JPH10124908A

JPH10124908A - 光学ヘッド

Info

Publication number: JPH10124908A
Application number: JP8274517A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Horikawa; 嘉明堀川
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1996-10-17
Filing date: 1996-10-17
Publication date: 1998-05-15

Abstract

(57)【要約】【課題】例えば基板厚の異なる記録媒体のそれぞれに
対して情報の記録および再生を確実に行うことができる
と共に、全体を小型にできる光学ヘッドを提供する。【解決手段】中央部4aと周辺部4bとで異なる焦点距離
を有し、入射光を記録媒体５，６上に集光するための対
物レンズ４と、この対物レンズ４の中央部4aのみおよび
周辺部4bのみに選択的に光ビームを入射させる光入射手
段２，３とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、光を用いて情報
を記録または再生するのに用いる光学ヘッドに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】近年、光による情報の記録再生において
は、高密度化や多様化が進むのに伴って、記録材料の保
護、情報の記録誤りや読み取り誤り等を防止するため
に、記録材料上に設けられるポリカーボネート等の透明
材料からなる基板の厚さが異なる記録媒体が使用される
ようになってきている。

【０００３】このような基板厚の異なる記録媒体に対し
て記録再生を行う光学ヘッドとして、例えば、光技術コ
ンタクト、Vol.33,No.11(1995),pp.607-617 には、対物
レンズの入射面中央部にホログラムを設け、その１次回
折光で基板厚１．２ｍｍの記録媒体に対して情報の再生
を行い、ホログラムの０次光とホログラムが設けられて
いない対物レンズの周辺部に入射する光とによって基板
厚０．６ｍｍの記録媒体に対して情報の記録再生を行う
ようにしたものが開示されている。また、特開平６−２
１５４０６号公報には、内周部と外周部とで焦点距離が
異なる２焦点対物レンズを用いてレーザ光を２つの結像
点に収束させ、焦点距離の長い結像点に形成されるスポ
ットで基板厚１．２ｍｍの記録媒体に対して情報の再生
を行い、焦点距離の短い結像点に形成されるスポットで
基板厚０．６ｍｍの記録媒体に対して情報の記録再生を
行うようにしたものが開示されている。さらに、上記の
光技術コンタクト、Vol.33,No.11(1995)のpp.619-625に
は、基板厚１．２ｍｍの記録媒体に対応する開口数の小
さい対物レンズと、基板厚０．６ｍｍの記録媒体に対応
する開口数の大きい対物レンズとの２個の対物レンズを
用い、それらを切り換えて光路に挿入することにより、
基板厚１．２ｍｍの記録媒体に対して情報の再生を行
い、基板厚０．６ｍｍの記録媒体に対して情報の記録再
生を行うようにしたものが開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の光学ヘッドにおいては、いずれも基板厚の薄い
記録媒体に対しては記録再生を行うようにしているが、
基板厚の厚い記録媒体に対しては再生のみ行うようにし
ているため、汎用性に欠け、記録媒体の多様化に十分適
応できないという問題がある。しかも、上記の従来の構
成では、基板厚の厚い記録媒体に対して記録を行おうと
しても、構成上、十分な光量が得られないため、実現が
きわめて困難である。

【０００５】すなわち、上記のホログラムを用いるもの
にあっては、ホログラムが対物レンズの中央部にのみ設
けられ、しかもその１次回折光を基板厚の厚い記録媒体
に照射するようにしているため、基板厚の薄い記録媒体
に対する記録時と同じパワーの光量を対物レンズに入射
させても、光量が減少して記録できない。また、上記の
２焦点対物レンズを用いるものにおいても、レーザ光を
それぞれの結像点に振り分けているため、基板厚の薄い
記録媒体に対する記録時と同じパワーの光量を対物レン
ズに入射させても、やはり光量が減少して記録できな
い。さらに、２個の対物レンズを用いるものにあって
は、それらを選択的に光路に挿入することから、装置の
小型化が困難になるという問題がある。

【０００６】この発明は、上述した従来の問題点に着目
してなされたもので、例えば基板厚の異なる記録媒体の
それぞれに対して情報の記録および再生を確実に行うこ
とができると共に、全体を小型にできるよう適切に構成
した光学ヘッドを提供することを目的とするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、中央部と周辺部とで異なる焦点距離を
有し、入射光を記録媒体上に集光するための対物レンズ
と、この対物レンズの前記中央部のみおよび周辺部のみ
に選択的に光ビームを入射させる光入射手段とを有する
ことを特徴とするものである。

【０００８】前記光入射手段は、光源と、この光源から
の光ビームを拡大された断面輪帯形の光ビームに選択的
に変換するビーム形状変換手段とを有し、前記光源から
の光ビームを、前記ビーム形状変換手段で断面輪帯形に
変換しないときは、前記対物レンズの前記中央部のみに
入射させ、前記ビーム形状変換手段で断面輪帯形に変換
したときは、前記対物レンズの前記周辺部のみに入射さ
せるよう構成するのが、簡単な構成で異なる基板厚の記
録媒体のそれぞれに対して情報の記録再生を行い得るよ
うにする点で好ましい。

【０００９】前記光入射手段は、選択的に駆動される中
央発光部および周辺発光部を有する面発光光源と、前記
中央発光部からの光ビームを前記対物レンズの前記中央
部のみに入射させ、前記周辺発光部からの光ビームを前
記対物レンズの前記周辺部のみに入射させる光学手段と
を有するのが、より簡単な構成で異なる基板厚の記録媒
体のそれぞれに対して情報の記録再生を行い得るように
する点で好ましい。

【００１０】なお、従来のデータ記録再生装置として、
例えば、特開平６−１５０３６４号公報には、光源と対
物レンズとの間の光路中に挿脱自在に光学素子を設け、
この光学素子を光路中に選択的に挿入することにより、
光源からの光束を対物レンズの中心部と周辺部とに切り
換えて入射させるようにしたものが記載されている。し
かし、このデータ記録再生装置は、データを高密度で記
録すると共に、記録されたデータをクロストークを抑制
して正確に再生するようにしたもので、対物レンズも２
焦点のものではなく、単焦点のものを用いている。した
がって、本発明とは、目的、構成および作用効果が全く
異なるものである。

【００１１】すなわち、かかるデータ記録再生装置で
は、記録時には、光スポットの中心ピークを細くして高
密度記録を行うために、光学素子を光路中に挿入して対
物レンズの中心部を光が通過しないようにし、再生時に
は、光学素子を光路中に挿入したままだと、サイドロー
ブによってクロストークが増大するため、光学素子を光
路から退去させて、通常の光スポットで読み出しを行う
ようにしている。したがって、この場合の光学素子によ
る光ビームの変形は、本発明のように光ビームを対物レ
ンズの中央部のみに入射させたり、周辺部のみに入射さ
せるような極端な変形ではなく、中心部の若干の遮蔽に
過ぎない。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は、この発明の第１実施形態
の要部の構成を示すものである。この実施形態では、半
導体レーザ１からの光ビームを、コリメータレンズ２で
平行光束とした後、ビーム形状変換手段３および対物レ
ンズ４を経て、異なる種類の記録媒体５および６に選択
的に照射するようにする。記録媒体５，６は、光ディス
ク、光磁気ディスクや光カード等の光記録媒体で、それ
ぞれ記録層５ａ，６ａ上に設けた透明な基板５ｂ，６ｂ
を有する。ここで、記録媒体５の基板５ｂの厚さ（例え
ば、１．２ｍｍ）は、記録媒体６の基板６ｂの厚さ（例
えば、０．６ｍｍ）よりも厚くなっている。

【００１３】ビーム変換手段３は、光軸方向に相対的に
変位可能な逆円錐形光学部材３ａおよび円錐形光学部材
３ｂを有し、これらを記録または再生すべき記録媒体
５，６に応じて図示しない駆動手段により相対的に移動
させて、図１（ａ）に示すように、互いに接触して平行
平板となる第１の状態と、図１（ｂ）に示すように、所
定距離離間する第２の状態とに選択的に設定するように
する。また、対物レンズ４は、中央部４ａと周辺部４ｂ
とで異なる焦点距離を有する２焦点対物レンズをもって
構成する。この実施形態では、中央部４ａを基板厚の厚
い記録媒体５に対応するように収差補正し、周辺部４ｂ
を基板厚の薄い記録媒体６に対応するように収差補正す
る。

【００１４】このようにして、基板厚の厚い記録媒体５
に対して情報の記録または再生を行う場合には、図１
（ａ）に示すように、ビーム変換手段３を第１の状態と
して、コリメータレンズ２で平行光束とされた半導体レ
ーザ１からの光ビームを、ビーム変換手段３でビーム変
形することなくそのまま透過させ、この光ビームの全て
を対物レンズ４の中央部４ａのみに入射させて記録媒体
５に照射する。

【００１５】また、基板厚の薄い記録媒体６に対して情
報の記録または再生を行う場合には、図１（ｂ）に示す
ように、ビーム変換手段３を第２の状態として、コリメ
ータレンズ２で平行光束とされた半導体レーザ１からの
光ビームを、ビーム変換手段３の逆円錐形光学部材３ａ
で断面輪帯形の発散ビームに変換した後、円錐形光学部
材３ｂで平行光束に変換し、この断面輪帯形の平行光束
の全てを対物レンズ４の周辺部４ｂのみに入射させて記
録媒体６に照射する。なお、図１（ａ），（ｂ）におい
て、記録媒体で反射される戻り光から、フォーカスエラ
ー信号、トラッキングエラー信号、記録信号を検出する
ための光学系等については、公知であるので、図示を省
略してある。

【００１６】上述したように、この実施形態によれば、
基板厚の厚い記録媒体５に対しては、半導体レーザ１か
らの光ビームを、ビーム変換手段３でビーム変換するこ
となく、その全てを対物レンズ４の中央部４ａのみに入
射させ、また、基板厚の薄い記録媒体６に対しては、半
導体レーザ１からの光ビームを、ビーム変換手段３で断
面輪帯形にビーム変換して、その全てを対物レンズ４の
周辺部４ｂのみに入射させるようにしたので、記録媒体
５，６のそれぞれについて、半導体レーザ１から出射さ
れる光ビームを全て有効に利用することができる。した
がって、半導体レーザ１の出射パワーを制御することに
より、基板厚の異なる記録媒体５，６の各々に対して、
記録および再生を確実に行うことができる。

【００１７】図２は、この発明の第２実施形態の要部の
構成を示すものである。この実施形態では、光源１１と
して面発光レーザを用いる。この面発光レーザ１１は、
中央発光部１１ａと周辺発光部１１ｂとをもって構成
し、これらを図１で説明したと同様の記録または再生す
べき記録媒体５，６に応じて選択的に駆動するようにす
る。なお、周辺発光部１１ｂは、中央発光部１１ａの周
囲にリング状に連続して、または分割して形成する。

【００１８】この面発光レーザ１１の像は、瞳伝送光学
系を構成するレンズ１２および１３により、第１図で説
明したと同様の対物レンズ４の瞳位置に拡大投影するよ
うにし、これにより中央発光部１１ａからの光ビームの
全てを対物レンズ４の中央部４ａに入射させ、周辺発光
部１１ｂからの光ビームの全てを対物レンズ４の周辺部
４ｂに入射させるようにする。

【００１９】このようにして、基板厚の厚い記録媒体５
に対して情報の記録または再生を行う場合には、面発光
レーザ１１の中央発光部１１ａを駆動して、その光ビー
ムの全てをレンズ１２，１３を経て対物レンズ４の中央
部４ａのみに入射させて記録媒体５に照射する。また、
基板厚の薄い記録媒体６に対して情報の記録または再生
を行う場合には、面発光レーザ１１の周辺発光部１１ｂ
を駆動して、その光ビームの全てをレンズ１２，１３を
経て対物レンズ４の周辺部４ｂのみに入射させて記録媒
体６に照射する。なお、図２においても、記録媒体で反
射される戻り光から、フォーカスエラー信号、トラッキ
ングエラー信号、記録信号を検出するための光学系等に
ついては、図示を省略してある。

【００２０】この実施形態によれば、基板厚の厚い記録
媒体５に対しては、面発光レーザ１１の中央発光部１１
ａからの光ビームの全てが、対物レンズ４の中央部４ａ
のみに入射し、また、基板厚の薄い記録媒体６に対して
は、周辺発光部１１ｂからの光ビームの全てが対物レン
ズ４の周辺部４ｂのみに入射することになるので、記録
媒体５および６のそれぞれについて、対応する面発光レ
ーザ１１の中央発光部１１ａおよび周辺発光部１１ｂか
ら出射される光ビームを全て有効に利用することができ
る。したがって、中央発光部１１ａおよび周辺発光部１
１ｂの出射パワーを制御することにより、図１の場合と
同様に、基板厚の異なる記録媒体５，６の各々に対し
て、記録および再生を確実に行うことができる。また、
この実施形態では、第１実施形態のように光学素子を移
動させる必要がないので、より装置の小型化を図ること
ができると共に、より信頼性を向上することができる利
点がある。

【００２１】図３は、この発明の第３実施形態の要部の
構成を示すものである。この実施形態は、図２において
レンズ１３を省略し、レンズ１２の出射側焦点と、対物
レンズ４の入射側焦点とが一致するように、レンズ１２
を配置したもので、その他の構成および動作は第２実施
形態と同様である。したがって、この実施形態によれ
ば、第２実施形態と比較して、レンズを一枚少なくでき
るので、より装置の小型化および低コスト化を図ること
ができる利点がある。

【００２２】付記項１．請求項１記載の光学ヘッドにおいて、前記対物レン
ズの中央部および周辺部は、それぞれ異なる記録媒体に
対して収差補正されていることを特徴とする光学ヘッ
ド。２．請求項１記載の光学ヘッドにおいて、前記対物レン
ズの中央部および周辺部は、それぞれ異なる基板厚の記
録媒体に対して収差補正されていることを特徴とする光
学ヘッド。３．請求項２記載の光学ヘッドにおいて、前記ビーム形
状変換手段は、前記光源からの光ビームを平行光束にす
るコリメータレンズと、光軸方向に相対的に変位可能な
逆円錐形光学部材および円錐形光学部材とを有し、前記
逆円錐形光学部材と前記円錐形光学部材とを平行平板と
なるように接触させた状態で、前記コリメータレンズを
経た光ビームを、その形状を変換することなく透過さ
せ、前記逆円錐形光学部材と前記円錐形光学部材とを離
間させた状態で、前記コリメータレンズを経た光ビーム
を、その断面形状を拡大された輪帯形に変換するよう構
成したことを特徴とする光学ヘッド。４．請求項３記載の光学ヘッドにおいて、前記光学手段
は、前記面発光光源の像を前記対物レンズの瞳位置に拡
大投影する瞳伝送光学系を有することを特徴とする光学
ヘッド。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、中央部と周辺部とで
焦点距離が異なる対物レンズを用い、その中央部および
周辺部にそれぞれ有効に光ビームを入射できるようにし
たので、例えば基板厚の異なる記録媒体のそれぞれに対
して情報の記録および再生を確実に行うことができると
共に、全体を小型にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施形態の要部の構成を示す図
である。

【図２】同じく、第２実施形態の要部の構成を示す図で
ある。

【図３】同じく、第３実施形態の要部の構成を示す図で
ある。

【符号の説明】

１半導体レーザ２コリメータレンズ３ビーム形状変換手段３ａ逆円錐形光学部材３ｂ円錐形光学部材４対物レンズ４ａ中央部４ｂ周辺部５，６記録媒体５ａ，６ａ記録層５ｂ，６ｂ基板１１面発光レーザ１１ａ中央発光部１１ｂ周辺発光部１２，１３レンズ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】中央部と周辺部とで異なる焦点距離を有
し、入射光を記録媒体上に集光するための対物レンズ
と、この対物レンズの前記中央部のみおよび周辺部のみに選
択的に光ビームを入射させる光入射手段とを有すること
を特徴とする光学ヘッド。
【請求項２】請求項１記載の光学ヘッドにおいて、前記光入射手段は、光源と、この光源からの光ビームを拡大された断面輪帯形の光ビ
ームに選択的に変換するビーム形状変換手段とを有し、前記光源からの光ビームを、前記ビーム形状変換手段で
断面輪帯形に変換しないときは、前記対物レンズの前記
中央部のみに入射させ、前記ビーム形状変換手段で断面
輪帯形に変換したときは、前記対物レンズの前記周辺部
のみに入射させるよう構成したことを特徴とする光学ヘ
ッド。
【請求項３】請求項１記載の光学ヘッドにおいて、前記光入射手段は、選択的に駆動される中央発光部および周辺発光部を有す
る面発光光源と、前記中央発光部からの光ビームを前記対物レンズの前記
中央部のみに入射させ、前記周辺発光部からの光ビーム
を前記対物レンズの前記周辺部のみに入射させる光学手
段とを有することを特徴とする光学ヘッド。