JPH1012815A - 薄膜複合材料およびその製造方法 - Google Patents
薄膜複合材料およびその製造方法Info
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- JPH1012815A JPH1012815A JP16161296A JP16161296A JPH1012815A JP H1012815 A JPH1012815 A JP H1012815A JP 16161296 A JP16161296 A JP 16161296A JP 16161296 A JP16161296 A JP 16161296A JP H1012815 A JPH1012815 A JP H1012815A
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Abstract
材量や配置位置等の制御を可能にする。あるいは、薄膜
状のセラミックス基体等に対して微細パターン形状の金
属層等の形成を可能にする。 【解決手段】 少なくとも表面部に所望形状の微細凹部
3が設けられた第1の固体材料からなる薄膜状基体2
と、第1の固体材料とは異種材料の第2の固体材料から
なり、薄膜状基体2の微細凹部3内に埋め込まれた機能
材料層4とを具備す薄膜複合材料1である。機能材料層
4は、薄膜状基体2の表面部に第2の固体材料を微細凹
部3内に埋め込みつつ被覆した後、微細凹部3内以外の
薄膜状基体2の表面部に存在する前記第2の固体材料を
イオンビームの低角度斜め照射により除去することによ
って形成する。
Description
びその製造方法に関する。
従来材料にない各種特性を有することから、各種部品材
料として応用展開が行われている。例えば、セラミック
ス材料の耐熱性、耐磨耗性、軽量・高強度等の特性を利
用して、構造・機械部品等への適用が進められている。
ただし、セラミックス材料は本質的に脆いという欠点を
有しており、このような欠点を補うために金属材料と接
合一体化して使用することが行われている。このような
セラミックス材料と金属材料との接合には、例えばAg
−Cu−Ti合金のような活性な金属を含むろう材が用
いられており、このようなろう材は通常、箔の積層体、
合金箔、薄膜形成法による堆積等によって、セラミック
ス材料と金属材料との間に配置される。
構造物に適用し得るような微小かつ薄膜状の基体に対す
る要求が高まってきている。例えば、マイクロアクチュ
エータ等においては、 100μm オーダ以下の部品、さら
には数10μm オーダの部品が用いられている。このよう
な微細部品に、例えば上記したようなセラミックス−金
属接合体を適用しようとした場合、従来のろう材の配置
方法ではろう材量を微量制御することが困難であること
から、例えば薄膜状のセラミックス部材に対して良好な
接合を行うことは難しく、さらに接合体の特性に対して
接合層すなわちろう材層の特性が無視できなくなること
から、例えば薄膜状のセラミックス部材や金属部材の本
来の特性が損われるというような問題もある。また場合
によっては、部分接合等が必要となるが、従来のろう材
の配置方法ではろう材量やその配置位置を十分に制御で
きないことから、良好な部分接合を達成することは困難
であった。
高熱伝導性等の特性を利用して、電子部品等への適用も
進められている。この場合、回路の形成等を目的とし
て、セラミックス材料表面に上記した活性金属ろう材等
を介して銅板等を接合することによって、金属層を形成
することが行われている。また、セラミックス材料に微
細な導体パターンを形成する場合には、金属粉末を含む
導電性ペーストの塗布、焼成等を適用して、金属層を形
成することが行われている。
成方法では、使用し得る基材側のセラミックス材料の厚
さに限界があり、例えば厚さ数10μm オーダというよう
な薄膜状のセラミックス基体に対して微細パターンを有
する金属層を良好に形成することは困難であった。
のセラミックス材料と金属材料との接合方法では、ろう
材量やその配置位置を十分に制御できないことから、薄
膜状のセラミックス基体等に対して良好な接合を行うこ
とは困難であり、さらに薄膜状のセラミックス基体等を
用いた接合体の本来の特性がろう材層により損われるお
それがあるというような問題がある。そこで、微量なろ
う材の量自体や配置位置等の制御を可能にする技術が求
められている。
の形成方法では、基材側のセラミックス材料の厚さに限
界があることから、例えば薄膜状のセラミックス基体に
対して例えば所望のパターン形状の金属層を良好に形成
することを可能にする技術が求められている。
になされたもので、例えば薄膜状のセラミックス基体等
に対するろう材量や配置位置等の制御を可能にしたり、
あるいは薄膜状のセラミックス基体等に対して微細パタ
ーン形状の金属層等の形成を可能にした薄膜複合材料お
よびその製造方法を提供することを目的としている。
は、少なくとも表面部に所望形状の微細凹部が設けられ
た第1の固体材料からなる薄膜状基体と、前記第1の固
体材料とは異種材料の第2の固体材料からなり、前記薄
膜状基体の微細凹部内に埋め込まれた機能材料層とを具
備することを特徴としている。
は、第1の固体材料からなる薄膜状基体の少なくとも表
面部に、所望形状の微細凹部を形成する工程と、前記微
細凹部が形成された前記薄膜状基体の表面部に、前記第
1の固体材料とは異種材料からなる第2の固体材料を、
前記微細凹部内に埋め込みつつ被覆する工程と、前記第
2の固体材料が存在する前記第1の固体材料の表面部に
イオンビームを斜め方向から照射して、前記微細凹部内
以外の前記薄膜状基体の表面部に存在する前記第2の固
体材料を除去して、前記第2の固体材料からなる機能材
料層を前記微細凹部内に形成する工程とを有することを
特徴としている。
基体の少なくとも表面部に設けた微細凹部内に、例えば
金属ろう材層、金属導体層、半導体層等となる機能材料
層を埋め込み形成しているため、微細凹部の形状や薄膜
状基体に対する微細凹部の形成位置等によって、機能材
料層の量、形成位置、パターン形状等を制御することが
できる。
おいては、上述したような機能材料層の形成工程を、第
2の固体材料で薄膜状基体の表面部を被覆した後、微細
凹部内以外の薄膜状基体の表面部に存在する第2の固体
材料をイオンビームの斜め照射で除去することにより実
施しているため、第1の固体材料からなる薄膜状基体に
歪(加工歪)や剥離、破損等を生じさせることなく、微
細形状の機能材料層を再現性よく形成することができ
る。
態について説明する。
態を示す図である。同図に示す薄膜複合材料1は、第1
の固体材料からなる薄膜状基体2を基材部分として有し
ている。この薄膜状基体2は、単体として取扱うことが
可能な部材である。薄膜状基体2を構成する第1の固体
材料には、薄膜複合材料1の用途に応じて種々の固体材
料を用いることが可能であるが、例えば厚さ20μm 以下
というような薄膜形状を単体として容易に維持し得る材
料として、例えば構造・機械部品材料や電子部品材料と
して一般的に用いられているセラミックス材料やSi、
Ge、GaAs等の半導体材料を用いることが好まし
い。また場合によっては、WやMo等の高融点金属材料
を用いることもできる。
た20μm 以下に必ずしも限定されるものではないが、以
下に詳述するように、そのような厚さtを有する薄膜状
基体2に対しても後述する機能材料層4を良好に形成で
きることから、本発明は厚さtが20μm 以下の薄膜状基
体2に対して特に効果的である。この厚さtが20μm以
下の薄膜状基体2としては、例えば機械加工による削り
出し等により作製した薄膜状セラミックス基板や薄膜状
半導体基板等が用いられる。また、スパッタ法、レーザ
デポジション法、イオンプレーティング法、CVD法等
の各種薄膜形成技術を利用して作製した薄膜状基体2を
使用することも可能である。また、薄膜状基体2の全体
形状や大きさは、薄膜複合材料1の用途に応じて適宜設
定するものとし、例えば薄膜部分を部分的に有するよう
な薄膜状基体であってもよい。
クス材料としては、例えばアルミナ(Al2 O3 )、ジ
ルコニア(ZrO2 )、チタン酸アルミニウム(Al2
O3・TiO2 )等の酸化物系セラミックス材料、窒化
ケイ素(Si3 N4 )、サイアロン(SiAlON)、
窒化アルミニウム(AlN)、窒化硼素(BN)、窒化
チタン(TiN)等の窒化物系セラミックス材料、炭化
珪素(SiC)、炭化硼素(B4 N)、炭化チタン(T
iC)等の炭化物系セラミックス材料等、種々のセラミ
ックス材料を挙げることができる。
イクロマシン等の構造・機械部品に適用する場合には、
アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、サイアロン、炭化
珪素等を使用することが好ましく、この場合には薄膜状
基体2は薄膜状高強度基体ということができる。また、
薄膜複合材料1を電子部品に適用する場合には、高電気
絶縁性材料であるアルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニ
ウム、炭化珪素等が好適であり、この場合には薄膜状基
体2は薄膜状絶縁性基体ということができる。さらに、
薄膜複合材料1を半導体部品に適用する場合には、薄膜
状基体2の構成材料である第1の固体材料として、上述
したSi、Ge、GaAs等の半導体材料を用いること
ができる。
固体材料を使用することが可能であるが、後述するよう
に、微細凹部3の形成にレーザビーム照射、電子線照
射、イオンビーム照射等による固体材料の昇華を利用す
る場合には、昇華しやすい共有結合性の高い材料、例え
ば窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化珪素、Si、G
e、GaAs等を使用することが好ましい。これによ
り、所望の微細パターン形状を有する微細凹部3を容易
にかつ再現性よく形成することができる。
状基体2は、少なくとも表面部に所望形状の微細凹部3
を有している。微細凹部3は図1に示した有底形状の凹
部に限らず、例えば図2に示すような貫通孔形状の凹部
3であってもよい。そして、このような微細凹部3内に
第1の固体材料とは異種材料からなる第2の固体材料が
埋め込まれており、この微細凹部3内に埋め込まれた第
2の固体材料が機能材料層4を構成している。この機能
材料層4は、用途に応じて種々選択することができ、例
えばろう材層、導体層、半導体層等が挙げられる。
しては、第1の固体材料とは異なる固体材料からなるも
のであれば、その用途に応じて種々の固体材料を使用す
ることができるが、埋め込み形成の容易さ等から金属材
料、もしくは半導体材料等を用いることが好ましい。ま
た、後述する第2の固体材料の被覆方法にもよるが、第
2の固体材料には第1の固体材料より低融点の材料を用
いることが好ましい。言い換えると、薄膜状基体2を構
成する第1の固体材料には、第2の固体材料より高融点
の各種固体材料を用いることができる。
薄膜状基体2にセラミックス材料を使用して、薄膜複合
材料1を接合中間材として用いる場合には金属ろう材、
例えばAg−Cuろう材、Cuろう材、これらにIn、
Sn、Zn等を添加したろう材、さらにこれらにTi、
Zr、Hf、Nb等の活性金属を添加した活性金属ろう
材等が挙げられる。この場合には、機能材料層4は金属
ろう材層となる。一方、薄膜複合材料1を電子部品等と
して利用するために、薄膜状基体2に絶縁性セラミック
ス材料や半導体材料を使用し、これに機能材料層4とし
て配線層や電極層等を形成する場合には、導体層形成用
金属材料、例えばAg、Au、Cu、Al、これらの合
金等が挙げられる。この場合には機能材料層4は金属導
体層となる。また、機能材料層4としてSi、Ge、G
aAs等からなる半導体層を適用することも可能であ
る。
の形成部位となるものであり、その用途に応じて種々の
パターン形状を適用することができる。例えば、機能材
料層4が金属ろう材層である場合、ろう材量の制御(全
体的なろう材量の削減等を含む)を目的とした、ランダ
ムに形成された深さ 2nm〜15μm 程度、幅10nm〜30μm
程度の微細凹部3や、ろう材の量制御を含む配置位置制
御(部分接合に応じたろう材配置等を含む)等を目的と
した、所定位置に形成された同様な深さおよび幅の微細
凹部3等が挙げられる。金属ろう材層が形成される微細
凹部3の幅が10nm未満であると、表面張力により 1つの
凹部にろう材がいきわたらず、良好な接合が達成できな
いおそれがあり、また30μm を超えると薄膜状基体2の
強度低下等の原因となる。なお、貫通孔形状の凹部3を
適用する場合にはこの限りではない。また、この場合の
微細凹部3の大きさは、金属ろう材の量や配置パターン
に応じて選択すればよい。
る金属導体層である場合には、所望の回路パターン形
状、電極パターン形状等に応じて、深さ 0.1〜10μm 程
度の連続溝状、島状またはこれらを組合せた微細凹部3
を形成する。微細凹部3の深さが 0.1μm 未満である
と、 1つの凹部当りの金属量が少なすぎて良好な電極や
配線層等を形成できないおそれがあり、また10μm を超
えると薄膜状基体2の強度低下等の原因となる。この場
合の微細凹部3の幅は、高密度配線や高密度電極形成等
を可能にする上で、 1〜 5μm 程度とすることが好まし
い。機能材料層4が半導体層である場合も同様である。
拡大して示す断面三角形状に限らず、例えば図4に示す
断面矩形状、図5に示す断面略半円形状等を適用するこ
とができる。また、これら所定の形状を有する有底形状
の微細凹部3に限らず、ランダムな有底形状の微細凹部
3であってもよい。さらに場合によっては、図2に示し
たように、貫通孔形状の微細凹部3を適用することも可
能である。
て、例えば機能材料層4として金属ろう材層を適用する
場合には、金属ろう材の量を微細凹部3の大きさや深さ
等の形状、さらには微細凹部3の数等によって制御する
ことができる。従って、例えばセラミックス材料からな
る薄膜状基体2に対して、例えば同様な薄膜状の金属部
材等を良好に接合することが可能となる。また、接合体
の基材となる薄膜状のセラミックス基体(2)や金属部
材等の厚さや大きさに応じて、ろう材量を制御できるこ
とから、接合体の特性に対するろう材層の影響を抑制す
ることが可能となる。さらに、部分接合等を行う場合に
おいても、ろう材の量および配置位置を制御できること
から、良好な部分接合を達成することができる。これら
によって、例えばマイクロマシンに用いられる構造・機
械部品等として、微細かつ薄膜状のセラミックス−金属
接合体を提供することが可能となる。
層や半導体層を適用する場合には、薄膜状の絶縁性基体
や半導体基体(2)等に対して微細パターンの金属導体
層や半導体層を再現性よく形成することが可能となる。
また、金属導体層や半導体層は微細凹部3内に埋め込ま
れることから、例えば積層して使用するような場合にお
いても高密度配線を達成することができる。
えば以下に示す製造方法を適用することにより再現性よ
く作製することができる。
体材料からなる薄膜状基体2の表面部に、微細凹部3を
所望の形状に形成する。この微細凹部3は、例えばイオ
ン研磨、機械研磨等の表面粗し加工により形成したり、
あるいはレーザビーム照射、電子ビーム照射、イオンビ
ーム照射等で表面部の第1の固体材料を昇華除去するこ
とにより行う。このようなビーム照射に伴う第1の固体
材料の昇華を利用することによって、微細でかつ複雑な
パターン形状を有する微細凹部3を再現性よく形成する
ことができる。微細凹部3の形状については前述した通
りである。なお微細凹部3の形状は有底穴状に限らず、
貫通孔であってもよいことは前述した通りである。
とも表面部に所望形状の微細凹部3を有する薄膜状基体
2上に、第1の固体材料より低融点の第2の固体材料5
を配置する。この状態で第2の固体材料5の融点以上の
温度に加熱して、図6(c)に示すように、第2の固体
材料5を微細凹部3内に埋め込みつつ、薄膜状基体2の
表面を被覆する。この加熱溶融による埋め込み・被覆工
程によれば、組成および厚さが均一で細部まで回り込む
というような利点がある。
覆工程は、スパッタ法、蒸着法等の薄膜形成技術により
実施してもよい。特に、第1の固体材料に対する第2の
固体材料5の塗れ性が低い場合や、第2の固体材料2が
第1の固体材料より高融点である場合には、薄膜形成技
術を適用する。
状基体2の表面部に、図6(d)に示すように、イオン
ビーム6を斜め方向から照射する。イオンビーム6とし
ては、例えば加速電圧 2〜 5kV、ビーム電流 0.5〜 1mA
程度のArイオンビームを用いて、このようなArイオ
ンビームを薄膜状基体2の表面に対する角度θを 2〜15
°程度に設定して照射する。
によれば、微細凹部3内を除く薄膜状基体2の表面部に
存在する第2の固体材料5のみを除去することができ
る。また、厚さ20μm 以下というような薄膜状基体2に
対して加工歪を生じさせたり、また剥離や割れ等を生じ
させることもない。さらに、予め薄膜状基体2の表面を
第2の固体材料5で覆っているため、種々の形状の微細
凹部3に対して良好に第2の固体材料5を埋め込むこと
ができる。なお、イオンビーム6の照射角度θが2°未
満であると、イオンビーム6による研磨効果を十分に得
ることができず、一方15°を超えると微細凹部3内の第
2の固体材料5に対しても影響が生じる。このような各
工程を経ることによって、図6(e)に示すように、少
なくとも薄膜状基体2の表面部に設けた微細凹部3内に
のみに、第2の固体材料5からなる機能材料層4を形成
した薄膜複合材料1を、良好にかつ再現性よく得ること
ができる。
る。
3 N4 )板を用意した。この薄膜状窒化ケイ素板は、削
り出し加工により厚さを約20μm とした。この薄膜状窒
化ケイ素板の表面部にイオン研磨を施して、平均深さ約
0.1μm 程度の微細凹部を表面全体に形成した。
イ素板上に、第2の固体材料としてAg−Cu−Ti合
金ろう材を配置し、この状態でAg−Cu−Ti合金ろ
う材の融点以上の温度に加熱した。この加熱処理により
Ag−Cu−Ti合金ろう材を予備溶融させ、Ag−C
u−Ti合金ろう材を微細凹部内に埋め込みつつ、薄膜
状窒化ケイ素板の表面を被覆した。
在させた薄膜状窒化ケイ素板の表面部に対して、加速電
圧 5kV、ビーム電流 1mA程度のArイオンビームを照射
角度5°で照射し、微細凹部内を除く薄膜状窒化ケイ素
板の表面部に存在するAg−Cu−Ti合金ろう材のみ
を除去した。
膜複合材料、すなわち薄膜状窒化ケイ素板の微細凹部内
のみにAg−Cu−Ti合金ろう材を埋め込み形成した
薄膜複合材料は、当初の微細凹部の形状に応じてろう材
量が制御されていることが確認された。また、薄膜状窒
化ケイ素板に加工歪等は生じていなかった。さらに、こ
の実施例による薄膜複合材料上にCuからなる厚さ 5μ
m 、幅50μm の帯状回路形状の金属部材を配置し、 110
0K× 1分の条件で熱処理したところ、薄膜状窒化ケイ素
板とCu回路とを良好に接合することができた。
N)板を用意した。この薄膜状窒化アルミニウム板は、
削り出し加工により厚さを約20μm とした。この薄膜状
窒化アルミニウム板の表面に、所望の回路パターン形状
に応じてアルゴンイオンビームを照射角度30°で照射し
た。アルゴンイオンビームを照射した部位には、深さ約
1μm 、幅約 5μm の連続溝状の微細凹部が形成されて
いた。
ルミニウム板の表面部に、蒸着法で第2の固体材料とし
てCu/Tiを共晶組成となるようにを被覆した。この
Cu/Tiの蒸着によって、微細凹部内にCu/Tiを
埋め込むと共に、微細凹部以外の部分にも厚さ約 0.1μ
m のCu/Tiが堆積した。この被覆体を 1200Kで予備
加熱溶融して、Cu/TiをCu−Ti合金とした。
窒化アルミニウム板の表面部に対して、加速電圧 5kV、
ビーム電流 1mA程度のArイオンビームを照射角度 5°
で照射し、微細凹部内を除く薄膜状窒化アルミニウム板
の表面部に存在するCu−Ti合金のみを除去した。
ち薄膜状窒化アルミニウム板の微細凹部内のみにCu−
Ti合金を埋め込み形成した薄膜複合材料では、当初の
微細凹部の形状に応じてCu−Ti合金からなる金属導
体層が良好に形成されていることが確認された。
材料によれば、薄膜状基体に対して金属ろう材層、金属
導体層、半導体層等となる機能材料層を、その量や形成
位置、さらには微細パターン形状等を制御した上で良好
に形成することができる。また、本発明の薄膜複合材料
の製造方法によれば、薄膜状基体に対して加工歪や剥
離、割れ等を生じさせることなく、そのような薄膜複合
材料を再現性よく作製することができる。
模式的に示す断面図である。
示す断面図である。
大して示す断面図である。
示す断面図である。
状例を示す断面図である。
造工程を模式的に示す断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも表面部に所望形状の微細凹部
が設けられた第1の固体材料からなる薄膜状基体と、 前記第1の固体材料とは異種材料の第2の固体材料から
なり、前記薄膜状基体の微細凹部内に埋め込まれた機能
材料層とを具備することを特徴とする薄膜複合材料。 - 【請求項2】 請求項1記載の薄膜複合材料において、 前記薄膜状基体は20μm 以下の厚さを有することを特徴
とする薄膜複合材料。 - 【請求項3】 請求項1記載の薄膜複合材料において、 前記第1の固体材料はセラミックス材料からなり、かつ
前記第2の固体材料は金属材料または半導体材料からな
ることを特徴とする薄膜複合材料。 - 【請求項4】 請求項3記載の薄膜複合材料において、 前記金属材料は前記セラミックス材料より低い融点を有
することを特徴とする薄膜複合材料。 - 【請求項5】 請求項1記載の薄膜複合材料において、 前記薄膜状基体は厚さ20μm 以下の薄膜状セラミックス
基板からなり、かつ前記機能材料層は金属ろう材層、金
属導体層または半導体層であることを特徴とする薄膜複
合材料。 - 【請求項6】 第1の固体材料からなる薄膜状基体の少
なくとも表面部に、所望形状の微細凹部を形成する工程
と、 前記微細凹部が形成された前記薄膜状基体の表面部に、
前記第1の固体材料とは異種材料からなる第2の固体材
料を、前記微細凹部内に埋め込みつつ被覆する工程と、 前記第2の固体材料が存在する前記第1の固体材料の表
面部にイオンビームを斜め方向から照射して、前記微細
凹部内以外の前記薄膜状基体の表面部に存在する前記第
2の固体材料を除去して、前記第2の固体材料からなる
機能材料層を前記微細凹部内に形成する工程とを有する
ことを特徴とする薄膜複合材料の製造方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の薄膜複合材料の製造方法
において、 前記薄膜状基体は20μm 以下の厚さを有することを特徴
とする薄膜複合材料の製造方法。 - 【請求項8】 請求項6記載の薄膜複合材料の製造方法
において、 前記第1の固体材料としてセラミックス材料を用い、か
つ前記第2の固体材料として金属材料または半導体材料
を用いることを特徴とする薄膜複合材料の製造方法。 - 【請求項9】 請求項6記載の薄膜複合材料の製造方法
において、 前記薄膜状基体に対する微細凹部の形成工程を、前記薄
膜状基体に対する表面粗し加工により実施することを特
徴とする薄膜複合材料の製造方法。 - 【請求項10】 請求項6記載の薄膜複合材料の製造方
法において、 前記薄膜状基体に対する微細凹部の形成工程を、レーザ
ビーム照射、電子線照射またはイオンビーム照射による
前記第1の固体材料の昇華を利用して実施することを特
徴とする薄膜複合材料の製造方法。
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JP16161296A JP3874842B2 (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 薄膜複合材料およびその製造方法 |
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