JPH0984212A - 電気自動車の電源装置 - Google Patents

電気自動車の電源装置

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JPH0984212A
JPH0984212A JP7238875A JP23887595A JPH0984212A JP H0984212 A JPH0984212 A JP H0984212A JP 7238875 A JP7238875 A JP 7238875A JP 23887595 A JP23887595 A JP 23887595A JP H0984212 A JPH0984212 A JP H0984212A
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battery
power supply
batteries
voltage
supply device
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JP7238875A
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Akihito Uetake
昭仁 植竹
Kazunari Yamakoshi
一成 山越
Shinji Okayama
新史 岡山
Tamotsu Fukazawa
保 深沢
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Tokyo R&D Co Ltd
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Tokyo R&D Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種性能を向上させた電気自動車の電源装置
を提供すること。 【構成】 電気自動車(1)の走行用モータ(7)及び
搭載された制御回路群に電力を供給する電源装置におい
て、主電池(13)を構成する各電池(13a〜13
d)の使用状態を把握し、余裕の有る電池から他の回路
に電力を並列的に供給する構成を備えた。また、主電池
(13)の出力電圧の低下時には、補助電池(33)を
直列接続して追加補充する構成を備えた。更に、人体に
無害な電圧に接続されたブロック化電池(13A〜13
C)を、カバー(44)に設けた導通導体(43)によ
り接続する構成を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電気自動車に用
いられる電源装置、とりわけ電気自動車の走行用モータ
及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装置に
関し、特に電気自動車の総合的な性能向上を図ったもの
である。
【0002】
【従来の技術】近時、ガソリン自動車等の内燃式エンジ
ン車両に代替する次世代車両として、走行用電動モータ
を用いる電気自動車が注目されている。クリーンな電気
エネルギーを用いる電気自動車は、大気汚染の要因の7
0%内外を占めるという内燃式エンジン自動車の有害な
排気ガスや騒音等の環境問題を根本的に解決でき、ま
た、石油等の化石燃料の資源寿命を倍以上に延ばすこと
ができるといわれている。
【0003】電気自動車は、従来のガソリン自動車と同
様に、緩衝装置を介して車体に懸架された走行輪を備え
て、電動モータを駆動源とした動力伝達装置により回転
駆動され、そして、電動モータは、電源装置から電力が
供給されている。
【0004】前記電源装置は、一般に複数の電池を用い
て主電池を構成し、この主電池の出力を安定化して供給
する安定回路、走行用の電動モータ、モータ回転を直接
制御するモータ駆動回路、モータ駆動回路に速度指令等
を出力する制御回路から構成されている。そして、モー
タから生じるモータ駆動力は、従来のように動力伝達装
置を介して走行輪に伝達される。
【0005】走行用モータに電力を供給する電源装置の
主電池は、通常は複数の電池を直列接続した組電池が用
いられており、走行モータ用に所定電圧が得られるよう
に設けられている。
【0006】尚、走行用モータに電力を供給する電源装
置において、主電池とは、その電源を構成する電池の総
体を意味するものであり、後述する補助電池は、これら
主電池の電圧低下を補充する電池であり、また、組電池
とは、主電池を構成する複数の電池が組み合わされて接
続して用いられるので、この接続状態に着目して、複数
の組み合わせに係る電池を意味する。
【0007】この主電池を構成する電池は、以下のよう
な特性を持っている。すなわち、電池を放電使用する時
間経過に伴って、電池の端子電圧は、漸次低下し、図9
に示すような放電カーブを描く。そして、このカーブ先
端の終端電圧に達すると、電池の放電を停止して、電池
を保護するようにしている。また、図10に示すよう
に、これらの放電カーブ特性は、使用電流により異な
り、使用電流が変化すると、放電可能時間が変動するこ
とが知られている。従って、電池内に残存する電気的な
エネルギー量を正確に把握するためは、各種の方法を用
いた残存容量計が必要とされる。
【0008】この方法としては、主電池の端子電圧の降
下率から判別する方法、端子電圧と電流とを掛合わせた
消費電力から積算判別する方法、端子電圧と電流から内
部抵抗を算定し、この内部抵抗の増加率から推定する方
法等が知られている。このような残存容量計を電気自動
車に搭載して、主電池の残存容量を推定し、走行可能距
離等をパネル等に表示して電気自動車の運転者に知らせ
ている。
【0009】この主電池からの電力は、安定回路により
電圧を安定化し、図示を省略した給電ラインを介して、
モータ等の搭載された各種機器に供給される。また、こ
の給電される電圧は、基本的にはモータ用に供給される
ので、比較的高電圧の直流48Vに設定されている。車
両に搭載されたヘッドライトや警告ホーン、制御回路等
の作動に必要な12Vは、この48VをD/Dコンバー
タにより変換して得られている。
【0010】また、この主電力は、モータ駆動回路を介
してモータに供給され、モータ駆動回路のチョッパ制御
により、モータへの実効電圧を増減して、走行用モータ
の出力制御が行われる。この電圧を増減するチョッパ制
御のデューテイ比は制御回路から指令され、この制御回
路はアクセルに電気的に接続されている。従って、運転
者のアクセル開度設定に応じて制御回路がデューテイ比
を設定し、このデューテイ比に基づいてモータ駆動回路
がモータに供給する実効電圧を増減させることにより、
アクセル開度に応じたモータの出力動作が行われて、所
望の車両走行速度が得られるように構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
電源装置によれば、主電池を構成する各電池の自己放電
特性は、それぞれが異なるものであり、従って放電使用
することによって、個々の電池間において残存容量の不
均一が生じる。また、他と比べて容量の少なくなった電
池の電圧降下率が大きくなるので、残存容量の不均一が
生じる傾向は増大することが知られている。そして、こ
の不均一性に起因して、放電終了時に各電池は不均一な
残存容量となるので、この状態から満充電した状態で
も、個々の電池は残存容量が不均一となってしまい、結
局この不均一な傾向は解消されないことになる。
【0012】一方、前述したように、残存容量計を電気
自動車に搭載して、主電池の残存容量を推定し、走行可
能距離等をパネル等に表示して電気自動車の運転者に知
らせているが、この残存容量は、複数ある電池の中で容
量が最も少ない電池が基準とされるものであり、従っ
て、これらの電池の中の容量が最も少ない電池によっ
て、主電池全体としての出力が制約されるという不都合
が生じていた。この結果、本来の主電池として、各電池
をトータルした電力エネルギー全部を使用することがで
きずに、走行距離等の増大が図れない傾向にあった。ま
た、この不均一性により、充放電の負担が片寄った電池
に掛ることとなり、その結果、繰返し充放電回数等も低
下するので、電池としての性能が低下してしまうことに
なる。
【0013】また、主電池が出力する電圧の減少に伴っ
てモータ出力が減少するので、車両の走行性能が低下し
てしまう。従って、電池の出力を最大限に発揮できない
ことになる。また、主電池の残存容量を測定する精度が
低く、例えば、主電池の容量が残り僅かになったと表示
された場合には、本当の走行可能距離を正確に把握でき
ない虞れがあった。また更に、搭載された主電池が放電
消耗した場合には、主電池を交換又は充電できる所ま
で、別の車両等により車両自体を懸引する必要があり、
煩わしい回収作業等が必要となる不都合があった。
【0014】更に、電源部の状態チェックや、電池の交
換等の作業は、この電源部の電圧が高ければ高いほど、
危険が伴う不具合があった。すなわち、例えば、現状の
電動スクータにおける主電池は、複数の電池を直列接続
した組電池が用いられていて、この出力電圧は48Vの
直流電圧が得られるようになっている。これは、交流電
圧の100V位に相当しており、注意を要するものであ
る。
【0015】そこで、前記の諸点に鑑み、本願発明は、
(1)主電池を構成する各電池の使用状態を把握し、余
裕のある電池から他の回路に電力を並列的に供給するこ
とにより、また、(2)主電池の出力電圧の低下時に
は、補助電池を直列接続して追加補充することにより、
更に、(3)人体に無害な電圧に設定して接続されたブ
ロック化電池を、カバーに設けた導通導体により接続す
ることにより、各種性能を向上させた電気自動車の電源
装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本願発明は、下記の構成を有するものである。
【0017】本願の第1発明は、電気自動車の走行用モ
ータ及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装
置において、(1)複数の電池を接続して、所定のモー
タ用電圧を出力する組電池と、(2)前記組電池を構成
する個々の電池又は組電池を構成する個別化された各複
数の電池に対応して設けられ、当該個々の電池又は個別
化された各複数の電池を選択的に制御回路群に並列接続
する選択スイッチと、(3)前記個々の電池又は個別化
された各複数の電池が保有する電気エネルギー状態を判
別する判別手段と、(4)前記電気エネルギー状態に基
づいて、最大エネルギーを有する前記個々の電池又は個
別化された各複数の電池を選択し、且つこれに基づいて
前記選択スイッチの接続動作を行う制御手段と、を備え
た電気自動車の電源装置である。
【0018】前記本願の第1発明によれば、個々の電池
又は個別化された各複数の電池の残存容量状況を判別
し、容量の大きなものを別回路の電力供給用に用いるよ
うにしたので、各電池の残存容量のバラツキを減少して
平均的に使用することができ、主電池全体として、各電
池をトータルした電力エネルギーを効率的に使用するこ
とができる。すなわち、特定の電池のみが、過放電され
ることを防止し、一回の充電当たりの利用可能な容量が
増大できる。また、各電池の放電状態を均一化できるの
で、充電終了時には、均等な充電状態にすることができ
る。更に、特定の電池に片寄った充放電的な負担を防止
できるので、電池としての繰返し充放電回数を増加する
ことができる。これらの結果、電源装置としての性能を
向上できるので、電動車両としての走行可能距離の増大
を図ることができ、総合的な性能を向上することができ
る。
【0019】本願の第2発明は、電気自動車の走行用モ
ータ及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装
置において、(1)前記モータに対し給電ラインを介し
て電力を供給する主電池と、(2)前記主電池の出力電
圧の低下を検出する電圧検出手段と、(3)前記給電ラ
インに接続及び解除可能な接続手段を介して直列接続さ
れ、主電池の電圧低下を補充する補助電池と、(4)前
記電圧検出手段からの電圧低下信号に基づき、主電池の
電圧低下時に、前記接続手段に接続信号を出力する制御
手段と、を備えた電気自動車の電源装置である。
【0020】前記本願の第2発明によれば、主電池の電
圧出力の低下を補助電池を直列接続して減少させている
ことにより、主電池の放電末期の電圧低下を補って出力
を一定にすることができ、電池全体として効率的な使用
が可能になるとともに、電源部としての出力を一定にで
きるので、車両走行性能の向上を図ることができる。
【0021】更に、低温環境の発進時に、低温により主
電池の放電出力性能が低下した場合にも、補助電池を用
いて主電池の電圧低下を補充することができ、車両の走
行性能を維持することができる。すなわち、低温時の車
両発進後に各種機器の動作熱により主電池が加温されて
通常の出力状態に復帰するまでの、出力電圧低下を防止
することができる。
【0022】本願の第3発明は、電気自動車の走行用モ
ータ及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装
置において、電源を構成する複数の電池を収容するケー
ス本体と、このケース本体を覆うケースカバーとでケー
スを構成し、更に、前記ケースカバーは、前記電池の各
々を相互に、もしくは、予め接続された電池群と他の電
池群とを相互に、又は、電池の何れかと予め接続された
電池群とを相互に、接続する導通用導体が設けられてい
る構成の電気自動車の電源装置である。
【0023】前記本願の第3発明によれば、複数の電池
を接続したブロック化電池を、カバーに設けた導通導体
により接続しているので、電池の状態チェックや交換等
の作業時の感電防止を確実に図ることができる。また、
消耗した主電池を交換する場合には、カバーの取り外し
のみで済み、個々のブロック化電池の積下ろしに伴う接
続ケーブルの取付け/取外し等が不要となり、交換作業
が容易化される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本願発明の実施の形態
を、図1ないし図8に示す各具体例に基づいて説明す
る。各具体例においては、図1(a),(b)に示すよ
うに、電気自動車の一種である電動二輪車(スクータを
含む)を例に採って説明する。また、ここに説明する電
動二輪車の基本的な構成は、後述する各図例において、
同一のものが用いられている。
【0025】この電動二輪車1は、従来の内燃式エンジ
ン駆動による二輪車と同様に、車体2の前後に、車体メ
インフレーム3に懸架された車輪4,5を備え、車体2
の略中央に、運転者が着座するシート2aが設けられて
いる。また、前輪4はハンドル6によって操舵され、後
輪5は、エンジンではなく、走行用の電動モータ7によ
って回転駆動される。更に、ハンドル6の中央部に設け
られた表示パネル8には、走行速度やバッテリ残存容量
等を表示する表示計器や、搭載機器を操作する各種スイ
ッチが設けられ、表示パネル8の下方の車体2には、全
搭載機器をオンオフするメインキースイッチ9が設けら
れている。
【0026】前記メインフレーム3には、走行用の電力
をモータに供給するとともに、電気エネルギーを走行用
の電動モータ7にて機械運動に変換する電気動力装置1
0と、このモータ出力を適切なトルク変換して、効率的
に後輪5に伝達する動力伝達装置11とが、搭載されて
いる。尚、図示を省略したものもあるが、基本的には、
ハンドル6に設けられたアクセル・グリップ6a、ブレ
ーキレバー6b、そして、ブレーキ機構、サスぺンショ
ン等は、従来の二輪車と同じものが用いられている。ま
た、これらのアクセル・グリップ6a、ブレーキレバー
6b、メインキースイッチ9等の各種操作スイッチは、
電気動力装置10に電気的に接続されている。
【0027】前記電気動力装置10は、車体2のメイン
フレーム3の略中央低位置に搭載された電源装置12、
車体2の後方に搭載された残存容量計14、安定回路1
5、制御回路16、及び、各搭載機器に設けられた各種
センサとから構成され、これらの装置及び回路群の連係
動作によって、走行用モータ7に駆動電力の供給が行わ
れている。また、電源装置12の両側方には、充電器1
7とモータ駆動回路18が配置されている。更に、この
充電器17及びモータ駆動回路18直下の車体2側に
は、大型の放熱板19が設けられており、この放熱板1
9により、各回路17,18が動作する際に生じる発熱
量を大気中に放出して、十分な放熱処理を行えるように
している。
【0028】前記電源装置12は、フレーム3に固定さ
れた主電池13を備えて構成されている。この主電池1
3は、複数の電池13a,13b,13c,13d…を
電力の伝達ロスを防ぐケーブルを用いて直列に接続され
ており、モータ用の48Vのように所定の出力電圧が得
られるようにしている。そして、この電源装置12から
の電力は、安定回路16により安定され、各種搭載機器
に供給される。
【0029】また、モータ駆動用のモータ駆動回路18
は、主として、高速スイッチング素子であるMOS−F
ET回路により構成されている。そして、このFET回
路のスイッチング動作によるチョッパ制御により、走行
用モータ7に供給される実効電圧を増減させて、モータ
出力を制御している。また、前記スイッチング制御は、
アクセル開度等に応じた制御回路16からの制御指令に
基づいて、行われている。
【0030】前記制御回路16は、アクセル・グリップ
6aや搭載機器に配置されたセンサからの信号が入力さ
れ、モータ駆動回路18や表示パネル8に指令及び動作
状態信号を出力するマイクロコンピュータから構成され
ている。前記マイクロコンピュータは、各入力信号をデ
ジタル変換するA/D変換器、I/Oポート、CPU、
メモリ等を備え、アクセル・グリップ6a操作によるア
クセル開度や各種センサからの検出信号に基づき、メモ
リに格納されたプログラムに準じて処理し、モータ駆動
回路18に、デューテイ設定信号等の適切な動作指令を
出力するように設けられている。
【0031】更に、前記動力伝達装置11は、変速装置
20を備えて構成され、前記走行用モータ7の出力を、
変速装置20により適切なトルクに変換して、効率的に
後輪5に伝達している。
【0032】従って、運転者がメインキースイッチ9を
オン操作すると、電気動力装置10が作動状態となり、
電源装置12から各搭載機器に電力が供給され、電動二
輪車1が発進可能となる。次に、運転者がアクセル・グ
リップ6a操作すると、これに応じて制御回路16がモ
ータ駆動回路18に適切な制御指令を出力する。この制
御指令に基づき、モータ駆動回路18が、走行用モータ
7に供給される駆動電力を増減して、走行用モータ7の
出力を調整する。そして、このモータ出力を動力伝達装
置の変速装置20により、適切なトルクに変換して後輪
5に伝達し、電動2輪車1が運転者の所望する速度で前
進走行する。
【0033】
【実施例1】以下に、本願第1発明に係る電気自動車の
電源装置を、図2ないし図4に示す具体例に基づいて説
明する。
【0034】本例の電源装置は、複数の電池を接続した
組電池により構成された主電池において、放電使用中の
ある時点における、個々の電池又は個別化された各複数
の電池に残る電気的なエネルギー量を判別し、残量の大
きな電池を別回路の電力供給用に用いることにより、各
電池の放電使用を均一化し、主電池全体として効率的に
使用することができるようにしたものである。
【0035】すなわち、本例の電源装置21は、図2に
示すような回路により構成され、複数の電池13a,1
3b,13c,13dが、直列に接続されて構成された
主電池13と、これらの電池13a〜13d相互の接続
ラインに並列接続され、所定時間毎に、各電池13a〜
13dの端子電圧の中から最大容量を判別するデータ収
集装置23と、この最大容量に基づいて選択した電池1
3a〜13dを制御用安定回路24に並列的に接続す
る、同様に並列接続されたトランジスタ・スイッチング
素子を用いた選択スイッチ群25a〜25hと、この選
択スイッチ群25a〜25hを接続制御するスイッチ駆
動回路26とから構成されている。
【0036】また、このデータ収集装置23は、図3に
示すように、入力された各電池13a〜13dの端子電
圧を順次、選択的に切換えて出力するアナログ・マルチ
プレクサ27と、この選択した端子電圧をデジタル信号
に変換するA/D変換器28と、この端子電圧に応じた
デジタル信号に基づき、内蔵プログラムに準じて処理判
定して、所定の制御指令をスイッチ駆動回路26に出力
するマイクロ・コンピュータ29とから構成されてい
る。
【0037】前記アナログ・マルチプレクサ27は、複
数の入力端子が、各電池13a〜13dの出力端子に並
列接続され、単一の出力端子が、後段のA/D変換器2
8に接続され、各電池13a〜13dから入力された出
力電圧を、択一的に切換えて出力できるようにしてい
る。すなわち、このマルチプレクサ27切換え動作制御
用の信号線は、マイクロ・コンピュータ29に接続さ
れ、このマイクロ・コンピュータ29から内蔵プログラ
ムに準じて、出力される切換え信号に基づき、各電池1
3a〜13dの端子電圧を時間的に順次、択一的に切換
えて、後段のA/D変換器28に出力している。
【0038】また、このA/D変換器28は、入力され
た端子電圧の高低に応じた値を持つデジタル信号に変換
して、後段のマイクロ・コンピュータ29に出力してい
る。
【0039】更に、このマイクロ・コンピュータ29に
おいては、各電池13a〜13dのデジタル化された端
子電圧値をメモリに格納して、内蔵プログラムに準じて
処理し、各電池13a〜13dに残存する電気的なエネ
ルギー量を推定し、これらの残量を比較照合して、最大
の残存容量を持つ電池が電池13a〜13dの中から判
断される。そして、この最大容量の電池(電池13a〜
13dのいずれか)を、制御用安定回路24に並列的に
接続するために、スイッチ駆動回路26に所定の動作指
令が出力される。すなわち、このスイッチ駆動回路26
により、この電池13a〜13dのうちの最大容量の電
池の両端と、制御用安定回路24との間に位置する選択
スイッチ25a〜25hが接続動作し、選択された電池
が制御用安定回路24に並列的に接続されて、制御回路
16等に電流を供給する。
【0040】尚、この場合に、複数の電池の容量が同一
とみなされた場合には、適宜、選択するように設定され
ている。
【0041】また、マイクロ・コンピュータに用いられ
ている各電池の残存容量を推定するプログラムとして
は、一般的な残存容量計の各種方法の中から適宜選択し
て用いることができる。すなわち、端子電圧の降下率か
ら判別する方法や、端子電圧と電流とを掛合わせた消費
電力を積算追跡して判別する方法、端子電圧と電流から
内部抵抗を算定し、この内部抵抗の増加率から推定する
方法等のいずれから選択したり、またこれらを組合せて
使用してもよい。
【0042】更に、個々の電池の残存容量を合計した容
量値と、主電池の電圧出力から推定した残存容量値と
を、比較照合して、主電池の残存容量値の推定精度を向
上させるようにしてもよい。
【0043】次に、このような電気自動車の電源装置2
1の動作を説明する。
【0044】図4に示すように、放電使用中のある時点
において、各電池13a〜13dが出力する端子電圧、
各残存容量にバラツキが生じた場合には、データ収集装
置23により、最も残存容量が大きな電池、例えば、電
池13cが選択される。
【0045】次に、図2において、この選択された電池
13cのプラス・マイナス側両端に位置する選択スイッ
チ25d及び25gがオン動作して、この電池13cが
制御用安定回路24に並列接続され、この電池13cか
ら12Vの電力が制御回路16等に直接供給される。そ
して、この状態は、電池の容量が他の電池の容量よりも
大きい場合に継続され、小さくなった場合は、他の電池
に切換わる。従って、残存容量の大きな電池を制御回路
用の電源に併用し、所定時間毎に、各電池の容量チェッ
クを実行して、併用する電池を切換えているので、各電
池の残存容量が不均一となることを回避でき、各電池の
均一的な放電使用が可能となる。
【0046】尚、このような各電池の容量チェックを行
う時間間隔は、任意に設定してよく、電池の制御用電池
への併用切換えが頻繁に生起しないように、例えば、5
分間隔のように、比較的長くすることもできる。また、
チェック間隔を短くする一方で切換え動作間隔を長くす
るようにしてもよく、適宜、組合せることもできる。更
に、図示の例では個々の電池の残存容量状況を判別して
行ったが、個々の電池のほかに、ある程度一まとまりし
た一群の電池、すなわち個別化された各複数の電池を基
準にして、その残存容量状況を判別して行うようにして
もよい。
【0047】以上説明したように、本例の電気自動車の
電源装置によれば、複数の電池を組合せた組電池を用い
た主電池において、個々の電池又は個別化された各複数
の電池の残存容量状況を判別し、容量の大きなものを別
回路の電力供給用に用いるようにしたので、各電池の残
存容量のバラツキを減少して平均的に使用することがで
き、主電池全体として、各電池をトータルした電力エネ
ルギーを効率的に使用することができる。すなわち、特
定の電池のみが、過放電されることを防止し、一回の充
電当たりの利用可能な容量が増大できる。また、各電池
の放電状態を均一化できるので、充電終了時には、均等
な充電状態にすることができる。更に、特定の電池に片
寄った充放電的な負担を防止できるので、電池としての
繰返し充放電回数を増加することができる。これらの結
果、電源装置としての性能を向上できるので、電動車両
としての走行可能距離の増大を図ることができ、総合的
な性能を向上することができる。
【0048】尚、本例においては、電気自動車に用いた
ものを説明したが、これに限られず、可搬性のあるポー
タブル機器や電動玩具等のように、主電池として組電池
を用いる電気機器に広く適用することができる。
【0049】
【実施例2】次に、本願第2発明の電気自動車の電源装
置を、図5及び図6に示す具体例に基づいて説明する。
【0050】本例の電源装置は、主電池の出力電圧状況
を判別し、所定の電圧値以下に低下した場合には、別途
に設けた補助電池を、この主電池の給電ラインに、直列
接続することにより、主電池の出力電圧状況を通常電圧
に復帰させ、電池全体として効率的に使用することがで
きるようにしたものである。
【0051】すなわち、本例の電源装置31は、図5に
示すように、主電池13からモータ駆動回路18を介し
てモータ7に接続された給電ライン32に、補助電池3
3を直列接続する電圧補充回路を追加して構成されてい
る。この電源装置31は、複数の電池から構成された主
電池13と、この主電池13の給電ライン32に、スイ
ッチ回路34を介して接続され、この給電ライン32に
直列接続される補助電池33と、このスイッチ回路34
よりモータ側の給電ライン32に並列接続され、主電池
13の出力電圧が所定値以下の場合に、スイッチ回路3
4に接続動作させる指令を出力する電圧計35とから構
成される。また、この電圧計35よりモータ7側の給電
ライン32には、主電池13及び補助電池33からの電
流供給を遮断する入力切換えスイッチ36と、外部電源
に接続される外部接続プラグ37とが配設されている。
更に、主電池13及び補助電池33には、それぞれ専用
の残存容量計14,38が設けられている。
【0052】前記補助電池33は、少なくとも主電池1
3と同じ充電特性を持ち、容量的には、主電池13より
も小さいものが用いられている。また、補助電池33の
出力電圧は、特に、使用時における主電池13の電圧降
下分を補う電圧値を持つものに限られず、これより低い
ものを、昇圧回路を介して接続するように構成してもよ
い。
【0053】前記電圧計35は、給電ライン32に並列
接続され、この給電ライン32に通電される主電池13
からの出力電圧が、所定の電圧値に低下したときに、ス
イッチ回路34に接続信号を出力するように設定されて
いる。
【0054】前記スイッチ回路34は、トランジスタ・
スイッチ素子が用いられ、この素子を接続動作させる入
力端子は、電圧計35の出力端子に接続されている。ま
た、スイッチ回路34の初期状態においては、主電池1
3からモータ駆動回路18に給電ライン32を介して通
電供給し、この給電ライン32に補助電池33を未接続
状態にしておく。そして、電圧計35からの接続信号に
基づき、この補助電池33を、給電ライン32に直列に
接続動作するように設けられている。
【0055】従って、車両走行等に起因して主電池13
の電圧出力が、所定値に低下した場合は、これを電圧計
35が検出し、スイッチ回路34に接続信号を出力す
る。次いで、このスイッチ回路34の接続動作により、
主電池13からの給電ライン32に、補助電池33が直
列に接続され、この補助電池33の電圧により主電池1
3からの出力電圧の低下が補われる。
【0056】ところで、主電池13の放電特性は、通
常、図6中に実線により示される放電カーブを描くが、
本例のように構成した場合は、この主電池13の出力電
圧が所定の電圧値以下になったときには、この補助電池
33を主電池13に直列接続し追加補助して、全体の放
電特性が破線により示される放電カーブとなるので、主
電池としての出力を維持できるとともに、電池全体を効
率的に使用することができる。
【0057】尚、補助電池33の出力を可変にして、主
電池13の放電末期の電圧低下を補い、常に電源装置と
しての出力電圧を一定にするようにしてもよい。すなわ
ち、例えば、給電ライン32と補助電池33との間に、
補助電池33用の昇圧回路を設け、この昇圧回路を主電
池13の電圧の応じて、制御するように構成することも
できる。
【0058】また、各主電池13及び補助電池33に設
けられた専用の残存容量計は、表示スケールが、それぞ
れの、容量に応じて設定されている。すなわち、主電池
13は、比較的に大容量なので、残存容量計の精度はあ
る程度以上は望めないことが知られている。他方、この
主電池13に比べると、補助電池33の容量は小さく
て、当該補助電池33の絶対的な残存容量を厳密に規定
できるので、この補助電池33における非常に細かいス
ケールサイズの残存容量を、高精度に把握することがで
きる。従って、主電池13と補助電池33の容量が、例
えば、1:10の場合は、各残存容量計のスケールは、
1:1/10に設定されている。このようにして、補助
電池33を含んだ電池全体として、最終的に残っている
残存容量を、細かなスケールで推定することができるの
で、全体の残存容量の推定精度を向上させることができ
る。
【0059】更に、給電ライン32上に入力切換えスイ
ッチ36と、外部接続プラグ37とが配設されているの
で、主電池13及び補助電池33を消耗したり、何らか
の理由により電池を放電使用できなくなった場合にも、
容易に対処できる。すなわち、入力切換えスイッチ36
のオフ操作により、主電池13及び補助電池33からの
給電ライン32を電気的に遮断し、次に、外部接続プラ
グ37を、このプラグ37に対応した接続端子が設けら
れた外部電源に接続することにより、充電可能な場所ま
で自走させることが可能となる。また、この外部電源
は、予備的に搭載されている電池でも、他の車両に通常
に搭載されている電池でもよく、後者の場合には、両車
両を伴走して移動させることができる。
【0060】以上説明したように、本例の電源装置によ
れば、主電池の電圧出力の低下を補助電池を直列接続し
て減少させていることにより、主電池の放電末期の電圧
低下を補って出力を一定にすることができ、電池全体と
して効率的な使用が可能になるとともに、電源部として
の出力を一定にできるので、車両走行性能の向上を図る
ことができる。
【0061】また、補助電池の使用時には、主電池より
も容量が小さく表示スケールが小さく設定された補助電
池の残存容量計から、最終的に残っている残存容量を推
定することができ、これにより残存容量の推定精度を向
上して、運転者は残りの走行可能距離等を正確に把握す
ることができる。
【0062】更に、主/補助電池を消耗した場合には、
切換えスイッチにより給電ラインの接続をカットすると
ともに、外部接続プラグで外部電源に接続することによ
り、自力走行が可能となる。例えば、この外部電源は、
電池容量が十分な同種の車両であれば、伴走が容易に行
える。また、予め車両の外部に用意しておいた予備の電
池等を、この外部接続プラグを介して接続することもで
きる等、柔軟な対処が可能となる。
【0063】また更に、低温環境の発進時に、低温によ
り主電池の放電出力性能が低下した場合にも、本発明の
電源装置によれば、この電圧低下を補充することがで
き、車両の走行性能を維持することができる。すなわ
ち、低温時の車両発進後に各種機器の動作熱により主電
池が加温されて通常の出力状態に復帰するまでの、出力
電圧低下を防止することができる。
【0064】尚、停電時に、ある装置に確実に一定電圧
を供給する停電補償装置にも、この電源装置を用いるこ
とができる。
【0065】
【実施例3】更に、本願第3発明の電気自動車の電源装
置を、図7及び図8に示す具体例に基づいて説明する。
【0066】本例の電源装置は、主電池としての組電池
を、人体に無害な程度の電圧に接続された電池にブロッ
ク化し、これらの電池を、導通導体を設けたカバー装着
によってケーブルレスに接続することにより、感電を確
実に防止して、十分な安全性を確保できるようにしたも
のである。
【0067】すなわち、本例の電源装置41は、図7及
び図8に示すように、予め人体に無害な程度の電圧、例
えば、24Vのような直流電圧となるように、複数の電
池を接続して構成されたブロック化電池13A〜13C
と、これらのブロック化電池13A〜13Cを、所定状
態に固定収納する搭載ケース42と、このブロック化電
池13A〜13Cの各端子位置に応じて設けられた導通
導体43を備えたケースカバー44とから構成されてい
る。そして、搭載ケース42にブロック化電池13A〜
13Cを収納し、ケースカバー44をセットすることに
よって、導通導体43を介してブロック化電池13A〜
13Cが互いに直列に接続されて主電池13を構成する
とともに、この主電池13の端子が、車両本体側のモー
タ駆動回路18を介して走行用モータ7に接続されるよ
うに設けられている。
【0068】このブロック化電池13A〜13Cは、予
め人体に悪影響が無い程度の電圧となるように、ケーブ
ル45により接続された一組の電池13a,13b…に
より構成されている。
【0069】前記搭載ケース42は、上方に開口を有
し、内部スペース形状が、搭載する複数の電池13a〜
13fの形状に応じて、直方体形状に形成され、電池1
3a〜13fを所定位置に収納して固定できるようにし
ている。
【0070】また、このカバー44は、少なくとも、搭
載ケース42の上方開口を閉塞する面積を有する平板状
に形成され、電気的な絶縁材料を用いて形成されてい
る。このカバー44のブロック化電池13A〜13Cに
面した下面には、ケース42に収納された状態のブロッ
ク化電池13A〜13C及びモータ駆動回路18の各接
続端子に対応した導通導体43が設けられている。この
導通導体43は、素材として銅を用い、板厚が大きな長
板状に形成され、通電時の電力ロスを減少できるように
している。従って、カバー44の装着時には、ケース4
2に収納搭載されるブロック化電池13A〜13Cを、
互いにケーブルレスに所定に接続する一方、カバー44
の取外し時には、互いの接続が解除される。
【0071】従って、このように構成したことにより、
ケース42内にブロック化電池13A〜13Cを収納
し、最後にカバー44を装着固定すると、導通導体43
を介して、ブロック化電池13A〜13C同士が直列に
接続されて主電池13になると同時に、この主電池13
の両端が、モータ駆動回路18に接続された端子に接続
されるので、この主電池13から、例えば72Vのよう
な比較的に高い電圧を、モータ駆動回路18を介してモ
ータ7に供給することができる。
【0072】また、図8に示すように、個々の電池の状
態チェックや交換等の作業時に、カバー44を取り外し
たときにはこれらのブロック化電池13A〜13C同士
の接続が解除され、そして、単体のブロック化電池13
A〜13Cの電圧は、予め人体に悪影響が無い程度の電
圧に設定されているので、確実な感電防止を図ることが
できる。
【0073】以上説明したように、本例の電源装置によ
れば、複数の電池を接続したブロック化電池を、カバー
に設けた導通導体により接続しているので、電池の状態
チェックや交換等の作業時の感電防止を確実に図ること
ができる。また、消耗した主電池を交換する場合には、
カバーの取り外しのみで済み、個々のブロック化電池の
積下ろしに伴う接続ケーブルの取付け/取外し等が不要
となり、交換作業が容易化される。
【0074】尚、上述した各具体例は、互いに排除しあ
うものではなく、適宜任意に組合せて単一の電気自動車
に適用することができるものであり、これにより電源装
置としての性能を高めて、電気自動車の総合性能を向上
させることができるものである。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本願の第1発明
は、電気自動車の走行用モータ及び搭載された制御回路
群に電力を供給する電源装置において、(1)複数の電
池を接続して、所定のモータ用電圧を出力する組電池
と、(2)前記組電池を構成する個々の電池又は組電池
を構成する個別化された各複数の電池に対応して設けら
れ、当該個々の電池又は個別化された各複数の電池を選
択的に制御回路群に並列接続する選択スイッチと、
(3)前記個々の電池又は個別化された各複数の電池が
保有する電気エネルギー状態を判別する判別手段と、
(4)前記電気エネルギー状態に基づいて、最大エネル
ギーを有する前記個々の電池又は個別化された各複数の
電池を選択し、且つこれに基づいて前記選択スイッチの
接続動作を行う制御手段と、を備えた電気自動車の電源
装置である。
【0076】従って、個々の電池又は個別化された各複
数の電池の残存容量状況を判別し、容量の大きなものを
別回路の電力供給用に用いるようにしたので、各電池の
残存容量のバラツキを減少して平均的に使用することが
でき、主電池全体として、各電池をトータルした電力エ
ネルギーを効率的に使用することができる。すなわち、
特定の電池のみが、過放電されることを防止し、一回の
充電当たりの利用可能な容量が増大できる。また、各電
池の放電状態を均一化できるので、充電終了時には、均
等な充電状態にすることができる。更に、特定の電池に
片寄った充放電的な負担を防止できるので、電池として
の繰返し充放電回数を増加することができる。これらの
結果、電源装置としての性能を向上できるので、電動車
両としての走行可能距離の増大を図ることができ、総合
的な性能を向上することができるものである。
【0077】本願の第2発明は、電気自動車の走行用モ
ータ及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装
置において、(1)前記モータに対し給電ラインを介し
て電力を供給する主電池と、(2)前記主電池の出力電
圧の低下を検出する電圧検出手段と、(3)前記給電ラ
インに接続及び解除可能な接続手段を介して直列接続さ
れ、主電池の電圧低下を補充する補助電池と、(4)前
記電圧検出手段からの電圧低下信号に基づき、主電池の
電圧低下時に、前記接続手段に接続信号を出力する制御
手段と、を備えた電気自動車の電源装置である。
【0078】従って、主電池の電圧出力の低下を補助電
池を直列接続して減少させていることにより、主電池の
放電末期の電圧低下を補って出力を一定にすることがで
き、電池全体として効率的な使用が可能になるととも
に、電源部としての出力を一定にできるので、車両走行
性能の向上を図ることができる。
【0079】更に、低温環境の発進時に、低温により主
電池の放電出力性能が低下した場合にも、補助電池を用
いて主電池の電圧低下を補充することができ、車両の走
行性能を維持することができる。すなわち、低温時の車
両発進後に各種機器の動作熱により主電池が加温されて
通常の出力状態に復帰するまでの、出力電圧低下を防止
することができるものである。
【0080】本願の第3発明は、電気自動車の走行用モ
ータ及び搭載された制御回路群に電力を供給する電源装
置において、電源を構成する複数の電池を収容するケー
ス本体と、このケース本体を覆うケースカバーとでケー
スを構成し、更に、前記ケースカバーは、前記電池の各
々を相互に、もしくは、予め接続された電池群と他の電
池群とを相互に、又は、電池の何れかと予め接続された
電池群とを相互に、接続する導通用導体が設けられてい
る構成の電気自動車の電源装置である。
【0081】従って、複数の電池を接続したブロック化
電池を、カバーに設けた導通導体により接続しているの
で、電池の状態チェックや交換等の作業時の感電防止を
確実に図ることができる。また、消耗した主電池を交換
する場合には、カバーの取り外しのみで済み、個々のブ
ロック化電池の積下ろしに伴う接続ケーブルの取付け/
取外し等が不要となり、交換作業が容易化されるもので
ある。
【0082】このように、本願発明によれば、(1)主
電池を構成する各電池の使用状態を把握し、余裕の有る
電池から他の回路に電力を並列的に供給する構成によ
り、また、(2)主電池の出力電圧の低下時には、補助
電池を直列接続して追加補充する構成により、更に、
(3)人体に無害な電圧に設定して接続されたブロック
化電池を、カバーに設けた導通導体により接続する構成
により、各種性能を向上させた電気自動車の電源装置を
得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の電気自動車の一例である電動二輪車
を示し、(a)は概略の全体構成を示す側面図、(b)
は同(a)中のb−b矢視断面図である。
【図2】本願第1発明の電気自動車の電源装置に係り、
全体の概略構成を示す回路ブロック図である。
【図3】本例の電源装置に係り、データ収集装置を示す
回路ブロック図である。
【図4】本例の電源装置に係り、主電池の放電使用中の
ある時点における、主電池を構成する各電池の使用状態
を示すグラフである。
【図5】本願第2発明の電気自動車の電源装置に係り、
全体の概略構成を示す回路ブロック図である。
【図6】本例の電源装置に係り、主電池の放電出力動作
を説明するグラフである。
【図7】本願第3発明の電気自動車の電源装置に係り、
全体構成を示す概略縦断面図である。
【図8】本例の電源装置に係り、主電池の点検又は交換
作業時等により、カバーを外した状態を示す概略縦断面
図である。
【図9】一般的な電池の定電流時の放電特性を示すグラ
フである。
【図10】電池の放電電流値と放電可能容量との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 電動二輪車 2 車体 2a 着座シート 3 メインフレーム 4 前輪 5 後輪 6 ハンドル 6a アクセル・グリップ 6b ブレーキレバー 7 走行用の電動モータ 8 表示パネル 9 メインキースイッチ 10 電気動力装置 11 動力伝達装置 12 電源装置 13 主電池 13a〜13f 電池 13A〜13C ブロック化電池 14 残存容量計 15 安定回路 16 制御回路 17 充電器 18 モータ駆動回路 19 放熱板 20 変速装置 21 電源装置 23 データ収集装置 24 制御用安定回路 25a〜25h 選択スイッチ群 26 スイッチ駆動回路 27 アナログ・マルチプレクサ 28 A/D変換器 29 マイクロ・コンピュータ 31 電源装置 32 給電ライン 33 補助電池 34 スイッチ回路 35 電圧計 36 入力切換えスイッチ 37 外部接続プラグ 38 補助電池用の残存容量計 41 電源装置 42 ケース 43 導通導体 44 ケースカバー 45 ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡山 新史 神奈川県横浜市港北区新吉田町4415−2 株式会社東京アールアンドデー横浜事業所 内 (72)発明者 深沢 保 神奈川県横浜市港北区新吉田町4415−2 株式会社東京アールアンドデー横浜事業所 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気自動車の走行用モータ及び搭載され
    た制御回路群に電力を供給する電源装置において、 複数の電池を接続して、所定のモータ用電圧を出力する
    組電池と、 前記組電池を構成する個々の電池又は組電池を構成する
    個別化された各複数の電池に対応して設けられ、当該個
    々の電池又は個別化された各複数の電池を選択的に制御
    回路群に並列接続する選択スイッチと、 前記個々の電池又は個別化された各複数の電池が保有す
    る電気エネルギー状態を判別する判別手段と、 前記電気エネルギー状態に基づいて、最大エネルギーを
    有する前記個々の電池又は個別化された各複数の電池を
    選択し、且つこれに基づいて前記選択スイッチの接続動
    作を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする電気自
    動車の電源装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段が、各電池の出力端子電圧
    又は残存容量から判別することを特徴とする前記請求項
    1記載の電気自動車の電源装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段の判別処理又は前記制御手
    段の選択及び接続処理が、所定時間毎に行われることを
    特徴とする前記請求項1記載の電気自動車の電源装置。
  4. 【請求項4】 電気自動車の走行用モータ及び搭載され
    た制御回路群に電力を供給する電源装置において、 前記モータに対し給電ラインを介して電力を供給する主
    電池と、 前記主電池の出力電圧の低下を検出する電圧検出手段
    と、 前記給電ラインに接続及び解除可能な接続手段を介して
    直列接続され、主電池の電圧低下を補充する補助電池
    と、 前記電圧検出手段からの電圧低下信号に基づき、主電池
    の電圧低下時に、前記接続手段に接続信号を出力する制
    御手段と、を備えたことを特徴とする電気自動車の電源
    装置。
  5. 【請求項5】 主電池及び補助電池には、専用の残存容
    量計が設けられていることを特徴とする電気自動車の電
    源装置。
  6. 【請求項6】 電気自動車の走行用モータ及び搭載され
    た制御回路群に電力を供給する電源装置において、 電源を構成する複数の電池を収容するケース本体と、こ
    のケース本体を覆うケースカバーとでケースを構成し、
    更に、前記ケースカバーは、前記電池の各々を相互に、
    もしくは、予め接続された電池群と他の電池群とを相互
    に、又は、電池の何れかと予め接続された電池群とを相
    互に、接続する導通用導体が設けられていることを特徴
    とする電気自動車の電源装置。
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