JPH10116105A - 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置 - Google Patents

一般化予測制御システム及び脱硝制御装置

Info

Publication number
JPH10116105A
JPH10116105A JP28733996A JP28733996A JPH10116105A JP H10116105 A JPH10116105 A JP H10116105A JP 28733996 A JP28733996 A JP 28733996A JP 28733996 A JP28733996 A JP 28733996A JP H10116105 A JPH10116105 A JP H10116105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
control system
command value
generalized
operation amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28733996A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kokubo
隆 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP28733996A priority Critical patent/JPH10116105A/ja
Publication of JPH10116105A publication Critical patent/JPH10116105A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Safety Devices In Control Systems (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般化予測制御系に切り替わる際に、指令値
が大きくずれることがなくスムーズに切替を行うことの
できる一般化予測制御システムを提供すること 【解決手段】 一般化予測制御装置34を含む制御系3
1が待機中の時には、実際の指令値Vに基づいてバンプ
レス切替演算部36にて、演算処理部35の逆演算を行
い仮想操作量u′を求める。演算処理手段35はその仮
想操作量u′に基づいて演算処理をするため、結局演算
処理部35から出力される仮想指令値は実際の指令値と
同一或いは近似する値となる。従って、任意のタイミン
グで使用する制御系が切り替わり、自己31が選択され
た場合には、その仮想指令値がそのまま実際の指令値と
して出力されるので、切り替わる前後の実際の指令値は
ほとんど同じとなり、ステップ的に大きく異なることが
なく、制御対象物等は安定して動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般化予測制御シ
ステム及び脱硝制御装置に関するもので、特に、窒素酸
化物(NOx )を含む発電プラントの燃焼排ガスにアン
モニア(NH3 )を注入し触媒の作用下で窒素ガス
(N)および水蒸気(H2 O)に分解する脱硝手段に対
してアンモニア注入量指令値を与える脱硝制御装置に適
する装置(制御システム)に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、エネルギー需要の増加は、化石燃
料に頼る傾向が強く、化石燃料によるエネルギー供給量
が増大し、それに伴ないCO2 の排出量も増大してい
る。このため、地球温暖化の危機が叫ばれ、CO2 の排
出量を地球規模で規制しようとする動きがでている。こ
のような背景から、ガスタービンを備えた発電プラント
においては、ガスタービンサイクルと蒸気タービンサイ
クルを組み合わせた複合発電プラントが、高効率が期待
でき、ひいては、CO2 の削減にもつながるとして期待
されている。
【0003】図6はこのような複合発電プラントの概略
構成を示すもので、ガスタービン1と、その排ガス2を
熱源として蒸気を発生する排熱回収ボイラ3と、この発
生蒸気を駆動蒸気とする蒸気タービン4と、熱回収され
た排ガスを排気する煙突5とを備えている。さらに、ガ
スタービン1は、導入空気6を加圧する空気圧縮機7
と、加圧空気を燃料系統8から供給された燃料とともに
燃焼する燃焼器9と、燃焼により生じた燃焼ガスにより
作動されるタービン10と、負荷をとる発電機11とを
備えている。
【0004】また、排熱回収ボイラ3は、排ガス2が流
れる排ガスダクト12の上流から下流に沿って、過熱器
13,蒸発器14,脱硝装置15および節炭器16を備
えており、加熱器13で生じた蒸気を蒸気配管17によ
り蒸気タービン4に供給している。蒸気タービン4は、
排熱回収ボイラ3で発生した蒸気により作動されるター
ビン18と、負荷をとる発電機19と、タービン18で
仕事をした後の蒸気を復水する復水器20とを備えてい
る。
【0005】そして、復水器20からの復水は、給水配
管21により節炭器16に導かれ、ここでまず加熱され
た後、蒸気器14で蒸発され、蒸気はさらに過熱器13
で加熱されるようになっている。また、蒸気器14にお
いて、給水は強制循環または、温度差による自然循環を
しながら、加熱・蒸発が行われている。なお、図6で
は、タービン10,18はそれぞれ異なる発電機11,
19に接続されているが、同一の発電機に接続すること
もできる。
【0006】よく知られているように、このようなガス
タービン1と蒸気タービン4を組み合わせた複合発電プ
ラントやガスタービン1単独で発電を行う発電プラント
等においては、NOx は大気汚染物質となるため、その
大気への放出が厳しく規制されている。このために排ガ
ス流路中に脱硝装置15を設置している。
【0007】この脱硝装置15における脱硝方法の一つ
として、アンモニア注入系統23より触媒部22にアン
モニアを吹きかけてアンモニアを活性化し、NOx と反
応させてNOx を無害の窒素ガスと水蒸気とに還元分解
する方法がある。この方法は、一般的に触媒の温度特性
により300〜400℃で反応効率がよいため、図6に
示す複合発電プラントにおいては、蒸気器14と節炭器
16の間に設置される。なお、アンモニアは有害成分の
ため未反応アンモニアが排出されることは極力抑えなけ
ればならない。
【0008】このような排気ガスのアンモニアによる脱
硝反応プロセスには、以下のような考慮すべき点があ
る。
【0009】(1)アンモニアとNOx との反応は、触
媒を介しての化学反応であり、排気ガスの温度・流量・
圧力やアンモニア・NOx の濃度等の変動によって反応
特性が非線形に変化する。したがって、異なるプラント
の運転状態では、注入するアンモニア流量を同量変化さ
せても脱硝反応プロセスで排出されるNOx 量の変化は
等しくなららい。
【0010】(2)触媒部の入口・出口でのNOx 濃度
はガス分析計により常に測定されているが、ガス分析の
ため測定に要する無駄時間が非常に大きい(数十秒から
数分程度)。
【0011】(3)大気中への排出NOx 量および排出
アンモニア量には濃度規制あるいは流量規制がある。例
えば濃度規制の場合には、以下の制限を考慮しなければ
ならない。 ある時刻における排出NOx 量が、瞬間排出量規制値
N1ppmを越えないこと 1時間の平均排出NOx 量が、移動時間平均規制値N
2ppmを越えないこと ある時刻における排出アンモニア量が、瞬間排出量規
制値A1ppmを越えないこと 1時間の平均排出アンモニア量が、移動時間平均規制
値A2ppmをこえないこと なお、流量規制の場合には、上の〜の各規制値の単
位を濃度の代わりに流量と置いたものになる。
【0012】そして、ガスタービン排気ガスの脱硝制御
としては、従来の制御技術の主流である排出NOx 設定
値と排出NOx 測定値の偏差に基づいてPID制御等に
よりアンモニア流量を調整する方法があるが、このよう
なPID制御等によるフィードバック制御ではNOx
定に無駄時間の大きいシステムを安定かつ応答良く制御
することは難しい。また、ガスタービン(G/T)排気
ガス中の発生NOx 量に変化が起こった場合でも、無駄
時間は変化を検知できないため、最終的なプラントの煙
突(HRSG)からの排出NOx 量に変化が表われてか
らアンモニア流量を操作しても、無駄時間分だけ排出N
x 量を変えられない。
【0013】そこで、係る欠点を解決するため、フィー
ドフォワード信号を活用することが試みられている。一
例を示すと、例えば、特公平3ー42930号公報に開
示された発明がある。すなわち、ガスタービンから発生
するNOx 量は、ガスタービンの燃料流量,吸入してい
る空気の流量,温度等から推定できる。また、排出NO
x 量がある値となるよう、触媒でのアンモニアとNOx
の反応特性から、発生するNOx 量に対して注入するア
ンモニア流量を計算することができる。そこで、この推
定した発生NOx 量をフィードフオーワード信号として
アンモニア注入量を先行的に変化させ、脱硝制御性能の
向上をはかっている。
【0014】上記したように、従来の制御方法では、P
ID制御等によるフィードバック制御では十分な制御性
がえられないために、発生NOx 量を推定計算で求め、
この発生NOx 推定値を用い、注入するアンモニア流量
を反応特性から計算で求め、先行的に変えて制御性の向
上をはかってきた。
【0015】しかしながら、このような従来の制御方法
においては次のような問題があった。
【0016】(1)発生するNOx 量は制御周期ごとに
計測されたプロセス量を用いて推測され、注入するアン
モニア流量の計算に用いられている。アンモニアはこの
計算値を用いて、下位のアンモニア流量制御系で実際に
プロセスに注入される。アンモニア流量制御系には時間
遅れがあり、発生NOx 量の変化に対してアンモニア注
入量は時間遅れをもって変化する。このため、発生NO
x 量の変化時には、アンモニア注入量はアンバランスに
なり、排出NOx 量が変動する。
【0017】(2)発生NOx 推定値の精度がよくない
場合には、先行的に注入するアンモニア流量にずれを生
じる。このため、排出NOx 量に変動を生じる。
【0018】(3)また、触媒でのアンモニアとNOx
の反応率が、運転状態や経年変化などで変わるため、発
生NOx 量に基づいて排出NOx 量を目標とするアンモ
ニア注入量の計算も、運転状態や経年変化によりずれを
生じることがある。このため、排出NOx 量に変動を生
じる。
【0019】(4)排出NOx 量に規制値からずれを生
じた場合に、無駄時間分はフィードバックが働かない。
このため、排出NOx 量を規制値に戻すためには時間が
かかる。
【0020】(5)無駄時間のある制御対象であるた
め、従来のPID制御等の制御方式では、フィードバッ
クは強くかけられない。このため、排出NOx 量に目標
値とずれが生じても、戻すためには長時間を要する。
【0021】このような問題点は、推定計算した発生N
x 量を用いた静特性的なフィードファーワード制御に
強く依存した制御系を構成することによって生じる。す
なわち、従来の技術は、発生NOx 量について制御周期
ごとに静特性として推定演算を行い、注入するアンモニ
ア流量を静特性の値として推定計算している。このと
き、注入するアンモニアと発生したNOx の触媒での反
応の時間的なずれを考慮していないため、発生NOx
の変動時には発生NOx 量が目標値からの偏差を生じ
る。また、フィードバックによる制御の働きが弱いため
に、排出されるNOx 量に目標値と偏差が生じても、目
標値に戻すためには長時間を要することになる。
【0022】そこで、最近では、一般化予測制御(Ge
neralized Predictive Cont
rol:GPC)を用いて発電プラントの脱硝制御を行
うシステムが開発されている。このシステムは、例え
ば、脱硝反応プロセスの入出力信号の時間変化から将来
の排出NOx 量並びに排出アンモニア量を予測する脱硝
反応プロセスの動特性モデルを内蔵し、排出NOx 量の
履歴データ,アンモニア注入量の履歴データ及び運転ス
ケジュールなどにより将来の発生NOx 量を予測すると
ともに、その予測したデータと、与えられた過去の履歴
データとに基づいて将来の排出NOx 量並びに排出アン
モニア量をそれぞれの設定値にほぼ一致させるような将
来のアンモニア注入量を制御周期ごとに逐次予測演算
し、それに基づいて注入量の制御を行うようにしたもの
がある。
【0023】これにより、動特性を考慮したずれの少な
い的確なフィードフォワード制御と無駄時間を考慮した
強力なフィードバック制御を行うことができ、安定かつ
信頼性の高い脱硝制御を行うことができる。そして、係
るシステムについては、例えば計測自動制御学会論文集
Vol.32,No.6 (1996)の第912 頁〜第920 頁に「一般
化予測制御によるコンバインドサイクル発電プラントの
脱硝制御」というタイトルで、各種の制御が詳しく説明
されている。
【0024】上記したGPCを用いた制御では、上述し
た各種の条件を満足する高精度な制御が行えることが確
認されている。しかし、このGPCを用いた制御システ
ムを実際の発電プラントに適用することを考えると、以
下に示す新たな問題を生じる。
【0025】すなわち、実際の発電プラントの制御が有
効に機能するためには、プラントの動特性が制御システ
ムが内蔵する動特性モデルとなるべく一致している必要
がある。しかし、プラントの動特性はプラントの運転状
態により異なるため、複数の制御系(異なる動特性モデ
ルを有するGPC、プラント起動時の制御等)を組み合
わせ、それらを適宜切り替えて全体の制御を行うことに
なる。この場合、実際に制御を行う制御系と制御を行な
わないで待機状態にある制御系が混在することになる。
【0026】一方、アンモニアの注入量は、注入バルブ
の開度を調整することにより設定される。したがって、
注入バルブその他の設備の仕様等の要請から単位時間に
注入可能なアンモニア流量は上限がある。また、当然の
ことながら注入量をマイナスにすることはできない。よ
って、実際のアンモニア流量は、0〜上限値というよう
に、一定の範囲内という制限がある。しかし、GPCを
用いた制御システムで求められたアンモニア注入量が上
記範囲外になるような場合には、リミッタを働かせて限
度値にするような制御を行う。さらには、各種の理由に
基づいて操作員が、マニュアル操作(手動操作)で注入
バルブの開度を設定しアンモニア注入量を制御すること
がある。
【0027】上記したいずれの場合も、実際のアンモニ
ア注入量と、待機状態に有るGPCに基づいて決定され
たアンモニア注入量(計算値による指令値)が異なる。
そして、その後所定のタイミングで待機状態に有ったG
PCを用いて求められたアンモニア注入量に基づく制御
系に切り替わることがあり、係る切り替わり時では切り
替わり直前の指定アンモニア注入量(バルブ開度)と切
り替わり直後の指定アンモニア注入量(バルブ開度)と
が大きく異なることがある。すると、切替時に指定値
(量)が不連続となり、安定したシステム運用の点で好
ましくない。
【0028】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、少なくとも1つの一
般化予測制御系を含む複数の制御系を切り替えながら制
御対象物に対する制御を行うに際し、一般化予測制御系
に切り替わる際に、指令値が大きくずれることがなく、
スムーズに切替を行うことのできる一般化予測制御シス
テム及び脱硝制御装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る一般化予測制御システムでは、制御
対処物に対して指令値を発することのできる制御系を複
数用意し、それら複数の制御系を適宜切り替えて、いず
れか1つの制御系からの指令値に基づいて前記制御対象
物を動作させる制御システムであって、前記複数の制御
系の少なくとも1つが、一般化予測制御に基づいて指令
値を発するようにした一般化予測制御システムを前提と
する。そして、前記一般化予測制御を含む制御系が以下
の要件(1)〜(5)を備えるように構成した。 (1)少なくとも目標値と、過去複数回の制御対象物の
被制御値及び過去複数回の自己が求めた操作量に関する
履歴データに基づいて一般化予測を行い操作量を求める
一般化予測制御手段を持つ。 (2)前記一般化予測制御手段から出力される操作量に
対し所定の演算処理を行い指令値を求める指令値算出手
段を持つ。 (3)他の制御系から発せられる指令値が選択され、実
際の指令値として前記制御対象物側に与えられている場
合は、前記指令値算出手段の出力が前記実際の指令値に
なるような仮想操作量データを求めるとともに、求めた
各値を前記指令値算出手段及び前記一般化予測制御手段
にそれぞれ供給可能とする。 (4)他の制御系が選択されている待機中は、前記求め
た仮想操作量データを前記一般化予測制御手段が求めた
操作量データとみなして操作量の履歴データに格納し、
前記仮想操作量データに基づいて前記指令値算出手段を
動作させて仮想指令値を求める。 (5)自己が選択された際には、待機中に求めた仮想操
作量データを含む所定のデータに基づいて一般化予測制
御手段を動作させる(請求項1)。
【0030】要件(2)の指令値算出手段は、実施の形
態では、演算処理部35や前置補償器42に対応する。
また、要件(3)の仮想操作量データは、実施の形態で
は、仮想操作量u′と、仮想操作量変位分Δu′の2つ
により実現されている。なお、システム構成によって
は、一方でももちろん良い。さらに、指令値算出手段は
一般化予測制御手段から出力される操作量をそのままス
ルーして、操作量をその制御系にとっての指令値として
出力するものも含む。そして、その場合には、要件
(3)の逆演算も実質的には行われず、実際の指令値を
仮想操作量データとして各部に送ることになる。また、
要件(4)における仮想指令値は必ずしも実際の指令値
と完全に同一になっている必要はなく、近似した値とな
っていればよい。つまり、仮想操作量データは、そのよ
うに仮想指令値が実際の指令値に近似する程度になって
いれば、要件(4)を具備する。ここで、近似した値と
は、実際の指令値を発する制御系が切り替わったとき
に、下流系(制御対象物や下位制御系等)に対する動作
に実用上悪影響を与えない程度のものである。
【0031】本発明では、一般化予測制御を含む制御系
が待機中の時には、要件(4)に従い、指令値算出手段
からは、実際の指令値と同一或いは近似する値が仮想指
令値として出力されている。従って、任意のタイミング
で使用する制御系が切り替わり、自己が選択された場合
には、その仮想指令値がそのまま実際の指令値として出
力される。従って、切り替わる前後の実際の指令値はほ
とんど同じとなり、ステップ的に大きく異なることがな
く、制御対象物等は安定して動作する。
【0032】また、待機中は、一般化制御手段に仮想操
作量データが履歴データとして蓄積されており、自己が
選択された場合には、その仮想操作量データを含むデー
タに基づいて操作量が求められる。そして、直近の過去
何回かの操作量の履歴データは、切り替わる前に制御対
象物に与えられていた実際の指令値と等価の仮想指令値
を得るためのものであるので、切り替わり直後に求めら
れる操作量も、急激に変化することはなくなり、なめら
かに変化する。よって、下流側の測定対象物や、下位制
御系の動作も安定化する。
【0033】また、制御システム構成としては、各種の
ものを採ることができ、一例をあげると、上位制御系か
ら出力される指令値を下位制御系の制御目標値として前
記下位制御系で前記制御対象物に対する指令を与えるよ
うにしたカスケード制御方式であって、少なくとも前記
一般化予測制御を含む制御系が、前記上位制御系に適用
されるようにすることができる(請求項2)。これは、
第2〜第4の実施の形態で実現されている。もちろん、
第1の実施の形態のように、下位制御系がないシステム
構成となっていても良い。
【0034】また、他の制御系は、例えば、手動操作に
よるものや、起動制御、出力リミッタ等各種の手動・自
動制御が適用できる。そしてさらに請求項3に規定する
ように、一般化予測制御を含む制御系を複数用意し、任
意の一般化予測制御を含む制御系を択一的に選択可能す
るようにしても良い。
【0035】そして、請求項3のように、一般化予測制
御を含む制御系が複数存在する場合には、各制御系は同
一の構成として、通常はバックアップ用に一方を待機系
としても良く、或いは、それぞれ異なるモデルに基づい
て操作量を求めるようになっており、制御対象物の状態
に適した所定の制御系を選択可能としてもよい(請求項
4)。特に請求項4のように構成すると、最大値及び最
小値選択と異なり、条件に応じた(適した)制御系を選
択して制御対象物を制御することにより、より高精度な
制御を行うことができる。
【0036】また、一般化予測制御を含む制御系の演算
処理速度は、全体を同一としても良く、或いは部分的に
異ならせても良い。そして、異ならせる場合の一例とし
ては、請求項5に規定するように、前記一般化予測制御
手段からは、操作量の変位分を出力し、その変位分を積
分処理して操作量を求め、その求めた操作量を前記指令
値算出手段に与えるように構成されるとともに、一般化
予測制御手段を遅い演算周期で実行し、前記指令値算出
手段を速い演算周期で実行するようにすることができ
る。そして、その場合に、前記積分処理をする積分回路
を構成する、前記一般化予測制御手段から出力される前
記変化分と前回の操作量を加算する加算手段を前記遅い
演算周期で実行するとともに、前回の操作量を前記加算
手段に与える遅延手段を前記速い演算周期で実行するよ
うに構成することができる(請求項5)。
【0037】すなわち、一般化予測制御は、大きな無駄
時間を持つため演算速度を遅くし、適当に長い制御周期
を選ぶことにより制御演算量を節約できる。一方、外乱
除去等に対しては短い制御周期で補償を行った方が制御
性が向上するため、指令値算出手段は演算速度を速く
し、制御結果の向上を図る。
【0038】そして、遅延手段を速い演算周期で処理す
るようにしたため、使用する制御系が切り替わり、自己
が選択された場合に、できるだけ直前に求めた仮想操作
量に基づいて積分処理ができ、より誤差が少なくなる。
また、加算手段を遅い演算周期で実行することにより、
上記した無駄時間を持つシステムにおける制御演算量の
節約を図ることができるとともに、自己が選択されてい
る場合と待機中との加算処理するタイミング及び結果が
等しくなる。
【0039】そして、本発明に係る脱硝制御装置では、
請求項1〜5のいずれかに記載の一般化予測制御システ
ムに基づいて、発電プラントで発生する窒素酸化物を抑
制するためのアンモニア注入量を決定する脱硝制御を行
うようにした(請求項6)。これにより、複数の制御系
を適宜切り替えてプラントを制御しても、制御対象物と
なるプラントに与える指令値等が切替時に急変すること
がないので、動作が安定する。よって、実機での運転が
可能となる。
【0040】
【発明の実施の態様】図1は、本発明の好適な実施の形
態の一例を示している。同図に示すように、制御対処物
30に対して指令値Vを発する制御系を複数用意し、そ
れら複数の制御系を適宜切り替えて、いずれか1つの制
御系からの指令値Vに基づいて制御対象物30を動作さ
せるものに適用される。そして、複数の制御系のうち少
なくとも1つは一般化予測制御を含む制御系としてい
る。
【0041】本例では、説明の便宜上2つの制御系を備
えた例を示している。つまり、一般化予測制御を含む制
御系31と、それとは別の制御系32とを切替スイッチ
33で択一的に選択し、いずれかの制御系31,32か
らの出力(指令値)を実際の指令値Vとして制御対象物
30に与えるようになっている。そして、制御対象物
は、係る指令値Vに基づいて動作し、その結果が被制御
量yとして出力されるようになっている。
【0042】他の制御系32とは、手動命令を与えるよ
うになっていたり、起動時など特別な運転状況下におけ
る特殊な制御を行うための制御装置であったりする。さ
らには、他の制御系32も一般化予測制御を含む制御系
であっても良い。そして、その他の制御系32の出力
は、切替スイッチ33の入力端子bに与えられるように
なっている。
【0043】一般化予測制御は、過去に与えた操作量u
(一般化予測制御装置の出力がそのまま制御対象物30
に与えられる場合には、指令値Vとなる)や、その時の
制御結果(被制御量y)等の過去複数回にわたる履歴デ
ータと、今後の目標値rを与え、最適な操作量uを求め
るもので、概念的に示すと、図2(A)のように現せ
る。すなわち、被制御対象物30の動特性をモデル化
し、その動特性モデル34aを内蔵する。この動特性モ
デルに、被制御量yと操作量uを逐次与え、過去の履歴
データを作成し、その履歴データに基づいて今後の応答
(被制御量)を予測する。
【0044】そして、その予測された被制御量yと未来
の目標値rを最適化部34bに与え、そこにおいて、以
下の,の条件を満たすような操作量uを決定し、そ
れを出力するようにしている。なお、具体的な演算処理
等については、従来公知の一般に行われている一般化予
測制御と同等のものを適宜使用できるので、その詳細な
説明を省略する。
【0045】目標値rと被制御量yとの差である制御
偏差(同図(C)中ハッチングで示す部分)が小さくな
り、 操作量uをあまり動かさないようにする(Δuを0に
近づける)。
【0046】さらに、本例では、一般化予測制御を含む
制御系31として、係る一般化予測制御を行う一般化予
測制御装置34に加え、その制御装置34から出力され
る操作量uに対して所定の演算処理を行い、最終的な指
令値Vを求める演算処理部35を設けている。そして、
この演算処理部35の出力を切替スイッチ33の入力端
子aに与えるようになっている。
【0047】ここで本発明では、バンプレス切替演算部
36を設けている。このバンプレス切替演算部36は、
ある入力値が与えられたときに、上記の演算処理部35
で行う演算処理の逆演算を実行し、その演算結果を出力
するようになっている。換言すると、あるデータXを演
算処理部35に与えたときに、その演算処理部35で所
定の演算処理をした結果が実際の制御対象物30に与え
られる指令値VになるようなデータXをバンプレス切替
演算部36で求めることになる。そして、具体的な接続
構造は、切替スイッチ33の出力(指令値V)を与える
ように接続し、また、演算結果u′(Δu′)を、一般
化予測制御装置34に与えるように接続している。
【0048】さらに、より具体的な構造について説明す
ると、図1(B)のようになっている。すなわち、一般
化予測制御装置34には、過去の履歴データを保持する
データ保持部37と、そのデータ保持部37に蓄積され
た履歴データと、目標値rとを受け取り、操作量U(そ
の変位量Δu)を決定する操作量決定部38とを備えて
いる。この操作量決定部38が、図2(A)に示すモデ
ル34aと最適化部34bの2つの機能を有している。
さらにこのデータ保持部37には、制御対象物30側か
ら被制御量yが与えられ、また、操作量決定部38から
出力される操作量u(Δu)が与えられるようになって
いる。
【0049】そしてさらに、本例では、バンプレス切替
演算部36からの出力を受け取り可能とするために、切
替スイッチ39を設け、その切替スイッチ39の入力端
子aには操作量決定部38の出力を接続し、入力端子b
にはバンプレス切替演算部36の出力を接続するように
している。そして切替スイッチ39の出力を一般化予測
制御装置34の出力とし、演算処理部35に接続するよ
うになっている。さらに、切替スイッチ39は、上記し
た切替スイッチ33と連動していて同一タイミングで切
り替わり、ともに入力端子aの状態と、ともに入力端子
bの状態をとるようになっている。
【0050】係る構成にすることにより、例えば切替ス
イッチ33,39を入力端子a側に切り替えていると、
操作量決定部38で求めた操作量u(Δu)が切替スイ
ッチ33aをスルーするため、その操作量u(Δu)に
基づいて演算処理部35にて所定の演算処理をし、指令
値Vを求める。そして、その求めた指令値Vは、切替ス
イッチ33を介して制御対象物30に与えられる。ま
た、一般化予測制御装置34内では、自己(操作量決定
部38)が求めた操作量データをデータ保持部37に与
えるようになっている。もちろん、他の制御系32から
の指令は、切替スイッチ33で遮断され、制御対象物3
0側には伝達されない。
【0051】なお、バンプレス切替演算部36では、演
算処理部35の出力である実際の制御対象物30への指
令値Vに基づいて逆演算処理し、演算処理部35の出力
が係る指令値Vになるようにするための入力データを求
めるため、そのバンプレス切替演算部36の出力u′
(Δu′)は、実際の演算処理部35への入力である操
作量u(Δu)と等しくなる。
【0052】この状態で、切替スイッチ33,39が入
力端子b側に切り替わりると、制御対象物30に対する
指令値Vは、他の制御系32から与えられるようにな
る。この時、従来であれば一般化予測制御装置34での
予測(操作量の決定)は、他の制御系32から与えられ
る実際の指令値Vと関係なく予測しているため、演算処
理部35の出力(切替スイッチ33の入力端子aへ与え
られる指令値)は、実際の指令値Vと異なる。
【0053】しかし、本例では、実際の指令値Vがバン
プレス切替演算部36に与えられ、逆演算処理されるこ
とにより、バンプレス切替演算部36の出力には、演算
処理部35の出力が実際に制御対象物30に与えられる
指令値Vになるような演算処理部35への入力値(仮想
操作量データ)u′(Δu′)が得られる。そして、係
る仮想操作量データが、切替スイッチ39を介して演算
処理部35に与えられることになるため、そこで演算処
理して得られた仮想指令値V′(切替スイッチ33が入
力端子bと接続されているため、その仮想指令値V′は
そこにおいて遮断されている)は、実際の指令値Vとほ
ぼ一致した値となる。また、係る仮想操作量データu′
(Δu′)は、切替スイッチ39を介してデータ保持部
37に与えられる。
【0054】その結果、任意のタイミングで切替スイッ
チ33,39が入力端子a側に切り替わったとしても、
切り替わる瞬間の各スイッチ33,39の両入力端子
a,bへ与えられている値は、ほぼ等しくなっている。
従って、スイッチの切り替わり直後に指令値Vが極端に
変わることがない。また、このように待機状態(他の制
御系が機能している)にある一般化予測制御装置34内
には、仮想操作量データが蓄積されるので、たとえ待機
状態であっても一般化予測をすることが可能となる。し
かも、その時一般化予測制御装置34内に蓄積される履
歴データは、演算処理部35が実際の指令値Vとほぼ同
じ仮想指令値V′を出力するような値となっているの
で、スイッチが入力端子a側に切り替わり実際の指令値
を出すための操作量u(Δu)を求めるようになった場
合でも、上記した一般化予測制御の条件に従い操作量
の変位量は小さくするように制御されるため、やはり、
切り替わり後に制御系31から出力される実際の指令値
Vが、直前まで他の制御系32から与えられていた指令
値に対して急激に変動することもない。よって、制御対
象物30に対して与える指令値Vは、スムーズに変動す
るので、制御対象物30も安定して動作可能となる。
【0055】なお、上記した図1に示す第1の実施の形
態では、制御系31,32の出力をそのまま制御対象物
30に与えるように構成した例について説明したが、本
発明はこれに限ることはなく、例えば、切替スイッチ3
3と制御対象物30の間にさらに所定の制御系を実装す
るようにし、カスケード制御を行うようにしたシステム
にも適用できる。
【0056】すなわち、一例を示すと、図3のように、
切替スイッチ33の下流側に下位制御系40を設け、そ
の下位制御系40から最終的な被制御対象物30に対す
る制御命令を出力するようにすることがある。この場合
に、制御系31,32の出力(指令値)は、下位制御系
40の制御目標値となり、両制御系31,32は、カス
ケード制御の上位制御系となる。このような場合でも、
基本的なスイッチの切替に伴う上位制御系31の作用効
果は、上記したのと同様に行える。
【0057】図4は、本発明の第3の実施の形態を示し
ており、発電プラントの脱硝制御に適用した例を示して
いる。本例は、一般化予測制御部を備えた上位制御系3
1,他の制御系32でアンモニアの流量指令値を求め、
下位制御系40では、上位制御系31,32で求めたア
ンモニア流量を制御目標値とし、実際のプラント30内
でのアンモニア流量が係る制御目標値となるように制御
するようにしている。具体的には、所望のアンモニア流
量を供給するための注入バルブの開度を求め、注入バル
ブに対してバルブ開度情報を送るようになっている。
【0058】次に各部について説明する。上位制御部3
1は、一般化予測制御部34′を有している。この一般
化予測制御部34′は、図1(B)に示すデータ保持部
37と操作量決定部38を備えたものに相当し、外部か
ら目標値・設定値として、最終的にプラントから排出さ
れるNOx 流量rが与えられ、プラント30からは、最
終的な煙突(図6中符号5)から排出されるHRSG出
口のNOx 流量(被制御量y)及び、ガスタービン(図
6中符号10)から排出されるG/T出口のNOx 流量
W1の履歴データを受け取るようになっている。さら
に、その一般化予測制御部34′で求めた操作量変化分
Δuも履歴データとして格納するようになっている。そ
して、それら4つのデータ(履歴データについては、過
去複数回分)を用い、動特性モデルに基づいて将来の被
制御量を予測するとともに、操作量変化分Δuを求め出
力するようになっている。
【0059】そして、その一般化予測制御部34′の出
力を、切替スイッチ39aの入力端子aに接続し、係る
切替スイッチ39aを介して積分回路41に与え、そこ
において所定の演算周期に基づいて積分処理を行うこと
により操作量uを求めるようになっている。この積分回
路41は、図から明らかなように、一般化予測制御部3
4′からの出力系統に直列に挿入された加算器41a
と、その加算器41の下流側の分岐点と、加算器41と
の間に装着された遅延素子41bとから構成されてい
る。なお、この積分回路41自体の構成は、従来公知の
ものである。
【0060】さらに、加算器41aと分岐点との間に
は、切替スイッチ39bが挿入されており、加算器41
aの出力は、切替スイッチ39bの入力端子aに与えら
れるようになっている。そして、両切替スイッチ39
a,39bは、連動しており、ともに入力端子aとなる
状態と、ともに入力端子bとなる状態の2つの状態を切
り替え制御されるようになっている。そして、この2つ
の切替スイッチ39a,39bが、第1の実施の形態に
おける切替スイッチ39に対応する。
【0061】さらに、本例では、積分回路41の出力を
前置補償器42に与え、そこにおいて所定の演算処理を
行い、一般化制御部34′を含んだ上位制御系31のア
ンモニア流量指令値Vを求めるようになっている。すな
わち、一般化予測制御は、プラントを線形化した動特性
モデルで仮定し、各種の予測を行うようにしたが、実際
の制御対象(プラント)は非線形性を有する。そこで、
係る非線形性を補償するために反応特性関数をf(x)
とすると、その逆関数f-1(x)を用い、下記式に基づ
いて前置補償を行う。
【0062】V=w1f-1(u/w1) 但し、w1は発生NOx 量,uは操作量 このように、一般化予測制御と前置補償を行うことによ
り、前者でフィードバック性能を向上させ、また、後者
で外乱補償性を向上させつつ非線形性の補償を行うこと
ができ、より高精度な制御が可能となる。
【0063】さらにまた、本発明では複数の制御系を有
しているシステムを前提としているので、前置補償器4
2の出力を切替スイッチ33の入力端子aに与え、係る
切替スイッチ33を介して下位制御系のNH3 流量制御
部40に与えるようになっている。
【0064】またこの切替スイッチ33は、合計4つの
入力端子a,b1,b2,b3を有しており、4つの入
力端子のうち択一的に選択された1つの入力端子と出力
端子とを導通するようにしている。そして、残りの入力
端子には、他の制御系33としての起動制御系からの指
令値(b1)や、上下限を規定するリミッタ(b2)
や、手動命令装置からの指令値(b3)がそれぞれ与え
られるようになっている。
【0065】ここで本発明では、第1の実施の形態と同
様に、切替スイッチ33の出力端子にバンプレス切替演
算部36を接続している。そして、バンプレス切替演算
部36には、与えられたデータに対して前置補償器42
における演算処理と逆演算を行って仮想操作量u′を求
める機能と、さらに微分処理を行い仮想操作量変化分Δ
u′を求める機能を備えている。さらに本例では、プラ
ント30において実際に供給されているアンモニア流量
W2をプラント30から与えられるようになっており、
その与えられたデータW2に基づいてアンモニア流量制
御部40での逆演算を行った後、上記と同様に前置補償
器の逆演算をして仮想操作量u′や仮想操作量変位分Δ
u′を求めることができるようになっている。
【0066】そして、上記のようにして求めた仮想操作
量uを、切替スイッチ39bの入力端子bに与え、ま
た、仮想操作量変位分Δu′を、フィルタ43を介して
切替スイッチ39bの入力端子bにそれぞれ与えるよう
になっている。
【0067】さらに、本例では、上位制御系31を演算
周期の異なる第1制御部(遅い演算周期)31aと第2
制御部(速い演算周期)32bとから構成し、上記した
上位制御系31を構成する各部をいずれかの制御部に組
み込んでいる。すなわち、外乱除去に対しては短い制御
周期で補償を行った方が制御性が向上するのに対し、大
きな無駄時間を持つシステムに対しては適当に長い制御
周期を選ぶことにより制御演算量を節約できる。
【0068】そこで、上記原理に従い、第1制御部31
aは、一般化予測制御部34′を備え、そこで操作量の
変化分Δuを求め、その出力を切替スイッチ39aの入
力端子aに与えるようになっている。そして、係る切替
スイッチ39aと加算器41aが第1制御部31aに組
み込まれ、それ以外の素子・回路は速い演算周期の第2
制御部31bに組み込まれる。そして、上記したように
フィルタ43を設けたのは、バンプレス切替演算部36
が早い周期で動作し、これに対し切替スイッチ37a
は、遅い周期で動作する。従って、フィルタ43を用い
ることにより、係る演算周期の差を解消し、第1制御部
31aの動作タイミングに合わせて切替スイッチ39a
に仮想操作量変位分Δu′を与えるようになっている。
【0069】さらに、積分回路41を両制御部31a,
31bに跨ぐようにして設置している。つまり、加算器
41aは第1制御部31aに設け、遅延素子41bは第
2制御部31bに設けるようにしている。このように、
遅延素子41bを第2制御部31bに設けたため、切替
スイッチ39bが入力端子b側に切り替わり、バンプレ
ス切替演算部36で求めた仮想操作量u′に基づいて動
作する時から再度入力端子aに切り替わるような場合
に、最新の操作量(仮想操作量)に基づいて積分処理が
できるようになる。また、加算器41aを第1制御部3
1aに設置することにより、遅い演算周期で操作量を求
めることにより、上記した無駄時間を持つシステムにお
ける制御演算量の節約を図ることができる。
【0070】上記のように構成することにより、第1の
実施の形態と同様に、切替スイッチ33,39a,39
bが入力端子a側に接続されている場合には、一般化予
測制御に基づいて求められた指令値Vがアンモニア流量
制御部40に与えられ、係る指令値Vになるようなバル
ブ開度が求められ、プラント30側に制御命令を送るよ
うになる。そして、プラント30から得られる各種の履
歴データ等に基づいて、精度良く一般化予測制御が行わ
れる。
【0071】一方、切替スイッチ33が入力端子b1〜
b3のいずれかに切り替わり、別の制御系32からの指
令値Vに基づいてアンモニア流量制御部40が動作する
場合には、切替スイッチ39a,39bも入力端子b側
に切り替わる。そして、バンプレス切替演算部36に
て、現在の別の制御系32から与えられる指令値Vが制
御系31の出力でもなるような仮想操作量u′及び仮想
操作量変位分Δu′が求められ、前者に基づいて前置補
償器42が所定の演算処理を行うことにより、仮想指令
値V′を求める。また、後者に基づいて一般化予測制御
への履歴データの格納が行われる。
【0072】これにより、別の制御系32から指令値が
与えられているときの切替スイッチ33における入力端
子aに与えられるデータも、実際の指令値Vとほぼ等し
い値となる。その結果、再度切替スイッチ33,39
a,39bが切替わり入力端子aが接続されるようにな
っても、スムーズに切り替わり、切替に伴う下位制御系
40,プラント30への影響が可及的に抑制される。
【0073】図5は、本発明の第4の実施の形態につい
て示している。本実施の形態では、複数の制御系に、一
般化予測制御を含む制御系を2個以上設置した例を示し
ている。なお、図示の場合には、便宜上2個のみの制御
系からシステムが構成されているが、一般化予測制御を
含んだ制御系を3個以上用いても良く、また、一般化予
測制御を含まない他の制御系を設けてももちろん良い。
【0074】そして、図は、一方の上位制御系で求め
られたアンモニア流量指令値Vが下位制御系であるアン
モニア流量制御部40に与えられている状態を示してい
る。この時、他方の上位制御系の切替スイッチ39
a,39bは、入力端子b側に切り替わっているので、
バンプレス切替演算部36で求められたデータu′に基
づいて前置補償器42が動作し、切替スイッチ33の入
力端子bに与えられる仮想指令値V′と実際の指令値V
がほぼ等しい値となる。またΔu′に基づいて一般化予
測制御部34′が動作する。
【0075】よって、切替スイッチ33が、入力端子b
側に切り替わった場合には、その直前の上位制御系お
ける仮想操作量u′,仮想指令値V′並びに仮想操作量
変位分Δu′は、上位制御系の実際の各値とそれぞれ
ほぼ一致した値を取っているので、各部でその値が急激
に変動することがなく、アンモニア流量制御部40に与
えられる指示(アンモニア流量指令値V)は、なめらか
に変動していき、安定したシステムが構築される。
【0076】なお、本実施の形態のように、一般化予測
制御を複数設ける場合では、各制御系が異なる運転状況
(動特性モデル)について対応したものでも良く、或い
はシステムの安全性を高めるために同一の制御系を用意
し、一方を待機系にするタイプのものでも良い。
【0077】なおまた、上記した各実施の形態で示す操
作量u,操作量変位分Δuは、それぞれ1個からなるも
のでもよく、或いは下記のように複数のデータからなる
ベクトル成分でも良い。
【0078】u=[u1,u2,…um] Δu=[Δu1,Δu2,…Δum]
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明に係る一般化予測制
御システム及び脱硝制御装置では、待機中は、実際の指
令値を受け取り、指令値算出手段の出力がその実際の指
令値とほぼ等しい仮想指令値となるので、少なくとも1
つの一般化予測制御系を含む複数の制御系を切り替えな
がら制御対象物に対する制御を行うに際し、一般化予測
制御系に切り替わる際に、指令値が大きくずれることが
なく、スムーズに切替を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】一般化予測制御装置を説明する図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す図である。
【図6】発電プラントにおける脱硝制御システムの概略
構成を示す図である。
【符号の説明】
30 制御対象物・プラント 31 制御系(一般化予測制御を含む) 32 他の制御系 34 一般化予測制御装置 34′ 一般化予測制御部 35 演算処理部(指令値算出手段) 36 バンプレス切替演算部(仮想操作量データを求め
る手段) 40 下位制御系・アンモニア流量制御部 41 積分回路 41a 加算器 41b 遅延素子 42 前置補償器(指令値算出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05B 7/02 G05B 23/02 R 9/03 G05D 21/00 A 11/32 B01D 53/34 17/02 129E 23/02 53/36 ZABC G05D 21/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対処物に対して指令値を発すること
    のできる制御系を複数用意し、それら複数の制御系を適
    宜切り替えて、いずれか1つの制御系からの指令値に基
    づいて前記制御対象物を動作させる制御システムであっ
    て、 前記複数の制御系の少なくとも1つが、一般化予測制御
    に基づいて指令値を発するようにした一般化予測制御シ
    ステムにおいて、 前記一般化予測制御を含む制御系が以下の要件(1)〜
    (5)を備えたことを特徴とする一般化予測制御システ
    ム。 (1)少なくとも目標値と、過去複数回の制御対象物の
    被制御値及び過去複数回の自己が求めた操作量に関する
    履歴データに基づいて一般化予測を行い操作量を求める
    一般化予測制御手段を持つ。 (2)前記一般化予測制御手段から出力される操作量に
    対し所定の演算処理を行い指令値を求める指令値算出手
    段を持つ。 (3)他の制御系から発せられる指令値が選択され、実
    際の指令値として前記制御対象物側に与えられている場
    合は、前記指令値算出手段の出力が前記実際の指令値に
    なるような仮想操作量データを求めるとともに、求めた
    各値を前記指令値算出手段及び前記一般化予測制御手段
    にそれぞれ供給可能とする。 (4)他の制御系が選択されている待機中は、前記求め
    た仮想操作量データを前記一般化予測制御手段が求めた
    操作量データとみなして操作量の履歴データに格納し、
    前記仮想操作量データに基づいて前記指令値算出手段を
    動作させて仮想指令値を求める。 (5)自己が選択された際には、待機中に求めた仮想操
    作量データを含む所定のデータに基づいて一般化予測制
    御手段を動作させる。
  2. 【請求項2】 上位制御系から出力される指令値を下位
    制御系の制御目標値として前記下位制御系で前記制御対
    象物に対する指令を与えるようにしたカスケード制御方
    式であって、 少なくとも前記一般化予測制御を含む制御系が、前記上
    位制御系に適用されていることを特徴とする一般化予測
    制御システム。
  3. 【請求項3】 一般化予測制御を含む制御系を複数用意
    し、 任意の一般化予測制御を含む制御系を択一的に選択可能
    としたことを特徴とする請求項1または2に記載の一般
    化予測制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、複数の一般化予測制
    御を含む制御系が、それぞれ異なるモデルに基づいて操
    作量を求めるようになっており、 制御対象物の状態に適した所定の制御系を選択可能とし
    たことを特徴とする一般化予測制御システム。
  5. 【請求項5】 一般化予測制御を含む制御系が、前記一
    般化予測制御手段からは、操作量の変位分を出力し、そ
    の変位分を積分処理して操作量を求め、その求めた操作
    量を前記指令値算出手段に与えるように構成されるとと
    もに、一般化予測制御手段を遅い演算周期で実行し、前
    記指令値算出手段を速い演算周期で実行するようにし、 かつ、前記積分処理をする積分回路を構成する、前記一
    般化予測制御手段から出力される前記変化分と前回の操
    作量を加算する加算手段を前記遅い演算周期で実行する
    とともに、前回の操作量を前記加算手段に与える遅延手
    段を前記速い演算周期で実行するようにしたことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般化予測
    制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の一般化
    予測制御システムに基づいて、発電プラントで発生する
    窒素酸化物を抑制するためのアンモニア注入量を決定す
    る脱硝制御を行うようにしたことを特徴とする脱硝制御
    装置。
JP28733996A 1996-10-11 1996-10-11 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置 Pending JPH10116105A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28733996A JPH10116105A (ja) 1996-10-11 1996-10-11 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28733996A JPH10116105A (ja) 1996-10-11 1996-10-11 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10116105A true JPH10116105A (ja) 1998-05-06

Family

ID=17716099

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28733996A Pending JPH10116105A (ja) 1996-10-11 1996-10-11 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10116105A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008165419A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Toshiba Corp 無線装置の電源制御装置、およびこれを利用した無線型コントローラ、無線型センサ、センサネットワークシステム、並びに無線端末の電源制御方法
JP2009294879A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Fuji Electric Systems Co Ltd モデル予測制御装置
JP2010198517A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daihatsu Motor Co Ltd 可変構造制御装置
WO2012105089A1 (ja) * 2011-01-31 2012-08-09 三菱重工業株式会社 安全装置、安全装置の演算方法
US8480862B2 (en) 2005-07-07 2013-07-09 Mks Instruments, Inc. Ozone system for multi-chamber tools
CN104932265A (zh) * 2015-06-07 2015-09-23 陈亮 一种基于数学模型的烟气脱硝的控制***
WO2016092872A1 (ja) * 2014-12-11 2016-06-16 富士電機株式会社 制御装置、そのプログラム、プラント制御方法
CN105929695A (zh) * 2016-07-08 2016-09-07 国网浙江省电力公司电力科学研究院 一种基于扰动模型的脱硝控制***广义预测控制方法
CN106094526A (zh) * 2016-07-08 2016-11-09 国网浙江省电力公司电力科学研究院 一种广义预测工程化应用于脱硝控制***的方法
CN107015480A (zh) * 2017-05-17 2017-08-04 江苏商贸职业学院 一种基于广义预测控制与物联网的智能温室灌溉***
CN107121927A (zh) * 2017-05-17 2017-09-01 江苏商贸职业学院 一种基于广义预测控制的灌溉***
CN108646794A (zh) * 2018-05-03 2018-10-12 山东国电发电工程有限公司 提高脱硝喷氨量监控可靠性的方法和***
JP2019145098A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 富士電機株式会社 制御装置、制御方法及びプログラム
WO2019198793A1 (ja) * 2018-04-13 2019-10-17 三菱日立パワーシステムズ株式会社 冷却空気調整弁の弁開度決定装置、ディスクキャビティ目標温度決定装置、およびディスクキャビティ温度制御装置
CN111505940A (zh) * 2020-04-24 2020-08-07 山东交通学院 一种具有未来nox排放量预测功能的烟气脱硝控制方法
CN114345126A (zh) * 2022-01-04 2022-04-15 神华神东电力有限责任公司 喷氨控制方法及喷氨控制装置

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8480862B2 (en) 2005-07-07 2013-07-09 Mks Instruments, Inc. Ozone system for multi-chamber tools
JP2008165419A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Toshiba Corp 無線装置の電源制御装置、およびこれを利用した無線型コントローラ、無線型センサ、センサネットワークシステム、並びに無線端末の電源制御方法
JP2009294879A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Fuji Electric Systems Co Ltd モデル予測制御装置
JP2010198517A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Daihatsu Motor Co Ltd 可変構造制御装置
WO2012105089A1 (ja) * 2011-01-31 2012-08-09 三菱重工業株式会社 安全装置、安全装置の演算方法
CN103238122A (zh) * 2011-01-31 2013-08-07 三菱重工业株式会社 安全装置、安全装置的运算方法
US9753437B2 (en) 2011-01-31 2017-09-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Safety device and computation method for safety device
WO2016092872A1 (ja) * 2014-12-11 2016-06-16 富士電機株式会社 制御装置、そのプログラム、プラント制御方法
JPWO2016092872A1 (ja) * 2014-12-11 2017-08-10 富士電機株式会社 制御装置、そのプログラム、プラント制御方法
CN104932265A (zh) * 2015-06-07 2015-09-23 陈亮 一种基于数学模型的烟气脱硝的控制***
CN104932265B (zh) * 2015-06-07 2017-10-03 陈亮 一种基于数学模型的烟气脱硝的控制***
CN106094526A (zh) * 2016-07-08 2016-11-09 国网浙江省电力公司电力科学研究院 一种广义预测工程化应用于脱硝控制***的方法
CN105929695A (zh) * 2016-07-08 2016-09-07 国网浙江省电力公司电力科学研究院 一种基于扰动模型的脱硝控制***广义预测控制方法
CN106094526B (zh) * 2016-07-08 2019-04-19 国网浙江省电力公司电力科学研究院 一种广义预测工程化应用于脱硝控制***的方法
CN107015480A (zh) * 2017-05-17 2017-08-04 江苏商贸职业学院 一种基于广义预测控制与物联网的智能温室灌溉***
CN107121927A (zh) * 2017-05-17 2017-09-01 江苏商贸职业学院 一种基于广义预测控制的灌溉***
JP2019145098A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 富士電機株式会社 制御装置、制御方法及びプログラム
WO2019198793A1 (ja) * 2018-04-13 2019-10-17 三菱日立パワーシステムズ株式会社 冷却空気調整弁の弁開度決定装置、ディスクキャビティ目標温度決定装置、およびディスクキャビティ温度制御装置
JP2019183783A (ja) * 2018-04-13 2019-10-24 三菱日立パワーシステムズ株式会社 冷却空気調整弁の弁開度決定装置、ディスクキャビティ目標温度決定装置、およびディスクキャビティ温度制御装置
US11536197B2 (en) 2018-04-13 2022-12-27 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Valve opening degree determination device for cooling-air adjustment valve, disk cavity target temperature determination device, and disk cavity temperature control device
CN108646794A (zh) * 2018-05-03 2018-10-12 山东国电发电工程有限公司 提高脱硝喷氨量监控可靠性的方法和***
CN111505940A (zh) * 2020-04-24 2020-08-07 山东交通学院 一种具有未来nox排放量预测功能的烟气脱硝控制方法
CN114345126A (zh) * 2022-01-04 2022-04-15 神华神东电力有限责任公司 喷氨控制方法及喷氨控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0148028B1 (ko) 질소산화물 제거 조절장치
JPH10116105A (ja) 一般化予測制御システム及び脱硝制御装置
Prasad et al. A local model networks based multivariable long-range predictive control strategy for thermal power plants
CN101118054B (zh) 利用集成功能块的蒸汽温度控制
JP2554836B2 (ja) 脱硝制御装置
CA2747047C (en) Steam temperature control using dynamic matrix control
US20080147289A1 (en) Methods and apparatus to facilitate gas turbine fuel control
JP6761368B2 (ja) 脱硝制御装置および脱硝制御方法
EP1336036B1 (en) Fuel gas moisturization system level control
JP3500208B2 (ja) 脱硝制御装置
JP3410823B2 (ja) 脱硝制御装置
JPH0633743A (ja) 脱硝制御装置
Poncia et al. Multivariable model predictive control of a thermal power plant with built-in classical regulation
JP2635643B2 (ja) ガスタービンプラントの脱硝制御装置
JPS6397835A (ja) ガスタ−ビン温度制御装置
JPH0754611A (ja) 脱硝制御装置
JP3548659B2 (ja) 脱硝制御装置
JPH10318503A (ja) 流動床式焼却炉の制御方法及びその装置
JPH0523538A (ja) 脱硝制御装置
JPH05272361A (ja) 複合サイクル発電プラントの負荷制御装置
JPH0615142A (ja) 脱硝制御装置
JPH08326508A (ja) 脱硝制御装置
JP4945332B2 (ja) 排ガス処理器制御装置、排ガス処理システム、排ガス処理システム付プラント、並びに、排ガス処理器の制御方法および制御プログラム
JP4352453B2 (ja) コジェネレーションシステム
JPH1181918A (ja) ガスタービン装置における排気の白煙防止方法及びガスタービン装置の排気システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060405