JPH0991423A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JPH0991423A
JPH0991423A JP7250857A JP25085795A JPH0991423A JP H0991423 A JPH0991423 A JP H0991423A JP 7250857 A JP7250857 A JP 7250857A JP 25085795 A JP25085795 A JP 25085795A JP H0991423 A JPH0991423 A JP H0991423A
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JP
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signal
sorg
sus
difference signal
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JP7250857A
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Wataru Ito
渡 伊藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像信号を強調処理するにあたり、高周波ノ
イズやすでにある程度明瞭なコントラストを有する画像
部分についての強調を抑制しつつ、かつ所望の画像部分
については必要な強調処理を行う。 【解決手段】 第1演算子13から出力された差信号(S
org −Sus)を、差信号(Sorg −Sus)と強調信号f
(Sorg −Sus)とが対応付けされた、差信号が放射線
ノイズなどその大きさが極めて小さい範囲における強調
信号は略ゼロに近い小さい値に押さえられたものとな
り、所望の構造物の空間周波数に対応する信号成分に応
じた範囲における強調信号はある程度大きな値を出力
し、所望の構造物よりもコントラストが明瞭な画像部分
に対応する範囲では強調信号は略ゼロに近い小さい値に
押さえられるように設定された変換テーブル12により強
調信号f(Sorg −Sus)に変換することにより、高周
波ノイズやすでにある程度明瞭なコントラストを有する
画像部分についての強調を抑制しつつ、所望の画像部分
については必要な強調処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法および
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の画像取得方法により得
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】この画像処理のうち、いわゆる周波数強調
処理としては、例えば特開昭53−163571号に示されるよ
うに、原画像の濃度値等の画像信号(オリジナル画像信
号という)Sorg を、 Sproc=Sorg +β×(Sorg −Sus) (4) なる画像信号Sprocに変換するものが知られている。こ
こでβはオリジナル画像信号Sorg (一例としては濃度
値など)に依存する周波数強調係数、Susは非鮮鋭マス
ク(いわゆるボケマスク)信号である。このボケマスク
信号Susは、2次元に配置された画素に対してオリジナ
ル画像信号Sorg を中心画素とするN列×N行(Nは奇
数)の画素マトリクスからなるマスク、すなわちボケマ
スクを設定し、 Sus=(ΣSorg )/N2 (5) 等として求められる超低空間周波数成分である。
【0004】式(4)の第2項括弧内の値(Sorg −S
us)は、オリジナル画像信号から超低空間周波数成分で
あるボケマスク信号を減算したものであるから、オリジ
ナル画像信号のうちの、超低空間周波数成分を除去した
超低空間周波数よりも高い周波数成分Sspを意味する。
この比較的高い周波数成分Sspに周波数強調係数βを乗
じたうえで、オリジナル画像信号Sorg を加算すること
により、オリジナル画像信号Sorg のうちこの比較的高
い周波数成分Ssp、例えば画像信号の変化が急峻なエッ
ジ部などが相対的に強調された処理済画像信号Sprocを
得ることができる。
【0005】さらに特開昭56−104645号には、下記式
(6)で表される演算をおこなって上記周波数成分Ssp
を強調する技術が開示されている。
【0006】 Sproc=Sorg +F(x) (6) (ただし、x=Sorg −Sus、F(x)は|x1 |<|
2 |のときF′(x1)≧F′(x2 )≧0であり、
少なくともxのある値x0 (|x1 |<|x0 |<|x
2 |)を境にしてF′(x1 )>F′(x2 )となる単
調増加関数) この技術は、F′(x)すなわちSorg とSusの点の関
数の1次微分が|x|が大きい程小さくなるようにして
いるので|x|が大きいところでの周波数強調の増加率
が抑制され、これによって差信号が大きい程周波数強調
の程度を増大する一方、差信号が大きいところではその
強調の程度の増大を押えて、偽輪郭の発生を防止すると
いうものである。
【0007】すなわち、放射線画像において差信号の小
さい部分ではボケマスク処理による周波数強調が普通に
行なわれ、差信号の大きい部分(たとえば骨と筋肉の境
界、軟部とガス部の境界、胃のBa (バリウム)充填部
とその周囲との境界血管造影における血管陰影等)では
周波数強調の程度の増大が押えられて偽輪郭の発生を防
止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の特開昭
56−104645号に開示された技術によると、F(x)は単
調増加関数であるため、オリジナル画像信号Sorg と非
鮮鋭マスク信号Susとの差信号の増大にしたがってF
(x)も増大する。ここで、原画像においてすでにある
程度鮮鋭度の高くコントラストの明瞭な画像部分につい
ては原画像そのままでも観察読影性は十分であるため本
来周波数強調を行う必要はないが、当該画像部分に対応
する差信号は比較的大きい値を示すため、上記式(6)
にしたがって強調処理したのでは当該コントラストの明
瞭な部分も強調され、その強調度合いは、原画像の鮮鋭
度が低いために強調しようとする所望の画像部分の強調
度合いよりも強いものとなり、その結果当該コントラス
トの明瞭な画像部分は過度の強調によりオーバーシュー
トやアンダーシュートを生じて偽輪郭(アーティファク
ト)を生じ、所望の画像部分の観察読影性能を却って低
下させることとなる。
【0009】一方、オリジナル画像信号Sorg と非鮮鋭
マスク信号Susとの差信号である高周波成分は、高周波
領域の放射線ノイズ等の高周波ノイズも含まれており、
この高周波ノイズは強調処理しないようにすることが画
像の観察読影性能を向上させるうえで重要である。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、所望の画像部分の強調を行いつつ、高周波の放射
線ノイズやすでにある程度明瞭なコントラストを有する
画像部分の強調を抑制して観察読影性能を向上した処理
済画像を表す処理済画像信号を得る画像処理方法および
装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、画像を表すオリジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マス
ク信号Susを求め、前記オリジナル画像信号Sorg と前
記非鮮鋭マスク信号Susとの差信号を求め、該差信号に
依存する関数f(x)を用いて、下記式(1)にしたが
った強調処理を施すことによって所望の画像部分を周波
数強調する画像処理方法において、 Sproc=Sorg +f(x) (1) (ただし、f(x)は差信号に依存した関数を表す;x
=Sorg −Sus) 前記所望の画像部分に対応する前記差信号の絶対値が第
1の閾値と該第1の閾値より大きい第2の閾値との間の
範囲にあるときに、前記差信号の絶対値が第1の閾値よ
り小さい範囲における前記関数f(x)の値の絶対値
を、前記所望の画像部分に対応する前記関数f(x)の
値より小さく、かつ前記差信号の絶対値が第2の閾値よ
り大きい範囲における前記関数f(x)の値の絶対値
を、前記所望の画像部分に対応する前記関数f(x)の
値より小さく設定することを特徴とするものである。
【0012】なお関数fは具体的には、図2に示すよう
に、(Sorg −Sus)≧0においてはf≧0であって、
差信号(Sorg −Sus)が高周波ノイズに対応する第1
の所定値α1 (α1 >0)までの範囲内においては関数
fの値が小さく、差信号(Sorg −Sus)が所望の画像
部分に対応する第2の所定値α2 (α2 >α1 )までは
単調に増加し、第2の所定値α2 以上の範囲においては
単調減少し、(Sorg−Sus)がすでにある程度明瞭な
コントラストを有する画像部分に対応する第3の所定値
α3 (α3 >α2 )以上の範囲は関数fの値が小さくな
るように設定されたものである。
【0013】また関数fを、画像の高周波ノイズを表す
指標値(例えば分散値σ2 等)に応じた補正用指標関数
gを用いて、このノイズに対応した画像部分の強調を一
層抑制するように、下記式(2)にしたがって補正する
ようにしてもよい。
【0014】 f′(x)=g(x)×f(x) (2) (ただし、g(x)は0≦g(x)≦1の範囲で単調に
増加する補正用指標関数、f′(x)は式(1)の関数
f(x)に代えて適用される補正後の関数を表す) このように補正することにより式(1)は下記式
(1′)と表すことができる。
【0015】 Sproc=Sorg +g(x)×f(x) (1′) なお、上記分散値σ2 は所定の大きさ(例えばm行×n
列)の画素マトリックスからなるマスクを設定し、この
マスク内の全画素のオリジナル画像信号Sorgの平均
値Smeanを求め、下記演算(式(7)参照)により
求めるものであるが、このマスクを非鮮鋭マスクと同一
のものとすれば、Smean=Susとなり演算処理を下記式
(8)に示すように簡単化することができる。
【0016】 σ2 ={Σ(Sorg −Smean)2 }/(m・n) (7) σ2 =(Σ|Sorg −Sus|2 )/N2 (8) 分散値σ2 を画像のノイズを表す指標値とした補正用の
指標関数gの具体例を図4に示す。図示の補正用指標関
数gは、分散値σ2 が高周波ノイズ領域に対応する範囲
内においては関数gの出力が小さくなるように、分散値
σ2 が信号領域に対応する範囲内においては関数gの出
力が1に近くなるように設定されたものである。
【0017】具体的には、補正用の関数gは下記式
(3)で表すことができる。
【0018】 g(x)=G(Σ|Sorg −Sus|) (3) 本発明の画像処理装置は、上記本発明の画像処理方法を
実施するための具体的な装置であって、画像を表すオリ
ジナル画像信号Sorg の非鮮鋭マスク信号Susを求める
非鮮鋭マスク信号演算手段と、前記オリジナル画像信号
Sorg と前記非鮮鋭マスク信号Susとの差信号を求める
差信号演算手段と、該差信号を該差信号に依存する関数
f(x)に変換する変換テーブルと、下記式(1)にし
たがった強調処理を施す強調処理手段とを備え、前記画
像のうち所望の画像部分を周波数強調する画像処理装置
において、 Sproc=Sorg +f(x) (1) (ただし、f(x)は差信号に依存した関数を表す;x
=Sorg −Sus) 前記所望の画像部分に対応する前記差信号の絶対値が第
1の閾値と該第1の閾値より大きい第2の閾値との間の
範囲にあるときに、前記差信号の絶対値が第1の閾値よ
り小さい範囲における前記関数f(x)の値の絶対値
が、前記所望の画像部分に対応する前記関数f(x)の
値より小さく、かつ前記差信号の絶対値が第2の閾値よ
り大きい範囲における前記関数f(x)の値の絶対値
が、前記所望の画像部分に対応する前記関数f(x)の
値より小さく設定されていることを特徴とするものであ
る。
【0019】また、前記差信号を、前記画像のうち該差
信号に依存する高周波ノイズを表す補正用指標関数g
(x)に変換する補正用変換テーブルと、下記式(2)
にしたがって前記関数f(x)をさらに備えた構成を採
用することもできる。
【0020】 f′(x)=g(x)×f(x) (2) (ただし、g(x)は0≦g(x)≦1の範囲で単調に
増加する補正用指標関数、f′(x)は式(1)の関数
f(x)に代えて適用される補正後の関数を表す) なお上記強調関数f(x)としては、上記本発明の画像
処理方法における強調関数と同様に、具体的には図2に
示すものなどを適用することができる。
【0021】さらに、この強調関数f(x)を、オリジ
ナル画像信号のうちノイズを表す分散値σ2 等の指標値
に応じた補正用指標関数g(x)により、このノイズに
対応した画像部分の強調が抑制されるように、下記式
(2)にしたがって補正する補正手段をさらに備えた構
成を採ることもできる。
【0022】 f′(x)=g(x)×f(x) (2) (ただし、g(Sorg −Sus)は指標関数;0≦g(S
org −Sus)≦1、f′(Sorg −Sus)は式(1)の
関数f(Sorg −Sus)に代えて適用される補正後の関
数を表す) 具体的には、指標値に応じた関数gは下記式(3)で表
すことができる。
【0023】 g(x)=G(Σ|Sorg −Sus|2 ) (3)
【0024】
【発明の効果】本発明の画像処理方法,装置によれば、
オリジナル画像信号Sorg とその非鮮鋭マスク信号との
差信号が小さい範囲においては、その差信号の中に占め
る高周波ノイズの割合が高いため、これの強調処理を抑
制することによって画像の観察読影性能を向上せしめ、
一方、差信号が所望の画像部分に対応する差信号より大
きい範囲における原画像はある程度明瞭なコントラスト
を有するため、これの強調処理を抑制することによって
当該部分に偽輪郭が生じるのを防止し画像の観察読影性
能を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法を具
体的に実施するための画像処理装置の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0026】図1は本発明の画像処理装置の第1の実施
の形態を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装
置は、画像を表すオリジナル画像信号(濃度値)Sorg
の、超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信号Susを
求めるローパスフィルタ11と、このローパスフィルタ11
により得られた非鮮鋭マスク信号Susとオリジナル画像
信号Sorg との差信号(Sorg −Sus)を算出する第1
演算子13と、得られた差信号(Sorg −Sus)が入力さ
れて、その差信号(Sorg −Sus)に対応づけされた所
定の強調信号f(Sorg −Sus)を出力する変換テーブ
ル12と、強調信号f(Sorg −Sus)ともとのオリジナ
ル画像信号Sorg とを加算処理して処理済画像信号Spr
ocを算出する第2演算子14とを備えた構成である。
【0027】ローパスフィルタ11は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、下記式(5)
(N=3に設定)にしたがって得られたボケマスク信号
Susを画像強調手段16に出力する。
【0028】 Sus=(ΣSorg )/N2 (5) なお、ボケマスクとしては式(5)に示すようにマスク
内の画素値の単純平均を用いるものの他、中心画素から
の距離に応じてマスク内の画素値の重み付けを変化させ
たものを用いることもできる。
【0029】変換テーブル12は例えば図2に示すような
関数形状にしたがって、差信号(Sorg −Sus)と強調
信号f(Sorg −Sus)とが対応付けされている。
【0030】この関数形状は、(Sorg −Sus)≧0に
おいてはf≧0であって、(Sorg−Sus)が原画像の
高周波ノイズに対応する第1の所定値α1 (α1 >0)
までの範囲内においては関数fの値が小さく、(Sorg
−Sus)が所望の画像部分に対応する第2の所定値α2
(α2 >α1 )までは単調に増加し、第2の所定値α2
以上の範囲においては単調減少し、(Sorg −Sus)が
すでにある程度明瞭なコントラストを有する画像部分に
対応する第3の所定値α3 (α3 >α2 )以上の範囲は
関数fの値が小さくなるように設定されたものである。
なお、(Sorg−Sus)≦0における関数形状は、(So
rg −Sus)≧0の範囲における関数形状を原点につい
て対称にしたものとなっている。
【0031】次に本実施形態の画像処理装置の作用につ
いて説明する。
【0032】まず、所定の画像情報読取装置等により得
られたオリジナル画像信号Sorg がローパスフィルタ1
1、第1演算子13、第2演算子14にそれぞれ入力され
る。
【0033】ローパスフィルタ11は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、上記式(5)に
したがって得られたボケマスク信号Susを第1演算子13
に出力する。
【0034】なお、ボケマスクとしては式(5)に示す
ようにマスク内の画素値の単純平均を用いるものの他、
前述したように中心画素からの距離に応じてマスク内の
画素値の重み付けを適宜変化させてもよい。
【0035】第1演算子13は、入力されたオリジナル画
像信号Sorg およびボケマスク信号Susに基づいて、こ
れらの差信号(Sorg −Sus)を算出し、その結果を変
換テーブル12に出力する。
【0036】変換テーブル12は入力された差信号(Sor
g −Sus)をその差信号に応じた強調信号f(Sorg −
Sus)に変換して第2演算子14に出力する。
【0037】この強調信号f(Sorg −Sus)は、前述
したような関数形状にしたがって差信号(Sorg −Su
s)と強調信号f(Sorg −Sus)とが対応付けされて
いるため、差信号が放射線ノイズなどその大きさが極め
て小さい範囲、すなわち第1の所定値の範囲(−α1
Sorg −Sus<α1 )における強調信号は略ゼロに近い
小さい値に押さえられたものとなり、この差信号が放射
線ノイズによるものより大きく、所望の構造物の空間周
波数に対応する信号成分に応じた範囲、すなわち差信号
が第1の所定値と第3の所定値の範囲(α1 ≦Sorg −
Sus≦α3 または−α3 ≦Sorg −Sus≦−α1 )にお
ける強調信号はある程度大きな値を出力し、所望の構造
物よりも鮮鋭度が高い画像部分に対応する範囲(α3
Sorg −SusまたはSorg −Sus<−α3 )では強調信
号は略ゼロに近い小さい値に押さえられる。
【0038】第2演算子14は入力されたオリジナル画像
信号Sorg と強調信号f(Sorg −Sus)とを加算処理
し、下記式(1)に示す処理済画像信号Sprocを出力す
る。
【0039】 Sproc=Sorg +f(Sorg −Sus) (1) この結果、処理済画像信号Sprocは、高周波の放射線ノ
イズおよびすでにある程度明瞭なコントラストを有する
画像部分の強調が抑制され、かつ所望の画像部分の鮮鋭
度が強調されたものとなる。
【0040】したがって本実施形態の画像処理装置によ
れば、原画像においてすでにある程度明瞭なコントラス
トを有する画像部分については強調が抑制されるため、
当該画像部分の過度の強調によるオーバーシュート、ア
ンダーシュートを防止し、アーティファクトの形成を低
減して、観察読影性能の優れた可視画像を再生するのに
適した処理済画像信号を得ることができる。
【0041】図3は本発明の画像処理装置の第2の実施
の形態を示す概略ブロック図である。図示の画像処理装
置は、図1に示した第1の実施形態の画像処理装置に対
して、強調信号f(Sorg −Sus)を補正する補正手段
である分散値演算手段15と補正値テーブル16と第3演算
子17とをさらに備えた構成である。
【0042】すなわち、分散値演算手段15は上述の差信
号(Sorg −Sus)に基づいて、画像の高周波ノイズ成
分を含む指標値として分散値σ2 を求め、補正値テーブ
ル16はこの分散値σ2 に応じた補正係数g(0≦g≦
1)を求めるものであり、第3演算子17は得られた補正
係数gを強調信号f(Sorg −Sus)に乗じてその積を
求めるものである。なお分散値σ2 は下記式(8)によ
り求められ、これは差信号(Sorg −Sus)に応じた関
数g(Sorg −Sus)として表すことができる。
【0043】 σ2 =(Σ|Sorg −Sus|2 )/N2 (8) ここで補正値テーブル16が出力する補正係数gは、図4
に示すように、分散値σ2 が極小さい範囲においては1
を大幅に下回り、分散値σ2 がある程度以上の大きさの
範囲においては1に略等しい値を採るような関数形状と
して分散値σ2に対応付けされている。すなわち分散値
σ2 が小さい範囲においては、画像信号よりも高周波ノ
イズを含む割合が大きいため、この範囲においては強調
信号を小さく抑制する。
【0044】次に本実施形態の画像処理装置の作用につ
いて説明する。
【0045】まず、所定の画像情報読取装置等により得
られたオリジナル画像信号Sorg がローパスフィルタ1
1、第1演算子13、第2演算子14にそれぞれ入力され
る。
【0046】ローパスフィルタ11は入力されたオリジナ
ル画像信号Sorg に対して、例えば3列×3行の画素マ
トリクスからなるボケマスクを設定し、上記式(5)に
したがって得られたボケマスク信号Susを第1演算子13
に出力する。
【0047】第1演算子13は、入力されたオリジナル画
像信号Sorg およびボケマスク信号Susに基づいて、こ
れらの差信号(Sorg −Sus)を算出し、その結果を変
換テーブル12および分散値演算手段12に出力する。
【0048】変換テーブル12は入力された差信号(Sor
g −Sus)をその差信号に応じた強調信号f(Sorg −
Sus)に変換して第2演算子14に出力する。
【0049】この強調信号f(Sorg −Sus)は、差信
号が放射線ノイズなどその大きさが極小さい範囲(−α
1 <Sorg −Sus<α1 )における強調信号は略ゼロに
近い小さい値に押さえられたものとなり、この差信号が
放射線ノイズによるものより大きく、所望の空間周波数
の構造物による信号成分に対応する範囲(α1 ≦Sorg
−Sus≦α3 または−α3 ≦Sorg −Sus≦−α1 )に
おける強調信号はある程度大きな値を出力し、所望の構
造物よりもコントラストが明瞭な画像部分に対応する部
分(α3 <Sorg −SusまたはSorg −Sus<−α3
では強調信号は略ゼロに近い小さい値に押さえられ、第
3演算子17に入力される。
【0050】一方、分散値演算手段15は入力された差信
号(Sorg −Sus)に応じた分散値σ2 を求める。ここ
で、分散値σ2 を求めるための局所的に設定されるマス
クは、演算処理の簡単化のため非鮮鋭マスクと同一のも
のとする。これによって分散値マスク内の平均値Smean
とボケマスク信号Susと等しいものとなり、得られた分
散値σ2 は補正値テーブル16に入力される。
【0051】補正値テーブル16は入力された分散値σ2
に対応する補正係数g(Sorg −Sus)を出力する。す
なわち、分散値σ2 が極めて小さい範囲においては1を
大幅に下回る補正係数g(Sorg −Sus)を、分散値σ
2 がある程度以上の大きさの範囲においては1に略等し
い補正係数g(Sorg −Sus)をそれぞれ出力する。
【0052】第3演算子17は入力された補正係数g(S
org −Sus)と強調信号f(Sorg−Sus)との積を求
め、得られた積を第2演算子14に出力する。
【0053】第2演算子14は入力されたオリジナル画像
信号Sorg と補正係数g(Sorg −Sus)により補正さ
れた強調信号f(Sorg −Sus)・g(Sorg −Sus)
とを加算処理し、下記式(1′)に示す処理済画像信号
Sprocを出力する。
【0054】 Sproc=Sorg +g(Sorg −Sus)×f(Sorg −Sus) (1′) この結果、処理済画像信号Sprocは、高周波の放射線ノ
イズおよびすでにある程度明瞭なコントラストを有する
画像部分の強調が抑制され、かつ所望の画像部分の鮮鋭
度が強調されたものとなる。
【0055】このように本実施形態の画像処理装置によ
れば、原画像においてすでにある程度明瞭なコントラス
トを有する画像部分については強調が抑制されるため、
過度の強調によるオーバーシュート、アンダーシュート
を防止し、アーティファクトの形成を低減して、観察読
影性能の優れた可視画像を再生するのに適した画像信号
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の第1の実施の形態を示
す概略ブロック図
【図2】差信号(Sorg −Sus)と強調信号f(Sorg
−Sus)とを対応付ける変換テーブルを示すグラフ
【図3】本発明の画像処理装置の第2の実施の形態を示
す概略ブロック図
【図4】分散値σ2 と補正係数g(Sorg −Sus)とを
対応付ける変換テーブルを示すグラフ
【符号の説明】
11 ローパスフィルタ 12 変換テーブル 13,14,17 演算子 15 分散値演算手段 16 補正値テーブル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
    非鮮鋭マスク信号Susを求め、前記オリジナル画像信号
    Sorg と前記非鮮鋭マスク信号Susとの差信号を求め、
    該差信号に依存する関数f(x)を用いて、下記式
    (1)にしたがった強調処理を施すことによって所望の
    画像部分を周波数強調する画像処理方法において、 Sproc=Sorg +f(x) (1) (ただし、f(x)は差信号に依存した関数を表す;x
    =Sorg −Sus) 前記所望の画像部分に対応する前記差信号の絶対値が第
    1の閾値と該第1の閾値より大きい第2の閾値との間の
    範囲にあるときに、 前記差信号の絶対値が第1の閾値より小さい範囲におけ
    る前記関数f(x)の値の絶対値を、前記所望の画像部
    分に対応する前記関数f(x)の値より小さく、かつ前
    記差信号の絶対値が第2の閾値より大きい範囲における
    前記関数f(x)の値の絶対値を、前記所望の画像部分
    に対応する前記関数f(x)の値より小さく設定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記差信号に基づく、前記画像のうち高
    周波ノイズを表す補正用指標関数g(x)を用いて、下
    記式(2)にしたがって前記関数f(x)を補正せしめ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 f′(x)=g(x)×f(x) (2) (ただし、g(x)は0≦g(x)≦1の範囲で単調に
    増加する補正用指標関数、f′(x)は式(1)の関数
    f(x)に代えて適用される補正後の関数を表す)
  3. 【請求項3】 前記補正用指標関数g(x)は、下記式
    (3)に示す前記差信号の分散値に応じた関数G(x)
    であることを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。 g(x)=G(Σ|Sorg −Sus|2 ) (3)
  4. 【請求項4】 画像を表すオリジナル画像信号Sorg の
    非鮮鋭マスク信号Susを求める非鮮鋭マスク信号演算手
    段と、前記オリジナル画像信号Sorg と前記非鮮鋭マス
    ク信号Susとの差信号を求める差信号演算手段と、該差
    信号を該差信号に依存する関数f(x)に変換する変換
    テーブルと、下記式(1)にしたがった強調処理を施す
    強調処理手段とを備え、前記画像のうち所望の画像部分
    を周波数強調する画像処理装置において、 Sproc=Sorg +f(x) (1) (ただし、f(x)は差信号に依存した関数を表す;x
    =Sorg −Sus) 前記所望の画像部分に対応する前記差信号の絶対値が第
    1の閾値と該第1の閾値より大きい第2の閾値との間の
    範囲にあるときに、 前記差信号の絶対値が第1の閾値より小さい範囲におけ
    る前記関数f(x)の値の絶対値が、前記所望の画像部
    分に対応する前記関数f(x)の値より小さく、かつ前
    記差信号の絶対値が第2の閾値より大きい範囲における
    前記関数f(x)の値の絶対値が、前記所望の画像部分
    に対応する前記関数f(x)の値より小さく設定されて
    いることを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記差信号を、前記画像のうち該差信号
    に依存する高周波ノイズを表す補正用指標関数g(x)
    に変換する補正用変換テーブルと、 下記式(2)にしたがって前記関数f(x)を補正せし
    める補正手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項
    4記載の画像処理装置。 f′(x)=g(x)×f(x) (2) (ただし、g(x)は0≦g(x)≦1の範囲で単調に
    増加する補正用指標関数、f′(x)は式(1)の関数
    f(x)に代えて適用される補正後の関数を表す)
  6. 【請求項6】 前記補正用指標関数g(x)は、下記式
    (3)に示す前記差信号の分散値に応じた関数G(x)
    であることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。 g(x)=G(Σ|Sorg −Sus|2 ) (3)
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