JPH10122819A - キャリブレーション方法およびその装置 - Google Patents

キャリブレーション方法およびその装置

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JPH10122819A
JPH10122819A JP8298105A JP29810596A JPH10122819A JP H10122819 A JPH10122819 A JP H10122819A JP 8298105 A JP8298105 A JP 8298105A JP 29810596 A JP29810596 A JP 29810596A JP H10122819 A JPH10122819 A JP H10122819A
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JP
Japan
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image
coordinate system
points
imaging
spatial
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Application number
JP8298105A
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English (en)
Inventor
Katsumi Ohashi
勝己 大橋
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定空間の大きさにかかわらず、キャリブレ
ーションを簡単に実施する。 【解決手段】 焦点距離が等しく、かつ光軸が平行に配
備された2台のカメラ1a,1bからの画像を用いてキ
ャリブレーション処理を実行する。カメラ1a,1bか
らの画像はそれぞれ画像メモリ4a,4bに格納される
とともに、第2のカメラ1bの画像がモニタ9に表示さ
れる。オペレータがこの表示画像上で空間座標が既知の
物点の像点を、複数点指定すると、対応付け処理部6
は、カメラ1aからの入力画像上でこれら指定点に対応
する点を抽出する。キャリブレーション処理部8は、こ
の対応付け結果と各カメラ1a,1bの位置関係とを用
いて各物点のステレオ座標を算出した後、その算出結果
と前記既知の空間座標とを用いてステレオ座標系と空間
座標系との位置関係を表すパラメータを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2台以上の撮像手段
により所定の観測位置を撮像して得られた画像により3
次元計測を行う装置に対し、計測処理に必要なパラメー
タを算出するキャリブレーション方法およびその装置に
関連する。
【0002】
【従来の技術】2台以上のテレビカメラ(以下単に「カ
メラ」という)による3次元計測を行う場合、あらかじ
め実際の空間において所定の空間位置を原点とする空間
座標系を設定しておき、この空間座標系における対象物
の位置情報を出力するようにしている。
【0003】この位置情報は、具体的には、各カメラか
らの画像より対象物の物点を示す特徴点を抽出した後、
これら特徴点を画像間で対応づけし、対応づけられた各
特徴点の2次元座標と、カメラの結像面におけるカメラ
座標系と前記空間座標系との関係を表すパラメータ(一
般に「カメラパラメータ」と呼ばれている)とを用いて
算出される空間座標により表されるもので、計測処理に
先立ち、前記カメラパラメータを決定するためのキャリ
ブレーションを実施する必要がある。
【0004】いま空間座標が(X,Y,Z)となる物点
Pについて、いずれかのカメラにより撮像して得られた
像点P´が画像上の(X´,Y´)の位置に結像したも
のとすると、これら座標値X,Y,Z,X´,Y´には
つぎの(1)(2)式のような関係が成立する。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】上記(1)(2)式中のc1 〜c12は、前
記したカメラパラメータであって、これらパラメータを
求めるためには、空間座標が既知となる複数個の物点を
サンプル点として設定しておき、各カメラにより撮像し
て得られた画像毎に、画像上のサンプル点の像点の座標
と前記既知の空間座標とを前記(1)(2)式に代入す
る必要がある。この場合、12個の未知のパラメータを
求めるためには、前記サンプル点として、空間座標が既
知でありかつ同一平面上に位置しない点を、少なくとも
6点設定する必要がある。
【0008】前記サンプル点の設定は、一般に、立方体
など形状や大きさの定まったワークの表面に格子やドッ
トなどの規則的なマークを描いたキャリブレーションワ
ークを用いて行われるもので、画像上で前記の各マーク
の重心点などが抽出され、サンプル点の2次元座標とし
て用いている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のキ
ャリブレーション方法では、少なくとも6点のサンプル
点を用意する必要がある上、カメラ毎にパラメータを算
出する必要があるため、キャリブレーションに多大の時
間がかかるという問題がある。またこのキャリブレーシ
ョン方法は、測定空間を数cm〜数m四方の狭い範囲に限
ったものであるため、10cm〜1m程度の大きさのワー
クを用いてキャリブレーションを行うことが可能である
が、道路上の車輌の位置の計測など、広い測定空間が必
要となる場合、この程度の大きさのワークでは、サンプ
ル点となる各マークを画像上で識別することが困難とな
り、パラメータを正確に算出できなくなるという問題が
生じる。
【0010】一方、測定空間の大きさに応じた大型のワ
ークを設定してキャリブレーションを行うことは理論上
は可能であるが、ワークの作成や設置に多大な労力を要
する。また各パラメータを精度良く求めるためには、多
数のサンプル点を設定する必要があるが、この場合、各
カメラ毎にサンプル点の結像点の抽出やカメラパラメー
タの算出処理を行わなければならず、計測条件が整うま
でに多大な時間がかかるという問題がある。さらに危険
区域など計測領域への立ち入りが不可能な場合には、上
記のキャリブレーション方法を用いることは不可能にな
る。
【0011】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、2台以上の撮像手段についてあらかじめその相
対位置関係を求めておき、いずれか画像上で複数個の物
点の像点を指定し、これらの指定点と他方の画像上の物
点との対応関係に基づき、ステレオ座標を算出して、実
際の空間位置を示すための空間座標系とステレオ座標と
の位置関係を求めることにより、測定空間の大きさにか
かわらず、簡単にキャリブレーションを実施することを
第1の技術課題とする。
【0012】またこの発明は、いずれか撮像手段による
画像上で、同一平面上に位置する物点の像点を少なくと
も3点指定し、各物点のステレオ座標を算出するととも
に、前記平面を基準とする空間座標系を設定してステレ
オ座標系との位置関係を求めることにより、測定空間内
でサンプル点の位置測定を行わなくともキャリブレーシ
ョンを実施可能にすることを第2の技術課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3の発明は、
2台以上の撮像手段により所定の観測位置を撮像して3
次元計測を行う装置に対し、キャリブレーションを行う
方法であって、請求項1の発明では、前記撮像手段の相
対位置関係を記憶する第1のステップと、各撮像手段に
より撮像して得られた画像のうちいずれかの画像上で、
所定の空間位置を原点とする空間座標系における位置が
既知の物点の像点を、複数個指定する第2のステップ
と、他の撮像手段により得られた画像上で、前記各指定
点の対応点をそれぞれ抽出し、これら指定点の対応関係
と前記撮像手段の相対位置関係とに基づき、撮像位置を
原点とするステレオ座標系における各物点の空間座標を
算出する第3のステップと、各物点の算出されたステレ
オ座標と前記既知の空間座標とを用いて、前記空間座標
系とステレオ座標系との位置関係を求める第4のステッ
プとを一連に実施することを特徴としている。
【0014】請求項2の発明では、前記第2のステップ
において、前記画像上で空間座標が既知の物点の像点が
少なくとも3個指定される。
【0015】請求項3の発明にかかるキャリブレーショ
ン方法は、前記撮像手段の相対位置関係を記憶する第1
のステップと、各撮像手段により撮像して得られた画像
のうちいずれかの画像上で、同一平面上に位置する少な
くとも3個の物点の像点を指定する第2のステップと、
他の撮像手段により得られた画像上で、前記各指定点の
対応点をそれぞれ抽出し、これら指定点の対応関係と前
記撮像手段の相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点
とするステレオ座標系における各物点の空間座標を算出
する第3のステップと、各物点の位置する平面を基準と
して空間座標系を設定するとともに、各物点の算出され
たステレオ座標を用いて前記空間座標系とステレオ座標
系との位置関係を求める第4のステップとを一連に実施
することを特徴とする。
【0016】請求項4〜10の発明は、2台以上の撮像
手段により所定の観測位置を撮像して3次元計測を行う
装置に対し、キャリブレーションを行う装置に関する。
まず請求項4のキャリブレーション装置は、前記各撮像
手段からの画像を入力する画像入力手段と、前記各撮像
手段の相対位置関係を記憶する記憶手段と、いずれかの
入力画像上で、所定の空間位置を原点とする空間座標系
における位置が既知の物点の像点を複数個指定する指定
手段と、他の入力画像上で、前記指定手段により指定さ
れた各点の対応点をそれぞれ抽出し、その対応関係と各
撮像手段の記憶された相対位置関係とに基づき、撮像位
置を原点とするステレオ座標系における各物点の空間座
標を算出する算出手段と、各物点の算出されたステレオ
座標と前記既知の空間座標とを用いて、前記空間座標系
とステレオ座標系との位置関係を表すパラメータを算出
するパラメータ算出手段とを備えている。
【0017】請求項5の発明では、前記指定手段は、前
記入力画像上で、空間座標が既知の物点の像点を、少な
くとも3個指定する。
【0018】請求項6の発明にかかるキャリブレーショ
ン装置は、前記と同様の画像入力手段および記憶手段
と、いずれかの入力画像上で、同一平面上に位置する物
点の像点を少なくとも3個指定する指定手段と、他の入
力画像上で、前記指定手段により指定された各点の対応
点をそれぞれ抽出し、その対応関係と各撮像手段の記憶
された相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点とする
ステレオ座標系における各物点の空間座標を算出する算
出手段と、各物点の位置する平面を基準として空間座標
系を設定する設定手段と、各物点の算出されたステレオ
座標を用いて、前記設定手段により設定された空間座標
系とステレオ座標系との位置関係を表すパラメータを算
出するパラメータ算出手段とを備えている。
【0019】請求項7の発明では、前記設定手段は、前
記各物点の位置する平面上にいずれか2軸が含まれるよ
うに空間座標系を設定する。
【0020】請求項8の発明では、前記指定手段は、前
記いずれかの入力画像上で、同一平面上に位置する1線
分と1物点との画像をそれぞれ指定し、前記設定手段
は、前記線分の方向にいずれか1軸が位置し、前記平面
上でこの軸に垂直となる方向に他の1軸が位置するよう
に、空間座標系を設定する。
【0021】請求項9の発明では、前記指定手段は、前
記画像上で同一平面上に位置する複数の線分の画像を指
定し、前記設定手段は、いずれかの線分の方向にいずれ
か1軸が位置し、前記平面上でこの軸に垂直となる方向
に他の1軸が位置するように、空間座標系を設定する。
【0022】請求項10の発明では、前記指定手段は、
前記入力画像上から線分を示す特徴を抽出する特徴抽出
手段を含み、この抽出結果より前記指定する線分の画像
を決定するように構成される。
【0023】
【作用】請求項1および4の発明では、あらかじめ相対
位置関係が判明している2台以上の撮像手段により観測
位置を撮像し、いずれか1つの撮像手段からの画像上
で、空間座標が判明している物点の像点を複数個指定す
るとともに、他の撮像手段からの画像上でこれら指定点
の対応点を抽出する。ついでその対応関係と前記各撮像
手段の相対位置関係とにより、各物点のステレオ座標
(すなわち撮像位置から見た物点の空間位置)が算出さ
れた後、各物点の既知の空間座標と算出されたステレオ
座標との関係から、空間座標系とステレオ座標系との位
置関係が求められる。これにより各カメラ毎にパラメー
タを算出する必要がなくなり、キャリブレーションに要
する時間は大幅に削減される。
【0024】請求項2および5の発明では、前記指定点
として、空間座標が既知の点の像点を少なくとも3個指
定するので、キャリブレーションのために少なくとも6
個の点を指定する必要があったた従来の方法と比べる
と、キャリブレーションに要する労力は大幅に削減され
る。
【0025】請求項3および6の発明では、いずれかの
撮像手段からの画像上で、同一平面上にある物点の像点
を少なくとも3個指定して、それぞれステレオ座標を算
出するとともに、これら物点の位置する平面を基準とし
て空間座標系を設定し、算出されたステレオ座標を用い
て空間座標系とステレオ座標系との位置関係を求めるの
で、空間座標が既知の点を用いなくともキャリブレーシ
ョンを実施することが可能となる。
【0026】請求項7の発明では、各指定点の位置する
平面上に2軸が含まれるよう実空間座標系を設定するこ
とにより、座標系の設定処理が簡易化される。
【0027】請求項8,9の発明では、所定の線分の画
像を指定するとともに、空間座標系の1軸をこの線分の
方向に設定し、平面上で線分に垂直となる方向に他の1
軸を設定するようにしたので、空間座標系の設定処理を
さらに簡易化できる。また線分を基準として空間座標系
を設定することにより、実際の空間において対象物の位
置が認識しやすくなる。
【0028】請求項10の発明では、入力画像上から線
分を示す特徴を抽出し、その抽出結果により指定する線
分の画像を決定するようにしたので、指定する線分の選
択を簡単に行って、高精度のキャリブレーションを実行
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1にこの発明にかかるキャリブ
レーション装置の好適な態様を示し、以下、図2〜9に
より請求項1,2,4,5にかかる実施態様を、図10
により請求項3,6,7にかかる実施態様を、図11、
12により請求項8,9にかかる実施態様をそれぞれ説
明する。さらに図13〜18により請求項10の発明に
かかるキャリブレーション装置の具体例を説明する。
【0030】
【実施例】図1は、この発明にかかるキャリブレーショ
ン装置の一構成例を示す。このキャリブレーション装置
2は、2台のカメラ1a,1bから成る撮像部1を用い
て3次元計測処理を実施する計測装置(図示せず)に対
し、計測に必要なキャリブレーションを実施するための
もので、前記各カメラ1a,1bからの画像を処理する
A/D変換部3a,3b,ディジタル変換された入力画
像データを格納するための画像メモリ4a,4bのほ
か、入力処理部5,対応付け処理部6,キャリブレーシ
ョンデータメモリ7,キャリブレーション処理部8,モ
ニタ9などを構成として含んでいる。
【0031】各カメラ1a,1bは、焦点距離を同じく
するレンズを有するもので、所定の間隔を隔てて各光軸
を平行にした状態で配備される。図2(1)(2)は、
撮像部1の具体的な構成例を示すもので、各カメラ1
a,1bをハウジング10内や支持板11上に固定配備
してユニット化することにより、各カメラ1a,1bの
相対位置関係が保持されている。
【0032】図3は、前記カメラ1a,1bの位置関係
により決定される空間座標系(以後これを「ステレオ座
標系」という)と各カメラ1a,1bのカメラ座標系と
の関係を示す。図中、O′は、各カメラ1a,1bの投
影中心点CL ,CR を結ぶ基線の中心点であって、この
点O′を原点とし、前記基線の方向をX′軸,高さ方向
をY′軸,奥行き方向をZ′軸とするステレオ座標系が
設定される。また前記したように各カメラ1a,1bの
光軸は平行に設定されているから、この場合、各投影中
心点CL ,CR を原点とする各カメラ座標系XL
L ,ZL およびXR ,YR,ZR は、ともに前記ステ
レオ座標系の各軸X′,Y′,Z′に平行となる。
【0033】なお図中、12a,12bは、各カメラ1
a,1bによる結像面を示すもので、ここでは説明を簡
単にするために、各結像面12a,12bを実際の結像
位置と反対側に示し、第1のカメラ1aの結像面12a
における2次元座標系をxl,yl の各軸により、第2
のカメラ1bの結像面12bにおける2次元座標を
r ,yr の各軸により、それぞれ表している。
【0034】いま各投影中心点CL ,CR のステレオ座
標を、それぞれ(−B,0,0),(B,0,0),各
カメラ1a,1bの焦点距離をfとし、結像面12a,
12bそれぞれの2次元座標系の原点ol ,or をステ
レオ座標を用いて表すと、各原点ol ,or はそれぞれ
(−B,f,0),(B,f,0)の点に位置するもの
として表される。なおこの図示例は、カメラ1a,1b
が理想的な状態に配置されたことを前提としたもので、
実際には誤差が取り除かれるように、各カメラ1a,1
bの位置関係に対するキャリブレーションを実施する必
要がある。
【0035】このような状態にある撮像部1を、実際の
空間の所定位置に配備して観測位置を撮像することによ
り、観測位置における各物点の空間位置を、前記ステレ
オ座標系における空間座標(以下これを「ステレオ座
標」という)により表すことが可能となる。
【0036】図1に戻って、前記カメラ1a,1bから
の画像データのうちの一方(図示例ではカメラ2bから
の画像)は、モニタ9にも出力される。入力処理部5
は、マウスなどのポインティングデバイスを用いてモニ
タ9に表示された入力画像上の所定の像点を指定する。
これらの指定点は、あらかじめ空間内の所定位置を原点
として定められた空間座標系において、空間座標が判明
している点の像点であって、指定された点の座標は、前
記入力画像とともにモニタ9に表示されるほか、対応付
け処理部6へと出力される。
【0037】対応付け処理部6は、前記の各指定点につ
き、他方の入力画像における対応点を抽出するためのも
ので、その対応付け結果は、キャリブレーション処理部
8へと出力される。
【0038】キャリブレーションデータメモリ7には、
前記各カメラ1a,1bについての相対位置関係を示す
データとして、各カメラ間の距離2B,焦点距離fなど
のパラメータ(以下これを「観測系パラメータ」とい
う)が記憶されている。前記キャリブレーション処理部
8は、これら観測系パラメータと前記対応付け処理部6
により得られた各指定点の対応付け結果とを用いて、前
記空間座標系とステレオ座標系との位置関係を表すパラ
メータ(以下これを「座標系パラメータ」という)を算
出する。この算出結果は、前記観測系パラメータととも
にファイル化されてキャリブレーションデータメモリ7
内に記憶される。
【0039】図4は、上記キャリブレーション装置2に
おける一連の手順を示すもので、以下図5〜9の各図を
参照しつつ、図4の流れに沿って、キャリブレーション
の処理手順を説明する。
【0040】まず最初のステップ1(図中、各ステップ
は「ST」で示す)で、各カメラ1a,1bからの画像
が装置内に取り込まれると、A/D変換部3a,3bは
このアナログ量の画像データをディジタル変換し、画像
メモリ4a,4bへと出力する。
【0041】図5(1)(2)は、カメラ1aを左方向
に、カメラ1bを右方向にそれぞれ配備した場合の各入
力画像13a,13bを示すもので、いずれの画像上に
も、立体形状の対象物の画像14a,14bと、その対
象物の支持面を示す画像15a,15bのほか、支持面
上に記されたマークの画像16a,16b,17a,1
7bが現れている。このときモニタ9にはカメラ2bか
らの入力画像13bが表示されており(以下この画像を
「基準画像」という)、つぎのステップ2で、オペレー
タは、この基準画像を参照しながら、空間座標が既知の
物点の像点を3点以上指定する。
【0042】図6は、モニタ9の表示画面の一例を示す
もので、オペレータが基準画像13b上で前記マークの
所定の頂点の位置にウィンドウWRA,WRB,WRCを設定
すると、入力処理部5はこれらウィンドウWRA,WRB
RC内からそれぞれマークの頂点を示す像点aR
R ,cR を抽出し、これを指定点として特定する。な
おここでは、同一平面上にある物点の像点を指定してい
るが、物点の空間座標が既知であれば空間のどの位置の
物点を指定対象としてもかまわない。また離散的な点を
指定する代わりに、少なくとも1本の線分の画像といず
れか空間上の物点の像点とを指定したり、2本以上の線
分の画像を指定するようにしてもよい。
【0043】つぎに対応付け処理部6は、カメラ1aか
らの入力画像13a(以下この画像を「対応画像」とい
う)上で、各指定点に対応する像点を抽出する(ステッ
プ3)。図7は、前記図6に示した各指定点aR
R ,cR のうち、点aR に対応する点aL を抽出する
例を示す。まず対応付け処理部6は、対応画像13b上
に、前記指定点aR のエピポーララインEPを設定す
る。この場合、各カメラ1a,1bは、光軸を平行にか
つ横並びに配備されているので、エピポーララインEP
は、点aR のy座標に対応する位置でxl 軸に平行に設
定される。
【0044】さらに対応付け処理部6は、前記ウィンド
ウWRAと同じ大きさを有するウィンドウWLAを、このエ
ピポーララインEP上に走査させながら、各走査位置に
おけるウィンドウWLA内の画像データと前記ウィンドウ
RA内の画像データとを用いてつぎの(3)式を実行
し、各ウィンドウ間の相違度Dを算出する。なお次式に
おいて、gri,gliは、それぞれウィンドウWRA,WLA
内のi番目の画素の輝度値を、nは各ウィンドウ内の画
素数を、それぞれ示す。
【0045】
【数3】
【0046】図8は各走査位置における相違度Dの算出
値を、ウィンドウWLAの中心点のx座標に対応させて示
したもので、相違度Dが最小となる時点でのウィンドウ
LAの中心点(図中x座標がxLAとなる点)が、前記指
定点aR への対応点aL であると考えられる。エピポー
ララインEP上におけるウィンドウWLAの走査が終了す
ると,対応付け処理部6は、上記原理に基づき各走査位
置における相違度Dをチェックし、前記指定点aR への
対応点aL を特定する。
【0047】指定されたすべての点について、上記の対
応付け処理が行われると、キャリブレーション処理部8
は、これら対応づけられた点の2次元座標を用いて、各
指定点に対応する物点のステレオ座標を算出し、さらに
その算出されたステレオ座標と前記既知の空間座標とを
用いて、座標系パラメータを算出する(ステップ4,
5)。
【0048】いま第1,第2の各入力画像において、前
記像点aR ,aL の座標をそれぞれ(xRA,yRA)(x
LA,yLA)とすると、これら像点に対応する物点Aのス
テレオ座標(XA ´,YA ´,ZA ´)は、つぎの
(4)式により与えられる。
【0049】
【数4】
【0050】図9は、前記図5〜7に示した計測処理に
おいて、空間座標系(X,Y,Z軸により表される)と
ステレオ座標系との関係を示すもので、ステレオ座標系
の各軸X´,Y´,Z´は、空間座標系の各軸X,Y,
Zに対し、それぞれ所定量だけ位置ずれ、回転ずれした
位置に設定されている。なおこの場合の空間座標系は、
あらかじめ支持面上の所定位置を原点として設定されて
いる。また図中の点A,B,Cは、前記指定点aR ,b
R ,cR に該当する物点であって、この場合、各物点
A,B,Cは、XZ平面上に位置している。
【0051】いまステレオ座標系の各軸X´,Y´,Z
´が空間座標系の各軸X,Y,Zに対し、それぞれα,
β,γだけ回転ずれし、またHx,Hy,Hzだけ位置
ずれしているものとすると、空間中の任意の一点につい
てのステレオ座標(X´,Y´,Z´)と空間座標
(X,Y,Z)との間には、つぎの関係式が成立する。
【0052】
【数5】
【0053】この(5)式中の未知の9個のパラメータ
sinα,sinβ,sinγ,cosα,cosβ,
cosγ,Hx,Hy,Hzを求めるためには、空間座
標とステレオ座標とがともに判明している点が、少なく
とも3点必要となる。したがって、前記のように、空間
座標が既知の3点A,B,Cについて、モニタに表示さ
れた基準画像上の各像点aR ,bR ,cR を指定した
後、これら指定点aR ,bR ,cR の座標と対応画像上
の対応点aL ,bL ,cL の座標とにより各点A,B,
Cのステレオ座標を求め、この算出結果と前記既知の空
間座標とを(5)式に代入することにより、各パラメー
タを算出することが可能となるのである。なお、パラメ
ータの算出精度を向上させるために、基準画像上で、空
間座標が既知の点の像点を4点以上指定し、これらの点
のステレオ座標と空間座標とを(5)式に代入して最小
自乗法を実行するようにしてもよい。
【0054】図4に戻って、上記(5)式により求めら
れる回転ずれ量α,β,γおよび位置ずれ量Hx,H
y,Hzは、前記した座標系パラメータとしてキャリブ
レーションデータメモリ7に出力され、前記観測系パラ
メータとともに保存される(ステップ6)。このファイ
ルは、必要に応じて取り出され、計測装置のメモリなど
に記憶される。
【0055】上記のキャリブレーション処理は、空間座
標が既知の物点を用いたものであるが、観測位置におけ
る空間座標の計測や空間座標系の設定が困難である場合
には、対象物の支持面を基準として空間座標系を設定
し、この支持面上の少なくとも3個の物点のステレオ座
標を用いて座標系パラメータを算出することが可能であ
る。
【0056】図10は、空間座標系の設定の具体例を示
す。図中のA,B,Cは、前記実施例と同様、第2のカ
メラ2bによる基準画像上で指定された点aR ,bR
R に対応する物点であり、これら物点A,B,Cが位
置する平面(以下「基準面」という)上にXZ平面が位
置するものとする。つぎにステレオ座標系の原点O´か
ら前記基準面上に下ろした垂線VLを空間座標系のY軸
として、またこの垂線VLと基準面との交点を原点Oと
してそれぞれ設定するとともに、基準面において、ステ
レオ座標系のZ´軸が投影される方向にZ軸を、このZ
軸と垂直になる方向にX軸を、それぞれ設定する。
【0057】図示例の空間座標系とステレオ座標系との
間では、y軸方向の回転ずれ量βやx,z各軸方向にお
ける位置ずれ量Hx,Hzがいずれも0となるから、x
軸方向における回転ずれ量α,z軸方向における回転ず
れ量γ,およびy軸方向における位置ずれ量Hyが判明
すれば、前記(5)式のすべてのパラメータが算出され
ることになる。
【0058】前記基準面はステレオ座標系の原点を通ら
ない位置に存在するものとすると、この基準面は、ステ
レオ座標系において、つぎの(6)式により表される。
【0059】
【数6】
【0060】ここで前記物点A,B,Cの算出されたス
テレオ座標をこの(6)式に代入することにより、
(6)式中の各定数u,v,wが算出され、さらにその
算出結果を(7)〜(9)式に代入することにより、前
記α,γ,Hyが算出される。
【0061】
【数7】
【0062】
【数8】
【0063】
【数9】
【0064】なお座標系パラメータの算出に最低必要な
3個の指定点のうち、2点は、基準面の所定の直線上に
位置する点の像点であってもよい。この場合、この直線
上に空間座標系のいずれか1軸が位置するように空間座
標を設定すれば、測定者に空間座標系を簡単に認識させ
ることができる。
【0065】図11は、モニタ9に表示された基準画像
13b上で、対象物の支持面の輪郭線に当たる線分の画
像と支持面上の物点Aの像点aR とを指定した例を示
す。なおここでは線分の抽出誤差を少なくするために、
線分上に複数個のウィンドウWR1〜WR5を設定して、各
ウィンドウWR1〜WR5に含まれる線分の中心点を指定点
として抽出するようにしている。
【0066】指定された各点の座標は、前記実施例と同
様、対応付け処理部6へと出力され、それぞれ対応画像
13a上での対応点が抽出された後、キャリブレーショ
ン処理部8において、対応付けされた各点毎に対応する
物点のステレオ座標が算出される。さらにキャリブレー
ション処理部8は、前記直線の構成点について得られた
各ステレオ座標をそれぞれつぎの(10)式に代入して
最小自乗法を実行し、実際の線分を含む直線を特定する
ためのパラメータとして、x,y,z各軸方向の切片φ
x,φy,φz、および傾きψx,ψy,ψzを算出す
る。
【0067】
【数10】
【0068】図12は、特定された直線と基準面とを基
準とする空間座標系の設定例を示すもので、基準画像1
3b上で指定された線分に対応する直線L1の方向にZ
軸が設定されている。またステレオ座標系の原点O´か
ら基準面上に下ろした垂線と基準面との交点O″を通
り、Z軸に垂直となる方向にX軸が設定される。さらに
これらX,Z軸により決定される原点Oの位置におい
て、基準面に垂直になる方向にY軸が設定される。
【0069】一方、線分以外に指定された点aR に対応
する点Aについても、前記と同様、ステレオ座標が算出
されているので、このステレオ座標と前記直線の方程式
(10)とから基準面を示す前記(6)式の各パラメー
タu,v,wが算出される。さらにこれらパラメータを
前記(7)〜(9)式に代入することにより、α,γ,
Hyの各パラメータが算出される。またy軸方向におけ
る回転ずれ量βは、前記直線の傾きを示すパラメータψ
x,ψy,ψzを用いたつぎの(11)式により算出さ
れる。
【0070】
【数11】
【0071】さらに、各座標系が図12のような関係に
ある場合、x,zの各軸方向におけるずれ量を示すパラ
メータHx,Hzは、それぞれHx=φx,Hz=0と
なる。これにより空間座標の算出に必要なすべての座標
系パラメータが算出されるので、3次元計測処理のため
の条件を整えることができる。なお1本の線分と1個の
物点との画像を指定する代わりに、同一平面上の2本以
上の線分の画像を指定してもよい。
【0072】このように、同一平面上に位置する3点以
上の点についてステレオ座標が算出されていれば、この
平面を基準とする空間座標系を設定して、前記座標系パ
ラメータを算出することができるので、屋外など広い測
定空間において計測を行う場合や、キャリブレーション
のための位置の測定が困難である場合にも、問題なくキ
ャリブレーションを実施することができる。この場合、
観測位置において支持面上のマークや線分などを指標と
して定めておき、入力画像上でこの指標に相当する特徴
を抽出するようにすれば、さらに簡単かつ精度良く、キ
ャリブレーションを実施できる。
【0073】図13は、前記指標を示す特徴を抽出する
機能を備えたキャリブレーション装置の構成例を示すも
ので、前記図1と同様の構成(ここでは各部に図1と同
様の符号を付してある)に加え、特徴抽出部18を構成
として含んでいる。この特徴抽出部18は、各カメラ1
a,1bからの入力画像のうち、基準画像として用いら
れるカメラ2bからの入力画像を取り込んで処理するも
ので、ここでは画像上の線分を示す特徴を抽出するよう
に構成されている。
【0074】図14(1)(2)は、道路上の所定位置
を観測対象とした場合の各カメラ1a,1bからの入力
画像19a,19bを示すもので、前記特徴抽出部18
は、図14(2)の基準画像19b上に、図15に示す
ようなラプラシアンフィルタを走査して、画像上のエッ
ジ構成点を抽出する。図16は、前記基準画像19bに
対するエッジ抽出結果を示すもので、道路の境界線や道
路中央の車線の輪郭部分が抽出されている。
【0075】さらに特徴抽出部18は、このエッジ抽出
結果にハフ変換を施して、画像上での線分候補となる特
徴を抽出する。前記線分候補の抽出結果がモニタ9に表
示されると、オペレータは、この表示画面を見て、座標
系パラメータの算出に必要な線分を選択し、前記と同
様、入力処理部5を用いて指定処理を実行する。図17
は、前記ハフ変換による特徴抽出結果を表示する画面
を、図18はオペレータによる線分の指定結果を表示す
る画面を、それぞれ示すもので、オペレータに認識可能
なように、指定された線分m1,m2が太線に表示変更
されている。
【0076】前記指定結果は、対応付け処理部6にも出
力され、各線分の構成点に対応する点が抽出された後、
さらにキャリブレーション処理部8により、指定された
実際の線分についての3次元データが求められる。以下
前記図12の実施例と同様にして、いずれかの線分上に
Z軸が位置するような空間座標系が設定された後、各線
分の構成点のステレオ座標を用いて座標系パラメータの
算出処理が行われる。
【0077】図19は、上記の各方法により生成された
キャリブレーションデータを用いて3次元計測を実施す
る観測装置の構成例を示すもので、前記撮像部1のほ
か、A/D変換部20a,20b,画像メモリ21a,
21b,特徴抽出部22,対応付け処理部23,キャリ
ブレーションデータメモリ24,3次元計測処理部2
5,出力部26などを構成として含んでいる。
【0078】各A/D変換部20a,20bは、撮像部
1のカメラ1a,1bからの画像を取り込んでディジタ
ル変換するためのもので、各ディジタル画像は画像メモ
リ21a,21bに格納される。特徴抽出部22は、各
画像メモリ21a,21b内の入力画像からそれぞれエ
ッジ構成点を抽出するためのもので、その抽出結果は対
応付け処理部23へと出力される。
【0079】対応付け処理部23は、抽出された各エッ
ジ構成点について、各画像間での対応付け処理を実行
し、その対応付け結果を3次元計測処理部25へと出力
する。なお上記構成に代えて、前記図13のキャリブレ
ーション装置と同様、いずれか一方の入力画像について
のみエッジ構成点を抽出し、他方の入力画像上で各エッ
ジ構成点に対応する点を抽出するように構成してもよ
い。
【0080】キャリブレーションデータメモリ24に
は、前記撮像部1の観測系パラメータと、前記各実施例
のいずれかにより算出された座標系パラメータとから成
るキャリブレーションデータファイルが記憶されてい
る。3次元計測処理部25は、これらパラメータと前記
対応付け結果とを用いて、各エッジ構成点に対応する実
際の物点、すなわち対象物の輪郭構成点の空間座標を算
出する。
【0081】出力部26は、前記3次元計測処理部25
により算出された各輪郭構成点の空間座標を出力するた
めのもので、モニタ,プリンタ,または他の装置への送
信装置などにより構成される。
【0082】図20は、上記観測装置による3次元計測
処理の一連の手順を示す。まず最初のステップ1で、撮
像部1からの画像が画像メモリ21a,21bに格納さ
れると、特徴抽出部22は、各入力画像上から対象物の
輪郭に相当するエッジ構成点を抽出する。
【0083】図21は、前記特徴抽出部18でエッジ構
成点を抽出するためのラプラシアンフィルタの一例を、
図22は、このラプラシアンフィルタによる抽出結果を
それぞれ示す。なおこの図22は、前記図5(2)に示
したのと同様の入力画像に対する抽出結果であって、前
記ラプラシアンフィルタにより画像上の垂直成分の構成
点が抽出されている。
【0084】図20に戻って、エッジ構成点が抽出され
ると、つぎのステップ3で、対応付け処理部23により
各エッジ構成点の画像間での対応付け処理が行われる。
この対応付け処理は、具体的には、いずれか一方の入力
画像を基準画像としてその画像上の所定のエッジ構成点
に着目し、他方の画像上で前記着目点のエピポーラライ
ン上に位置するエッジ構成点のうち、近傍の画像データ
が基準画像上の着目点近傍の画像データに最も類似する
ものを対応点として選択することにより行われる。すべ
てのエッジ構成点についての対応づけが行われると、つ
ぎに3次元計測処理部25による計測処理へと移行す
る。
【0085】まず3次元計測処理部25は、各入力画像
間で対応付けられたエッジ構成点の組毎に、その2次元
座標およびキャリブレーションデータメモリ24に記憶
された観測系パラメータを用いて前記(4)式を実行
し、対象物の輪郭構成点のステレオ座標を算出する(ス
テップ4)。さらに3次元計測処理部25は、キャリブ
レーションデータメモリ24より座標系パラメータを読
み出して、これらパラメータと前記ステレオ座標とを前
記(5)式に代入し、各輪郭構成点の空間座標を算出す
る(ステップ5)。算出された各空間座標は、前記出力
部より外部へと出力され(ステップ6)、一連の手順が
終了する。
【0086】なお上記の計測装置は、図1または図13
に示したキャリブレーション装置2により生成されたキ
ャリブレーションデータを取り込んで計測処理を実行す
るものであるが、これに限らず、この計測処理装置内に
キャリブレーションにかかる機能を組み込むように構成
してもよい。
【0087】
【発明の効果】請求項1および4の発明では、あらかじ
め相対位置関係が判明している2台以上の撮像手段によ
り観測位置を撮像し、複数個の物点の既知の空間座標
と、これら物点の各画像上における像点の対応関係から
算出されたステレオ座標とを用いて、空間座標系とステ
レオ座標系との位置関係を求めるようにしたから、各カ
メラ毎にパラメータを算出する必要がなくなり、キャリ
ブレーションに要する時間を大幅に削減できる。
【0088】請求項2および5の発明では、空間座標が
既知の点を少なくとも3個用いて前記空間座標系とステ
レオ座標系との位置関係を求めるので、キャリブレーシ
ョンのために少なくとも6個の点を指定する必要があっ
た従来の方法に比べて、キャリブレーションに要する労
力を大幅に削減することができる。
【0089】請求項3および6の発明では、同一平面上
にある物点について、それぞれ各画像上の像点の対応関
係に基づきステレオ座標を算出するとともに、これら物
点の位置する平面を基準として空間座標系を設定し、算
出されたステレオ座標を用いて空間座標系とステレオ座
標系との位置関係を求めるので、キャリブレーションの
ために空間座標が既知の物点を用意する必要がなくな
り、測定空間における実計測が困難な場合にもキャリブ
レーションを実施することが可能となる。
【0090】請求項7の発明では、各物点の位置する平
面上に2軸が含まれるように空間座標系を設定するの
で、座標系の設定処理を簡易化できる。
【0091】請求項8,9の発明では、平面上の所定の
線分の方向に空間座標系の1軸を設定し、平面上で線分
に垂直となる方向に他の1軸を設定するようにしたの
で、空間座標系の設定処理をさらに簡易化できる。また
線分を基準として空間座標系を設定することにより、実
際の空間において対象物の位置が認識しやすくなる。
【0092】請求項10の発明では、入力画像上から線
分を示す特徴を抽出し、その抽出結果によりキャリブレ
ーションのために指定する線分の画像を決定するように
したので、指定点の選択を簡単に行って、高精度のキャ
リブレーションを実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるキャリブレーショ
ン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】撮像部の具体的な構成を示す斜視図である。
【図3】ステレオ座標系とカメラ座標系との関係を示す
説明図である。
【図4】キャリブレーション処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図5】各カメラからの入力画像の一例を示す説明図で
ある。
【図6】表示画面上での像点の指定例を示す説明図であ
る。
【図7】指定点の対応点を抽出するための原理を示す説
明図である。
【図8】指定点の対応点を抽出するための原理を示す説
明図である。
【図9】ステレオ座標系を空間座標系との位置関係を示
す説明図である。
【図10】空間座標系の設定方法を示す説明図である。
【図11】モニタの表示画面上での像点の指定例を示す
説明図である。
【図12】空間座標系の設定方法を示す説明図である。
【図13】キャリブレーション装置の他の構成を示すブ
ロック図である。
【図14】各カメラからの入力画像の一例を示す説明図
である。
【図15】エッジ抽出のためのラプラシアンフィルタの
構成を示す説明図である。
【図16】図14(2)の入力画像に対するエッジ抽出
処理を示す説明図である。
【図17】図16のエッジ抽出結果に対し、ハフ変換を
行った結果を示す説明図である。
【図18】線分の指定結果の表示例を示す説明図であ
る。
【図19】計測装置の構成例を示すブロック図である。
【図20】3次元計測処理の手順を示すフローチャート
である。
【図21】エッジ抽出のためのラプラシアンフィルタの
構成を示す説明図である。
【図22】エッジ抽出結果の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1a,1b テレビカメラ 5 入力処理部 6 対応付け処理部 7 キャリブレーションデータメモリ 8 キャリブレーション処理部 18 特徴抽出部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台以上の撮像手段により所定の観測位
    置を撮像して3次元計測を行う装置に対し、キャリブレ
    ーションを行う方法であって、 前記撮像手段の相対位置関係を記憶する第1のステップ
    と、 各撮像手段により撮像して得られた画像のうちいずれか
    の画像上で、所定の空間位置を原点とする空間座標系に
    おける位置が既知の物点の像点を、複数個指定する第2
    のステップと、 他の撮像手段により得られた画像上で、前記各指定点の
    対応点をそれぞれ抽出し、これら指定点の対応関係と前
    記撮像手段の相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点
    とするステレオ座標系における各物点の空間座標を算出
    する第3のステップと、 各物点の算出されたステレオ座標と前記既知の空間座標
    とを用いて、前記空間座標系とステレオ座標系との位置
    関係を求める第4のステップとを一連に実施することを
    特徴とするキャリブレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のステップは、前記画像上で空
    間座標が既知の物点の像点を少なくとも3個指定するス
    テップである請求項1に記載されたキャリブレーション
    方法。
  3. 【請求項3】 2台以上の撮像手段により所定の観測位
    置を撮像して3次元計測を行う装置に対し、キャリブレ
    ーションを行う方法であって、 前記撮像手段の相対位置関係を記憶する第1のステップ
    と、 各撮像手段により撮像して得られた画像のうちいずれか
    の画像上で、同一平面上に位置する少なくとも3個の物
    点の像点を指定する第2のステップと、 他の撮像手段により得られた画像上で、前記各指定点の
    対応点をそれぞれ抽出し、これら指定点の対応関係と前
    記撮像手段の相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点
    とするステレオ座標系における各物点の空間座標を算出
    する第3のステップと、 各物点の位置する平面を基準として空間座標系を設定す
    るとともに、各物点の算出されたステレオ座標を用いて
    前記空間座標系とステレオ座標系との位置関係を求める
    第4のステップとを一連に実施することを特徴とする請
    求項1に記載されたキャリブレーション方法。
  4. 【請求項4】 2台以上の撮像手段により所定の観測位
    置を撮像して3次元計測を行う装置に対し、キャリブレ
    ーションを行う装置であって、 前記各撮像手段からの画像を入力する画像入力手段と、 前記各撮像手段の相対位置関係を記憶する記憶手段と、 いずれかの入力画像上で、所定の空間位置を原点とする
    空間座標系における位置が既知の物点の像点を複数個指
    定する指定手段と、 他の入力画像上で、前記指定手段により指定された各点
    の対応点をそれぞれ抽出し、その対応関係と各撮像手段
    の記憶された相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点
    とするステレオ座標系における各物点の空間座標を算出
    する算出手段と、 各物点の算出されたステレオ座標と前記既知の空間座標
    とを用いて、前記空間座標系とステレオ座標系との位置
    関係を表すパラメータを算出するパラメータ算出手段と
    を備えて成るキャリブレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記指定手段は、前記入力画像上で、空
    間座標が既知の物点の像点を、少なくとも3個指定する
    請求項4に記載されたキャリブレーション装置。
  6. 【請求項6】 2台以上の撮像手段により所定の観測位
    置を撮像して3次元計測を行う装置に対し、キャリブレ
    ーションを行う装置であって、 前記各撮像手段からの画像を入力する画像入力手段と、 前記各撮像手段の相対位置関係を記憶する記憶手段と、 いずれかの入力画像上で、同一平面上に位置する物点の
    像点を少なくとも3個指定する指定手段と、 他の入力画像上で、前記指定手段により指定された各点
    の対応点をそれぞれ抽出し、その対応関係と各撮像手段
    の記憶された相対位置関係とに基づき、撮像位置を原点
    とするステレオ座標系における各物点の空間座標を算出
    する算出手段と、 各物点の位置する平面を基準として空間座標系を設定す
    る設定手段と、 各物点の算出されたステレオ座標を用いて、前記設定手
    段により設定された空間座標系とステレオ座標系との位
    置関係を表すパラメータを算出するパラメータ算出手段
    とを備えて成るキャリブレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記設定手段は、前記各物点の位置する
    平面上にいずれか2軸が含まれるように空間座標系を設
    定する請求項6に記載されたキャリブレーション装置。
  8. 【請求項8】 前記指定手段は、前記いずれかの入力画
    像上で、同一平面上に位置する1線分と1物点との画像
    をそれぞれ指定し、 前記設定手段は、前記線分の方向にいずれか1軸が位置
    し、前記平面上でこの軸に垂直となる方向に他の1軸が
    位置するように、空間座標系を設定する請求項6に記載
    されたキャリブレーション装置。
  9. 【請求項9】 前記指定手段は、前記画像上で同一平面
    上に位置する複数の線分の画像を指定し、 前記設定手段は、いずれかの線分の方向にいずれか1軸
    が位置し、前記平面上でこの軸に垂直となる方向に他の
    1軸が位置するように、空間座標系を設定する請求項6
    に記載されたキャリブレーション装置。
  10. 【請求項10】 前記指定手段は、前記入力画像上から
    線分を示す特徴を抽出する特徴抽出手段を含み、この抽
    出結果より前記指定する線分の画像を決定する請求項
    6,8,9のいずれかに記載されたキャリブレーション
    装置。
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