JPH10108639A - 果実類ペーストの製造法 - Google Patents

果実類ペーストの製造法

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JPH10108639A
JPH10108639A JP8285950A JP28595096A JPH10108639A JP H10108639 A JPH10108639 A JP H10108639A JP 8285950 A JP8285950 A JP 8285950A JP 28595096 A JP28595096 A JP 28595096A JP H10108639 A JPH10108639 A JP H10108639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 果実類特有の色、フレーバーが生かされ、粒
子が細かく滑らかで、しかも廃棄部分の少ない果実類ペ
ーストの製造法を提供する。 【解決手段】 果実類を丸ごと凍結し、好ましくはフロ
ーズンカッター又はフローズンチョッパーで粗砕した
後、凍結状態で磨砕してペースト化することにより、果
実類ペーストを得る。磨砕終了時の果実類ペーストの温
度は10℃以下であることが好ましく、得られた果実類ペ
ーストは、袋詰めし、冷凍保存することが好ましい。果
実類としては、柑橘類、ベリー類、りんご、ぶどう等を
用いるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実類の色、フレ
ーバー、風味等が生かされた果実類ペーストの製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】果実類は、生食以外には、フレッシュジ
ュース、濃縮還元果汁等の果汁、果肉ペースト、缶詰、
ジャム等に加工されている。また、まんじゅう、ようか
ん等の和菓子、ケーキ、クッキー等の洋菓子、アイスク
リーム、ゼリー等の冷菓、ソース、ドレッシング、ポン
酢等の調味料等の食品に、果汁、果肉ペースト等を添加
して、果実類の色、フレーバー、風味等を付与すること
が行われている。
【0003】フレッシュジュースは、例えばオレンジの
場合、オレンジの皮をむいた後、搾汁するか、あるいは
皮ごと切って、果汁だけ絞り出して得られるが、いずれ
の場合も、果皮、内部の薄皮、種子は除去して破棄され
る。
【0004】濃縮還元果汁は、上記のようにして得られ
るフレッシュジュースを、1/3〜1/5に減圧濃縮し
たものである。
【0005】果肉ペーストは、家庭では、果実類から、
果皮、種子等を除去してすりおろしたり、ミキサーにか
けたり、裏ごし器で裏ごしたりして得られるが、工業的
には、果実類を丸ごとステンレスネットに入れ、スクリ
ューで圧力をかけて果肉をステンレスネットから押出す
ことにより得られ、果皮、種子等はステンレスネット内
に残り、排出口から排出される。
【0006】缶詰は、果実類から、果皮、種子等を除去
して、通常、生食する果肉の部分のみを所望の大きさに
カットし、加熱処理した後、缶に充填したものである。
【0007】ジャムは、果実類の果肉の部分に、砂糖を
加えて煮詰めたもので、この場合も、果皮、種子等は除
去される。なお、例えば、いちごの場合は、種子が小さ
いので、除去することなく、へただけ除去して、砂糖を
加えて煮詰めているが、種子はジャムのなかにそのまま
の形で分散している。また、マーマレードは、柑橘類の
果皮の表面部のみをきざんで、果肉又は果汁と共に煮詰
めているが、果皮の内側の部分、内部の薄皮、種子等は
除去される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、果実類
は、果皮の部分にフレーバーや色素や栄養分を多く含む
ものが多いが、上記果汁、果肉ペースト、缶詰、ジャム
等のほとんどは、果肉の部分のみしか利用されず、果
皮、種子等は除去されて廃棄されているため、その特有
の風味、色、栄養分が十分生かされていなかった。ま
た、廃棄部分が多く、歩留が悪くなるという問題があっ
た。
【0009】また、濃縮還元果汁等は、フレーバーが飛
散しているので、食品に添加した場合、果汁特有のフレ
ーバーを付与するためには、別に香料を加えなければな
らなかった。
【0010】また、缶詰、ジャム等は、加熱処理を施す
ので、加熱により、フレーバーの飛散、成分の変質等が
おこるのは当然としても、加熱処理を加えない加工品で
ある果汁、果肉ペーストにおいても、搾汁、粉砕等の操
作により、色が劣化し、フレーバーが飛散し、ビタミン
類、澱粉、蛋白質等の成分が変質し、果実類によっては
褐変現象が生じる等の問題があった。
【0011】更に、従来の果肉ペーストは、粒子が比較
的粗く、添加する食品によっては、十分には滑らかにな
らないという問題があった。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、果実類特有の色や、フレーバーが生
かされ、粒子が細かく、滑らかで、しかも廃棄部分の少
ない果実類ペーストの製造法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、果実類を丸ごと凍結し、凍結状態
で磨砕してペースト化することを特徴とする果実類ペー
ストの製造法を提供するものである。
【0014】本発明の第2は、本発明の第1において、
前記果実類が、柑橘類、ベリー類、りんご、ぶどうから
選ばれた少なくとも一種である果実類ペーストの製造法
を提供するものである。
【0015】本発明の第3は、本発明の第1又は2にお
いて、前記果実類ペーストを袋詰めし、冷凍保存する果
実類ペーストの製造法を提供するものである。
【0016】本発明の第4は、本発明の第1〜3のいず
れか一つにおいて、凍結状態の果実類を、フローズンカ
ッター又はフローズンチョッパーで粗砕した後、磨砕す
る果実類ペーストの製造法を提供するものである。
【0017】本発明の第5は、本発明の第1〜4のいず
れか一つにおいて、磨砕終了時の果実類ペーストの温度
が10℃以下となるように磨砕する果実類ペーストの製造
法を提供するものである。
【0018】本発明において、果実類を丸ごととは、果
実類を収穫し、表面に付着した農薬等を洗浄除去し、ワ
ックスをかけることなく、必要に応じて乾燥したもので
あって、果皮、種子等を除去したり、カットしたりしな
いものを意味する。ただし、果実類の種類によって、例
えば、もも、すもも等、種子が果実類全体に対して大き
な割合を占めるような場合、種子を除去したものを用い
てもよい。
【0019】本発明の第1によれば、果実類を丸ごと凍
結し、凍結状態で磨砕してペースト化するので、磨砕に
よる発熱は融解熱となって、品温が高温にはならないた
め、色の劣化、フレーバーの飛散、ビタミン類、澱粉、
蛋白質等の成分の変質等が防止される。また、果肉より
も果皮等に豊富に含まれることが多いフレーバー、色素
等が十分に付与される。したがって、果実類特有の色、
フレーバー等が良好に付与され、粒子が細かく、滑らか
な果実類ペーストが得られる。また、果皮、種子等を除
去する手間がかからず、しかも廃棄部分がほとんどない
ので、歩留が向上する。
【0020】また、例えば柑橘類の果皮中には、毛細管
破裂防止作用、心拍数減少作用、冠状血管拡張による心
筋層における循環改善作用、血圧効果作用などを有する
フラボノイド配糖体や、解熱、鎮静、末梢血管拡張作
用、血圧効果作用などを有するフェニルプロパノイド配
糖体や、血管透過性の抑制、尿酸***促進作用、抗真菌
作用などを有するクマリンなどの各種の生物活性物質が
含まれているという報告があるが(「柑橘類果皮中の生
物活性物質」、沢辺昭義、松原義治、Foods FoodIngred
ients JOURNAL, No.169(1996), p.37〜43)、本発明の
製造法によれば、果実類の果皮中に含まれる上記のよう
な生物活性物質も有効に利用することができる。
【0021】本発明の第2によれば、果実類が、柑橘
類、ベリー類、りんご、ぶどうから選ばれた少なくとも
一種であるので、丸ごと用いることにより、果皮に含ま
れるフレーバー、色素等が効果的に付与され、また、種
子が比較的小さいので、磨砕により、種子の存在はまっ
たくわからなくなる。
【0022】本発明の第3によれば、得られた果実類ペ
ーストを袋詰めし、冷凍保存するので、雑菌等の繁殖が
防止され、色、フレーバー等を劣化させることなく長期
保存することができ、また、果実類の出盛り期に限ら
ず、所望の時に利用することができる。
【0023】本発明の第4によれば、凍結状態の果実類
を、フローズンカッター又はフローズンチョッパーで粗
砕した後、磨砕するので、磨砕しやすく、粗砕、磨砕に
よる発熱も少ない。
【0024】本発明の第5によれば、磨砕終了時の果実
類ペーストの温度が10℃以下となるように磨砕するの
で、色の劣化、フレーバーの飛散、ビタミン類、澱粉、
蛋白質等の成分の変質等がより効果的に防止される。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明において果実類としては、
柑橘類、ベリー類、りんご、ぶどう、いちご、いちじ
く、かき、なし等、果皮、種子等を除去することなく、
丸ごと磨砕しても、色、味、フレーバー等に悪影響がで
ないものが好ましい。特に、果皮ごと磨砕することによ
り、色、味、フレーバー等が顕著に向上することから、
柑橘類、ベリー類、りんご、ぶどうが好ましい。柑橘類
としては、温州みかん、紀州みかん、ポン柑、バレンシ
アオレンジ、ネーブルオレンジ、ダイダイ、いよかん、
グレープフルーツ、レモン、ライム、きんかん、ゆず、
スダチ、かぼす等が用いられる。ベリー類としては、ブ
ルーベリー、ラズベリー、グランベリー、ブラックベリ
ー等が用いられる。りんごとしては、ふじ、つがる、陸
奥、祝、印度、世界一、王林、千秋、旭、国光、紅玉、
ゴールデンデリシャス、スターキングデリシャス、ジョ
ナゴールド、アルプス乙女等が用いられる。ぶどうとし
ては、デラウエア、キャンベルアーリー、マスカットベ
リーA、甲州、ネオマスカット、巨峰、ピオーネ、マス
カットオブアレキサンドリア等が用いられる。なお、も
も、すもも等、種子が果実類全体に対して大きな割合を
占めるような場合、種子のみ除去して用いることもでき
る。また、必要に応じてへた、軸等は除去しておいても
よい。
【0026】本発明においては、果実類として上記のよ
うなものが用いられるが、これらは生であっても、乾燥
したもの(例えば干しぶどう等)であってもよい。ま
た、果実類は、収穫し、表面に付着した農薬等を洗浄除
去し、ワックスをかけないものを用いる。
【0027】本発明においては、まず、果実類を丸ごと
凍結する。凍結は、−20℃以下にすることができれば、
どのような方法であってもよく、例えば、エアブラス
ト、コンタクトフリーザー、液体窒素等を用いて行うこ
とができる。なお、果実類を丸ごと凍結して市販してい
るものもあるので、それを用いてもよい。
【0028】次に、凍結した果実類を、凍結状態のまま
磨砕する。磨砕に先立って、フローズンカッター又はフ
ローズンチョッパーで、1〜5cm程度のフレークに粗砕
しておくと、磨砕が容易になり、また、発熱量も少なく
なるので好ましい。凍結状態での磨砕は、例えば回転臼
型磨砕機、コロイドミル等を用いて行うことが好まし
い。磨砕し始める時の品温は−15℃以下とすることが好
ましい。また、磨砕による発熱によって、凍結状態の果
実類が徐々に解凍されるが、磨砕終了時、すなわち果実
類ペースト完成時に、果実類ペーストの温度が10℃以下
であることが好ましく、5℃以下であることがより好ま
しい。磨砕終了時の温度が10℃を超えると、色が劣化
し、フレーバーが飛散し、ビタミン類、澱粉、蛋白質等
の成分が変質する等の問題が生じるので好ましくない。
【0029】磨砕終了後、温度が上昇しないうちに、得
られた果実類ペーストを袋詰めし、冷凍保存しておくこ
とが好ましい。なお、冷凍保存しても、酵素は生きてい
て、褐変現象が進行する場合もあるので、それを防止す
るために、ビタミンCを0.2〜0.5 重量%添加しておく
ことが好ましい。
【0030】また、上記果実類ペーストに、例えば砂
糖、異性化糖、ブドウ糖、水あめ、果糖、乳糖、オリゴ
糖類、カップリングシュガー、パラチノース、マルチト
ール、ソルビトール、還元澱粉糖化物等の糖類や甘味料
を添加した後、袋詰めして製品化してもよい。
【0031】本発明の方法により得られる果実類ペース
トは、そのままあるいは所望の濃度に希釈して果汁とし
たり、砂糖を加えて加熱してジャムにしたり、料理、菓
子用のフルーツソースにしたり、まんじゅう、ようかん
等の和菓子、ケーキ、クッキー等の洋菓子、アイスクリ
ーム、ゼリー等の冷菓、ソース、ドレッシング、ポン酢
等の調味料等の食品に添加して、果実類の色、フレーバ
ー、風味等を付与した食品とすることができる。
【0032】なお、本発明の果実類ペーストは、果実類
の色、フレーバー等が十分保持されているので、特に各
種食品に添加した際に、従来のように、香料、色素等を
別に添加しなくても、良好な色や、フレーバーを付与で
きる。また、本発明の果実類ペーストは、果実類を、果
皮、種子等も含めて丸ごと使用して製造されるが、例え
ばジャムにした場合、従来のいちごジャムのように種子
が残って分散したり、マーマレードのように果皮部分は
そのままの形で分散ししたりするようなことはなく、均
一に滑らかな状態となる。
【0033】また、本発明の方法により得られる果実類
ペーストのうち、果実類として乾燥したもの、例えばレ
ーズン、乾燥プルーン等を用いたものは、生の果実類の
色、フレーバー、栄養の一部等は損なわれているが、乾
燥果実類特有の風味、栄養があり、また、食品に添加し
た場合、保湿剤としても作用する。
【0034】
【実施例】
実施例1 バレンシアオレンジを洗浄した後、ワックス処理をせ
ず、丸ごと、−20℃のフリーザーに入れて凍結した。
【0035】次いで、凍結したバレンシアオレンジをフ
リーザーから取り出して、凍結状態のまま、フローズン
カッターで3〜4cm程度の大きさのフレークになるよう
に粗砕した。
【0036】続いて、粗砕して得られたフレークを、回
転臼型磨砕機に入れ、磨砕してオレンジペーストを得
た。回転臼型磨砕機への投入時の品温は、−18℃であ
り、磨砕終了時の品温は、8℃であった。
【0037】得られたオレンジペーストを、合成樹脂製
の袋に充填包装し、凍結して、冷凍保存した。
【0038】比較例1 実施例1で用いたものと同様のオレンジの皮をむいた
後、搾汁してフレッシュジュースを得た。
【0039】比較例2 比較例1で得られたフレッシュジュースを、減圧濃縮し
て1/4にして濃縮還元果汁を得た。
【0040】試験例1 実施例1で得られたバレンシアオレンジペーストの冷凍
品を解凍したもの、比較例1で得られたフレッシュジュ
ース、比較例2で得られた濃縮還元果汁を水で4倍にう
すめたものをサンプルとし、10人のパネラーに試飲させ
て、色、フレーバーを評価させた。色の評価は、きれい
な黄色をA、薄黄色をB、わずかな黄色をCとし、フレ
ーバーの評価は、強いものをA、やや強いものをB、弱
いものをCとして、10人の平均を求めた。また、加工前
のオレンジの重量に対する廃棄部分の割合を比較した。
その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果から、実施例1のオレンジペー
ストは、色、フレーバー共に優れているが、比較例1の
フレッシュジュース、比較例2の濃縮還元果汁は共に、
色が実施例1のものよりやや薄く、フレーバーはかなり
弱いことがわかる。また、廃棄部分の割合は、実施例1
が、まったくないのに対して、比較例1、2は45〜48重
量%とかなりの割合であることがわかる。
【0043】試験例2 バター、砂糖、卵、薄力粉、ベーキングパウダーを用
い、オレンジ成分として、実施例1のオレンジペース
ト、比較例1のフレッシュジュース、比較例2の濃縮還
元果汁を添加して、表2の配合で、オレンジケーキを製
造した。
【0044】
【表2】
【0045】小麦粉とベーキングパウダーとを合わせ
て、2〜3回篩にかけ、バターは室温に戻しておいた。
【0046】ボールに、バターと砂糖とを入れ、もった
りとしたクリーム状になるまでかき混ぜた後、ときほぐ
した卵を少量ずつよく混ぜながら加え、次いで、オレン
ジ成分を加えて混ぜ合わせた。
【0047】次に、ふるった小麦粉とベーキングパウダ
ーとを加えて、さっくりと混ぜ合わせて生地を得た。
【0048】ケーキ型に、製菓用ペーパーを敷いた後、
生地を流し入れ、予め170 ℃に熱しておいたオーブンに
入れて、45分間焼成してオレンジケーキを得た。
【0049】得られたオレンジケーキを、10人のパネラ
ーに試食させて、試験例1と同様にして、フレーバーを
評価させた。評価は、強いものをA、やや強いものを
B、弱いものをCとし、全パネラーの平均で表示した。
その結果を、表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3の結果から、実施例1で得た全粒オレ
ンジペーストを用いたものは、ケーキ生地を高温で焼成
しても、フレーバーは強力に残り、しかもナチュラルな
香りがあり、他の2例とは異なることがわかった。
【0052】実施例2 実施例1において、オレンジをクランベリーに代え、あ
とは実施例1と同様にしてクランベリーペーストを得
た。
【0053】得られたクランベリーペーストは、きれい
な濃赤色で、フレーバーも強く、味覚も良好なものであ
った。また、クランベリーを丸ごと使ったので、廃棄部
分はなかった。
【0054】実施例3 実施例1において、オレンジを軸だけ除去したデラウエ
アに代え、あとは実施例1と同様にしてデラウエアペー
ストを得た。
【0055】得られたデラウエアペーストは、きれいな
淡紫色で、フレーバーも強く、味覚も良好なものであっ
た。また、軸だけ除去したデラウエアを丸ごと使ったの
で、廃棄部分は軸だけであった。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
果実類を丸ごと凍結し、凍結状態で磨砕してペースト化
するので、果皮等に含まれるフレーバー、色素、栄養分
等も十分生かすことができ、果実類特有の色、フレーバ
ー等が良好に付与され、粒子が細かく、滑らかな果実類
ペーストを得ることができる。したがって、そのまま用
いる場合はもちろん、食品等に添加する場合にも、果実
類特有の色やフレーバーが十分に付与されるので、香料
等を添加する必要がなくなる。また、果皮、種子等を除
去する手間がかからないうえ、廃棄部分が少なく、歩留
が向上する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果実類を丸ごと凍結し、凍結状態で磨砕
    してペースト化することを特徴とする果実類ペーストの
    製造法。
  2. 【請求項2】 前記果実類が、柑橘類、ベリー類、りん
    ご、ぶどうから選ばれた少なくとも一種である請求項1
    記載の果実類ペーストの製造法。
  3. 【請求項3】 前記果実類ペーストを袋詰めし、冷凍保
    存する請求項1又は2記載の果実類ペーストの製造法。
  4. 【請求項4】 凍結状態の果実類を、フローズンカッタ
    ー又はフローズンチョッパーで粗砕した後、磨砕する請
    求項1〜3のいずれか一つに記載の果実類ペーストの製
    造法。
  5. 【請求項5】 磨砕終了時の果実類ペーストの温度が10
    ℃以下となるように磨砕する請求項1〜4のいずれか一
    つに記載の果実類ペーストの製造法。
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