JPH10120571A - 塩酸ジルチアゼム徐放性製剤 - Google Patents

塩酸ジルチアゼム徐放性製剤

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JPH10120571A
JPH10120571A JP27965296A JP27965296A JPH10120571A JP H10120571 A JPH10120571 A JP H10120571A JP 27965296 A JP27965296 A JP 27965296A JP 27965296 A JP27965296 A JP 27965296A JP H10120571 A JPH10120571 A JP H10120571A
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JP
Japan
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diltiazem hydrochloride
sustained
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sustained release
coating
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Pending
Application number
JP27965296A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Nakao
由征 中尾
Yoshifumi Morimoto
善文 森本
Takashi Aoki
喬 青木
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SATO YAKUHIN KOGYO KK
Daito KK
Original Assignee
SATO YAKUHIN KOGYO KK
Daito KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 塩酸ジルチアゼムを含有する芯物質に徐
放性被膜が施された徐放性成分と、塩酸ジルチアゼムを
含有する芯物質に速溶性被膜が被覆されるか又は被覆さ
れない速溶性成分とがカプセルに充填されてなる塩酸ジ
ルチアゼム徐放性製剤。 【効果】 塩酸ジルチアゼム含有徐放性製剤を、容易な
製造方法で製造することができるとともに、従来の製剤
と同等の溶出率及び生物学的利用率を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩酸ジルチアゼム
徐放性製剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩酸ジ
ルチアゼムは、カルシウム拮抗活性を有するベンゾジア
ゼピン誘導体であり、心筋へのカルシウムイオンの流入
を妨げ、強い心血管作用を発揮する。よって、従来より
狭心症、心筋虚血及び高血圧の治療薬として使用されて
いる。塩酸ジルチアゼムは、経口投与した場合、投与後
2〜3時間で血漿中ピークを示し、血中濃度半減期は約
4.5時間であることから、通常は1日につき3〜4回
の投与を必要としていた。
【0003】しかし、このような頻繁な薬物投与は患者
の遵守を低減させることから、塩酸ジルチアゼムの血中
濃度を維持するために、疎水性高分子物質等の緻密な被
膜で被覆した塩酸ジルチアゼムの徐放性製剤が開発され
ている。しかし、このような製剤においては、投与後に
医薬活性成分を徐々に溶出させるには適しているが、す
みやかに有効血中濃度を得るとともに、長期間溶出速度
をコントロールして、有効血中濃度を保持することは困
難であることも知られている。
【0004】これに対して、医薬活性成分を、高分子物
質の種類を選択し、膜厚又は多孔度を調節して被覆する
ことにより、医薬活性成分の放出を制御する方法が提案
されているが、投与後速やかに有効血中濃度に到達し、
しかもその有効血中濃度を長時間保持する製剤を安価
に、しかも容易な方法で製造することは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、塩酸ジ
ルチアゼムを含有する芯物質に徐放性被膜が施された徐
放性成分と塩酸ジルチアゼムを含有する芯物質に速溶性
被膜が被覆されるか又は被覆されない速溶性成分とがカ
プセルに充填されてなる塩酸ジルチアゼム徐放性製剤が
提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における塩酸ジルチアゼム
徐放性製剤は、塩酸ジルチアゼムを含有する芯物質に徐
放性被膜が施された徐放性成分と、塩酸ジルチアゼムを
含有する芯物質に速溶性被膜が被覆されるか又は被覆さ
れない速溶性成分とがカプセルに充填されてなる。徐放
性成分は、塩酸ジルチアゼムを含有する芯物質に徐放性
被膜を施したものである。芯物質は、塩酸ジルチアゼム
と、任意に賦形剤、滑沢剤、結合剤等の添加剤とを、自
体公知の方法、例えば、湿式押出造粒法、流動層造粒
法、転動造粒法、パンコーティング法等で粒状、例え
ば、顆粒状とすることにより得ることができる。芯物質
の大きさは、特に限定されるものではなく、例えば約3
00〜2000μm程度が挙げられる。
【0007】芯物質を被覆する徐放性被膜は、水に不溶
性又は水にわずかに溶解する高分子物質、例えば、エチ
ルセルロース、酢酸セルロース、ベンジルアミノメチル
セルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシ
プロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース・フ
タレート、ポリビニルアセトアセタール・フタレート、
メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体等の1
種又は2種以上を組み合わせた高分子物質に、任意に高
級脂肪酸、無機物等の添加剤を加え、有機溶媒、例えば
エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセト
ン、トルエン等、好ましくはエタノールに溶解、懸濁さ
せたものを用いて形成することができる。ここで、有機
溶媒とは、単一の有機溶媒であっても、有機溶媒の組み
合わせてあってもよく、さらに、許容される程度の水
(例えば数%v/v 程度)が含有されていてもよい。つま
り、徐放性被膜において、多孔度を問題にする場合に
は、水と有機溶媒との配合割合が重要であるが、本発明
においては、徐放性被膜自体の多孔度は特に問題とはな
らないため、高分子物質を溶解させることができる有機
溶媒を単独で用いることができる。
【0008】また、被膜の形成は、自体公知の方法、例
えば流動層コーティング法、パンコーティング法等で芯
物質上に被覆液をスプレーコーティングすること等によ
り行うことができる。速溶性成分は、上記の芯物質の製
造方法と同様の方法により、塩酸ジルチアゼムを含有す
る粒状として製造することができる。なお、速溶性の被
膜を施す場合には、水溶性高分子物質(ポリビニルアル
コール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コール等)を水、水・有機溶媒混液に溶解し、自体公知
の方法により芯物質上に被覆液をスプレーコーティング
することができる。また、速溶性成分は、必ずしも粒状
(細粒、顆粒等)とすることは必要とせず、粉末状でそ
のまま使用してもよい。
【0009】上記の徐放性成分と速溶性成分とは、一定
の割合でカプセルに充填される。この際の割合は、速溶
性成分の作用により投与後速やかに有効血中濃度に到達
し、しかも徐放性成分によりその有効血中濃度を長時間
保持することができるように、適宜調整することができ
るが、好ましくは徐放性成分:速溶性成分は90〜7
0:10〜30程度の重量比でカプセルに充填すること
が好ましい。また、任意に、これら徐放性成分と速溶性
成分とに、滑沢剤等の添加剤を、徐放性成分と速溶性成
分との全重量に対して2〜0.5%程度添加してもよ
い。
【0010】カプセルとしては、通常医薬製剤に用いら
れる適当な容量を有するゼラチンカプセル等を使用する
ことができ、さらにこのカプセルに任意に胃溶性、腸溶
性等の被覆膜を施してもよい。
【0011】
【実施例】本発明における塩酸ジルチアゼム徐放性製剤
を以下の実施例に基づいて説明する。実施例1:製剤化 本実施例においては、塩酸ジルチアゼム徐放性製剤は、
図1に示す製造フローに基づいて製造した。
【0012】まず、塩酸ジルチアゼム徐放性製剤に含有
される徐放性顆粒と速溶性顆粒との処方例を以下に示
す。 ・速溶性顆粒の処方例(1カプセル) 塩酸ジルチアゼム 15.0mg 賦形剤(乳糖) 17.0mg 合計 32.0mg 上記の処方例に基づいて、塩酸ジルチアゼム(ダイト
(株)社製)85重量部、結晶セルロース46重量部及
び乳糖51重量部とを混合、造粒し、球状顆粒とし、芯
物質を得る。この際の芯物質の平均粒径は900μm程
度であった。
【0013】次いで、球状の芯物質にコーティング機で
被覆を施し、徐放性顆粒を得た。この際の被覆液は、オ
イドラギッドRS−100(アミノアルキルメタアクリ
レートコポリマー、レーム・ファルマ社製)27重量部
にステアリン酸1.75重量部とタルク1.75重量部
を加えたものを、局方エタノールに、溶解、懸濁させた
ものを使用した。
【0014】ステアリン酸は、その疎水性により、被膜
から薬物のある芯物質への水の進入を遅らせて、薬物の
放出を遅延させる。一方、タルクは粒同志の付着を防止
するためのものである。また、上記の処方に基づいて、
塩酸ジルチアゼム15.0重量部と乳糖17.0mgと
を混合して、造粒し、平均粒径800μm程度の速溶性
顆粒を得た。上記で得られた徐放性顆粒212.5mg
と速溶性顆粒32.0mgにタルク0.5mgを加え、
カプセルに充填することにより、塩酸ジルチアゼム10
0mgを含有する1日1回投与型徐放性カプセル剤を得
た。
【0015】実施例2:溶解速度 実施例1で得られた塩酸ジルチアゼム含有徐放性カプセ
ル剤3種の水、pH6.8の水溶液、pH4.0の水溶
液、pH1.2の水溶液について溶出率を測定した。そ
の結果を図2〜5に示す。図2〜5の結果から、本発明
の塩酸ジルチアゼム含有徐放性カプセル剤はいずれも、
水及びいずれの水溶液においても、15〜24時間に渡
って徐々に溶出していくことが確認された。
【0016】実施例3:生物学的同等性試験 実施例1で得られた塩酸ジルチアゼム含有徐放性カプセ
ル剤(塩酸ジルチアゼム100mg含有)について、ヒ
ト(n=12)に150mlの水とともに経口投与し
て、生物学的同等性を検討した。その結果を図6に示
す。なお、図6においては、12人の被験者の各時間に
おける平均血中濃度を表している。図6から明らかなよ
うに、本発明における塩酸ジルチアゼム徐放性カプセル
剤は、投与後15時間程度で血中ピークを示し、何ら処
理されていない塩酸ジルチアゼムの血中ピーク(投与後
2〜3時間)と比較して非常に遅くあらわれることが確
認された。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、塩酸ジルチアゼム含有
徐放性製剤を、容易な製造方法で製造することができる
とともに、塩酸ジルチアゼムの速溶性成分が投与後速や
かに溶解することにより、速やかに所望の血中濃度に到
達することができるとともに、塩酸ジルチアゼムの徐放
性成分が徐々に血中に放出されることにより、所望の血
中濃度をコントロールすることができ、従来の製剤と同
等の溶出率及び生物学的利用率を得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製剤の製造フローを示す図である。
【図2】本発明の製剤の水における溶出率を示すグラフ
である。
【図3】本発明の製剤のpH1.2の水溶液における溶
出率を示すグラフである。
【図4】本発明の製剤のpH4.0の水溶液における溶
出率を示すグラフである。
【図5】本発明の製剤のpH6.8の水溶液における溶
出率を示すグラフである。
【図6】本発明の製剤の経口投与後の血漿中濃度の推移
を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩酸ジルチアゼムを含有する芯物質に徐
    放性被膜が施された徐放性成分と、塩酸ジルチアゼムを
    含有する芯物質に速溶性被膜が被覆されるか又は被覆さ
    れない速溶性成分とがカプセルに充填されてなる塩酸ジ
    ルチアゼム徐放性製剤。
JP27965296A 1996-10-22 1996-10-22 塩酸ジルチアゼム徐放性製剤 Pending JPH10120571A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6638534B1 (en) 1998-07-28 2003-10-28 Tanabe Seiyaku Co., Ltd. Preparation capable of releasing drug at target site in intestine
US6692769B1 (en) 1998-10-26 2004-02-17 Tanabe Seiyaku Co., Ltd. Sustained-release particles
WO2006015485A1 (en) * 2004-08-12 2006-02-16 Bernard Charles Sherman Extended-release capsules comprising venlafaxine hydrochloride
JP2007512375A (ja) * 2003-11-25 2007-05-17 エスビー・ファルムコ・プエルト・リコ・インコーポレイテッド カルベジロール遊離塩基、カルベジロール塩、無水形態またはその溶媒和物、対応する医薬組成物、制御放出処方および治療またはデリバリー方法

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