JPH10132202A - 貫流ボイラ - Google Patents

貫流ボイラ

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Publication number
JPH10132202A
JPH10132202A JP29976996A JP29976996A JPH10132202A JP H10132202 A JPH10132202 A JP H10132202A JP 29976996 A JP29976996 A JP 29976996A JP 29976996 A JP29976996 A JP 29976996A JP H10132202 A JPH10132202 A JP H10132202A
Authority
JP
Japan
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water pipe
flame
combustion
water
combustion chamber
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Application number
JP29976996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiro Takemura
與四郎 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Research Co Ltd
Nippon Thermoener Co Ltd
Original Assignee
Ebara Research Co Ltd
Ebara Boiler Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Research Co Ltd, Ebara Boiler Co Ltd filed Critical Ebara Research Co Ltd
Priority to JP29976996A priority Critical patent/JPH10132202A/ja
Publication of JPH10132202A publication Critical patent/JPH10132202A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率が低下してしまうことを防止しつつ、
コンパクトな構成で大容量化を図ることができ、しかも
排ガス中のNOx及びCOガス成分を低減させることが
できる貫流ボイラを提供する。 【解決手段】 上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸び
る複数の水管3で接続し、水管から燃焼室5aを囲繞す
る水管列4aを形成するとともに、水管列を構成する水
管3と水管3の間に燃焼室に向けて可燃ガスを噴出する
炎孔群21を複数設け、燃焼室5aを囲繞する水管列4
aの一部に燃焼ガス出口部7aを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス燃料を利用し
た予混合式の貫流ボイラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の上記貫流ボイラの一般的な構成を
図15及び図16に示す。同図に示すように、上下に所
定間隔離間して一対の管寄せ1,2が配置され、この上
下管寄せ1,2は、鉛直方向に延びる複数の水管3で接
続されている。この水管3の内、外側に位置する水管3
は、互いに接触した状態で環状に配置されて水管列4が
形成され、この水管列4の内部が燃焼室5となるように
構成されている。そして、この水管列4の水管の欠落部
に予混合式バーナである表面燃焼式バーナ6が設置さ
れ、更に水管列4の他方の欠落部に燃焼ガス出口部7が
設けられている。
【0003】そして、図示しない混合室で予め混合され
た予混合気(可燃ガス)8がダクト9に導入されてバー
ナ6から燃焼室5に向けて噴出し、点火により燃焼して
火炎10を形成する。燃焼ガス11は、水管3と熱交換
した後、燃焼ガス出口部7から外部に排出されるように
なっている。
【0004】
【発明が解決しよとする課題】しかしながら、上記従来
の貫流ボイラにあっては、水管とは独立したバーナが必
要であったため、以下のような問題があった。
【0005】即ち、ボイラの大容量化を図るため、バー
ナ燃焼面をそのままとして燃焼量を増大しようとする
と、バーナを通過する予混合気(可燃ガス)の通気損失
が急増して、送風圧が増大し、送風機が大型化してしま
う。バーナ燃焼面を広くして燃焼量を増大しようとする
と、燃焼室に臨むバーナ取付面を広くする必要があり、
このため燃焼室の形状を容量に比例させて大きくする必
要があり、ボイラが大型化してしまう。
【0006】尚、バーナ燃焼面を広くするために、水管
列が占めていた面に水管列に代えて新たなバーナを配置
して大容量化を図った場合には、燃焼室を構成する面に
占める水冷伝熱面の割合が減少し、燃焼室における吸熱
量が減少して、ボイラの熱効率が低下してしまう。
【0007】又、上記従来の貫流ボイラにあっては、バ
ーナからの火炎は環状水管列の内側に形成された燃焼室
内に保炎されるが、火炎から環状水管列の内側に配され
た水管までの距離が長いと火炎温度が上昇して排ガス中
のNOx が上昇し、逆に、環状水管列の内側に配され
た水管を火炎の近傍に配した場合には、火炎は冷却され
て低NOx 燃焼が可能であるが、COガスが発生する
問題がある。
【0008】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、熱効率が低下してしまうことを防止しつつ、コン
パクトな構成で大容量化を図ることができ、しかも排ガ
ス中のNOx及びCOガスを低減させることができる貫
流ボイラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸びる複数の水
管で接続し、前記水管から燃焼室を囲繞する水管列を形
成するとともに、前記水管列を構成する水管と水管の間
に前記燃焼室に向けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数
設け、前記燃焼室を囲繞する水管列の一部に燃焼ガス出
口部を設けたことを特徴とする。
【0010】又、請求項2に記載の発明は、上下に配置
した管寄せを鉛直方向に伸びる複数の水管で接続し、前
記水管から燃焼室を囲繞する水管列を形成するととも
に、前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室
に向けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、前記管
寄せに燃焼ガス出口部を設けたことを特徴とする。
【0011】又、請求項3に記載の発明は、上下に配置
した管寄せを鉛直方向に伸びる複数の水管で接続し、前
記水管から燃焼室を囲繞する水管列を形成するととも
に、前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室
に向けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、該炎孔
群の前方に火炎冷却用水管と該水管及び他の水管で囲ま
れた断熱空間とを設け、更に前記水管列の一部に燃焼ガ
ス出口部を設けたことを特徴とする。
【0012】又、請求項4に記載の発明は、上下に配置
した管寄せを鉛直方向に伸びる複数の水管で接続し、前
記水管から燃焼室を囲繞する水管列を形成するととも
に、前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室
に向けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、該炎孔
群の前方に火炎冷却用水管と該水管及び他の水管で囲ま
れた断熱空間とを設け、更に前記管寄せに燃焼ガス出口
部を設けたことを特徴とする。
【0013】又、請求項5に記載の発明は、前記炎孔群
を水管のひれ部に設けたことを特徴とする。
【0014】このように構成した本発明によれば、水管
列を構成する水管と水管の間に燃焼室に向けて可燃ガス
を噴出する炎孔群を複数設け、燃焼室を取囲む円周面に
配置された複数の炎孔群から燃焼室に向けて可燃ガスを
噴出させて燃焼させることができ、これによって、燃焼
室の寸法と形状を大型化することなく、十分なボイラ燃
焼面を得ることができる。そして、水管に十分に伝熱し
た燃焼ガスを水管列の一部に設けた、又は管寄せに設け
た燃焼ガス出口部から外部に排出することができる。
【0015】更に、火炎冷却用水管で火炎を冷却すると
ともに、断熱空間でCOガスをCO2ガスに変化させ
て、NOx及びCOガス成分を低減させることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0017】図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形
態における貫流ボイラを示すもので、この貫流ボイラに
は、所定間隔離間して上下に配置された一対の管寄せ
1,2が備えられ、この管寄せ1,2は、鉛直方向に延
びる複数の水管3で接続されている。そして、前記水管
3のうち、外側に位置する水管3は、所定間隔離間した
状態で円環状に並列に配置されているとともに、互いに
隣接する水管3,3間をひれ20で塞いで内部に燃焼室
5aを構成した水管列4aが形成されている。
【0018】そして、図1において、約左半分に位置す
る前記ひれ20の約下半分には、図3に示すように前記
燃焼室5aに向けて予混合気(可燃ガス)8を噴出する
多数の炎孔群からなる炎孔群21が設けられている。炎
孔群21は、図示するように燃焼室5aを囲繞する水管
3からなる水管列4aの、略左半分の円周面に沿って、
複数組が配置されている。そして、図1において右半分
に位置する部分には、前記水管列4aの一部に前記ひれ
20を省略した燃焼ガス出口部7aが設けられている。
【0019】ここに、この例においては、図3に詳細に
示すように、ひれ20にその長手方向に沿って細ピッチ
で複数列(図では2列)に亘って延びる多数の小孔20
aを設け、これらの小孔20aの集合を1組の炎孔群2
1として用いる。尚、図4に示すように、平板30と波
板31とを積層した積層体32の内部に形成される多数
の孔32aを炎孔群21としても良く、このことは以下
の例においても同様である。
【0020】そして、図1に示すように前記炎孔群21
が形成された領域を外から囲むように、円弧状に延びる
ダクト9aが設けられ、このダクト9aの上流側に、図
示しないが、送風器および燃焼ガスと空気を混合する混
合器室が配置されている。
【0021】これによって、可燃ガスである予混合気8
は、ダクト9a内に導入された後、燃焼室5aを囲繞す
る円周面に設けられた多数の炎孔群21から燃焼室5a
に向けて噴出し、図示しない点火装置により点火されて
燃焼室5a内に火炎10を形成する。燃焼ガス11は、
各水管3と熱交換した後、水管列4aに設けられたガス
出口部7aから煙導に排出されるようになっている。
【0022】ここで、前記のように、炎孔群21を水管
列4aを構成するひれ20に設けることにより、燃焼室
5aを囲んだ水管列4aのひれ20のあるところならば
何処にでも炎孔群21による燃焼面を設けることができ
て、水管列4aで燃焼室5aを囲んだまま広い燃焼面を
実現できる。これにより、バーナ燃焼面を取り付けるた
めの従来の水管なしスペースを省略して、燃焼室を燃焼
に必要な最小容量とすることができる。
【0023】また、広い燃焼面を形成することにより、
予混合気8が炎孔群21を通過する際の通気抵抗を小さ
くすることができ、送風圧を増大させることなく、送風
機の小型化を図ることができ、同時に、燃料ガスの供給
圧力も低くすることができる。そして、燃焼室5aはそ
の周囲を水管列4aで囲まれ、且つ、各火炎10は、水
管3,3に挟まれた水管列4aの近傍に形成されるた
め、火炎からの熱を近傍の水管列4aで効率良く吸熱す
ることができる。このように、火炎からの熱を近傍の水
管3が効果的に吸熱することにより、伝熱効率を高める
と共に火炎の温度が下がる。
【0024】また、各ひれ20に設けられた複数組の炎
孔群21の間には、水管3の存在によって隙間が設けら
れた形となり、この隙間で燃焼気の再循環流を発生させ
て安定した燃焼を行わせることができ、火炎温度の低減
と相まってこの燃焼気の自己再循環流により低NOx
燃焼を実現できる。
【0025】ここに、前述のように、ひれ20の約下半
分の領域、即ち、水管3のなかでも缶水に満たされて火
炎10を噴出して加熱して良い水管部の近傍に炎孔群2
1を設けることにより、火炎10による水管3の過熱を
防止することができる。これは、貫流ボイラの場合に
は、缶水は水管の下部管寄せから上部管寄せまでの全長
にわたって満たされていないため、水管の全長を火炎で
加熱すると、缶水で満たされていない領域の水管は過熱
して、変形または損傷の懸念があるからである。そこ
で、缶水で満たされた水管3の下方部のみにバーナ燃焼
面を設けて加熱することにより、前述した問題が生じな
い。
【0026】また、缶水で満たされた水管3の表面温度
は低いので、火炎10で加熱する際に、火炎10と水管
3との温度差が大きくなり、火炎10から水管3への伝
熱量を大きくすることができる。しかも、炎孔群21が
水管3に隣合わせて設けてあって、水管3により冷却さ
れて過熱しないため、炎孔部は熱劣化せず長寿命で、且
つ、逆火しないバーナとすることができる。
【0027】なお、図示していないが、水管列に設けた
バーナ燃焼面を分割して、各燃焼面の空燃比を変えて濃
燃焼域と希薄燃焼域を構成することにより、多段燃焼に
よる低NOx 燃焼も実現できる。
【0028】図5及び図6は、上記第1の実施の形態の
変形例を示すもので、この例は、外側に位置する水管3
を矩形状に配置して、矩形状の水管列4bで囲まれた燃
焼室5bを形成する。この矩形状の水管列4bの一辺側
に位置するひれ20に炎孔群21を設けて、この炎孔群
21が形成された領域をダクト9bで囲み、更にこのダ
クト9bと向かい合う辺側に燃焼ガス出口部7bを設け
たものである。
【0029】このように、水管列及び該水管列で囲まれ
た燃焼室をボイラの設置場所等に合わせて任意の形状に
形成することができる。
【0030】図7及び図8は、本発明の第2の実施の形
態における貫流ボイラを示すもので、前記図1及び図2
に示す例と異なる点は、以下の通りである。即ち、外側
に位置する円管3を所定間隔離間させて円環状に並列に
配置し、全ての円管3,3間をひれ20で塞いで燃焼室
5cを囲む水管列4cを形成するとともに、内側に位置
する水管3を円環状に並べて、その一部に隙間Sを形成
し、更に上部管寄せ1の中央部に燃焼ガス出口部7cを
設けたものである。
【0031】これによって、ダクト9c内に導かれた予
混合気(燃焼ガス)8は、ひれ20に設けられた炎孔群
21を通過して、図示しない点火装置により点火され、
燃焼室5c内に火炎10を形成した後、燃焼ガス11は
水管3と熱交換して、上部管寄せ1に設けられた燃焼ガ
ス出口部7cから煙導に排出されるようになっている。
【0032】ここで、上部管寄せ1は環状に構成してあ
り、環状の中に燃焼ガスを通過させるためのガス出口部
7cを設けてある。このように構成することにより、燃
焼ガス出口部7cを管寄せ1の内周側に設けて、ボイラ
のよりコンパクト化を図ることができる。
【0033】図9及び図10は、上記第2の実施の形態
の変形例を示すもので、この例は、外側に位置する水管
3を矩形状に配置して矩形状に連続した水管列4dで囲
まれた燃焼室5dを形成するとともに、内側に位置する
水管3も矩形状に並べてその一部に隙間Sを形成し、更
に上部管寄せ1の中央部に燃焼ガス出口部7dを設けた
ものである。
【0034】図11及び図12は、本発明の第3の実施
の形態における貫流バーナを示すもので、上記各形態と
異なる点は、以下の通りである。
【0035】即ち、外側に位置する円管3を所定間隔離
間させて円環状に並列に配置し、全ての円管3,3間を
ひれ20で塞いで燃焼室5eを囲む水管列4eを形成す
るとともに、全てのひれ20の約下半分に炎孔群21を
設け、この炎孔群21の全形成領域を円環状に延びるダ
クト9eで外側から覆う。そして、前記水管列4eの内
側に該水管列4eに近接させて各ひれ20と対向する位
置に火炎冷却用水管40aを円環状に配置し、更にこの
火炎冷却用水管40aと内側に位置する水管3との間に
断熱空間41aを設けたものである。
【0036】ここに、前記内側に位置する水管3は、所
定間隔離間した状態で円環状に配置されており、また、
上部管寄せ1の中央部に燃焼ガス出口部7eが設けられ
ている。
【0037】これによって、ダクト9e内に導かれた予
混合気(燃焼ガス)8は、ひれ20に設けられた炎孔群
21を通過して、図示しない点火装置により点火され、
燃焼室5e内に火炎10を形成する。この時、火炎10
は、火炎冷却用水管40aで冷却され、更に燃焼ガス1
1中のCOガスは断熱空間41aで酸化されてCO2
スとなる。そして、燃焼ガス11は内側に位置する水管
3と熱交換して、上部管寄せ1に設けられた燃焼ガス出
口部7eから煙導に至るようになっている。
【0038】即ち、各火炎10は、炎孔群21を挟んだ
水管列4eの両側の水管3,3と炎孔20の先の火炎冷
却用水管40aで囲まれた空間内に形成され、同時に火
炎冷却用水管40aにより冷却されて火炎温度が低減し
てNOxの生成が抑制される。しかも、このように火炎
を急冷すると、燃焼反応を抑制してCOガスの発生を伴
うことになるが、ここで、火炎冷却用水管40aの下流
に設けた断熱空間41a内に流入した燃焼ガス11は、
例えば1000〜1500℃に維持され、これによっ
て、COはCO2 に酸化されて、COガスの生成が抑制
されるようになっている。
【0039】図13及び図14は、本発明の第4の実施
の形態における貫流ボイラを示すもので、上記各例と異
なる点は、以下の通りである。
【0040】即ち、外側に位置する水管3を矩形状に配
置して矩形状の水管列4fで囲まれた燃焼室5fを形成
するとともに、この矩形状の水管列4fの一辺側に位置
するひれ20に炎孔群21を設けて、この炎孔群21が
形成された領域をダクト9fで囲み、更に前記各炎孔群
21を設けたひれ20に互いに対向する位置に火炎冷却
用水管40bを配置し、この火炎冷却用水管40bと直
線状に並ぶ内側の水管3との間に断熱空間41bを設け
たものである。
【0041】ここに、前記内側に位置する水管3は、所
定間隔離間した状態で、前記火炎冷却用水管40bと平
行に2列に並べられ、また、水管列4fの一部に燃焼ガ
ス出口部7fが設けられている。
【0042】これによって、ダクト9f内に導かれた予
混合気(燃焼ガス)8は、ひれ20に設けられた炎孔群
21を通過して、図示しない点火装置により点火され、
燃焼室5f内に火炎10を形成するのであるが、この
時、火炎10は、火炎冷却用水管40bで冷却されてN
Oxが抑制される。更に燃焼ガス11中のCOガス成分
は、断熱空間41bで酸化されその大部分がCO2 ガス
となって、内側に位置する水管3と熱交換して、水管列
4fに設けられた燃焼ガス出口部7fから煙導に排出さ
れるようになっている。
【0043】
【発明の効果】上記のように、本発明は、燃焼室を囲ん
だ水管列のひれに炎孔を設けてバーナ燃焼面とすること
により、次のような効果を奏する。
【0044】1) 広いバーナ燃焼面を設けても、バー
ナを取り付けるための燃焼室に臨む水管なしスペースを
確保する必要がないため、燃焼室を大形化する必要がな
い。即ち、従来の水管なしスペースにバーナを設けたも
のは、バーナの取付スペースに応じて燃焼室の形状と寸
法を大型化する必要があった。本発明によれば、燃焼室
を囲んだ水管列のひれ部分にバーナ燃焼面を形成してい
るため、バーナを設置するための水管なしスペースを確
保する必要がなくなり、燃焼室の形状と寸法を大型化す
ることなく、燃焼室は燃焼に必要な最小容積として、ボ
イラをコンパクトにすることができる。
【0045】2) 水管列のひれ部分にバーナ燃焼面を
設けているため、バーナ燃焼面を設けても燃焼室を囲む
伝熱面積を減じることがない。即ち、本発明によれば、
従来ではバーナが占めていた面にも水管列を設けること
ができ、火炎からの輻射熱を効率良く吸収することがで
きる。特に、火炎を噴出する炎孔群が水管の間にあるた
めに、火炎が水管の近傍に形成されて火炎からの熱を効
果的に吸熱することができる。
【0046】3) 火炎の熱を近傍の水管で吸収して、
火炎温度を下げることができる。また、各ひれに設けら
れた一群の火炎の間に水管で火炎の隙間を設けており、
この隙間に燃焼気の再循環流が発生して、安定した燃焼
を行うことができる。更に、火炎温度の低減と相まって
燃焼気の自己再循環流による低NOx 燃焼も同時に実
現できる。
【0047】4) 燃焼室を囲む水管列の面であればバ
ーナ燃焼面を広く構成することができ、バーナ単位面積
当たりの通過混合気量を小さくして、バーナ通気損失を
小さくすることができる。これにより、送風圧を増大せ
ず、送風機の小型化を図ることができる。同時に、燃料
ガスの供給圧力も低くすることができる。
【0048】5) 水管のなかでも缶水に満たされて火
炎を噴出して加熱して良い水管部にだけ炎孔群を設ける
ことにより、火炎による水管の加熱の懸念をなくすこと
ができる。また、缶水で満たされた水管の表面温度は低
いので、火炎と水管との温度差を大きくして、火炎から
水管への伝熱量を大きくすることができる。
【0049】6) 燃焼室を囲んだ水管列の水管間に炎
孔群を設けて、バーナ燃焼面となし、炎孔の先に火炎冷
却用水管とその下流に断熱空間とを設けることにより、
次の効果を生み出す。即ち、火炎は炎孔群を挟んだ水管
列の両側の水管と炎孔群の先の火炎冷却用水管で囲まれ
た空間内に形成され、冷却されてNOx の生成が抑制
される。また、火炎冷却用水管の下流に設けた断熱空間
でCOガス成分は酸化されて、COガス成分の生成を抑
制して、低NOx 、低CO燃焼を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における貫流ボイラ
の横断平面図。
【図2】同じく、縦断正面図(図1のA−A線断面
図)。
【図3】同じく、ひれ及び炎孔の部分を示す拡大図。
【図4】ひれ及び炎孔の他の例を示す図3相当図。
【図5】第1の実施の形態における貫流ボイラの変形例
を示す図1相当図。
【図6】同じく、図5のB−B線断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態における貫流ボイラ
の図1相当図。
【図8】図7のC−C線断面図。
【図9】第2の実施の形態における貫流ボイラの変形例
を示す図1相当図。
【図10】同じく、図9のD−D線断面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態における貫流ボイ
ラの図1相当図。
【図12】図11のE−E線断面図。
【図13】本発明の第4の実施の形態における貫流ボイ
ラの図1相当図。
【図14】同じく、図13のF−F線断面図。
【図15】従来の貫流ボイラを示す図1相当図。
【図16】同じく、図15のG−G線断面図。
【符号の説明】
1,2 管寄せ 3 水管 4a,4b,4c,4d,4e、4f 水管列 5a,5b,5c,5d,5e,5f 燃焼室 7a,7b,7c,7d,7e,7f 燃焼ガス出口
部 8 予混合気(可燃ガス) 20 ひれ 21 炎孔群 40a,40b 火炎冷却用水管 41a,41b 断熱空間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸び
    る複数の水管で接続し、前記水管から燃焼室を囲繞する
    水管列を形成するとともに、 前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室に向
    けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、前記燃焼室
    を囲繞する水管列の一部に燃焼ガス出口部を設けたこと
    を特徴とする貫流ボイラ。
  2. 【請求項2】 上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸び
    る複数の水管で接続し、前記水管から燃焼室を囲繞する
    水管列を形成するとともに、 前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室に向
    けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、前記管寄せ
    に燃焼ガス出口部を設けたことを特徴とする貫流ボイ
    ラ。
  3. 【請求項3】 上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸び
    る複数の水管で接続し、前記水管から燃焼室を囲繞する
    水管列を形成するとともに、 前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室に向
    けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、該炎孔群の
    前方に火炎冷却用水管と該水管及び他の水管で囲まれた
    断熱空間とを設け、更に前記水管列の一部に燃焼ガス出
    口部を設けたことを特徴とする貫流ボイラ。
  4. 【請求項4】 上下に配置した管寄せを鉛直方向に伸び
    る複数の水管で接続し、前記水管から燃焼室を囲繞する
    水管列を形成するとともに、 前記水管列を構成する水管と水管の間に前記燃焼室に向
    けて可燃ガスを噴出する炎孔群を複数設け、該炎孔群の
    前方に火炎冷却用水管と該水管及び他の水管で囲まれた
    断熱空間とを設け、更に前記管寄せに燃焼ガス出口部を
    設けたことを特徴とする貫流ボイラ。
  5. 【請求項5】 前記炎孔群を水管のひれ部に設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至4記載の貫流ボイラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107588421A (zh) * 2017-10-18 2018-01-16 力聚热力设备科技有限公司 一种条缝式火焰燃烧装置
CN107606615A (zh) * 2017-10-18 2018-01-19 力聚热力设备科技有限公司 条缝式火焰燃烧装置中的燃烧机
CN109654491A (zh) * 2019-01-16 2019-04-19 浙江力巨热能设备有限公司 一种内轴向水冷预混燃烧装置

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