JPH10102208A - 耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼

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JPH10102208A
JPH10102208A JP25329996A JP25329996A JPH10102208A JP H10102208 A JPH10102208 A JP H10102208A JP 25329996 A JP25329996 A JP 25329996A JP 25329996 A JP25329996 A JP 25329996A JP H10102208 A JPH10102208 A JP H10102208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、優れた耐熱性を持ち、且つ、従来マ
フラーに使用されていた17%Cr−−0.1%Si−
0.2%Ti−0.8%Mo添加のフェライト系ステン
レス鋼よりも優れた溶接部の耐食性を有する安価なエン
ジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】重量%で、C:0.02%未満、Si:
0.8%以上、1.6%未満、Mn:0.20%未満、
P:0.04%未満、S:0.02%未満、Cr:10
%以上、16%未満、Ni:0.05%以上、1.0%
未満、N:0.02%未満、Ti:0.002%以上、
0.03%未満、Nb:0.43以上、0.6%未満、
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる、耐熱
性、加工性及び、マフラーの溶接部耐食性に優れたエン
ジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車排気部材の
用途に適したフェライト系ステンレス鋼に関し、特に、
自動車のエンジンに近い側(高耐熱性が必要)からマフ
ラーのような耐食性を要求される部位での使用を想定し
た、耐熱性、加工性および溶接部耐食性に優れたエンジ
ン排気部材用フェライト系ステンレス鋼に係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、フェライト系ステンレス鋼は、
オーステナイト系ステンレス鋼と比べて安価であること
から、自動車排気系の材料に多用されている。この自動
車排気系の中でも、排気マニホールドのように、900
℃を超える程度にまで温度が上昇する部位では、特に優
れた耐熱性が必要であり、SUS430 JIL(19
Cr−0.4Si−0.4Nb−0.5Cu)が使用さ
れてきた。一方、マフラーに代表されるように、排気温
度が比較的低い部位には、排ガスからの凝縮水が溜りや
すく、該マフラーの腐食が問題になるので、耐食性に優
れたSUS436 LT(17Cr−0.1Si−0.
2Ti−0.8Mo)が使用されてきた。
【0003】このように、自動車排気系に使用される材
料は、使用部位の温度により全く異なる特性が要求さ
れ、「使用者は、材料を区別しなければならない」とい
う問題と、「特に、マフラー用材料は、高Cr、Mo添
加鋼のため、コスト高である」という問題があった。そ
のため、高温部から低温部まで幅広く適用でき、且つ安
価な統一材料の開発が、強く望まれていた。また、材料
の供給側にとっても、かかる統一材料は、品質管理及び
生産効率の点で大きなメリットがあるので、使用者及び
供給者のいずれからも強く統一材料の開発要求があっ
た。しかしながら、そのような統一材料は存在していな
いのが現状である。
【0004】ここで、高温部側での使用を想定した従来
からある材料を紹介すると、例えば、特開平8−603
06号公報は、自動車排気系部材用フェライト系ステン
レス鋼板がある。この材料は、排気系を一つの鋼種で一
体化することを目的として開発されたが、該公報の3
頁、コラム4「0017」に明記されているように、
「排気マニフォールドからセンター・パイプまで」と明
記されており、排気系高温部だけでの材料統一を想定し
ており、マフラーまでは想定していない。さらに、該公
報は、「開発した鋼材が、Si:0.6〜1.5%、C
r:16〜22%のような比較的高いSi、Crレベル
であるにも関わらず、マフラー材のような腐食環境に耐
え得ない」ことを示唆していた。実際に、発明者の実験
調査によっても、高Cr化のみでは、マフラー材への適
用はできないことが確認されている。なお、その理由に
ついては、後述の「発明の詳細な説明」の欄で説明す
る。
【0005】また、特開昭57−85960(US.p
atent No.4331474)号公報は、Nb、
Al複合添加鋼を開示している。その鋼材は、靭性に対
する悪影響を除くため、Tiを不可避的残留レベルに維
持し、Alを0.1%以上、Nbを0.45%以下に厳
しく調整することを特徴としている。特に、該特開昭5
7−85960号公報では、Si、Tiの効果の認識が
ないため、発明例あるいは比較例のいずれに開示された
鋼も、Siは、0.6%未満であり、Tiは、残留(記
載なし)か0.23%のような過大レベルであった。
【0006】また、特開平6−248394号公報は、
そのコラム2「0007」に記載されているように、フ
ロント・パイプ、センター・パイプでの使用を考慮した
高温塩害特性に優れたフェライト系ステンレス鋼を開示
している。それは、コラム4「0020」に明記されて
いるように、溶接部の耐食性向上のため、Nb、Tiを
添加するとしており、その効果は、等価なものとの認識
である。そのため、該公報記載の発明鋼及び比較鋼のい
ずれもがNb単独添加されているだけで、高Si化、低
Cr化し、かつ0.43%以上のNb添加鋼に、微量の
Ti添加がマフラー腐食に著しい効果があるとの知見、
示唆は見られない。
【0007】また、特公平3−4617(US.pat
ent No.4461811)号公報は、ロウづけ性
のよい安定化フェライト系ステンレス鋼の成分を開示し
ている。そこでは、Tiはろうずけ性に悪影響を及ぼす
ため、厳しく制限しているが、溶接部の耐食性向上に関
する考慮は見られない。事実、該公報に開示されている
発明例及び比較例は、いずれもSi含有量は比較的低い
(0.6%以下)。
【0008】また、US.patent No.441
7921には、Welded ferittic st
ainless steel articleの開示が
ある。そこには、NbとTiを等価なものとしており、
高Si化し、さらに比較的多量のNbに微量のTiの複
合添加が、溶接のマフラー耐食性向上に著しく効果があ
るとの知見及び示唆も見られない。さらに、Siの添加
効果も発見していないため、1%以下、好ましくは0.
3〜0.6%(クレーム3、及び本文コラム3、29行
目)のように低めに制限している。加えて、実施例及び
比較例のいずれもが、0.2%以上のTi単独添加鋼で
ある。
【0009】また、特開平7−268554号公報は、
成形性及び耐熱性の優れた自動車排気系用フェライト系
ステンレス鋼板を開示している。しかしながら、この鋼
材も、高温側の部位を想定したものであり、マフラー腐
食についての考慮がなく、そのため、発明例及び比較例
は、いずれも0.8%未満のSiレベルであり、マフラ
ーの溶接部耐食性が不十分である。
【0010】また、本発明者は、特開平8−3698号
公報で、自動車排気系材料に使用可能な安価な熱延フェ
ライト鋼を開示した。しかしながら、この鋼材は、熱延
板の加工性向上を主目的とし、Tiを可及的に低く、且
つPを積極的に添加することを技術思想としている。該
特開平8−3698号公報の出願当時は、母材の高耐食
性材は、溶接部の耐食性も向上し、結果としてマフラー
寿命を向上させるとの認識が一般的であったが、近年、
母材が高耐食性であっても、マフラーの溶接部耐食性が
向上するとは限らないことがわかってきた。そのため、
特開平8−3698号公報当時の知見では、Cr、S
i、Nb、Ti、Pのマフラー溶接部に関する耐食性に
関する知見がない。
【0011】一方、低温部側での使用を想定した鋼材例
を紹介すると、まず、Moを1%以上添加することを特
徴とする特開平5−112848号公報記載の鋼があ
る。この鋼材は、特に、マフラー腐食を念頭に置き、母
材部の耐食性を向上させている。発明者は、最近、「マ
フラー腐食で問題となる部位は、溶接部であり、そこで
の著しい腐食を起点とし、外部応力によって、亀裂が伝
播し溶接部が破断することが最も問題なのであり、母材
の腐食レベルは、溶接部と比較して軽微であるため、マ
フラー寿命に大きく影響しない」ことをつきとめた。溶
接部が最も腐食するので、この部分での腐食ピットの発
生を低減することによって、破断の基点を防止すれば良
いのである。しかしながら、特開平5−112848号
公報で開示されているようなMoの添加では、後述する
ように、溶接部の耐食性にはほとんど効果がないと同時
に、コストの面でも不利である。
【0012】また、溶接部の耐食性を向上させるのに、
Ti、Nb等の安定化元素を添加することは、公知であ
る。例えば、上記の特開平5−112848号公報にお
いても、Ti、Nb添加の理由が溶接部の耐粒界腐食性
向上の点からと記述されている。しかしながら、近年、
マフラー腐食での問題は、溶接部の著しい腐食を起点と
する接続部(溶接構造)の破断であることが判明してお
り、単に、Mo、Ti、Nbを添加するのみでは、溶接
部の耐食性は十分ではないことも判明した。その理由
は、特開平5−112848号公報に記載されているよ
うに、マフラーでの凝縮水は、高pH(〜9)から低p
H(〜2)まで極端に変化するので、単に、Mo、T
i、Nbを添加するのみではマフラーの溶接部耐食性が
十分ではないものと考えられる。この点を考慮した材料
開発がなされていなかったため、現時点でもマフラー耐
食性に優れた安価な材料が開発されていないのである。
【0013】さらに、上記した統一材料がないという問
題に加えて、既存のマフラー用のフェライト系ステンレ
ス鋼では、0.8%以上のMo添加による製造コストの
上昇も問題となっている。そのため、最近は、マフラー
の溶接部の耐食性向上が強く求められていると同時に、
省Mo化によるコスト低減の問題がある。また、特開平
4−228547号公報は、耐粒界腐食性、造管性、高
温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼を開示してい
る。しかしながら、そこでは、耐粒界腐食性の向上をは
かっているものの、単に所謂シュトラウス試験で評価し
ているだけである。前述したように、マフラーの凝縮水
は、高pH(〜9)から低pH(〜2)まで極端に変化
するものであるから、シュトラウス試験ではマフラー腐
食性を正しく評価できいない。そのため、そこでの発明
例及び比較例のいずれも0.6%以下の低いSiであ
り、後述するように、マフラーの溶接部耐食性には不十
分である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、優れた耐熱性を持ち、且つ、従来マフラーに使
用されていた17%Cr−0.1%Si−0.2%Ti
−0.8%Mo添加のフェライト系ステンレス鋼よりも
優れた溶接部の耐食性を有する安価なエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とし
ている。さらに、エンジン排気系での高温部および低温
部での使用材料の区別を不要にする統一材料の提供をも
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、エンジン排気部材用に必要とされる耐熱性
(高温強度)、及びその鋼材に必要な加工性は、Nb添
加で向上するという公知事実に基づき、まず、マフラー
の溶接部耐食性の向上を詳細に検討した。マフラーの耐
久性で問題となるのは、主に、溶接部の破断である。溶
接部が母材部より耐食性に劣るのは公知であり、さらに
溶接部に応力が最も集中することも明らかである。従っ
て、母材のみが優れた耐食性を示しても、最も腐食され
易い部分は溶接部であり、かつ溶接部が最も大きな応力
集中を受けるため、腐食ピット部分での大きな応力が破
断を誘発する。従って、溶接部の耐食性を向上させるこ
とが、マフラーの寿命を向上させる。
【0016】かかる実際の車での調査結果を基に、マフ
ラーの溶接部耐食性の向上を詳細に検討し、得られた重
要な知見を以下に示す。なお、下記図1及び2に関する
試験条件は、「実施例」の欄で詳述する。 (1)母材部が、溶接部より耐食性の良好なことは明ら
かであるが、母材部の耐食性が良い材料は、溶接部との
耐食性の差が大きく、溶接部に腐食が集中し、溶接部の
耐食性向上が困難であることを知見した。その結果、図
1に示すように、比較的母材部の耐食性が低い、低Cr
系(10〜16%Cr)材料がマフラーの溶接部耐食性
の向上に有利である。
【0017】(2)図1、2に示すように、Siを0.
8%以上添加し、Crを10〜16%と比較的低くし、
Nbが0.4%以上添加されている成分系に、Tiを
0.03%を上限として積極的に添加すると、マフラー
の溶接部耐食性が著しく向上し、17%Cr−0.1%
Si−0.2%Ti−0.8%Mo鋼の溶接部以上の特
性が得られる。
【0018】これは、溶接部のスケールがSi、Nb、
Tiにより強化され母材部の耐食性に近づいたため、溶
接部に腐食が集中しなかったためと推定される。一方、
従来からある17%Cr−0.1%Si−0.2%Ti
−0.8%Mo鋼の場合には、母材部が著しく優れた耐
食性を示すため、腐食が溶接部に集中し、結果として、
低Cr−高Si−Nb−微量Ti鋼よりも溶接部耐食性
が劣っていると推定できる。
【0019】さらに、図2には、11%Cr−0.1%
Si−0.2%Tiの溶接部耐食性に及ぼすMoの影響
も示す。驚くべきことには、溶接部へのMoの添加効果
は、Siの添加効果に比較して著しく小さかった。つま
り、溶接部の耐食性の向上には、Moの添加は殆ど効果
がなく、鋼材を低Cr−高Si化し、Nb添加し、さら
に微量なTi添加が必要であることが確認されたのであ
る。なお、各元素の溶接部の耐食性に及ぼす影響に関す
る詳細な理由は、後述の「成分限定」で説明する。 (3)さらに、上記鋼材にAl、Cuを比較的少量添加
することで、マフラーの溶接部耐食性がさらに向上す
る。 (4)また、P含有量は、マフラーの溶接部耐食性に大
きく影響し、低い程好ましい。 (5)上記した成分系は、ベースであるNb添加鋼の耐
熱性、加工性を劣化させない。
【0020】発明者は、以上の新規な知見を具現化すべ
く鋭意努力を続け、耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に
優れたフェライト系ステンレス鋼を発明するに至ったの
である。すなわち、本発明は、重量%で、C:0.02
%未満、Si:0.8%以上、1.6%未満、Mn:
0.20%未満、P:0.04%未満、S:0.02%
未満、Cr:10%以上、16%未満、Ni:0.05
%以上、1.0%未満、N:0.02%未満、Ti:
0.002%以上、0.03%未満、Nb:0.43%
以上、0.6%未満、を含有し、残部Fe及び不可避的
不純物からなる、耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優
れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼であ
る。
【0021】また、本発明は、さらに、重量%で、 Al:0.02%以上0.5%未満 Cu:0.02%以上0.3%未満 のうちから選んだ1種又は2種を追加含有させたり、あ
るいはMo:0.05%以上0.8%未満、さらに加え
て、 Ca:0.001%以上0.03%未満、 B:0.0002%以上、0.005%未満、 を含有させた耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優れた
エンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼である。
【0022】本発明では、エンジン排気部材用フェライ
ト系ステンレス鋼を、上記のような成分系で形成するよ
うにしたので、優れた耐熱性及び加工性を持ち、且つ、
従来マフラーに使用されていた17%Cr−0.1%S
i−0.2%Ti−0.8%Mo添加のフェライト系ス
テンレス鋼よりも優れた溶接部の耐食性を同時に有する
ものにすることができる。その結果、エンジン排気系で
は、従来、高温部および低温部で使用材料を区別してい
たが、本発明により統一材料とすることができた。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、フェライト
系ステンレス鋼の各成分元素の含有量を限定するもので
あるので、その限定理由を以下に説明する。単位は、す
べて重量%である。Cは、靭性及び加工性を劣化させる
元素であり、0.02%以上になると、靭性及び加工性
の劣化が顕著となるため、0.02重量%未満に限定す
る。また、良好な靭性及び加工性には、Cの含有量は低
い程良く、0.01%以下が望ましい。
【0024】Siは、本発明鋼にとって重要な元素の一
つである。図2に示したように、0.03%以下の微量
Tiが添加されている場合、Siを0.8%以上添加す
ることによって、マフラーの溶接部耐食性は著しく向上
し、従来鋼(17%Cr−0.1%Si−0.2%Ti
−0.8%Mo)のレベル以上に達する。これは、溶接
部に生成するスケールが、Si−Nb−Tiによって強
化されたものになり、また、母材の耐食性レベルとの相
違が比較的小さくなることにより、溶接部に腐食が集中
しないため、良好なマフラーの溶接部耐食性を示すもの
と考えられているが、詳細は不明である。
【0025】なお、Siが1.6%以上になると、加工
性の劣化が激しいので、1.6%を超えないものとす
る。好ましくは、1.0%以上、1.3%以下である。
Mnは、鋼の脱酸剤として知られているが、過剰な添加
は、MnSを形成し、加工性の低下及び、マフラーの溶
接部耐食性を低下させることから、Mn含有量は0.2
0重量%未満とした。好ましくは、0.15%未満であ
る。低い程好ましい。
【0026】Pは、靭性、およびマフラーの溶接部耐食
性を劣化させる元素であり、0.04重量%未満とし
た。Sは、鋼材の伸び及びr−値(ランクフォード値)
を低下させ、加工性を劣化させると共に、ステンレス鋼
の基本特性である耐食性を劣化させる元素であるので、
その含有量を0.02%未満とした。
【0027】Crは、ステンレス鋼の基本特性であある
耐食性を向上させる元素であるが、図1に示したよう
に、マフラーの溶接部耐食性には、多すぎると有害とな
り、かつコスト高になるため、16%未満に制限する。
一方、10%未満の含有量で溶接部耐食性が著しく劣る
ため、10%を下限とする。従って、本発明では、Cr
含有量を10%以上16%未満に限定する。マフラーの
溶接部耐食性にとって、Cr含有量は10%以上12%
以下であることが好ましい。さらに好ましくは、10.
5%を超え11.5%未満である。
【0028】Niは、マフラーの溶接部耐食性を向上さ
せる効果があるため、0.05%以上添加する。一方多
量の添加は、フェライト組織を不安定にするため、1%
未満に制限する。好ましくは、0.1%以上0.8%以
下。より好ましくは、0.5%以上0.8%以下であ
る。Nは、鋼の靭性及び加工性を劣化させる元素であ
る。0.02%以上になると靭性及び加工性の劣化が顕
著となるので、0.02%未満に限定する。Nの含有量
は小さいほどよく、0.01%以下であることが望まし
い。
【0029】Nbは、高温強度、加工性、マフラーの溶
接部耐食性を高める効果を持つ元素であり、従来鋼以上
の特性を得るため、0.43%以上の添加が必要であ
る。しかしながら、0.6%を超えて添加すると、鋼材
の室温での強度を著しく高め、成形性、加工性を劣化さ
せるため、0.6%を上限とする。好ましくは、0.4
5%を超え、0.6%未満である。さらに好ましくは、
0.5%以上0.6%未満である。
【0030】Tiは、本発明鋼にとって、特に重要な元
素である。表1,表2,表3に示してあるようにマフラ
ーの溶接部耐食性向上のため、Tiレス材(0.001
%以下)では、高Si、低Cr化しても、マフラーの溶
接部耐食性は向上しない(表2のNo.24、28)。
0.002%以上のTiを添加した場合、著しくマフラ
ーの溶接部耐食性が向上した。この理由は、明確ではな
いが、溶接時に発生するスケールの組成を微量Tiが変
化させているのではと考えている。しかしながら、0.
03%以上になると溶接部のマフラー腐食が劣化する。
この理由としては、Tiは、Nb、AlよりもNと結合
しやすく、大気中のNを吸収し易く、過大なTi添加
は、溶接時、大気からC、Nを吸収し、マフラーの溶接
部耐食性を低下させるのではと考えられる。よって、T
i含有量を0.002%以上0.03%未満に限定す
る。好ましくは0.005%以上0.02%以下であ
る。
【0031】Alは、任意添加元素である。一般に、鋼
の脱酸剤として不可避的に含有されてしまう場合がある
が、特に悪影響はない。本発明は、Siを含有させるた
め、Al脱酸は任意である。一方、0.02%以上の添
加をした場合、マフラーの溶接部耐食性はさらに向上す
る。この理由は明確ではないが、Alは酸化されやすい
元素であるため、十分なAlの添加は、溶接時、アルミ
ナ被膜により大気中からのC、Nの吸収を防ぐ効果によ
るものと考えられる。従って、マフラー耐食性をさらに
向上させる場合、0.02%以上添加してもよい。しか
し、0.5%以上になると、加工性の劣化が著しいた
め、0.02%以上0.5%未満に限定する。好ましく
は、0.1%を超え0.2%未満である。
【0032】Cuは、任意添加元素である。0.02%
以上の添加をした場合、溶接部耐食性が向上する。0.
3%以上になると、加工性が劣化するため、本発明で
は、0.02%以上0.3%未満に限定する。なお、好
ましくは、0.15%を超え、0.3%未満である。本
発明は、低コストの省Mo材であっても、従来鋼(17
%Cr−0.1%Si−0.2%Ti−0.8%Mo)
並みのマフラーの溶接部耐食性を得る鋼材として提案さ
れた。
【0033】一方、Moは、固溶強化元素であり、高温
強度の向上にも有効であり、その添加効果は、0.05
%から現れる。従って、本発明でも、より高温強度を高
めたい場合、0.05%以上添加しても良い。しかしな
がら、Moは、高価な元素であり、コスト高を招くとと
もに、図2のように、マフラーの溶接部耐食性への効果
は殆ど見られない。したがって、本発明では、0.8%
未満に限定する。
【0034】Caは、溶鋼からスラブへの鋳造時におい
て、Ti系介在物によるノズル詰まりを抑制する効果を
有する元素である。その効果は、0.001%から現れ
る。しかしながら、0.03重量%を超えて添加して
も、該効果が飽和するばかりでなく、Caを含む介在物
が孔食の起点となり、耐食性が劣化するため、0.03
%未満とする。
【0035】Bは、鋼材の加工性向上に有効である。そ
の効果は、0.0002%から現れるが、0.005%
を超えると、多量のBNの生成により靭性が劣化するの
で、0.005%未満とする。
【0036】
【実施例】
(実施例1)表1及び表2に示す成分組成からなる本発
明鋼と比較鋼とを溶製したのち、1250℃に加熱後、
熱間圧延により5mm厚の熱延板とした。これを焼鈍、
酸洗、冷間圧延、仕上焼鈍、酸洗を順次行い、2mm厚
みの冷延焼鈍鋼板とした。
【0037】かくして得られた冷延焼鈍鋼板から採取し
た試料について、以下に示す方法により高温強度、室温
の加工性及び母材とマフラーの溶接部耐食性の評価を行
った。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】(1)高温強度 板厚2mmの板状試験片を用いて、0.3%/分の引張
速度で0.2%耐力を測定した。高温強度の評価は、下
記指数で行った(例えば、AAは優、Aは良、Bは普
通、Cは可)。 18MPa以上をAA 15MPa以上18MPa未満をA 10MPa以上15MPa未満をB 10MPa未満をC とする。
【0041】(2)室温の加工性 延びは、圧延方向に対して、0°、45°、90°方向
のJIS 13号に規定されたB形状の引張試験片(板
厚2mm)で測定し、El={El(0°)+2×El
(45°)+El(90°)}/4の式で算出した。そ
の評価は、前記同様に指数化して行う。
【0042】35%以上をA 35%未満をB (3)溶接部のマフラー耐食性 溶接は、板厚2mm材に対しビードオン方式のTIG溶
接を行った。溶接条件は、 溶接速度:600mm/min 溶接電流:200アンペア シールドガス:Arガス、15リッター/min(表面
のみ) である。
【0043】50mm×100mm角の試料を、図3に
示したように、ビーカ1内に吊り下げ、繰り返し蒸発試
験を行い、最大浸食深さ5点の平均を評価した。なお、
試料は、溶接後の鋼材(又は母材)を400℃×5時間
熱処理したものである。また、試験は、該試料を図3に
示すように、80℃に保持した試験溶液中に浸漬し、該
溶液が空になるまで蒸発させることを1サイクルとし、
これを10回繰り返すことで行った。使用した試験溶液
の組成は、マフラー環境をシミュレートするため(単位
は,ppm), Cl:250、NO2 -:100、NO3 -:20、CO3
2- :2000、SO3 2-:1250、SO4 2-:12
50、CH3 COO- :400、HCHO 250、H
COO- :100, pH:8.5 とした。
【0044】(4)母材部のマフラー腐食性 溶接部の試験片の変わりに、母材を使用して、(3)と
同様なマフラー耐食性試験を行った。最大浸食深さ5点
の平均を以下のように記号で分類し,評価した。 0.1mm以上0.2mm未満をA 0.2mm以上0.3mm未満をB 0.3mm以上0.4mm未満をC とする。
【0045】これらの試験結果を表3にまとめて示す。
【0046】
【表3】
【0047】表3によれば、比較鋼17は、Siが低過
ぎ、マフラーの溶接部耐食性がSUH409 L並みに
悪い。比較鋼18は、Siが多すぎるため、加工性が悪
い。比較鋼19は、Tiが過剰に含有されているため、
マフラーの溶接部耐食性がSUS436 LTより悪
い。比較鋼20は、Mnが過剰で、マフラーの溶接部耐
食性がSUS436 LTより悪い。比較鋼21は、N
b、Tiが過剰のため、加工性、マフラーの溶接部耐食
性、いずれも悪い。比較鋼22は、Niが過剰であるた
め、加工性が悪い。比較鋼23は、Nbが過小のため、
高温強度、マフラーの溶接部耐食性、いずれも悪い。比
較鋼24は、Tiが過小のため、マフラーの溶接部耐食
性が悪い。比較鋼25は、Pが過大であり、母材及びマ
フラーの溶接部耐食性が、悪い。比較鋼26は、SUH
409 Lであり、高温強度、母材及びマフラーの溶接
部耐食性いずれも悪い。比較鋼27は、SUS436
LTであり、加工性、マフラーの溶接部耐食性いずれも
悪い、比較鋼28は、SUS430 J1Lであり、マ
フラーの溶接部耐食性が悪い。
【0048】一方、本発明鋼1〜16は、高温強度は、
現行材(SUS430 JIL)以上の値を示し、かつ
マフラーの溶接部耐食性も現行材(SUS436 L
T)以上の優れた特性を示す。さらに加工性も、現行材
(SUS430 J1L、SUS436 LT)以上の
特性であり、さらに、低Cr、省Mo鋼であるので、よ
り安価である。母材のマフラー耐食性は、SUS436
LTより劣ってはいるが、Bランク以上のレベル、即
ち、0.3mm以下の軽微な腐食レベルであり、SUS
436 LTの溶接部の値より優れており、SUS43
6 LT製のマフラーより優れていると判断できる。な
ぜなら、最も腐食の激しい位置が問題になるからであ
る。
【0049】以上のように、本発明に係るフェライト系
ステンレス鋼は、自動車排気系の中の現在使用中の高温
用部材(SUS430 J1L)並み以上の耐熱性、現
在使用中の低温用部材(SUS436 LT)以上のマ
フラー耐食性、さらに、両者以上の加工性を兼ね備え、
その上、これらよりも、低Cr、省Moであり安価であ
ることがわかる。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、耐熱
性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼を安価に提供することが可
能となる。すなわち、省Mo−低Cr材であっても、従
来材以上の耐熱性、及びマフラー耐食性を得ることがで
きる。従って、高温強度や酸化性、耐食性が要求される
自動車エンジンのエキゾースト・マニホールド、フロン
ト・パイプ、コンバータの外筒、センター・パイプ、マ
フラー等のいずれの部材に採用しても、従来材以上の特
性を持ち、さらに安価である。また、火力発電システム
の排気経路部材も、自動車エンジン排気部材と同様な特
性が要求されるため、本発明鋼の用途に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼材マフラーの溶接部耐食性に及ぼすCrの添
加効果を示す図である(但し、ベース鋼材を0.5%N
b−0.02%Ti−1.2%Si系としてある)。
【図2】母材及びマフラーの溶接部耐食性に及ぼすS
i,あるいはMoの添加効果を示す図である。
【図3】マフラー腐食試験を実施する装置例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ビーカ 2 80℃の水 3 試験溶液 4 溶接部 5 恒温槽 6 蒸発方向
フロントページの続き (72)発明者 石井 和秀 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.02%未満、 Si:0.8%以上、1.6%未満、 Mn:0.20%未満、 P:0.04%未満、 S:0.02%未満、 Cr:10%以上、16%未満、 Ni:0.05%以上、1.0%未満、 N:0.02%未満、 Ti:0.002%以上、0.03%未満、 Nb:0.43%以上、0.6%未満、 を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる、耐熱
    性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエンジン排気部材
    用フェライト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】 さらに、重量%で、 Al:0.02%以上0.5%未満 Cu:0.02%以上0.3%未満 のうちから選んだ1種又は2種を追加含有させることを
    特徴とする請求項1記載の耐熱性、加工性及び溶接部耐
    食性に優れたエンジン排気部材用フェライト系ステンレ
    ス鋼。
  3. 【請求項3】 さらに、重量%で、 Mo:0.05%以上0.8%未満 を追加含有させることを特徴とする請求項1又は2記載
    の耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエンジン排
    気部材用フェライト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】 さらに、重量%で、 Ca:0.001%以上0.03%未満、 B:0.0002%以上、0.005%未満、 を追加含有させることを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か記載の耐熱性、加工性及び溶接部耐食性に優れたエン
    ジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼。
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