JPH10118214A - ウォーターミストを利用した消火、消煙方法及びその装置 - Google Patents

ウォーターミストを利用した消火、消煙方法及びその装置

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JPH10118214A
JPH10118214A JP27356596A JP27356596A JPH10118214A JP H10118214 A JPH10118214 A JP H10118214A JP 27356596 A JP27356596 A JP 27356596A JP 27356596 A JP27356596 A JP 27356596A JP H10118214 A JPH10118214 A JP H10118214A
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fire
water mist
water
smoke
extinguishing
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Application number
JP27356596A
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English (en)
Inventor
Toru Uetake
徹 植竹
Yasunobu Oshima
泰伸 大島
Naoto Kumagai
尚登 熊谷
Kensho Iwase
憲昭 岩瀬
Toshio Shimizu
壽雄 清水
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Bunka Shutter Co Ltd
Original Assignee
Bunka Shutter Co Ltd
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災時の消火、消煙を効率的に行え消火時の
水量が低減化でき、また、消火に伴う環境汚染を低減化
できること。 【解決手段】 部屋1の天井には、複数のスプリンクラ
ーノズル2a〜2n,ウォーターミストノズル3a〜3
nが対で設けられる。これら間には温度検知センサ5a
〜5nが配置され、火災時の温度を検出して中央制御装
置20に出力する。中央制御装置20は、高温度の箇所
のウォーターミストノズル3の弁開閉機構3Mを開放制
御し火災箇所での初期消火を行う。ウォーターミストノ
ズル3で鎮火しないときには、スプリンクラーノズル2
の弁開閉機構2Mを開放制御し本格的な消火を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災時に消火、消
煙を行うものであり、特に、ウォーターミストを利用し
た消火、消煙方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火災時の消火は、水を用いたスプリンク
ラー等の放水設備や、化学消火剤の放出設備等、これら
消火に用いる媒体と消火の仕方(消火形態)の異なる消
火設備が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スプリ
ンクラーを用いた放水設備による消火は、放出する水量
が多く床が水浸しになり、また、階下への漏水量が多く
なり、建物が再び使用できなくなる場合がある。また、
化学消火剤を用いた消火は環境上好ましいものではな
く、また、消火に伴い発生するガスは人体に好ましくな
い。又、火災に伴い発生する煙の排煙は、機械排煙又は
自然排煙によるが、有効に作用しないと、避難する人が
この煙で中毒にかかったり、避難通路の視界を遮り避難
の障害となることがあった。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、火災時の消火、消煙を効率的に行え消
火時の水量が低減化でき、また、消火に伴う環境汚染を
低減化できるウォーターミストを利用した消火、消煙方
法及びその装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のウォーターミストを利用した消火、消煙装
置は、請求項1記載のように、火災時に消火対象の区画
内に、微細水粒子を噴霧するウォーターミストノズル
と、該微細水粒子と異なる消火形態で消火を行う他の消
火設備をそれぞれ配置し、火災発生からの経過時間、あ
るいは発火場所を検知する検知手段と、前記検知手段が
検知した火災状況に基づき、前記ウォーターミストノズ
ルと前記他の消火設備を併用または単独で作動させる作
動手段と、を有することを特徴としている。
【0006】また、請求項2記載のように、火災時に消
火対象の区画内に、微細水粒子を噴霧するウォーターミ
ストノズルと、消火水を放出するスプリンクラー等の放
水設備をそれぞれ前記区画内に配置し、火災発生からの
経過時間、あるいは発火場所を検知する検知手段と、前
記検知手段が検知した火災状況に基づき、前記ウォータ
ーミストノズルと前記他の消火設備を最適な組み合わせ
で作動させる作動手段と、を有することを特徴とする。
【0007】また、請求項3記載のように、火災発生の
初期の段階には、前記作動手段はウォーターミストノズ
ルから微細水粒子を噴霧させる構成とされ、該ウォータ
ーミストノズルからの微細水粒子で鎮火しないことに基
づき、前記作動手段は、前記放水設備を作動させて消火
する構成としてもよい。
【0008】また、請求項4記載のように、前記作動手
段は、火災発生の初期の段階から前記ウォーターミスト
ノズルからの微細水粒子の噴霧と前記他の消火設備のい
ずれも作動させる構成としてもよい。
【0009】また、請求項5記載のように、前記作動手
段は、前記検知手段が検知した火災状況に基づき、火災
発生場所及びその近辺では前記放水設備を作動させ、こ
の火災発生場所から離れた箇所では前記ウォーターミス
トノズルを作動させる構成としてもよい。
【0010】また、請求項6記載のように、前記消火対
象の区画は、部屋あるいは扉やシャッターで仕切られた
1つの閉じられる空間とすることができる。
【0011】また、請求項7記載のように、前記消火対
象の区画がある1部屋とされ、この部屋に前記放水設備
及び前記ウォーターミストノズルが配置され、少なくと
も部屋の隅部には該ウォーターミストノズルが配置され
ている構成とすることができる。
【0012】また、請求項8記載のように、前記検知手
段は所定濃度以上の煙が発生した箇所を検知し、前記作
動手段は該検知箇所に配置された前記ウォーターミスト
ノズルを作動させ該箇所での消煙を行う構成としてもよ
い。
【0013】また、請求項9記載のように、前記消火対
象の区画が複数階構造の高さ方向に連続する階段や吹き
抜け等の高さ空間とされ、該高さ空間には高層階にした
がって前記ウォーターミストノズルの配置数を増加した
構成としてもよい。
【0014】また、請求項10記載のように、前記ウォ
ーターミストノズルは、部屋の避難口及び部屋外の避難
通路により多くの個数が配置された構成としてもよい。
【0015】また、請求項11記載のように、前記消火
対象の区画内での前記放水設備は、該区画内で予め想定
される消火対象域に応じて所定の主要消火範囲を有して
配置され、該区画内での主要消火範囲以外の箇所には、
前記ウォーターミストノズルが配置された構成とするこ
とができる。
【0016】また、請求項12記載のように、前記検知
手段及び作動手段は、各ウォーターミストノズル及び放
水設備にそれぞれ設けられ所定温度で溶融する温度フュ
ーズで構成され、該温度フューズの溶融により消火が開
始される構成とすることができる。
【0017】また、請求項13記載のように、前記検知
手段及び作動手段は、各ウォーターミストノズル及び放
水設備にそれぞれ設けられ所定温度で溶融する温度フュ
ーズで構成され、前記放水設備に設けられた温度フュー
ズの溶融温度に対しウォーターミストノズルに設けられ
た温度フューズの溶融温度を低く設定することにより、
火災発生の初期の段階には前記ウォーターミストノズル
が作動し、この後鎮火に至らないときには前記放水設備
が作動して消火する構成としてもよい。
【0018】また、請求項14記載のように、前記作動
手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備にそれ
ぞれ設けられ噴霧を開閉する弁開閉機構で構成され、前
記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備
に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで構
成され、前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、
火災発生箇所を特定して特定された箇所の前記ウォータ
ーミストノズルあるいは放水設備の前記弁開閉機構を開
放制御して消火を行う中央制御装置が設けられた構成と
することができる。
【0019】また、請求項15記載のように、前記作動
手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備にそれ
ぞれ設けられ噴霧を開閉する弁開閉機構で構成され、前
記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備
に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで構
成され、前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、
火災発生箇所を特定して特定された箇所に設けられたウ
ォーターミストノズルの前記弁開閉機構を開放制御し、
特定箇所での温度検知信号が低下しないことに基づき、
前記火災発生箇所に設けられた前記放水設備の前記弁開
閉機構を開放制御して消火を行う中央制御装置が設けら
れた構成としてもよい。
【0020】また、請求項16記載のように、前記作動
手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備にそれ
ぞれ設けられ噴霧を開閉する弁開閉機構で構成され、前
記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設備
に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで構
成され、前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、
火災発生箇所を特定して特定された箇所に設けられた前
記放水設備の前記弁開閉機構を開放制御し、該特定され
た箇所から離れた箇所では前記ウォーターミストノズル
の前記弁開閉機構を開放制御して消火を行う中央制御装
置が設けられた構成とすることができる。
【0021】また、請求項17記載のように、前記ウォ
ーターミストノズルの近傍には発生した煙の濃度を検出
する煙検知センサが設けられ、前記煙検知センサが検知
する煙濃度信号に基づき、所定濃度以上の煙が発生した
箇所を特定し、該箇所に設けられた前記ウォーターミス
トノズルの前記弁開閉機構を開放制御して消煙を行う中
央制御装置を備えた構成としてもよい。
【0022】また、本発明のウォーターミストを利用し
た消火、消煙方法は、請求項18記載のように、火災時
に消火対象の区画内に、微細水粒子を噴霧するウォータ
ーミストノズルと、消火水を放出するスプリンクラー等
の放水設備の各ノズルがそれぞれ配置された消火、消煙
装置に適用される消火、消煙方法であって、火災発生か
ら消火までの経過時間や発火場所等の火災状況を検出す
るステップと、前記検出された火災状況に応じて前記ウ
ォーターミストノズルと放水設備を併用または単独で作
動開始させて消火するステップとを有することを特徴と
する。
【0023】また、請求項19記載のように、前記火災
状況の検出ステップで検出された火災発生の初期の段階
には、前記ウォーターミストノズルを作動させて消火さ
せるステップと、この後、前記ウォーターミストノズル
作動による鎮火がなされない場合には前記放水設備を作
動させ消火するステップとを有する構成としてもよい。
【0024】また、請求項20記載のように、前記火災
の検出時から計時を開始し、所定時間経過後に火災状況
を再度検出するステップと、前記再度検出された火災状
況に基づき消火作業の継続あるいは停止を判断するステ
ップと、を有する構成とすることができる。
【0025】消火対象の区画である部屋1には、ウォー
ターミストノズル3及びスプリンクラーノズル2が複数
配設され、これらにはそれぞれ弁開閉機構2M,3Mが
設けられる。また、各ウォーターミストノズル3及びス
プリンクラーノズル2は、該箇所の温度が温度検知セン
サ5で検知され、煙の濃度が煙センサ7で検知される。
集中制御装置20は、温度検知センサ5の温度検知信号
に基づき、火災発生箇所を特定して特定された箇所の前
記ウォーターミストノズル3あるいはスプリンクラーノ
ズル2に設けられた弁開閉機構2M,3Mを開放制御し
て消火を開始させる。例えば、火災発生の初期の段階に
は、ウォーターミストノズル3を作動させ、ウォーター
ミストで鎮火しないことに基づき、スプリンクラーノズ
ル2を作動させて消火を行う。また、煙センサ5で所定
濃度以上の煙が検知されたときには、この検知箇所のウ
ォーターミストノズル3を作動させて消煙を行う。ウォ
ーターミストノズル3による消火、消煙は、少ない水量
で行え床の水浸しを抑えることができ階下への水損も低
減化できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1(a)〜(c)は、それぞれ
本発明のウォーターミストを利用した消火、消煙装置の
配置図である。消火区画としてこの図にはある部屋1が
示されている。この部屋1は周りが壁及び扉で閉じられ
た1つの閉鎖空間である。この例に限らず1つの閉鎖空
間は、シャッターや間仕切りで区切られた個室で構成さ
れることもある。部屋1の天井には、複数のスプリンク
ラーノズル2及びウォーターミストノズル3が配置され
る。同図(a)の配置例では、スプリンクラーノズル2
a〜2nの側部にそれぞれウォーターミストノズル3a
〜3nを配置している。
【0027】各スプリンクラーノズル2a〜2nは、流
路2Rを介して給水タンク等の水源に連結され、所定圧
力及び水量の水が供給される。また、各ウォーターミス
トノズル3a〜3nは、流路3Rを介して給水タンク等
の水源に連結され、所定圧力及び水量の水が供給され
る。
【0028】図2は、流路Rの他の構成を示す図であ
る。図1に示すスプリンクラーノズル2とウォーターミ
ストノズル3は同図に示すように単一の流路Rを介して
水源からの水が供給される構成とすることもできる。図
3は、流路と給水タンクの接続構成を示す図である。こ
れら流路2R、3Rは同一の給水タンクTに連結された
構成とすることもでき、ウォーターミストノズル3に加
える水圧をスプリンクラーノズル2に比して高圧とする
ときには、流路3R側に圧力ポンプ3Pを介設させる。
【0029】上記ウォーターミストに関する参考文献を
挙げておく。 1)「ハロン代替消火設備としての水系消火設備」
(「火災」VOL.45 No.6 1995年12月号 17P〜20P 社団法
人日本火災学会発行学会誌) 2)「ウォーターミスト消火システムに関する国際会議
の概要報告」(「火災」VOL.44 No.3 1994年 6月号 31P
〜33P 社団法人日本火災学会発行学会誌)
【0030】このウォーターミストノズル3は、水をウ
ォーターミスト(微細水粒子;粒径が40〜400μm
の粒子)にして噴霧する。粒径が400μmより大きな
水滴粒子になると、可燃性液体の液面を攪拌してしまう
作用があり、可燃性液体の消火には有効でないといわれ
ている。汎用のスプリンクラーと対比すると、ウォータ
ーミストは粒子径が微小で、かつ水量が少ない特質があ
る。
【0031】上記参考文献にも記載されているが、この
ウォーターミストノズル3による微細水粒子によって以
下の各作用が得られる。 冷却効果(燃焼性の除去) ミスト状の水は、微粒子で総表面積が大きくなるため熱
を吸収しやすい。したがって蒸発速度が速く、この蒸発
過程において火災より熱を取り去る。燃焼を止めるため
には30〜60%の燃焼熱を除去すればよいといわれ
る。 酸素除去効果(酸素濃度の低下) 蒸発により膨張した水蒸気は、火の周りの空気を押し退
け、酸素濃度を低下させ燃焼を止める。 輻射熱遮断効果(輻射熱の減少) ミスト状の水は、火元から放射された輻射熱を吸収し、
周囲への燃焼およびフラッシュオーバーの発生を防止す
る。小さな粒子であるため、効果的に輻射熱を吸収す
る。 遮煙、消煙効果 消火作用に伴い消煙作用が得られる。また、噴霧箇所の
周囲への煙の拡散及び周囲からの煙の侵入を防止する遮
煙作用がある。
【0032】これらスプリンクラーノズル2及びウォー
ターミストノズル3は、いずれも流路2R,3Rとの連
結部分に所定温度で溶融する温度フューズ2F,3Fが
設けられ、通常時には、この温度フューズ2F,3Fに
て噴霧が停止状態とされている。これら温度フューズ2
F,3Fは異なる温度で溶融するものを用い、ウォータ
ーミストノズル3に設けられた温度フューズ3F側が比
較的低い温度で溶融し、スプリンクラーノズル2の温度
フューズ2Fは比較的高温度で溶融する構成としてお
く。この温度フューズ2F,3Fは火災の温度を検知す
る検知手段および、溶融で噴霧を開始させる作動手段の
2つの機能を有している。
【0033】上記構成によれば、部屋1内で火災が発生
すると、この火元の中心が最も高い温度で、離れるに従
い低温度となる(例えば略放射状の)温度分布が生じ
る。例えば、スプリンクラーノズル2a,3a直下位置
が火元の場合には、これらスプリンクラーノズル2a及
びウォーターミストノズル3aの温度が最も上昇する。
これにより、始めに低温度に設定された温度フューズ3
Fが溶融し、ウォーターミストノズル3aからウォータ
ーミストが噴霧される。このとき、ウォーターミストノ
ズル3aに近接する他のウォーターミストノズル3bあ
るいは3dの温度が上昇したときには、これらの温度フ
ューズ3Fが溶融してウォーターミストノズル3b,3
dからもウォーターミストが噴霧される。
【0034】これら温度フューズ3Fの溶融温度は低温
度に設定されているから、火災発生後、初期の段階にお
いて、ウォーターミストノズル3aからの噴霧が開始さ
れることになる。ウォーターミストは、火災初期の段階
での上記消火効果が優れており、初期の段階で作動する
ことにより、延焼を最小限にできるようになる。また、
消煙効果により発生される煙の量が低減化できるため、
部屋1内の人が速やかに避難できるようになる。この初
期の段階で鎮火したとき、ウォーターミストノズル3か
ら噴霧される水量が少なく、放出された水の量を極めて
低減化できることとなり、水損(例えば階下への漏水)
を低減化できるようになる。
【0035】しかしながら、上記ウォーターミストノズ
ル3からの噴霧が行われても、火災の勢いが衰えない場
合には、温度フューズ2Fが溶融した箇所のスプリンク
ラーノズル2が作動することになる。スプリンクラーに
よる消火は、火災の延焼を防止させるよう多量の水を使
用して行われる。
【0036】このように、火災の初期段階では、火元に
近いウォーターミストノズル3だけが噴霧を開始し、火
災中期以降でスプリンクラーノズル2による本格的な消
火作業を開始させるように構成されている。これによ
り、火災初期段階においては、より使用する水量が少な
く効率的に消火が行え水損を低減化でき、また、火災中
期以降には切り替えて本格的に消火作業が行うことがで
きるようになる。
【0037】このように、部屋1内の天井には、隣接し
てスプリンクラーノズル2とウォーターミストノズル3
を1対づつ設けた構成としたときには、高温度の箇所で
スプリンクラーノズル2が作動していても、この箇所か
ら離れた箇所ではスプリンクラーノズル2ではなく、ウ
ォーターミストノズル3の噴霧が開始されることにな
る。よって、部屋1内であるスプリンクラーノズル2が
作動開始した後であっても、火元から離れた低温度の箇
所ではウォーターミストノズル3から効率的な消火、消
煙が行われていることになる。これによって、全体で使
用する水量が低減化でき、水損もできるだけ低減化でき
る。
【0038】上記構成例では、隣接してスプリンクラー
ノズル2とウォーターミストノズル3を1対づつ設けた
構成としたが、これに限らず部屋1内でスプリンクラー
ノズル2とウォーターミストノズル3を分離配置しても
よい。例えば、図1(b)の例では、部屋1の中央にス
プリンクラーノズル2を配置し、部屋の隅部にウォータ
ーミストノズル3を配置した例である。部屋1の隅部に
ウォーターミストノズル3を配置することにより、その
消煙効果を利用してこの隅部での視界を確保でき、避難
経路の喪失(行き止まり)の防止に効果がある。また、
隅部では壁等により空気の流れや供給が遮られやすく、
ウォーターミストによる酸素除去効果を発揮しやすく、
より消火が効率的に行われ易くなる。
【0039】図1(c)の例では、スプリンクラーノズ
ル2とウォーターミストノズル3をなるべく離間した位
置に配置した状態である。即ち、部屋1内でスプリンク
ラーノズル2は、予め想定される消火対象域に応じて所
定の主要消火範囲を有して配置される。また、この部屋
1内での主要消火範囲以外の箇所には、前記ウォーター
ミストノズル3が配置される。この場合には、ウォータ
ーミストノズル3はスプリンクラーノズル2と離間して
いるので、スプリンクラーノズル2が放出する水によっ
てウォーターミストの持つ有効な消火作用を妨げられる
可能性が減少するので、この結果、ウォーターミストノ
ズル3による消火、消煙効果の低減化の防止が期待でき
る。尚、これらの図においても、スプリンクラーノズル
2、ウォーターミストノズル3は、それぞれ前述同様の
流路2R,3Rを介して水源に接続されている。
【0040】いずれの配置構成においても、スプリンク
ラーノズル2及びウォーターミストノズル3は、それぞ
れが部屋1内で均等に配置しておき、ウォーターミスト
ノズル3での初期消火が部屋1内全域で均一に行えるよ
う構成し、また、初期消火が行えなかった場合にもスプ
リンクラーノズル2による本格的な消火作業を部屋1内
全域で均一に行えるよう構成しておく。
【0041】図4は、ウォーターミストノズル3の他の
配置構成を示す平面図である。この図に示す例では、部
屋1の全体にスプリンクラーノズル2を配置するととも
に、部屋1からの避難口(出入口)1a部分、及び通路
1b部分には、重点的にウォーターミストノズル3を配
置する。これにより、人の避難経路上には、ウォーター
ミストノズル3が配置されることになり、部屋1内で火
災発生した後に、避難経路部分が消煙されて避難経路を
目視確認でき、避難口への誘導が適切に行えるようにな
り、かつ、避難経路への延焼防止も期待できる。このと
き、部屋1内での火災は、スプリンクラーノズル2によ
って消火が行われる。
【0042】次に、図5は、ウォーターミストノズル3
の他の配置構成例を示す斜視図である。図示のような高
層階の建物1Aにおいて、建物の高さ方向に連続する空
間1Bには、高層階にしたがいウォーターミストノズル
3の配置個数を増やす構成とする。この高さ空間1Bの
例としては、例えば吹き抜けや、階段がある。
【0043】この高さ空間1Bは、前述した部屋とは区
分けされた独立する煙突状の空間であり、特に火災発生
時の煙の通路になりやすい。火災発生時の煙がこの高さ
空間1B部分に入ると、この煙は高さ空間1Bを介して
高い箇所、即ち、高層階部分に伝わりやすい。このた
め、図示のように、建物1Aの高層階にしたがいウォー
ターミストノズル3の配置個数を増やすことにより、高
層階部分での消煙効果が得られ、煙による害を低減化で
きるようになる。図示の例では、高さ空間1Bが階段と
してこの階段の所定階毎に、所定個数の個数のウォータ
ーミストノズル3の配置する構成を記載したものである
が、高さ空間1Bが吹き抜けの構造であるときには、高
くなるに従い、所定高さ毎にウォーターミストノズル3
の配置個数を増やすようにする。なお、言うまでもない
が本質的な配置個数を高くするに従い増加させるという
ことであって、ある特定階の2つを比較した場合、常に
より高い階の方が必ず個数が多いということを意味して
いるわけではない。
【0044】上記実施の形態では、スプリンクラーノズ
ル2及びウォーターミストノズル3の作動時期は、各ノ
ズルに設けられた温度フューズ2F,3Fの溶融で開始
される構成である。以下の実施の形態では、これに代え
てスプリンクラーノズル2及びウォーターミストノズル
3には、それぞれ弁開閉機構2M,3Mが設けられた構
成となっている。そして、この弁開閉機構2M,3M
は、中央にて開閉制御される。以下に、この作動制御の
構成を説明する。
【0045】図6は、本発明のウォーターミストを利用
した消火、消煙装置の制御系統を示す回路図である。前
記図1(a)に示した部屋1内に設けられるスプリンク
ラーノズル2及びウォーターミストノズル3からの噴霧
は、集中制御装置20によって制御される。
【0046】この集中制御装置20は、部屋1内の(あ
るいは図5に示す建物1A各部)の電気的制御装置(例
えば侵入監視、照明点消灯、カーテン開閉、窓や車庫の
シャッター開閉、給湯等の各制御、所謂HA)内の一機
能として設けることもできる。集中制御装置20は、C
PU等の制御手段21がROM,RAM等の記憶部22
に記憶された動作プログラムで後述する監視動作を実行
する。この監視動作実行時の監視情報は外部記憶装置2
3に記憶される。
【0047】また、インターフェイス部(I/F部)2
4には、温度検知センサ5の温度検知信号、及び煙検知
センサ7の煙濃度信号がそれぞれ入力され制御手段21
に出力される。 これら温度検知センサ5、煙検知セン
サ7は、部屋1内に設けられる各一対のスプリンクラー
ノズル2及びウォーターミストノズル3部分にそれぞれ
近接して複数個設けられる。また、このI/F部24
は、制御手段21による噴霧実行の制御信号の入力時に
対応する箇所のスプリンクラーノズル2の弁開閉機構2
M、あるいは、ウォーターミストノズル3の弁開閉機構
3Mを選択的に開放制御する。前記温度検知センサ5,
煙検知センサ7は火災を検知する検知手段を構成し、弁
開閉機構2M,3Mは噴霧を開始させる作動手段を構成
している。
【0048】入力部26は、集中制御装置20の動作設
定や手動操作による噴霧実行を操作するためのキーボー
ドや必要に応じ外部から回線等により操作指示情報を受
信する受信部等で構成される。出力部27は、監視動作
状態を表示する表示装置や、温度検知時に防災機関等に
通報する外部出力装置、監視情報の履歴を印字出力する
印刷装置等で構成される。
【0049】次に、図7は、記憶部22に記憶された設
定内容を示す仮想図である。図示のように、各温度検知
センサ5,煙検知センサ7が配置された箇所のスプリン
クラーノズル2の番号と、ウォーターミストノズル3の
番号が表形式で設定記憶される。この温度検知センサ
5,煙検知センサ7は、それぞれ作動開始温度、作動開
始濃度が設定される。これら作動開始温度と作動開始濃
度は、それぞれの温度検知センサ5,煙検知センサ7別
に設定すること以外に、制御手段21側で単一数値とし
て設定してもよい。また、このスプリンクラーノズル2
及びウォーターミストノズル3が配置された箇所近辺の
スプリンクラーノズル2の番号と、やや離れたウォータ
ーミストノズル3の番号が設定される。
【0050】例えば、図1(a)に示すスプリンクラー
ノズル2a及びウォーターミストノズル3a部分に配置
されているのは温度検知センサ5a,煙検知センサ7a
であり、温度検知センサ5aが(火災を)検知する温度
は所定温度XXXに設定される。また煙検知センサ7a
が(火災を)検知する煙濃度は所定温度ZZZに設定さ
れる。また、スプリンクラーノズル2a近辺のスプリン
クラーの番号は、2b,2dに設定され、スプリンクラ
ーノズル2aからやや離れたウォーターミストノズルル
の番号は、3c,3e,3gに設定されている。上記設
定は各スプリンクラーノズル2及びウォーターミストノ
ズル3部分毎に設定される。なお、処理に柔軟性を持た
せること等を目的として上記設定情報は入力部26から
の指示により噴霧実行中でない時に(必要に応じ動作中
でも)変更可能としてもよい。
【0051】上記構成による装置の動作を説明する。図
8は、集中制御装置20による監視動作〜噴霧実行〜終
了までの動作を示すフローチャートである。まず、制御
手段21の動作開始に伴う初期設定(SP1)を行う。
以下、火災発生の監視動作を行う。監視は、各温度検知
センサ5からの温度検知信号が前記作動開始温度を超え
たか(SP2)、あるいは各煙検知センサ7からの煙濃
度信号が作動開始濃度を超えたか(SP3)のいずれか
を巡回検出する監視ループが実行される。
【0052】ここで、火災発生により作動開始温度を超
えた温度検知信号が入力されると(SP2-YES) 、この
温度検知信号を出力した温度検知センサ5の位置を特定
する(SP7)。例えば、温度検知センサ5aがこの温
度検知信号を出力したとすると、この温度検知センサ5
a部分のスプリンクラーノズル2aを作動させる(SP
8)。作動は、このスプリンクラーノズル2aの弁開閉
機構2Mを開放制御して行う。
【0053】次に、制御手段21は、記憶部22から前
記設定内容を参照し、この特定したスプリンクラーノズ
ル2a近辺のスプリンクラーノズル2の番号を抽出する
(SP9)。例ではスプリンクラーノズル2b,2dが
抽出され、このスプリンクラーノズル2b,2dについ
ても弁開閉機構2Mを開放制御する(SP10)。これ
により、火災発生箇所、及びその箇所を中心とする周囲
のスプリンクラーノズル2a,2b,2dによる消火が
開始される。
【0054】次に、制御手段21は、記憶部22から前
記設定内容を参照し、この特定したスプリンクラーノズ
ル2aから離れたウォーターミストノズル3の番号を抽
出する(SP11)。例ではウォーターミストノズル3
c,3e,3gが抽出され、このウォーターミストノズ
ル3c,3e,3gの弁開閉機構3Mを開放制御する
(SP12)。これにより、作動しているスプリンクラ
ーノズル2a,2b,2d周囲のウォーターミストノズ
ル3c,3e,3gが作動開始される。開始からの時間
は制御手段21内部のタイマで計時され(SP14)、
所定時間経過すると、火災状態が再度監視される(SP
27へ移行)。
【0055】具体的には、現在作動しているスプリンク
ラーノズル2a,2b,2dと、ウォーターミストノズ
ル3c,3e,3gの各箇所の温度検知センサ5a,5
b,5c,5d,5e,5gについて、温度検知信号が
所定温度以下(例えば動作開始時に検知された温度より
も低い所定温度に達したとき等)になったか否かを判断
する(SP27)。いずれかの温度検知センサ5が所定
温度以下となったときには(SP27-YES) 、この温度
検知センサ5部分のスプリンクラーノズル2あるいはウ
ォーターミストノズル3の作動を停止させる(SP2
8)。例えば、ウォーターミストノズル3g部分の温度
検知センサ5gが所定温度以下になったときには、この
ウォーターミストノズル3gの弁開閉機構3Mが閉じら
れる。
【0056】以下、消火の度合いに応じて他の各温度検
知センサ5の温度検知信号が所定温度以下になると、対
応するスプリンクラーノズル2、ウォーターミストノズ
ル3の作動が順次、停止されていく。そして、作動して
いた全部のスプリンクラーノズル2、ウォーターミスト
ノズル3の作動の停止が判別されると(SP29-YES)
、装置の動作が終了する。
【0057】上記動作は、火災発生による温度検知に係
る処理動作である。一方、前記監視ループにおいて、火
災発生により作動開始濃度を超えた煙濃度信号が入力さ
れると(SP3-YES) 、この煙濃度信号を出力した濃度
検知センサ7の位置を特定する(SP20)。例えば、
煙検知センサ7aがこの温度検知信号を出力したとする
と、この煙濃度センサ7a部分のウォーターミストノズ
ル3aを作動させる(SP21)。作動は、このウォー
ターミストノズル3a部分の弁開閉機構2Mを開放制御
して行う。
【0058】次に、制御手段21は、記憶部22から前
記設定内容を参照し、この特定したウォーターミストノ
ズル3a近辺及び離れた位置の番号を抽出する(SP2
2)。例ではウォーターミストノズル3b,3c,3
d,3e,3gが抽出され、これらの弁開閉機構3Mを
開放制御する(SP23)。これにより、煙濃度が高い
箇所3aを中心とする周囲のウォーターミストノズル3
による消煙が開始される。
【0059】以下、SP27に移行し、作動しているウ
ォーターミストノズル3の各箇所の煙センサ7につい
て、煙濃度信号が所定濃度以下(例えば動作開始時に検
知された濃度よりも低い所定濃度に達したとき等)にな
ったか否かが判断され(SP27)、いずれかの煙セン
サ7が所定濃度以下となったときには(SP27-YE
S)、この煙濃度センサ7部分のウォーターミストノズル
3の作動を停止させる(SP28)。以下、各煙濃度セ
ンサ7の煙濃度信号が所定濃度以下になると、対応する
ウォーターミストノズル3の作動が順次停止されてい
く。そして、作動していた全部のウォーターミストノズ
ル3の作動の停止が判別されると(SP29-YES)、装
置の動作が終了する。
【0060】上述した構成によれば、火災発生箇所では
直ちにスプリンクラーノズル2が作動し本格的な消火が
実行され、かつ、その周囲では、ウォーターミストノズ
ル3が作動して火の延焼を防止する動作が実行される。
このように消火作業をスプリンクラーノズル2だけの作
動で行うものでなく、やや離れた箇所ではウォーターミ
ストノズル3を作動させることにより、消火能率を低下
させることなく、使用水量が増大することなく水損を抑
えることができる。また、火災発生を検知したときに防
火用のシャッターを降下させる等、延焼防止のための閉
鎖手段を備えている場合には、この手段を併せて動作さ
せてもよい。この場合には、火災発生箇所側ではスプリ
ンクラーを作動させ、反対側では(即ち、やや離れた場
所では)ウォーターミストノズル3を作動させるように
することが可能となる。尚、延焼が拡大したときには、
対応して温度上昇した箇所のスプリンクラーノズル2が
作動して本格的な消火作業が実行されることになる。
【0061】次に、集中制御装置20の他の構成例を説
明する。記憶部22には、図9の仮想図に示す設定内容
が記憶されている。図示のように、各温度検知センサ5
が配置された箇所のスプリンクラーノズル2の番号と、
ウォーターミストノズル3の番号が表形式で設定記憶さ
れる。例えば、図1(a)の構成の場合には、温度検知
センサ5a部分にはスプリンクラーノズル2aとウォー
ターミストノズル3aが配置される。また、処理手段2
1には、予めウォーターミストノズル3aを作動させる
ための作動開始温度が設定されている。
【0062】次に、図10のフローチャートを用いてこ
の集中制御装置20による監視動作〜噴霧実行までの動
作例を説明する。まず、制御手段21の動作開始に伴う
初期設定(SP30)を行う。次に、各温度検知センサ
5からの温度検知信号が前記作動開始温度を超えたか否
かが感知される(SP31)。
【0063】ここで、火災発生により作動開始温度を超
えた温度検知信号が入力されると(SP31-YES) 、こ
の温度検知信号を出力した温度検知センサ5の位置を特
定する(SP32)。例えば、温度検知センサ5aがこ
の温度検知信号を出力したとすると、この温度検知セン
サ5a部分のウォーターミストノズル3aを作動させる
(SP33)。作動は、このウォーターミストノズル3
a部分の弁開閉機構3Mを開放制御して行う。これによ
り、火災発生箇所では始めにウォーターミストノズル3
aによる消火が開始される。
【0064】開始からの時間は、制御手段21内部のタ
イマで計時され(SP34)、所定時間経過すると、火
災状態が再度監視される(SP35のループ処理)。具
体的には、現在作動しているウォーターミストノズル3
aの温度検知センサ5aについて、温度検知信号が前記
所定温度以下になったか否かが判断される(SP3
6)。所定温度以下となったとき(SP37-YES)、集
中制御装置20はこの動作開始処理を終了し、消火作業
を継続させる。消火作業の停止は、入力部26を操作し
て装置20を停止させる、あるいは水栓を閉める等、鎮
火確認されたことに基づきなされる。
【0065】しかしながら、SP36にて所定温度以下
とならなかったときには(SP36-No )、この箇所で
の火の勢いが衰えていないと判断し、この箇所のスプリ
ンクラーノズル2aを作動させて(SP37)、本格的
な消火作業を開始させる。
【0066】このように、火災発生の初期段階では、ウ
ォーターミストノズル3を用いて効率的な消火が行わ
れ、使用水量が低く水損を抑えられる。しかしながら、
ウォーターミストノズル3での消火で火の勢いが衰えな
かった場合には、スプリンクラーノズル2も作動開始し
て本格的な消火作業が開始されることになる。
【0067】また、上記動作において、SP34〜SP
36における所定時間後での再度の温度検知動作を省略
してもよい。即ち、SP34,35を省略し、SP36
にて作動開始後の温度検知信号低下を連続検出する構成
としてもよい。一方、SP36を省略しSP34,35
での計時後には必ずスプリンクラーノズル2aを作動開
始させる構成としてもよい。
【0068】また、SP37では、スプリンクラーノズ
ル2aを作動開始させ、このとき作動していたウォータ
ーミストノズル3aを停止させる構成としてもよい。即
ち、本格的な消火時にはウォーターミストノズル3aよ
りもスプリンクラーノズル2aでの消火の方が効果があ
り、かつ、水源(給水タンクT)の貯水量に制限がある
ため、このウォーターミスト3aを停止させた分、周囲
のスプリンクラーやウォーターミストへ水を供給した方
が全体消火に役立つ場合がある。これらの設定は、集中
制御装置20に対する初期設定、あるいは消火開始後に
おいても入力部26の手動操作等で変更できる。
【0069】上記各実施の形態で説明したスプリンクラ
ーノズル2は、水噴霧設備等、水を用いた他の放水設備
に代えることができ、さらには水の代わりにハロン等の
化学消火剤を用いたり(もちろん、この場合給水タンク
Tに代えてボンベ等の消火剤貯蔵設備を備える)、さら
に他の消火設備を採用し、これとウォーターミストノズ
ル3とを併用してもよい。いずれにおいても、ウォータ
ーミストノズル3による消火とスプリンクラーノズル2
等の他の消火設備は、消火実行に最適な位置に互いを配
置しておき、また、これらを火災状況に応じて最適な組
み合わせで作動させることにより、上述したような初期
消火や、本格的な消火作業への移行が可能となってい
る。これは消火に限らず消煙に対しても同様の作用効果
が得られる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、消火対象の区画には、
微細水粒子を噴霧するウォーターミストノズルとこの微
細水粒子と異なる消火形態で消火を行う他の消火設備を
配設し、火災時に火災状況に応じて該他の消火設備を用
いた消火、及び微細水粒子を併用または単独で用いる構
成であるため、これらが個別に有する利点を活かすこと
ができる。特に、火災初期時に微細水粒子を使用した消
火を行うことにより火災の初期消火を効率的に行え、使
用水量が少なく床及び階下への水の浸透等水損を低減化
できるようになる。また、環境問題を引き起こすことが
ない。そして、火災状況に基づきこれらを併用すること
により消火設備による本格的な消火作業の領域と、微細
水粒子による延焼防止領域、及び避難路が設定できる。
具体的には火災発生場所が検知されれば、この検知場所
は消火設備が作動し、その周囲でウォーターミストノズ
ルを作動させる構成とすることができ、発生箇所を重点
的に消火しつつその他の箇所では延焼を止めつつ避難路
を形成できるようになる。
【0071】この消火対象の区画は、部屋等1つの閉鎖
空間とされ、消火設備及びウォーターミストノズルはこ
の1つの閉鎖空間毎にそれぞれ配置することにより、各
消火対象の区画内での消火をそれぞれ効率化できる。ま
た、部屋等の隅部にウォーターミストノズルを配置する
ことにより、この隅部での視界を確保でき、避難経路の
喪失が防止できるようになる。また、煙を検知したこと
に基づきウォーターミストノズルを作動させれば、この
作動した箇所は微細水粒子による消煙効果を得られる。
また、複数階の建物の吹き抜けや階段等高さ空間部分に
は、上階にしたがいウォーターミストノズルの個数を増
加配置することにより、上階での煙を消煙できこの煙に
よる害の防止に効果的である。また、このウォーターミ
ストノズルは、出入口や避難通路部分に設けておけば、
この避難経路上での視界を確保でき適切に避難できるよ
うになる。また、放水設備としてのスプリンクラーノズ
ルに対しウォーターミストノズルを離して設けることに
より、スプリンクラーが放出する水によって微細水粒子
の持つ有効な消火作用を妨げられる可能性が減少するの
で、微細水粒子の消火、消煙効果を確保できるようにな
る。
【0072】このような各ウォーターミストノズル及び
消火設備には、それぞれ所定温度で溶融する温度フュー
ズを設けておくことにより、火災で温度が上昇した箇所
での温度フューズの溶融で消火が開始できるようにな
る。そして、前記消火設備に設けられた温度フューズの
溶融温度に対しウォーターミストノズルに設けられた温
度フューズの溶融温度を低く設定することにより、火災
発生の初期の段階には前記ウォーターミストノズルが作
動し、この後鎮火に至らないときには前記消火設備が作
動して消火するため、火災初期での鎮火では少量の水し
か使用せず、水損を少なく抑えられる。これら各ウォー
ターミストノズル及び消火設備は弁開閉機構を有し噴霧
を開閉され、該箇所の温度を温度検知センサで検知さ
れ、中央制御装置が温度検知信号に基づき、火災発生箇
所を特定して特定された箇所の前記ウォーターミストノ
ズルあるいは消火設備の前記弁開閉機構を開放制御する
構成とすることもできる。
【0073】そして、中央制御装置は、温度検知信号に
基づき、火災発生箇所のウォーターミストノズルを開放
制御した後、前記消火設備を開放制御して消火を行うと
いう2段階の消火作業を構成することもでき火災発生箇
所での効率的な消火を行える。一方、中央制御装置の設
定によっては、火災発生箇所の消火設備を開放制御し、
該特定された箇所から離れた箇所ではウォーターミスト
ノズルを開放制御して消火を行う分割構成の消火作業を
構成することもでき、火災発生箇所とその周辺との消火
作業を異ならせて行うことができるようになる。また、
ウォーターミストノズルの近傍には発生した煙の濃度を
検出する煙検知センサを設け、中央制御装置は煙濃度信
号が発生した箇所のウォーターミストノズルを開放制御
する構成により、該箇所での消煙を行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は、それぞれ部屋内で
のウォーターミストノズル及びスプリンクラーノズルの
配置状態を示す平面図。
【図2】図1(a)に示す流路の他の構成例を示す図。
【図3】流路と給水タンクの接続構成を示す図。
【図4】ウォーターミストノズルの他の配置構成例を示
す平面図。
【図5】ウォーターミストノズルの他の配置構成例を示
す斜視図。
【図6】集中制御装置の制御系統を示す回路図。
【図7】記憶部に記憶された設定内容を示す仮想図。
【図8】集中制御装置の制御内容を示すフローチャー
ト。
【図9】記憶部に記憶される他の設定内容を示す仮想
図。
【図10】集中制御装置の他の制御内容を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1…部屋、2…スプリンクラーノズル、3…ウォーター
ミストノズル、2F,3F…温度フューズ、2M,3M
…弁開閉機構、5…温度検知センサ、7…煙検知セン
サ、20…集中制御装置、21…制御手段、22…記憶
部、23…外部記憶装置、24…インターフェイス部、
25…弁制御部、26…入力部、27…出力部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 憲昭 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内 (72)発明者 清水 壽雄 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災時に消火対象の区画内に、微細水粒
    子を噴霧するウォーターミストノズルと、該微細水粒子
    と異なる消火形態で消火を行う他の消火設備をそれぞれ
    配置し、 火災発生からの経過時間、あるいは発火場所を検知する
    検知手段と、 前記検知手段が検知した火災状況に基づき、前記ウォー
    ターミストノズルと前記他の消火設備を併用または単独
    で作動させる作動手段と、を有することを特徴とするウ
    ォーターミストを利用した消火、消煙装置。
  2. 【請求項2】 火災時に消火対象の区画内に、微細水粒
    子を噴霧するウォーターミストノズルと、消火水を放出
    するスプリンクラー等の放水設備をそれぞれ前記区画内
    に配置し、 火災発生からの経過時間、あるいは発火場所を検知する
    検知手段と、 前記検知手段が検知した火災状況に基づき、前記ウォー
    ターミストノズルと前記他の消火設備を最適な組み合わ
    せで作動させる作動手段と、を有することを特徴とする
    ウォーターミストを利用した消火、消煙装置。
  3. 【請求項3】 火災発生の初期の段階には、前記作動手
    段はウォーターミストノズルから微細水粒子を噴霧させ
    る構成とされ、 該ウォーターミストノズルからの微細水粒子で鎮火しな
    いことに基づき、前記作動手段は、前記放水設備を作動
    させて消火する構成とされた請求項1記載のウォーター
    ミストを利用した消火、消煙装置。
  4. 【請求項4】 前記作動手段は、火災発生の初期の段階
    から前記ウォーターミストノズルからの微細水粒子の噴
    霧と前記他の消火設備のいずれも作動させる構成とされ
    た請求項1記載のウォーターミストを利用した消火、消
    煙装置。
  5. 【請求項5】 前記作動手段は、前記検知手段が検知し
    た火災状況に基づき、火災発生場所及びその近辺では前
    記放水設備を作動させ、この火災発生場所から離れた箇
    所では前記ウォーターミストノズルを作動させる構成と
    された請求項1記載のウォーターミストを利用した消
    火、消煙装置。
  6. 【請求項6】 前記消火対象の区画は、部屋あるいは扉
    やシャッターで仕切られた1つの閉じられる空間である
    請求項1記載のウォーターミストを利用した消火、消煙
    装置。
  7. 【請求項7】 前記消火対象の区画がある1部屋とさ
    れ、この部屋に前記放水設備及び前記ウォーターミスト
    ノズルが配置され、少なくとも部屋の隅部には該ウォー
    ターミストノズルが配置されている請求項1記載のウォ
    ーターミストを利用した消火、消煙装置。
  8. 【請求項8】 前記検知手段は所定濃度以上の煙が発生
    した箇所を検知し、前記作動手段は該検知箇所に配置さ
    れた前記ウォーターミストノズルを作動させ該箇所での
    消煙を行う構成とされた請求項1記載のウォーターミス
    トを利用した消火、消煙装置。
  9. 【請求項9】 前記消火対象の区画が複数階構造の高さ
    方向に連続する階段や吹き抜け等の高さ空間とされ、該
    高さ空間には高層階にしたがって前記ウォーターミスト
    ノズルの配置数を増加した構成である請求項1記載のウ
    ォーターミストを利用した消火、消煙装置。
  10. 【請求項10】 前記ウォーターミストノズルは、部屋
    の避難口及び部屋外の避難通路により多くの個数が配置
    された構成である請求項1記載のウォーターミストを利
    用した消火、消煙装置。
  11. 【請求項11】 前記消火対象の区画内での前記放水設
    備は、該区画内で予め想定される消火対象域に応じて所
    定の主要消火範囲を有して配置され、該区画内での主要
    消火範囲以外の箇所には、前記ウォーターミストノズル
    が配置された構成である請求項1記載のウォーターミス
    トを利用した消火、消煙装置。
  12. 【請求項12】 前記検知手段及び作動手段は、各ウォ
    ーターミストノズル及び放水設備にそれぞれ設けられ所
    定温度で溶融する温度フューズで構成され、 該温度フューズの溶融により消火が開始される構成とさ
    れた請求項1記載のウォーターミストを利用した消火、
    消煙装置。
  13. 【請求項13】 前記検知手段及び作動手段は、各ウォ
    ーターミストノズル及び放水設備にそれぞれ設けられ所
    定温度で溶融する温度フューズで構成され、 前記放水設備に設けられた温度フューズの溶融温度に対
    しウォーターミストノズルに設けられた温度フューズの
    溶融温度を低く設定することにより、 火災発生の初期の段階には前記ウォーターミストノズル
    が作動し、この後鎮火に至らないときには前記放水設備
    が作動して消火する構成とされた請求項3記載のウォー
    ターミストを利用した消火、消煙装置。
  14. 【請求項14】 前記作動手段は、各ウォーターミスト
    ノズル及び放水設備にそれぞれ設けられ噴霧を開閉する
    弁開閉機構で構成され、 前記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設
    備に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで
    構成され、 前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、火災発生
    箇所を特定して特定された箇所の前記ウォーターミスト
    ノズルあるいは放水設備の前記弁開閉機構を開放制御し
    て消火を行う中央制御装置が設けられた請求項1記載の
    ウォーターミストを利用した消火、消煙装置。
  15. 【請求項15】 前記作動手段は、各ウォーターミスト
    ノズル及び放水設備にそれぞれ設けられ噴霧を開閉する
    弁開閉機構で構成され、 前記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設
    備に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで
    構成され、 前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、火災発生
    箇所を特定して特定された箇所に設けられたウォーター
    ミストノズルの前記弁開閉機構を開放制御し、特定箇所
    での温度検知信号が低下しないことに基づき、前記火災
    発生箇所に設けられた前記放水設備の前記弁開閉機構を
    開放制御して消火を行う中央制御装置が設けられた請求
    項3記載のウォーターミストを利用した消火、消煙装
    置。
  16. 【請求項16】 前記作動手段は、各ウォーターミスト
    ノズル及び放水設備にそれぞれ設けられ噴霧を開閉する
    弁開閉機構で構成され、 前記検知手段は、各ウォーターミストノズル及び放水設
    備に設けられ該箇所の温度を検知する温度検知センサで
    構成され、 前記温度検知センサの温度検知信号に基づき、火災発生
    箇所を特定して特定された箇所に設けられた前記放水設
    備の前記弁開閉機構を開放制御し、該特定された箇所か
    ら離れた箇所では前記ウォーターミストノズルの前記弁
    開閉機構を開放制御して消火を行う中央制御装置が設け
    られた請求項5記載のウォーターミストを利用した消
    火、消煙装置。
  17. 【請求項17】 前記ウォーターミストノズルの近傍に
    は発生した煙の濃度を検出する煙検知センサが設けら
    れ、 前記煙検知センサが検知する煙濃度信号に基づき、所定
    濃度以上の煙が発生した箇所を特定し、該箇所に設けら
    れた前記ウォーターミストノズルの前記弁開閉機構を開
    放制御して消煙を行う中央制御装置を備えた請求項5記
    載のウォーターミストを利用した消火、消煙装置。
  18. 【請求項18】 火災時に消火対象の区画内に、微細水
    粒子を噴霧するウォーターミストノズルと、消火水を放
    出するスプリンクラー等の放水設備の各ノズルがそれぞ
    れ配置された消火、消煙装置に適用される消火、消煙方
    法であって、 火災発生から消火までの経過時間や発火場所等の火災状
    況を検出するステップと、 前記検出された火災状況に応じて前記ウォーターミスト
    ノズルと放水設備を併用または単独で作動開始させて消
    火するステップと、を有することを特徴とするウォータ
    ーミストを利用した消火、消煙方法。
  19. 【請求項19】 前記火災状況の検出ステップで検出さ
    れた火災発生の初期の段階には、前記ウォーターミスト
    ノズルを作動させて消火させるステップと、 この後、前記ウォーターミストノズル作動による鎮火が
    なされない場合には前記放水設備を作動させ消火するス
    テップと、を有する構成とされた請求項18記載のウォ
    ーターミストを利用した消火、消煙方法。
  20. 【請求項20】 前記火災の検出時から計時を開始し、
    所定時間経過後に火災状況を再度検出するステップと、 前記再度検出された火災状況に基づき消火作業の継続あ
    るいは停止を判断するステップと、を有する構成とされ
    た請求項18記載のウォーターミストを利用した消火、
    消煙方法。
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