JP2635643B2 - ガスタービンプラントの脱硝制御装置 - Google Patents

ガスタービンプラントの脱硝制御装置

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JP2635643B2
JP2635643B2 JP63001150A JP115088A JP2635643B2 JP 2635643 B2 JP2635643 B2 JP 2635643B2 JP 63001150 A JP63001150 A JP 63001150A JP 115088 A JP115088 A JP 115088A JP 2635643 B2 JP2635643 B2 JP 2635643B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はガスタービンプラントの脱硝制御装置に係
り、特に制御信号に対するノイズを低減し、また、プロ
セス状態量の変化に対して迅速に応答することが可能で
あり、さらに環境汚染がないガスタービンプラントの脱
硝制御装置に関する。
(従来の技術) ガスタービンプラントは液体燃料を燃焼器において燃
焼させ、発生した高温高圧の燃焼ガスを膨張させてター
ビンを回転せしめ、その回転力を発電機等の回転動力と
して利用するものである。
燃焼器における高温度の燃焼によって有害な窒素酸化
物(以下NOxと略記する。)が発生するため、排ガス中
のNOxを除去する脱硝装置が設けられる。この脱硝装置
は、排ガス中のNOxと、還元剤として添加したアンモニ
ア(NH3)とを触媒上で酸化還元反応させて、NOxを無害
な窒素(N2)と水蒸気(H2O)とに分解する。この脱硝
装置の運転には排ガス中のNOx量に対応して添付するア
ンモニア量を常に適正に制御し、環境を汚染する未反応
のアンモニアが生成しないように調整する目的で脱硝制
御装置が設けられている。
従来のガスタービンプラントの脱硝制御装置は、一般
に第2図に示すように構成され、ガスタービンの燃焼器
への吸気空気量、燃料流量および燃焼器からの排ガス温
度等のプロセス状態量から排ガス流量および予想される
NOx量を演算する演算器1を有する。
演算器1から出力された予想NOx量信号2および排ガ
ス流量信号3のうち、予想NOx量信号2は予めNOx量設定
器4で設定されたNOx量設定信号5と比較器6において
比較され、この偏差信号7は加算器8に入力される。
上記偏差信号7は、脱硝装置の触媒層出口におけるNO
x量をNOx量設定器4の設定値に等しくするために必要な
アンモニア注入量を与えるアンモニア注入量信号9に対
応する。
NOx量である偏差信号7がそのままアンモニア注入量
信号9と等しくなる理由は、排ガス中に含まれるNOx
ほとんどは一酸化窒素(NO)であり脱硝反応においては
一酸化窒素とアンモニア(NH3)とが下記反応式のよう
に等しいモル比で酸化還元反応を行なうからである。
4NO+4NH3+O2 →4N2+6H2O 上記予想NOx量信号2は、前述の通り、ガスタービン
の入力出力プロセス量から演算されるため時間遅れはな
い。そのため、この予想NOx量信号2を基準にして調整
されるアンモニア注入量信号9は、脱硝制御におけるフ
ィードフォワード信号として使用される。
一方、演算器1において、予想NOx量信号2と同時に
演算された排ガス流量信号3は、乗算器12において脱硝
触媒出口NOx計10からの実NOx濃度信号11と乗算され、脱
硝触媒出口実NOx量信号13となる。この実NOx量信号13
は、比較器14においてNOx量設定器4からのNOx量設定信
号5と比較され、その偏差が演算されて、アンモニア注
入量補正信号15として加算器8に入力される。このアン
モニア注入量補正信号15は、前記予想NOx量信号2を基
準にして注入されたアンモニア量の過不足を補正するも
のであり、脱硝装置の触媒層出口における実NOx濃度か
らアンモニア注入量を制御するフィードバック信号とし
て使用される。
上記フィードフォワード信号としてのアンモニア注入
量信号9およびフィードバック信号としてのアンモニア
注入量補正信号15は、加算器8で加算され、加算器8は
脱硝制御に必要なアンモニア注入量の目標値となるアン
モニア注入量目標信号16をPID演算器17に出力する。PID
演算器17は、上記アンモニア注入量目標信号16を設定量
として、またアンモニア流量計18からのアンモニア流量
信号19をプロセス量としてPID制御を行ない、制御信号2
0をアンモニア流量調節弁21に出力する。アンモニア流
量調節弁21は制御信号20によって開閉動作してアンモニ
ア注入量を制御し、NOx量設定器4で設定した値に排ガ
スのNOx量を制御している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来のガスタービンプラントの脱硝制御
装置においては、第1番目の問題点として予想NOx量信
号に対するノイズの影響が大きく、制御動作の精度およ
び信頼性が低い欠点がある。
すなわち、予想NOx量は、吸込空気流量、燃量流量、
排ガス温度など変動するプロセス状態量の瞬時毎の測定
値を演算処理して得ているため、演算に使用するプロセ
ス状態量の瞬間的な変動がそのまま大きく影響する。そ
のため、脱硝制御におけるフィードフォワード信号とし
て、予想NOx量からの演算値のみを使用すると外乱によ
る影響が増大し、制御性が低下する問題点がある。
また第2番目の問題として、制御系の時間遅れが大き
く、応答性が低い欠点がある。
脱硝装置内で起こる脱硝反応は、脱硝触媒に付着した
アンモニアが脱硝触媒層を通過するNOxと接触して初め
て酸化還元反応を起こし、NOxを分解するものである。
ところがアンモニア流量調節弁と脱硝触媒層とはアンモ
ニア配管等を介して離れているため、アンモニア流量調
節弁の開度を制御変更しても、弁開度に対応するアンモ
ニア量が実際に脱硝触媒層に対して付着するまでには、
相当の時間遅れを生じることとなる。
一方、脱硝触媒出口NOx計からの実NOx濃度信号につい
ても、NOx計のサンプリング配管長およびNOx計が分析に
要する時間等に起因して時間遅れが生じる。
さらにガスタービンの負荷変化、その他の理由により
ガスタービン出口におけるNOx量が急変する場合には、
制御系の時間遅れの影響がさらに大きくなり、制御性が
低下する。
また第3番目の問題点として脱硝反応器の触媒層の温
度によっては未反応のアンモニアが生成し、装置内外の
環境を汚染するおそれがある。
すなわち、脱硝触媒表面上でアンモニアとの酸化還元
反応によって分解されるNOx量は、脱硝触媒の温度の関
数となっている。そのため従来の脱硝制御装置のよう
に、NOx量設定値と脱硝触媒出口における実NOx量との偏
差のみに基づいて行なう制御方式ではアンモニアが過剰
に注入されるおそれがある。すなわち、脱硝触媒のある
温度における処理可能なNOx量を超えて、NOx量が増加し
た場合においては比例してアンモニア注入量も過剰とな
る。そのため一部の未反応のアンモニアが脱硝触媒出口
より排出され、系内または環境に悪影響を与える。
本発明は上記の問題点を解決するためにさなれたもの
であり、フィードフォワード信号としてのアンモニア注
入量信号に対するノイズを低減し、またプロセス状態量
の急変に伴うNOx量の変化に対する制御性を向上させる
とともに未反応のアンモニアが排出されることを防止し
得るガスタービンプラントの脱硝制御装置を提供するこ
とを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明に係るガスタービンプラントの脱硝制御装置は
燃焼空気量、燃料流量等のプロセス量から、発生する予
想NOx量を演算し、予想NOx量に対応するアンモニア量を
フィードフォワード信号として出力するとともに、脱硝
触媒出口における実NOx量を演算し、実NOx量と予想NOx
量との偏差に対応するアンモニア注入量をフィードバッ
ク信号として出力する演算装置と、上記フィードフォワ
ード信号およびフィードバック信号を加算してアンモニ
ア注入量目標信号を出力する加算器と、アンモニア注入
量目標信号をPID演算し、アンモニア流量調整弁を調整
制御するPID演算器とを備えるガスタービンプラントの
脱硝制御装置において、脱硝触媒入口NOx量濃度から算
定したアンモニア注入量をフィードフォワード信号とし
て加算器に入力する脱硝触媒入口NOx濃度管理装置と、
タービン起動時の負荷変化に対し負荷指令信号に対応す
るアンモニア注入量をフィードフォワード信号として加
算器に入力する負荷補正装置と、脱硝触媒の温度を計測
し、その温度条件における最大反応量に対応するアンモ
ニア注入量を演算し、アンモニア注入量限界信号として
出力するアンモニア注入量制限装置と、上記加算器とPI
D演算器との間に配設され、上記アンモニア注入量限界
信号と加算器からのアンモニア注入量目標信号とのいず
れかの低値信号を選択し、PID演算器に入力する低値優
先回路とを備えることを特徴とする。
(作用) 上記構成のガスタービンプラントの脱硝制御装置によ
れば、予想NOx量に対応するアンモニア注入量を与える
アンモニア注入量信号および脱硝触媒出口における実NO
x量と予想NOx量との偏差に対応するアンモニア注入量信
号が加算器に入力されるという従来装置の構成に加え
て、脱硝触媒入口NOx濃度から算定したアンモニア注入
量がフィードフォワード信号として加算器に入力され、
さらにガスタービンの起動時の負荷変化に対し負荷指令
に対応するアンモニア注入量がフィードフォワード信号
として加算器に入力される。
すなわち加算器に入力される信号要素が増加し、各信
号要素の変動による影響が分散されるため、加算器から
出力されるアンモニア注入量目標信号のノイズも低減さ
れ、ひいてはアンモニア流量調節弁を制御する制御信号
の信頼性が高まり、安定した脱硝制御が可能となる。
また脱硝触媒入口NOx濃度管理装置から出力され、加
算器に入力されるアンモニア注入量補正信号は、脱硝触
媒入口NOx計によって直接計測された値から算出されて
いるため、従来の変動の大きい予想NOx量から算出した
場合と比較してその信頼性が高い。しかし、脱硝触媒入
口NOx計におけるサンプリングおよび分析工程に時間を
要するため、やや時間遅れが発生する。
また、負荷補正装置の負荷指令に対応するアンモニア
注入量信号は、ガスタービンの負荷変化の指令信号に対
応しているため、NOx量の変化を最も早く迅速に予測で
きる要素である。そのため、このアンモニア注入量信号
をフィードフォワード信号として付加することにより運
転条件が急変した場合においても先行的にアンモニア注
入量を増減することが可能となり、迅速な応答制御が可
能となる。
さらにアンモニア注入量制限装置が設けられ、その装
置によって脱硝触媒の温度におけるNOxの最大反応量に
対応するアンモニア注入量限界信号が出力され、このア
ンモニア注入量限界信号と加算器からのアンモニア注入
量目標信号とのいずれか低値の信号が低値優先回路で選
択される。したがってある脱硝触媒温度における最大反
応量を超えた過剰量のアンモニアが注入されることがな
い。そのため、アンモニアが未反応のまま排出されるこ
とがなく、装置系内またはプラント環境を汚染すること
が防止される。
(実施例) 以下本発明の一実施例について添付図面を参照して説
明する。第1図は本発明に係るガスタービンプラントの
脱硝制御装置の一実施例を示すブロック図であり、第2
図に示す従来例と同一要素には同一符号を付してその詳
細説明は省略する。
本実施例に係るガスタービンプラントの脱硝制御装置
は、燃焼空気量、燃料流量等のプロセス量から発生する
予想NOx量を演算し、予想NOx量に対応するアンモニア注
入量をフィードフォワード信号として出力するととも
に、脱硝触媒出口の実NOx量を演算し、実NOx量と予想NO
x量との偏差に対応するアンモニア注入量をフィードバ
ック信号として出力する演算装置Aと、上記フィードフ
ォワード信号およびフィードバック信号を加算してアン
モニア注入量目標信号16を出力する加算器8と、アンモ
ニア注入量目標信号16をPID演算し、アンモニア流量調
整弁21を調整制御するPID演算器17とを備え、さらに脱
硝触媒入口NOx量濃度から算定したアンモニア注入量を
フィードフォワード信号として加算器8に入力する脱硝
触媒入口NOx濃度管理装置Bと、ガスタービンの起動時
の負荷変化に対し負荷指令信号に対応するアンモニア注
入量をフィードフォワード信号として加算器8に入力す
る負荷補正装置Cと、脱硝触媒の温度を計測し、その温
度条件における最大反応量に対応するアンモニア注入量
を演算し、アンモニア注入量限界信号22として出力する
アンモニア注入量制限装置Dと、上記加算器8とPID演
算器17との間に配設され、上記アンモニア注入限界信号
22と加算器8からのアンモニア注入量目標信号16とのい
ずれかの低値信号22を選択し、PID演算器17に入力する
低値優先回路24とを備えて構成される。
演算装置Aの演算器1において各種プロセス量から演
算された予想NOx量信号2は、NOx量設定器4からのNOx
量設定信号5と比較器6において比較され、両者の偏差
に対応するアンモニア注入量信号9がフィードフォワー
ド信号として加算器8に入力される。
一方、演算装置Aの脱硝触媒出口NOx計10からの実NOx
濃度信号11は、演算器1によって演算された排ガス流量
信号3と乗算器12において乗算され、脱硝触媒出口実NO
x量信号13となる。この実NOx量信号13は比較器14におい
てNOx量設定器4からのNOx量設定信号5と比較され、そ
の偏差を解消するために必要なアンモニア量が演算され
てアンモニア注入量補正信号15として加算器8に入力さ
れる。このアンモニア注入量補正信号15は、前記予想NO
x量信号2を基準にして注入されたアンモニア注入量の
過不足を補正するものである。すなわち、このアンモニ
ア注入量補正信号15は、アンモニア注入量を制御するフ
ィードバック信号として使用される。
また、脱硝触媒入口NOx濃度管理装置Bにおいて、脱
硝触媒入口NOx計25によって計測され、出力された脱硝
触媒の入口における実NOx濃度信号26は、演算器1で算
出された排ガス流量信号3とともに乗算器27に入力され
る。乗算器27は脱硝触媒入口実NOx量信号28を比較器29
に入力する。比較器29は、NOx量設定信号5と、上記脱
硝触媒入口実NOx量信号28とを比較し、その偏差に対応
するアンモニア注入量補正信号30を加算器8に入力す
る。そして上記の偏差を解消する方向にアンモニア注入
量が増加または低減される。
また負荷補正装置Cの負荷指令装置31からの負荷指令
信号32は変換器33に入力され、変換器33はガスタービン
の起動時における負荷変動に対応するアンモニア注入量
信号34を加算器8に入力する。このアンモニア注入量信
号34は、起動時等において、大きな負荷変動を生じた場
合のみにバイアス量として加算器8に出力され、通常の
負荷変化に対しては出力されない。
一方、アンモニア注入量制限装置Dにおいて、脱硝触
媒温度検出器35からの温度信号36は関数発生器37に入力
される。関数発生器37は、その温度条件における最大反
応量によって定まるアンモニア注入量を演算し、アンモ
ニア注入量限界信号22として低値優先回路24に入力す
る。
低値優先回路24はアンモニア注入量限界信号22と、加
算器8からのアンモニア注入量目標信号16とのいずれか
の低値信号23を選択し、PID演算器17に入力する。
PID演算器17は、制御信号となる上記低値信号23を設
定量とし、またアンモニア流量計18からのアンモニア流
量信号19をプロセス量としてPID制御を行ない、制御信
号20をアンモニア流量調節弁21に出力する。アンモニア
流量調節弁21は制御信号20によって開閉動作してアンモ
ニア注入量を制御し、NOx量設定器4で設定した値に排
ガスのNOx量を制御する。
従来装置においては加算器8に入力される信号要素は
予想NOx量から算定されたアンモニア注入量信号9と脱
硝触媒出口におけるNOx濃度から算定されたアンモニア
注入量補正信号15のみであったため、ノイズが大きい上
に時間遅れが著しい欠点を有していた。
しかるに本実施例においては、従来装置における信号
要素に加え、脱硝触媒入口におけるNOx濃度から算定さ
れるアンモニア注入量補正信号30と、負荷補正装置Cか
ら出力されたアンモニア注入量補正信号34が加算器8に
入力されている。
すなわち本実施例によれば加算器8に入力される信号
要素が増加し、各信号要素の変動による影響が分散され
るため、加算器8から出力されるアンモニア注入量目標
信号16のノイズも低減され、ひいてはアンモニア流量調
節弁21を制御する制御信号20の信頼性が高まり、安定し
た脱硝制御が可能となる。
また脱硝触媒入口NOx濃度管理装置Bから出力され、
加算器8に入力されるアンモニア注入量補正信号30は、
脱硝触媒入口NOx計25によって直接計測された値から算
出されているため、従来の変動の大きい予想NOx量から
算出した場合と比較してその信頼性が高い。しかし、脱
硝触媒入口NOx計25におけるサンプリングおよび分析工
程に時間を要するため若干時間遅れが発生する。
また、負荷補正装置Cの負荷指令信号32に比例するア
ンモニア注入量信号34は、ガスタービンの負荷変化の指
令信号に対応しているため、NOx量の変化を最も早く迅
速に予測できる要素である。
そのため上記アンモニア注入量信号34をフィードフォ
ワード信号として、加算器8に負荷することにより、運
転条件が急変した場合において、先行的にアンモニア注
入量を増減することが可能となり、迅速な応答制御が可
能となる。
さらにアンモニア注入量制限装置Dが設けられ、この
装置によって運転時の脱硝触媒の温度におけるNOxの最
大反応量が演算され、その最大反応量に対応するアンモ
ニア注入量限界信号22が出力される。このアンモニア注
入量限界信号22と、加算器8からのアンモニア注入量目
標信号16とのいずれか低値の信号が低値優先回路24で選
択される。したがってある脱硝触媒温度における最大反
応量を超えた過剰のアンモニアが供給されることがな
い。すなわち未反応のままのアンモニアが排出されるこ
とがないため、装置系内またはプラント環境を汚染する
ことが防止される。
次に本発明の他の構成例を説明する。
第1図に示すように演算器1において演算された予想
NOx量の変化率を検出し、検出した変化率に対応したア
ンモニア注入量信号38を加算器8に入力する予想NOx
変化率検出器39を演算装置Aに設ける。
また脱硝触媒入口における実NOx量の変化率を検出
し、検出した変化率に対応するアンモニア注入量信号40
を加算器に入力する実NOx量変化率検出器41を脱硝触媒
入口NOx濃度管理装置Bに設ける。
同様に負荷指令信号31からの負荷指令信号32の変化率
を検出し、検出した変化率に対応するアンモニア注入量
信号42を加算器8に入力する負荷指令信号変化率検出器
43を負荷補正装置Cに設ける。
上記予想NOx量、脱硝触媒入口おける実NOx量および負
荷指令信号の変化率はそれぞれ各検出器39,41,43によっ
て計測され、この変化率が所定値以上に達した場合は、
アンモニア注入量信号38,40,42が加算器8に入力され、
さらにPID演算器17の設定量にバイアスがかけられ、先
行的に所要量のアンモニアが迅速に注入される。
したがって予想NOx量、脱硝触媒入口における実NO
x量、または負荷指令などの急変によるNOx量の変化に対
して迅速な対応が可能となり、脱硝制御装置の制御応答
特性が改善される。
〔発明の効果〕
以上説明の通り、本発明に係るガスタービンプラント
の脱硝制御装置によれば、従来装置で使用されていたノ
イズが大きい予想NOx量信号に加えて、脱硝触媒入口に
おける実NOx量信号と、負荷指令信号とを付加した信号
をフィードフォワード信号として使用し、最終的にアン
モニア流量調節弁の制御信号としているため、各信号要
素のノイズの影響が分散されて低下する。したがって信
頼性の高い脱硝制御操作を行なうことができる。
またアンモニア注入量制限装置が設けられ、当該装置
が脱硝触媒の温度を監視し、当該温度において反応する
ことが可能な最大量のアンモニア量に制限しているた
め、過剰のアンモニアが注入されることがなく、未反応
のアンモニアが排出して装置内外を汚染することが防止
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るガスタービンプラントの脱硝制御
装置の一実施例を示すブロック図、第2図は従来装置の
構成例を示すブロック図である。 1……演算器、2……予想NOx量信号、3……排ガス流
量信号、4……NOx量設定器、5……NOx量設定信号、6
……比較器、7……偏差信号、8……加算器、9……ア
ンモニア注入量信号、10……脱硝触媒出口NOx計、11…
…実NOx濃度信号、12……乗算器、13……脱硝触媒出口
実NOx量信号、14……比較器、15……アンモニア注入量
補正信号、16……アンモニア注入量目標信号、17……PI
D演算器、18……アンモニア流量計、19……アンモニア
流量信号、20……制御信号、21……アンモニア流量調節
弁、22……アンモニア注入量限界信号、23……低値信
号、24……低値優先回路、25……脱硝触媒入口NOx計、2
6……実NOx濃度信号、27……乗算器、28……脱硝触媒入
口実NOx量信号、29……比較器、30……アンモニア注入
量補正信号、31……負荷指令装置、32……負荷指令信
号、33……変換器、34……アンモニア注入量信号、35…
…脱硝触媒温度検出器、36……温度信号、37……関数発
生器、38……アンモニア注入量信号、39……予想NOx
変化率検出器、40……アンモニア注入量信号、41……実
NOx量変化率検出器、42……アンモニア注入量信号、43
……負荷指令信号変化率検出器、A……演算装置、B…
…脱硝触媒入口NOx濃度管理装置、C……負荷補正装
置、D……アンモニア注入量制限装置。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼空気量、燃料流量等のプロセス量か
    ら、発生する予想NOx量を演算し、予想NOx量に対応する
    アンモニア量をフィードフォワード信号として出力する
    とともに、脱硝触媒出口における実NOx量を演算し、実N
    Ox量と予想NOx量との偏差に対応するアンモニア注入量
    をフィードバック信号として出力する演算装置と、上記
    フィードフォワード信号およびフィードバック信号を加
    算してアンモニア注入量目標信号を出力する加算器と、
    アンモニア注入量目標信号をPID演算し、アンモニア流
    量調整弁を調整制御するPID演算器とを備えるガスター
    ビンプラントの脱硝制御装置において、脱硝触媒入口NO
    x量濃度から算定したアンモニア注入量をフィードフォ
    ワード信号として加算器に入力する脱硝触媒入口NOx
    度管理装置と、タービン起動時の負荷変化に対し負荷指
    令信号に対応するアンモニア注入量をフィードフォワー
    ド信号として加算器に入力する負荷補正装置と、脱硝触
    媒の温度を計測し、その温度条件における最大反応量に
    対応するアンモニア注入量を演算し、アンモニア注入量
    限界信号として出力するアンモニア注入量制限装置と、
    上記加算器とPID演算器との間に配設され、上記アンモ
    ニア注入量限界信号と加算器からのアンモニア注入量目
    標信号とのいずれかの低値信号を選択し、PID演算器に
    入力する低値優先回路とを備えることを特徴とするガス
    タービンプラントの脱硝制御装置。
  2. 【請求項2】演算装置は、演算した予想NOx量の変化量
    を検出し、検出した変化率に対応したアンモニア注入量
    信号を加算器に入力する予想NOx量変化率検出器を備え
    た請求項1記載のガスタービンプラントの脱硝制御装
    置。
  3. 【請求項3】脱硝触媒入口NOx量濃度管理装置は、脱硝
    触媒入口における実NOx量の変化率を検出し、検出した
    変化率に対応するアンモニア注入量信号を加算器に入力
    する実NOx量変化率検出器を備えた請求項1記載のガス
    タービンプラントの脱硝制御装置。
  4. 【請求項4】負荷補正装置は、負荷指令装置からの負荷
    指令信号の変化率を検出し、検出した変化率に対応する
    アンモニア注入量信号を加算器に入力する負荷指令信号
    変化率検出器を備える請求項1記載のガスタービンプラ
    ントの脱硝制御装置。
JP63001150A 1988-01-08 1988-01-08 ガスタービンプラントの脱硝制御装置 Expired - Lifetime JP2635643B2 (ja)

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