JPH0990371A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

Info

Publication number
JPH0990371A
JPH0990371A JP24431795A JP24431795A JPH0990371A JP H0990371 A JPH0990371 A JP H0990371A JP 24431795 A JP24431795 A JP 24431795A JP 24431795 A JP24431795 A JP 24431795A JP H0990371 A JPH0990371 A JP H0990371A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
gap
crystal display
substrates
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24431795A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Akiyama
通夫 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP24431795A priority Critical patent/JPH0990371A/ja
Publication of JPH0990371A publication Critical patent/JPH0990371A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】早期に不良品を検出して生産効率を向上させ、
生産コストの大幅な削減が可能な液晶表示素子の製造方
法を提供することにある。 【解決手段】この液晶表示素子の製造方法は、液晶組成
物を封入する前に、空セル2の基板間のギャップ検査工
程が導入されている。この検査工程では、空セル2がギ
ャップ検査装置1に配置され、空セルの内部より高い気
圧を有する気体で空セルの基板の外面から加圧すること
により、液晶封入前の空セル2が液晶組成物注入後と同
等の状態に加圧され、維持される。また、この空セル2
に単色ビームを照射することにより、この単色ビームは
2枚の基板でそれぞれ反射され、互いに干渉する。この
干渉縞は基板間のギャップ値に依存するため、干渉縞の
分布を観測することにより、空セル内のギャップの均一
性が検査できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶表示素子の
製造方法に係り、特に、液晶表示素子の基板間のギャッ
プの不均一性を検査する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子を利用した平面表示
装置が薄型軽量、さらに低消費電力という利点から普及
しつつある。一般に、液晶表示素子は、液晶組成物がア
レイ基板及び対向基板間に保持される構造を有し、ま
た、この基板間に所定のギャップを与えるために散布さ
れたスペーサ、この液晶組成物を基板間に封入するシー
ル部材を有している。アレイ基板及び対向基板は、各々
絶縁性及び光透過性などの特性を有し、このアレイ基板
と対向基板との間隙に液晶組成物が充填されて液晶セル
が形成される。アレイ基板は、複数の画素電極のマトリ
クスアレイと、これら画素電極の行に沿ってそれぞれ形
成される複数の走査線と、これら画素電極の列に沿って
それぞれ形成される複数の信号線と、複数の画素電極の
マトリクスアレイを全体的に覆う第1配向膜とを有す
る。複数の走査線は、それぞれ画素電極の行を選択し、
複数の信号線は、それぞれ選択行の画素電極に信号電圧
を印加するために設けられる。対向基板は、複数の画素
電極のマトリクスアレイに対向する対向電極と、この対
向電極を全体的に覆う第2配向膜とを有する。アレイ基
板と対向基板との間に挟持されている液晶分子は、第1
及び第2配向膜の配向方向に沿ってねじれて配列されて
いる。
【0003】ツイステッドネマチック(TN)配向され
る液晶分子に対しては、そのねじれ角が90°を成すよ
うに配向膜が配置されている。また、スーパーツイステ
ッドネマチック(STN)配向される液晶分子に対して
は、そのねじれ角が180〜270°を成すように配向
膜が配置されている。このような液晶分子を有する液晶
表示素子に偏光ビームが一方の基板側から入射される
と、この偏光ビームは、液晶層の厚さ方向に配列される
液晶分子のねじれに沿って旋回され、他方の基板に導か
れ、さらに偏光板を介して選択的に透過される。電位差
が画素電極及び対向電極間に与えられると、液晶分子は
この電位差に比例した角度だけチルトアップされ、偏光
ビームの透過率を変化させる。
【0004】ところで、アレイ基板と対向基板との間の
ギャップは、液晶分子を所定の向きに配向させるための
重要な要素の1つとなっている。また、9インチ以上の
大型の表示装置では、基板の撓みを防止するためにスペ
ーサが必要とされる。この様な大型の表示装置では、ギ
ャップの絶対値よりも、表示画面のコントラストに影響
を与える基板間のギャップの均一性が問題となる。
【0005】図5には、一般的なSTN型の液晶表示装
置における、ギャップ値dをパラメータとした画素電極
及び対向電極間の電位差Vと液晶セルの透過率Tとの関
係が示されている。図5に示したように、ギャップ値d
1 、d2 、d3 が大きいほど所定の透過率Ta を得るた
めのしきい値電圧Vthが高くなることがわかる。つま
り、画素電極及び対向電極間に一定の電位差が与えられ
た場合、液晶表示素子の基板間のギャップが不均一であ
れば、表示画面の透過率が不均一となり、表示ムラが生
じる。この様なギャップの不均一性は、1μm以下のオ
ーダ、特にSTN型の液晶表示素子では0.05μmの
オーダが問題となる。また、強誘電性液晶が液晶組成物
として用いられる液晶表示素子においても、5%程度の
ギャップの不均一性により、表示画面に影響を及ぼす。
【0006】基板間のギャップが不均一となる主な原因
は、液晶組成物以外の不純物等の混入、基板間に散布さ
れるスペーサの散布ムラによる不均一な分布などによる
ものである。
【0007】基板間のギャップの均一性は、液晶表示素
子にナトリウムランプなどの単色光源から発生される光
ビームを照射して検査する方法が提案されている。例え
ば、ナトリウムランプは、589nmの単一波長を有す
る光源であり、この光源から発生される光ビームを、ギ
ャップ値が数μm乃至数十μmの液晶セルに照射した場
合、アレイ基板で反射されるビームと対向基板で反射さ
れるビームとが干渉する。両ビームの位相が揃っている
場合には、互いに強め合い、一方、位相が反転している
場合には、互いに弱め合う。位相のずれ量は、ギャップ
値に依存するため、光ビームが照射されている面には、
ギャップ値の不均一性に応じて、干渉縞が現れる。この
様な干渉縞は、0.589/2μm毎に発生するため、
例えば、液晶セルのギャップ値に約3μmの不均一性が
存在する場合には、10本の縞模様が等高線状に現れる
ことになる。
【0008】液晶組成物を封入する前において、アレイ
基板及び対向基板を構成するガラス基板は、視覚的に確
認できない程度に湾曲している場合がある。これは、特
に大型の液晶装置の場合、基板間に散布されるスペーサ
の直径dが所定のギャップ値Gで基板間をシールするシ
ール部材の厚さより大きいことに起因するものである。
この様子が図6に示されている。基板間に液晶組成物を
封入する場合には、図7に示すように、アレイ基板及び
対向基板を加圧して略平坦にした状態で液晶が封入され
るので、ガラス基板の湾曲は除去される。
【0009】このように液晶組成物を封入する前後にお
いて、基板間のギャップ状態が異なるため、前述したよ
うな方法で液晶組成物を封入する前にギャップの不均一
性を検査しても、不純物の混入、スペーサの散布ムラ、
シール部材の厚さの不整合などの不良要素の検出が困難
となる。また、液晶組成物を封入後に同様の方法で検査
しても、液晶表示素子に組み込まれた偏光板などの光学
系の相互作用により干渉縞を観測することができない。
【0010】従って、従来の液晶表示素子の製造工程で
は、液晶組成物を封入後に、スペーサの散布密度の検査
などの2次元的な方法でギャップの不良要素が管理さ
れ、ギャップの均一性は、実際に表示させるような方法
で検査されている。しかし、液晶封入後に検査するので
は、封入された液晶組成物などの部品が無駄になると共
に、不良品の検出が遅れて、結果的に生産コストの増大
につながるなどの問題が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、液晶表
示素子、特にSTN型の液晶表示素子、又は液晶組成物
として強誘電性液晶が封入される液晶表示素子では、液
晶組成物が封入されている基板間のギャップの不均一性
が表示画面に影響を与える。即ち、液晶表示画面全体
に、所定の電位差を与えた場合に、ギャップが不均一な
領域で液晶表示素子の透過率が不均一となり、表示画面
に表示ムラが生じる。従来の液晶表示素子の製造方法で
は、液晶組成物が充填される前の半製品(以下、空セル
を称する)をナトリウムランプ等で照明し、空セルのギ
ャップ状態を検査しても、本来検出すべきギャップの不
均一性に係る不良要素が適格に検出できない問題があ
る。また、液晶組成物を充填した後に不良品を検出する
場合、検出された不良品に充填された液晶組成物などの
部品が無駄になるなどの問題が生じる。
【0012】従って、この発明の目的は、上述したよう
な事情に鑑み成されたものであって、液晶表示素子の空
セルを液晶組成物が封入されたと同様の状態に保持し、
空セルのギャップ状態を検査することにより、早期に不
良品を検出して生産効率を向上させ、生産コストの大幅
な削減が可能な液晶表示素子の製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、画素に対応する電極がマトリ
クス状に対向配置された第1の基板及び第2の基板間に
液晶組成物が挟持された液晶表示素子の製造方法であっ
て、第1の基板及び第2の基板を準備する工程と、前記
第1及び第2の基板間に所定のギャップを与えてシール
部材でシールし、このシール部材の一部に開口部を設
け、第1及び第2の基板とシール部材とで包囲されたギ
ャップ領域を規定する工程と、前記シールされた第1及
び第2の基板に圧力を与えて前記ギャップ領域に液晶組
成物が封入されたと同様の状態に維持し、ギャップ領域
のギャップ均一性を検査する工程と、前記ギャップ領域
に前記開口部から液晶組成物を封入して、液晶表示素子
を製造する工程と、を有する事を特徴とする液晶表示素
子の製造方法を提供するものである。
【0014】また、この発明によれば、画素に対応する
電極がマトリクス状に対向配置された第1の基板及び第
2の基板間に液晶組成物が挟持された液晶表示素子の製
造方法であって、第1の基板及び第2の基板を準備する
工程と、前記第1の基板上にスペーサを散布する工程
と、前記第1及び第2の基板を対向配置して前記基板間
に所定のギャップを与えてシール部材でシールし、この
シール部材の一部に開口部を設け、第1及び第2の基板
とシール部材とで包囲されたギャップ領域を規定する工
程と、前記シールされた第1及び第2の基板に圧力を与
えてスペーサを押圧し、前記ギャップ領域に液晶組成物
が封入されたと同様の状態に維持して、前記第1及び第
2の基板に単色ビームが照射され、基板から反射される
ビームが互いに干渉し、前記ギャップ領域のギャップに
応じて形成される干渉縞を観測することにより、ギャッ
プ領域のギャップ均一性を検査する工程と、前記ギャッ
プ領域に前記開口部から液晶組成物を封入して、液晶表
示素子を製造する工程と、を有する事を特徴とする液晶
表示素子の製造方法が提供される。
【0015】この発明によれば、液晶組成物が封入され
る前に、液晶表示素子における第1及び第2の基板間の
ギャップ領域のギャップ均一性を検査する工程が導入さ
れている。この検査工程では、シール部材によってシー
ルされた第1及び第2の基板がギャップ検査装置に配置
され、ギャップ領域の内部より高い気圧を有する気体で
基板の外面から加圧することにより、液晶封入前の空セ
ルが液晶組成物注入後と同等の状態に加圧され、維持さ
れる。この時、ギャップ領域は、その内部と外部との気
圧差を利用して加圧されているため、基板の全面が均一
に加圧される。さらに、このギャップ領域に単色ビーム
を照射することにより、この単色ビームは第1及び第2
の基板でそれぞれ反射され、互いに干渉する。この干渉
縞は基板間のギャップ値に依存するため、干渉縞の分布
を観測することにより、ギャップ領域内のギャップの均
一性が液晶組成物注入後と同等の状態で検査できる。こ
のため、液晶製造工程において、早期に不良品を検出す
ることが可能となり、生産効率を向上でき、生産コスト
の大幅な削減が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
液晶表示素子の製造方法の実施の形態について詳細に説
明する。即ち、この発明の液晶表示素子の製造方法で
は、まず、アレイ基板及び対向基板が準備される。アレ
イ基板は、透明、且つ絶縁性の基板上に画素電極等を形
成する工程、この基板の画素電極等を形成した面に配向
膜を形成する工程、及びこの配向膜に所定のラビング処
理を施す工程によって形成される。対向基板は、透明、
且つ絶縁性の基板上に対向電極等を形成する工程、この
基板の対向電極等を形成した面に配向膜を形成する工
程、及びこの配向膜に所定のラビング処理を施す工程に
よって形成される。次に、アレイ基板側の配向膜の外周
に沿って液晶注入口として残す部分を除いてシール部材
としての、例えば、エポキシ系接着剤を印刷処理により
塗布する。次に、特に大型の液晶表示素子を製造する場
合には、アレイ基板側の配向膜の表面に所定の粒径を有
するスペーサを散布する。次に、対向基板の配向膜が形
成された面と、アレイ基板の配向膜が形成された面とを
対向するように重ね合わせる。この時、対向基板の配向
膜及びアレイ基板の配向膜が、互いに、液晶分子を所定
の角度に配向させるように、例えばSTN型液晶表示素
子の場合には、液晶分子を180〜270°に配向させ
るように配置される。また、TN型液晶表示素子の場合
には、液晶分子を90°に配向させるように配向膜が配
置される。このようにアレイ基板と対向基板とを配置し
た状態で熱処理などを施してシール部材を硬化させ、ア
レイ基板と対向基板とを互いに貼り合わせて一体化す
る。図6は、こうして一体化された液晶表示素子の断面
を概略的に示している。アレイ基板100及び対向基板
102は、シール部材104により一体化され、また、
両基板間にはシール部材104の厚さGにより所定のギ
ャップが与えられている。さらに、アレイ基板100及
び対向基板102とシール部材104とで包囲された間
隙には、スペーサ106が分散されている。この時、ス
ペーサ106は、弾性を有し、シール部材104の厚さ
Gよりわずかに大きな粒径dを有している。次に、液晶
組成物が注入される前の空セルの状態で、基板間のギャ
ップの均一性を検査する。この時、図6に示すように、
空セルは、スペーサ106とシール部材104との大き
さの関係により基板の中央部付近が膨らむことがある。
この発明では、後に詳述する検査装置を用いて、このよ
うな空セルの膨らみを除去し、液晶組成物が注入された
と同様の状態で基板間のギャップの均一性を検査する。
このギャップ検査工程で、良品と判定された空セルのみ
に、液晶組成物108を注入口110から注入し、この
注入口110を紫外線硬化性樹脂112で封止する。液
晶組成物108が封入された液晶表示素子を図7に示
す。STN型の液晶表示素子を製造する場合には、液晶
組成物として、例えばカイラルネマチック液晶が封入さ
れる。また、TN型の液晶表示素子を製造する場合に
は、液晶組成物として、例えばネマチック液晶が封入さ
れる。さらに、液晶組成物として強誘電性液晶が封入さ
れてもよい。次に、液晶組成物108を保持するアレイ
基板100及び対向基板102の外側に、それぞれ所定
の偏光方向を有する偏光板を貼り付ける。
【0017】液晶表示素子は、上述した工程を経て完成
する。次に、液晶表示素子の基板間のギャップを検査す
る工程で利用される検査装置について説明する。
【0018】図1は、この発明の液晶表示素子の製造方
法におけるギャップ検査工程で使用される検査装置を概
略的に示す図である。また、図2は、図1に示した検査
装置に基板が配置された様子を概略的に示す平面図であ
る。即ち、この検査装置1は、液晶組成物が充填される
前の空セルを有する液晶表示素子2が被検査物として載
置されるステージ10、載置された液晶表示素子2をス
テージ10との間で挟持するようにカバーする透明板2
0、液晶表示素子を加圧するための圧縮空気を供給する
空気供給装置30、及びこの加圧された液晶表示素子を
照明する照明装置40を有する。
【0019】ステージ10は、厚さが例えば10mmの
ステンレススチール板である。また、ステージ10の表
面には、液晶表示素子2の空セルを形成するシール部1
04と同等以上の領域を規定するように断面が半円状の
スポンジゴム製のシール部材12が接着されている。さ
らに、このステージ10には、ステージ10と液晶表示
素子2との間に規定される第1の空間5に空気供給装置
30から圧縮空気を供給するための第1通気孔14が設
けられている。
【0020】透明板20は、例えば厚さが20mmのア
クリル板であり、300mm×370mmの寸法を有す
る。また、透明板20の表面には、ステージ10に規定
された領域と略等しい領域を規定するように断面が半円
状のスポンジゴム製のシール部材22が接着されてい
る。さらに、この透明板20には、透明板20と液晶表
示素子2との間に規定される第2の空間6に空気供給装
置30から圧縮空気を供給するための第2通気孔24が
設けられている。
【0021】空気供給装置30では、気圧調整器、即ち
減圧器32により圧縮空気が所定の圧力に減圧され、Y
字状のパイプ34、第1通気孔14に接続されたチュー
ブ36、及び第2通気孔24に接続されたチューブ37
を介して所定の圧力の空気が第1及び第2の空間5、6
に供給される。この様にして第1及び第2の空間5、6
に同気圧の圧縮空気が注入される。なお、この実施の形
態のように、第1の空間及び第2の空間が遮断されるこ
となく単一の空間であってもよい。
【0022】照明装置40は、単一波長のビームを発生
させるような光源42、例えば、ナトリウムランプ(波
長;589nm)、及びこの光源42から発生された単
色ビームを被検査物側に反射させる反射板44を有す
る。
【0023】また、この検査装置1は、フレーム50を
有し、フレーム50の上部には、透明板20をステージ
10側に押圧して固定する固定部材52、53が設けら
れている。この固定部材52、53は、それぞれ図中の
矢印A、Bの方向に回動自在に設けられている。この固
定部材52、53が透明板20を押圧することにより、
シール部材12及び22が弾性変形され、第1の空間5
及び第2の空間6が気密状態に保持される。
【0024】次に、この検査装置を用いた液晶表示素子
の基板間のギャップを検査する工程について説明する。
まず、ステージ10のシール部材12上に空セルの液晶
表示素子2が載置される。この時、図2に示すように、
空セル2のシール部104がステージ10のシール部材
12の内側に収容されるように位置合わせされる。さら
に、この空セル2上に透明板20が載置される。この時
も同様に、空セル2のシール部104が透明板20のシ
ール部材22の内側に収容されるように位置合わせされ
て重ね合わされる。この透明板20は、固定部材52、
53によりステージ10側に押圧され、ステージ10、
空セル2、および透明板20が共に強固に固定される。
また、この固定部材52、53が透明板20をステージ
10側に押圧することによりシール部材12及び22が
弾性変形され、第1及び第2の空間5、6が気密状態に
保持される。
【0025】一方、空セル内の空間112は、シール部
104が一部開口された液晶注入口110を介して、第
1及び第2の空間5、6とは別の第3の空間7に連通さ
れている。この第3の空間7は、第1及び第2の空間
5、6とは、異なる気圧に保持されている。一般に、ア
レイ基板および対向基板間の膨らみを除去する場合に
は、第1及び第2の空間5、6の気圧は、第3の空間7
の気圧より高く設定される。この実施の形態の場合に
は、第3の空間7は、外気(略1気圧)が流通可能な状
態に開放されている。
【0026】次に、このように検査装置にセットされた
液晶表示素子の空セルは、照明装置40により照明され
る。この照明装置40は、ナトリウムランプ42を光源
とし、ナトリウムランプ42から発生される単色ビーム
が液晶表示素子を挟持している透明板20上から照射さ
れる。照射された単色ビームは、液晶表示素子のアレイ
基板及び対向基板でそれぞれ反射され、互いに干渉す
る。したがって、透明板20の上方からは、空セルのギ
ャップ値に対応した干渉縞が観測される。
【0027】次に、空気供給装置30から第1通気孔1
4及び第2通気孔24を介して高圧の空気が供給され
る。空気供給装置30には、例えば1.013×106
N/m2 の気圧を有する圧縮空気が供給され、この圧縮
空気は減圧器32により減圧される。減圧された空気
は、Y字状のパイプ34、チューブ36、37を介して
第1通気孔14及び第2通気孔24から第1及び第2の
空間5、6に供給される。この様に、第1及び第2の空
間5、6には、同一気圧であり、且つ空セル内の空間1
12に連通した第3の空間より高い気圧の空気が供給さ
れる。この時に第1及び第2の空間5、6に供給される
空気の気圧は、基板の硬度、基板の厚さ、スペーサの散
布密度、及びスペーサの硬度などにより適当に選択され
るが、この実施の形態では、例えば1.01325×1
5 〜5.06625×105 N/m2 の気圧、好まし
くは1.5195×105 〜3.039×105 N/m
2 の気圧に調整される。なお、注入口110が他の気圧
調整装置に接続され、空セル内がセルの外部より低い気
圧となるように調整されてもよい。
【0028】第1通気孔14及び第2通気孔24から高
圧の空気が供給されると、図3に示すように、空セル2
内の空間112の気圧と第1及び第2の空間5、6との
圧力差により、空セル2の外面が内面方向に向けて均等
に押圧され、アレイ基板100及び対向基板102の中
央部付近の膨らみが除去される。この様子は、ナトリウ
ムランプを照射して得られる干渉縞の形状の変化により
観測される。第1及び第2の空間5、6は、所定の圧
力、この実施の形態では、1.5195×105N/m2
の気圧に維持される。この様にして膨らみが除去され
た様子が図4に示されている。即ち、空セルは、基板全
面が均等に押圧されることにより、図7に示した液晶封
入後の液晶表示素子の状態と同様の状態に維持される。
【0029】この状態で干渉縞の分布を観測すること
で、液晶表示素子の空セルの良・不良が判別される。即
ち、良品となる基準のサンプル液晶表示素子で生じる干
渉縞の分布と、被検査物としての液晶表示素子の空セル
で生じる干渉縞の分布とを対比して、顕著な縞模様が生
じない液晶表示素子が良品として判定される。なお、良
品として判定できる縞模様の分布は、あらかじめ実験的
に計測され、その許容範囲を満足する被検査物が良品と
判断される。一方、予想外の位置に局所的に、又は顕著
な縞模様が発生する被検査物、及び許容範囲を越える縞
模様の分布が発生する被検査物は、基板間のギャップが
不均一であるため不良品として判別され、製造ラインか
ら除去される。
【0030】なお、この判別工程は、視覚的な目視検査
であってもよいが、画像処理装置を用いて自動化するこ
とも可能である。即ち、被検査物で発生する干渉縞が画
像入力装置で読取られ、その読取り画像に所定の画像処
理が施されて干渉縞の分布が検出される。その結果、得
られた検出データは、あらかじめ実験的に計測されたデ
ータと対比され、所定の許容範囲を満足するか否かによ
って被検査物の良・不良が判別される。
【0031】空セルの良・不良の判定が終了すると、高
圧空気の供給が停止され、固定部材52、53が開放さ
れて空セルが取り出される。さらに、良品と判断された
空セルのみに液晶組成物が注入された後、注入口が封止
される。
【0032】なお、この実施の形態では、空セルの内部
と外部との気圧差を利用して基板の全面が加圧された
が、基板の全面が均一に加圧される方法であれば、機械
的に基板の全面が均等の圧力で加圧されてもよい。
【0033】また、このギャップ検査工程は、基板間に
スペーサを必要とする大型の液晶表示素子を製造する場
合に有効的であるが、勿論、小型の液晶表示素子の基板
間のギャップを検査する際にこの検査工程が導入されて
もよい。
【0034】以上説明したように、この発明の液晶表示
素子の製造方法では、上述したようなギャップ検査工程
が液晶組成物が2枚の基板間に注入される前に取り入れ
られている。即ち、液晶組成物を封入する前の空セル
が、空セルの内部と外部の気圧差を利用して液晶組成物
注入後と同等の状態に加圧される。さらに、この空セル
に単色ビームを照射することにより、この単色ビームは
2枚の基板でそれぞれ反射され、互いに干渉する。この
干渉縞は基板間のギャップ値に依存するため、干渉縞の
分布を観測することにより、空セル内のギャップの均一
性が液晶組成物注入後と同等の状態で検査できる。この
ため、液晶製造工程、特に、ギャップの不均一性が表示
画面に影響を与えるSTN型の液晶表示素子、又は強誘
電性液晶が液晶組成物として基板間に注入された液晶表
示素子の製造工程において、早期に不良品を検出するこ
とが可能となり、生産効率を向上でき、生産コストの大
幅な削減が可能となる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の液晶表
示素子の製造方法によれば、液晶組成物を封入する前
に、空セルの基板間のギャップ検査工程が導入されてい
る。この検査工程では、空セルがギャップ検査装置に配
置され、空セルの内部より高い気圧を有する気体で空セ
ルの基板の外面から加圧することにより、液晶封入前の
空セルが液晶組成物注入後と同等の状態に加圧され、維
持される。この時、空セルは、空セル内部と外部との気
圧差を利用して加圧されているため、基板の全面が均一
に加圧される。さらに、この空セルに単色ビームを照射
することにより、この単色ビームは2枚の基板でそれぞ
れ反射され、互いに干渉する。この干渉縞は基板間のギ
ャップ値に依存するため、干渉縞の分布を観測すること
により、空セル内のギャップの均一性が液晶組成物注入
後と同等の状態で検査できる。このため、液晶製造工程
において、早期に不良品を検出することが可能となり、
生産効率を向上でき、生産コストの大幅な削減が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の液晶表示素子の製造方法に
おける液晶表示素子の基板間のギャップを検査する工程
で使用される検査装置を概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示した検査装置に基板が配置さ
れた様子を概略的に示す平面図である。
【図3】図3は、図1に示した検査装置に基板が配置さ
れた様子を概略的に示す断面図である。
【図4】図4は、図2に示した基板が圧縮空気により加
圧され、液晶が封入されたと同様のギャップ状態に保持
されている様子を示す図である。
【図5】図5は、液晶表示素子の基板間のギャップ値を
パラメータとして、この基板間に与えられる電位差とそ
の液晶表示素子の透過率との関係を示す図である。
【図6】図6は、液晶が封入される前の液晶表示素子の
断面を概略的に示す図である。
【図7】図7は、液晶が封入された後の液晶表示素子の
断面を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1…検査装置 2…液晶表示素子(空
セル) 5…第1の空間 6…第2の空間 7…第3の空間 10…ステージ 12…シール部材 14…第1通気孔 20…透明板 22…シール部材 24…第2通気孔 30…空気供給装置 32…減圧器 40…照明装置 42…ナトリウムランプ 50…フレーム 52…固定部材 53…固定部材 100…アレイ基板 102…対向基板 104…シール部材 106…スペーサ 108…液晶組成物 110…液晶注入口

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素に対応する電極がマトリクス状に対向
    配置された第1の基板及び第2の基板間に液晶組成物が
    挟持された液晶表示素子の製造方法であって、 第1の基板及び第2の基板を準備する工程と、 前記第1及び第2の基板間に所定のギャップを与えてシ
    ール部材でシールし、このシール部材の一部に開口部を
    設け、第1及び第2の基板とシール部材とで包囲された
    ギャップ領域を規定する工程と、 前記シールされた第1及び第2の基板に圧力を与えて前
    記ギャップ領域に液晶組成物が封入されたと同様の状態
    に維持し、ギャップ領域のギャップ均一性を検査する工
    程と、 前記ギャップ領域に前記開口部から液晶組成物を封入し
    て、液晶表示素子を製造する工程と、 を有する事を特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ギャップ均一性を検査する工程では、
    前記第1及び第2の基板に単色ビームが照射され、基板
    から反射されるビームが互いに干渉し、前記ギャップ領
    域のギャップに応じて形成される干渉縞を観測すること
    により、ギャップ均一性を検査することを特徴とする請
    求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ギャップ均一性を検査する工程は、前
    記シールされた第1及び第2の基板を第1圧力室に配置
    する工程と、前記開口部を第2圧力室に接続する工程
    と、この第1及び第2圧力室に気圧差を与え、ギャップ
    領域に液晶組成物が封入されたと同様の状態に維持して
    ギャップ領域のギャップ均一性を検査する工程と、を有
    することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子の
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記第1及び第2圧力室の少なくとも一方
    に他方より気圧の高い圧縮空気を注入することを特徴と
    する請求項3に記載の液晶表示素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第1圧力室に注入される圧縮空気は、
    1.01325×105 〜5.06625×105 N/
    2 の圧力であることを特徴とする請求項4に記載の液
    晶表示素子の製造方法。
  6. 【請求項6】前記第2圧力室は、外気が流通可能な状態
    に開放されていることを特徴とする請求項5に記載の液
    晶表示素子の製造方法。
  7. 【請求項7】前記ギャップ均一性を検査する工程では、
    前記シールされた第1及び第2の基板の外面を機械的
    に、且つ均一に加圧して、ギャップ領域に液晶組成物が
    封入されたと同様の状態に維持してギャップ領域のギャ
    ップ均一性を検査することを特徴とする請求項2に記載
    の液晶表示素子の製造方法。
  8. 【請求項8】画素に対応する電極がマトリクス状に対向
    配置された第1の基板及び第2の基板間に液晶組成物が
    挟持された液晶表示素子の製造方法であって、 第1の基板及び第2の基板を準備する工程と、 前記第1の基板上にスペーサを散布する工程と、 前記第1及び第2の基板を対向配置して前記基板間に所
    定のギャップを与えてシール部材でシールし、このシー
    ル部材の一部に開口部を設け、第1及び第2の基板とシ
    ール部材とで包囲されたギャップ領域を規定する工程
    と、 前記シールされた第1及び第2の基板に圧力を与えてス
    ペーサを押圧し、前記ギャップ領域に液晶組成物が封入
    されたと同様の状態に維持して、前記第1及び第2の基
    板に単色ビームが照射され、基板から反射されるビーム
    が互いに干渉し、前記ギャップ領域のギャップに応じて
    形成される干渉縞を観測することにより、ギャップ領域
    のギャップ均一性を検査する工程と、 前記ギャップ領域に前記開口部から液晶組成物を封入し
    て、液晶表示素子を製造する工程と、 を有する事を特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記開口部から前記ギャップ領域に封入さ
    れる液晶組成物は、強誘電性液晶であることを特徴とす
    る請求項1又は8に記載の液晶表示素子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記開口部から前記ギャップ領域に封入
    される液晶組成物は、カイラルネマチック液晶であり、
    スーパーツイステッドネマチック型液晶表示素子が製造
    されることを特徴とする請求項1又は8に記載の液晶表
    示素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記開口部から前記ギャップ領域に封入
    される液晶組成物は、ネマチック液晶であり、ツイステ
    ッドネマチック型液晶表示素子が製造されることを特徴
    とする請求項1又は8に記載の液晶表示素子の製造方
    法。
JP24431795A 1995-09-22 1995-09-22 液晶表示素子の製造方法 Pending JPH0990371A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24431795A JPH0990371A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 液晶表示素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24431795A JPH0990371A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 液晶表示素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0990371A true JPH0990371A (ja) 1997-04-04

Family

ID=17116930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24431795A Pending JPH0990371A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 液晶表示素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0990371A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6246253B1 (en) 1998-06-18 2001-06-12 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. System for testing liquid crystal and end seal of LCD cell
US6636322B1 (en) 1999-05-07 2003-10-21 Sharp Kabushiki Kaisha Method and device for measuring cell gap of liquid crystal display using near-IR radiation

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6246253B1 (en) 1998-06-18 2001-06-12 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. System for testing liquid crystal and end seal of LCD cell
US6636322B1 (en) 1999-05-07 2003-10-21 Sharp Kabushiki Kaisha Method and device for measuring cell gap of liquid crystal display using near-IR radiation

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5677749A (en) Method for producing an LCD having no spacers in the display area in which heating alleviates cell distortion or greater pressure is applied to the seal region
US7259802B2 (en) Liquid crystal panel, apparatus for inspecting the same, and method of fabricating liquid crystal display thereof
JPH0926578A (ja) 液晶表示パネル及びその製造方法
US6639646B2 (en) Manufacturing process of liquid crystal cells for small sized liquid crystal display devices
US8325320B2 (en) Method for repairing LCD device and LCD device with using the same method
KR100557498B1 (ko) 액정표시소자 및 그 제조방법
US8111369B2 (en) Method for manufacturing a liquid crystal display device
KR20070071196A (ko) 잉크젯 방식을 이용한 스페이서의 형성방법 및액정표시패널의 제조방법
JPH0990371A (ja) 液晶表示素子の製造方法
JP2002040443A (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP2710305B2 (ja) 液晶表示素子の製造方法
US7688418B2 (en) Liquid crystal display panel
KR100928927B1 (ko) 배향막 형성장비 및 이를 이용한 배향막 형성방법
JP2003005197A (ja) 液晶表示素子の製造方法及び液晶表示素子の製造装置
KR101067972B1 (ko) 액정표시소자의 배향막러빙불량검사기
US7773192B2 (en) Method for measuring a cell gap in a liquid crystal display
KR101285272B1 (ko) 액정표시패널 및 그 제조방법
KR970000350B1 (ko) 평판표시패널의 셀갭 검사방법
KR20030048655A (ko) 지주형 스페이서를 갖는 액정표시장치
KR100975791B1 (ko) 액정 표시 패널의 베이킹 장치
KR100847818B1 (ko) 액정표시장치의 공정라인 및 이를 이용한 제조방법
KR20070083007A (ko) 다양한 제품에 적용할 수 있는 표시 장치 테스트용 지그 및이를 이용한 테스트 방법
KR20080019136A (ko) 액정표시장치용 배향막 제조방법 및 액정표시장치
KR20100093938A (ko) 액정표시패널의 제조방법
JPH11326921A (ja) 液晶表示素子の製造方法