JPH10103248A - 可変容量形ポンプの流量制御装置 - Google Patents

可変容量形ポンプの流量制御装置

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JPH10103248A
JPH10103248A JP8254972A JP25497296A JPH10103248A JP H10103248 A JPH10103248 A JP H10103248A JP 8254972 A JP8254972 A JP 8254972A JP 25497296 A JP25497296 A JP 25497296A JP H10103248 A JPH10103248 A JP H10103248A
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piston
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hydraulic chamber
variable displacement
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Yukimasa Hokari
幸誠 帆刈
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変容量形ポンプの最大流量を、簡単な構成
を有するパイロット油圧回路で段階的に設定すること。 【解決手段】 可変容量形ポンプの傾転角を設定するサ
ーボピストン30にフィードバックレバー44を介して
連結されているスリーブ35に、スプール36が嵌挿さ
れ、このスプール36の一端部にばね37を配置し、他
端部にはパイロットピストン38の小径部47を当接す
る。第2油圧室54にパイロット圧を作用した状態で、
第2油圧室54をタンク圧とすることによって、スプー
ル36をばね37のばね力に抗して大きく変位して傾転
角を第1の最大流量Qmax1に対応して大きく設定
し、また第1油圧室50にパイロット圧を導いて、補助
ピストン49によってパイロットピストン46を引き戻
してスプール36をばね力で変位し、傾転角を変化して
第2最大流量Qmax2に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械およびそ
の他の一般の産業機械に有利に実施することができる可
変容量形ポンプの流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、実開昭62−16
9285に開示され、その構成は図4〜図6に示されて
いる。図4において、可変容量形ポンプ1のポンプ傾転
部材2に連結されたサーボピストン3は、油圧室4に常
時、導かれているポンプ油圧によって図4の右方に押圧
されている。この油圧室4と対向するもう1つの油圧室
5は、切換え弁6によってタンク7に、またはポンプ1
からの圧油が供給される管路8に切換えて接続される。
切換え弁6において、スプール9の一端部には、ばね1
0が当接し、他端部にはパイロットピストン11が当接
する。パイロットピストン11は、管路17から油圧室
16に供給される油圧Piによってスプール9を押す。
【0003】ばね10のスプール9への押付け力が、パ
イロットピストン11の押付け力に勝ると、油圧室5は
タンク7に連通し、したがってサーボピストン3は図4
の右方に変位し、これによってポンプ1の傾転角αが減
少する。スリーブ12は、フィードバックレバー13の
一端部に連結され、その中間部は支点14となってお
り、他端部はサーボピストン3に連結される。したがっ
てスリーブ12は、フィードバックレバー13によって
サーボピストン3と連動してスプール9に追従し、スプ
ール9の移動量だけ移動すると、油圧室5をタンクから
遮断する。したがって、サーボピストン3は移動を停止
する。
【0004】これとは逆に、パイロットピストン11の
スプール9への押付け力が、ばね10のばね力に打ち勝
つと、スプール9は右方に変位し、油圧室5にはポンプ
油圧が導かれる。したがってパイロットピストン11は
図4の左方に移動してポンプ傾転角αが増加する。スリ
ーブ12は、フィードバックレバー13の働きによって
スプール9に追従し、油圧室5がポンプ油圧から遮断さ
れる。サーボピストン3が図4の左方に変位してストッ
パ15に当接したとき、最大流量Qmaxとなる。
【0005】図5は、図4に示される流量制御装置にお
ける油圧室16にパイロット圧Piを導くための油圧回
路図である。パイロットポンプ18から遠隔制御弁19
を経て、2位置電磁切換え弁20を経てパイロット圧P
iが導かれる。
【0006】図6は、図4および図5に示される先行技
術の特性を示す図である。可変容量形油圧ポンプ1の最
大流量Qmaxは、サーボピストン3がストッパ15に
当接した状態で一義的に決まる。そこで最大流量Qma
xを段階的に変化して設定することができるようにする
には、前述の図5に示されるように2位置電磁切換え弁
20を用いるとともに、さらに減圧弁21を設け、これ
によってパイロット圧Piを広く設定する必要がある。
【0007】したがってパイロット圧Piのための油圧
回路をもっと簡略化して、可変容量形ポンプ1の最大流
量Qmaxを有段に変化して設定することができること
が望まれている。
【0008】他の先行技術は特開昭62−288378
に開示されている。この先行技術では、図4〜図6に関
連して説明した前述の先行技術におけるばね10のばね
力に抗するパイロットピストン11の右方への変位位置
を調整するためにシムが用いられ、このシムによって前
記最大流量を設定するように構成される。したがってこ
の先行技術では、流量制御装置を分解してシムを装着/
交換しなければならず、最大流量の設定に手間がかかる
という問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可変
容量形ポンプの最大流量Qmaxを、簡単な構成を有す
るパイロット油圧回路で変化することができるように
し、さらに最大流量の設定を容易に調整することができ
るようにした可変容量形ポンプの流量制御装置を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、スリーブに嵌
挿されたスプールの一端部にばねを当接し、他端部にパ
イロットピストンを当接可能とした切換え弁と、切換え
弁の油圧切換えによって作動して可変容量形ポンプの傾
転角を変えるサーボピストンと、このサーボピストンと
切換え弁のスリーブとを連動するフィードバックレバー
とを含み、パイロットピストンがスプールをばねのばね
力に抗して変位することによって、可変容量形ポンプの
吐出流量が大きく変化する可変容量形ポンプの流量制御
装置において、パイロットピストンは、大径部と、その
大径部よりも小径であってスプールの前記他端部に当接
可能である小径部とを有し、ケーシングと、ケーシング
内に収納されて第1油圧室を規定し、前記小径部が相互
に変位可能に挿通する補助ピストンと、ケーシング内に
変位可能に収納され、パイロットピストンの大径部を相
互に変位可能に収納して第2油圧室を規定し、補助ピス
トンに当接してその補助ピストンの後退位置を制限する
ストッパと、第1油圧室と第2油圧室とに圧油を選択的
に供給および遮断するパイロット油圧回路とを含み、補
助ピストンの第1油圧室側の油圧面積S1は、大径部の
第2油圧室側の油圧面積S2よりも大きく選び、第1油
圧室の圧油による補助ピストンに作用する力P1・S1
と前記ばねのばね力との和が、第2油圧室の圧油による
パイロットピストンに作用する力Pi・S2よりも大き
くなるように構成され、第2油圧室の圧油によるパイロ
ットピストンに作用する力Pi・S2が、前記ばねのば
ね力Fよりも大きくなるように構成されることを特徴と
する可変容量形ポンプの流量制御装置である。また本発
明は、前記パイロット油圧回路は、パイロット圧用ポン
プと、パイロット圧用ポンプからの油圧を第1油圧室に
導く第1開閉弁と、パイロット圧用ポンプからの油圧を
第2油圧室に導く第2開閉弁とを含むことを特徴とす
る。また本発明は、ケーシングに螺合し、一端部がケー
シングの外方から操作可能であり、他端部がストッパに
当接可能である調整ボルトとを含むことを特徴とする。
また本発明は、ケーシングには、補助ピストンとストッ
パとの当接位置でタンクに連通するドレン油路が形成さ
れることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、第1油圧室50の油圧P
1をタンク圧として零とし、第2油圧室54に油圧Pi
を導くことによって、パイロットピストン38の大径部
46に作用する力Pi・S2は、ばね37のばね力Fを
超え、パイロットピストン38は大径部46と小径部4
7との段差48で、補助ピストン49を図1の右方に変
位するとともに、小径部47はスプール36をばね力に
抗して変位し、これによってスプールの変位量が最も大
きくなり、これに応じてサーボピストン30が図1の左
方に変位して、可変容量形ポンプの傾転角αが最大とな
って、第1の最大流量Qmax1が得られる。この第1
の最大流量Qmax1は、ストッパ31によって設定す
ることができる。
【0012】第1油圧室50と第2油圧室54とにたと
えば同一の油圧を導いたとき、補助ピストン49の第1
油圧室側の油圧面積S1は、大径部46の第2油圧室側
の油圧面積S2よりも大きく、しかも第1油圧室50の
圧油による補助ピストン49に作用する力P1・S1と
ばね37のばね力Fとの和が、第2油圧室54の圧油に
よるパイロットピストン38の大径部46に作用する力
Pi・S2よりも大きくなるように構成されているの
で、補助ピストン49はパイロットピストン38の大径
部と小径部との段差48に当接して補助ピストン49は
図1の左方にパイロットピストン38を引き戻し、これ
に応じてスプール36はばね37のばね力で図1の左方
に、パイロットピストン38の位置に対応して変位し、
これに応じてサーボピストン30は可変容量形ポンプの
傾転角αを、小さく変化させる。したがって可変容量形
ポンプは、前記第1最大流量Qmax1未満のもう1つ
の第2の最大流量Qmax2に設定される。
【0013】第2油圧室54をタンク圧とすることによ
って、スプール36はばね37のばね力でパイロットピ
ストン38を図1の左方にさらに変位し、サーボピスト
ン30が図1の右方に変位して可変容量形ポンプの傾転
角αは最小となり、これによって最小流量Qminが設
定される。このとき第1油圧室には、油圧P1が導かれ
てもよく、またはタンク圧であってもよい。最小流量Q
minは、ストッパ32によって調整することができ
る。
【0014】こうして可変容量形ポンプの2つの最大流
量Qmax1,Qmax2は、第2油圧室に油圧Piを
導いたままの状態で、第1油圧室に油圧P1を導かずに
タンク圧とし、または油圧P1を導くことによって、段
階的に設定することができるようになり、これによって
パイロット圧の油圧回路の構成を簡略化することができ
るようになる。
【0015】また本発明に従えば、ストッパを調整ボル
トによってケーシングの外方から操作して、そのストッ
パの位置を設定することができる。これによって前記第
2最大流量Qmax2を調整することも可能となる。
【0016】また本発明に従えば、補助ピストンとスト
ッパとの当接位置では、ドレン油路によってタンク圧と
され、これによって第1油圧室に油圧を作用したときな
どでの前記当接位置における圧ごもりが防がれ、補助ピ
ストンがストッパに当接することが確実になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
構成を示す断面図である。本発明に従う可変容量形油圧
ポンプ25の流量制御装置は、基本的には、可変容量形
ポンプ25のたとえば斜板またはシリンダブロックなど
の傾転部材33を傾転駆動するためのサーボ駆動手段2
6と、サーボ駆動手段26に連結される切換え弁27
と、切換え弁27を制御する流量制御手段28とを含
む。サーボ駆動手段26において、ケーシング29に
は、サーボピストン30が収納される。第1の最大流量
Qmax1に対応するサーボピストン30の変位量は、
ケーシング29に螺合する調整ボルトであるストッパ3
1によって設定される。また、最小流量Qminに対応
するサーボピストン30の位置は、ケーシング29に螺
合する調整ボルトであるストッパ32によって設定され
る。ケーシング29のストッパ31側の油圧室39に
は、管路61を介するポンプ25からの油圧が常時導か
れる。もう1つの油圧室40は、切換え弁27によっ
て、管路41を介してタンク42に接続され、または管
路43からポンプ25の油圧が導かれる。サーボピスト
ン30には、可変容量形ポンプ25の傾転部材33が連
結され、その傾転角度が変化される。
【0018】切換え弁27において、ケーシング34に
は、スリーブ35が変位自在に収納されており、このス
リーブ35にはスプール36が嵌挿される。スプール3
6の一端部には、ばね37が当接される。スプール36
の他端部には、パイロットピストン38の一端部が当接
可能である。
【0019】フィードバックレバー44の一端部は、サ
ーボピストン30にピン結合される。このレバー44
は、支点45のまわりに角変位可能であり、他端部はス
リーブ35にピン結合される。
【0020】流量制御手段28において、パイロットピ
ストン38は、大径部46と、小径部47とを有する。
小径部47は、大径部46よりも小径であり、この小径
部47は、スプール36の前記他端部に当接可能であ
る。パイロットピストン38は、大径部46と小径部4
7との間に、段差48を有する。
【0021】このケーシング34内に収納される補助ピ
ストン49は、スプール36側に第1油圧室50を規定
する。補助ピストン49には、小径部47が図1の左右
に相互に変位可能に挿通する。補助ピストン49は、大
径部46を収納する部屋51を有する。段差部48が部
屋51の端面52に当接することによって、パイロット
ピストン38のスプール36側への前進変位が制限され
る。
【0022】ケーシング34内にはまた、ストッパ53
が軸線方向に変位自在に収納される。このストッパ53
は、パイロットピストン38の大径部46をその軸線に
沿って相互に変位可能に収納して、第2油圧室54を規
定する。ストッパ53の補助ピストン49側の端部55
は、補助ピストン49のスプール36とは反対側(図1
の左方)の端部に当接することができ、この当接状態
で、補助ピストン49の図1における左方への後退位置
を制限する。
【0023】ケーシング34には、調整ボルト57が螺
合する。この調整ボルト57の一端部58は、ケーシン
グ34の外方から回転操作可能である。調整ボルト57
の他端部59は、ストッパ53の補助ピストン49とは
反対側の端面に当接する。こうして調整ボルト57を回
転してストッパ53の位置をケーシング34の外方で設
定することができる。調整ボルト57には、ロックナッ
ト60が螺合する。スリーブ35、スプール36、ばね
37、パイロットピストン38、補助ピストン49、ス
トッパ53および調整ボルト57は、一直線上に各軸線
をそれぞれ有する。
【0024】補助ピストン49は、ストッパ53側に小
径の段部62aを備えており、この小径段部62aとケ
ーシング34との間に油路62が形成される。ストッパ
53には、補助ピストン49に当接する前記端部55に
おいて半径方向に延びる溝63が形成される。これらの
油路62および溝63に連通するドレン油路64は、ケ
ーシング34に形成される。油路64は、タンク42に
接続される。こうして補助ピストン49とストッパ53
との当接位置で油路64は、タンク42に連通し、した
がって圧ごもりが防止され、補助ピストン49はストッ
パ53に確実に当接して、ストッパ53による補助ピス
トン49の後退位置を正確に設定することができるよう
になる。
【0025】補助ピストン49の第1油圧室50に臨む
油圧面71の油圧面積S1は、大径部46の第2油圧室
54に臨む補助圧面72の油圧面積S2よりも大きい
(S1>S2)。
【0026】第2油圧室54の圧油によるパイロットピ
ストン38の大径部46の受圧面積S2を有する受圧面
72に作用する力Pi・S2は、ばね37のばね力Fを
Fよりも大きくなるように構成される。
【0027】 Pi・S2>F …(1) 第1油圧室50の圧油による補助ピストン49の受圧面
積S1を有する受圧面71に作用する力P1・S1と、
ばね37の図1における左方へのばね力Fとの和は、第
2油圧室54の圧油によるパイロットピストン38の大
径部46の受圧面72に作用する力Pi・S2よりも大
きくなるように構成される。
【0028】 P1・S1+F>Pi・S2 …(2) 図2は、図1に示される本発明の実施の一形態の第1お
よび第2油圧室50,54に関連するパイロット油圧回
路を示す図である。パイロット圧用ポンプ65からの圧
油は、2位置電磁開閉弁66を介して第1のパイロット
圧P1として第1油圧室50に導かれる。またハンドル
67によって手動遠隔操作される開閉弁68は、第2油
圧室54に第2のパイロット圧Piを導く。ポンプ2
5,65は、たとえば共通のディーゼル機関などの駆動
源によって回転駆動される。パイロット圧P1,Piは
等しい(P1=Pi)。
【0029】図3は、図1および図2に示される可変容
量形ポンプの流量制御特性を示す図である。可変容量形
ポンプ25の第1の最大流量Qmax1を設定するにあ
たり、第1開閉弁66によって第1油圧室50の油圧P
1をタンク圧にして零にするとともに、第2油圧室54
には第2開閉弁68によってパイロット圧Piを作用す
る。
【0030】第2油圧室54に導かれる圧油によって、
パイロットピストン38はその段差48で補助ピストン
49の当接部52に当接して図1の右方に押して補助ピ
ストン49の当接面71はケーシング34の第1油圧室
50における当接面73に当接する。式1のようにスプ
ール36をばね37のばね力Fに抗して変位させる。こ
れによって切換え弁27では管路43が管路41に接続
され、サーボ駆動手段26の油圧室40がポンプ圧とな
り、サーボピストン30はストッパ31に当接するまで
変位する。したがってサーボピストン30に連動して可
変容量形ポンプ25の傾転部材33は、最大の傾転角α
となって、第1の最大流量Qmax1となる。サーボピ
ストン30の変位によって、フイールドバックレバー4
4はスリーブ35をスプール36に追従して図1の右方
に変位し、これによって管路41を管路43およびタン
ク42から閉鎖する。
【0031】可変容量形ポンプ25を前記第1の最大流
量Qmax1未満の第2の最大流量Qmax2に設定す
るにあたっては、第1開閉弁66を開いて第1油圧室5
0の油圧P1をポンプ圧とし、また第2開閉弁68を開
いて第2油圧室54の油圧Piをポンプ圧とする。これ
によって式2のように、補助ピストン49はストッパ5
3を図1の左方に変位してストッパ53を調整ボルト5
7の端部59に当接するとともに、パイロットピストン
38の段差48を当接面52で押して図1の左方に変位
し、そのパイロットピストン38の後退位置を設定す
る。第2油圧室54の油圧Piによるパイロットピスト
ン38の力Pi・S2は、式1のようにスプール36を
ばね37のばね力Fよりも大きい。こうしてスプール3
6の位置は、前述の第1の最大流量Qmax1における
位置よりも図1の左方の位置となる。したがってサーボ
駆動手段26の油圧室40の油圧がスプール36の左方
への位置に対応して低下し、ストッパ31からサーボピ
ストン30が離間し、これに応じて可変容量形ポンプ2
5の傾転角αが前記第1最大流量Qmax1のときに比
べて小さく変化される。サーボピストン30の変位に応
じてスリーブ35がスプール36に追随する方向に変位
し、油圧室40が閉じられる。こうして可変容量形ポン
プ25は第2最大流量Qmax2が得られるように、傾
転角αが設定される。
【0032】第2最大流量Qmax2を調整するため
に、調整ボルト57をケーシング34の外方から操作
し、ストッパ53の図1における左右方向の位置を調整
する。たとえば調整ボルト57を回転操作してその端部
59によってストッパ53、したがって補助ピストン4
9を図1の右方に変位して設定すると、パイロットピス
トン38は右方に変位し、これに応じてスプール36が
ばね37のばね力に抗して右方に変位されて、サーボ弁
26の油圧室40の油圧が上昇し、サーボピストン30
が図1の左方に変位し傾転角αが大きくなるように設定
される。これとは逆に調整ボルト57を図1の左方に変
位するように調整して設定すると、可変容量形ポンプ2
5の傾転角αを小さくして、第2最大流量Qmax2を
小さく設定することができる。
【0033】可変容量形ポンプ25を最小流量Qmin
に設定するには、第2開閉弁68を操作して第2油圧室
54をタンク圧にする。このとき開閉弁66によって第
1油圧室50の油圧P1はポンプ圧であってもよく、ま
たはタンク圧であってもよい。したがってスプール36
はばね37のばね力によって図1の左方に変位し、これ
によって管路41およびサーボ駆動手段26の油圧室4
0は、タンク42に接続される。したがってサーボピス
トン30は図1の右方に変位してストッパ32に当接す
る。これによって可変容量形ポンプ25の傾転角αは最
小となる。サーボピストン30は、フィードバックレバ
ー44によってスリーブ35を左方に変位して油圧室4
0をタンク42および管路43から遮断する。スプール
36の左方の位置は、サーボピストン30がストッパ3
2に当接する位置によって決まる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、切換え弁
のスプールの位置を2つの第1および第2最大流量Qm
ax1,Qmax2に対応して設定するためには、第2
油圧室54にパイロット圧Piを導いた状態で、第1油
圧室50にパイロット圧P1を導かずにタンク圧とし、
またはパイロット圧P1を導くことによって達成するこ
とができるので、パイロット油圧回路の構成を簡略化す
ることができ、コストダウンを図ることができるように
なる。
【0035】また本発明によれば、前記パイロット油圧
回路は、パイロット圧用ポンプと、第1および第2の開
閉弁とによって実現され、前述の図4〜図6に関連して
述べた先行技術における減圧弁21を省略することがで
き、簡素化することができるのである。
【0036】また本発明によれば、調整ボルト57を用
いて、第2の最大流量Qmax2を、分解などすること
なく調整することができるという優れた効果もまた、達
成される。
【0037】さらに本発明によれば、補助ピストンとス
トッパとの当接位置は、ドレン油路によってタンク圧と
される。したがって第2の最大流量Qmax2を達成す
るために、第1油圧室に油圧を導いたときなどにおい
て、圧ごもりがなく、補助ピストンとストッパとが確実
に当接することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の構成を示す断面図であ
る。
【図2】図1に示される本発明の実施の一形態における
パイロット油圧回路を示す図である。
【図3】図1および図2に示される本発明の実施の一形
態の流量特性を示す図である。
【図4】先行技術の構成を示す断面図である。
【図5】図4に示される先行技術におけるパイロット油
圧回路を示す図である。
【図6】図4および図5に示される先行技術の流量特性
を示す図である。
【符号の説明】
25 可変容量形ポンプ 26 サーボ駆動手段 27 切換え弁 28 流量制御手段 30 サーボピストン 34 ケーシング 35 スリーブ 36 スプール 37 ばね 38 パイロットピストン 44 フィードバックレバー 46 パイロットピストン 48 段差 49 補助ピストン 50 第1油圧室 53 ストッパ 54 第2油圧室 57 調整ボルト 64 ドレン油路 66 第1開閉弁 68 第2開閉弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリーブに嵌挿されたスプールの一端部
    にばねを当接し、他端部にパイロットピストンを当接可
    能とした切換え弁と、 切換え弁の油圧切換えによって作動して可変容量形ポン
    プの傾転角を変えるサーボピストンと、 このサーボピストンと切換え弁のスリーブとを連動する
    フィードバックレバーとを含み、 パイロットピストンがスプールをばねのばね力に抗して
    変位することによって、可変容量形ポンプの吐出流量が
    大きく変化する可変容量形ポンプの流量制御装置におい
    て、 パイロットピストンは、大径部と、その大径部よりも小
    径であってスプールの前記他端部に当接可能である小径
    部とを有し、 ケーシングと、 ケーシング内に収納されて第1油圧室を規定し、前記小
    径部が相互に変位可能に挿通する補助ピストンと、 ケーシング内に変位可能に収納され、パイロットピスト
    ンの大径部を相互に変位可能に収納して第2油圧室を規
    定し、補助ピストンに当接してその補助ピストンの後退
    位置を制限するストッパと、 第1油圧室と第2油圧室とに圧油を選択的に供給および
    遮断するパイロット油圧回路とを含み、 補助ピストンの第1油圧室側の油圧面積S1は、大径部
    の第2油圧室側の油圧面積S2よりも大きく選び、 第1油圧室の圧油による補助ピストンに作用する力P1
    ・S1と前記ばねのばね力との和が、第2油圧室の圧油
    によるパイロットピストンに作用する力Pi・S2より
    も大きくなるように構成され、 第2油圧室の圧油によるパイロットピストンに作用する
    力Pi・S2が、前記ばねのばね力Fよりも大きくなる
    ように構成されることを特徴とする可変容量形ポンプの
    流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パイロット油圧回路は、パイロット
    圧用ポンプと、 パイロット圧用ポンプからの油圧を第1油圧室に導く第
    1開閉弁と、 パイロット圧用ポンプからの油圧を第2油圧室に導く第
    2開閉弁とを含むことを特徴とする請求項1記載の可変
    容量形ポンプの流量制御装置。
  3. 【請求項3】 ケーシングに螺合し、一端部がケーシン
    グの外方から操作可能であり、他端部がストッパに当接
    可能である調整ボルトとを含むことを特徴とする請求項
    1または2記載の可変容量形ポンプの流量制御装置。
  4. 【請求項4】 ケーシングには、補助ピストンとストッ
    パとの当接位置でタンクに連通するドレン油路が形成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の可変容量形ポンプ
    の流量制御装置。
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