JPH10122119A - 水車及びポンプ水車の調速制御装置並びにそれらの調速制御方法 - Google Patents

水車及びポンプ水車の調速制御装置並びにそれらの調速制御方法

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JPH10122119A
JPH10122119A JP8279368A JP27936896A JPH10122119A JP H10122119 A JPH10122119 A JP H10122119A JP 8279368 A JP8279368 A JP 8279368A JP 27936896 A JP27936896 A JP 27936896A JP H10122119 A JPH10122119 A JP H10122119A
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unit
pid
turbine
amplification
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JP8279368A
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Inventor
Yasunori Sannomiya
▲やす▼典 三宮
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Control Of Water Turbines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統擾乱時に、調速制御装置への設定入力が
変化したとき、過渡応答性のよいポンプ水車の調速制御
装置を得る。 【解決手段】 設定出力指令値ΔPから垂下率値YE及
び回転速度nを減じた偏差値ΔGOVに基づいてPID
演算するPID演算部20と、偏差値ΔGOVを増幅
し、PID演算部20をバイパスして増幅値Gを出力す
る制御パス部23と、PID演算部20により得られた
演算結果GY及び制御パス部23により得られた増幅値
Gを加算し、ガイドベーン開度指令値GCを出力する加
算部23Bとを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水力発電所にお
ける水車及びポンプ水車の調速制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば特開平6−2644号公
報に示された従来の水車の調速制御装置の構成図であ
る。図9において、101は速度検出部、102、10
4、106、109は加算部、103は電力検出部、1
05は調定率設定部、107は比例要素、微分要素、積
分要素からなる制御部、108は開度検出部、110は
増幅部である。
【0003】次に動作について説明する。速度検出部1
01は図示しない水車の回転速度を入力し、この回転速
度に比例した速度信号を加算部102に出力する。加算
部102は、設定速度信号と上述の速度信号とを比較
し、速度偏差信号を加算部106に出力する。また、電
力検出部103は、図示しない発電機の有効電力を入力
し、この入力信号に比例した電気信号を加算部104及
び増幅部110に出力する。加算部104は、設定負荷
信号と上述の電気信号とを比較し、調定率設定部105
に負荷偏差信号を出力する。加算部106は、速度偏差
信号と負荷設定信号とを加算し、ガイドベーンの開度偏
差信号を出力する。増幅部110は、開度偏差信号及び
電気信号を入力し、電気信号により変化する増幅率で開
度偏差信号を増幅して得られた開度偏差増幅信号を制御
部107に出力する。制御部107は、開度偏差増幅信
号をPID演算し、開度信号を加算部109に出力す
る。開度検出部108は、ガイドベーンの実開度を検出
し、この実開度に比例した実開度信号を出力する。加算
部109は、開度偏差増幅信号と実開度信号とを比較
し、開度操作信号を出力する。開度操作信号に基づい
て、図示しないサーボモータを駆動し、ガイドベーン開
度が調整される。そして、増幅部110増幅率は、有効
電力に対して増幅率と開度関数の積、即ち調速制御系の
増幅率が一定となるように決定されている。したがっ
て、発電機の軽負荷時のみならず高負荷時においても、
設定負荷信号がステップ状に変化しても、有効電力は速
やかに増加し安定に整定する。
【0004】また、上記公報には、増幅部110に入力
され増幅率を変化させる制御パラメータとして、電気信
号以外に、開度信号及び静落差信号でもよいことが記載
されている(上記公報段落番号0037及び003
8)。さらに、増幅部110を設け、その増幅率を電気
信号、開度信号又は静落差信号の制御パラメータにより
変化させる場合について説明したが、増幅部を別個に設
けず、制御部107の各制御要素の定数を変化させるよ
うにしてもよいことが記載されている(上記公報段落番
号0040)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の水車の調速制御
装置は上述のように構成されており、制御パラメータの
変動に対応して増幅率を変化させる又は各制御要素の定
数を変化させる必要がある。そして、調速制御装置への
設定入力が変化したとき、制御パラメータの変動に対応
して増幅率を変化させる又は各制御要素の定数を変化さ
せ、制御部107はPID演算し開度信号を加算部10
9に出力する。したがって、発電機の高負荷時におい
て、設定負荷信号がステップ状に変化しても、有効電力
は速やかに増加し安定に整定する。しかしながら、例え
ば、系統の擾乱時のように設定負荷信号が急変し、発電
機の安定性よりも即応性が要求されるときにも、積分要
素のフィードバック演算をする必要があるので、応答性
が悪いという問題がある。言換えれば、積分要素に基く
遅れの対策がなされていないので、応答性が悪い。この
ことは、特に、系統の擾乱時のように設定負荷信号が急
変するときに顕著である。一方、系統の擾乱時に対応す
る増幅率又は各制御要素の定数を別個に準備することも
考えられる。しかしながら、系統の擾乱による電圧変動
の種類が非常に多いので、これら全てに対応する増幅率
又は各制御要素の定数を用意すること又は擾乱時に演算
により算出することは困難である。加えて、用意した増
幅率又は各制御要素の定数の原理の妥当性を検討してお
く必要性があり、この作業は容易ではない。
【0006】この発明は上述のような問題を解決するた
めになされたもので、調速制御装置へ入力される設定出
力指令値及び検出値を比較した偏差値が変化したとき、
この変化に対して応答性のよい水車及びポンプ水車の調
速制御装置並びにそれらの調速制御方法を得ることを目
的とする。特に、系統擾乱時に、偏差値が変化したと
き、この変化に対して応答性のよい水車及びポンプ水車
の調速制御装置並びにそれらの調速制御方法を得ること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る水車及び
ポンプ水車の調速制御装置は、設定出力指令値及び検出
値の偏差値に基づいてPID演算するPID演算部、及
び、上記偏差値を増幅し、上記PID演算部をバイパス
して増幅値を出力する増幅部と、上記PID演算部によ
り得られた演算結果及び上記制御パス部により得られた
増幅値を加算し、ガイドベーン開度指令値を出力する加
算部とを有する制御パス部を備えたものである。
【0008】また、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏
差値を増幅し、上記PID演算部の積分演算部をバイパ
スして増幅値を出力する増幅部と、上記PID演算部の
比例演算部及び微分演算部により得られた演算結果並び
に上記増幅部により得られた増幅値を加算し、ガイドベ
ーン開度指令値を出力する加算部とを有する制御パス部
を備えたものである。また、偏差値と所定値とを比較す
る比較部を有し、偏差値が所定値以上のとき、増幅部は
増幅値を出力するものである。
【0009】また、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏
差値を増幅し、上記PID演算部をバイパスして増幅値
を出力する増幅部と、上記偏差値に基づいて、上記PI
D演算部により得られた演算結果と上記増幅部により得
られた増幅値をガイドベーン開度指令値として切換て出
力する切換部とを有する制御パス部を備えたものであ
る。また、設定出力指令値と検出値との偏差値をPID
演算部で演算し、この演算結果に基づいてガイドベーン
開度指令値を出力するものにおいて、上記偏差値と所定
値とを比較する比較部と、偏差値が所定値以上のとき、
PID演算部の積分演算部の積分値をリセットするリセ
ット部とを有するリセット指令部を備えたものである。
また、水車又はポンプ水車の起動時において、水車又は
ポンプ水車の回転速度が定格回転速度になるまで、PI
D演算部の積分演算部の積分値をリセットするリセット
指令部を有するものである。
【0010】また、この発明に係る水車及びポンプ水車
の調速制御方法は、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するとともに、定常運転時におい
てこのPID演算結果を一定値となるように補正するP
ID演算工程と、上記偏差値を増幅し、上記PID演算
工程をバイパスして増幅値を出力する増幅工程と、上記
PID演算工程により得られた演算結果及び上記増幅工
程により得られた増幅値を加算し、ガイドベーン開度指
令値を出力する加算工程とを含むものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1について説明する。図1はこの発明の実施
の形態1に係るポンプ水車の調速制御装置の定常時にお
ける発電制御時のブロック構成図、図2は水力発電所の
概念図である。図3は横軸が周速度係数Kw、縦軸が流
量Qであるポンプ水車の流量特性を示す図、図4は横軸
が周速度係数Kw、縦軸がトルクTであるポンプ水車
のトルク特性を示す図である。図3、4は図1中に描か
れているポンプ水車50の特性を詳細に示したものであ
り、定格値とは、ポンプ水車50が定常運転をしている
ときの状態を表す。
【0012】図1、2において、10は出力増減指令部
であり、図示しない中央給電所、制御所、配電盤等から
の自動調整機能、運転員操作、発電起電力変動等に基く
出力増減指令値ΔPを調速制御装置2に出力する。20
は、加算部21、弁開度値Yを増幅し垂下率値YEを出
力する垂下率演算部22、制御パス部23及びPID演
算部30により構成される調速制御装置(ガバナ)であ
る。そして、調速制御装置20の直接の制御対象は、ポ
ンプ水車50のガイドベーン41(例えば、固定翼のフ
ランシス水車のでガイドベーン)であり、その結果とし
てポンプ水車50の流量Q及び出力トルクTを制御す
る。また、制御パス部23は、増幅部23Aと加算部2
3Bとにより構成される。そして、増幅部23Aの増幅
率は、出力増減指令値ΔPの変化率に基づいて決められ
る。例えば、出力増減指令値ΔPに対応する発電出力を
50%から80%へ数十秒で増加させ得るように決定さ
れる。ここで、上述の数十秒という時間は、水力発プラ
ントに要求される仕様により決る時間である。なお、調
速制御装置20は、出力増減指令部10を有する装置と
一体構成されることもある。また、出力増減指令部1
0、加算部21、垂下率演算部22、制御パス部23及
びPID演算部30は、マイクロプロセッサによるソフ
トウェア又は演算増幅器によるアナログ回路により実現
される。30は、比例演算(P)部31、積分演算
(I)部300、微分演算(D)部33、及び加算器3
5により構成されるPID演算部である。また、積分演
算(I)部300は、積分演算(I)要素32と補正部
である加算部34とにより構成される。
【0013】40は、調速制御装置20からガイドベー
ン開度指令値GCを受け、この指令値GCに応じてガイ
ドベーン41を駆動するガバナ機械系であるアクチュエ
ータである。50は、ポンプ水車であり、弁開度値Yと
フィードバック量である回転速度nと有効落差Heとに
より、図1中のグラフ即ち図3、4に示すような特性に
基づいて、定常時における弁開度値Yに対応する流量Q
及び出力トルクTが決定される。図3、4において、
Kwは周速度係数、kは定数、nは回転速度、Heは有
効落差である。そして、これらの特性は、知られている
ものであり、予めモデルや実機などを用いて実験的又は
数学的手法により作成しておく。
【0014】60は、サージタンク61、損失水頭6
2、水車下流側圧力63及びその加算64により構成さ
れる水路系である。65は上ダム、66は水圧鉄管、6
7はドラフト、68は下ダムである。そして、ポンプ水
車50を通過する流量Qにより、サージタンク61の水
位Hsが決り、この水位Hsから水車下流圧力PGと損
失水頭HE(流量Qの関数)との2項を引去った差が有
効落差Heとなる。また、発電電動機70とポンプ水車
50とには、慣性モーメントGDがあり、与えられた
水車トルクTと発生電力Wとの差、系統周波数条件等
により、発電電動機70・水車50の軸系は加減速さ
れ、回転速度nが決る。70は発電電動機であり、回転
速度nを調速制御装置20及びポンプ水車50にフィー
ドバックし、実電力Wを図示しない自動負荷調整器(A
LR)、自動周波数調整器(AFC)等の自動調整機能
に対して出力する。
【0015】次に動作について説明する。定常運転時に
おいては、加算部21から出力される偏差値ΔGOVは
ゼロ値である。一方、出力増減指令部10から出力増減
指令値ΔPが調速制御装置20に入力されると、偏差値
ΔGOVはそれまでの定常運転時であるゼロ値から変化
する。このとき、加算部21は出力増減指令値ΔPから
回転速度n及び垂下率値YEを減じ、外乱入力又は制御
指令値に対する偏差値ΔGOVを制御パス部23及びP
ID演算部30に出力する。なお、回転速度n、弁開度
値Yが変化したときにも、出力増減指令値ΔPが変化す
る場合と同様に、偏差値ΔGOVはそれまでの定常運転
時であるゼロ値から変化する。
【0016】PID演算部30は、ガイドベーン開度値
Yを加算部34に補正用として入力するとともに、偏差
値ΔGOVをPID演算し、PID値GYを出力する。
このとき、比例演算部31は偏差値ΔGOVをP(比
例)演算し比例値GPを出力し、積分演算要素32は偏
差値ΔGOVを時事刻々I(積分)演算し積分値GGI
を出力し、微分部33は偏差値ΔGOVを不完全D(微
分)演算し微分値GDを出力する。このうち、定常運転
時(安定時)において、比例値GPと微分値GDとはゼ
ロ値となるが、積分値GGI自体は有限値を持つ。即
ち、加算部34は、定常運転時において積分値GIがゼ
ロ値となるように積分値GGIから補正用に入力したマ
イナーフィードバック量であるガイドベーン開度値Yを
減算し、積分値GIを出力する構成とされている。そし
て、加算部35は、比例値GP、積分値GI及び微分値
GDを加算し、PID値GYを出力する。制御パス部2
3は、偏差値ΔGOVを増幅し、増幅値Gを出力する。
なお、定常運転時には、偏差値ΔGOVがゼロ値である
ので、増幅値Gもゼロ値である。加算部23Bは、PI
D値GY及び増幅値Gを加算し、ガイドベーン開度指令
値GCを出力する。なお、定常運転時には、PID値G
Y及び増幅値Gがゼロ値であるので、ガイドベーン開度
指令値GCもゼロ値である。
【0017】一方、偏差値ΔGOVが変化したとき、制
御パス部23において、偏差値ΔGOVを増幅し、増幅
値Gを加算部23BにPID演算部30をバイパスして
フィードフォワード的に出力する。したがって、従来の
調速制御装置のように積分部の演算に基くPID演算部
固有の遅れがなく、偏差値ΔGOVの変化に即応して、
制御対象であるガイドベーン41の開度が即応制御され
る。なお、最終的な安定(定常運転時の確保)は、PI
D演算部30によるフィードバック制御によって実現さ
れる。
【0018】上述したように構成したので、偏差値ΔG
OVが変化したとき、PID演算部30を過渡的にバイ
パスし、ガイドベーン開度指令値GCをフィードフォワ
ード的に制御するので、応答性の優れたポンプ水車の調
速制御装置を提供することができる。この効果は、系統
擾乱時において、特に有効である。ここで、系統擾乱時
とは、負荷遮断(例えば系統からの負荷離脱)、及び負
荷急増/急減(例えば系統への接続)である。また、P
ID演算部30をバイパスするように制御パス部23を
設ければよいので、既存の調速制御装置への後付が容易
である。
【0019】なお、上述では、水力発電における定常時
の発電制御時について説明したが、ポンプ水車50をポ
ンプとして使用し、揚水を行うときもある。このときに
は、調速制御装置20の直接の制御対象は、ポンプ水車
のガイドベーン41、その結果として出力トルクT
制御する。したがって、水力発電における定常時の揚水
制御も上述と同様にすうことができる。このことは、以
下説明する実施の形態においても同様である。また、P
ID演算部30は加算部34により積分値GGIを補正
する構成のものについて説明したが、他の構成のPID
演算部であっても良い。このことも、以下説明する実施
の形態においても同様である。
【0020】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2について説明する。図5はこの発明の実施の形態2
に係るポンプ水車の調速制御装置の定常時における発電
制御時のブロック構成図である。図5において、24は
増幅部24A及び切換部24Bにより構成される制御パ
ス部である。増幅部24Aは実施の形態1で説明した増
幅部23Aと同様の構成である。切換部24Bは、定常
運転時即ち偏差値ΔGOVがゼロ値のとき、PID演算
部30のPID演算値GYをガイドベーン開度指令値G
Cとして出力し、一方、偏差値ΔGOVが変化したと
き、増幅部24Aの増幅値Gをガイドベーン開度指令値
GCとして出力するように構成されている。その他の構
成は実施の形態1と同様であるのその説明を省略する。
【0021】そして、偏差値ΔGOVが変化したとき、
増幅部24Aの増幅値Gをガイドベーン開度指令値GC
として出力するので、PID演算部30を過渡的にバイ
パスし、ガイドベーン開度指令値GCを増幅信号Gのみ
によりフィードフォワード的に制御するので、応答性の
優れたポンプ水車の調速制御装置を提供することができ
る。また、切換部24Bによる制御パス部24への接続
時間を予め所定時間と定めておけば、偏差値ΔGOVが
変化したときの変化直後は、ガイドベーン開度指令値G
Cを増幅信号Gのみにより制御するので応答性が良く、
所定時間後からは精度の高いPID制御をするので安定
性も高くできる。なお、所定時間は、運転モード、機器
構成に基づいて決められる。
【0022】実施の形態3.以下、この発明の実施の形
態3について説明する。図6はこの発明の実施の形態3
に係るポンプ水車の調速制御装置の定常時における発電
制御時のブロック構成図である。図6において、25は
増幅部25A、加算部25B及び加算部36により構成
される制御パス部である。なお、加算部25B及び加算
部36をまとめて1つの加算部とすることも可能であ
る。増幅部25Aは偏差値ΔGOVと所定値とを比較す
る比較部を有し、偏差値ΔGOVが所定値以上のとき、
増幅信号Gを出力する。ここで、所定値は、安定性より
も応答性が要求されるときの偏差値ΔGOVの値とすれ
ばよく、運転モード、機器構成に基づいて決められる。
そして、図6に示す増幅部25Aは、実施の形態1で説
明した増幅部23Aに比較部である不感帯を付加した構
成である。加算部25Bは加算部34から得られる積分
値GIと増幅部25Aとから得られる増幅値Gを加算
し、加算値GAを得る。加算部36は、比例演算部31
から得られる比例値GPと、微分部33から得られる微
分値GDと、加算部25Bから得られる加算値GAとを
加算し、ガイドベーン開度指令値GCを出力する。その
他の構成は実施の形態1と同様であるのその説明を省略
する。
【0023】そして、偏差値ΔGOVが変化したとき、
PID演算部30の積分部300を過渡的にバイパス
し、ガイドベーン開度指令値GCをフィードフォワード
的に制御するので、実施の形態1に比較してより応答性
の優れたポンプ水車の調速制御装置を提供することがで
きる。この効果は、系統擾乱時において、特に有効であ
る。また、増幅部25Aは偏差値ΔGOVと所定値とを
比較する比較部を有し、偏差値ΔGOVが所定値以上の
とき、増幅信号Gを出力する(不感帯を設けた)ので、
偏差値ΔGOVが小さなときには、精度の高いPID演
算部30により制御されるので、安定性が高い。また、
不感帯を設けているので、偏差値ΔGOVが所定値以下
(負の成分)のときも同様の効果がある。さらにまた、
不感帯の範囲に対応する正の成分の所定値と負の成分の
所定値の大きさが異なっても良い。なお、実施の形態1
及び2において説明した増幅部23A及び増幅部24A
を、実施の形態3で説明した増幅部25Aに置換えれ
ば、上述と同様の効果が得られる。また、加算部25B
に換えて、PID演算部30の積分演算部300をバイ
パスするように実施の形態2で説明した切換部24Bを
設ける構成とすれば、ガイドベーン開度指令値GCを増
幅信号Gのみによりフィードフォワード的に制御するの
で、応答性の優れたポンプ水車の調速制御装置を提供す
ることができる。
【0024】実施の形態4.以下、この発明の実施の形
態4について説明する。図7はこの発明の実施の形態4
に係るポンプ水車の調速制御装置の定常時における発電
制御時のブロック構成図である。図7において、26は
比較部26A及びリセット部26Bを有するリセット指
令部である。比較部26Aは、偏差値ΔGOVと所定値
Kとを比較し、偏差値ΔGOVが所定値以上のとき、ト
リガ指令GHをリセット部26Bに出力する。なお、所
定値kは実施の形態3で説明した所定値と同様にして求
める。リセット部26Bは、トリガ指令GHに基づい
て、PID演算部30の積分演算部300の積分値をリ
セットするリセット指令GOを出力する。そして、PI
D演算部30の積分演算部300がリセット指令GO基
づいて、その積分値がゼロ値にクリアーされる。その他
の構成は実施の形態1と同様であるのその説明を省略す
る。
【0025】上述したように構成したので、偏差値ΔG
OVが所定値以上のとき、PID演算部30の積分演算
部300の積分値をリセットするので、積分演算部30
0の積分値に基く遅れがなくなり、応答性の優れたポン
プ水車の調速制御装置を提供することができる。この効
果は、系統擾乱時において、特に有効である。
【0026】実施の形態5.以下、この発明の実施の形
態5について説明する。図8はこの発明の実施の形態5
に係るポンプ水車の調速制御装置の起動時における発電
制御時のブロック構成図である。図7において、27は
比較部27A及びリセット部27Bを有するリセット指
令部である。比較部27Aは、回転速度nと定格回転速
度Nとを比較し、回転速度nが定格回転速度N以下のと
き、トリガ指令GHをリセット部27Bに出力する。な
お、定格回転速度Nは、系統の周波数及び発電電動機7
0の仕様によって定める。リセット部27Bは、トリガ
指令GHに基づいて、PID演算部30の積分演算部3
00の積分値をリセットするリセット指令GOを出力す
る。そして、PID演算部30の積分演算部300がリ
セット指令GO基づいて、その積分値がゼロ値にクリア
ーされる。その他の構成は実施の形態1と同様であるの
その説明を省略する。
【0027】上述したように構成したので、リセット指
令部27は、ポンプ水車50の起動時において、ポンプ
水車50の回転速度nが定格回転速度Nになるまで、P
ID演算部30の積分演算部300の積分値をリセット
するので、積分演算部300の積分値に基く遅れがなく
なり、起動時において、応答性の優れたポンプ水車の調
速制御装置を提供することができる。また、実施の形態
5で説明した起動時の応答性を高めるリセット指令部2
7を上述した実施の形態1〜4に適用することができ
る。
【0028】なお、上述した実施の形態1〜5において
は、ポンプ水車50のガイドベーン41開度を制御する
調速制御装置20の場合について説明した。そして、こ
の調速制御装置20は、揚水機能のない水車のガイドベ
ーン開度を制御する装置としても上述で説明したものと
同様にして適用することができる。
【0029】
【発明の効果】この発明に係る水車及びポンプ水車の調
速制御装置は、設定出力指令値及び検出値の偏差値に基
づいてPID演算するPID演算部、及び上記偏差値を
増幅し、上記PID演算部をバイパスして増幅値を出力
する制御パス部と、上記PID演算部により得られた演
算結果及び上記増幅部により得られた増幅値を加算し、
ガイドベーン開度指令値を出力する加算部とを有する制
御パス部を備えたので、上記偏差値が変化したとき、上
記PID演算部をバイパスして制御され、上記偏差値の
変化に対して応答性がよい。
【0030】また、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏
差値を増幅し、上記PID演算部の積分演算部をバイパ
スして増幅値を出力する増幅部と、上記PID演算部の
比例演算部及び微分演算部により得られた演算結果並び
に上記増幅部により得られた増幅値を加算し、ガイドベ
ーン開度指令値を出力する加算部とを有する制御パス部
を備えたので、上記偏差値が変化したとき、上記PID
演算部の積分演算部をバイパスして制御され、上記偏差
値の変化に対してより応答性がよい。
【0031】また、偏差値と所定値とを比較する比較部
を有し、偏差値が所定値以上のとき、増幅部は増幅値を
出力するので、上記偏差値が小さいときには精度の高い
PID制御が用いられ、運転状態に適した制御を実現す
ることができる。
【0032】また、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏
差値を増幅し、上記PID演算部をバイパスして増幅値
を出力する増幅部と、上記偏差値に基づいて、上記PI
D演算部により得られた演算結果と上記増幅部により得
られた増幅値をガイドベーン開度指令値として切換て出
力する切換部とを有する制御パス部とを備えたので、上
記偏差値が変化したとき、上記制御パス部のみにより上
記ガイドベーン開度を制御することができる。
【0033】また、設定出力指令値と検出値との偏差値
をPID演算部で演算し、この演算結果に基づいてガイ
ドベーン開度指令値を出力するものにおいて、上記偏差
値と所定値とを比較する比較部と、偏差値が所定値以上
のとき、PID演算部の積分演算部の積分値をリセット
するリセット部とを有するリセット指令部を備えたの
で、上記偏差値が変化したとき、上記積分演算部に基く
遅れがなく、上記偏差値の変化に対してより応答性がよ
い。
【0034】また、水車又はポンプ水車の起動時におい
て、水車又はポンプ水車の回転速度が定格回転速度にな
るまで、PID演算部の積分演算部の積分値をリセット
するリセット指令部を有するので、起動時における応答
性がよい。
【0035】また、この発明に係る水車及びポンプ水車
の調速制御方法は、設定出力指令値及び検出値の偏差値
に基づいてPID演算するPID演算工程と、上記偏差
値を増幅し、上記PID演算工程をバイパスして増幅値
を出力する増幅工程と、上記PID演算工程により得ら
れた演算結果及び上記増幅工程により得られた増幅値を
加算し、ガイドベーン開度指令値を出力する加算工程と
を含むので、上記偏差値が変化したとき、上記PID演
算部をバイパスして制御され、上記偏差値の変化に対し
て応答性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るポンプ水車の
調速制御装置のブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る水力発電所の
概念図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係るポンプ水車の
流量特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るポンプ水車の
トルク特性図である。
【図5】 この発明の実施の形態2に係るポンプ水車の
調速制御装置のブロック構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係るポンプ水車の
調速制御装置のブロック構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係るポンプ水車の
調速制御装置のブロック構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態5に係るポンプ水車の
調速制御装置のブロック構成図である。
【図9】 従来の水車の調速制御装置を示すブロック構
成図である。
【符号の説明】
10 出力増減指令部 20 調速制御装置 21 加算部 23 制御パス部 23A 増幅部 23B 加算部 24 制御パス
部 24A 増幅部 24B 切換部 25 制御パス部 25A 増幅部 25B 加算部 26 リセット
指令部 26A 比較部 26B リセット
部 27 リセット指令部 27A 比較部 27B リセット部 30 PID演
算部 31 P演算部 32 I演算要
素 33 D演算部 34 加算部 35 加算部 300 積分部 40 アクチュエータ 41 ガイドベ
ーン 50 ポンプ水車 60 水路系 61 サージタ
ンク 62 損失水頭 63 水車下流
側圧力 64 加算 70 発電電動機 ΔP 設定出力指令値 ΔGOV 偏差値 n 回転速度 G 増幅値 GC ガイドベーン開度指令値 GA 加算値 GH トリガ指令 GO リセット
指令 Y 弁開度値 YE 垂下率値

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定出力指令値及び検出値の偏差値に基
    づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏差値
    を増幅し、上記PID演算部をバイパスして増幅値を出
    力する増幅部と、上記PID演算部により得られた演算
    結果及び上記増幅部により得られた増幅値を加算し、ガ
    イドベーン開度指令値を出力する加算部とを有する制御
    パス部を備えたことを特徴とする水車及びポンプ水車の
    調速制御装置。
  2. 【請求項2】 設定出力指令値及び検出値の偏差値に基
    づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏差値
    を増幅し、上記PID演算部の積分演算部をバイパスし
    て増幅値を出力する増幅部と、上記PID演算部の比例
    演算部及び微分演算部により得られた演算結果並びに上
    記増幅部により得られた増幅値を加算し、ガイドベーン
    開度指令値を出力する加算部とを有する制御パス部を備
    えたことを特徴とする水車及びポンプ水車の調速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 偏差値と所定値とを比較する比較部を有
    し、偏差値が所定値以上のとき、増幅部は増幅値を出力
    する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の
    水車及びポンプ水車の調速制御装置。
  4. 【請求項4】 設定出力指令値及び検出値の偏差値に基
    づいてPID演算するPID演算部、及び、上記偏差値
    を増幅し、上記PID演算部をバイパスして増幅値を出
    力する増幅部と、上記偏差値に基づいて、上記PID演
    算部により得られた演算結果と上記増幅部により得られ
    た増幅値をガイドベーン開度指令値として切換て出力す
    る切換部とを有する制御パス部を備えたことを特徴とす
    る水車及びポンプ水車の調速制御装置。
  5. 【請求項5】 設定出力指令値と検出値との偏差値をP
    ID演算部で演算し、この演算結果に基づいてガイドベ
    ーン開度指令値を出力する水車及びポンプ水車の調速制
    御装置において、上記偏差値と所定値とを比較する比較
    部と、偏差値が所定値以上のとき、PID演算部の積分
    演算部の積分値をリセットするリセット部とを有するリ
    セット指令部を備えたことを特徴とする水車及びポンプ
    水車の調速制御装置。
  6. 【請求項6】 水車又はポンプ水車の起動時において、
    水車又はポンプ水車の回転速度が定格回転速度になるま
    で、PID演算部の積分演算部の積分値をリセットする
    リセット指令部を有することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか一項記載の水車及びポンプ水車の調速制御装
    置。
  7. 【請求項7】 設定出力指令値及び検出値の偏差値に基
    づいてPID演算するとともに、定常運転時においてこ
    のPID演算結果を一定値となるように補正するPID
    演算工程と、上記偏差値を増幅し、上記PID演算工程
    をバイパスして増幅値を出力する増幅工程と、上記PI
    D演算工程により得られた演算結果及び上記増幅工程に
    より得られた増幅値を加算し、ガイドベーン開度指令値
    を出力する加算工程とを含むことを特徴とする水車及び
    ポンプ水車の調速制御方法。
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JP2008022598A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Meidensha Corp ディジタル式水力発電制御装置
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CN110454314A (zh) * 2019-07-10 2019-11-15 中国电建集团华东勘测设计研究院有限公司 一种模块化的高精度水力过渡过程预测方法

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