JPH1013158A - 偶高調波ミクサ、直交ミクサ、イメージリジェクションミクサ、2重平衡形ミクサ、受信装置、送信装置および位相同期発振器 - Google Patents

偶高調波ミクサ、直交ミクサ、イメージリジェクションミクサ、2重平衡形ミクサ、受信装置、送信装置および位相同期発振器

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JPH1013158A
JPH1013158A JP16003596A JP16003596A JPH1013158A JP H1013158 A JPH1013158 A JP H1013158A JP 16003596 A JP16003596 A JP 16003596A JP 16003596 A JP16003596 A JP 16003596A JP H1013158 A JPH1013158 A JP H1013158A
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健治 伊東
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Mitsuhiro Shimozawa
充弘 下沢
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賢一 田島
Akio Iida
明夫 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は特に無線通信システムの送受信装
置に用いられる偶高調波ミクサの小形化および偶高調波
ミクサを用いた通信機器の小形化を課題とする。 【解決手段】 偶高調波ミクサとしてリング状のアンチ
パラレルダイオードペア101を用い、更に局部発振波
の印加をアクティブバラン102を用い行っている。ア
クティブバラン102は、トランジスタ104と、この
トランジスタ104のドレインと地導体間に高周波的に
接続された第1の抵抗105aと、トランジスタ104
のソースと地導体間に高周波的に接続された第2の抵抗
105bとから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として偶高調
波ミクサに関するものであり、特に無線通信システムの
送受信装置に用いられる偶高調波ミクサの小形化および
偶高調波ミクサを用いた通信機器の通信の品質の向上に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波における周波数混合の手段の1つ
に、アンチパラレルダイオードペア(APDP)を用いた偶
高調波ミクサがある。偶高調波ミクサの原理的な提案
は、IEEEより1975年に発行されたIEEE Trans. on M
icrowave theory and techniques,vol.MTT-23,No.8,
667ページから673ページの■Harmonic mixing wi
than antiparallel diode pair■に記載されている。ま
ず、この偶高調波ミクサの構成と動作の説明を行う。
【0003】図38にこの偶高調波ミクサの一般的な構
成を示す。図において、1はミクサダイオード、2はア
ンチパラレルダイオードペア(以下、APDPとする)、3は
分波回路である。APDP2は逆極性のミクサダイオード1
a、1bを並列接続した構成である。受信機の場合、この
APDP2に分波回路3を介し、アンテナを介して受信した
無線信号RFと局部発振器からの出力LOとを加え、中間周
波信号(IF)を取り出す。
【0004】送信機の場合、このAPDP2に分波回路3を
介しIFとLOとを加え、RFを取り出す。この偶高調波ミク
サにLOを加えると、図39に示すように半周期ごとにミ
クサダイオード1a、1bを交互にONし電流が流れる。そ
の結果、図40に示すようなLO電流が流れ、半周期ごと
にコンダクタンスが高まる動作をする。そのため、LOの
高調波は奇数次、コンダクタンスの高調波は偶数次しか
存在しない。従って、送信用偶高調波ミクサで、RFに周
波数が近接し、スプリアスとなるLOの2倍波を抑制でき
る(図41)。この抑制量は、2つのダイオード1a、
1bのバランスのみで、LOの偶数次、コンダクタンスの
奇数次の高調波を抑制できる。そのため、通常の平衡形
のミクサと比較し、はるかに高い抑制が可能である。ち
なみにマイクロ波では通常の基本波動作のミクサでは2
5dB程度の抑制であるが、偶高調波ミクサでは50dBか
ら60dB抑制できる。この偶高調波ミクサの出力信号周
波数foutを式で表すと、
【0005】 fout=|m・fin±n・fp| m、nは整数でかつ|m±n|は奇数 (1)
【0006】となる。ここでfinは入力信号周波数、fp
は局部発振周波数である。また以降の記述では、特にRF
周波数であることを示す場合にはfrfを、IF周波数であ
ることを示す場合にはfifを用いる。この偶高調波ミク
サを通常の送受信機に使用する場合、
【0007】 fout=|fin±2fp| (2)
【0008】となる。従い、半分のfpで動作させるこ
とができるため、引例文献をはじめ大半がマイクロ波、
とりわけミリ波での送受信機に適用されている構成であ
る。
【0009】以上述べたように、偶高調波ミクサは以下
の特長があり、無線通信機器などに用いられている。 (1)特に送信機に適用した場合に低スプリアスとなる、
(2)LO周波数fpが半分とできるため,ミリ波など高周波
動作に適する。また低価格化の効果も期待できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】偶高調波ミクサの構成
は、かねてより色々報告されている。図42に示すよう
に、RF用帯域通過フィルタ(BPF)21、LO用高域通過フ
ィルタ(HPF)22、IF用低域通過フィルタ(LPF)23とか
ら構成させる分波回路2を用いる構成が一般的である。
しかしこのような構成は大形となり、無線通信装置など
への適用に適さない。
【0011】そこで発明者らは分波回路3の小形化の検
討を行っている。図43は1991年6月にBostonで開
催されたIEEE主催、International Microwave Symposiu
m の1991 MTT-S Digestの879ページから882
ページに記載された偶高調波ミクサである。図におい
て、32はRF端子、33はLO端子、34はIF端子、35
は先端開放スタブ、36は先端短絡スタブ、37はRFチ
ョーク、38はDCカットである。先端開放スタブ35と
先端短絡スタブ36とを用いて局部発振周波数fpと無線
周波数frf(2fp)とを分波する構成である。
【0012】つぎに動作を説明する。先端開放スタブ3
5と先端短絡スタブ36とはfpにおいて概略4分の1波
長、従ってfrfでは概略2分の1波長となるよう設計さ
れる。このときの、APDP2からみた先端開放スタブ35
と先端短絡スタブ36とのインピーダンスは図44およ
び図45となる。先端開放スタブ35はRF端子32とベ
ースバンド端子34側なので、図44のようにfif近傍
とfrf近傍は高インピーダンスとなり、APDP2はそれぞ
れの端子に接続される。一方、fp近傍は低インピーダン
スとなりAPDP2は接地される。逆に、先端短絡スタブ3
6はLO端子33側なので、図45のようにfif近傍とfrf
近傍は低インピーダンスとなり、APDP2は接地される。
一方、fp近傍は高インピーダンスとなりAPDP2はLO端子
33に接続される。
【0013】この構成は簡易であるが、スタブを用いて
いるため適用周波数範囲は狭帯域である。また、これを
比較的低周波で実現しようとした場合、先端開放スタブ
35と先端短絡スタブ36は長くなり、大形化する問題
がある。
【0014】図46は従来の偶高調波ミクサの他の例で
あり、1993年電子情報通信学会秋季全国大会C-47
に報告されたものである。図において、80はスロット
線路、81はコプレナ線路、82はコプレナ線路に励振
される平衡モードを抑制するためのワイヤである。この
偶高調波ミクサは、スロット線路80とコプレナ線路8
1とのつきあわせたところに、リング状に接続されたAP
DP2を接続したもので、励振位相によりスロット線路8
0とコプレナ線路81は互いにアイソレーションが得ら
れる。そのため広帯域に分波ができる利点がある。
【0015】図47に偶高調波ミクサの各APDP2のRF、
LOおよびIFの位相関係を示す。図中、a、b、cおよびdは
APDP2相互の接続点を意味し、図46と対応する。RFと
IFは同じ位相関係にあり、LOとRF/IFは互いにブリッジ
の中点となるため、広帯域にアイソレーションが得られ
る。これはリング状に接続したAPDP2を用いた場合に限
らず、図48と図49に示したリング状に接続したダイ
オードであっても同様であり、発明者は特開平4-21
204(名称:ミクサ)で原理を示している。
【0016】しかしスロット線路80を集積化するのは
地導体の接続を考えると困難である。またこれを比較的
低周波で実現しようとした場合、スロット線路80が大
形化する問題がある。また、APDP2からLO端子33への
高調波などのスプリアス成分が逆流し、スプリアスとな
る問題がある。さらにLO側の回路のインピーダンスによ
り、APDP2の駆動インピーダンスの変動が生じ、動作が
不安定となる問題もある。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る偶高調
波ミクサは、局部発振波を入力端子より入力し、第1の
出力信号と第2の出力信号とを出力するアクティブバラ
ンと、前記第1の出力信号と前記第2の出力信号とを入
力し入力信号波及び出力信号波を入出力するアンチパラ
レルダイオードペアリングとを有する偶高調波ミクサで
あって、 前記アクティブバランは、地導体と高周波的
に接続された第1、第2の抵抗と、前記第1の抵抗がド
レイン(ないしはコレクタ)に、前記第2の抵抗がソー
ス(ないしはエミッタ)に、前記入力端子がゲート(な
いしはベース)に各々高周波的に接続されたトランジス
タとを有し、前記アンチパラレルダイオードペアリング
は、逆極性のダイオードを並列接続した4つのアンチパ
ラレルダイオードペアをリング状に接続し、それらの接
続点において、第1の接続点を地導体と接続し、第1の
接続点と対向する第2の接続点より前記入力信号波及び
出力信号波を入出力し、第3の接続点を前記トランジス
タのドレイン(ないしはコレクタ)に接続し、第4の接
続点を前記トランジスタのソース(ないしはエミッタ)
に接続したものである。
【0018】第2の発明に係る偶高調波ミクサは、局部
発振波を第1の入力端子より入力し、第1の出力信号と
第2の出力信号とを出力する第1のアクティブバラン
と、無線周波数信号を第2の入力端子より入力し、第3
の出力信号と第4の出力信号とを出力する第2のアクテ
ィブバランと、前記第1の出力信号、前記第2の出力信
号、前記第3の出力信号及び第4の出力信号とを入力し
入力信号波及び出力信号波を入出力するアンチパラレル
ダイオードペアリングとを有する偶高調波ミクサであっ
て、前記第1のアクティブバランは、地導体と高周波的
に接続された第1、第2の抵抗と、前記第1の抵抗がド
レイン(ないしはコレクタ)に、前記第2の抵抗がソー
ス(ないしはエミッタ)に、前記入力端子がゲート(な
いしはベース)に各々高周波的に接続された第1のトラ
ンジスタとを有し、前記第2のアクティブバランは、地
導体と高周波的に接続された第3、第4の抵抗と、前記
第3の抵抗がドレイン(ないしはコレクタ)に、前記第
4の抵抗がソース(ないしはエミッタ)に、前記入力端
子がゲート(ないしはベース)に各々高周波的に接続さ
れた第2のトランジスタとを有し、前記アンチパラレル
ダイオードペアリングは、逆極性のダイオードを並列接
続した4つのアンチパラレルダイオードペアをリング状
に接続し、それらの接続点において、第1の接続点を前
記第2のトランジスタのドレイン(ないしはコレクタ)
に接続し、第1の接続点と対向する第2の接続点を前記
第2のトランジスタのソース(ないしはエミッタ)に接
続し、第3の接続点を前記第1のトランジスタのドレイ
ン(ないしはコレクタ)に接続し、第4の接続点を前記
第1のトランジスタのソース(ないしはエミッタ)に接
続したものである。
【0019】第3の発明に係る偶高調波ミクサは、第1
又は第2の発明において、前記アクティブバランの第1
の出力信号を出力する出力端子と前記アンチパラレルダ
イオードペアリングとの間に第1の緩衝増幅器を設け、
前記アクティブバランの第2の出力信号を出力する出力
端子と前記アンチパラレルダイオードペアリングとの間
に第2の緩衝増幅器を設けたものである。
【0020】第4の発明に係る偶高調波ミクサは、第1
又は第2の発明において、前記アンチパラレルダイオー
ドペアリングに対し入力信号波を入力する入力端子と当
該アンチパラレルダイオードペアリングとの間に緩衝増
幅器を設けたものである。
【0021】第5の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1、第2又は第4の発明において、前記アンチパラレル
ダイオードペアリングより出力信号波を出力する出力端
子と当該アンチパラレルダイオードペアリングとの間に
緩衝増幅器を設けたものである。
【0022】第6の発明に係る偶高調波ミクサは、第1
の発明において、前記アンチパラレルダイオードペアリ
ングより出力信号波を出力する出力端子と当該アンチパ
ラレルダイオードペアリングとの間の接点と地導体との
間に50オームを越える負荷抵抗を接続し、さらに当該
負荷抵抗の両端の電圧を増幅する演算増幅器とを設けた
ものである。
【0023】第7の発明に係る偶高調波ミクサは、第2
の発明において、前記アンチパラレルダイオードペアリ
ングの第1の接続点と第2の接続点との間に50オーム
を越える負荷抵抗を接続し、さらに当該負荷抵抗の両端
の電圧を増幅する演算増幅器を設け、当該演算増幅器の
出力を中間周波数の出力としたものである。
【0024】第8の発明に係る偶高調波ミクサは、第1
又は第2の発明において、前記アクティブバランと前記
アンチパラレルダイオードペアリングとの間に振幅変動
を抑制するリミタを設けたものである。
【0025】第9の発明に係る偶高調波ミクサは、第1
又は第2の発明において、前記局部発振波の入力端子と
前記アクティブバランとの間に振幅変動を抑制するリミ
タを設けたものである。
【0026】第10の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1又は第2の発明において、前記アクティブバランと前
記アンチパラレルダイオードペアリングとの間に局部発
振波の2倍波を抑制するフィルタを設けたものである。
【0027】第11の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1又は第2の発明において、前記局部発振波の入力端子
と前記アクティブバランとの間に分周器を設けたもので
ある。
【0028】第12の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1〜第11の発明において、前記アンチパラレルダイオ
ードペアリングの代わりに、前記第1の出力信号と前記
第2の出力信号とを入力し入力信号波及び出力信号波を
入出力し、4つのダイオードをリング状に接続したダイ
オードリングを備えたものである。
【0029】第13の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1又は第2の発明において、前記アクティブバランの代
わりに、局部発振波を入力端子より入力し、分周し、第
1の出力信号と第2の出力信号とを出力する分周器を備
えたものである。
【0030】第14の発明に係る直交ミクサは、第1〜
第13の発明に係る偶高調波ミクサを2つ具備し、さら
に局部発振波を同位相あるいは逆位相で分配する分配器
と、高周波信号を概略90度の位相差で分配ないしは合
成する90度移相回路とを備えたものである。
【0031】第15の発明に係る直交ミクサは、第1〜
第13の発明に係る偶高調波ミクサを2つ具備し、さら
に局部発振波を概略45度の位相差で分配する45度移
相回路と、高周波信号を同位相あるいは逆位相で分配な
いしは合成する分配・合成回路とを備えたものである。
【0032】第16の発明に係るイメージリジェクショ
ンミクサは、第14又は第15の発明に係る直交ミクサ
と、中間周波信号を概略90度の位相差で分配ないしは
合成する90度移相回路とを備えたものである。
【0033】第17の発明に係る2重平衡形ミクサは、
第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを2つ具備
し、さらに局部発振波を概略90度の位相差で分配する
90度移相回路と、高周波信号と中間周波信号とを同位
相・逆位相で分配・合成する180度ハイブリッド電力
分配器とを備えたものである。
【0034】第18の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1〜第13の発明において、アンチパラレルダイオード
ペアリングあるいはダイオードリングをモノリシック集
積化したものである。
【0035】第19の発明に係る受信装置は、第1〜第
13の発明における偶高調波ミクサを備えたものであ
る。
【0036】第20の発明に係る送信装置は、第1〜第
13の発明における偶高調波ミクサを備えたものであ
る。
【0037】第21の発明に係る位相同期発振器は、第
1〜第13の発明における偶高調波ミクサを位相検波器
として用いたものである。
【0038】本発明は次のように作用する。第1の発明
に係る偶高調波ミクサにおいては、トランジスタ等によ
り構成したアクティブバランを用い、アンチパラレルダ
イオードペアリングに局部発振波を供給する。その結
果、従来のスロット線路を用いた構成と比較し、小形で
半導体集積化が容易となる。またアクティブバランのア
イソレーションにより局部発振端子への不要波の漏洩が
抑制される。さらに、ダイオードインピーダンスの変動
による局部発振端子のインピーダンス変動も抑制でき
る。
【0039】第2の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、トランジスタ等により構成したアクティブバランを
用い、アンチパラレルダイオードペアリングに局部発振
波と入力信号波を供給する。その結果、従来のスロット
線路を用いた構成と比較し、小形で半導体集積化が容易
となる。またアクティブバランのアイソレーションによ
り局部発振端子への不要波の漏洩が抑制される。さら
に、ダイオードインピーダンスの変動による局部発振端
子のインピーダンス変動も抑制できる。IFが差動出力と
なる作用もある。
【0040】第3の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、分波回路として用いるアクティブバランとアンチパ
ラレルダイオードペアリング(ダイオードリング)との
間に緩衝増幅器を設ける。アクティブバランの2つの出
力インピーダンスのばらつきによるアンチパラレルダイ
オードペアリング(ダイオードリング)の駆動位相の不
平衡を抑制できる。また局部発振電力の変動によりダイ
オードやアンチパラレルダイオードペアのインピーダン
スが変動しても、局部発振端子のインピーダンスが安定
する作用がある。
【0041】第4の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、入力信号端子とアンチパラレルダイオードペアリン
グ(ダイオードリング)との間に緩衝増幅器を設ける。
局部発振電力の変動によりダイオードやアンチパラレル
ダイオードペアのインピーダンスが変動しても、入力信
号端子のインピーダンスが安定する作用がある。また局
部発振端子と入力信号端子との間のアイソレーションが
高まる作用もある。
【0042】第5の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、出力信号端子とアンチパラレルダイオードペアリン
グ(ダイオードリング)との間に緩衝増幅器を設ける。
局部発振電力の変動によりダイオードやアンチパラレル
ダイオードペアのインピーダンスが変動しても、出力信
号端子のインピーダンスが安定する作用がある。
【0043】第6の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、アンチパラレルダイオードペアリング(ダイオード
リング)から出力される出力信号波を高インピーダンス
の負荷抵抗で受けることにより、端子電圧を高める作用
がある。
【0044】第7の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、アンチパラレルダイオードペアリング(ダイオード
リング)から出力される出力信号波を高インピーダンス
の負荷抵抗で受けることにより、端子電圧を高める作用
がある。
【0045】第8の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、分波回路として用いるアクティブバランとアンチパ
ラレルダイオードペアリング(ダイオードリング)との
間にリミタを設ける。このリミタにより局部発振電力の
変動が抑制される。その結果、局部発振電力の変動によ
る変換損失の変動や、ダイオードやアンチパラレルダイ
オードペアのインピーダンスの変動を抑制する作用があ
る。
【0046】第9の発明に係る偶高調波ミクサにおいて
は、アクティブバランの入力側にリミタを設ける。この
リミタにより局部発振電力の変動が抑制される。その結
果、局部発振電力の変動による変換損失の変動や、ダイ
オードやアンチパラレルダイオードペアのインピーダン
スの変動を抑制する作用がある。
【0047】第10の発明に係る偶高調波ミクサにおい
ては、分波回路として用いるアクティブバランとアンチ
パラレルダイオードペアリング(ダイオードリング)と
の間にフィルタを設ける。このフィルタによりアクティ
ブバランで発生する局部発振波の2倍波を抑制する作用
がある。
【0048】第11の発明に係る偶高調波ミクサにおい
ては、局部発振波を2分周する分周器を設ける。通常の
基本波動作のミクサと同じ局部発振周波数で動作させる
ことができる作用がある。
【0049】第12の発明に係る偶高調波ミクサにおい
ては、アクティブバランより局部発振波がダイオードリ
ングに対し供給される。
【0050】第13の発明に係る偶高調波ミクサにおい
ては、局部発振波を2分周する分周器を設け、その差動
出力をアンチパラレルダイオードペアリング(ダイオー
ドリング)に供給する。通常の基本波動作のミクサと同
じ局部発振周波数で動作させることができる作用があ
る。またアクティブバランと同様に広帯域に逆位相で分
配でき同様の作用がある。
【0051】第14の発明に係る直交ミクサにおいて
は、第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを用いて
いるため、小形で半導体基板にモノリシック集積化が可
能となる。また広帯域化が可能となる。
【0052】第15の発明に係る直交ミクサにおいて
は、第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを用いて
いるため、小形で半導体基板にモノリシック集積化が可
能となる。また広帯域化が可能となる。
【0053】第16の発明に係るイメージリジェクショ
ンミクサにおいては、第16又は第17の発明に係る直
交ミクサを用いているため、小形で半導体基板にモノリ
シック集積化が可能となる。また広帯域化が可能とな
る。
【0054】第17の発明に係る2重平衡形ミクサにお
いては、第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを用
いているため、小形で半導体基板にモノリシック集積化
が可能となる。また広帯域化が可能となる。
【0055】第18の発明に係る偶高調波ミクサにおい
ては、アンチパラレルダイオードペアリング(あるいは
ダイオードリング)をモノリシック集積化することによ
り、均質なダイオードが得られる効果がある。
【0056】第19の発明に係る受信装置においては、
第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを用いること
により、装置の小形化が可能となる作用がある。
【0057】第20の発明に係る送信装置においては、
第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを用いること
により、装置の小形化が可能となる作用がある。
【0058】第21の発明に係る位相同期発振器におい
ては、第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを位相
検波器として用いることにより、装置の小形化が可能と
なる作用がある。
【0059】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この実施の形態1に係る偶高調波
ミクサを図について説明する。図1において、101はA
PDP2を4つ用いたAPDPリング、102は局部発振器から
の出力が入力され、FETやトランジスタを用い構成した
アクティブバラン、103は無線周波数信号RFと中間周
波数信号IFを分波する分波回路である。アンチパラレル
ダイオードペアリング101は、a、b、c、dの4つ
の接続点を有し、a及びbがアクティブバラン102の
出力端子に接続され、dが接地され、cが分岐回路10
3に接続されている。図38や図46に示した従来例と
同一ないしは相当部分には同一符号を付している。
【0060】つぎに図2にアクティブバランの1構成例
を示す。図2において、104は入力端子33よりLO
がコンデンサ108、RFチョーク用インダクタ109
を介して入力される電界効果トランジスタ(以下、FE
T)、105はFET104のドレイン及びソースに接
続された抵抗、106、107および108はDCカット
用コンデンサ、109はRFチョーク用インダクタ、11
5はアクティブバランの出力端子である。また図3にそ
の高周波的な等価回路を示す。図中、110はゲート・
ソース間容量Cgs、111はドレイン抵抗Rds、112は
電流源、113は負荷抵抗、114は電源の内部抵抗で
ある。
【0061】次に動作を説明する。図46のスロット線
路80の代わりにアクティブバラン102を用いている
点が従来と特に異なる。LO端子33に局部発振波を加え
ると、FET104のゲートと地導体間に電圧Vpが加わ
る。するとVpは分圧され、FET104のゲート・ソース
間容量Cgs110に電圧Vp■が加わる。その結果、ドレ
イン・ソース間の電流源112にgmVp■が励振される。
その結果、図3(b)に示すようにドレイン・ソース端子
間の内部抵抗Rds111の電圧源gm・Vp■・Rdsと等価とな
る。従って、負荷抵抗RL113に局部発振電流(LO電流)
が流れ、図3(b)に示すようにアクティブバランの出力
端子115a、115bに逆位相の局部発振電圧(LO電圧)
が生じる。この逆位相のLO電圧は、図46に示した従来
例でのスロット線路80とAPDP2との2つの接点での電
界と同様である。従い、図1に示した偶高調波ミクサと
しては、従来と同様に動作する。図1のAPDP2の接点に
記入したa、b、cおよびdと図46のa、b、cおよびdとは
対応している。
【0062】分波回路103のRF端子32にRFの入力信
号波を加えると、局部発振波の2倍波と周波数混合さ
れ、IFの出力信号波が分波回路103のIF端子34に出
力される(ダウンコンバータとしての動作)。あるい
は、分波回路103のIF端子34にIFの入力信号波を加
えると、局部発振波の2倍波と周波数混合され、RFの出
力信号波が分波回路103のRF端子32に出力される
(アップコンバータとしての動作)。
【0063】このようにアクティブバラン102によ
り、従来と同様の機能を有するとともに、以下の効果を
奏する。 (1)スロット線路を用いないため小形化が容易。従って
半導体基板上に偶高調波ミクサのモノリシック集積化が
可能となる効果がある。 (2)アクティブバラン102により、APDPリング101
からLO端子33への高調波などのスプリアス成分の逆流
が抑制され、低スプリアスとなる効果がある。 (3)アクティブバラン102により、LO側の回路のイン
ピーダンスによるAPDPリング101の駆動インピーダン
スの変動が生じない。従い、動作が安定化される効果が
ある。また、アクティブバラン102の出力インピーダ
ンスを50オームより高インピーダンスとなるよう設定
すると、APDP2がONとなるときに流れる局部発振電流を
低電流化することができ、局部発振電力を低レベルとで
きる効果がある。
【0064】以上の説明では、アクティブバラン102
用の抵抗105として同じ値で説明したが、バイアス条
件などを勘案し異なる値としてもよく同様の効果を奏す
る。以上の説明では、アクティブバラン102用の半導
体素子としてFET104で説明したが、トランジスタで
あってもよく同様の効果を奏する。
【0065】以上の説明では、アクティブバラン102
のゲートをLO端子33に接続したが、図4に示すように
整合回路116を設けてもよく、より低いLO電力で動作
する効果を奏する。またアクティブバラン102のドレ
インとソースに整合回路を設けてもよく、より低いLO電
力で動作する効果を奏する。
【0066】実施の形態2.実施の形態2は、実施の形
態1のAPDPリング101を、4つのダイオード1からな
るダイオードリング120におきかえて構成したもので
ある。実施の形態2を図5に示す。図38や図46に示
した従来例、図1に示した実施の形態1と同一ないしは
相当部分には同一符号を付している。図48の従来例で
も述べたように、この場合であっても、図49と同じ位
相関係となり偶高調波ミクサとして動作する。従って、
実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0067】実施の形態3.実施の形態3はRFの入力信
号波をRF用アクティブバラン121で逆位相で分配し、
APDPリング101に印加する構成である。図6に実施の
形態3の1構成例を示す。図において121はRF用アク
ティブバランであり、図38や図46に示した従来例、
図1に示した実施の形態1と同一ないしは相当部分には
同一符号を付している。ここでRF用アクティブバラン1
21の構成と動作原理は、実施の形態1で示したアクテ
ィブバラン102の動作原理と全く同じである。従っ
て、RFの入力信号波をFET104のゲートから入力し、
逆位相の出力波をドレインとソースとからそれぞれ取り
出す構造である。
【0068】次に動作を説明する。LO端子33に加えた
局部発振波は、実施の形態1と同じようにAPDPリング1
01で逆位相で分配され、接続点a、bの間に加わる。ま
た、RFの入力信号波はRF用アクティブバラン121によ
り逆位相で分配され、接続点c、dの間に加わる。従い、
図6に示した偶高調波ミクサとしては、図47に示した
従来例と同じとなり、偶高調波ミクサとして動作する。
図6のAPDP2の接点に記入したa、b、cおよびdと図46
のa、b、cおよびdとは対応している。従って、RF用アク
ティブバラン121にRFの入力信号波を加えると、局部
発振波の2倍波と周波数混合され、IFの出力信号波が分
波回路103a、103bのIF端子34a、34bに逆位相
(いわゆる差動出力)で出力される。
【0069】このようにアクティブバラン102および
RF用アクティブバラン121により、従来と同様の機能
を有するとともに、以下の効果を奏する。 (1)実施の形態1と同様、スロット線路を用いないため
小形化が容易となる。従って半導体基板上に偶高調波ミ
クサのモノリシック集積化が可能となる効果がある。 (2)実施の形態1と同様、アクティブバラン102およ
びRF用アクティブバラン121により、APDPリング10
1からLO端子33やRF端子32への高調波などのスプリ
アス成分の逆流が抑制され、低スプリアスとなる効果が
ある。 (3)実施の形態1と同様、アクティブバラン102およ
びRF用アクティブバラン121により、LOやRF側の回路
のインピーダンスによるAPDPリング101の駆動インピ
ーダンスの変動が生じない。従い、動作が安定化される
効果がある。 (4)IFが差動出力となり、現在、一般に市販されている
ICとの接続性が良好となる。 (5)IFが差動出力となり、EMIなどにより生じる同位相
のモードの雑音が除去できる効果がある。また、アクテ
ィブバラン102の出力インピーダンスを50オームよ
り高インピーダンスとなるよう設定すると、APDP2がON
となるときに流れる局部発振電流を低電流化することが
でき、局部発振電力を低レベルとできる効果がある。
【0070】以上の説明では、アクティブバラン102
用の抵抗105として同じ値で説明したが、バイアス条
件などを勘案し異なる値としてもよく同様の効果を奏す
る。以上の説明では、アクティブバラン102、121
用の半導体素子としてFET104で説明したが、トラン
ジスタであってもよく同様の効果を奏する。
【0071】以上の説明では、アクティブバラン10
2、121のゲートをLO端子33やRF端子32に接続し
たが、図4に示すように整合回路116を設けてもよ
く、より低いLO電力あるいはRF電力で動作する効果を奏
する。またアクティブバラン102のドレインとソース
に整合回路を設けてもよく、より低いLO電力あるいはRF
電力で動作する効果を奏する。
【0072】実施の形態4.実施の形態4は、実施の形
態3のAPDPリング101を、4つのダイオード1からな
るダイオードリング120におきかえて構成したもので
ある。実施の形態4を図7に示す。図38や図46に示
した従来例、図1に示した実施の形態1、図6に示した
実施の形態3と同一ないしは相当部分には同一符号を付
している。図48の従来例でも述べたように、この場合
であっても、図49と同じ位相関係となり偶高調波ミク
サとして動作する。従って、実施の形態3と同様の効果
を奏する。
【0073】実施の形態5.アクティブバラン102で
は、図3の等価回路からも明らかなように、ドレインと
ソースは非対称である。そのため端子115aと115b
とに逆位相で分配される一方、そのインピーダンスが同
一とならない。つまり、APDPリング101やダイオード
リング120の接続点aからみたアクティブバラン10
2のインピーダンスと、接続点bからみたアクティブバ
ラン102のインピーダンスは異なる。そのため、局部
発振波で励振時のON電流にばらつきを生じる。その結
果、不平衡成分が生じ、LO側とRF/IF側とのアイソレー
ションが劣化する問題がある。実施の形態5ではこのよ
うなアクティブバラン102、121の問題点を解消す
るために考案したものである。
【0074】実施の形態5に係る偶高調波ミクサを図8
に示す。図において、122はアクティブバラン102
とAPDPリング101との間に設けた緩衝増幅器であり、
図38や図46に示した従来例、図1に示した実施の形
態1と同一ないしは相当部分には同一符号を付してい
る。また図9には緩衝増幅器122の一例としてソース
接地FET123を示している。また図8の接点A、Bと図
9の接点A、Bとは対応している。尚、緩衝増幅器は、イ
ンピーダンスの不平衡を低減するものであり、増幅作用
を有するもののみならず、減衰作用を有するものも含
む。
【0075】次に動作を説明する。アクティブバラン1
02とAPDPリング101との間に、緩衝増幅器122の
一例としてソース接地FET123を設ける。ソース接地F
ET123はゲート・ドレイン間が高アイソレーションで
あり、APDPリング101からはソース接地FET123の
出力インピーダンスしか見えない。従って、APDPリング
101からはアクティブバラン102の出力インピーダ
ンスのばらつきは見えない。またソース接地FET123
の入力インピーダンスは高く(ほぼ開放)、アクティブ
バラン102の出力インピーダンスのばらつきによる、
緩衝増幅器122a、122bの入力電圧のばらつきはわ
ずかである。
【0076】以上のようにアクティブバラン102とAP
DPリング101との間に緩衝増幅器122を設けること
により、アクティブバラン102の出力インピーダンス
のばらつきによる不平衡成分を抑制できる。その結果、
LO側とRF/IF側とのアイソレーションを高めることがで
きる効果がある。また、局部発振電力を高めることがで
き、外部から入力する局部発振電力を低レベルとできる
効果がある。また局部発振電力などの変動によるAPDPリ
ング101の変動があっても、緩衝増幅器122により
LO端子33のインピーダンス変動が抑制できる効果があ
る。
【0077】以上の説明では、緩衝増幅器122として
ソース接地FET123で説明したが、エミッタ接地トラ
ンジスタであってもよく同様の効果を奏する。また、そ
の他の増幅回路であってもよく同様の効果を奏する。
【0078】以上の説明では、実施の形態1に緩衝増幅
器122を設けた場合について示したが、実施の形態
2、3、および4に緩衝増幅器122を設けた場合であ
ってもよく、同様の効果を奏する。
【0079】実施の形態6.APDPリング101やダイオ
ードリング120などを用いたダイオードミクサの欠点
に、端子間インピーダンスの局部発振電力依存性があ
る。これは局部発振電力によりダイオードミクサがON/O
FFされるデューティー比が変動するためである。このよ
うな、インピーダンス変動が生じると、前後に接続され
る増幅器やフィルタとの間で多重反射を生じる。その結
果、図10に示すような利得の周波数リップルを生じ、
伝送特性が劣化する問題がある。実施の形態6ではこの
ようなAPDPリング101やダイオードリング120など
の問題点を解消するために考案したものである。実施の
形態6を図11に示す。図において、124はRF端子3
2とAPDPリング121との間に設けた入力信号用緩衝増
幅器であり、図38や図46に示した従来例、図1に示
した実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号
を付している。また図11(b)には緩衝増幅器124の
一例としてゲート接地FET125を示している。ここで
図11の接点A、Bと図12の接点A、Bとは対応してい
る。
【0080】次に動作を説明する。RF端子32とAPDPリ
ング121との間に、入力信号用緩衝増幅器124の一
例としてゲート接地FET125を設ける。ゲート接地FET
125は入力インピーダンスが低く、50オームや75
オームに近い。そのため、外部の回路との電気的な接続
性が良好である。また入出力端子間にはアイソレーショ
ン特性があるため、RF端子からはAPDPリング121のイ
ンピーダンスが見えない。従って、局部発振電力の変動
によりAPDPリング121の端子間インピーダンスが変動
しても、前後に接続される増幅器やフィルタとの間で多
重反射を生じない。
【0081】その結果、入力信号用緩衝増幅器124に
より利得の周波数リップルを抑制でき、伝送特性が向上
する効果がある。また、入力信号用緩衝増幅器124の
アイソレーション特性により、局部発振波やIF出力信号
波などのRF端子32への漏洩を抑制でき、低スプリアス
となる効果がある。
【0082】以上の説明では、入力信号用緩衝増幅器1
24としてゲート接地FET125で説明したが、ベース
接地トランジスタであってもよく同様の効果を奏する。
また、その他の増幅回路であってもよく同様の効果を奏
する。
【0083】以上の説明では、実施の形態1に入力信号
用緩衝増幅器124を設けた場合について示したが、実
施の形態2、3、および4に緩衝増幅器124を設けた
場合であってもよく、同様の効果を奏する。
【0084】以上の説明では、RFを入力しIFを出力する
ダウンコンバータについて説明した。その他に図12に
示すような、IFを入力しRFを出力するアップコンバータ
であってもよく同様の効果を奏する。
【0085】実施の形態7.実施の形態7は実施の形態
6と同様、局部発振電力などの変動によるAPDPリング1
01やダイオードリング120のインピーダンス変動な
どの問題点を解消するために考案したものである。実施
の形態7を図13に示す。図において、126はRF端子
32とAPDPリング121との間に設けた出力信号用緩衝
増幅器であり、図38や図46に示した従来例、図1に
示した実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符
号を付している。また図14には緩衝増幅器126の一
例としてFET 104と抵抗127とからなるソースフ
ロア128を示している。ここで図13の接点A、Bと図
14の接点A、Bとは対応している。
【0086】次に動作を説明する。RF端子32とAPDPリ
ング121との間に、出力信号用緩衝増幅器126の一
例としてソースフロア128を設ける。ソースフロア1
28は出力インピーダンスが低く、50オームや75オ
ームに近い。そのため、外部の回路との電気的な接続性
が良好である。また入出力端子間にはアイソレーション
特性があるため、RF端子からはAPDPリング121のイン
ピーダンスが見えない。従って、局部発振電力の変動に
よりAPDPリング121の端子間インピーダンスが変動し
ても、前後に接続される増幅器やフィルタとの間で多重
反射を生じない。
【0087】以上の説明では、出力信号用緩衝増幅器1
26としてソースフロア128で説明したが、エミッタ
フロアであってもよく同様の効果を奏する。また、その
他の増幅回路であってもよく同様の効果を奏する。
【0088】以上の説明では、実施の形態1に出力信号
用緩衝増幅器126を設けた場合について示したが、実
施の形態2、3、および4に緩衝増幅器126を設けた
場合であってもよく、同様の効果を奏する。
【0089】以上の説明では、IFを入力しRFを出力する
アップコンバータについて説明した。その他に図15に
示すような、RFを入力しIFを出力するダウンコンバータ
であってもよく同様の効果を奏する。
【0090】実施の形態8.実施の形態8は実施の形態
6と同様、局部発振電力などの変動によるAPDPリング1
01やダイオードリング120のインピーダンス変動な
どの問題点を解消するために考案したものである。実施
の形態8を図16に示す。図において、図38や図46
に示した従来例、図1に示した実施の形態1と同一ない
しは相当部分には同一符号を付している。
【0091】次に動作を説明する。RF端子32とAPDPリ
ング121との間に入力信号用緩衝増幅器124を、IF
端子34とAPDPリング121との間に出力信号用緩衝増
幅器126を設ける。ここで、入力信号用緩衝増幅器1
24の一例としてはゲート接地FET125などが、出力
信号用緩衝増幅器126の一例としてはソースフロア1
28などが挙げられる。これらの回路は入出力インピー
ダンスが50オームや75オームに近い。そのため、外
部の回路との電気的な接続性が良好である。また入出力
端子間にはアイソレーション特性があるため、IF端子3
4やRF端子32からはAPDPリング121のインピーダン
スが見えない。従って、局部発振電力の変動によりAPDP
リング121の端子間インピーダンスが変動しても、前
後に接続される増幅器やフィルタとの間で多重反射を生
じない。
【0092】以上の説明では、緩衝増幅器124、12
6としてFET回路で説明したが、トランジスタ回路であ
ってもよく同様の効果を奏する。また、その他の増幅回
路であってもよく同様の効果を奏する。
【0093】以上の説明では、実施の形態1に緩衝増幅
器124、126を設けた場合について示したが、実施
の形態2、3、および4に緩衝増幅器124、126を
設けた場合であってもよく、同様の効果を奏する。
【0094】以上の説明では、RFを入力しIFを出力する
ダウンコンバータについて説明した。その他に図17に
示すような、IFを入力しRFを出力するアップコンバータ
であってもよく同様の効果を奏する。
【0095】本実施の形態によれば、緩衝増幅器12
4、126を設けることにより、インピーダンス的には
RF端子32とIF端子34とを分離できる。従って、図1
6や図17に示すように、図1のような分波回路103
を設けなくてもよく、より小形化できる効果がある。
【0096】実施の形態9.APDPリング101やダイオ
ードリング120などを用いたダイオードミクサのその
他の欠点に、変換効率が低く高損失となる点がある。実
施の形態9ではこのようなAPDPリング101やダイオー
ドリング120などの問題点を解消するために考案した
ものである。実施の形態9を図18に示す。図におい
て、129は出力負荷抵抗、130は演算増幅器であ
り、図38や図46に示した従来例、図1に示した実施
の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号を付して
いる。
【0097】一般にミクサ、特にダイオードミクサで
は、50オームの出力負荷を規定している。しかし、例
えばIF回路として演算増幅器を利用を想定する。演算増
幅器は電力伝送でなく電圧伝送系を想定しているため、
50オームの終端抵抗は意味をなさない。また、偶高調
波ミクサは通常のミクサと比較して、2次の混合を用い
る理由で変換損が1から3dB程度高い。そこで、本実施
の形態による偶高調波ミクサでは出力負荷抵抗129を
50オームより高いインピーダンスとし、出力電圧の向
上をねらっている。
【0098】次に動作を説明する。APDPリング121と
IF端子32と間の接点と地導体との間に出力負荷抵抗Ro
ut 129を接続する。そして、この出力負荷抵抗Rout
129両端の電圧Voutを、入力インピーダンスがほぼ
開放とみなせる演算増幅器130で増幅する。この出力
負荷抵抗129両端の電圧Voutは、図19に示すよう
に、出力負荷抵抗Rout 129を高めるほど高電圧とな
り、開放に近づくにつれ一定の値に収束する。また一般
に演算増幅器130は、端子間の電圧を増幅する機能を
有する。したがって、出力負荷抵抗Rout 129を高め
る程、ミクサの利得が高まることが分かる。ここで、こ
れはエネルギー的な利得の高まりを意味するのではな
く、電圧利得が高まることのみを意味している点に注意
を要する。
【0099】その結果、偶高調波ミクサの利得が高ま
り、例えば受信機の感度が改善されるなどの効果があ
る。
【0100】以上の説明では、実施の形態1に、出力負
荷抵抗129と演算増幅器130を設けた場合について
示したが、実施の形態2に出力負荷抵抗129と演算増
幅器130を設けた場合であってもよく、同様の効果を
奏する。
【0101】実施の形態10.実施の形態10も実施の
形態9と同様、ダイオードミクサの欠点である高変換損
失を改善する考案である。実施の形態10を図20に示
す。図38や図46に示した従来例、図1に示した実施
の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号を付して
いる。
【0102】次に動作を説明する。実施の形態3と同様
にアクティブバラン121によりRFの入力信号波も逆
位相で分配し、APDPリング121に供給する構成で
ある。従って、IFの出力信号は差動出力となるため、RF
チョーク38aと38bの間に出力負荷抵抗Rout 129
を接続している。そして、この出力負荷抵抗Rout 12
9両端の電圧Voutを、入力インピーダンスがほぼ開放と
みなせる演算増幅器130で増幅する。ここで、この演
算増幅器130は差動増幅器として動作させている。そ
の他の動作は実施の形態9と同じであり、出力負荷抵抗
Rout 129を高める程、ミクサの利得が高まる効果が
ある。
【0103】その結果、偶高調波ミクサの利得が高ま
り、例えば受信機の感度が改善されるなどの効果があ
る。
【0104】以上の説明では、実施の形態3に出力負荷
抵抗129と演算増幅器130を設けた場合について示
したが、実施の形態4に出力負荷抵抗129と演算増幅
器130を設けた場合であってもよく、同様の効果を奏
する。
【0105】実施の形態11.図21に偶高調波ミクサ
の局部発振電力に対する変換損を示す。通常の基本波ミ
クサは飽和特性を呈し局部発振電力に対し安定した変換
損が得られるが、偶高調波ミクサは局部発振電力に対し
単峰特性を呈し、安定しない。これはAPDP2では局部発
振電力を高めると、ミクサダイオード1a、1bの双方が
ONされる時間が長くなり、ついにはミクサダイオード1
a、1bの双方がONされるため、非線形性を失うため生じ
る現象である。そのため、温度などで局部発振電力が変
動すると、損失が変動する問題がある。実施の形態11
ではこのようなAPDPリング101やダイオードリング1
20を用いた偶高調波ミクサの問題点を解消するために
考案したものである。実施の形態11を図22に示す。
図において、131はリミタであり、図38や図46に
示した従来例、図1に示した実施の形態1と同一ないし
は相当部分には同一符号を付している。
【0106】本実施の形態による偶高調波ミクサでは、
アクティブバラン102とAPDPリング101との間に図
23のような特性を有するリミタ131を設け、局部発
振電力の変動を抑制している。その結果、図24に示す
ように局部発振電力の変動に対しリミタ131の効果で
安定になる。
【0107】従って、そのため温度などの要因で局部発
振電力が変動しても、変換損失が変動せず安定化する効
果がある。
【0108】また、リミタ131からは高調波が多数で
るため、スプリアス成分となる。そこでリミタ131の
出力に高調波抑制用フィルタを設けてもよい。スプリア
ス成分を抑制する効果がある。
【0109】以上の説明では、実施の形態1にリミタ1
31を設けた場合について示したが、実施の形態2、
3、および4にリミタ131を設けてもよく、同様の効
果を奏する。
【0110】実施の形態12.実施の形態12では、実
施の形態11と同様、APDPリング101やダイオードリ
ング120を用いた偶高調波ミクサの変換損の局部発振
電力依存性を解消するために考案したものである。実施
の形態12を図25に示す。図において、131はリミ
タであり、図38や図46に示した従来例、図1に示し
た実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号を
付している。
【0111】本実施の形態による偶高調波ミクサでは、
LO端子33とアクティブバラン102との間に図23の
ような特性を有するリミタ131を設け、局部発振電力
の変動を抑制している。その結果、実施の形態11と同
様局部発振電力の変動に対しリミタ131の効果で安定
になる。
【0112】従って、そのため、温度などの要因でで局
部発振電力が変動しても、変換損失が変動せず安定化す
る効果がある。
【0113】また、リミタ131からは高調波が多数で
るため、スプリアス成分となる。そこでリミタ131の
出力に高調波抑制用フィルタを設けてもよい。スプリア
ス成分を抑制する効果がある。
【0114】以上の説明では、実施の形態1にリミタ1
31を設けた場合について示したが、実施の形態2、
3、および4にリミタ131を設けてもよく、同様の効
果を奏する。
【0115】実施の形態13.以上述べた実施の形態で
は、FET104など半導体素子を用いたアクティブバラ
ン102により逆位相に分配している。そのため、アク
ティブバラン102の出力には周波数fpの局部発振波の
他に、2fpなど高調波成分が含まれる。そのため、偶高
調波ミクサをアップコンバータとして用いると、図26
に示すように2fpがRF(frf)近傍に生じ、スプリアス
となる。実施の形態13ではこのようなアクティブバラ
ン102を用いた偶高調波ミクサの問題点を解消するた
めに考案したものである。実施の形態13を図27に示
す。図において、132はフィルタであり、図38や図
46に示した従来例、図1に示した実施の形態1と同一
ないしは相当部分には同一符号を付している。
【0116】つぎに動作を説明する。 本実施の形態に
よる偶高調波ミクサでは、アクティブバラン102とAP
DPリング101との間に図27のようにフィルタ132
を設け、アクティブバラン102の高調波を抑制してい
る。その結果、偶高調波ミクサから出力されるスプリア
スレベルが低レベルとなる効果がある。
【0117】以上の説明では、実施の形態1にフィルタ
132を設けた場合について示したが、実施の形態2、
3、および4にフィルタ132を設けてもよく、同様の
効果を奏する。
【0118】以上の説明では、アップコンバータの場合
について示したが、ダウンコンバータであってもよく、
RF端子103から輻射されるスプリアスを抑制する効果
を奏する。
【0119】実施の形態14.偶高調波ミクサでは、局
部発振波がAPDP2で2逓倍される。従って、局部発振周
波数として基本波動作のミクサの半分となる。また局部
発振器としてシンセサイザを用いる場合、チャネル間隔
も逓倍により2倍となる。そのため、あらかじめ半分の
チャネル間隔のシンセサイザが必要となる。通常シンセ
サイザとしてPLL構成のものが用いられ、チャネル間隔
がPLLの基準周波数となる。そのため、偶高調波ミクサ
を用いるとPLLの基準周波数が半分となる。しかしなが
ら、PLLの収束時間や雑音特性は基準周波数が高いほど
良好であり、そのため偶高調波ミクサを用いるとPLLの
特性が劣化する問題がある。
【0120】実施の形態14ではこのような偶高調波ミ
クサの問題点を解消するために考案したものである。実
施の形態14を図28に示す。図において、133は分
周器であり、図38や図46に示した従来例、図1に示
した実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号
を付している。
【0121】つぎに動作を説明する。 本実施の形態に
よる偶高調波ミクサでは、LO端子33とアクティブバラ
ン102との間に分周器133を設け、外部から入力し
た局部発振波を2分周し、ミクサ内部での2逓倍の効果
を相殺している。従って、外部からみて、あたかも基本
波動作のミクサと同じように動作する。このように本構
成によると、基本波動作のミクサと同様の局部発振器や
シンセサイザを用いることができ、PLLの特性劣化を抑
制できる効果がある。
【0122】以上の説明では、実施の形態1に分周器1
33を設けた場合について示したが、実施の形態2、
3、および4に分周器133を設けてもよく、同様の効
果を奏する。
【0123】また分周器133からは高調波が多数でる
ため、これはスプリアス成分となる。そこで分周器13
3の出力に高調波抑制用フィルタを設けてもよい。スプ
リアス成分を抑制する効果がある。
【0124】実施の形態15.実施の形態15は実施の
形態14と同様、2逓倍の効果により偶高調波ミクサを
用いるとPLLの特性が劣化する問題の改善策である。さ
らに、ここではECL(エミッタ結合ロジック)回路で構
成された分周器133では、差動出力が可能なことに着
目し、アクティブバランの代替としている。実施の形態
15を図29に示す。図において、図38や図46に示
した従来例、図1に示した実施の形態1と同一ないしは
相当部分には同一符号を付している。
【0125】つぎに動作を説明する。 本実施の形態に
よる偶高調波ミクサでは、実施の形態14と同様、分周
器133によりミクサ内部での2逓倍の効果を相殺して
いる。従って、実施の形態14と同様の効果を奏する。
さらに、分周器133の差動出力を局部発振波としてAP
DP101に供給するため、アクティブバラン102を設
ける必要はなく、小形化できる効果がある。
【0126】以上の説明では、実施の形態1のアクティ
ブバラン102を分周器133で代替する場合について
示したが、実施の形態2、3、および4のアクティブバ
ラン102を分周器133で代替してもよく、同様の効
果を奏する。
【0127】また分周器133からは高調波が多数でる
ため、これはスプリアス成分となる。そこで分周器13
3の出力に高調波抑制用フィルタを設けてもよい。スプ
リアス成分を抑制する効果がある。
【0128】実施の形態16.実施の形態16は実施の
形態1から15の偶高調波ミクサのいずれか2つをを用
い、直交ミクサを構成したものである。実施の形態16
を図30に示す。図において、134は90度分配回路
であり、図38や図46に示した従来例、図1に示した
実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号を付
している。
【0129】つぎに動作を説明する。2つの偶高調波ミ
クサのRF端子32a、32bを90度分配回路134に接
続し、LO端子33を直接接続したものである。例えば、
2つのIF端子34a、34bにQPSKなどの直交変調用の符
号を入力すると直交変調器として動作する。ここでは実
施の形態1から15の偶高調波ミクサのいずれか2つを
を用いているため、直交ミクサとして小形に構成できる
効果がある。
【0130】以上の説明では、実施の形態1の偶高調波
ミクサを用いる場合について示したが、実施の形態2、
3、および4の偶高調波ミクサを用いてもよく、同様の
効果を奏する。
【0131】以上の説明では、LO端子33を直接接続し
たものであるが、図31のようにアクティブバランやウ
ィルキンソン分配器など同位相あるいは逆位相の分配回
路135を用いてもよく同様の効果を奏する。
【0132】実施の形態17.実施の形態17は実施の
形態1から15の偶高調波ミクサのいずれか2つをを用
い、直交ミクサを構成したものである。実施の形態16
との違いはLO側で45度の位相差の分配を行い、RF端子
で同位相あるいは逆位相の分配回路135を用いている
点である。45度の位相差の局部発振波は偶高調波ミク
サでの2逓倍により90度の位相差となる。実施の形態
17を図32に示す。図において、136は45度分配
回路であり、図38や図46に示した従来例、図1に示
した実施の形態1と同一ないしは相当部分には同一符号
を付している。
【0133】つぎに動作を説明する。2つの偶高調波ミ
クサのLO端子を45度分配回路136に接続し、RF端子
を同位相あるいは逆位相の分配回路135で接続したも
のである。例えば、2つのIF端子34a、34bにQPSKな
どの直交変調用の符号を入力すると直交変調器として動
作する。ここでは実施の形態1から15の偶高調波ミク
サのいずれか2つをを用いているため、直交ミクサとし
て小形に構成できる効果がある。
【0134】以上の説明では、実施の形態1の偶高調波
ミクサを用いる場合について示したが、実施の形態2、
3、および4の偶高調波ミクサを用いてもよく、同様の
効果を奏する。
【0135】実施の形態18.実施の形態18は実施の
形態16から17の直交ミクサにIFの90度移相回路を
接続したイメージリジェクションミクサに関するもので
ある。実施の形態18を図33に示す。図において、1
37はIFの90度移相回路であり、図38や図46に示
した従来例、図1、図30に示した本発明による実施の
形態と同一ないしは相当部分には同一符号を付してい
る。
【0136】つぎに動作を説明する。直交ミクサの2つ
のIF端子34a、34bとIFの90度移相回路137を接
続したものである。実施の形態1から15の偶高調波ミ
クサのいずれか2つをを用いているため、イメージリジ
ェクションミクサとして小形に構成できる効果がある。
また小形に構成できるため、接続部での位相の回転を抑
制でき、イメージ抑圧比を高める効果もある。
【0137】以上の説明では、実施の形態16の直交ミ
クサを用いる場合について示したが、実施の形態17の
直交ミクサを用いてもよく、同様の効果を奏する。
【0138】実施の形態19.実施の形態19は実施の
形態1から15の偶高調波ミクサのいずれか2つを用
い、2重平衡形ミクサを構成したものである。実施の形
態19を図34に示す。図において、138は180度
ハイブリッド電力分配器であり、図38や図46に示し
た従来例、図1に示した実施の形態1と同一ないしは相
当部分には同一符号を付している。
【0139】つぎに動作を説明する。2つの偶高調波ミ
クサのAPDPリング138のRF/IF側の接点を180度ハ
イブリッド電力分配器 138に接続したものである。R
Fの入力信号波を180度ハイブリッド電力分配器 13
8に入力し、2つのAPDPリング101に180度の位相
差で供給される。局部発振波は90度分配回路134に
より、2つのAPDPリング101に90度の位相差で供給
される。局部発振波はAPDPリング101で2逓倍される
ので、180度の位相差で周波数混合に供される。従っ
て、IFの出力信号波は同じ位相で2つのAPDPリング10
1から出力される。従って、180度ハイブリッド電力
分配器138の同相成分が合成される端子側にIFの出力
信号波が出力される。
【0140】このように、本実施の形態によると2重平
衡形ミクサとして動作する。その結果、RFとIFの分波回
路が不要となり、小形化・広帯域化が可能となる利点が
ある。また、ここでは実施の形態1から15の偶高調波
ミクサのいずれか2つをを用いているため、2重平衡ミ
クサとして小形に構成できる効果がある。
【0141】以上の説明では、実施の形態1の偶高調波
ミクサを用いる場合について示したが、実施の形態2、
3、および4の偶高調波ミクサを用いてもよく、同様の
効果を奏する。
【0142】実施の形態20.以上述べた実施の形態1
から19までの偶高調波ミクサ、直交ミクサ、イメージ
リジェクションミクサおよび2重平衡形ミクサは半導体
基板上にモノリシック集積化してもよく、実施の形態1
から19と同様の効果を奏する。さらにAPDPリング10
1やダイオードリング120の特性を揃えることが可能
となる。従い、偶高調波ミクサや2重平衡形ミクサでは
LO端子とRF/IF端子とのアイソレーションを高めること
ができる効果がある。直交ミクサでは変復調精度を高め
ることができる効果がある。イメージリジェクションミ
クサではイメージ抑圧比を高める効果がある。
【0143】実施の形態21.実施の形態1から19に
記載のミクサを適用した受信装置であり、図35に直交
ミクサを適用した受信装置の構成例を示す。図におい
て、200はアンテナ、201は低雑音増幅器(LN
A)、202は帯域通過フィルタ(BPF)、203は実施
の形態16ないしは17の直交ミクサ、204は局部発
振器、205は低域通過フィルタ、206はベースバン
ド増幅器である。実施の形態1から19に記載のミクサ
を適用しているため、小形化できる効果がある。
【0144】実施の形態22.実施の形態1から19に
記載のミクサを適用した送信装置であり、図36に直交
ミクサを適用した送信装置の構成例を示す。図におい
て、207は高出力増幅器(HPA)である。実施の形態
1から19に記載のミクサを適用しているため、小形化
できる効果がある。
【0145】実施の形態23.実施の形態1から15に
記載のミクサを位相検波器として適用した位相同期発振
器であり、図37に構成例を示す。図において、208
は電圧制御発振器(VCO)、209は分周器、210は位
相比較器として用いた偶高調波ミクサ、211は基準発
振器、212はループフィルタである。アナログの位相
比較器の欠点の1つに直流成分の漏れがある。これは、
ミクサの不平衡成分であり、温度などによりこの直流成
分は変動する。そのため、検波感度の変動や同期はずれ
の原因となっている。偶高調波ミクサ210では、式
(1)より直流成分は抑制され出力されない。従って、偶
高調波ミクサ210をPLLに適用すると動作が安定化す
る効果がある。また実施の形態1から19に記載のミク
サを適用しているため、小形化できる効果がある。
【0146】
【発明の効果】第1の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、(1)スロット線路を用いないため小形化できる効
果、(2)アクティブバランにより、APDPリング(ダイオ
ードリング)からLO端子への高調波などのスプリアス成
分の逆流が抑制され、低スプリアスとなる効果、(3)ア
クティブバランにより、LO側の回路のインピーダンスに
よるAPDPリング(ダイオードリング)の駆動インピーダ
ンスの変動が生じないため動作が安定化される効果、な
どがある。
【0147】第2の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、(1)スロット線路を用いないため小形化できる効
果、(2)アクティブバランにより、APDPリング(ダイオ
ードリング)からLO端子やRF端子への高調波などのスプ
リアス成分の逆流が抑制され、低スプリアスとなる効
果、(3)アクティブバランにより、LO側やRF端子の回路
のインピーダンスによるAPDPリング(ダイオードリン
グ)の駆動インピーダンスの変動が生じないため動作が
安定化される効果、などがある。
【0148】第3の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、アクティブバランとAPDPリングとの間に緩衝増幅器
を設けることにより、アクティブバランの出力インピー
ダンスのばらつきによる不平衡成分を抑制できる。その
結果、LO側とRF/IF側とのアイソレーションを高めるこ
とができる効果がある。また、局部発振電力を高めるこ
とができ、外部から入力する局部発振電力を低レベルと
できる効果がある。また局部発振電力などの変動による
APDPリングの変動があっても、緩衝増幅器によりLO端子
のインピーダンス変動が抑制できる効果がある。
【0149】第4の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、入力信号用緩衝増幅器により利得の周波数リップル
を抑制でき、伝送特性が向上する効果がある。また、入
力信号用緩衝増幅器のアイソレーション特性により、局
部発振波やIF出力信号波などのRF端子への漏洩を抑制で
き、低スプリアスとなる効果がある。
【0150】第5の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、出力信号用緩衝増幅器により利得の周波数リップル
を抑制でき、伝送特性が向上する効果がある。また、出
力信号用緩衝増幅器のアイソレーション特性により、局
部発振波やIF出力信号波などのRF端子への漏洩を抑制で
き、低スプリアスとなる効果がある。
【0151】第6の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、高出力負荷抵抗とすることにより、偶高調波ミクサ
の利得が高まり、受信機の感度が改善されるなどの効果
がある。
【0152】第7の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、高出力負荷抵抗とすることにより、偶高調波ミクサ
の利得が高まり、受信機の感度が改善されるなどの効果
がある。
【0153】第8の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、温度などの要因で局部発振電力が変動しても、リミ
タにより局部発振電力が安定化され、変換損失が変動せ
ず安定化する効果がある。
【0154】第9の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、温度などの要因で局部発振電力が変動しても、リミ
タにより局部発振電力が安定化され、変換損失が変動せ
ず安定化する効果がある。
【0155】第10の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、アクティブバランの出力にフィルタを設け、アクテ
ィブバランの高調波を抑制している。その結果、偶高調
波ミクサから出力されるスプリアスが低レベルとなる効
果がある。
【0156】第11の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、LO端子とアクティブバランとの間に分周器を設け、
外部から入力した局部発振波を2分周し、ミクサ内部で
の2逓倍の効果を相殺している。従って、外部からみ
て、あたかも基本波動作のミクサと同じように動作す
る。このように本構成によると、基本波動作のミクサと
同様の局部発振器やシンセサイザを用いることができ、
PLLの特性劣化を抑制できる効果がある。
【0157】第12の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、ダイオードリングを用いているので、回路規模を削
減することができる。
【0158】第13の発明に係る偶高調波ミクサによれ
ば、LO端子に分周器を設け、外部から入力した局部発振
波を2分周し、ミクサ内部での2逓倍の効果を相殺して
いる。従って、外部からみて、あたかも基本波動作のミ
クサと同じように動作する。このように本構成による
と、基本波動作のミクサと同様の局部発振器やシンセサ
イザを用いることができ、PLLの特性劣化を抑制できる
効果がある。さらに分周器の差動出力をAPDPリングに供
給し、アクティブバランを不要としているため、小形化
できる効果がある。
【0159】第14の発明に係る直交ミクサによれば、
第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサのいずれか2
つを用いているため、小形に構成できる効果がある。
【0160】第15の発明に係る直交ミクサによれば、
第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサのいずれか2
つを用いているため、小形に構成できる効果がある。
【0161】第16の発明に係るイメージリジェクショ
ンミクサによれば、第14又は第15の発明に係る直交
ミクサを用いているため、小形に構成できる効果があ
る。また小形に構成できるため、接続部での位相の回転
を抑制でき、イメージ抑圧比を高める効果もある。
【0162】第17の発明に係る2重平衡ミクサによれ
ば、第1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサのいずれ
か2つを用いているため、小形に構成できる効果があ
る。またRFとIFの分波回路が不要となり、より小形化・
広帯域化が可能となる利点がある。
【0163】第18の発明に係る偶高調波ミクサは、第
1〜第13の発明に係る偶高調波ミクサを半導体基板上
にモノリシック集積化することにより、APDPリングやダ
イオードリングの特性を揃えることが可能となる。従
い、偶高調波ミクサではLO端子とRF/IF端子とのアイソ
レーションを高めることができる効果がある。
【0164】第19の発明に係る受信装置は、第1〜第
13の発明に係る偶高調波ミクサを適用しているため、
小形化できる効果がある。
【0165】第20の発明に係る送信装置は、第1〜第
13の発明に係る偶高調波ミクサを適用しているため、
小形化できる効果がある。
【0166】第21の発明に係る位相同期発振器は、偶
高調波ミクサをPLLに適用することにより動作が安定化
する効果がある。また第1〜第13の発明に係る偶高調
波ミクサを適用しているため、小形化できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の構成による偶高調波
ミクサの構成である。
【図2】 アクティブバランの構成である。
【図3】 アクティブバランの等価回路である。
【図4】 アクティブバランの構成である。
【図5】 本発明の実施の形態2の構成による偶高調波
ミクサの構成である。
【図6】 本発明の実施の形態3の構成による偶高調波
ミクサの構成である
【図7】 本発明の実施の形態4の構成による偶高調波
ミクサの構成である。
【図8】 本発明の実施の形態5の構成による偶高調波
ミクサの構成である
【図9】 緩衝増幅器の一例である。
【図10】 周波数リップルの説明図である。
【図11】 本発明の実施の形態6の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図12】 本発明の実施の形態6の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図13】 本発明の実施の形態7の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図14】 緩衝増幅器の一例である。
【図15】 本発明の実施の形態7の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図16】 本発明の実施の形態8の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図17】 本発明の実施の形態8の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図18】 本発明の実施の形態9の構成による偶高調
波ミクサの構成である。
【図19】 出力負荷抵抗に対する偶高調波ミクサの出
力電圧の説明図である。
【図20】 本発明の実施の形態10の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図21】 局部発振電力に対する偶高調波ミクサの変
換損である。
【図22】 本発明の実施の形態11の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図23】 リミタの特性の説明図である。
【図24】 リミタ付き偶高調波ミクサの特性の説明図
である。
【図25】 本発明の実施の形態12の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図26】 偶高調波ミクサの出力スペクトラムの説明
図である。
【図27】 本発明の実施の形態13の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図28】 本発明の実施の形態14の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図29】 本発明の実施の形態15の構成による偶高
調波ミクサの構成である。
【図30】 本発明の実施の形態16の構成による直交
ミクサの構成である。
【図31】 本発明の実施の形態16の構成による直交
ミクサの構成である。
【図32】 本発明の実施の形態17の構成による直交
ミクサの構成である。
【図33】 本発明の実施の形態18の構成によるイメ
ージリジェクションミクサの構成である。
【図34】 本発明の実施の形態19の構成による2重
平衡ミクサの構成である。
【図35】 本発明の実施の形態21の構成による受信
装置の構成である。
【図36】 本発明の実施の形態22の構成による送信
装置の構成である。
【図37】 本発明の実施の形態23の構成による位相
同期発振器の構成である。
【図38】 偶高調波ミクサの一般的な構成図である。
【図39】 APDPのLO電流の説明図である。
【図40】 APDPのLO電流の説明図である。
【図41】 偶高調波ミクサの周波数の説明図である。
【図42】 従来の構成による偶高調波ミクサの構成図
である。
【図43】 従来の構成による偶高調波ミクサの構成図
である。
【図44】 従来の構成による高調波ミクサの分波回路
の説明図である。
【図45】 従来の構成による偶高調波ミクサの分波回
路の説明図である。
【図46】 従来の構成による偶高調波ミクサの構成図
である。
【図47】 APDPに加わる波の位相を説明する図であ
る。
【図48】 従来の構成による偶高調波ミクサの構成図
である。
【図49】 ダイオードに加わる波の位相を説明する図
である。
【符号の説明】
1 ミクサダイオード、2 アンチパラレルダイオード
ペア(APDP)、3 分波回路、21 帯域通過フィルタ
(BPF)、22 高域通過フィルタ(HPF)、23低域通過
フィルタ(LPF)、32 RF端子、33 LO端子、34 I
F端子、35先端開放スタブ、36 先端短絡スタブ、
37 RFチョーク、38 DCカット、80 スロット線
路、81 コプレナ線路、82 ワイヤ、101 APDP
リング、102 アクティブバラン、103 分波回
路、104 FET、105 抵抗、106、107およ
び108 DCカット用コンデンサ、109 RFチョーク
用インダクタ、115 出力端子、110 ゲート・ソ
ース間容量Cgs、111ドレイン抵抗Rds、112 電流
源、113 負荷抵抗、114 電源の内部抵抗、11
6 整合回路、120 ダイオードリング、121 ア
クティブバラン、122 緩衝増幅器、123 ソース
接地FET、124 緩衝増幅器、125 ゲート接地FE
T、126 緩衝増幅器、127 抵抗、128 ソー
スフロア、129 出力負荷抵抗、130 演算増幅
器、131 リミタ、132 フィルタ、133 分周
器、134 90度分配回路、135 分配回路、13
645度分配回路、137 90度移相回路、138
180度ハイブリッド電力分配器、200 アンテナ(A
NT)、201 低雑音増幅器(LNA)、202 帯域通過
フィルタ(BPF)、203 直交ミクサ、204 局部
発振器、205低域通過フィルタ(LPF)、206 ベー
スバンド増幅器(AMP)、207 高出力増幅器(HPA)、2
08 電圧制御発振器(VCO)、209 分周器、210
偶高調波ミクサ、211 基準発振器、212 ルー
プフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 1/26 H04B 1/26 J (72)発明者 田島 賢一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 飯田 明夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部発振波を入力端子より入力し、第1
    の出力信号と第2の出力信号とを出力するアクティブバ
    ランと、前記第1の出力信号と前記第2の出力信号とを
    入力し入力信号波及び出力信号波を入出力するアンチパ
    ラレルダイオードペアリングとを有する偶高調波ミクサ
    であって、 前記アクティブバランは、地導体と高周波的に接続され
    た第1、第2の抵抗と、前記第1の抵抗がドレイン(な
    いしはコレクタ)に、前記第2の抵抗がソース(ないし
    はエミッタ)に、前記入力端子がゲート(ないしはベー
    ス)に各々高周波的に接続されたトランジスタとを有
    し、 前記アンチパラレルダイオードペアリングは、逆極性の
    ダイオードを並列接続してなるアンチパラレルダイオー
    ドペアを4つリング状に接続し、それらの接続点におい
    て、第1の接続点を地導体と接続し、第1の接続点と対
    向する第2の接続点より前記入力信号波及び出力信号波
    を入出力し、第3の接続点を前記トランジスタのドレイ
    ン(ないしはコレクタ)に接続し、第4の接続点を前記
    トランジスタのソース(ないしはエミッタ)に接続した
    偶高調波ミクサ。
  2. 【請求項2】 局部発振波を第1の入力端子より入力
    し、第1の出力信号と第2の出力信号とを出力する第1
    のアクティブバランと、無線周波数信号を第2の入力端
    子より入力し、第3の出力信号と第4の出力信号とを出
    力する第2のアクティブバランと、前記第1の出力信
    号、前記第2の出力信号、前記第3の出力信号及び第4
    の出力信号とを入力し入力信号波及び出力信号波を入出
    力するアンチパラレルダイオードペアリングとを有する
    偶高調波ミクサであって、 前記第1のアクティブバランは、地導体と高周波的に接
    続された第1、第2の抵抗と、前記第1の抵抗がドレイ
    ン(ないしはコレクタ)に、前記第2の抵抗がソース
    (ないしはエミッタ)に、前記入力端子がゲート(ない
    しはベース)に各々高周波的に接続された第1のトラン
    ジスタとを有し、 前記第2のアクティブバランは、地導体と高周波的に接
    続された第3、第4の抵抗と、前記第3の抵抗がドレイ
    ン(ないしはコレクタ)に、前記第4の抵抗がソース
    (ないしはエミッタ)に、前記入力端子がゲート(ない
    しはベース)に各々高周波的に接続された第2のトラン
    ジスタとを有し、 前記アンチパラレルダイオードペアリングは、逆極性の
    ダイオードを並列接続してなるアンチパラレルダイオー
    ドペアを4つリング状に接続し、それらの接続点におい
    て、第1の接続点を前記第2のトランジスタのドレイン
    (ないしはコレクタ)に接続し、第1の接続点と対向す
    る第2の接続点を前記第2のトランジスタのソース(な
    いしはエミッタ)に接続し、第3の接続点を前記第1の
    トランジスタのドレイン(ないしはコレクタ)に接続
    し、第4の接続点を前記第1のトランジスタのソース
    (ないしはエミッタ)に接続した偶高調波ミクサ。
  3. 【請求項3】 前記アクティブバランの第1の出力信号
    を出力する出力端子と前記アンチパラレルダイオードペ
    アリングとの間に第1の緩衝増幅器を設け、前記アクテ
    ィブバランの第2の出力信号を出力する出力端子と前記
    アンチパラレルダイオードペアリングとの間に第2の緩
    衝増幅器を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載
    の偶高調波ミクサ。
  4. 【請求項4】 前記アンチパラレルダイオードペアリン
    グに対し入力信号波を入力する入力端子と当該アンチパ
    ラレルダイオードペアリングとの間に緩衝増幅器を設け
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の偶高調波ミク
    サ。
  5. 【請求項5】 前記アンチパラレルダイオードペアリン
    グより出力信号波を出力する出力端子と当該アンチパラ
    レルダイオードペアリングとの間に緩衝増幅器を設けた
    ことを特徴とする請求項1、2又は4記載の偶高調波ミ
    クサ。
  6. 【請求項6】 前記アンチパラレルダイオードペアリン
    グより出力信号波を出力する出力端子と当該アンチパラ
    レルダイオードペアリングとの間の接点と地導体との間
    に50オームを越える負荷抵抗を接続し、さらに当該負
    荷抵抗の両端の電圧を増幅する演算増幅器とを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の偶高調波ミクサ。
  7. 【請求項7】 前記アンチパラレルダイオードペアリン
    グの第1の接続点と第2の接続点との間に50オームを
    越える負荷抵抗を接続し、さらに当該負荷抵抗の両端の
    電圧を増幅する演算増幅器を設け、当該演算増幅器の出
    力を中間周波数の出力としたことを特徴とする請求項2
    記載の偶高調波ミクサ。
  8. 【請求項8】 前記アクティブバランと前記アンチパラ
    レルダイオードペアリングとの間に振幅変動を抑制する
    リミタを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    偶高調波ミクサ。
  9. 【請求項9】 前記局部発振波の入力端子と前記アクテ
    ィブバランとの間に振幅変動を抑制するリミタを設けた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の偶高調波ミク
    サ。
  10. 【請求項10】 前記アクティブバランと前記アンチパ
    ラレルダイオードペアリングとの間に局部発振波の2倍
    波を抑制するフィルタを設けたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の偶高調波ミクサ。
  11. 【請求項11】 前記局部発振波の入力端子と前記アク
    ティブバランとの間に分周器を設けたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の偶高調波ミクサ。
  12. 【請求項12】 前記アンチパラレルダイオードペアリ
    ングの代わりに、前記第1の出力信号と前記第2の出力
    信号とを入力し入力信号波及び出力信号波を入出力し、
    4つのダイオードをリング状に接続したダイオードリン
    グを備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれ
    かに記載の偶高調波ミクサ。
  13. 【請求項13】 前記アクティブバランの代わりに、局
    部発振波を入力端子より入力し、分周し、第1の出力信
    号と第2の出力信号とを出力する分周器を備えたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の偶高調波ミクサ。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを2つ具備し、さらに局部発振波を同位
    相あるいは逆位相で分配する分配器と、高周波信号を概
    略90度の位相差で分配ないしは合成する90度移相回
    路とを備えた直交ミクサ。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを2つ具備し、さらに局部発振波を概略
    45度の位相差で分配する45度移相回路と、高周波信
    号を同位相あるいは逆位相で分配ないしは合成する分配
    ・合成回路とを備えた直交ミクサ。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15に記載の直交ミク
    サと、中間周波信号を概略90度の位相差で分配ないし
    は合成する90度移相回路とを備えたイメージリジェク
    ションミクサ。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを2つ具備し、さらに局部発振波を概略
    90度の位相差で分配する90度移相回路と、高周波信
    号と中間周波信号とを同位相・逆位相で分配・合成する
    180度ハイブリッド電力分配器とを備えた2重平衡形
    ミクサ。
  18. 【請求項18】 アンチパラレルダイオードペアリング
    あるいはダイオードリングをモノリシック集積化したこ
    とを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の偶
    高調波ミクサ。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを備えた受信装置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを備えた送信装置。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    偶高調波ミクサを位相検波器として用いたことを特徴と
    する位相同期発振器。
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JP2016178414A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 三菱電機株式会社 高周波ミクサ

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