JPH099672A - 電動機用過負荷保護装置 - Google Patents

電動機用過負荷保護装置

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JPH099672A
JPH099672A JP7159373A JP15937395A JPH099672A JP H099672 A JPH099672 A JP H099672A JP 7159373 A JP7159373 A JP 7159373A JP 15937395 A JP15937395 A JP 15937395A JP H099672 A JPH099672 A JP H099672A
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circuit
switch
current
detection signal
motor
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JP7159373A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kobayashi
修一 小林
Masahiko Endo
政彦 遠藤
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Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電機子電流の瞬時的な変化により過負荷保護動
作が行われるのを防止した電動機用過負荷保護装置を提
供する。 【構成】電源端子Bと電動機1との間にスイッチ回路2
を設け、制御回路3によりスイッチ回路2をオンオフ制
御して電機子電流をPWM制御することにより、電動機
1の回転速度を指示速度に一致させるように制御する。
電動機1とアース間に電流検出用抵抗4を挿入し、抵抗
4の両端の電圧を平滑回路7により平滑して電流検出信
号Vi を得る。電流検出信号Vi が基準信号Vr を超え
たときに過負荷検出信号Vo を発生させて、電機子電流
を零にするか、または制限値以下に制限する制御を行わ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラシレス直流電動機
や同期電動機を過負荷から保護する過負荷保護装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラシレス直流電動機や回転子の界磁と
して永久磁石を用いた同期電動機の回転速度を制御する
装置として、電動機と電源との間にブリッジ形のスイッ
チ回路(インバータ回路)を設けて、該スイッチ回路の
スイッチ素子をオンオフ制御することにより電動機の電
機子電流をPWM制御して、電動機の回転速度を指示速
度に一致させるように電機子電流の平均値を制御するよ
うにしたものがある。
【0003】図3は一例として、ブラシレス直流電動機
の回転速度を制御する速度制御装置の構成を概略的に示
したもので、同図において1は電機子(固定子)Mと図
示しない回転子とからなる電動機、2は図示しない直流
電源と電動機1との間に設けられて該電動機に供給され
る電機子電流をオンオフするスイッチ回路、3はスイッ
チ回路2のスイッチ素子を制御する制御回路である。ブ
ラシレス直流電動機の場合には、電動機の回転子の磁極
の位置を検出する位置センサと、回転子の回転速度に比
例した周波数のパルスからなる速度検出信号を出力する
ロータリエンコーダとが設けられて、該位置センサから
得られる位置検出信号Vp 及びロータリエンコーダから
得られる速度検出信号Vn が制御回路3に入力される。
なおロータリエンコーダを設けずに、位置センサから得
られる矩形波信号の立上り及び立下りを微分して得たパ
ルス信号を速度検出信号として用いる場合もある。
【0004】スイッチ回路2は、直流電源の正極端子に
一端が共通接続されたn個(nは2以上の整数)の上辺
のスイッチ素子と、n個の上辺のスイッチ素子の他端に
それぞれ一端が接続されるとともに他端が共通接続され
たn個の下辺のスイッチ素子とを有するスイッチ素子の
ブリッジ回路と、該ブリッジ回路を構成する各スイッチ
素子に対して逆並列接続された帰還用ダイオードとを備
えていて、下辺のスイッチ素子の共通接続点が電流検出
用抵抗を通して直流電源の負極端子に接続される。
【0005】図4は、電動機1の電機子Mが、星形結線
された3相の電機子コイルを有する3相ブラシレス直流
電動機である場合に従来用いられていたスイッチ回路2
の構成を示したもので、このスイッチ回路は、一端が共
通接続された3個の上辺のスイッチ素子Su,Sv,S
wと、3個の上辺のスイッチ素子Su,Sv,Swの他
端にそれぞれ一端が接続されるとともに他端が共通接続
された3個の下辺のスイッチ素子Sx,Sy,Szとを
有するスイッチ素子のブリッジ回路と、上辺のスイッチ
素子Su〜Sw及び下辺のスイッチ素子Sx〜Szのそ
れぞれの両端に逆並列接続された帰還用ダイオードDu
〜Dw及びDx〜Dzとからなっている。
【0006】スイッチ素子としては、トランジスタや、
IGBT(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ)、M
OSFET等を用いることができる。スイッチ素子とし
てトランジスタを用いる場合には、帰還用ダイオードを
外部から接続する必要があるが、スイッチ素子としてド
レインソース間に寄生ダイオードを有するMOSFET
等を用いる場合には、該寄生ダイオードを帰還用ダイオ
ードとして用いることができるため、外部から帰還用ダ
イオードを接続する必要はない。
【0007】スイッチ回路2の上辺のスイッチ素子Su
〜Szの共通接続点はスイッチ回路の正極側直流入力端
子t1 となっていて、該入力端子t1 は図示しない直流
電源の正極端子につながる正極側電源端子Bに接続され
ている。またスイッチ回路2の下辺のスイッチ素子Sx
〜Szの共通接続点は、スイッチ回路の負極側直流入力
端子t2 となっていて、該負極側直流入力端子は電流検
出用抵抗4を通して直流電源の負極端子につながるアー
ス端子Eに接続されている。
【0008】スイッチ回路の上辺のスイッチ素子Su〜
Swと下辺のスイッチ素子Sx〜Szとの接続点が3相
の出力端子2u〜2wとなっていて、これらの出力端子
に3相ブラシレス直流電動機1の電機子の3相の入力端
子が接続されている。
【0009】制御回路3は、外部から起動指令信号Son
及び停止指令信号Soff が与えられる指令信号入力端子
3aを有していて、該指令信号入力端子3aに起動指令
Sonが与えられたときに起動して、位置センサから与え
られる位置検出信号Vp により決る相のコイルに電機子
電流を流すように上辺のスイッチ素子Su〜Swと下辺
のスイッチ素子Sx〜Szとをそれぞれ1つずつ所定の
順序でオン状態にし、これにより電機子電流を3相の電
機子コイルに所定の順序で転流させて電動機を回転させ
る。
【0010】制御回路3はまた、速度検出信号Vn を入
力として、該速度検出信号により検出される電動機の回
転速度を指示速度に一致させるようにスイッチ回路2の
上辺のスイッチ素子Su〜Swをオンオフ制御して電機
子電流をPWM制御する。
【0011】電動機の電機子電流は図示しない電源から
スイッチ回路2の上辺のスイッチ素子のいずれかと電動
機1と下辺のスイッチ素子のいずれかと電流検出用抵抗
4とを通して流れる。したがって電流検出用抵抗4の両
端には、電機子電流に比例した大きさを有する電圧値を
有する電流検出信号Vi ´が得られる。この電流検出信
号Vi ´は、電機子電流の制限値を与える基準信号Vr
とともに比較器5に入力されている。
【0012】なお図3においては、基準信号Vr を発生
する基準信号発生手段6として電池が用いられている
が、基準信号Vr は電機子電流の制限値を与える一定の
大きさを有する直流電圧であればよく、基準信号発生手
段6は電池でなくてもよい。例えば、定電圧直流電源回
路の出力を分圧して一定の電圧信号を発生する回路等に
より基準信号発生手段6を構成することもできる。
【0013】比較器5は電流検出信号Vi ´が基準信号
Vr を超えたときにその出力端子の電位を高レベルから
低レベル、または低レベルから高レベルの状態に変化さ
せて過負荷検出信号Vo を発生する。比較器の出力端子
の電位の高レベルから低レベルへの変化、及び低レベル
から高レベルへの変化のいずれを過負荷検出信号とする
かは、制御回路3の構成により決る。
【0014】電動機の発生トルクτは、次の式により与
えられる。
【0015】 τ=K・Φ・Ia [N・m] …(1) ここで、Kは電動機により決る定数であり、Φは回転子
の界磁より与えられる磁束、Ia は電機子コイルに流れ
る電機子電流である。なおブラシレス直流電動機の場
合、回転子の界磁は永久磁石からなるため、Φは一定に
なる。
【0016】(1)式から明らかなように、永久磁石に
より回転子の界磁を構成する電動機では、発生トルクが
電機子電流に比例するため、電機子電流を電流検出用抵
抗4により検出すると、電動機の負荷状態が分かる。ま
た(1)式は電動機の回転速度と無関係に成立するた
め、電動機の回転速度の如何に係わりなく、電機子電流
により電動機の負荷を知ることができる。
【0017】制御回路3は、過負荷検出信号Vo が発生
したときに、電機子電流を制限値以下に制限するかまた
は遮断させるようにスイッチ回路2のスイッチ素子を制
御する過負荷時スイッチ制御手段を備えていて、過負荷
検出信号Vo が発生したときに、電動機への電機子電流
の供給を停止させるか、またはスイッチ回路2のスイッ
チ素子のオンデューティ比(オン時間とオフ時間との和
に対するオン時間の割合)を小さくするように制御して
駆動電流を制限値以下に低下させる。これにより、過負
荷時に駆動電流が制限値を超えて電機子コイルが焼損し
たり、スイッチ回路2のスイッチ素子が破損したりする
のを防止する。
【0018】この例では、電流検出用抵抗4と、基準信
号Vr を発生する回路と、比較器5と、過負荷検出信号
に応じて、電機子電流を制限値以下に制限するかまたは
遮断させるようにスイッチ回路2のスイッチ素子を制御
する過負荷時スイッチ制御手段(制御回路3により実現
される。)とにより、電動機の過負荷保護装置が構成さ
れている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電動機で
は、電機子電流の時々刻々の変化がそのまま反映される
電流検出用抵抗4の両端の電圧をそのまま電流検出信号
Vi ´として用いていたため、過負荷保護装置が過剰反
応を示し、電動機を起動する際や、電動機の負荷が瞬時
的に大きく変動したときに、電機子電流が瞬時的にでも
制限値を超えると、過負荷保護動作が行なわれて電動機
が停止したり、回転速度が低下したりするという問題が
あった。
【0020】また従来は、スイッチ回路の下辺のスイッ
チ素子Sx〜Szの両端に直接帰還用ダイオードDx〜
Dzが接続されていたため、PWM制御で上辺のスイッ
チ素子Su〜Swがオフ状態にされたときに電機子コイ
ルの逆誘起電圧により流れる電機子電流は、電流検出用
抵抗4を経由せずに帰還用ダイオードDx〜Dzのいず
れかを通して電機子に還流する。そのため、電流検出用
抵抗4の両端の電圧を検出しても、常に電機子電流を正
確に検出しているとはいえず、電流検出用抵抗4の両端
から取り出した電流検出信号により検出した電流値を用
いて(1)式により計算した負荷トルクは、電動機の負
荷状態を正確に反映しているとはいえなかった。
【0021】本発明の目的は、電動機の起動時や、瞬間
的な負荷変動時に、過負荷保護動作が行なわれるのを防
止するとともに、過負荷状態が継続したときには過負荷
保護動作を支障なく行なわせることができるようにした
電動機用過負荷保護装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、直流電源の正
極端子に一端が共通接続されたn個(nは2以上の整
数)の上辺のスイッチ素子と該n個の上辺のスイッチ素
子の他端にそれぞれ一端が接続されるとともに他端が共
通接続されたn個の下辺のスイッチ素子とを有するスイ
ッチ素子のブリッジ回路と該ブリッジ回路を構成する各
スイッチ素子に対して逆並列接続された帰還用ダイオー
ドとを備えて、下辺のスイッチ素子の共通接続点が電流
検出用抵抗を通して直流電源の負極端子に接続されたス
イッチ回路と、スイッチ回路の上辺のスイッチ素子をオ
ンオフ制御して電機子電流をPWM制御する制御回路と
を備えて、直流電源からスイッチ回路を通して電機子電
流が与えられて回転する電動機を過負荷から保護する過
負荷保護装置である。
【0023】本発明においては、電流検出用抵抗の両端
に得られる電圧を平滑して電機子電流の平均値に相当す
る電流検出信号を出力する平滑回路と、平滑回路から得
られる電流検出信号を基準信号と比較して電流検出信号
が基準信号を超えたときに過負荷検出信号を出力する過
負荷検出回路と、過負荷検出信号が出力されたときに電
動機の電機子電流を制限値以下に制限するかまたは遮断
させるようにスイッチ回路のスイッチ素子を制御する過
負荷時スイッチ制御手段とが設けられる。
【0024】スイッチ回路の上辺の各スイッチ素子に対
して逆並列接続される帰還用ダイオードは上辺の各スイ
ッチ素子の両端に接続され、スイッチ回路の下辺の各ス
イッチ素子に対して逆並列接続される帰還用ダイオード
は下辺の各スイッチ素子の一端と直流電源の負極端子に
つながる回路との間に接続される。
【0025】上辺の各スイッチ素子としては、トランジ
スタやIGBT等を用いてもよく、MOSFETを用い
てもよい。トランジスタ等のように寄生ダイオードを有
しないスイッチ素子を上辺のスイッチ素子として用いる
場合には、上辺の各スイッチ素子に対して並列に帰還用
ダイオードを接続する必要がある。上辺の各スイッチ素
子としてMOSFETを用いる場合には、そのドレイン
ソース間に存在する寄生ダイオードを帰還用ダイオード
として用いることができる。
【0026】下辺のスイッチ素子としては、寄生ダイオ
ードを有しないトランジスタ等のスイッチ素子を用い
て、帰還用ダイオードを各下辺のスイッチ素子の一端と
電源の負極端子につながる回路との間に接続する必要が
ある。
【0027】本発明においては、帰還用ダイオードが、
各スイッチ素子に対して逆並列接続されるが、ここで帰
還用ダイオードをスイッチ素子に対して逆並列接続する
とは、帰還用ダイオードの順方向をスイッチ素子の通電
方向と逆方向にして帰還用ダイオードをスイッチ素子に
対して並列に接続することを意味する。例えばスイッチ
素子がNPNトランジスタからなる場合、帰還用ダイオ
ードはそのアノードをトランジスタのエミッタ側に向け
た状態でトランジスタのコレクタエミッタ間回路に対し
て並列に接続する。
【0028】
【作用】上記のように、電流検出用抵抗の両端の電圧を
平滑する平滑回路を設けて、該平滑回路から電流検出信
号を得るようにすると、電流検出信号は脈流がない波形
となり、電機子電流の瞬間的な変化によっては殆ど変化
しないため、起動時や、瞬間的な負荷変動時に、電機子
電流が瞬時的に制限値を超えた場合に、過負荷保護動作
が行なわれるのを防いで、電動機が停止したり、速度が
低下したりするのを防ぐことができる。
【0029】また上記のように構成すると、いかなる場
合にも電機子電流が電流検出用抵抗を通して流れるた
め、平滑回路から電機子電流の平均値に正確に比例した
電流検出信号を得ることができ、この電流検出信号によ
り検出した電機子電流Ia を用いて(1)式から負荷ト
ルクτを正確に演算することができる。
【0030】
【実施例】図1は3相ブラシレス直流電動機に本発明を
適用した実施例を示したもので、同図において1は、ブ
ラシレス直流電動機、2は図示しない直流電源と電動機
1の電機子Mとの間に設けられたスイッチ回路、3は電
動機1の回転子の磁極の位置を検出する位置センサから
得られる位置検出信号Vp と電動機の回転速度を検出す
るロータリエンコーダから得られる回転速度検出信号V
n とを入力として、スイッチ回路2を制御する制御回
路、4はスイッチ回路2を通して流れる電機子電流の通
路に挿入された電流検出用抵抗、5は比較器、6は基準
信号発生手段、7は平滑回路である。
【0031】本実施例において用いるスイッチ回路2
は、図2に示したように、直流電源の正極側出力端子に
つながる電源端子Bに一端が共通接続された3個の上辺
のスイッチ素子Su〜Swとこれら上辺のスイッチ素子
Su〜Swの他端にそれぞれ一端が接続されるとともに
他端が共通接続された3個の下辺のスイッチ素子Sx〜
Szとを有するスイッチ素子のブリッジ回路と、該ブリ
ッジ回路を構成する各スイッチ素子に対して逆並列接続
された帰還用ダイオードDu〜Dw及びDx〜Dzとを
備えていて、下辺のスイッチ素子Sx〜Szの共通接続
点が電流検出用抵抗4を通して直流電源の負極端子につ
ながるアース端子Eに接続されている。
【0032】上辺のスイッチ素子Su〜Swとしてはト
ランジスタやIGBT等を用いてもよく、MOSFET
を用いてもよい。スイッチ素子Su〜SwとしてMOS
FETを用いる場合には、それぞれのドレインソース間
に寄生ダイオードが存在するので、該寄生ダイオードを
帰還用ダイオードDu〜Dwとして用いることができ
る。
【0033】本発明においては、下辺のスイッチ素子S
x〜Szに対してそれぞれ逆並列に接続される帰還用ダ
イオードDx〜Dzが、スイッチ素子Sx〜Szの両端
に直接接続されるのではなく、スイッチ素子Sx〜Sz
の一端と直流電源の負極端子につながる回路(図示の例
ではアース端子E)との間に接続される。従って、下辺
のスイッチ素子Sx〜Szとしては、両端に寄生ダイオ
ードが存在しないスイッチ素子、例えばトランジスタを
用いる必要がある。
【0034】上記のスイッチ回路2においては、上辺の
スイッチ素子Su〜Swの一端の共通接続点及びスイッ
チ素子Sx〜Szの他端の共通接続点がそれぞれブリッ
ジ回路の直流入力端子t1 及びt2 となっており、スイ
ッチ素子Su〜Swの他端とスイッチ素子Sx〜Szの
一端との接続点がそれぞれ3相の出力端子2u〜2wと
なっている。出力端子2u〜2wにそれぞれ電動機1の
電機子Mの3相の入力端子が接続されている。
【0035】平滑回路7は例えば、電流検出用抵抗4の
両端に並列に接続されたコンデンサにより構成すること
ができる。この平滑回路7の出力が電流検出信号Vi と
して比較器5に入力されている。比較器5は、電流検出
信号Vi が基準信号Vr を超えたときに過負荷検出信号
Vo を出力する。その他の点は図3に示した従来例と同
様であり、制御回路3は、位置検出信号Vp を入力とし
て電機子電流を3相の電機子コイルに転流させるように
スイッチ回路2の上辺のスイッチ素子と下辺のスイッチ
素子とをそれぞれ1つずつ所定の順序で導通させる。制
御回路3はまた、速度検出信号Vn により検出される電
動機の回転速度を指示回転速度に一致させるようにスイ
ッチ回路2の上辺のスイッチ素子Su〜Swをオンオフ
させて、電機子電流をPWM制御する。
【0036】制御回路3はまた、過負荷検出信号Vo が
発生したときに、電機子電流を制限値以下に制限するか
または遮断させるようにスイッチ回路2のスイッチ素子
を制御する過負荷時スイッチ制御手段を備えていて、過
負荷検出信号Vo が発生したときに、電動機への電機子
電流の供給を停止させるか、またはスイッチ回路2のス
イッチ素子のオンデューティ比(オン時間とオフ時間と
の和に対するオン時間の割合)を小さくするように制御
して駆動電流を制限値以下に低下させる。
【0037】電流検出用抵抗4と、基準信号発生手段6
と、平滑回路7と、比較器5と、過負荷検出信号に応じ
て、電機子電流を制限値以下に制限するかまたは遮断さ
せるようにスイッチ回路2のスイッチ素子を制御する過
負荷時スイッチ制御手段(制御回路3により実現され
る。)とにより、電動機の過負荷保護装置が構成されて
いる。
【0038】上記実施例においては、電機子電流がPW
M制御されているため、電機子電流は細かく脈動する三
角波形を呈し、電流検出用抵抗4の両端に現れる電圧
も、細かく脈動する三角波形を呈する。この電流検出用
抵抗4の両端の電圧をそのまま電流検出信号として比較
器5に入力すると、比較器5は電機子電流の瞬間的な変
化に敏感に反応するため、瞬間的な負荷トルクの増大に
より電機子電流が瞬時的に制限値を超えた場合にも比較
器5が過負荷検出信号Vo を出力して制御回路3により
実現される過負荷時スイッチ制御手段を動作させ、電動
機を停止させたり、電動機の回転速度を低下させたりす
る。
【0039】これに対し、上記の実施例のように電流検
出用抵抗4の両端の電圧を平滑する平滑回路7を設け
て、該平滑回路の出力電圧を電流検出信号Vi として用
いるようにすると、電流検出信号Vi は脈流がない波形
となり、電機子電流の瞬間的な変化によっては殆ど変化
しないため、起動時や、瞬間的な負荷変動時に、電機子
電流が瞬時的に制限値を超えた場合に、過負荷保護動作
が行なわれるのを防ぐことができる。従って、起動時や
瞬間的な負荷変動が生じた時に電動機が停止したり、速
度が低下したりするのを防ぐことができる。
【0040】電動機の過負荷状態が継続した場合には、
平滑回路7から得られる電流検出信号Vi が基準信号V
rを超えるため、過負荷保護動作を支障なく行わせるこ
とができる。
【0041】図4に示したスイッチ回路においては、上
辺のスイッチ素子Su〜SwがPWM制御でオフ状態に
されたときに、例えばスイッチ素子Sxがオン状態にあ
ったとすると、電動機1の逆誘起電圧により、電動機1
→スイッチ素子Sx→端子t2 →スイッチ素子Szの両
端に接続された帰還用ダイオードDz→電動機1の閉ル
ープまたは電動機1→スイッチ素子Sx→端子t2 →ス
イッチ素子Syの両端の帰還用ダイオードDy→電動機
1の閉ループに電機子電流が流れる。これらの電流は電
流検出用抵抗4を流れないため、電機子電流を適確に検
出することができない。
【0042】これに対し、図2のように帰還用ダイオー
ドDx〜Dzを設けると、上辺のスイッチ素子Su〜S
wがPWM制御でオフ状態にされた時に、電動機の逆誘
起電圧により、例えば、電動機1→スイッチ素子Sx→
抵抗4→アース回路→ダイオードDz→電動機1の回路
または電動機1→スイッチ素子Sx→抵抗4→アース回
路→ダイオードDy→電動機1の回路に電流が流れ、常
に電機子電流が電流検出用抵抗4を流れるため、電機子
電流の検出を適確に行うことができる。
【0043】従って、上記実施例によれば、電機子電流
がPWM制御されている場合でも、電機子電流の平均値
Ia を正確に検出することができ、平滑回路7から得ら
れる電流検出信号Vi により検出した電機子電流Ia を
用いて(1)式から負荷トルクτを演算することによ
り、電動機の負荷状態の検出を行うことができる。
【0044】上記の実施例では、ブラシレス直流電動機
を例にとったが、回転子の界磁に永久磁石を用いた同期
電動機をブリッジ形のスイッチ回路を用いてPWM制御
する場合にも本発明を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電流検
出用抵抗の両端の電圧を平滑する平滑回路を設けて、該
平滑回路から電流検出信号を得るようにしたので、電流
検出信号を脈流がない波形とすることができ、電機子電
流の瞬間的な変化によって過負荷検出信号が発生するの
を防ぐことができる。従って、起動時や、瞬間的な負荷
変動時に、電機子電流が瞬時的に制限値を超えた場合
に、過負荷保護動作が行なわれるのを防ぐことができ、
起動時や瞬間的な負荷変動時に電動機が停止したり、速
度が低下したりするのを防ぐことができる。
【0046】また本発明によれば、常に電機子電流を電
流検出用抵抗を通して流すことができるため、平滑回路
から電機子電流の平均値に正確に比例した電流検出信号
を得て、電動機の負荷状態の検出を適確に行わせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路構成図である。
【図2】図1の実施例で用いるスイッチ回路の構成を示
す回路図である。
【図3】従来の電動機用過負荷保護装置の構成を示す回
路構成図である。
【図4】図3の装置で用いるスイッチ回路の構成を示す
回路図である。
【符号の説明】
1 電動機 2 スイッチ回路 3 制御回路 4 電流検出用抵抗 5 比較器 6 基準信号発生手段 7 平滑回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の正極端子に一端が共通接続さ
    れたn個(nは2以上の整数)の上辺のスイッチ素子と
    前記n個の上辺のスイッチ素子の他端にそれぞれ一端が
    接続されるとともに他端が共通接続されたn個の下辺の
    スイッチ素子とを有するスイッチ素子のブリッジ回路と
    該ブリッジ回路を構成する各スイッチ素子に対して逆並
    列接続された帰還用ダイオードとを備えて前記下辺のス
    イッチ素子の共通接続点が電流検出用抵抗を通して前記
    直流電源の負極端子に接続されたスイッチ回路と、前記
    スイッチ回路の上辺のスイッチ素子をオンオフ制御して
    電機子電流をPWM制御する制御回路とを備えて、直流
    電源から前記スイッチ回路を通して電機子電流が与えら
    れて回転する電動機を過負荷から保護する過負荷保護装
    置であって、 前記電流検出用抵抗の両端に得られる電圧を平滑して前
    記電機子電流の平均値に相当する電流検出信号を出力す
    る平滑回路と、前記平滑回路から得られる電流検出信号
    を基準信号と比較して電流検出信号が基準信号を超えた
    ときに過負荷検出信号を出力する過負荷検出回路と、前
    記過負荷検出信号が出力されたときに前記電動機の電機
    子電流を制限値以下に制限するかまたは遮断させるよう
    に前記スイッチ回路のスイッチ素子を制御する過負荷時
    スイッチ制御手段とを具備し、 前記スイッチ回路の上辺の各スイッチ素子に対して逆並
    列接続される帰還用ダイオードは該上辺の各スイッチ素
    子の両端に接続され、 前記スイッチ回路の下辺の各スイッチ素子に対して逆並
    列接続される帰還用ダイオードは前記下辺の各スイッチ
    素子の一端と前記直流電源の負極端子につながる回路と
    の間に接続されていることを特徴とする電動機用過負荷
    保護装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015053849A (ja) * 2013-08-06 2015-03-19 アスモ株式会社 モータ制御装置
US9000705B2 (en) 2011-09-16 2015-04-07 Minebea Co., Ltd. Power controller
JP2018007509A (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 トヨタ自動車株式会社 送電装置及び電力伝送システム

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