータ14の配
設位置、本数は成形するチューブの大きさや材料によっ
て適宜変更されるものである。さらに、チューブを加熱
するための加熱手段としては、遠赤外線ヒータに限られ
るものではなく、他の構成のヒータであってももちろん
よい。
【0049】なお、上記の成形装置Sは、単層のチュー
ブを形成するように構成されているが、本発明に係るチ
ューブ成形装置は、単層チューブの形成用に限られるも
のではなく、2層以上のチューブの形成装置としてもも
ちろん用いることができる。なお、2層以上のチューブ
の形成を行う場合には、押出機を複数用意して各々の押
出機からダイ3に樹脂を供給し、ダイにおいて各樹脂を
合流させた後、複数層のチューブとしてダイ3からの押
し出しを行う。
【0050】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について説明
する。本実施例は、材料としてポリ塩化ビニルを用い、
直径が50mmで厚さが100μm(以下「50mm×
100μm」のように記す)、50mm×50μm、1
50mm×100μm、150mm×50μm等のチュ
ーブTを成形可能な成形装置Sである。
【0051】このようなチューブTの成形を行う場合に
は、遠赤外線ヒータ14として、AC200V、500
Wでヒータ長が約400mmのものを用いている。そし
て、各加熱部1a,1bにおいて、加熱するチューブT
の軸を中心に、210mmのピッチ円直径で等間隔に6
本づつ配設されている。これにより、加熱筒1内の雰囲
気温度を約200°Cに上昇させることができ、加熱対
象であるチューブTの表面温度を80°Cに上昇させる
ことができる。
【0052】このように構成された加熱筒1を有する成
形装置Sによれば、例えば厚さが100μmのチューブ
の成形を行ったとき、ダイ3において偏肉調節ボルトの
みでチューブTの厚さの調節を行った場合、最大値が1
09μm、最小値が77μmであったものが、加熱筒1
において遠赤外線ヒータ14の温度調節を行うことによ
って、最大値を99μm、最小値を86μmとすること
ができる。すなわち、偏肉調節ボルトの調節のみであっ
た場合は、厚さの差が32μm(偏肉度16%)あった
ものが、加熱筒1での調節を行うことにより厚さの差を
13μm(偏肉度6.5%)とすることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチューブ
成形方法および成形装置は、最終的な外径にチューブを
延伸する前に、チューブの円周上の所望の部分を他の部
分よりも加熱させることができるため、延伸時において
所望の部分の延伸量を大きくして、チューブの厚さを薄
くすることができる割合を大きくすることができるよう
に構成されている。このため、本成形方法および成形装
置を用いれば、ダイによる調整では是正することができ
なかった厚みのむらを解消することができ、均一な厚み
を有するチューブを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチューブ成形装置に設けられた加
熱筒の図4におけるA−A断面およびB−B断面図であ
る。
【図2】上記チューブ成形装置の全体を示す正面図であ
る。
【図3】上記チューブ成形装置の図2におけるIII矢
視図である。
【図4】上記チューブ成形装置における加熱筒部の拡大
図である。
【図5】上記チューブ成形装置におけるサイジング部の
拡大図である。
【符号の説明】
1 加熱筒 2 押出機 3 ダイ 4 外冷装置 5 プリサイジング水槽 6 ピンチローラ 7 サイジング水槽 8 チューブレギュレータ 9 表面処理装置 10 巻取装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂をダイから押し出すことによっ
    てチューブの成形を行うチューブ成形工程と、 このチューブ成形工程によって形成した前記チューブを
    径方向に延伸可能な状態まで加熱する加熱工程と、 この加熱工程によって加熱された前記チューブを径方向
    に延伸させて所要の外径および厚さに成形する延伸工程
    とからなるチューブ成形方法であって、 前記チューブを径方向に延伸可能な状態まで加熱する際
    に、前記チューブの円周上において温度差を設けること
    により前記チューブの径方向の延伸時に延伸量を変化さ
    せ、前記チューブの円周上の厚みの調整を可能にしたこ
    とを特徴とするチューブ成形方法。
  2. 【請求項2】 溶融樹脂をダイから押し出すことによっ
    てチューブの形成を行うチューブ成形手段と、 このチューブ成形手段によって成形された前記チューブ
    を径方向に延伸可能な温度に加熱する加熱手段と、 この加熱手段によって加熱された前記チューブを径方向
    に延伸させる延伸手段とを有するチューブ成形装置であ
    って、 前記加熱手段が、前記チューブの外側において前記チュ
    ーブと同心円上に並んで位置するとともに各々の温度調
    整が可能な複数のヒータからなり、 前記ヒータの温度調整により、前記延伸手段における延
    伸時に前記チューブの円周上に温度差を設けることが可
    能であることを特徴とするチューブ成形装置。
  3. 【請求項3】 前記チューブが径方向に収縮性を有する
    チューブであり、 前記ダイから押し出された前記チューブを所要の外径お
    よび厚さに形成するとともに冷却して硬化させる事前成
    形手段を有し、 前記加熱手段によって、前記事前成形手段で形成された
    前記チューブを径方向に延伸可能な温度に再加熱するこ
    とを特徴とする請求項2に記載のチューブ成形装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段が、前記チューブの軸方向
    に直列に並んで配設された複数の加熱部材からなり、 前記各加熱部材毎に前記ヒータの円周方向の位相がずれ
    て配設されていることを特徴とする請求項2もしくは請
    求項3に記載のチューブ成形装置。
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