JPH1012058A - 超電導送電ケーブル - Google Patents

超電導送電ケーブル

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JPH1012058A
JPH1012058A JP8158717A JP15871796A JPH1012058A JP H1012058 A JPH1012058 A JP H1012058A JP 8158717 A JP8158717 A JP 8158717A JP 15871796 A JP15871796 A JP 15871796A JP H1012058 A JPH1012058 A JP H1012058A
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transmission cable
bus bar
power transmission
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Yukio Yasukawa
保川  幸雄
Ikuo Ito
郁夫 伊藤
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Fuji Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】所要スペースが小さく、超電導マグネットの発
生磁界を阻害する恐れが無いばかりでなく、バランスよ
く安定して冷却運転できるものを得る。 【解決手段】金属管中に超電導導線からなる多数の導体
素線を収容してなる一組の超電導ブスバー51を、銅板
よりなる熱シールド52により取り囲んでブスバー容器
53の内部に収容し、コイル容器22に気密に接続して
内部を真空55に保持する。超電導ブスバー51の一端
をジョイント21を介して超電導コイル20の接続リー
ドに、他端を室温空間の常温端子54に導電接続し、ジ
ョイント21側の近傍に設けられた冷媒供給口56より
冷媒を導入し、超電導ブスバー51の金属管内を通流さ
せ、内部の導体素線を冷却して、常温端子54に設けら
れた冷媒排出口57より外部へ排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室温空間に置か
れた電源より極低温に冷却された超電導コイル等の超電
導装置へ電流を供給する超電導送電ケーブル、特に大電
流を通電して用いられる超電導装置用の超電導送電ケー
ブルに関する。
【0002】
【従来の技術】核融合装置、MHD発電装置、あるいは
加速器等に用いられる大型の超電導マグネットは、大型
の導体を用いて構成され、大電流を通電して使用され
る。通常の超電導マグネットにおいては、極低温に冷却
された超電導マグネットへの電流の供給は、電流リード
を超電導マグネットの近傍に設置して、電流リードの室
温部に配した常温端子に電源からの銅製ブスバーを接続
し、電流リードの低温端に超電導マグネットへ連結され
る接続バー、例えば超電導線を銅製バーに埋め込んでな
る接続バーを接続して行われるのが通例である。しかし
ながら、例えば数十kAの大電流を流す上記のごとき大
型の超電導マグネットでは、発生磁界の及ぶ範囲が広い
ので、電源を磁界の影響を受けないように超電導マグネ
ットより例えば数十m離れた位置に配置することが必要
となる。
【0003】このとき、電流リードを超電導マグネット
の近傍に設置し、電源と電流リードとの間を長大な銅製
ブスバーにより連結する方法を採ることとすれば、電
流リードおよび銅製ブスバーを流れる電流により生じる
磁界が大きく、超電導マグネットの所定発生磁界を損な
う恐れがあり、また、室温にある銅製ブスバーの許容
電流密度は 0.5〜2.0 A/mm2 と小さいので、ブスバーが
大型となり装置が大型化して広い設置空間が必要とな
る。さらに、特に核融合装置では、他の設置機器との
干渉により超電導マグネットの近傍に電流リードを配設
することが不可能である。したがって、この連結方法に
替わるものとして、電流リードを電源の近傍に設置し、
電流リードの低温端と超電導マグネットとの間を超電導
導体を用いた長大な超電導ブスバーにより連結して、電
流リードと超電導ブスバーよりなる超電導送電ケーブル
により超電導マグネットに電流を供給する方法が採られ
ている。
【0004】図7は、従来のこの種の超電導送電ケーブ
ルの構成例を示す断面図である。冷媒貯液容器6には、
それぞれ電流リード1を組み込んだ一組の液体ヘリウム
容器9と、液体ヘリウム2を貯液するリザーバタンク3
が収納されており、これらを囲んで配された熱シールド
5と真空7とにより断熱して保持されている。一組の液
体ヘリウム容器9とリザーバタンク3は下端近傍におい
て連通しており、リザーバタンク3に貯液された液体ヘ
リウム2が液体ヘリウム容器9へと供給されるよう構成
されている。電流リード1は、銅または銅合金などの良
電気伝導体からなる導体を内蔵しており、液体ヘリウム
容器9に貯液された液体ヘリウム2が蒸発して生じた低
温のヘリウムガスを下端より導入し、内部を通流させて
導体を冷却し、上端に設置された常温端子の冷媒排出口
より排出するよう構成されている。液体ヘリウム2によ
り冷却された電流リード1の低温端は、ケーブルジョイ
ント4によりブスバー容器12に収納された、超電導体
を安定化金属に埋設して一体化された超電導ブスバー1
0へと接続されており、超電導ブスバー10の他端は、
コイル容器22に収納された超電導コイル20にジョイ
ント21を介して接続されている。超電導ブスバー10
は、接続端を除く大半がヘリウム配管11の内部に配さ
れており、その外周に配された熱シールド5と、両端を
冷媒貯液容器6とコイル容器22に接続したブスバー容
器12により形成される真空7により断熱して保持され
ている。また、超電導ブスバー10を収納するヘリウム
配管11は、電流リード側端部にリザーバタンク3へと
接続された連通管13を、また超電導コイル側端部に冷
凍機へと排出するヘリウム排出口14を備えてなり、リ
ザーバタンク3の液体ヘリウム2を導入し通流すること
により超電導ブスバー10を冷却する構成となってい
る。
【0005】すなわち、本構成の超電導送電ケーブルで
は、リザーバタンク3に貯液された液体ヘリウム2を分
流して電流リード1と超電導ブスバー10とを冷却する
方式を採ることにより、電流リードと超電導ブスバーよ
りなる超電導送電ケーブルによって超電導マグネットへ
電流を供給している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導送電ケー
ブルでは、上記のごとく構成することによって、所要ス
ペースが小さく、超電導マグネットの発生磁界を阻害す
ることのない電流供給手段を実現している。しかしなが
ら、本構成の超電導送電ケーブルでは、リザーバタンク
3に貯液された液体ヘリウム2を分流して、電流リード
1と超電導ブスバー10を冷却する方式を採っており、
電流リード1においては液体ヘリウム容器9に貯液され
た液体ヘリウム2が蒸発して生じた低温のヘリウムガス
により冷却するのに対して、超電導ブスバー10では加
圧して供給される液体ヘリウム2で冷却されることとな
る。すなわち、本構成では、冷媒の相状態が異なる二つ
の被冷却体にリザーバタンク3に貯液された液体ヘリウ
ム2を並列に供給しているので、冷却条件が他方の冷却
条件の変化により変動し、一方の被冷却体の冷却条件を
向上させれば、他方の被冷却体の冷却条件に影響を及ぼ
し、冷却性能が低下する事態が生ずるので、それぞれの
被冷却体をバランスよく安定に冷却することが極めて困
難であるという難点がある。
【0007】本発明の目的は、上記のごとき従来技術の
難点を解消し、所要スペースが小さく、超電導マグネッ
トの発生磁界を阻害する恐れがないばかりでなく、バラ
ンスよく安定して冷却運転される超電導送電ケーブルを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、 (1)室温空間に置かれた電源より極低温に冷却された
超電導装置へ電流を供給する超電導送電ケーブルを、超
電導導線、あるいは超電導導線と低抵抗金属導線からな
る複数の導体素線を金属管内に収納してなり、一端に電
源に接続される常温端子を配し、他端がジョイントを介
して超電導装置へ接続されてなる超電導ブスバーと、超
電導ブスバーを取り囲んで配された良熱伝導性金属から
なる熱シールドと、超電導ブスバーと熱シールドを収納
し真空に保持される室温容器とを備えて構成し、上記の
金属管のジョイントの近傍に備えられた冷媒供給口より
冷媒を導入し、金属管内を通流させて、上記の常温端子
に備えられた冷媒排出口より排出して、金属管内に収納
した前記の複数の導体素線を冷却して用いることとす
る。
【0009】このようにすれば、超電導送電ケーブルの
導体素線を冷却する冷媒は、冷媒供給口より冷媒排出口
へと一元的に通流することとなるので、安定した冷却運
転ができることとなる。また、本構成では、従来のケー
ブルジョイントのごとき接続部分が存在しないので、接
続によるジュール発熱がなく、熱損失が低く抑えられる
こととなる。
【0010】(2)さらに、(1)の超電導送電ケーブ
ルの熱シールドに、超電導ブスバーの金属管に連通して
冷媒を通流するシールド冷却管を備えることとする。こ
のようにすれば、熱シールドの冷却が効果的に行われ、
熱損失が一層低く抑えられることとなる。 (3)さらに、(1)または(2)の超電導送電ケーブ
ルの金属管内に配された複数の導体素線を、常温端子に
隣接する部分を直線構造とし、他の部分を撚線構造とし
て形成することとする。
【0011】このようにすれば、室温から極低温へと温
度変化する電流リードに対応する常温端子に隣接した部
分において、複数の導体素線を金属管内に密に配設する
ことができ、冷媒による冷却が効果的にできるので、常
温端子側からの熱侵入量を抑制することができる。ま
た、極低温部分を撚線構造として形成すれば超電導導線
の交流磁界による損失が低減できるので熱損失が抑えら
れ、かつ複数の導体素線間での通流電流の偏りを抑えら
れるので、安定した通電が可能となる。
【0012】(4)また、室温空間に置かれた電源より
極低温に冷却された超電導装置へ電流を供給する超電導
送電ケーブルを、超電導導線、あるいは超電導導線と低
抵抗金属導線からなる複数の導体素線を金属管内に収納
してなり、一端がジョイントを介して超電導装置へ接続
されてなる超電導ブスバーと、リード導体の極低温側の
一端がケーブルジョイントを介して超電導ブスバーの他
端に接続され、リード導体の他の一端に電源に接続され
る常温端子を備え、極低温側が冷媒容器に貯液された冷
媒に浸漬されてなる電流リードと、超電導ブスバー、ケ
ーブルジョイント、電流リードおよび冷媒容器を取り囲
んで配された良熱伝導性金属からなる熱シールドと、超
電導ブスバー、ケーブルジョイント、電流リード、冷媒
容器および熱シールドを収納し、真空に保持される室温
容器とを備えて構成し、上記の金属管のジョイントの近
傍に備えられた冷媒供給口より冷媒を導入し、金属管内
を通流させて上記の複数の導体素線を冷却し、金属管と
上記の冷媒容器との間に備えられたジュールトムソン弁
(JT弁)を有する接続配管を通して冷媒容器へと冷媒
を送り、冷媒容器に貯液された冷媒が蒸発して生じた低
温ガスにより電流リードのリード導体を冷却して用いる
こととする。
【0013】このようにすれば、超電導送電ケーブルを
構成する超電導ブスバーの導体素線と電流リードを冷却
する冷媒は、冷媒供給口より導入され、金属管内を通流
し、接続配管を通して冷媒容器へ送られ、蒸発して生じ
た低温ガスは電流リードの常温端より排出される。すな
わち、本構成では、冷媒が一元的に通流することとなる
ので、安定した冷却運転ができることとなる。
【0014】(5)さらに、上記(4)の超電導送電ケ
ーブルの熱シールドに、超電導ブスバーの金属管に連通
して冷媒を通流するシールド冷却管を備えることとす
る。このようにすれば、熱シールドの冷却が効果的に行
われ、熱損失が一層低く抑えられることとなる。 (6)さらに、上記(4)、または(5)の超電導送電
ケーブルの超電導ブスバーの金属管内に配された複数の
導体素線を撚線構造として形成することとする。
【0015】このようにすれば、極低温にある超電導導
線の交流磁界による損失が低減できるので熱損失が抑え
られ、かつ複数の導体素線間での通流電流量の偏りが抑
えられるので、安定した通電が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による超電導送電
ケーブルの第1の実施例の基本構成を模式的に示す断面
図である。また図2は、本実施例の超電導ブスバーの構
成を示す横断面図である。図1に見られるように、本実
施例の超電導送電ケーブルは、多数の超電導細線を低抵
抗金属の銅中に埋設して形成した超電導導線からなる導
体素線を金属管中に収納してなる一組の超電導ブスバー
51と、これを取り囲んで配された熱シールド52を、
ブスバー容器53の内部に収納し、真空55に保持して
構成されている。超電導ブスバー51の一端は、コイル
容器22に収納された超電導コイル20の接続リードに
ジョイント21を介して接続されており、他端には、室
温空間に配された電源へと接続される常温端子54が付
設されている。また、超電導ブスバー51のジョイント
21の側の端部近傍には冷媒供給口56が、また常温端
子54には超電導ブスバー51の金属管に連結する冷媒
排出口57が設置されている。
【0017】また、図2に見られるように、超電導導線
からなる多数の導体素線71を金属管73に収納し、外
周に絶縁74を施して超電導ブスバー51を構成し、こ
のように構成された一組の超電導ブスバー51を良熱伝
導性金属である銅製の円筒板からなる熱シールド52で
取り囲み、円筒状のブスバー容器53の内部に収納して
超電導送電ケーブルが形成されている。
【0018】本構成では、冷媒を冷媒供給口56より供
給し、金属管中を通流させ、冷媒排出口57より排出す
ることにより、金属管中に収納した超電導導線からなる
導体素線71を冷却して極低温に保持して通電されるの
で、冷媒は一元的に流れ、安定した冷却運転ができる。
また、極低温に冷却した超電導導線を用いることによっ
て小型に構成されるばかりでなく、本構成では従来例で
示したごとき電流リードの液体ヘリウム容器が不要で、
縦置きの配置とする必要がないので設置所要空間が小さ
くコンパクトに配設することができる。
【0019】図3は、本発明による超電導送電ケーブル
の第2の実施例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
である。本図の構成の第1の実施例の構成との基本的な
差異は、熱シールド52に、超電導ブスバー51の金属
管73にシールド接続管58を介して接続する熱シール
ド冷却管52aが備えられていることにある。シールド
接続管58は超電導ブスバー51の電流リードに対応す
る部分の極低温端に設置されており、冷媒供給口56よ
り供給され、超電導ブスバー51bを通流した冷媒は、
大半は超電導ブスバー51aへと流れ、一部はシールド
接続管58を通して熱シールド冷却管52aへと流れ、
熱シールド52を冷却したのちシールド冷却ガス出口5
9より排出される。したがって、本構成では熱シールド
52が効果的に冷却されるので、熱侵入量を低く抑える
ことができる。
【0020】なお、上記の第1、第2の実施例では、超
電導ブスバー51の金属管73に束状に収納する導体素
線71を超電導導線より形成しているが、超電導導線に
例えば銅よりなる低抵抗金属導線を組み込んで形成した
ものとしても、ほぼ同等の効果が得られる。図4は、本
発明による超電導送電ケーブルの第3の実施例の要部の
基本構成を模式的に示す断面図で、第1の実施例あるい
は第2の実施例の構成の超電導送電ケーブルの超電導ブ
スバーの金属管の内部に配される導体素線に適用される
構成を示す断面図である。
【0021】本実施例の導体構成の特徴は、超電導ブス
バーの電流リードに対応する部分(領域A)に配置され
た導体素線71が直線構造に、他の部分、すなわち極低
温部分(領域B)が撚線構造として形成されていること
にある。特に、領域Aにおけるボイド率(金属管73の
内部の全断面積に占める冷媒通流断面積の割合)を約2
0%として構成しているので、冷媒の偏流を生じること
なく構成する各導体素線71が効果的に冷却され、常温
端子側からの熱侵入が抑制される。また、領域Bにおけ
るボイド率を約35%として導体素線71を配している
ので、超電導導体の交流損失を抑え、各導体素線71間
の電流偏流を抑える撚線構造が採れ、かつ有効な冷却が
保持されている。なお、導体素線71を直線構造に配し
た領域Aにおけるボイド率を約30%以上とすれば、冷
媒の偏流が生じて有効に冷却されない導体素線71が存
在することとなり、常温端子側からの熱侵入が増大する
こととなる。また、導体素線71を撚線構造に配した領
域Aにおいて、ボイド率を30%以下とすれば有効な撚
線が不可能であり、またボイド率を40%以上とすれば
冷媒の偏流が生じて有効な冷却が得られなくなる。
【0022】図5は、本発明による超電導送電ケーブル
の第4の実施例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
である。図に見られるように、本構成の超電導送電ケー
ブルは、電流リード容器6Aに収納された一組の電流リ
ード1と、ブスバー容器53に収納された一組の超電導
ブスバー51からなる。超電導ブスバー51は、図7に
示した従来例の超電導体を安定化金属に埋設してなる超
電導ブスバー10と異なり、金属管に多数の超電導導線
よりなる導体素線を撚線構造にして収納し形成したもの
である。また、電流リード容器6Aには、図7に示した
従来例のごときリザーバタンクは設置されておらず、電
流リード1を組み込んだ一組の液体ヘリウム容器9Aに
は、超電導ブスバー51を冷却した冷媒が供給されるよ
う構成されている。すなわち、超電導ブスバー51の超
電導コイル側の端部近傍に設けられた冷媒供給口58よ
り導入され、超電導ブスバー51の金属管の内部を通流
して多数の導体素線を冷却した超臨界圧状態のヘリウム
を、ケーブルジョイント4の近傍より連結管81を通し
て液体ヘリウム容器9Aへと送り、連結管81に設置し
たJT弁82によって液体ヘリウムに相変化させて、液
体ヘリウム容器9Aに貯液する構成である。
【0023】したがって、本構成では、冷媒供給口58
より導入した冷媒により、超電導ブスバー51の導体素
線と電流リード1とを順次冷却し、電流リード1の常温
端より排出することとなるので、従来例に比較して冷却
系統が簡素化され、安定したバランスよい冷却運転がで
きることとなる。図6は、本発明による超電導送電ケー
ブルの第5の実施例の要部の基本構成を模式的に示す断
面図である。本構成は、第4の実施例の構成の超電導送
電ケーブルに、超電導ブスバー51のケーブルジョイン
ト4の近傍より熱シールド52に付設された図示しない
熱シールド冷却管へと連通するシールド接続管83を備
えたものであり、超電導ブスバー51の金属管の内部を
通流した冷媒の一部を熱シールド冷却管へ分流して、熱
シールド52を効果的に冷却する構成である。したがっ
て、本構成においては、電流リード容器6Aとブスバー
容器53とが効果的に断熱され、熱侵入量がより一層低
く抑えられることとなる。
【0024】
【発明の効果】上述のごとく、本発明によれば、 (1)室温空間に置かれた電源より極低温に冷却された
超電導装置へ電流を供給する超電導送電ケーブルを、請
求項1に記載のごとくに構成することとしたので、所要
スペースが小さく、超電導マグネットの発生磁界を阻害
する恐れがないばかりでなく、導体素線を冷却する冷媒
が冷媒供給口より冷媒排出口へと一元的に通流するの
で、バランスよく安定して冷却運転される超電導送電ケ
ーブルが得られることとなった。
【0025】(2)さらに、請求項2に記載のごとくに
すれば、熱シールドが効果的に冷却されて熱損失が一層
低く抑えられることとなり、また請求項3に記載のごと
くにすれば、常温端子側からの熱侵入量が低減し、かつ
極低温部分の超電導導線の交流磁界による損失が低減
し、複数の導体素線間での通流電流量の偏りが抑制され
るので、バランスよく安定して冷却運転される超電導送
電ケーブルとして、より好適である。
【0026】(3)また、室温空間に置かれた電源より
極低温に冷却された超電導装置へ電流を供給する超電導
送電ケーブルを、請求項4に記載のごとくに構成するこ
ととすれば、超電導ブスバーの導体素線と電流リードと
を導電接続して構成されるものにおいても、これらの導
体を冷却する冷媒が一元的に通流することとなるので、
バランスよく安定して冷却運転される超電導送電ケーブ
ルが得られることとなる。
【0027】(4)さらに、請求項5に記載のごとくに
すれば、熱シールドが効果的に冷却されて熱損失が一層
低く抑えられることとなり、また請求項6に記載のごと
くにすれば、超電導ブスバー部分の超電導導線の交流磁
界による損失が低減し、複数の導体素線間での通流電流
量の偏りが抑制されるので、バランスよく安定して冷却
運転される超電導送電ケーブルとして、より好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超電導送電ケーブルの第1の実施
例の基本構成を模式的に示す断面図
【図2】図1に示した第1の実施例の超電導ブスバーの
構成を示す横断面図
【図3】本発明による超電導送電ケーブルの第2の実施
例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
【図4】本発明による超電導送電ケーブルの第3の実施
例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
【図5】本発明による超電導送電ケーブルの第4の実施
例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
【図6】本発明による超電導送電ケーブルの第5の実施
例の要部の基本構成を模式的に示す断面図
【図7】従来のこの種の超電導送電ケーブルの構成例を
示す断面図
【符号の説明】
1 電流リード 2 液体ヘリウム 4 ケーブルジョイント 6A 電流リード容器 9A 液体ヘリウム容器 20 超電導コイル 21 ジョイント 22 コイル容器 51 超電導ブスバー 52 熱シールド 52a 熱シールド冷却管 53 ブスバー容器 54 常温端子 55 真空 56 冷媒供給口 57 冷媒排出口 58 シールド接続管 59 シールド冷却ガス出口 71 導体素線 72 冷媒 73 金属管 74 絶縁 81 連結管 82 JT弁 83 シールド接続管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温空間に置かれた電源より極低温に冷却
    された超電導装置へ電流を供給する超電導送電ケーブル
    において、 超電導導線、あるいは超電導導線と低抵抗金属導線から
    なる複数の導体素線を金属管内に収納してなり、一端に
    電源に接続される常温端子を配し、他端がジョイントを
    介して超電導装置へ接続されてなる超電導ブスバーと、 超電導ブスバーを取り囲んで配された良熱伝導性金属か
    らなる熱シールドと、 超電導ブスバーと熱シールドを収納し、真空に保持され
    る室温容器とを備え、前記金属管のジョイントの近傍に
    備えられた冷媒供給口より冷媒を導入し、金属管内を通
    流させて、前記常温端子に備えられた冷媒排出口より排
    出して、金属管内に収納した前記の複数の導体素線を冷
    却して用いることを特徴とする超電導送電ケーブル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の超電導送電ケーブルにお
    いて、前記熱シールドが、超電導ブスバーの金属管に連
    通して冷媒を通流するシールド冷却管を備えてなること
    を特徴とする超電導送電ケーブル。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の超電導送電ケー
    ブルにおいて、前記の超電導ブスバーの金属管内に配さ
    れた複数の導体素線が、常温端子に隣接する部分を直線
    構造とし、他の部分を撚線構造として形成されているこ
    とを特徴とする超電導送電ケーブル。
  4. 【請求項4】室温空間に置かれた電源より極低温に冷却
    された超電導装置へ電流を供給する超電導送電ケーブル
    で、 超電導導線、あるいは超電導導線と低抵抗金属導線から
    なる複数の導体素線を金属管内に収納してなり、一端が
    ジョイントを介して超電導装置へ接続されてなる超電導
    ブスバーと、 リード導体の極低温側の一端がケーブルジョイントを介
    して超電導ブスバーの他端に接続され、リード導体の他
    の一端に電源に接続される常温端子を備え、極低温側が
    冷媒容器に貯液された冷媒に浸漬されてなる電流リード
    と、 超電導ブスバー、ケーブルジョイント、電流リードおよ
    び冷媒容器を取り囲んで配された良熱伝導性金属からな
    る熱シールドと、 超電導ブスバー、ケーブルジョイント、電流リード、冷
    媒容器および熱シールドを収納し、真空に保持される室
    温容器とを備え、前記金属管のジョイントの近傍に備え
    られた冷媒供給口より冷媒を導入し、金属管内を通流さ
    せて前記の複数の導体素線を冷却し、金属管と前記冷媒
    容器との間に備えられたジュールトムソン弁(JT弁)
    を有する接続配管を通して冷媒容器へと冷媒を送り、冷
    媒容器に貯液された冷媒が蒸発して生じた低温ガスによ
    り電流リードのリード導体を冷却して用いることを特徴
    とする超電導送電ケーブル。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の超電導送電ケーブルにお
    いて、前記熱シールドが、超電導ブスバーの金属管に連
    通して冷媒を通流するシールド冷却管を備えてなること
    を特徴とする超電導送電ケーブル。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の超電導送電ケー
    ブルにおいて、前記の超電導ブスバーの金属管内に配さ
    れた複数の導体素線が撚線構造として形成されているこ
    とを特徴とする超電導送電ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012030015A1 (ko) * 2010-08-31 2012-03-08 한국전력공사 초전도 케이블의 고장점 탐지 시스템 및 방법
JP2019124690A (ja) * 2018-01-17 2019-07-25 ロッキード マーティン コーポレイションLockheed Martin Corporation 超電導体を用いたプラズマ中に浸漬されている構造体の受動式磁気遮蔽

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