JPH10118126A - 電動車椅子のクラッチ操作装置 - Google Patents

電動車椅子のクラッチ操作装置

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JPH10118126A
JPH10118126A JP8282473A JP28247396A JPH10118126A JP H10118126 A JPH10118126 A JP H10118126A JP 8282473 A JP8282473 A JP 8282473A JP 28247396 A JP28247396 A JP 28247396A JP H10118126 A JPH10118126 A JP H10118126A
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Motoaki Matsuyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動車椅子のクラッチ操作装置において、介
助者がクラッチ手段を容易に操作でき、しかも左右のク
ラッチ手段に対する介助者のクラッチ操作が一回で済む
ようにする。 【解決手段】 左右一対の後輪6をそれぞれ独自に駆動
する左右の駆動ユニット8を備え、各駆動ユニット8
は、駆動モータ10と、駆動モータ10の駆動力を後輪
6に伝達する動力伝達機構と、後輪6に伝わる駆動力を
断続するクラッチ手段と、該動力伝達機構およびクラッ
チ手段を収納するギアケース16とから主に構成された
電動車椅子において、前記クラッチ手段を操作するため
のクラッチレバー54を左右の駆動ユニット8それぞれ
に設け、左右のクラッチレバー54を車両後部にてベル
ト60で連結し、このベルト60を操作することによ
り、介助者が左右の駆動ユニット8の各クラッチ手段を
一回の操作で同時に動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車椅子のクラ
ッチ操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動車椅子の一例を図12に示
す。図12に示すように、この電動車椅子aは、搭乗者
が座るシートbと、シートbの背後で立ち上がる背もた
れcと、シートbおよび背もたれcを支持するフレーム
体dと、駆動モータを駆動源としてフレーム体dに搭載
された駆動ユニット(図示略)と、この駆動ユニットに
車軸が支持されると共に駆動ユニットにより駆動される
左右一対の後輪eとを備える。駆動ユニットは、左右の
後輪eそれぞれに対応して左右一対設けられており、各
駆動ユニットには、駆動モータから後輪に伝達される動
力を断続させるクラッチ手段(図示略)が備えられてい
る。左右の各クラッチ手段は、それぞれ独自のクラッチ
レバーfを有し、各クラッチレバーfは、車両側面視で
後輪eの前側寄りにてクラッチ手段に接続される。
【0003】このように構成された従来の電動車椅子a
によれば、電動で車両を移動させる場合は、クラッチ手
段を係合状態として駆動モータの動力により後輪eを駆
動させると共に搭乗者は操作スティックgを操作して電
動車椅子aを所望の方向および所望の速度で移動させ
る。一方、介助者が電動車椅子aを手押しする場合は、
クラッチ手段を解除して後輪eを空転可能とし、手押し
ハンドルhを持って負荷の低い状態で電動車椅子aを移
動させることができる。
【0004】そして、これらの場合のクラッチ手段に対
する操作は、前述のようにクラッチレバーfにより行わ
れ、左右のクラッチレバーfは、搭乗者と介助者との間
で共用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電動車椅子aのクラッチ操作装置においては、車両
側面視で後輪eの前側寄りにクラッチレバーfが配置さ
れているため、搭乗者がクラッチレバーfを操作するこ
とは容易であるが、介助者が操作する場合は、腰を屈め
て手を前方に延ばす必要があり、介助者が操作しずらい
という不具合がある。また、左右のクラッチレバーfが
車両側面に配置されることから、介助者が左右二つのク
ラッチレバーfを同時に操作することは困難であり、左
右のクラッチレバーfを一回ずつ操作しなければないと
いった不都合も生ずる。なお、図13に示すように、ク
ラッチレバーfを車両側面視で後輪eの上端付近に配置
した電動車椅子aも知られているが、この場合は逆に、
介助者の使い勝手は良くなるものの搭乗者にはクラッチ
レバーfに手が届きにくいという問題が生ずる。
【0006】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、介助者が容易にクラッチ手段を操作
でき、しかも左右の駆動ユニットの各クラッチ手段に対
する介助者のクラッチ操作が一回で済む電動車椅子のク
ラッチ操作装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、次のような構成を有する。すなわち、請求
項1の発明は、左右一対の後輪をそれぞれ独自に駆動す
る左右の駆動ユニットを備え、各駆動ユニットは、駆動
モータと、該駆動モータの駆動力を後輪に伝達する動力
伝達機構と、後輪に伝わる駆動力を断続するクラッチ手
段と、前記動力伝達機構およびクラッチ手段を収納する
ギアケースとから主に構成された電動車椅子において、
前記クラッチ手段を操作するためのクラッチレバーを前
記左右の駆動ユニットそれぞれに設け、該左右のクラッ
チレバーを車両後部にて連結手段で連結したことを特徴
とする電動車椅子のクラッチ操作装置である。
【0008】請求項2の発明は、前記連結手段をベルト
で構成すると共に、該ベルトを弛ませて取り付けたこと
を特徴とする請求項1記載の電動車椅子のクラッチ操作
装置である。
【0009】請求項3の発明は、前記連結手段が、左右
方向に延びるクラッチロッドと、該クラッチロッドの左
右の各端部と前記左右のクラッチレバーとを回動自在に
接続するロッドエンドとからなることを特徴とする請求
項1記載の電動車椅子のクラッチ操作装置である。
【0010】請求項4の発明は、前記左右の駆動ユニッ
トが、それぞれ後輪を回転自在に保持すると共に独自の
クッションユニットにより懸架され、互いに独立して上
下に揺動可能であることを特徴とする請求項1、2また
は3記載の電動車椅子のクラッチ操作装置である。
【0011】本発明によれば、介助者は、車両後部の連
結手段を操作することにより、左右の駆動ユニットそれ
ぞれのクラッチ手段を同時に操作することができる。こ
れにより、介助者は、左右のクラッチ手段に対するクラ
ッチ操作を一回で済ませることができる。また、緊急に
クラッチ手段を係合させたい場合などに、迅速かつ正確
にクラッチ手段を操作することができる。また、左右の
駆動ユニットが互いに独立して懸架されていても、連結
手段を、弛ませたベルトあるいは前記ロッドエンドを有
するクラッチロッドにより構成すれば、駆動ユニットの
上下動が連結手段によって互いに拘束されることはな
い。したがって、走行時には左右の駆動ユニットおよび
後輪を互いに独立して揺動させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。なお、本実施形態を示す図1〜図1
1は、本発明に係るクラッチ操作装置周辺の構造を示す
図であり、クラッチ操作装置以外の構成については従来
の一般的な電動車椅子(例えば図12および図13に示
す電動車椅子a参照)と略同様であるため説明を省略す
る。
【0013】まず、第1実施形態のクラッチ操作装置に
ついて説明する。図1は、車両後下部を示す側面図であ
り、符号2で示すものは、シートおよび背もたれ(図示
略)等を支持するフレーム体である。また、図2は、車
両後下部の背面図である。フレーム体2の下側にはバッ
テリケース4が配設され、フレーム体2の後下端部に
は、車両を持ち上げて運ぶときなどに握られる平面視略
コの字形のキャリングバー62が左右方向に延びてい
る。車両側面視でフレーム体2の後下端部およびバッテ
リケース4の後部と重なる位置には、左右一対の後輪6
が回転自在に設けられている。図2に示すように、左右
の後輪6は、それぞれ独自の駆動ユニット8に回転自在
に保持されており、各駆動ユニット8は、図3に示すよ
うに、後輪6を駆動するための駆動モータ10と、駆動
モータ10の駆動力を後輪6の車軸12に伝達するため
の動力伝達機構14と、フレーム体2に取り付けられて
動力伝達機構14を収容したギアケース16とから主に
構成される。動力伝達機構14と駆動モータ10との間
には、駆動モータ10からの駆動力を断続させるクラッ
チ手段18が介在されており、またクラッチ手段18
は、図4に示すように、クラッチ操作装置20によって
動作する。
【0014】駆動モータ10は、図3に示すように、略
円筒形のヨーク部10aと、ヨーク部10aから外側方
に突出した動力取出軸10bと、動力取出軸10bの端
部にボルト22で締着されたモータピニオン10cと、
動力取出軸10bを回転自在に支持するボールベアリン
グ10dと、ボールベアリング10dを側面部に備えか
つ駆動モータ10をギアケース16に固定するための取
付フランジ10eとから主になる。
【0015】動力伝達機構14は、図3に示すように、
モータピニオン10cに従動するカウンタギア24と、
ギアケース16の内側面にボールベアリング26を介し
て取り付けられかつカウンタギア24を支持するカウン
タシャフト28と、カウンタシャフト28に摺動自在に
設けられてカウンタギア24に係合・離脱可能なスライ
ドギア30と、スライドギア30に噛み合って車軸12
に一体形成されたファイナルギア32とを備える。な
お、車軸12は、ギアケース16の内側面に取り付けら
れたボールベアリング34に回転自在に支持されると共
に、その外側の軸端部には、後輪6がナット36で締着
される。
【0016】クラッチ手段18は、図3に示すように、
スライドギア30とカウンタギア24とを係合・離脱さ
せるものであり、スライドギア30の内側部に一体形成
されたドッグ部18aと、カウンタギア24の外側面に
設けられたドッグ部18bとから構成されており、スラ
イドギア30は、カウンタシャフト28に装着されたコ
イルスプリング38によってドッグ部18a,18b同
士が噛み合う方向に常時付勢される。
【0017】クラッチ操作装置20は、図4に示すよう
に、ギアケース16に左右両端が支持されたクラッチシ
ャフト40と、このクラッチシャフト40に摺動自在に
軸着された摺動筒42と、この摺動筒42の外側端に溶
接されると共に前記スライドギア30を挟みスライドギ
ア30を軸方向に摺動させるシフトフォーク44とを有
する。また、摺動筒42の内側端には、カムフォロア4
6が溶接されていて、クラッチシャフト40には、クラ
ッチシャフト40と一体的に回転してカムフォロア46
を軸方向外側に摺動させるクラッチカム48が固定され
ている。さらに、クラッチシャフト40の内側端部の凸
状二面幅40aには、搭乗者用クラッチレバー50およ
び介助者用クラッチレバー52を一体的に備えたクラッ
チレバー54の凹状二面幅54aがナット56または割
ピン等により固定される。
【0018】クラッチレバー54は、図6に示すように
(図6および図7では車両進行方向に対して左側のクラ
ッチレバー54を示す)、前述のごとく搭乗者用クラッ
チレバー50と介助者用クラッチレバー52とが一体化
されたものである。介助者用クラッチレバー52は、そ
の回動中心となる前記凹状二面幅54aから後方に延び
た後に下方にやや屈曲した略くの字状を呈しており、そ
の後端部には、左右方向に貫通したボルト孔52aが設
けられる。
【0019】介助者用クラッチレバー52は、クラッチ
手段18の解除状態(図5に示す各ドッグ部18a,1
8bの離脱状態)では、図1に二点鎖線で示すように、
車両側面視で駆動モータ10のヨーク部10aの上面に
対して上方に離れた位置にあり、一方、クラッチ手段1
8の係合状態(図4に示す各ドッグ部18a,18bの
噛み合う状態)では、図1に破線で示すように、車両側
面視で駆動モータ10のヨーク部10aの上面に当接し
た位置にある。
【0020】また、図2に示すように、左右の介助者用
クラッチレバー52の後端部は、ベルト60により連結
されており、ベルト60は、少し弛んだ状態で取り付け
られ、かつ、図1に示すように、車両側面視でキャリン
グバー62よりも前方位置(車両内側)に配置される。
このベルト60は、図8(a)に示すように、左右の介
助者用クラッチレバー52を連結するベルト本体60a
と、このベルト本体60aの中央部に巻かれてラインL
に沿って縫い付けられた軟質のシート60bとから構成
されている。ベルト本体60aの各端部には、図8
(a)および同(b)に示すように、鳩目64で構成さ
れた左右二つのボルト孔64aが設けられている。
【0021】ベルト本体60aの各端部は、図9に示す
ように、介助者用クラッチレバー52の後端部に巻き付
けられると共に、介助者用クラッチレバー52のボルト
孔52aおよびその両側の鳩目64のボルト孔64aに
ボルト66を通してナット68で締め付けることで締着
される。また、前記シート60bの色は、例えば灰色の
ベルト本体60aに対して黒くするなどして、シート本
体60aに対して異なる色に設定される。
【0022】搭乗者用クラッチレバー50は、図6およ
び図7に示すように、介助者用クラッチレバー52の前
端から上方に延びた後に車両外側に略L字状に屈曲した
軸部50aと、この軸部50aの上端に螺着された球状
の把持部50cとからなる。図1において二点鎖線で示
す搭乗者用クラッチレバー50の位置は、クラッチ手段
18の解除状態における位置を示し、実線で示す搭乗者
用クラッチレバー50の位置は、クラッチ手段18の係
合状態における位置を示す。
【0023】各ギアケース16の前端部は、図1に示す
ように、バッテリケース4の後側にてフレーム体2に設
けた支軸70に軸着される。一方、各ギアケース16の
後端部は、図2に示すように、クッションユニット58
の下端にボルト58aで固定されて懸架されており、ク
ッションユニット58の上端部は、キャリングバー62
の外側部にボルト58bで取り付けられている。これに
より、左右のギアケース16は、それぞれ独自のクッシ
ョンユニット58を伸縮させながら支軸70を中心に独
立して揺動し、後輪6を上下にクッションさせる。
【0024】次に、以上のような構成を有する第1実施
形態の作用について説明する。まず、図1に二点鎖線で
示すクラッチレバー54の状態では、図5に示すように
カムフォロア46がクラッチカム48によって車両外側
方に移動されていて、それに伴いシフトフォーク44が
コイルスプリング38のスプリング力に抗してスライド
ギア30をカウンタシャフト28において車両外側方に
移動させかつその状態を保持している。このため、スラ
イドギア30のドッグ部18aがカウンタギア24のド
ッグ部18bから離脱しており、駆動モータ10と後輪
6との間の動力の伝達は遮断されている。したがって、
この状態で介助者は、負荷の低い状態で電動車椅子を手
押しすることができる。
【0025】このクラッチ手段18の解除状態から、ク
ラッチ手段18を係合させて駆動モータ10により後輪
6を駆動したい場合、介助者については図2に二点鎖線
で示すベルト60を踏んで実線で示す位置まで下げれば
よい。すなわち、この場合は、ベルト60の張力が左右
の介助者用クラッチレバー52に同時に加わるため、左
右両方の駆動ユニット8において、図4に示すように、
コイルスプリング38の復元力によりスライドギア30
が車両内側方に移動する。それと共に、カムフォロア4
6がカムシャフト40の回転によりクラッチカム48側
に移動し、スライドギア30のドッグ部18aがカウン
タギア24のドッグ部18bと噛み合ってクラッチ手段
18が係合する。このとき、介助者用クラッチレバー5
2は、図1に破線で示すように、駆動モータ10のヨー
ク部10aの上面に当接し位置決めされる。
【0026】クラッチ手段18を係合させる操作を搭乗
者が行う場合は、搭乗者用レバー50を図1に示す二点
鎖線で示す位置から実線で示す位置まで後方に回動操作
する。この場合は、左右の搭乗者用レバー50は別々に
操作する。
【0027】なお、クラッチ手段18を係合状態から解
除状態にする場合は、搭乗者については搭乗者用クラッ
チレバー50を使い、介助者にあっては前記ベルト60
により、次のように行われる。すなわち、介助者または
搭乗者は、ベルト60または搭乗者用クラッチレバー5
0を操作して図1に破線(または実線)で示す位置から
二点鎖線で示す位置に移動させることにより、クラッチ
カム48を回動させてカムフォロア46を車両外側方に
押圧する。するとカムフォロア46の移動に従って摺動
筒42およびシフトフォーク44が摺動するため、スラ
イドギア30がシフトフォーク44によってカウンタシ
ャフト28上を車両外側方に移動する。これにより、ス
ライドギア30のドッグ部18aがカウンタギア24の
ドッグ部18bから離脱してクラッチ手段18が解除さ
れる(図5参照)。この解除操作においても、介助者に
ついては、一本のベルト60によって左右のクラッチ手
段18を同時に操作することができる。
【0028】以上のように作用する第1実施形態によれ
ば、クラッチ手段18に搭乗者用クラッチレバー50お
よび介助者用クラッチレバー52を接続したので、搭乗
者および介助者がそれぞれの側でクラッチレバー54を
容易に操作することができる。
【0029】また、介助者のクラッチ操作はベルト60
を足で踏んだり上げたりするだけで良いため、介助者
は、左右の駆動ユニット8の各クラッチ手段18を同時
に操作することができる。これにより、介助者は、左右
のクラッチ手段18に対するクラッチ操作を一回で楽に
済ませることができる。また、緊急にクラッチ手段18
を係合させたい場合などには、迅速かつ正確にクラッチ
手段18を操作することができる。また、ベルト60を
弛ませて設けたので、左右の駆動ユニット8の上下動が
互いに拘束し合うことはなく、走行時には左右の駆動ユ
ニット8および後輪6を互いに独立して揺動させること
ができる。また、左右のクラッチレバー54は機構上は
互いに分離しているので、左右の駆動ユニット8に対し
て独自に組付けられることが可能であり、駆動ユニット
8の搭載時の組付け性がよい。
【0030】また、ベルト60の中央部に軟質のシート
60bを設けたので、クラッチ操作時における介助者の
足への負担を少なくすることもできる。また、シート6
0bの色をベルト本体60aに対して変えてあるので、
介助者がベルト60の中央部を操作するようになる。こ
れにより、左右のクラッチレバー54が略同時にかつ略
同一の力で作動するため、左右の駆動ユニット8におい
て各クラッチ手段18を同時に作動させることができ
る。また、ベルト60の両端を固定するためのボルト6
6を鳩目64のボルト孔64aに挿通させたので、ボル
ト孔拡大によるベルト60の延びを防止することもでき
る。また、ベルト60をキャリングバー62よりも前方
(車体内側)に配置したので、車両走行時(特に後退
時)におけるクラッチレバー50の誤動作防止も図れ
る。
【0031】また、本実施形態おいては、剛性の高い駆
動モータ10のヨーク部10aが介助者用クラッチレバ
ー52の位置決めとなるため、ベルト60を介助者が強
く踏み込んでも介助者用クラッチレバー52の変形をヨ
ーク部10aにより防止でき、それと同時に介助者用ク
ラッチレバー位置決め専用の部品を削除することもでき
る。
【0032】また、各搭乗者用クラッチレバー50の基
端部から介助者用クラッチレバー52を一体的に延出さ
せたので、搭乗者用クラッチレバー50と介助者用クラ
ッチレバー52とを同じ回動軸(クラッチシャフト4
0)に設けることが可能となり、介助者用クラッチレバ
ー専用の回動軸を設ける必要もない。よって、クラッチ
操作装置20全体を安価かつ簡単に構成することができ
る。
【0033】続いて、本発明のクラッチ操作装置の第2
実施形態を図10および図11を参照して説明する。こ
の第2実施形態では、第1実施形態に係るベルト60の
代わりに、図10に示すようにクラッチロッド72およ
び左右一対のロッドエンド74を用いて、左右の介助者
用クラッチレバー52の後端同士を連結したものであ
り、その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0034】ロッドエンド74は、図11に示すよう
に、先端が介助者用クラッチレバー52のボルト孔52
bに挿入されてナット76で締着されるボールスタッド
74aと、このボールスタッド74aのボール部74a
1を三次元的に回転自由に保持するロッドエンド本体7
4bと、このロッドエンド本体74b内の滑動面を覆う
ダストカバー74cとから構成される。クラッチロッド
72は、前記ベルト60と同様にキャリングバー62よ
りも前方位置で左右方向に延在し、その左右両端の雄ネ
ジ部72aは、ワッシャ78を介してロッドエンド本体
74bの雌ネジ部74b1に螺合されると共にナット8
0により締め付け固定される。
【0035】この第2実施形態によっても、前記ベルト
60による特有の効果を除き、第1実施形態と同様の効
果が得られる。但し、この第2実施形態の場合、クラッ
チロッド72と介助者用クラッチレバー52とをロッド
エンド74によって回動自在に接続することで、左右の
駆動ユニット8の上下動が互いに拘束し合うことを回避
している。また、第2実施形態の場合は、剛性の高いク
ラッチロッド72の採用により、クラッチロッド72の
中央部から左右にずれた部分を操作しても、左右のクラ
ッチレバー54に略均等な操作力が同時に加わり易いと
いう有利な効果もある。
【0036】なお、本実施形態は本発明の好適な実施の
態様であり、本発明の技術的範囲は本実施形態に限定さ
れない。例えば前記実施形態では、本発明に係る連結手
段として、ベルトやロッドを使用したが、本発明はこれ
に限定されず、チェーン等の他の連結部材も使用可能で
ある。
【0037】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、電
動車椅子のクラッチ操作装置において、介助者がクラッ
チ手段を容易に操作でき、しかも左右のクラッチ手段に
対する介助者のクラッチ操作を一回で済ませることがで
きる。また、緊急にクラッチ手段を係合させたい場合な
どに、迅速かつ正確にクラッチ手段を操作することがで
きる。また、左右の駆動ユニットが互いに独立して懸架
されていても、弛ませたベルトあるいは前記ロッドエン
ドを有するクラッチロッドにより、左右の駆動ユニット
および後輪を互いに独立して揺動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る左側の駆動ユニット周辺の
構造の側面図である。
【図2】第1実施形態に係る電動車椅子の車両後部を後
方から見た背面図である。
【図3】第1実施形態に係る駆動ユニット周辺の構造を
後方から見た断面図である。
【図4】第1実施形態に係るクラッチシャフト周辺の構
造を後方から見た断面図であって、クラッチの係合状態
を示す図である。
【図5】第1実施形態に係るクラッチシャフト周辺の構
造を後方から見た断面図であって、クラッチの解除状態
を示す図である。
【図6】第1実施形態に係る左側のクラッチレバーの側
面図である。
【図7】図6におけるA矢視図であって、クラッチレバ
ーの底面図である。
【図8】第1実施形態に係るベルトを示す図であって、
(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B断面図
である。
【図9】図2におけるC−C断面図である。
【図10】第2実施形態に係る電動車椅子の車両後部を
後方から見た背面図である。
【図11】図10におけるD−D線で切断して分解した
断面図である。
【図12】従来の電動車椅子の側面図である。
【図13】他の従来の電動車椅子の側面図である。
【符号の説明】
6 後輪 8 駆動ユニット 10 駆動モータ 14 動力伝達機構 16 ギアケース 18 クラッチ手段 20 クラッチ操作装置 54 クラッチレバー 58 クッションユニット 60 ベルト 72 クラッチロッド 74 ロッドエンド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の後輪をそれぞれ独自に駆動す
    る左右の駆動ユニットを備え、各駆動ユニットは、駆動
    モータと、該駆動モータの駆動力を後輪に伝達する動力
    伝達機構と、後輪に伝わる駆動力を断続するクラッチ手
    段と、前記動力伝達機構およびクラッチ手段を収納する
    ギアケースとから主に構成された電動車椅子において、 前記クラッチ手段を操作するためのクラッチレバーを前
    記左右の駆動ユニットそれぞれに設け、該左右のクラッ
    チレバーを車両後部にて連結手段で連結したことを特徴
    とする電動車椅子のクラッチ操作装置。
  2. 【請求項2】 前記連結手段をベルトで構成すると共
    に、該ベルトを弛ませて取り付けたことを特徴とする請
    求項1記載の電動車椅子のクラッチ操作装置。
  3. 【請求項3】 前記連結手段は、左右方向に延びるクラ
    ッチロッドと、該クラッチロッドの左右の各端部と前記
    左右のクラッチレバーとを回動自在に接続するロッドエ
    ンドとからなることを特徴とする請求項1記載の電動車
    椅子のクラッチ操作装置。
  4. 【請求項4】 前記左右の駆動ユニットは、それぞれ後
    輪を回転自在に保持すると共に独自のクッションユニッ
    トにより懸架され、互いに独立して上下に揺動可能であ
    ることを特徴とする請求項1、2または3記載の電動車
    椅子のクラッチ操作装置。
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