JPH10129064A - インクフィルムカセット - Google Patents

インクフィルムカセット

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JPH10129064A
JPH10129064A JP29073696A JP29073696A JPH10129064A JP H10129064 A JPH10129064 A JP H10129064A JP 29073696 A JP29073696 A JP 29073696A JP 29073696 A JP29073696 A JP 29073696A JP H10129064 A JPH10129064 A JP H10129064A
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JP
Japan
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reel
ink film
frame
take
torque
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Withdrawn
Application number
JP29073696A
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English (en)
Inventor
Junichi Yamamoto
順一 山本
Atsuhiko Shimoyama
淳彦 霜山
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リール装填の容易性を維持しながら低コスト
で、トルクリミッタの紛失防止と、トルクリミッタの誤
装着の防止とを図り、カセットの大型化も防止し得るイ
ンクフィルムカセットを提供する。 【解決手段】 このインクフィルムカセット33は、イ
ンクフィルム32を巻回した供給リール30と、インク
フィルムを巻き取る巻取リール31と、カセット内にお
いて供給リールに制動力を付与する第1トルクリミッタ
71と、カセット内において巻取リールの駆動トルクを
制限する第2トルクリミッタ72と、両リール30,3
1を保持する下フレーム74と、両トルクリミッタを保
持すると共に下フレームに着脱自在な上フレーム73
と、を有する。下フレームと上フレームとは、リールの
軸線方向に沿って相対的にスライドして着脱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録装置で
用いられるインクフィルムを内蔵したインクフィルムカ
セットに関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録装置は、プラテンローラとこ
れに対して圧接及び圧接解除可能となったサーマルヘッ
ドとを有し、記録紙がプラテンローラとサーマルヘッド
との間に送り込まれる。記録紙とサーマルヘッドとの間
には、一方の表面に熱溶融性あるいは熱昇華性のインク
が塗布されたインクフィルムが搬送されるようになって
いる。このインクフィルムは、供給リールから繰り出さ
れて、巻取リールに巻き取られる。1つのサーマルヘッ
ドにより記録紙に対してカラー画像を再現する場合に
は、薄いフィルムベース表面にイエロ、マゼンタおよび
シアンの色のインクをこの順で塗布したインクフィルム
が用いられる。
【0003】近年の熱転写記録装置では、インクフィル
ムの装填作業の作業性を向上させるべく、供給リールと
巻取リールとが収容されると共に熱転写記録装置本体に
着脱自在に装填されるインクフィルムカセットが用いら
れている。印字時においては、インクフィルムは、プラ
テンローラとこれに対して圧接状態となったサーマルヘ
ッドとの間を搬送される記録紙との摩擦力によって、供
給リールから引き出されて、記録紙の移動とともに搬送
される。一方、供給リールから繰り出されたインクフィ
ルムは、熱転写記録装置の本体内に設けたモータによっ
て巻取リールを回転駆動することにより、当該巻取リー
ルに巻き取られる。インクフィルムカセットは消耗品で
あり、内部に収容したインクフィルムを使い切ったとき
には、新たなカセットに交換される。
【0004】ところで、熱転写記録装置の本体内には、
インクフィルムカセットが装填されると供給リールに接
続され、当該供給リールに制動力を付与するための供給
側トルクリミッタが設けられている。この供給側トルク
リミッタにより供給リールに制動力を付与しながらイン
クフィルムを繰り出すことにより、印字時にインクフィ
ルムに対してテンションを付与し、インクフィルムに皺
が発生しないようにしてある。
【0005】さらに、熱転写記録装置の本体内には、巻
取リールの駆動トルクを制限する巻取側トルクリミッタ
が巻取リールとモータとの間に設けられている。この巻
取側トルクリミッタは、上述した印字時にインクフィル
ムに対してテンションを付与するという理由に加えて、
以下の理由により設けられている。つまり、印字部にお
いては記録紙の移動速度とインクフィルムの移動速度と
を同じにする必要があるが、巻取リールのシャフトを一
定速度で回転駆動したとしても、巻取径が変化するのに
伴いインクフィルムの巻取速度が変化してしまうことに
なる。そこで、印字部におけるインクフィルム移動速度
に巻取速度を追従させ、インクフィルムが弛まないよう
に巻取リールに巻き取るために、巻取側トルクリミッタ
が設けられている。
【0006】供給側および巻取側のトルクリミッタを熱
転写記録装置内に設けると、当該熱転写記録装置の構成
が複雑となってコストが増加すると共に、小型化が阻害
されるという問題があった。また、装置内に設けるトル
クリミッタには、装置内の他の部品と同等の耐久性、例
えば6万画面の画像を正常に形成し得る耐久性が要求さ
れることから、比較的高価なトルクリミッタを使用しな
けれならず、部品コストの増加に伴って熱転写記録装置
全体のコストも増加していた。
【0007】このため、本願発明者らは、熱転写記録装
置本体の簡素化および低コスト化を図るべく、供給側お
よび巻取側のトルクリミッタを内蔵したインクフィルム
カセットを提案した(特開平7−329385号公報参
照)。このインクフィルムカセットは、ユーザ自身がイ
ンクフィルムの詰め替え作業を簡単にできるようになっ
ており、使い捨てになる部品を可及的に減少でき、環境
問題への配慮がなされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】トルクリミッタを内蔵
したインクフィルムカセットは上記のような利点を有す
る一方、インクフィルムの詰め替え作業時に、トルクリ
ミッタを紛失する虞があった。さらに、供給側トルクリ
ミッタと巻取側トルクリミッタとを取り違えて装着する
と、インクフィルムの搬送不良などを招く虞もあった。
【0009】ここに、インクフィルムの交換の仕方に
は、以下の2つの手法が考えられる。すなわち、(1) カ
セット内からトルクリミッタとリールとを一体として取
り出し、その後にリールから取り外したトルクリミッタ
を新しいリールに付け替え、一体となったトルクリミッ
タとリールとをカセットに取り付ける形態と、(2) トル
クリミッタを一体的に保持したカセットからリールのみ
を取り外して、新しいリールを取り付ける形態とがあ
る。
【0010】そして、本発明者らは、上記インクフィル
ムの交換の仕方に着目して鋭意研究した結果、後者(2)
の形態にすれば、トルクリミッタの紛失防止と、トルク
リミッタの誤装着の防止とを図り得ることを見出だし
て、本発明を完成させるに至った。後者(2) の形態の場
合には、カセット内におけるトルクリミッタとリールと
の連結および連結解除をどのようにして行うかが重要と
なる。また、トルクリミッタを内蔵することによるカセ
ットの大型化を防ぎつつい、リールの着脱を容易にする
必要がある。さらには、リールを保持する寸法精度を落
とさないようにする必要もある。
【0011】そこで、本発明の目的は、リールの着脱の
容易性を維持しながら低コストで、トルクリミッタの紛
失防止と、トルクリミッタの誤装着の防止とを図り、カ
セットの大型化も防止し得るインクフィルムカセットを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、熱転写記録装置に着脱自在
に装填されるインクフィルムカセットであって、前記イ
ンクフィルムを巻回した供給リールと、当該供給リール
から繰り出された前記インクフィルムを巻き取る巻取リ
ールと、カセット内において前記供給リールに制動力を
付与する制動手段と、前記供給リールおよび前記巻取リ
ールを保持する第1のフレームと、前記制動手段を保持
すると共に前記第1のフレームに着脱自在な第2のフレ
ームと、を有することを特徴とするインクフィルムカセ
ットである。
【0013】かかる構成のインクフィルムカセットで
は、インクフィルムの交換は、第2のフレームで制動手
段を保持したまま、第1のフレームから供給リールおよ
び巻取リールのみを取り外して、新しいリールを取り付
ける形態となる。このため、インクフィルムの交換時
に、制動手段を紛失したり、制動手段を間違って巻取側
に装着したりする虞が根本的になくなる。また、制動手
段の再利用や回収を図ることができ、廃棄となる部材を
可及的に減少でき、環境保全に寄与できる。さらに、供
給リールは第1フレームに、制動手段は第2フレームに
分かれて保持されているので、第1フレームに対する供
給リールの着脱の際に、制動手段を意識する必要がな
い。しかも、供給リールを制動手段に連結させる作業に
要するスペースを確保する必要もない。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、前記第2
のフレームに保持され、カセット内において前記巻取リ
ールの駆動トルクを制限するトルク制限手段をさらに有
することを特徴とする。
【0015】かかる構成のインクフィルムカセットで
は、インクフィルムの交換は、第2のフレームでトルク
制限手段を保持したまま、第1のフレームから供給リー
ルおよび巻取リールのみを取り外して、新しいリールを
取り付ける形態となる。このため、インクフィルムの交
換時に、トルク制限手段を紛失したり、トルク制限手段
を間違って供給側に装着したりする虞が根本的になくな
る。また、トルク制限手段の再利用や回収を図ることが
でき、廃棄となる部材を可及的に減少でき、環境保全に
寄与できる。さらに、巻取リールは第1フレームに、ト
ルク制限手段は第2フレームに分かれて保持されている
ので、第1フレームに対する巻取リールの着脱の際に、
トルク制限手段を意識する必要がない。しかも、巻取リ
ールをトルク制限手段に連結させる作業に要するスペー
スを確保する必要もない。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、前記第1
フレームと第2フレームとは、前記供給リールおよび前
記巻取リールの軸線方向に沿って相対的にスライドして
着脱自在であることを特徴とする。
【0017】かかる構成のインクフィルムカセットで
は、第1と第2のフレームの相対的なスライド移動によ
り、制動手段と供給リールとの連結解除若しくは連結が
なされ、または、トルク制限手段と巻取リールとの連結
解除若しくは連結がなされる。これより、ユーザは、フ
ィルム交換時に、制動手段と供給リールとを合わせる意
識や、トルク制限手段と巻取リールとを合わせる意識を
持つ必要がない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
るインクフィルムカセットが着脱自在に装填される熱転
写記録装置を示す外観斜視図である。なお、説明の便宜
上、記録紙を排出する際に先端側となる記録紙の縁辺
を、記録紙の先端と称する。
【0019】図示する熱転写記録装置10は、例えば、
写真の焼付を行う現像所などにおいて使用され、ネガフ
ィルムの複数駒に記録された情報を1枚の記録紙上に再
現するいわゆるインデックス・プリントなどを出力する
ために用いられる。熱転写記録装置10には、ネガフィ
ルムに記録された情報に対して種々の画像処理を行う図
示しない制御装置がインターフェースを介して接続さ
れ、制御装置からの画像信号や制御信号がインターフェ
ースを介して入力される。
【0020】熱転写記録装置10の本体をなすハウジン
グ11の上面には蓋部材12が揺動軸12a(図2参
照)を中心に開閉自在に取り付けられ、蓋部材12を開
放した状態でインクフィルムカセットがハウジング11
内の所定位置に装填される。図中左手前側が装置10の
前面となっており、この前面側に排紙部が設けられ、背
面側に給紙部21が設けられている。給紙部21には、
複数枚の記録紙を収納した給紙トレイ14が傾斜して設
けられている。また、この熱転写記録装置10内には、
画像を再現した後の記録紙の不要部分(記録紙の先端部
分および/または後端部分)をカットする用紙カッティ
ング部が設けられており、カットされた用紙片を貯える
ダスタ部24が装置前面側に抜き差し自在に設けられて
いる。不要部分をカットした後の記録紙は、用紙排出口
16を通って、ダスタ部24の前面に一体的に設けられ
た排紙トレイ17上に縦方向に排出される。この熱転写
記録装置10では熱昇華性のインクが塗布されたインク
フィルムが用いられており、昇華したインクをトラップ
する受像紙としての記録紙には、印画紙のような腰の強
い厚手(150〜250μm)の用紙が用いられてい
る。
【0021】図2は、熱転写記録装置の内部構成を蓋部
材を開放した状態で示す概略断面図、図3は、熱転写記
録装置の内部構成をインクフィルムカセットを装填した
状態で示す概略断面図である。
【0022】まず、熱転写記録装置10の内部構造を概
説すれば、略中央部分に位置すると共に記録紙18の搬
送方式を平行搬送方式とした印字部20と、装置背面側
に位置すると共に前記印字部20よりも上方に約45度
の角度を持って傾斜して設けられた給紙部21と、印字
部20をはさんで給紙部21の反対側に設けられた排紙
部22とを有する。印字部20を平行搬送方式とするこ
とにより、厚手で腰のある記録紙18に対する印字品位
の向上が図られている。給紙部21を傾斜させることに
より、設置スペースの小スペース化が図られている。さ
らに、排紙部22を印字部20をはさんで給紙部21の
反対側に設けることにより、ファクシミリを使用するよ
うな使い勝手が得られ、装置形態がユーザに受け入れら
れ易くなっている。また、排紙部22には、用紙カッテ
ィング部23が設けられ、この下方位置に前記ダスタ部
24が配置されている。また、外部の制御装置から入力
された画像信号に対して所定の画像処理を行うと共に記
録装置10の作動の制御を司るコントロールユニット1
9も内蔵されている。
【0023】熱転写記録装置10の内部構造を詳述すれ
ば、ハウジング11内には、プラテンローラ25が回転
自在に支持されている。蓋部材12の内面側には、サー
マルヘッド26を有するヘッドベース27がプラテンロ
ーラ25に対して進退移動自在に取り付けられている。
ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して前進移
動すると、サーマルヘッド26はプラテンローラ25に
圧接する位置に移動する一方、ヘッドベース27がプラ
テンローラ25に対して後退移動すると、サーマルヘッ
ド26は圧接を解除する位置に移動する。ヘッドベース
27は、図示しないスプリングなどの弾発手段によっ
て、サーマルヘッド26をプラテンローラ25に対して
後退した位置すなわち圧接解除位置に保持するように、
図2中矢印Aで示す方向に付勢されている。蓋部材12
に回転自在に取り付けた駆動軸28には圧接用偏心カム
29が固着されている。サーマルヘッド駆動モータM1
により駆動軸28を回転駆動すると、圧接用偏心カム2
9がヘッドベース27に当接して当該ヘッドベース27
を前進移動させ、これによりサーマルヘッド26がプラ
テンローラ25に対して圧接する。なお、蓋部材12を
閉じたときは、図示しない係合ピンなどの係合手段によ
って、蓋部材12はハウジング11に対して締結される
ようになっている。
【0024】図3に示すように、サーマルヘッド26と
プラテンローラ25との間には、供給リール30から繰
り出されて巻取リール31に巻き取られることになる帯
状のインクフィルム32が搬送されるようになってい
る。インクフィルム32は、イエロ、マゼンタ及びシア
ンの3色のインク層が、この順でベースフィルムに塗布
されて形成されている。また、必要に応じて白色のイン
クやオーバーコート剤を塗布したインクフィルムも用い
られる。インクフィルム32が未使用であれば、インク
フィルム32は供給リール30に巻き付けられており、
使用されるに伴なってインクフィルム32は巻取リール
31に巻き取られる。
【0025】供給側および巻取側の両リール30、31
は、インクフィルムカセット33内に収容されている。
このインクフィルムカセット33は、ハウジング11に
対して着脱自在となっており、ハウジング11内に取り
付けた保持プレート34上にセットすることで所定位置
に装着される。巻取リール31に接続されるギア111
の一部がインクフィルムカセット33に形成した開口部
に臨み、カセット装着時には、装置本体に設けたインク
フィルム巻取駆動ギア36がギア111と噛み合うよう
になっている。駆動ギア36は、モータM2により回転
駆動される。インクフィルムカセット33の構成につい
ては、後に詳細に説明する。
【0026】インクフィルム32の搬送路を形成すべ
く、カセット装着時にカセット33の内方に入り込む位
置に、インクフィルム巻取ローラ37が回転自在に設け
られている。このインクフィルム巻取ローラ37は、そ
の表面が摩擦抵抗の高いゴム材などから形成されたロー
ラであり、インクフィルム巻取モータM3により回転駆
動される。インクフィルム巻取モータM3とインクフィ
ルム巻取ローラ37との間には、図示しない電磁クラッ
チが設けられている。電磁クラッチは、サーマルヘッド
26がプラテンローラ25に対して圧接解除されている
非印字時においてインクフィルム32の頭出しを行うと
きにのみオンされ、その他の状態、例えば印字時などに
おいてはオフされる。
【0027】印字時においては、サーマルヘッド26が
プラテンローラ25に対して圧接しており、インクフィ
ルム32は、プラテンローラ25とサーマルヘッド26
との間を搬送される記録紙18との間の摩擦力によっ
て、供給リール30から引き出され、記録紙18の移動
速度と同じ速度で搬送される。供給リール30から繰り
出されたインクフィルム32は、モータM2によって駆
動ギア36およびギア111を介して巻取リール31を
回転駆動することにより、サーマルヘッド26の先端に
設けられたインクフィルムガイド板38と、インクフィ
ルム巻取ローラ37とに案内されて巻取リール31に巻
き取られる。この印字時においては電磁クラッチはオフ
され、インクフィルム巻取ローラ37はインクフィルム
32の移動に伴って従動回転し、インクフィルム32の
搬送を案内するガイドローラとして機能する。
【0028】非印字時においては、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25に対して圧接解除しており、イン
クフィルム32の頭出しを行うときには、電磁クラッチ
がオンされ、インクフィルム巻取ローラ37がインクフ
ィルム巻取モータM3により回転駆動される。すると、
インクフィルム32は、回転駆動されるインクフィルム
巻取ローラ37との間の摩擦力によって、供給リール3
0から引き出され、巻取リール31に巻き取られる。
【0029】給紙トレイ14は、記録紙18の幅方向を
規制する移動自在な幅規制板40を備える。また、給紙
トレイ14には、記録紙18に埃などが付着するのを防
止する透明なカバー41(図1参照)が開閉自在に取り
付けられている。給紙トレイ14上の記録紙18は、給
紙モータM4により回転駆動される給紙ローラ45と、
この給紙ローラ45に対して微小なギャップを隔てて配
置された捌きローラ46とにより1枚ずつ給紙されて、
ガイド部材47に案内されながら搬送される。なお、図
1における符号「43」は、カバー41を開閉する際の
把持部を示している。
【0030】プラテンローラ25の上流側には当該プラ
テンローラ25に隣接して、グリップローラ50と、こ
のグリップローラ50に対して当接するピンチローラ5
1とが配置され、これら両ローラ50、51の間に、給
紙された記録紙18が送り込まれる。グリップローラ5
0はグリップローラ駆動モータM5により回転駆動さ
れ、ピンチローラ51は記録紙の搬送に伴って従動回転
する。
【0031】プラテンローラ25の下流側には、記録紙
18を排紙トレイ17上に排出するために、用紙排出口
16側に位置する第1排出ローラ対53と、プラテンロ
ーラ25側に位置する第2排出ローラ対54とが所定距
離を隔てて取り付けられている。これら排出ローラ対5
3、54は、搬送モータM6により回転駆動される。プ
ラテンローラ25と排出ローラ対53、54との間に
は、排紙処理の際の記録紙18の搬送を案内するガイド
部材55が設けられている。このガイド部材55の下方
には、印字動作がなされるときに記録紙18を収容する
収容スペース56が形成されている。
【0032】図示する熱転写記録装置10にあっては、
記録紙18にカラー画像を再現する際には、まず、記録
紙18を給紙トレイ14から給紙して前進搬送し、記録
紙18を収容スペース56に収容する。次いで、この状
態から記録紙18を戻し搬送しながらイエロの画像を形
成するようになっている。つまり、戻し印字方式となっ
ている。記録紙18を戻し搬送しながらイエロの画像を
転写した後に、次のマゼンタの画像を再現する準備のた
めに記録紙18は前進搬送される。このように、面順次
方式によって例えば3色の画像を重ねて転写することに
より、記録紙18にカラー画像が形成される。サーマル
ヘッド26がプラテンローラ25に圧接するのは戻し搬
送のときのみであり、記録紙18を前進搬送するときに
は、サーマルヘッド26はプラテンローラ25から離れ
ている。印字のために戻し搬送と前進搬送とを繰り返す
ときにおいては、グリップローラ50およびピンチロー
ラ51は常に記録紙18を挟持し続けている。
【0033】前記ガイド部材55の下側には、グリップ
ローラ50とピンチローラ51により搬送される記録紙
18を、排紙部22あるいは収容スペース56のいずれ
か一方に選択的に導くために、可撓性素材より形成され
た揺動ガイド58が支持軸57を中心として揺動自在に
設けられている。
【0034】用紙カッティング部としてのカッタユニッ
ト23は、ロータリーカッタ60と、このカッタ60と
の共働により記録紙18をカットする受け台61とを有
する。カットされた用紙片は、その自重により、カッタ
ユニット23の下方位置に配置されたダスタ部24内に
落下し回収される。このダスタ部24は、ハウジング1
1に対して抜き差し自在となっている。なお、図1中符
号「62」は、ダスタ部24の前面上方に形成した取っ
手として機能する穴部を示しており、作業者は、この取
っ手62に指を掛けてダスタ部24をハウジング11か
ら抜き取り、ダスタ部24内に堆積した用紙片を除去す
る。
【0035】《インクフィルムカセットの全体構成》図
4は、本実施の形態に係るインクフィルムカセットを示
す外観斜視図、図5は、インクフィルムカセットの下フ
レームと上フレームとをリールの軸線方向に沿って相対
的にスライドさせて取り外した状態を示す斜視図、図6
は、供給リールおよび巻取リールを保持した下フレーム
を示す平面図、図7は、供給リールに接続される第1ト
ルクリミッタおよび巻取リールに接続される第2トルク
リミッタを保持した上フレームを一部切り欠いて示す平
面図、図8(A)は、上下のフレームを組み付けた状態
における供給リール側の断面図、同図(B)は、上フレ
ームを下フレームに対して若干スライドさせた状態にお
ける供給リール側の断面図、同図(C)は、上フレーム
を下フレームに対して若干スライドさせた状態における
巻取リール側の断面図である。また、図9は、インクフ
ィルムの交換手順を示す概念図である。
【0036】図4、図6および図7に示すように、イン
クフィルムカセット33は、インクフィルム32を巻回
した供給リール30と、当該供給リール30から繰り出
されたインクフィルム32を巻き取る巻取リール31
と、カセット内において供給リール30のシャフトに制
動力を付与する制動手段と、カセット内において巻取リ
ール31の駆動トルクを制限するトルク制限手段と、供
給リール30および巻取リール31を保持する第1のフ
レームと、制動手段およびトルク制限手段を保持すると
共に第1フレームに着脱自在な第2のフレームと、を有
する。図示する実施の形態では、制動手段は第1トルク
リミッタ71から、トルク制限手段は第2トルクリミッ
タ72から、第1フレームは下フレーム74から、第2
フレームは上フレーム73からそれぞれ構成されてい
る。また、図5および図8に示すように、下フレーム7
4と上フレーム73とは、リール30,31の軸線方向
に沿って相対的にスライドして着脱自在に構成されてい
る。
【0037】図4を参照して、インクフィルムカセット
33は、中央のフィルム案内部75と、これの一端部に
形成された供給リール収容部76と、他端部に形成され
た巻取リール収容部77とを有している。カセット33
は、それぞれ合成樹脂材料から成形された上フレーム7
3と下フレーム74とを組み付けることにより形成され
る。また、フィルム案内部75の図中上下には、上方開
口窓78と、下方開口窓79とが形成され、側方には、
インクフィルム巻取ローラ37を受け入れるための切り
欠き部80が形成されている。
【0038】巻取リール収容部77は、その外径寸法が
供給リール収容部76の外径寸法よりも大きく形成され
ており、インクフィルムカセット33を装置本体内に装
填する際に、カセット装填方向を容易に判別できるよう
にしてある。また、このカセット形状は、作業者が持ち
易い形状であり、持った際にもインクフィルム32に手
が触れ難い形状である。さらに、印字後のインクフィル
ム32には皺が発生しているため、供給リール30に巻
回されていたインクフィルム32を全て巻取リール31
に巻き取った場合には、巻取リール31におけるインク
フィルム32の巻径は、供給リール30に当初巻回され
ていた巻径よりも大きくなってしまう。このような印字
後のインクフィルム巻径の増加に対して、巻取リール収
容部77の外径寸法を供給リール収容部76よりも大き
く形成しておけば、何ら支障なく対応することができ
る。
【0039】図9を参照して、インクフィルムの交換手
順を概説する。インクフィルム32を使い終わると
((1)) 、上フレーム73を矢印で示す方向にスライド移
動して開き((2)) 、使い終わった供給リール30および
巻取リール31を下フレーム74から取り出す((3)) 。
そして、新しいリール30,31を下フレーム74に入
れ((4)) 、上フレーム73を矢印で示す方向にスライド
移動して閉めれば、インクフィルムの交換が完了する
((5)) 。このような簡単な手順でインクフィルムが交換
される。
【0040】交換動作時には、両トルクリミッタ71,
72は上フレーム73に保持され続ける。したがって、
一連の動作を伴うインクフィルムの交換において、トル
クリミッタ71,72を紛失したり、供給側および巻取
側のトルクリミッタ71,72を混同して間違って装着
したりする虞が根本的になくなる。
【0041】また、上フレーム73のスライド移動によ
り、第1トルクリミッタ71と供給リール30との連結
解除または連結がなされると共に、第2トルクリミッタ
72と巻取リール31との連結解除および連結がなされ
る。これより、ユーザは、トルクリミッタ71,72の
端部とリール30,31の端部とを合わせる意識を持た
なくてよい。
【0042】このように本実施の形態では、インクフィ
ルムの交換の仕方として、トルクリミッタ71,72を
一体的に保持したカセット33からリール30,31の
みを取り外して、新しいリール30,31を取り付ける
形態を採用した。このような交換手順の場合には、カセ
ット33内におけるトルクリミッタ71,72とリール
30,31との連結および連結解除をどのようにして行
うかが重要となる。また、トルクリミッタ71,72を
内蔵することによるカセット33の大型化を防ぎつつ、
リール30,31の着脱を容易にする必要がある。さら
には、リール30,31を保持する寸法精度を落とさな
いようにする必要もある。これらの要請を満足すべく、
インクフィルムカセット33の各構成要素は以下に詳述
するとおり構成されている。
【0043】《下フレーム》図6および図8(B)に示
したように、下フレーム74における前記供給リール収
容部76に対応した部位には、インクフィルム32を巻
回した供給リール30が組み込まれ、図6および図8
(B)(C)に示したように、前記巻取リール収容部7
7に対応した部位には、巻取リール31が組み込まれて
いる。供給リール30のシャフトの両端81a、81b
のうち図6中上側に示される端部81aは、下フレーム
74の底壁から立設した供給側保持板82に保持されて
いる。この保持板82には、半円状の凹部が形成されて
いる。供給リール30のシャフトの他方の端部81b
は、下フレーム74の側壁に形成した供給側取り付け穴
83に挿通され回転自在に支持されている。同様に、巻
取リール31のシャフト端部84aは、凹部が形成され
た巻取側保持板85に保持され、他方の端部84bは、
下フレーム74の側壁に形成した巻取側取り付け穴86
に挿通され回転自在に支持されている。
【0044】各リール30,31のシャフトの一端81
b,84bは下フレーム74から外部に若干突出してお
り、この部分の突出量や、この部分に貼り付けられたシ
ールに付加された情報などを検知して、収納されている
インクフィルム32の種類を判別し得るようになってい
る。
【0045】図4および図5に明らかに示されるよう
に、下フレーム74の側壁には段差87が付けられてい
る。このため、図8に示すように、供給側および巻取側
の取り付け穴83,86は、その上半分が下半分よりも
リール30,31の軸線に沿って外方に僅かに変位して
いる。
【0046】図10(A)(B)は、下フレームに供給
リールを組み付ける状態を示す断面図であり、同図
(A)には本実施の形態を、同図(B)には対比例を示
してある。
【0047】同図(B)に示すように、下フレーム74
の側壁に段差を付けずに供給側取り付け穴83を形成し
た対比例の場合には、供給リール30を装着したときに
穴径dとリール軸径φとの間の隙間が大きくなる。この
隙間のためにリール30のガタツキが大きくなり、シ
ワ、バンディングなどの原因となることから、高品位の
画質を得る上で好ましくない。
【0048】これに対し、同図(A)に示すように、下
フレーム74の側壁に段差87を付けた本実施の形態の
場合には、供給リール30を装着したときに穴径dとリ
ール軸径φとの間の隙間が対比例に比べて小さく、供給
リール30のガタツキが小さく、高画質を得るために必
要な穴径の精度が高まる。また、供給リール30を斜め
にして供給側取り付け穴83に挿入するため、穴径dが
小さくとも装着のし易さは阻害されない。このように段
差87を付けて供給側取り付け穴83を形成することに
より、供給リール30の装着のし易さと、取り付けの精
度との両立を図ることが可能となる。なお、巻取側取り
付け穴86も同様の段差87を付けて形成され、巻取リ
ール31の装着のし易さと、取り付けの精度との両立を
図っている。
【0049】各リール30,31の軸方向の位置出し
は、リール30,31に形成した環状溝88,89を下
フレームの保持板82,85の凹部に嵌め込むことによ
ってなされる。これにより、下フレーム74に対するイ
ンクフィルム34の軸方向の位置出しもなされる。
【0050】《上フレーム》図11は、上フレームの要
部を下面側から見上げた状態を示す斜視図、図12は、
上下フレームのスライド機構を示す斜視図である。
【0051】図11に示すように、上フレーム73の一
側端の下面側には、上フレーム73と一体となって第1
と第2のトルクリミッタ71,72を保持するカバー9
0が取付けられている。このカバー90は、第1トルク
リミッタ71を保持する部分と、第2トルクリミッタ7
2を保持する部分とが一体的に形成され、上フレーム7
3の係合片91に係合して止め付けられている。第1と
第2のトルクリミッタ71,72は、上フレーム73お
よびカバー90で挟持されて、上フレーム73に保持さ
れている。
【0052】図7および図12に示すように、上フレー
ム73の左右両端には第1と第2のスライド93,94
が設けられている。一方、図6および図12に示すよう
に、下フレーム74の左右両端には、前記第1、第2ス
ライド93,94を保持する第1と第2の保持部材9
5,96が取り付けられている。スライド93,94は
断面矩形をなし、保持部材95,96は前記スライド9
3,94を受け入れ自在な断面略L字状をなしている。
第1スライド93には凸部93aが形成され、第1保持
部95には前記凸部93aが係合する凹部95aが形成
され、上下フレーム73,74が不用意にスライド移動
することを防止してある。また、第1保持部95には、
第1スライド93を差し込むときに当該第1スライド9
3をガイドする傾斜面95bが形成されている。
【0053】スライド93,94と保持部95,96と
が係合することにより、上下フレーム73,74が相互
に止め付けられる。この状態から上下のフレーム73,
74を外すときに、両フレーム73,74が急に外れる
と、ユーザは、下フレーム74に載置されているリール
30,31の重みを急に感じ、腕をねじられるような感
覚を受けてしまう。そこで、第1と第2のスライド9
3,94が各保持部95,96から同時に外れるのでは
なく、第1スライド93よりも第2スライド94の方が
先に第2保持部96から外れるように、スライド93,
94および保持部95,96の取り付け位置や寸法など
を設定してある。このようにすれば、ユーザに無意識の
うちに「外れる」ことの準備をさせることができ、ユー
ザが感じる重みを軽減できる。
【0054】《トルクリミッタの構成、トルクリミッタ
とリールとの接続構造》図13(A)は、供給リールお
よび第1トルクリミッタを示す拡大図、同図(B)は、
巻取リールおよび第2トルクリミッタを示す拡大図であ
る。図14は、第1トルクリミッタを構成するギアおよ
びラチェット部品を示す図であり、ギアを断面で示して
ある。
【0055】図13(A)および図14に示すように、
第1トルクリミッタ71は、リミッタ機能を内蔵したギ
ア100と、このギア100に取付けられるラチェット
部品101とから構成されている。前記ギア100は、
軸部102と、この軸部102に一体的に形成されると
共に外周面に歯が形成された円盤部103と、軸部10
2に形成した通孔102aに回転自在に挿通された内軸
104と、内軸104の軸方向への移動を規制するスト
ッパ105とを有する。内軸104は、通孔102aと
の間で摩擦トルクが加えられ、回転負荷が与えられてい
る。なお、ばね部材の弾発力により内軸に回転負荷を与
えるようにしてもよく、この場合には、ばね部材の弾発
力をセットビスなどで調節自在とするのが好ましい。ラ
チェット部品101は、ラチェット106が形成された
頭部107と、ギア100の内軸104に挿入される軸
部108とを有する。ラチェット部品101は、軸部1
08に形成した凸部108aを内軸104に形成された
凹部104aに係合させてギア100に取付けられ、内
軸104と共に回転する。ラチェット部品101の頭部
107外周には環状溝109が形成されている。供給リ
ール30の端部81aには、ラチェット部品101のラ
チェット106に噛み合うラチェット110が形成され
ている。供給リール30およびラチェット部品101の
双方のラチェット106,110が噛み合うことによ
り、供給リール30と第1トルクリミッタ71の内軸1
04とが一体となって回転する。
【0056】第2トルクリミッタ72も、第1トルクリ
ミッタ71と同様に、リミッタ機能を内蔵したギア11
1と、このギア111に取付けられるラチェット部品1
12とから構成されている。巻取リール31の端部84
aには、ラチェット部品112のラチェット113に噛
み合うラチェット114が形成されている。巻取リール
31およびラチェット部品112の双方のラチェット1
13,114が噛み合うことにより、巻取リール31と
第2トルクリミッタ72の内軸104とが一体となって
回転する。但し、図13(A)(B)から明らかなよう
に、ラチェット部品101,112については、ラチェ
ット106,113の向きが、第1トルクリミッタ71
用のものと、第2トルクリミッタ72用のものとで逆方
向になっている。これに伴い、巻取リール31のラチェ
ット114の向きも、供給リール30のラチェット11
0の向きに対して逆方向になっている。
【0057】なお、トルクリミッタ71,72を構成す
る種々の部材の材質は両者とも同じものを使用し、設定
されるトルク値のみを変えるようにするのが好ましい。
このようにすれば、インクフィルムカセット33の使用
温度が変化した場合でも、両トルクリミッタ71,72
とも同様の挙動を示すので、供給側と巻取側とのトルク
差を容易に維持することができる。但し、使用温度が変
化しても前記トルク差の変化を許容範囲に抑えることが
できれば、供給側の部材と巻取側の部材とを異なる材質
から形成することも可能である。
【0058】図8(B)に示すように、上フレーム73
およびカバー90の供給側には、ギア100のストッパ
105が挿通される通孔120を形成する保持壁12
1,122と、ラチェット部品101の環状溝109に
嵌まり込む保持板123,124とが設けられている。
また、同図(C)に示すように、上フレーム73および
カバー90の巻取側には、ギア111のストッパ105
が挿通される通孔125を形成する保持壁126,12
7と、ラチェット部品112の環状溝109に嵌まり込
む保持板128,129とが設けられている。保持壁1
21,122,126,127および保持板123,1
24,128,129には、半円状の凹部が形成されて
いる。上フレーム73にカバー90を取付けた状態で
は、ラチェット部品101,112の環状溝109に保
持板123,124,128,129が嵌まり込んでい
るため、下フレーム74から上フレーム73を外して
も、ラチェット部品101,112が脱落せず、ギア1
00,111も脱落せず、各トルクリミッタ71,72
は上フレーム73に保持され続ける。
【0059】供給側の第1トルクリミッタ71は、供給
リール30にバックテンション与えて当該供給リール3
0を回り難くするためのものであり、上フレーム73に
対して非回転の状態に組み付けられている。具体的に
は、図15に示すように、第1トルクリミッタ71は、
ギア100を上フレーム73およびカバー90で挟むこ
とにより、上フレーム73に対して固定および保持され
ている。ここに、上フレーム73およびカバー90の内
面には、ギア100の歯型に応じた形状を有する突起1
30が形成され、この突起130をギア100の歯に噛
み合わせてギア100の回転を抑止してある。この状態
においては、摩擦トルクが内軸104に作用し、ラチェ
ット106,110を介して連結された供給リール30
にも前記摩擦トルクが作用している。したがって、摩擦
トルクに抗したトルクが供給リール30に作用しない限
り、供給リール30は回転しない。このようにして、第
1トルクリミッタ71は、カセット33内において供給
リール30のシャフトに制動力を付与して供給リール3
0に対して回転負荷を与えている。
【0060】なお、上フレーム73およびカバー90の
両方に突起130を設けた場合を図示したが、突起13
0は上フレーム73およびカバー90の少なくとも一方
に設けられていればよい。また、第1トルクリミッタ7
1を上フレーム73に対して非回転に組み付けることが
できれば、円盤部103に歯を形成する必要はない。但
し、突起130を設けるだけで第2トルクリミッタ72
を構成するギア111を流用でき、供給側および巻取側
とで、トルクリミッタを構成する部品を共通化できるの
で、部品コストを下げる点から好ましい。
【0061】一方、第2トルクリミッタ72は、上フレ
ーム73に対して回転自在な状態で組み付けられてい
る。第2トルクリミッタ72のギア111は、カバー9
0に形成した開口部131(図8(C)および図11参
照)に臨むように配置され、カセット33を装置本体内
に装填すると、開口部131を介してインクフィルム巻
取駆動ギア36と噛み合うようになっている。駆動ギア
36からの駆動力は、第2トルクリミッタ72を介し
て、巻取リール31に伝達され、インクフィルム32に
伝達される。内軸104に作用する摩擦トルクよりも大
きい駆動トルクがギア111に作用した場合には、巻取
リール31にはギア111からの回転力が伝達されず
に、ギア111のみが空転することになる。このように
して、第2トルクリミッタ72は、カセット33内にお
いて巻取リール31の駆動トルクを制限している。
【0062】図16(A)(B)は、リール端部に形成
される種々のラチェット形状を示す図であり、正面図お
よび側面図で示してある。
【0063】同図(A)に示すラチェット110,11
4の形状は、リール回転時にスラスト方向の荷重を受け
ない形状である。この歯形状を有する場合、仮想線で示
すトルクリミッタ71,72側の歯(ラチェット)10
6,113と当たり易いが、回転を始めると歯の当りが
吸収されるので実用上支障はない。
【0064】また、同図(B)に示すラチェット11
0,114の形状は、リール回転時にスラスト荷重を受
ける形状である。この歯形状を有する場合、仮想線で示
すトルクリミッタ71,72側の歯106,113と当
たり難いので、トルクリミッタ71,72とリール3
0,31の端部同士が結合し易い。但し、このラチェッ
ト形状は、同図(A)に示したラチェット形状に比べ
て、力が分散し、インクフィルム32にかかるテンショ
ンにばらつきがでる。このため、本実施の形態のリール
30,31では、同図(A)に示されるラチェット形状
を採用してある。
【0065】かかるラチェット形状を有するリール3
0,31にあっては、後述するが、リール装填時にリー
ル30,31の位置合わせを行う必要がなく、リール3
0,31の装填が容易になり、リール30,31とトル
クリミッタ71,72との連結も容易になる。
【0066】図17(A)(B)(C)は、トルクリミ
ッタのラチェット部品に形成される種々のラチェット形
状を示す図であり、正面図、側面図および半断面図で示
してある。
【0067】同図(A)(B)に示すラチェット10
6,113の形状は、リール回転時にスラスト荷重を受
けない形状である。同図(A)に示すラチェット部品1
01,112にあっては、さらに、切頭円錐台形状のガ
イド部132が設けられている。このガイド部132
は、ラチェット部品101,112とリール30,31
とが連結されるときに、リール30,31の中空シャフ
トを呼び込んで両者の軸芯を合わせるものである。ガイ
ド部132を設けることで、ラチェット部品101,1
02の歯106,113とリール30,31の歯11
0,114とが噛み合い易くなる。
【0068】また、同図(C)に示すラチェット10
6,113の形状は、リール回転時にスラスト荷重を受
ける形状である。この歯形状を有する場合、リール3
0,31側の歯と当たり難いので、トルクリミッタ7
1,72とリール30,31の端部同士が結合し易い。
但し、このラチェット形状は、同図(A)(B)に示し
たラチェット形状に比べて、力が分散し、インクフィル
ム32にかかるテンションにばらつきがでる。このた
め、本実施の形態のトルクリミッタ71,72では、ラ
チェット部品101,112とリール30,31との軸
芯の合わせ易さをも考慮して、同図(A)に示されるラ
チェット形状を採用してある。
【0069】図13を参照して、インクフィルム32を
搬送するに際には、前述したように、巻取側の第2トル
クリミッタ72では矢印で示すようにギア111を回し
てインフィルム32を引っ張り、供給側の第1トルクリ
ミッタ71ではギア100を固定してフィルム32の動
きを制するようになっている。つまり、トルクリミッタ
71,72が作用する方向が供給側と巻取側とで反対に
なる。よって、ラチェット部品101,112およびリ
ール30,31のラチェット106,110,113,
114の向きは、供給側と巻取側とで逆の方向になって
いる。
【0070】したがって、リール30,31を逆に取付
けた場合、つまり図13(A)に示される供給リール3
0を同図(B)に示される第2トルクリミッタ72側に
載置し、図13(B)に示される巻取リール31を同図
(A)に示される第1トルクリミッタ71側に載置した
場合には、ラチェット106と114,ラチェット11
3り110とが噛み合わなくなる。このため、上フレー
ム73を下フレーム74に対して完全に閉じることがで
きず、両者の間に隙間が生じる。ユーザは、この隙間の
存在から、供給側および巻取側のリール30,31を入
れ間違えたことを認識できる。仮に、リール30,31
を逆に取付けたままインクフィルムカセット33を熱転
写記録装置10に装填しても、第2トルクリミッタ72
が空回りするだけでリール30,31は回転しない。そ
して、所定時間内にフィルムの頭出し動作が完了しない
ことからエラーとなり、熱転写記録装置10の作動が停
止する。ユーザは、熱転写記録装置10の表示などか
ら、供給側および巻取側のリールを入れ間違えたことを
認識できる。このようにしてリールの誤装填が防止され
る。
【0071】《インクフィルムカセットのスライド開
閉》図18(A)〜(C)は、インクフィルムカセット
をスライド開閉するときの状態を、当該インクフィルム
カセットを裏がえして示す図である。
【0072】インクフィルムカセット33をスライド開
閉するときには、一方の手で下フレーム74を保持し、
他方の手で上フレーム73を保持する。
【0073】下フレーム74を保持する部分は、図6に
一点鎖線で囲まれる側壁の部分である。当該部分は、ユ
ーザが掴み易いように肉厚を大きくしてある。また、リ
ール30,31の重さとのバランスをとるため、ステン
レス板などを貼り付けてもよい。なお、図6に仮想線で
示すように、所望に応じて、下フレーム74にリブ13
3を設けてもよい。そして、このリブ133を、スライ
ド開閉時に親指で下フレーム74を支持するための支持
部として機能させる。
【0074】また、上フレーム73を保持する部分は、
図7に一点鎖線で囲まれる上面部分である。上フレーム
73には比較的重いリール30,31がなく、比較的軽
量のトルクリミッタ71,72があるだけであるため、
重量のバランスについては問題がない。また、上フレー
ム73には比較的幅広の上面があるため、スライド開閉
時に親指で上フレーム73を支持するための親指支持部
を別途設ける必要もない。
【0075】図18(A)は、カバー90近傍を裏から
見たところを示す。指を入れる空間が開いていることが
わかる。同図(B)は、下フレーム74を待ったところ
を示す。ひとさし指が下フレーム74の切り欠き部80
に入り、持ち易く構成されていることがわかる。同図
(C)は、上フレーム73を持ったところを示す。ひと
さし指が上フレーム73の切り欠き部80に入り、持ち
易く構成されていることがわかる。
【0076】《本実施の形態の利点》本実施の形態のよ
うにトルクリミッタ71,72を上フレーム73に保持
し、リール30,31を下フレーム74に保持すること
により、以下の利点がある。図19は、この利点の説明
に供する図であり、リールを保持する下フレームにトル
クリミッタを設けた対比例に係るインクフィルムカセッ
トを示す平面図である。
【0077】図19に示される対比例のように、下フレ
ーム140にトルクリミッタ141,142を設ける場
合には、リール30,31を装填するときに同時に、リ
ール端部をトルクリミッタ141,142の端部に合わ
せる必要がある。ところが、インクフィルム32はメガ
ネの枠のように掛け渡されており(メガネ巻きとい
う)、このフィルム32を介して接続されている両リー
ル30,31を各トルクリミッタ141,142に合わ
せつつ装填する動作は、ユーザにとってきわめて煩雑で
ある。
【0078】また、リール端部を斜め上方からトルクリ
ミッタ141,142の端部に結合させようとした場
合、保持部143の穴径を大きく取らなければならず、
高品位の画質を得る上で好ましくない。その一方、保持
部143の穴径を小さくした場合にはリール端部を斜め
上方からトルクリミッタ141,142の端部に結合さ
せることができないので、リール30,31をトルクリ
ミッタ141,142に向けてスライド移動させなけれ
ばならない。このスライド移動させるスペースが必要に
なるので、結果として、インクフィルムカセットは大型
化してしまう。
【0079】これに対して、本実施の形態では、リール
30,31を下フレーム74に保持し、トルクリミッタ
71,72を上フレーム73に保持し、上下フレーム7
3,74をスライド移動させて組み付けるようにしたの
で、トルクリミッタ71,72を内蔵することによるカ
セット33の大型化を防ぎながらリール30,31の着
脱を容易にできる。さらには、リール30,31を保持
する寸法精度を落とさないことが可能となる。
【0080】《リールおよびトルクリミッタの結合面形
状などに関する利点》図20(A)(B)は、リール端
部をトルクリミッタ端部に合わせる場合の両者の結合面
形状の説明に供する図である。
【0081】図20(A)の対比例に示すように、リー
ル144の端部に凸部144aを形成し、トルクリミッ
タ145の端部に凸部144aが係合する凹部145a
を形成した場合、リール144を装填するときには、凹
部145aが凸部144aに臨むように、トルクリミッ
タ145を回転方向に回転させて位置合わせをする必要
がある。
【0082】これに対し、同図(B)に示すように、リ
ール30,31およびトルクリミッタ71,72の結合
面の双方をラチェット形状に形成すると、リール30,
31とトルクリミッタ71,72との連結時に接合面が
正常に接合していなくても、ラチェットの傾斜面(のこ
ぎり歯形状)の作用によって、リール30,31および
トルクリミッタ71,72が相対的に回転することで、
両者の噛み合わせが良好となり、正常な接合状態とな
る。このようにリール装填時にリール30,31の位置
合わせを行う必要がなく、リール30,31の装填ひい
てはインクフィルムの交換作業が容易になり、リール3
0,31とトルクリミッタ71,72とを簡単に連結さ
せることができる。したがって、本実施の形態のように
結合面をラチェット106,110,113,114に
した方が、リール30,31とトルクリミッタ71,7
2とを結合させやすいことがわかる。
【0083】さらに、図20(B)に示すように、下フ
レーム74とトルクリミッタ71,72との間に付勢手
段としての圧縮ばね146を設け、この圧縮ばね146
の弾発力により、リール30,31の結合面とトルクリ
ミッタ71,72の結合面とを相互に押し付けるように
構成してもよい。この場合には、圧縮ばね146の弾発
力を受けつつリール30,31およびトルクリミッタ7
1,72が相対的に回転することにより、歯と歯が当た
ったまま正常に接合されないロック状態を回避でき、両
者をより確実にかつ滑らかに噛み合わせることができ
る。また、圧縮ばね146の弾発力により、リール3
0,31とトルクリミッタ71,72との結合状態にガ
タが生じることを防止できる。付勢手段は、リール3
0,31の結合面とトルクリミッタ71,72の結合面
とを相互に押し付ける方向に弾発力を付勢すればよいの
で、当該付勢手段をリール30,31側に設けてもよ
い。
【0084】図21(A)は、付勢手段の改変例を示す
図である。図示するように、付勢手段として前記圧縮ば
ね146に代えて板ばね147を用いてもよい。板ばね
147にすることで、フレーム73,74の外形寸法を
小さくできる。
【0085】また、図21(B)に示すように、カセッ
トのフレーム73,74にある程度のしなりを持たせ
て、板バネ146を設けないようにすることもできる。
この場合には、しなりを持った下フレーム74自体が付
勢手段を構成することになる。板バネ146を廃止する
ことで、フレーム73,74外形寸法をさらにL=4m
m程度小さくできた。
【0086】以上説明したように、本実施の形態のイン
クフィルムカセット33は、トルクリミッタ内蔵型であ
るので、内蔵型の利点である熱転写記録装置の簡素化、
低コスト化および小型化を達成できる。また、インクフ
ィルムの交換時に、トルクリミッタ71,72を紛失し
たり、供給側および巻取側のトルクリミッタ71,72
を混同して間違って装着したりする虞が根本的になくな
る。
【0087】また、トルクリミッタ71,72の再利用
や回収を図ることができ、廃棄となる部材を可及的に減
少でき、環境保全に役立つ。
【0088】さらに、リール30,31は下フレーム7
4に、トルクリミッタ71,72は上フレーム73に分
かれて保持されているので、上フレームに対するリール
30,31の着脱の際に、トルクリミッタ71,72を
意識する必要がなく、リール30,31の着脱の容易性
を維持できる。しかも、リール30,31をトルクリミ
ッタ71,72に連結させる作業に要するスペースを確
保する必要がなく、カセット33の大型化も防止でき
る。
【0089】また、リール30,31を下フレーム74
に載置し、上フレーム73を蓋をするようにスライドさ
せるだけで、インクフィルムカセット33を構成でき
る。このときトルクリミッタ71,72は上フレーム7
3に保持されているので、インクフィルム交換時におい
て、ユーザは、トルクリミッタ71,72の端部とリー
ル30,31の端部とを合わせる意識を持たなくてよ
く、交換作業がさらに簡単になる。
【0090】また、リール30,31の結合面およびト
ルクリミッタ71,72の結合面の双方をラチェット形
状に形成してあるので、その傾斜面(のこぎり歯形状)
の作用によって、リール30,31とトルクリミッタ7
1,72との噛み合わせが良好になる。さらに、リール
装填時にリール30,31の位置合わせを行う必要がな
く、リール30,31の装填ひいてはインクフィルムの
交換作業を簡単に行うことが可能となり、リール30,
31とトルクリミッタ71,72との連結作業も容易に
なる。
【0091】また、インクフィルム32の巻き形状がメ
ガネ巻きであり、ラチェットの向きを供給側と巻取側と
で逆にしてあるため、リール30,31の巻取側と供給
側とを間違えて下フレーム74に取り付けた場合には、
第2トルクリミッタ72のギア111が空回りし、リー
ル30,31は回転しない。これにより、リール30,
31の誤装填を防止でき、誤装填によりインクを無駄に
することもない。
【0092】また、付勢手段146,147によってリ
ール30,31の結合面とトルクリミッタ71,72の
結合面とを相互に押し付けるようにすれば、リール3
0,31の下フレーム74への取り付けが容易になり、
リール30,31およびトルクリミッタ71,72が相
対的に回転することで両者をより確実に噛み合わせるこ
とができ、リール30,31とトルクリミッタ71,7
2との結合のガタ付きを防止できる。
【0093】また、カセット33内において第1トルク
リミッタ71が供給リール30に制動力を付与している
ため、消耗品であるインクフィルムカセット33を出荷
し輸送している途中において、外力が加わってもインク
フィルム32が供給リール30から直ぐには繰り出され
ず、未使用インクフィルム32を無駄にすることがな
い。さらに、インクフィルム32の使用途中でインクフ
ィルムカセット33を熱転写記録装置10から取り外し
たときにも同様に、外力が加わっても供給リール30か
ら未使用インクフィルム32が直ぐには繰り出されず、
未使用インクフィルム32を無駄にすることがない。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
インクフィルムカセットによれば、インクフィルムの交
換時に、制動手段を紛失したり、制動手段を間違って巻
取側に装着したりする虞が根本的になくなる。また、制
動手段の再利用や回収を図ることができ、廃棄となる部
材を可及的に減少でき、環境保全に寄与できる。さら
に、供給リールは第1フレームに、制動手段は第2フレ
ームに分かれて保持されているので、第1フレームに対
する供給リールの着脱の際に、制動手段を意識する必要
がなく、供給リールの着脱の容易性を維持できる。しか
も、供給リールを制動手段に連結させる作業に要するス
ペースを確保する必要がなく、カセットの大型化も防止
できる。
【0095】請求項2に記載のインクフィルムカセット
によれば、インクフィルムの交換時に、トルク制限手段
を紛失したり、トルク制限手段を間違って供給側に装着
したりする虞が根本的になくなる。また、トルク制限手
段の再利用や回収を図ることができ、廃棄となる部材を
可及的に減少でき、環境保全に寄与できる。さらに、巻
取リールは第1フレームに、トルク制限手段は第2フレ
ームに分かれて保持されているので、第1フレームに対
する巻取リールの着脱の際に、トルク制限手段を意識す
る必要がなく、巻取リールの着脱の容易性を維持でき
る。しかも、巻取リールをトルク制限手段に連結させる
作業に要するスペースを確保する必要がなく、カセット
の大型化も防止できる。
【0096】請求項3に記載のインクフィルムカセット
によれば、ユーザは、フィルム交換時に、制動手段の端
部と供給リール端部とを合わせる意識や、トルク制限手
段の端部と巻取リールとを合わせる意識を持つ必要がな
く、交換作業を簡単に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るインクフィルムカ
セットが着脱自在に装填される熱転写記録装置を示す外
観斜視図である。
【図2】 熱転写記録装置の内部構成を蓋部材を開放し
た状態で示す概略断面図である。
【図3】 熱転写記録装置の内部構成をインクフィルム
カセットを装填した状態で示す概略断面図である。
【図4】 本実施の形態に係るインクフィルムカセット
を示す外観斜視図である。
【図5】 インクフィルムカセットの下フレームと上フ
レームとをリールの軸線方向に沿って相対的にスライド
させて取り外した状態を示す斜視図である。
【図6】 供給リールおよび巻取リールを保持した下フ
レームを示す平面図である。
【図7】 供給リールに接続される第1トルクリミッタ
および巻取リールに接続される第2トルクリミッタを保
持した上フレームを一部切り欠いて示す平面図である。
【図8】 図8(A)は、上下のフレームを組み付けた
状態における供給リール側の断面図、同図(B)は、上
フレームを下フレームに対して若干スライドさせた状態
における供給リール側の断面図、同図(C)は、上フレ
ームを下フレームに対して若干スライドさせた状態にお
ける巻取リール側の断面図である。
【図9】 インクフィルムの交換手順を示す概念図であ
る。
【図10】 図10(A)(B)は、下フレームに供給
リールを組み付ける状態を示す断面図であり、同図
(A)には本実施の形態を、同図(B)には対比例を示
してある。
【図11】 上フレームの要部を下面側から見上げた状
態を示す斜視図である。
【図12】 上下フレームのスライド機構を示す斜視図
である。
【図13】 図13(A)は、供給リールおよび第1ト
ルクリミッタを示す拡大図、同図(B)は、巻取リール
および第2トルクリミッタを示す拡大図である。
【図14】 第1トルクリミッタを構成するギアおよび
ラチェット部品を示す図であり、ギアを断面で示してあ
る。
【図15】 第1トルクリミッタを上フレームに対して
非回転に組み付ける構成を示す断面図である。
【図16】 図16(A)(B)は、リール端部に形成
される種々のラチェット形状を示す図であり、正面図お
よび側面図で示してある。
【図17】 図17(A)〜(C)は、トルクリミッタ
のラチェット部品に形成される種々のラチェット形状を
示す図であり、正面図、側面図および半断面図で示して
ある。
【図18】 図18(A)〜(C)は、インクフィルム
カセットをスライド開閉するときの状態を、当該インク
フィルムカセットを裏がえして示す図である。
【図19】 トルクリミッタを上フレームに保持し、リ
ールを下フレームに保持することによる利点の説明に供
する図であり、リールを保持する下フレームにトルクリ
ミッタを設けた対比例に係るインクフィルムカセットを
示す平面図である。
【図20】 図20(A)(B)は、リール端部をトル
クリミッタ端部に合わせる場合の両者の結合面形状を示
す図である。
【図21】 図21(A)は、トルクリミッタを押し付
ける板ばねを用いた形態を示す断面図、同図(B)は、
板バネを設けずにフレーム外形寸法をさらに小型化した
形態を示す断面図である。
【符号の説明】
30…供給リール 31…巻取リール 32…インクフィルム 33…インクフィルムカセット 71…第1トルクリミッタ(制動手段) 72…第2トルクリミッタ(トルク制限手段) 73…上フレーム(第2のフレーム) 74…下フレーム(第1のフレーム) 90…カバー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図9】
【図11】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図14】
【図10】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写記録装置に着脱自在に装填される
    インクフィルムカセットであって、 前記インクフィルムを巻回した供給リールと、 当該供給リールから繰り出された前記インクフィルムを
    巻き取る巻取リールと、 カセット内において前記供給リールに制動力を付与する
    制動手段と、 前記供給リールおよび前記巻取リールを保持する第1の
    フレームと、 前記制動手段を保持すると共に前記第1のフレームに着
    脱自在な第2のフレームと、を有することを特徴とする
    インクフィルムカセット。
  2. 【請求項2】 前記第2のフレームに保持され、カセッ
    ト内において前記巻取リールの駆動トルクを制限するト
    ルク制限手段をさらに有することを特徴とする請求項1
    に記載のインクフィルムカセット。
  3. 【請求項3】 前記第1フレームと第2フレームとは、
    前記供給リールおよび前記巻取リールの軸線方向に沿っ
    て相対的にスライドして着脱自在であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のインクフィルムカセ
    ット。
JP29073696A 1996-10-31 1996-10-31 インクフィルムカセット Withdrawn JPH10129064A (ja)

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US08/961,375 US6457885B1 (en) 1996-10-31 1997-10-30 Thermal transfer recording apparatus, ink film cassette and ink film reel

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