JPH0992557A - 計器用変圧器の一次巻線 - Google Patents

計器用変圧器の一次巻線

Info

Publication number
JPH0992557A
JPH0992557A JP7249550A JP24955095A JPH0992557A JP H0992557 A JPH0992557 A JP H0992557A JP 7249550 A JP7249550 A JP 7249550A JP 24955095 A JP24955095 A JP 24955095A JP H0992557 A JPH0992557 A JP H0992557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
layer
layer group
winding layer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7249550A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Shiojiri
健 塩尻
Takaharu Kano
敬治 狩野
Yoshiki Kawabuchi
芳樹 川渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP7249550A priority Critical patent/JPH0992557A/ja
Publication of JPH0992557A publication Critical patent/JPH0992557A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Transformers For Measuring Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】巻線の内側部分でレヤーボルトが高くなって層
間絶縁層が厚くなるのを防ぐことができる計器用変圧器
の一次巻線を提供する。 【解決手段】巻枠Bの外周に、巻線層群W1 〜Wn を、
層間に絶縁層L1 〜Ln-1 を介在させた状態で巻回し、
巻線全体の半部の断面形状を台形状にする。巻線層群を
巻枠に近い側に位置する第1の巻線層群W1 〜Wm と、
第1の巻線層群の外側に位置する第2の巻線層群Wm+1
〜Wn とに分ける。第1の巻線層群W1 〜Wm は2本の
並列導体C1 及びC2 を巻回することにより形成し、第
2の巻線層群Wm+1 〜Wn は1本の導体Cを巻回するこ
とにより形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変電所等の電気所
の母線または線路に接続されて、電圧を変成し、計器類
や継電器に電圧を供給する目的で使用される計器用変圧
器の一次巻線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】計器用変圧器は、一次巻線(高圧巻線)
と二次巻線(低圧巻線)とを、二次巻線を内側に位置さ
せた状態で同心配置して鉄心に巻装した構造を有する変
圧器本体と、該変圧器本体を絶縁ガス(通常はSF6
ス)または絶縁油からなる絶縁媒体とともに収容する部
分とにより構成される。変圧器本体の鉄心としては、通
常矩形状の鉄心が用いられ、該鉄心の水平方向に延びる
脚部に、一次巻線及び二次巻線が、それぞれの巻回軸線
を水平方向に向けた状態で巻装される。
【0003】一般に計器用変圧器の一次巻線としては、
円筒状の巻枠の外周に、複数の円筒状の巻線層を、層間
に絶縁層を介在させて同心的に巻回した構造を有するレ
ヤー巻線が用いられる。
【0004】従来のこの種の一次巻線としては、複数の
巻線層の巻回軸線方向寸法を等しく設定して、巻回軸線
を含む平面に沿う半部の縦断面がほぼ矩形状を呈するよ
うにしたものと、巻枠に最も近い位置にある最内周の巻
線層の巻回軸線方向寸法を最大とし、巻枠から最も離れ
た位置にある最外周の巻線層の巻回軸線方向寸法を最小
とするように、内周側から外周側に向って順次巻回軸線
方向寸法を小さくして巻回して、巻回軸線を含む平面に
沿う半部の縦断面が台形状を呈するようにしたもの(以
下台形状巻線という。)とがある。
【0005】これらの巻線の内、台形状巻線は、電位が
低い巻線の始端部(巻き始め側の端末部)が鉄心の窓部
に近い位置に配置され、電位が高い巻線の終端部(巻き
終り側の端末部)が鉄心の窓部からより離れた位置に配
置されることになるため、電界分布が緩やかになり、電
気的な絶縁の面で有利である。また台形状巻線は、その
縦断面が台形状を呈していて、荷重が大きな部分の面積
が大きくなっているため、機械的に安定した構造を有し
ている。
【0006】図4は従来の計器用変圧器の一次巻線とし
て用いられていた台形状巻線の構造を示した半部縦断面
図で、この巻線は、円筒状に形成された巻枠Bと、該巻
枠Bの外周に同心的に巻回された多数の巻線層W1 ,W
2 ,…Wn (nは2以上の整数)と、巻線層W1 ,W2
,…Wn 相互間に介在するように形成された層間絶縁
層L1 ,L2 ,…Ln-1 と、最外周の巻線層Wn の外周
を覆うように形成された外周側絶縁層Ln と、外周側絶
縁層Ln の外周を取り囲むように配置された環状の電界
緩和用シールドSとを備えている。
【0007】図示の一次巻線において、巻枠Bは、絶縁
媒体が油の場合には、プレスボードやフェノールレジン
により形成され、絶縁媒体がSF6 ガス等の絶縁ガスで
ある場合には、フェーノールレジンや、エポキシ樹脂等
により形成される。
【0008】各巻線層は、エナメル線(マグネットワイ
ヤ)を巻回軸線に沿って円筒状に巻回したものからな
り、一連の巻線層W1 ,W2 ,…は、巻枠Bに最も近い
位置にある巻線層W1 の巻回軸線方向寸法を最大とし、
最外周の巻線層Wn の巻回軸線方向寸法を最小とするよ
うに、内周側から外周側に向かって、順次巻回軸線方向
寸法を短くして巻回されている。
【0009】また層間絶縁層L1 ,L2 ,…Ln は、絶
縁紙または絶縁フィルムを所定の厚さが得られるように
巻回することにより形成されている。
【0010】電界緩和用シールドSは、アルミニウムや
銅等の良導電性の金属により、1ターンを形成しないよ
うに構成されていて、最外周の巻線層Wn の終端部(巻
き終り側の端末部)がシールドSに接続され、これによ
り、シールドSの電位が一次巻線の終端部の電位に固定
されている。
【0011】図示してないが、電界緩和用シールドSに
は一次端子が設けられ、該一次端子が電気所の母線や線
路に接続されるようになっている。
【0012】図4に示した一次巻線は、その巻枠Bの内
側に同心的に配置された図示しない二次巻線とともに、
その巻回軸線を水平方向に向けた状態で配置されて、図
示しない矩形状鉄心の水平方向に伸びる脚部に巻装され
る。図4に示した一次巻線と図示しない二次巻線と鉄心
とにより計器用変圧器の本体が構成され、該本体が絶縁
油またはSF6 ガス等の絶縁ガスからなる絶縁媒体とと
もにタンク内に収納されて、計器用変圧器が構成され
る。
【0013】上記のように、複数の巻線層を層間絶縁層
を介して積層した構造を有する巻線においては、隣接す
る巻線層間にかかる電圧(レヤーボルト)に耐えるよう
に層間絶縁層の厚さを設定する必要がある。
【0014】一次巻線全体に印加される電圧をV1 、一
次巻線の全巻数をN1 、一次巻線の1ターン当りに印加
される電圧(ターンボルト)をVt とすると、ターンボ
ルトVt は、 Vt =V1 /N1 …(1) で与えられる。1巻線層の巻数をNL とすると、レヤー
ボルトVL は、 VL =Vt ×NL ×2 …(2) で与えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した従来の台
形状の一次巻線では、全ての巻線層が、単一の導体を巻
回軸線方向に沿って一様に巻回することにより形成され
ていたため、一連の巻線層W1 ,W2 ,…の巻数が相違
し、巻枠に最も近い位置にある最内周の巻線層W1 の巻
数が最大になる。従って巻枠に近い巻線の内周側では、
レヤーボルトVLが高くなり、この高いレヤーボルトに
耐えるために層間絶縁層の厚さを厚くする必要がある
が、絶縁物の耐電圧はおよそ厚さの0.5乗に比例し、
層間絶縁層の厚さはレヤーボルトVL の2乗に比例して
増大することになるため、巻線の内周側で層間絶縁層の
厚さが大幅に増大する。そのため、従来の巻線では、巻
枠に近い内側部分で層間絶縁層を構成する絶縁物の量が
多くなって不経済なだけでなく、巻線の径方向寸法が増
大して一次巻線が大形化するという問題があった。
【0016】本発明の目的は、巻線の内側部分でレヤー
ボルトが高くなるのを防いで、層間絶縁層の厚さを従来
よりも薄くし、層間絶縁層を形成する絶縁物の量を少な
くして、コストの低減を図るとともに、巻線の径方向寸
法の縮小を図ることができるようにした計器用変圧器の
一次巻線を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状の巻枠
と、層間に絶縁層を介在させて巻枠の外周に同心的に巻
回された巻線層群を備えて、巻線層群を構成する一連の
巻線層が、巻枠に最も近い位置にある巻き始め側の巻線
層の巻回軸線方向寸法を最大とし、巻枠から最も離れた
位置にある巻き終り側の巻線層の巻回軸線方向寸法を最
小とするように、内周側から外周側に向って順次巻回軸
線方向寸法を小さくして巻回されている計器用変圧器の
一次巻線に係わるものである。
【0018】本発明においては、上記巻線層群が、巻枠
に近い側に配置された第1の巻線層群と、該第1の巻線
層群の外側に配置された第2の巻線層群とからなってい
て、第1の巻線層群を構成する各巻線層は、2本の導体
(エナメル線等の絶縁被覆電線)を並列させて巻回した
ものからなり、第1の巻線層群の始端部側及び終端部側
で該2本の導体によりそれぞれ形成された2つの巻線の
始端部どうし及び終端部どうしが互いに接続されてい
る。また第2の巻線層群を構成する各巻線層は、1本の
導体を巻回したものからなっている。
【0019】なお2本の導体を並列させて巻回すると
は、2本の導体を巻回軸線方向に並べた状態で同時に巻
回することを意味する。第1の巻線層群の始端部側及び
終端部側でそれぞれ2本の導体によりそれぞれ形成され
た巻線の始端部どうし及び終端部どうしが互いに接続さ
れるため、両巻線は互いに並列に接続されることにな
る。従って、第1の巻線層群の全体の巻数は、該第1の
巻線層群を1本の導体により巻回した場合の巻数の1/
2になる。しかもこの場合、第1の巻線層群の各巻線層
の巻回軸線方向の寸法は、一次巻線全体の半部の断面形
状を台形状にするために必要な大きさを維持しているの
で、台形状の巻線が有する特徴が失われることは全くな
い。
【0020】なお本明細書において、「始端部」とは巻
線の巻き始め側の端末部を意味し、「終端部」とは巻線
の巻き終り側の端末部を意味する。各巻線層及び巻線層
群のそれぞれに対して、それぞれの巻き始め側及び巻き
終り側の端末部を意味する語として始端部及び終端部を
用いる。
【0021】上記第1の巻線層群の終端部と第2の巻線
層群の始端部との間を接続するため、上記第1の巻線層
群と第2の巻線層群との間に介在するように導電性を有
する板からなる中継板を配置して、第1の巻線層群の最
外周の巻線層の終端部及び第2の巻線層群の最内周の巻
線層の始端部を中継板に接続するようにするのが好まし
い。
【0022】上記のように、巻線層群を巻枠に近い位置
に配置される第1の巻線層群と、該第1の巻線層群の外
側に配置される第2の巻線層群とに分けて、第1の巻線
層群を構成する各巻線層を2本の並列導体により巻回す
るようにすると、第1の巻線層群の各巻線層の巻数は従
来のほぼ1/2となるため、該第1の巻線層群でのレヤ
ーボルトは従来の一次巻線の該当部分のレヤーボルトの
ほぼ1/2となる。
【0023】このように、本発明によれば、台形状の巻
線が有する特徴を何等損なうことなく、巻枠に近い巻線
の内側部分でのレヤーボルトの上昇を抑制して巻線の内
側部分で層間絶縁層が厚くなるのを防ぐことができ、台
形状の一次巻線の径方向寸法を従来よりも縮小すること
ができる。また巻線の内側部分で層間絶縁層の厚さを薄
くすることができるため、層間絶縁層を形成する絶縁材
料の量を少なくして、コストの低減を図ることができ
る。
【0024】更に、第1の巻線層群を構成する巻線層
は、2本の導体を並列に巻回したものからなるため、そ
の抵抗値が低くなる。従って、第1の巻線層群での発熱
を少なくすることができ、巻線の内側部分で局部的に温
度が上昇して絶縁物が劣化するのを防ぐことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明の実施の
一形態を示したもので、図1は全体的な構成を示す半部
の縦断面図、図2は巻線の巻回構造を説明するための半
部縦断面図、図3は第1及び第2の巻線層群の境界部付
近の構造を示した斜視図である。図1及び図2において
Bは円筒状に形成された巻枠、W1 ,W2 ,…,Wm ,
Wm+1,…,Wn-1 ,Wn (2<m<n)は、巻枠Bの
外周に同心的に巻回された多数の巻線層である。巻線層
W1 ,W2 ,…,Wm ,Wm+1 ,…,Wn-1 ,Wn 相互
間に介在するように絶縁紙または絶縁フィルムの巻回体
からなる層間絶縁層L1,L2 ,…,Lm ,Lm+1 ,
…,Ln-1 が形成され、最外周の巻線層Wn の外周を覆
うように外周側絶縁層Ln が形成されている。外周側絶
縁層Ln の外周を取り囲むように環状の電界緩和用シー
ルドSが配置されている。このシールドSは1ターンを
形成しないように構成されている。
【0026】本発明においては、巻線層群W1 ,W2 ,
…,Wm ,Wm+1 ,…,Wn-1 ,Wn を、例えば径方向
のほぼ中間位置で、巻枠Bに近い側に配置される第1の
巻線層群W1 ,W2 ,…,Wm と、該第1の巻線層群の
外側に配置される第2の巻線層群Wm+1 ,…,Wn-1 ,
Wn とに分ける。そして、第1の巻線層群を構成する巻
線層W1 ,W2 ,…,Wm ,Wm+1 ,…,Wn-1 ,Wn
のそれぞれは、図2に示したように、マグネットワイヤ
(エナメル線)からなる2本の導体C1 及びC2 を並列
させて巻回する(2本の導体C1 及びC2 を巻回軸線方
向に並べて同時に巻回する)ことにより形成し、第1の
巻線層群の始端部(巻線層W1 の始端部)を構成する2
本の導体C1 及びC2 の端部C1a,C2aどうし、及び第
1の巻線層群の終端部(巻線層Wm の終端部)を構成す
る導体の端部C1b,C2bどうしを互いに接続して、両導
体C1 及びC2 によりそれぞれ形成された巻線を並列に
接続する。また第2の巻線層群を構成する巻線層Wm+1
,…,Wn-1 ,Wn のそれぞれは、従来のものと同様
に、1本の導体Cを巻回することにより形成する。
【0027】第1の巻線層群の終端部と第2の巻線層群
の始端部とを接続するため、図3に示したように、第1
の巻線層群の最外周側の巻線層Wm の外周に絶縁層Lma
が形成され、該絶縁層Lmaの外周に銅板などの両導電性
材料の板からなる中継板Pが巻き付けられている。中継
板Pは、絶縁層Lmaよりも狭い幅寸法と、絶縁層Lmaの
円周長よりも僅かに長い長さとを有するように形成され
ていて、両端が一部ラップした状態で設けられ、中継板
Pの両端のラップした部分の間には絶縁フィルムFが挿
入されている。該絶縁フィルムFにより中継板Pの両端
が絶縁されて、該中継板により1ターンの短絡回路が形
成されるのが防止されている。中継板Pの幅方向の一端
側には、第1の巻線層群の終端部(巻線層Wm の終端
部)を構成する導体の端末部C1b及びC2bが半田付けさ
れ、該導体の端末部C1b及びC2b付近が接着テープT1
により中継板Pに固定されている。また中継板Pの幅方
向の他端側には第2の巻線層群の始端部(巻線層Wm+1
の始端部)を構成する1本の導体Cの端部Ca が半田付
けされ、該導体Cの端部Ca 付近が接着テープT2 によ
り中継板Pに固定されている。中継板Pと該中継板に半
田付けされた導体とを覆うように絶縁層Lmbが形成さ
れ、絶縁層Lma及びLmbにより、巻線層Wm とWm+1 と
の間を絶縁する層間絶縁層Lm が構成されている。中継
導体Pに半田付けされた導体Cが絶縁層Lmbの外周に移
行させられて、該導体Cにより巻線層Wm+1 以降の第2
の巻線層群の各巻線層が巻回されている。
【0028】上記のように、第1の巻線層群を2本の並
列導体により巻回すると、第1の巻線層群の各巻線層の
巻数は従来のほぼ1/2となるため、該第1の巻線層群
の各部のレヤーボルトは従来の一次巻線の該当箇所での
レヤーボルトのほぼ1/2となる。しかもこの場合、第
1の巻線層群の各巻線層の巻回軸線方向の寸法は、一次
巻線全体の半部の断面形状を台形状にするために必要な
大きさを維持しているので、台形状の巻線が有する特徴
が失われることは全くない。
【0029】このように、本発明によれば、台形状の巻
線が有する特徴を何等損なうことなく、巻枠に近い巻線
の内側部分でのレヤーボルトの上昇を抑制して、巻線の
内側部分で層間絶縁層が厚くなるのを防ぐことができ、
台形状の一次巻線の径方向寸法を従来よりも縮小するこ
とができる。また巻線の内側部分で層間絶縁層の厚さを
薄くすることができるため、層間絶縁層を形成する絶縁
材料の量を少なくして、コストの低減を図ることができ
る。
【0030】更に、第1の巻線層群を構成する巻線層
は、2本の導体を並列に巻回したものからなるため、そ
の抵抗値を低くすることができ、第1の巻線層群での発
熱を少なくして、巻線の内側部分で局部的に温度が上昇
するのを防ぐことができる。
【0031】上記の例では、巻線層群をその径方向の中
間位置で第1の巻線層群と第2の巻線層群とに分けるよ
うにしたが、本発明においては、従来レヤーボルトが高
くなっていた、巻線の内側部分(巻枠に近い部分)を2
本の並列導体により巻回して、該巻線の内側部分を構成
する各巻線層の巻数を従来の1/2とすることにより、
レヤーボルトの低減を図って、巻線の内側部分で層間絶
縁層の厚さを従来よりも薄くすることを目的としている
ので、必ずしも、巻線層群をその径方向の中央部で第1
の巻線層群と第2の巻線層群とに分ける(第1の巻線層
群を構成する巻線層の数と第2の巻線層群を構成する巻
線層の数とを同じにする)必要はなく、巻線の内側部分
でのレヤーボルトの低減を図ることによる効果(特に層
間絶縁層の厚さの低減による巻線の径方向寸法の縮小効
果)が有効に得られるように、第1の巻線層群及び第2
の巻線層群をそれぞれ構成する巻線層の数の配分を決定
すればよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、巻枠に
近い巻線の内側部分でのレヤーボルトの上昇を抑制する
ことができるため、巻線の内側部分で層間絶縁層が厚く
なるのを防ぐことができ、台形状の一次巻線の径方向寸
法を従来よりも縮小することができる利点がある。
【0033】また本発明によれば、巻線の内側部分で層
間絶縁層の厚さを薄くすることができるため、層間絶縁
層を形成する絶縁材料の量を少なくして、コストの低減
を図ることができる。
【0034】更に本発明によれば、第1の巻線層群を構
成する巻線層は、2本の導体を並列に巻回したものから
なるため、その抵抗値を低くして第1の巻線層群での発
熱を少なくすることができ、巻線の内側部分で局部的に
温度が上昇して、絶縁物が劣化するのを防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示した半部縦断面図で
ある。
【図2】図1の実施の形態で採用されている巻線構造を
説明するために導体の寸法を誇張して示した半部縦断面
図である。
【図3】第1の巻線層群の終端部と第2の巻線層群の始
端部との接続構造の一例を説明するための斜視図であ
る。
【図4】従来の巻線を示した半部縦断面図である。
【符号の説明】
B 巻枠 W1 〜Wm 第1の巻線層群 Wm+1 〜Wn 第2の巻線層群 L1 〜Ln-1 層間絶縁層 C1 ,C2 ,C 導体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の巻枠と、層間に絶縁層を介在さ
    せて前記巻枠の外周に同心的に巻回された巻線層群を備
    えてなり、前記巻線層群を構成する一連の巻線層は、前
    記巻枠に最も近い位置にある巻き始め側の巻線層の巻回
    軸線方向寸法を最大とし、巻枠から最も離れた位置にあ
    る巻き終り側の巻線層の巻回軸線方向寸法を最小とする
    ように、内周側から外周側に向って順次巻回軸線方向寸
    法を小さくして巻回されている計器用変圧器の一次巻線
    において、 前記巻線層群は、前記巻枠に近い側に配置された第1の
    巻線層群と、該第1の巻線層群の外側に配置された第2
    の巻線層群とからなり、 前記第1の巻線層群を構成する各巻線層は、2本の導体
    を並列させて巻回したものからなっていて、該第1の巻
    線層群の始端部側及び終端部側で2本の導体によりそれ
    ぞれ形成された巻線の始端部どうし及び終端部どうしが
    互いに接続され、 前記第2の巻線層群を構成する各巻線層は、1本の導体
    を巻回したものからなっていることを特徴とする計器用
    変圧器の一次巻線。
  2. 【請求項2】 円筒状の巻枠と、層間に絶縁層を介在さ
    せて前記巻枠の外周に同心的に巻回された巻線層群を備
    えてなり、前記巻線層群を構成する一連の巻線層は、前
    記巻枠に最も近い位置にある巻き始め側の巻線層の巻回
    軸線方向寸法を最大とし、巻枠から最も離れた位置にあ
    る巻き終り側の巻線層の巻回軸線方向寸法を最小とする
    ように、内周側から外周側に向って順次巻回軸線方向寸
    法を小さくして巻回されている計器用変圧器の一次巻線
    において、 前記巻線層群は、前記巻枠に近い側に配置された第1の
    巻線層群と、該第1の巻線層群の外側に配置された第2
    の巻線層群とからなり、 前記第1の巻線層群を構成する各巻線層は、2本の導体
    を並列させて巻回したものからなっていて、該2本の導
    体によりそれぞれ形成された巻線の始端部どうしが互い
    に接続され、 前記第2の巻線層群を構成する各巻線層は、1本の導体
    を巻回したものからなり、 前記第1の巻線層群と第2の巻線層群との間に介在する
    ように導電性を有する板からなる中継板が配置され、 前記第1の巻線層群の最外周の巻線層の終端部及び前記
    第2の巻線層群の最内周の巻線層の始端部が前記中継板
    に接続されていることを特徴とする計器用変圧器の一次
    巻線。
JP7249550A 1995-09-27 1995-09-27 計器用変圧器の一次巻線 Withdrawn JPH0992557A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7249550A JPH0992557A (ja) 1995-09-27 1995-09-27 計器用変圧器の一次巻線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7249550A JPH0992557A (ja) 1995-09-27 1995-09-27 計器用変圧器の一次巻線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0992557A true JPH0992557A (ja) 1997-04-04

Family

ID=17194665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7249550A Withdrawn JPH0992557A (ja) 1995-09-27 1995-09-27 計器用変圧器の一次巻線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0992557A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006287115A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Mitsubishi Electric Corp Dc−dcコンバータおよび放電灯点灯装置
JP2006294927A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Murata Mfg Co Ltd 積層コイル
KR101226203B1 (ko) * 2012-05-08 2013-01-28 신성산전주식회사 보조 전원용 주상변압기

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006287115A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Mitsubishi Electric Corp Dc−dcコンバータおよび放電灯点灯装置
JP2006294927A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Murata Mfg Co Ltd 積層コイル
KR101226203B1 (ko) * 2012-05-08 2013-01-28 신성산전주식회사 보조 전원용 주상변압기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3891955A (en) Electrical inductive apparatus
US3548355A (en) Foil coils with metallic back plates
US3996543A (en) Current transformer
JP2001525607A (ja) 変圧器
JP3533252B2 (ja) 変圧器
JPH0992557A (ja) 計器用変圧器の一次巻線
US3766504A (en) Interleaved transformer winding having three parallel connected conductors
JP3929222B2 (ja) 計器用変成器
US4460885A (en) Power transformer
US3702451A (en) Electrical inductive apparatus
US3621428A (en) Electrical windings and method of constructing same
CN216528373U (zh) 变压器铁芯绝缘结构及变压器
US2958058A (en) High voltage transformer
JP3143066B2 (ja) 油入電気機器
JPS6012257Y2 (ja) 電磁誘導巻線
US3040281A (en) Electrical apparatus
JP4503756B2 (ja) コイルボビン式巻鉄心変圧器
JPH09219327A (ja) 変圧器
JPS641924B2 (ja)
JPS6012256Y2 (ja) 電気機器
JPH0215309Y2 (ja)
JPS6214656Y2 (ja)
JPS5915468Y2 (ja) 変圧器のタツプ巻線
JPH037927Y2 (ja)
JPH0338821Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203