JPH0987900A - 鋼帯の電解酸洗方法 - Google Patents

鋼帯の電解酸洗方法

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JPH0987900A
JPH0987900A JP25135795A JP25135795A JPH0987900A JP H0987900 A JPH0987900 A JP H0987900A JP 25135795 A JP25135795 A JP 25135795A JP 25135795 A JP25135795 A JP 25135795A JP H0987900 A JPH0987900 A JP H0987900A
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JP
Japan
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steel strip
electrolytic
current density
stainless steel
electrode plates
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Application number
JP25135795A
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English (en)
Inventor
Toshiya Hagiwara
俊哉 萩原
Hideaki Yamashita
英明 山下
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼帯表面の長手方向の電流密度分布を均一に
して電力原単位を低く抑えることができると共に、鋼帯
表面に均一な光沢面の形成が可能な電解酸洗方法を提供
する。 【解決手段】 電解槽3内のデフレクタロール2側に、
ステンレス鋼帯1の上下に配置された一対の陽電極板5
a,5bを該鋼帯1の進行方向に沿って三列設け、槽3
内のデフレクタロール4側に、鋼帯1の上下に配置され
た一対の陰電極板6a,6bを該鋼帯1の進行方向に三
列設ける。そして、各電極板5a,5b,6a,6b毎
の電解電流密度J(A/dm2 )の制御を個別に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯表面のスケー
ルを除去する電解酸洗方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電解酸洗方法としては、
例えば図5に示すものが知られている。この方法は、中
性塩電解液が満たされた槽a内を通過するステンレス冷
延鋼帯bに、該鋼帯bの長手方向(進行方向)に沿って
配置された陽電極板c及び陰電極板dを介して電解電流
を付与することにより、鋼帯bの表面のスケールを除去
するようにしたものでる。
【0003】詳述すると、陽電極板cは鋼帯bの上流側
で該鋼帯bの上下表面に長手方向に沿って配置され、一
方、陰電極板dは鋼帯bの下流側で該鋼帯bの上下表面
に長手方向に沿って配置されており、陽電極板c,c間
及び陰電極板d,d間には電源電圧eが印加されてい
る。従って、陽電極板c,c間を通過する鋼帯bの上下
表面はマイナスに帯電し、一方、陰電極板d,d間を通
過する鋼帯bの上下表面はプラスに帯電する。この結
果、電源eの電流は、陽電極板cから電解電流となって
鋼帯b表面のマイナス帯電部に流れ、その後、鋼帯bを
陰電極板d側に流れてプラス帯電部に達し、プラス帯電
部から電解電流となって陰電極板dに流れて電源eに戻
る。この時、鋼帯bのプラス帯電部はアノード面とな
り、該アノード面で化学反応による金属や金属酸化物の
溶解及び酸素ガスの発生等の進行によって鋼帯bの表面
のスケールが化学的に除去されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステンレス
鋼帯に電解酸洗を施す際には、酸洗設備使用等の条件を
満たす範囲で鋼帯bにかかる電解電流密度を上げて酸洗
能力を最大にして行っている。しかしながら、上記従来
の電解酸洗方法においては、上下の固定電極板c,c
(d,d)間を鋼帯bが移動して酸洗が行われるため、
電極長が長い場合、図6に示すように、電極板c,dの
長手方向に電解電流密度の勾配ができる所謂傾斜電流密
度分布が発生する(図6における電流密度の正負は、電
解電流の流れる向きを表している。)。このような傾斜
電流密度の場合、高密度電流側では、酸素ガスの発生に
多くの電流が費やされて電流の無駄が発生し、電力の原
単位を悪化させるという問題があった。
【0005】また、傾斜電流密度による電流密度分布の
不均一により、鋼帯b表面に電解模様と呼ばれる光沢む
らが発生するという問題があった。本発明はかかる不都
合を解消するためになされたものであり、鋼帯表面の長
手方向の電流密度分布を均一にして電力原単位を低く抑
えることができると共に、鋼帯表面に均一な光沢面を形
成することができる鋼帯の電解酸洗方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る鋼帯の電解酸洗方法は、電解液を用い
て鋼帯の電解酸洗を行うに際し、鋼帯の進行方向に沿っ
て配置された電極を介して該鋼帯に電解電流を流すこと
により、鋼帯表面のスケールを除去するようにした鋼帯
の電解酸洗方法であって、前記電極を前記鋼帯の進行方
向に沿って複数並設して該鋼帯表面に付与される電解電
流の電流密度を各電極毎に個別に調整可能にしたことを
特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、鋼帯の進行方向に沿って並設され
た複数の電極から該鋼帯表面に付与される電解電流の電
流密度を各電極毎に個別に調整することにより、該鋼帯
表面の長手方向の電流密度分布を均一にする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図1
を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例
であるステンレス鋼帯の電解酸洗方法に用いる電解酸洗
装置の概略図である。冷間圧延が行われた後に焼鈍され
た鋼帯例えばステンレス鋼帯1は、図1に示すように、
デフレクタロール2を介して中性塩電解液が満たされた
電解槽3へ導入されて該電解液中を通過し、その後、デ
フレクタロール4を介して電解槽3から導出されて次工
程の電解槽や洗浄及び乾燥処理装置に送り出される。
【0009】電解槽3内のデフレクタロール2側には、
ステンレス鋼帯1の上下に配置された一対の陽電極板5
a,5bが該ステンレス鋼帯1の進行方向に沿って三列
設けられ、電解槽3内のデフレクタロール4側には、ス
テンレス鋼帯1の上下に配置された一対の陰電極板6
a,6bが該ステンレス鋼帯1の進行方向に三列設けら
れている。尚、各電極板の配列は必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、例えば、ステンレス鋼帯1の上側に
陽電極板(又は陰電極板)、下側に陰電極板(又は陽電
極板)をそれぞれ該ステンレス鋼帯1の進行方向に複数
配置してもよく、目的に応じて適宜変更可能である。
【0010】各陽電極板5a,5b及び各陰電極板6
a,6b間にはそれぞれ図示しない直流電源が供給され
ており、従って、各陽電極板5a,5b間を通過するス
テンレス鋼帯1の上下表面はマイナスに帯電し、一方、
各陰電極板6a,6b間を通過するステンレス鋼帯1の
上下表面はプラスに帯電する。この結果、電源の電流
は、各陽電極板5a,5bから電解電流となってステン
レス鋼帯1表面のマイナス帯電部に流れ、その後、ステ
ンレス鋼帯1を陰電極板6a,6b側に流れてプラス帯
電部に達し、プラス帯電部から電解電流となって各陰電
極板6a,6bに流れて電源に戻る。この時、ステンレ
ス鋼帯1のプラス帯電部はアノード面となり、該アノー
ド面で化学反応による金属や金属酸化物の溶解及び酸素
ガスの発生等の進行によってステンレス鋼帯1の表面の
スケールが化学的に除去されるようになっている。
【0011】ここで、この実施の形態では、電解液中を
通過するステンレス鋼帯1の長手方向に沿って常に略均
一な電解電流密度(図2参照)が得られるように、下記
の(1)及び(2)式に基づいて各電極板5a,5b,
6a,6b毎の電解電流密度J(A/dm2 )の制御を
個別に行うようにした。 α=(2 ρs /ρtl)1/2 …(1) J=(I i/WL)・(αL・cosh(αX i)/sinh(αL))…(2) ここで、I iは電極に流れる電流(A)、Wは鋼帯の幅
(m)、ρは液抵抗(Ωm)、ρs は鋼帯抵抗(Ω
m)、tは鋼帯厚(m)、lは電極・鋼帯間距離
(m)、Lは電極長(m)、X iは電極長さ方向の位置
(m)をそれぞれ表す。
【0012】そして、上記(1),(2)式において、
ステンレス鋼帯1の脱スケールに有効に働く電解電流密
度J(A/dm2 )、電極位置X i(m)をそれぞれ与
えることにより、各電極板5a,5b,6a,6bに付
与される電流がI iとなるように制御する。これによ
り、ステンレス鋼帯1の長手方向にかかる電解電流密度
を常にJ(A/dm2 )とすることができ、従来のよう
な傾斜電流密度が発生するのを良好に防止することがで
きる。
【0013】このようにかかる鋼帯の電解酸洗方法にお
いては、ステンレス鋼帯1の長手方向にかかる電流密度
分布を均一にすることができるので、従来のように高密
度電流側での酸素ガス発生に使われる電流が大幅に少な
くなってその分無駄がなくなり、電力原単位を低く抑え
ることができる。また、電流密度分布を均一にできるこ
とから、鋼帯1の表面に電解模様とよばれる光沢むらが
発生するのを防止することができる。更に、各電極毎で
脱スケールに有効に働く電解電流密度を得ることができ
るので、ステンレス鋼帯1の脱スケールを効率よく行う
ことができ、従来に比べてスケール残りを少なくするこ
とができる。
【0014】尚、上記実施の形態では、中性塩液が満た
された電解槽3内で電解酸洗を行っているが、中性塩の
代わりに硝酸又は硫酸等の酸性溶液を用いてもよい。ま
た、上記実施の形態では、ステンレス鋼帯1を電解液中
に通過させる場合を例に採ったが、これに限定されず、
ステンレス鋼帯1と各電極5a,5b,6a,6bとの
間に電解液を噴射するタイプにも適用可能である。
【0015】
【実施例】図1に示す電極配列の中性塩電解槽3を用い
て冷間圧延した後、1050°Cの大気焼鈍で仕上げ焼
鈍を施したSUS304のステンレス鋼帯1を脱スケー
ルした。酸洗液として硫酸ナトリウム20%溶液を用
い、また、中性塩電解酸洗後の後処理として硝弗酸酸洗
及び硝酸電解酸洗を施した。
【0016】図2にステンレス鋼帯1の長手方向に並設
された電極1本1本を上述した(1),(2)式を用い
てJ=500A/dm2 となるように制御した場合のス
テンレス鋼帯1の長手方向での電流密度分布を示す。図
2から明らかなようにステンレス鋼帯1の長手方向で略
均一な電流密度分布が得られ、従来のような傾斜電流密
度分布(図6参照)は発生しなかった。
【0017】また、電力原単位を従来例と比較したとこ
ろ、図3に示すように、本発明の方が従来例より約20
%低くなったことが判った。更に、電解模様による不良
発生率を従来例と比較したところ、図4に示すように、
本発明が0.2%、従来例が2.0%であり、電解電流
密度がステンレス鋼帯1の長手方向で均一になったこと
により電解模様の発生率が大幅に低くなったことが判っ
た。
【0018】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
では、鋼帯の長手方向にかかる電流密度分布を均一にす
ることができるので、従来のように高密度電流側での酸
素ガス発生に使われる電流が大幅に少なくなってその分
無駄がなくなり、電力原単位を低く抑えることができる
という効果が得られる。
【0019】また、電流密度分布を均一にできることか
ら、鋼帯の表面に電解模様とよばれる光沢むらが発生す
るのを防止することができ、鋼帯の長手方向に沿って均
一な酸洗を行うことができるという効果が得られる。更
に、各電極毎で脱スケールに有効に働く電解電流密度を
得ることができるので、鋼帯の脱スケールを効率よく行
うことができ、従来に比べてスケール残りを少なくする
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるステンレス鋼
帯の電解酸洗方法に用いる装置の概略図である。
【図2】電極長さ方向における電流密度を示す分布図で
ある。
【図3】電力原単位を従来例と比較したグラフ図であ
る。
【図4】電解模様による不良発生率を従来例と比較した
グラフ図である。
【図5】従来例を説明するための説明図である。
【図6】従来例の電極長さ方向における電流密度を示す
分布図である。
【符号の説明】
1…ステンレス鋼帯 3…電解槽 5a,5b…陽電極板 6a,6b…陰電極板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液を用いて鋼帯の電解酸洗を行うに
    際し、鋼帯の進行方向に沿って配置された電極を介して
    該鋼帯に電解電流を流すことにより、鋼帯表面のスケー
    ルを除去するようにした鋼帯の電解酸洗方法であって、 前記電極を前記鋼帯の進行方向に沿って複数並設して該
    鋼帯表面に付与される電解電流の電流密度を各電極毎に
    個別に調整可能にしたことを特徴とする鋼帯の電解酸洗
    方法。
JP25135795A 1995-09-28 1995-09-28 鋼帯の電解酸洗方法 Pending JPH0987900A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105040088A (zh) * 2015-08-11 2015-11-11 佛山市环宇新型材料有限公司 一种带钢电解除污装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105040088A (zh) * 2015-08-11 2015-11-11 佛山市环宇新型材料有限公司 一种带钢电解除污装置

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