JPH10107006A - 窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング方法 - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング方法Info
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- JPH10107006A JPH10107006A JP8261598A JP26159896A JPH10107006A JP H10107006 A JPH10107006 A JP H10107006A JP 8261598 A JP8261598 A JP 8261598A JP 26159896 A JP26159896 A JP 26159896A JP H10107006 A JPH10107006 A JP H10107006A
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Abstract
レーザを作製する場合、共振器を作製する行うエッチン
グには従来、プラズマを用いたドライエッチングが用い
られて来たが、この方法ではエッチング表面の荒れが問
題となっており、レーザの特性に悪影響を及ぼしてい
た。 【解決手段】 本発明では、窒化ガリウム系化合物半導
体を水素と炭化水素ガスの混合ガス中で加熱する事によ
りエッチングを行う事を特徴とする新しいドライエッチ
ング法を与える。 【効果】 本発明では化学的な反応を用いてエッチング
を行う為、平滑で損傷の無いエッチング表面が得られ、
レーザの特性を飛躍的に向上させた。
Description
光に対応する発光ダイオード、レーザダイオードなどの
光デバイスや高温動作FET(電界効果型トランジスタ)
という半導体装置の製造方法に関わり、特に窒化ガリウ
ム系の化合物半導体で構成される半導体装置の製造方法
に好適な窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング
方法に関する。
段としてエッチングは不可欠な技術である。しかしなが
ら窒化ガリウム系化合物半導体は、化学的に非常に安定
なため、通常用いられている溶液によるエッチングが不
可能である。そのため、現在はハロゲン系の反応性プラ
ズマガスを用いたドライエッチング法が用いられてい
る。
エッチング法は物理的にエッチングを行う為、エッチン
グマスクの形状揺らぎを忠実に反映する事やエッチング
面が荒れると言う問題が生じている。
は、光導波路と反射鏡の形成が不可欠である。通常光導
波路の形成は溶液エッチングが用いられている。反射鏡
の形成にはファブリ・ペロー型レーザの場合、結晶の劈
開面が用いられている。しかしながら、窒化ガリウム系
化合物半導体の場合、上記した様に溶液によるエッチン
グが不可能である。さらに、窒化ガリウム系化合物半導
体の結晶構造は従来用いられて来た立方晶型でなく六方
晶型であるため、劈開法を用いた反射面の形成が困難で
ある。
化ガリウム系化合物半導体レーザの光導波路および反射
鏡は前記の反応性プラズマガスを用いたドライエッチン
グ法が用いられている。そのため、エッチング面には凹
凸が無数に存在する事から、光伝播・反射損失が大き
く、デバイス特性の向上を妨げている。
れた反射鏡は、プラズマによる損傷を受けている為、高
出力化や長寿命化においても問題を有している。
問題を解決し平坦なエッチング面を形成する為に、炭化
水素ガス中で加熱のみにより化学的にエッチングを行う
事を特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体ための新し
いドライエッチング方法を与える。加熱雰囲気には、水
素ガスを加えても良い。更に加熱温度は、窒化ガリウム
系化合物半導体の活性を考慮し、1000℃以上、望ま
しくは1030℃以上にするとよい。
半導体は、GaNなる組成を有する化合物に限定され
ず、例えばIII族元素としてAl,Ga,及びInの群
から選ばれる少なくとも1種の元素と、V族元素として
N,P,及びAsから選ばれる少なくとも1種の元素を
含んで構成される所謂III−V族系の化合物半導体のう
ち、最低限V族元素としてNを含むものであればよい。
また、本発明はこのような少なくとも2種の元素で構成
される化合物半導体の結晶構造が六方晶構造である(即
ち、へき開によるレーザ共振器構造形成が難しい)場
合、威力を発揮する。
る。本発明では図1に示すようなエッチング装置を使用
した。
ア基板上に厚さ4μmのGaN層を成長したウエハー1
01上に化学堆積法を用いて二酸化珪素膜(SiO2)
を200nm堆積し、通常のフォトリソグラフィー技術
によりストライプパターンのエッチングマスク102を
形成し、エッチング用サンプルとした。
1の基板ホルダー12上に設置し、真空ポンプによりエ
ッチング室1を3×10-6torrまで排気した。その
後、ガス導入管3aより水素ガスを500cc/分、お
よびガス導入管3bよりメタンガスを200cc/分の
流量で流入されるようにそれぞれのマスフローコントロ
ーラー33a、33bで制御して、これらのガスをエッ
チング室1に導入した。これと同時に真空ポンプにより
エッチング室1内部を排気し、圧力調整バルブ22を調
整して、エッチング室1内を100mtorrの減圧に
制御した。
認してから、基板ホルダー12を100回/分の速度で
回転させ、続いて、直流電源4よりヒーター13に電圧
を印加し、エッチング用サンプル101を加熱した。エ
ッチング用サンプル101を1100℃で30分間保持
し、その後室温まで窒素中で冷却した。エッチング用サ
ンプル101をエッチング室1から取り出し、走査電子
顕微鏡で観察した。
り、エッチング端面がほぼ垂直となおり、エッチング面
も平坦である事が観察された。また、エッチング速度は
ウエハー内でほぼ均一の60nm/分であった。メタン
ガスの替わりにエタン、、プロパン、エチレン、アセチ
レン、プロピレンガスを用いた場合にも、平滑なエッチ
ング面が得られた。
の関係を示す図である。エッチングはサンプル温度80
0℃程度から起こりはじめ、1000〜1200℃の間
ではエッチング速度は、ほぼ一定となりエッチング表面
も平滑であった。1200℃以上ではエッチング速度は
増加し、荒れたエッチング表面が観察された。この結果
については次のように考察した。
以上の高温で加熱すると窒素が表面から脱離、続いてガ
リウムが凝集体を形成し、脱離する。この反応は表面に
おいてランダムに進行する為、脱離した表面は非常に荒
れている。しかし、この熱脱離反応を水素と炭化水素混
合ガス中で行った場合、1100℃程度で脱離反応が進
行し、平坦な表面が得られる事を見出した。1200℃
以上の高温では熱エネルギーにより物理的に窒化ガリウ
ム系化合物半導体の分子結合を切断していたのに対し、
混合ガス中で行う事により化学反応が促進された事に起
因する。すなわち、窒素は水素ガスから熱解離した原子
状水素と反応し、ガリウムは炭化水素から熱解離したア
ルキルラジカルと反応し、脱離する。この反応は逐次的
に原子単位で進行する為、平坦なエッチング表面が得ら
れると考えられる。
2x-2y(x,yは整数でx>y,x≧1,y≧0)なる
組成を有する炭化水素ガスに水素ガスを加えなくとも、
本発明のエッチングは実現できることが予測される。即
ち、C2xH2x-2yなる炭化水素ガス雰囲気でエッチング
に必要且つ十分な量の原子状水素(H)とアルキルラジ
カル(例えば、・C2xH(2x-2y)-1)が生成されれば、
水素ガスを敢えて加えるまでもない。しかし、水素ガス
の添加はエッチング効率を高める上で効果的であり、加
工条件の要請に応じて適宜炭化水素ガスに水素を加える
ことが望ましい。
ム系化合物半導体のレーザ素子の構造図を示す。サファ
イア基板51上に厚さ6μmのn型GaN52、厚さ2
μmのn型AlGaN53、厚さ150nmのn型Ga
N54、厚さ10nmのInGaNと厚さ10nmのG
aNの3周期からなる多重量子井戸55、厚さ150n
mのp型GaN56、厚さ1μmのp型AlGaN5
7、厚さ100nmのp型GaN58を順に積層したウ
ェハーを用意した。
ライプ状のSiO2マスクを形成した後、本発明の方法
により窒化ガリウム系化合物半導体層をエッチングし
た。エッチング深さがn型GaNに達したのを確認して
エッチングを終了した。エッチング終了後、フッ酸系エ
ッチング液でマスクを除去したのち、化学堆積法により
ウェハー表面全面にSiO2膜を200nm堆積した。
次に図3の60、61に示すストライプ幅5、100μ
mからなるストライプ孔をフォトリソグラフィー法とフ
ッ酸系エッチング液を用いて形成し、続いて表面全面に
Au/Pt/Ti/Ni多層電極を蒸着法により堆積した。次にフ
ォトリソグラフィー法とミリング法を用いて電極62と
63を幅50μmのストライプ溝で分離した。次にこれ
までに形成したストライプとは垂直方向に幅100μm
のストライプマスクを形成し、ミリング法とフッ酸系エ
ッチング液で電極、SiO2膜を除去した後、本発明の
方法により窒化ガリウム系化合物半導体層をエッチング
した。エッチング深さがサファイア基板に達したのを確
認してエッチングを終了した。このエッチング溝に沿っ
てウェハーをバー状に分離し、両面にSiO2、Al2O
3から成る反射率90%の誘電体多層反射膜を形成した
後、各々の素子を分離した。この素子をヒートシンクに
接着し動作させたところ、波長410nmの室温連続レ
ーザ発振が確認された。
により窒化ガリウム系化合物半導体のエッチングにおい
て、物理的な損傷が無く容易に、また再現性良く平滑な
エッチング表面を得る事が可能となる。この効果は、例
えば、緑色の可視光領域から紫外光領域までのレーザ光
を発振する半導体レーザ材料として注目されている窒化
ガリウム系化合物半導体の表面を鏡面加工することがで
き、レーザ・ビーム出射面及びこれに対向する反射鏡面
を光の損失の少ない高品質で仕上げることが可能とな
る。このため、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた緑
〜紫外までの半導体レーザの特性が向上し、高精細DV
D装置の性能を加速的に向上するなど、その産業上の利
用価値は非常に大きい。
の主要部の構造を表す概略的な断面図。
のエッチング速度との関係を示す図。
化合物半導体よりなる発光素子の構造図。
管、4…直流電源、12…基板ホルダー、13…ヒータ
ー、22…圧力調整バルブ、33a、33b…マスフロ
ーコントローラー、51…サファイア基板、52…n型
GaN 、53…n型AlGaN 、54…n型GaN
、55…InGaN−GaN多重量子井戸、56…p
型GaN 、57…p型AlGaN 、58…p型Ga
N、59…SiO2、60、61…ストライプ孔、6
2、63…Au/Pt/Ti/Ni電極、101…窒化ガリウム系
化合物半導体、102…SiO2マスク。
Claims (2)
- 【請求項1】窒化ガリウム系化合物半導体を炭化水素ガ
スと水素ガスの混合ガス中で加熱する事によりエッチン
グすることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の
エッチング方法。 - 【請求項2】前記炭化水素ガスは、メタン、エタン、プ
ロパン、エチレン、アセチレン、及びプロピレンの群か
ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体のエッチング
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8261598A JPH10107006A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8261598A JPH10107006A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10107006A true JPH10107006A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17364142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8261598A Pending JPH10107006A (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 窒化ガリウム系化合物半導体の気相エッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10107006A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007528587A (ja) * | 2003-07-08 | 2007-10-11 | ソウル ナショナル ユニバーシティー インダストリー ファウンデーション | 窒化物半導体エピタキシャル層を成長させる方法 |
JP2014090033A (ja) * | 2012-10-29 | 2014-05-15 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-10-02 JP JP8261598A patent/JPH10107006A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007528587A (ja) * | 2003-07-08 | 2007-10-11 | ソウル ナショナル ユニバーシティー インダストリー ファウンデーション | 窒化物半導体エピタキシャル層を成長させる方法 |
JP2014090033A (ja) * | 2012-10-29 | 2014-05-15 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
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