JPH0979829A - 移動鏡曲がりの計測方法 - Google Patents

移動鏡曲がりの計測方法

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JPH0979829A
JPH0979829A JP7238194A JP23819495A JPH0979829A JP H0979829 A JPH0979829 A JP H0979829A JP 7238194 A JP7238194 A JP 7238194A JP 23819495 A JP23819495 A JP 23819495A JP H0979829 A JPH0979829 A JP H0979829A
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mirror
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置のウエハステージに固定された座標
計測用の移動鏡の曲がりを簡単に、且つ短時間に計測す
る。 【解決手段】 ウエハステージ13上に固定された移動
鏡16X,16Y、及びこれらの移動鏡に対向するよう
に配置された干渉計17X1,17X2等によって、ウ
エハステージ13のX方向、Y方向の座標、及びヨーイ
ングを計測する。ウエハステージ13上に基準ウエハ2
6をロードし、基準ウエハ26上の各ショット領域SA
(i,j) に既知の配列で形成されているLIAマーク28
X(i,j),28Y(i,j) の位置をアライメントセンサによ
って計測し、この計測結果と既知の配列とから移動鏡1
6X,16Yの曲がり量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば超LSI等
の半導体素子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、
又は薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラ
フィ工程中で、マスクパターンを所定のステージに保持
された感光基板上に露光するために使用される露光装置
において、レーザ干渉測長方式で座標計測を行うために
そのステージに取り付けられた移動鏡の曲がり量の計測
を行うための計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造する際に、マスクと
してのレチクルのパターンを感光材料が塗布されたウエ
ハの各ショット領域に転写するための露光装置(ステッ
パー等)が使用されている。斯かる露光装置では、一般
にウエハの位置決めを行うウエハステージの直交する2
方向(X方向及びY方向とする)の座標位置は、ウエハ
ステージ上に反射面が直交するように固定された2つの
移動鏡、及びこれらの移動鏡に対向するように配置され
た2軸のレーザ光波干渉式測長器(以下、「レーザ干渉
計」という)により計測されている。この場合、2つの
移動鏡の反射面は完全な平面であることが望ましいが、
実際にはそれらの移動鏡にはそれぞれ曲がりがある。例
えばステッパーにおいて、このような移動鏡の曲がりが
残存していると、ウエハ上のショット配列精度が悪化す
るため、ウエハ上の異なる層にミックス・アンド・マッ
チ方式で異なるステッパーを用いて露光を行うような場
合に、重ね合わせ精度が悪化することになる。
【0003】そこで、従来より予め2つの移動鏡のそれ
ぞれの反射面の曲がり量を計測しておき、この計測結果
に基づいてレーザ干渉計で得られた座標値をソフトウェ
ア的に補正することにより、ウエハステージを正確に直
交する2方向に駆動する制御が行われていた。その従来
の移動鏡の曲がりの計測方法としては、所謂バーニア評
価法が知られている。このバーニア評価法では、所定の
複数の計測用マークが形成されたテストレチクルを使用
し、先ずウエハ上の第1列目の最初の位置にそのテスト
レチクルのパターン像を露光する。その後、ウエハステ
ージを例えばX方向にステッピングさせて、その最初の
パターン像とX方向の端部が重なる2番目の位置にその
テストレチクルのパターン像を露光する。この際にその
重複領域には、1回目に露光された計測用マーク像(主
尺)と2回目に露光された計測用マーク像(副尺)とが
近接して配置されている。移動鏡の曲がりが無い状態で
の、その主尺と副尺との位置関係は予め分かっているた
め、そのウエハを現像した後、設計上の位置関係に対す
るその主尺と副尺との位置ずれ量を計測することによ
り、その移動鏡の曲がり量を求めるのがバーニア評価法
の原理である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
においては、移動鏡の曲がりの計測は、ウエハステージ
をステッピングさせながら、実際にテストレチクルのパ
ターン像をウエハ上に部分的に重なるように露光した
後、この露光によって得られるマーク像の位置ずれ量を
計測し、この計測結果を演算処理することによって行わ
れていた。そのため、計測工程が複雑で、且つ計測に要
する時間が長いという不都合があった。
【0005】本発明は斯かる点に鑑み、露光装置のウエ
ハステージに固定された座標計測用の移動鏡の曲がりを
簡単に、且つ短時間に計測できる計測方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による移動鏡曲が
りの計測方法は、マスク(R)に形成されたパターンが
転写される感光基板(W)を互いに交差する第1方向及
び第2方向(X方向、Y方向)に移動させる基板ステー
ジ(13)と、この基板ステージに固定されそれぞれ第
1方向(X方向)に実質的に垂直な反射面を有する第1
移動鏡(16X)、及び第2方向(Y方向)に実質的に
垂直な反射面を有する第2移動鏡(16Y)と、それら
第1移動鏡及び第2移動鏡にそれぞれ座標計測用の光ビ
ームを照射してそれら第1方向及び第2方向への基板ス
テージ(13)の座標を計測する座標計測手段(17X
1,17X2,17Y)と、を有する露光装置の第1移
動鏡(16X)及び第2移動鏡(16Y)の曲がりの計
測方法において、その感光基板として予め複数の評価用
マーク(29X(i,j),29Y(i,j))が既知の配列で並べ
られた評価用基板(26)を基板ステージ(13)に載
置し、その座標計測手段の計測値に基づいて基板ステー
ジ(13)を第1方向(X方向)及び第2方向(Y方
向)に駆動することにより、評価用基板(26)上のそ
れら複数の評価用マークを順次所定のアライメントセン
サの計測領域に移動して、それぞれ各評価用マークの座
標を計測し、このように計測された座標、及びそれら複
数の評価用マークの既知の配列に基づいて第1移動鏡
(16X)及び第2移動鏡(16Y)の曲がりを求める
ものである。
【0007】斯かる本発明によれば、例えば図3に示す
ように、基準ウエハ等の評価用基板(26)上の複数の
評価用マーク(29X(i,j),29Y(i,j))の既知の配列
を基準として、第1移動鏡(16X)、及び第2移動鏡
(16Y)の曲がり量が計測される。その後、その計測
された曲がり量を装置定数として記憶し、露光時の基板
ステージ(13)の移動位置を補正することにより、そ
の曲がり量が補正されて、ショット配列精度が向上す
る。
【0008】この場合、そのように計測された座標、及
びそれら複数の評価用マークの既知の配列に基づいてそ
れら複数の評価用マークの配列の線形成分を求め、この
線形成分を除去することにより第1移動鏡(16X)、
及び第2移動鏡(16Y)の2次の曲がり量を求めるこ
とが望ましい。また、そのアライメントセンサが例えば
第1方向(X方向)用と、第2方向(Y方向)用とに分
かれている場合、評価用基板(26)上の複数の評価用
マーク(29X(i,j),29Y(i,j))の配列をそれら2つ
のアライメントセンサによる計測が同時に行えるような
配列にしておくことが望ましい。これによって、計測時
間が短縮される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明による移動鏡曲がり
の計測方法の実施の形態の一例につき、図面を参照して
説明する。本例は、ステッパー型の投影露光装置におい
て、ウエハステージに固定された移動鏡の曲がり量を計
測する場合に本発明を適用したものである。
【0010】図1は本例で使用される投影露光装置の概
略的な構成を示し、この図1において、超高圧水銀ラン
プ1から発生した照明光ILは楕円鏡2で反射されてそ
の第2焦点で一度集光した後、コリメータレンズ、干渉
フィルター、オプティカル・インテグレータ(フライア
イレンズ)及び開口絞り(σ絞り)等を含む照度分布均
一化光学系3に入射する。楕円鏡2の第2焦点の近傍に
は、モーター12によって照明光ILの光路の開閉を行
うシャッター11が配置されている。なお、露光用照明
光としては超高圧水銀ランプ1等の輝線の他に、エキシ
マレーザ(KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレー
ザ等)等のレーザ光、あるいは金属蒸気レーザやYAG
レーザの高調波等を用いても構わない。
【0011】図1において、照度分布均一化光学系3か
ら射出された照明光(i線等)ILは、ミラー4で反射
された後、第1リレーレンズ5、可変視野絞り(レチク
ルブラインド)6及び第2リレーレンズ7を通過してミ
ラー8に至る。そして、ミラー8で下方に反射された照
明光ILは、メインコンデンサーレンズ9を介してレチ
クルRのパターン領域PAをほぼ均一な照度分布で照明
する。
【0012】さて、レチクルRのパターン領域PAを通
過した照明光ILは、両側(又はウエハ側に)テレセン
トリックな投影光学系PLに入射し、投影光学系PLに
より例えば1/5に縮小されたレチクルRのパターン像
が、表面にフォトレジスト層が塗布され、その表面が投
影光学系PLの最良結像面とほぼ一致するように保持さ
れたウエハW上の1つのショット領域に投影露光され
る。以下では、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸
を取り、Z軸に垂直な平面内での図1の紙面に垂直にX
軸を、図1の紙面に平行にY軸を取る。
【0013】本例では、レチクルRは、投影光学系PL
の光軸AXに垂直な平面内で2次元移動、及び回転自在
なレチクルステージRS上に載置され、装置全体を統轄
制御する主制御系18によりレチクルステージRSの位
置決め動作が制御される。不図示のレチクルアライメン
ト顕微鏡からの計測信号に基づいて、主制御系18がレ
チクルステージRSを微動させることで、レチクルRは
パターン領域PAの中心点が投影光学系PLの光軸AX
と一致するように位置決めされる。
【0014】一方、ウエハWは、微小回転可能なウエハ
ホルダ(不図示)に真空吸着され、このウエハホルダが
ウエハステージ13上に保持されている。ウエハステー
ジ13は、主制御系18からの指令に基づいて駆動装置
14によりX方向、Y方向にウエハWの位置決めを行う
と共に、オートフォーカス方式でZ方向へのウエハWの
位置決めを行う。露光時には、ウエハW上の1つのショ
ット領域に対するレチクルRの転写露光が終了すると、
ウエハステージ13のステッピング駆動によってウエハ
W上の次のショット領域が露光位置に設定され、ステッ
プ・アンド・リピート方式で露光が繰り返される。
【0015】また、図1において、投影光学系PLの側
面下部にオフ・アクシス方式で且つ撮像方式(以下、
「FIA(Field Image Alignment)方式」と呼ぶ)のア
ライメントセンサ15が配置されている。アライメント
センサ15は、フォトレジスト層に対する感光性が低
く、且つ比較的広い波長帯域の照明光でウエハW上の検
出対象のマークを照明し、そのマークの像がアライメン
トセンサ15内の2次元CCD等の撮像素子上に結像さ
れ、その撮像素子からの撮像信号がアライメント制御系
19に供給されている。アライメント制御系19には、
後述のレーザ干渉計で計測されるウエハステージ13の
座標も供給され、その撮像信号を処理することによりア
ライメント制御系19はそのマークのX方向、又はY方
向の座標を求め、求めた座標を主制御系18に供給す
る。
【0016】更に、投影光学系PLの側面上部にTTL
(スルー・ザ・レンズ)方式で、且つ2光束ヘテロダイ
ン干渉方式(以下、「LIA(Laser Interferometric
Alignment)方式」という)のX軸用のアライメントセン
サ20Xが配置されている。LIA方式とは、例えば特
開平2−227602号公報で開示されているように、
回折格子状のマークに対して可干渉で僅かに周波数の異
なる1対のレーザビームを照射し、そのウエハマークか
ら同一方向に発生する1対の回折光からなるヘテロダイ
ンビームを光電変換して得られるビート信号の位相に基
づいて、そのマークの位置を検出する方式である。本例
においては、アライメントセンサ20Xからの1対のレ
ーザビームALXが、ミラー21及び22を介して投影
光学系PLに導かれている。その1対のレーザビームA
LXは投影光学系PLを介してXZ平面内で所定の交差
角で計測領域23Xに照射される。
【0017】図2は、図1のウエハステージ13の平面
図を示し、この図2において、投影光学系PLの光軸A
XからY方向(非計測方向)に間隔dyの位置に計測領
域23Xの中心が設定されている。間隔dyによって所
謂アッベ誤差が発生するため、その間隔dyを以下では
「アッベ外し量」とも呼ぶ。また、ウエハW上の各ショ
ット領域(以下、代表的にショット領域24を用いる)
には、それぞれ回折格子状のX軸のウエハマーク25
X、及びY軸のウエハマーク25Yが形成されており、
例えば上述のFIA方式のアライメントセンサ15を用
いたサーチアライメントの結果に基づいて、ウエハマー
ク25Xがその計測領域23Xにかかるように位置決め
が行われる。このとき、そのウエハマーク25Xからほ
ぼZ方向に1対の回折光からなるヘテロダインビームが
発生する。
【0018】図1に戻り、そのヘテロダインビームが投
影光学系PL、ミラー22,21を介してアライメント
センサ20X内の光電センサに入射し、この光電センサ
でそのヘテロダインビームを光電変換して得られるウエ
ハビート信号と、内部で生成される参照ビート信号との
位相差の情報がアライメント制御系19に供給される。
アライメント制御系19では、供給される位相差、及び
ウエハステージ13の座標より検出対象のウエハマーク
25XのX方向の座標を検出し、検出結果を主制御系1
8に供給する。
【0019】また、不図示であるが、TTL方式でLI
A方式のY軸用のアライメントセンサも設けられ、この
アライメントセンサから射出された1対のレーザビーム
が投影光学系PLを介して、図2に示すようにウエハW
上の計測領域23Yに照射される。計測領域23Yの中
心は、光軸AXからX方向(非計測方向)に間隔(アッ
ベ外し量)dxだけ離れた位置にあり、例えばサーチア
ライメントの結果に基づいてショット領域24のY軸の
ウエハマーク25Yがその計測領域23Yにかかるよう
に位置決めを行うことにより、そのY軸用のアライメン
トセンサ、及びアライメント制御系19によってウエハ
マーク25YのY座標が検出され、検出結果が主制御系
18に供給される。
【0020】次に、図2を参照して本例のウエハステー
ジ13の座標計測機構につき説明する。その図2におい
て、ウエハステージ13上にはX軸用の角柱状の移動鏡
16X、及びY軸用の角柱状の移動鏡16Yが固定され
ている。この場合、一方の移動鏡16Xの反射面はX軸
にほぼ垂直に設定され、他方の移動鏡16Yの反射面は
Y軸にほぼ垂直に設定され、移動鏡16Xに対向するよ
うにX軸用の2つの干渉計(レーザ光波干渉式測長器)
17X1、及び17X2が固定され、移動鏡16Yに対
向するようにY軸用の干渉計17Yが固定されている。
そして、干渉計17X1及び17X2からのレーザビー
ムLBX1及びLBX2が移動鏡16Xの反射面にほぼ
垂直に入射し、干渉計17YからのレーザビームLBY
が移動鏡16Yの反射面にほぼ垂直に入射している。
【0021】本例では、干渉計17X1からのレーザビ
ームLBX1の光軸、及び干渉計17Yからのレーザビ
ームLBYの光軸は投影光学系PLの光軸AXを横切る
ように設定され、干渉計17X2からのレーザビームL
BX2の光軸はオフ・アクシス方式のアライメントセン
サ15の光軸15a(検出中心)を横切るように設定さ
れている。レーザビームLBX1とレーザビームLBX
2とのY方向への間隔、即ち光軸AXと光軸15aとの
間隔はdfに設定されている。これらの干渉計17X
1,17X2及び17Yによりそれぞれ例えば0.01
μm程度の分解能で常時検出される座標値が図1の主制
御系18、及びアライメント制御系19に供給されてい
る。
【0022】そして、干渉計17X1により計測される
座標がウエハステージ13のX座標となり、干渉計17
Yにより計測される座標がウエハステージ13のY座標
となっている。なお、例えば2つの干渉計17X1及び
17X2により計測される座標の平均値をそのX座標と
してもよい。このように干渉計の計測結果により定めら
れるウエハステージ13のX座標、及びY座標が、ステ
ージ座標系(又は静止座標系)上の座標(X,Y)とな
る。また、2つの干渉計17X1及び17X2により計
測される座標の差分より、図1の主制御系18はウエハ
ステージ13のヨーイング等に基づく回転誤差を算出
し、露光時には例えばその回転誤差に合わせてレチクル
ステージRSを介してレチクルRを回転させる。
【0023】次に、本例の移動鏡16X,16Yの曲が
りの計測方法の一例につき説明する。先ず、図1のウエ
ハステージ13上にウエハWの代わりに基準ウエハをロ
ードする。図3は、ウエハステージ13上に基準ウエハ
26がロードされた状態を示し、この図3において、基
準ウエハ26の表面には、X方向に5列でY方向に5行
の配置で互いに同一のショット領域SA(1,1),SA(2,
1),SA(3,1),…,SA(5,5) が形成されている。な
お、実際にはウエハステージ13側の座標系(X,Y)
に対して、基準ウエハ26には或る程度の回転誤差が残
っているが、この回転誤差は後に補正される。各ショッ
ト領域SA(i,j)(i=1〜5,j=1〜5)内にはそれ
ぞれX軸のLIA方式用の大型のアライメントマーク
(以下、「LIAマーク」と呼ぶ)28X(i,j) 、Y軸
のLIAマーク28Y(i,j) 、及びその他のアライメン
トマーク(図4参照)が形成され、これらのアライメン
トマークの基準ウエハ26上の座標系(試料座標系)で
の配列は、例えば座標測定装置等によって高精度に計測
されて、主制御系18内の記憶部に記憶されている。
【0024】図4は、基準ウエハ26上のショット領域
SA(i,j) 内での各種アライメントマークの配置を示
し、この図4において、ショット領域SA(i,j) 内の基
準点27(i,j) に対してY方向に間隔dy[mm]でX
軸のLIAマーク28X(i,j)の中心が配置され、基準
点27(i,j) に対してX方向に間隔dx[mm]でY軸
のLIAマーク28Y(i,j) の中心が配置されている。
また、ショット領域SA(i,j) のX方向の幅は(dx+
1)[mm]、Y方向の幅は(dy+1)[mm]に設
定されている。図3では、基準ウエハ26上にはショッ
ト領域SA(i,j)は5列×5行で配列されているが、実
際にはX方向へのピッチ(dx+1)、及びY方向への
ピッチ(dy+1)で、多数のショット領域SA(i,j)
が形成されている。
【0025】この場合、図2に示したように、LIA方
式のX軸のアライメントセンサの計測領域23X、及び
Y軸のアライメントセンサの計測領域23Yは、それぞ
れ光軸AXに対してY方向に間隔dy、及びX方向に間
隔dxだけ外してある。従って、図4のショット領域S
A(i,j) 内の基準点27(i,j) を、投影光学系PLの光
軸AX付近に位置合わせすることによって、X軸のLI
Aマーク28X(i,j)及びY軸のLIAマーク28Y(i,
j) の位置を同時に対応するLIA方式のアライメント
センサで検出できるようになっている。また、アライメ
ントセンサによる計測領域23X,23Y、即ちアライ
メントセンサからの検出光束の照射される領域は、投影
露光装置によって若干のばらつきがあるので、全ての投
影露光装置でX軸、及びY軸のマークの同時検出が可能
となるように、LIAマーク28X(i,j),28Y(i,j)
は大きく形成されている。
【0026】また、LIAマーク28X(i,j) に隣接す
るようにFIA方式で検出されるX軸のアライメントマ
ーク(以下、「FIA標準マーク」という)29X(i,
j) が形成され、LIAマーク28Y(i,j) に隣接する
ようにY軸のFIA標準マーク29Y(i,j) が形成さ
れ、ショット領域SA(i,j) の中央部にサーチアライメ
ント用のY軸のサーチマーク30(i,j) 及びX軸のサー
チマーク31(i,j) も形成されている。サーチマーク3
0(i,j) 及び31(i,j) は例えば図1のFIA方式のア
ライメントセンサ15によって検出される。
【0027】次に、基準ウエハ26上の各マークの位置
検出を行うが、その場合の計測値の符号等を以下の
(1)〜(7)のように設定する。 (1)以下では図2において、X軸の干渉計17X1の
計測値X、及びY軸の干渉計17Yの計測値Yで定まる
座標系(X,Y)をステージ座標系とするが、図3の基
準ウエハ26の中心が投影光学系PLの光軸AX上に位
置するときの座標(X,Y)を原点(0,0)とする。
【0028】また、図2において、その原点からウエハ
ステージ13が右方向に移動するときにX座標が+方向
に変化して、ウエハステージ13が上方向に移動すると
きにY座標が+方向に変化するものとして、X座標及び
Y座標の単位をmmとする。 (2)LIA方式のX軸のアライメントセンサ20X、
及びY軸のアライメントセンサによる位置検出に際して
は、それぞれ検出対象マークの設計上の位置からのX方
向への位置ずれ量LX[nm]、及びY方向への位置ず
れ量LY[nm]が検出され、検出結果がアライメント
データ(LX,LY)となる。この際の位置ずれ量の符
号は、図4(平面図)においてアライメントセンサの検
出中心(設計上の位置)に対して検出対象マークが右方
向にずれているときに位置ずれ量LXが+となり、上方
向にずれているときに位置ずれ量LYが+となるように
設定する。
【0029】また、FIA方式のアライメントセンサ1
5により検出される、検出対象マークの設計上の位置か
らX方向への位置ずれ量FX[nm]、及びY方向への
位置ずれ量FY[nm]をアライメントデータ(FX,
FY)として、これらの符号をアライメントデータ(L
X,LY)と同様に設定する。 (3)以下では、計測結果を処理して基準ウエハ26の
試料座標系(x,y)でのx方向への線形伸縮(ウエハ
スケーリング)γx、及びy方向へのウエハスケーリン
グγyを検出するが、これらのウエハスケーリングγ
x,γy[ppm]は、ウエハが伸びる方向を+とす
る。
【0030】(4)図5の基準ウエハの平面図で示すよ
うに、基準ウエハ26のステージ座標系(X,Y)に対
する回転角(ウエハローテーション)θ[μrad]も
検出されるが、そのウエハローテーションθの符号は、
ステージ座標系(X,Y)に対して反時計方向に回転す
る場合を+とする。 (5)座標(X,Y)におけるウエハステージ13のヨ
ーイングをYaw(X,Y)[μrad]とすると、ヨ
ーイングYawの符号は例えば図3においてウエハステ
ージ13が反時計方向に回転する場合を+とする。
【0031】(6)図2のX軸の移動鏡16Xの座標位
置Yでの曲がり量をMX(Y)[nm]、Y軸の移動鏡
16Yの座標位置Xでの曲がり量をMY(X)[nm]
とする。そして、曲がり量MX(Y)、及びMY(X)
の符号はそれぞれウエハステージ13が+X方向、及び
+Y方向に動く方向(即ち、アライメントセンサによる
アライメントデータが+になる方向)のときに+とす
る。なお、X軸の移動鏡16Xの曲がり量は0次成分を
取り除いた1次以上の曲がり成分(ステージ座標系
(X,Y)の直交度誤差を含む)を指し、Y軸の移動鏡
16Yの曲がり量は0次成分、及び1次成分を取り除い
た2次以上の曲がり成分を指すものとする。
【0032】(7)基準ウエハ26のショット配列の誤
差は極めて小さく、各ショット領域SA(i,j) の回転
(チップローテーション)のばらつきも小さいとする。
あるいは、基準ウエハ26のショット配列の誤差(ウエ
ハ上の試料座標系の直交度誤差、ランダムな誤差等)、
及び各ショット領域のチップローテーションによる各ア
ライメントマークの設計値からのずれを予め計測してお
いて、計測時にアライメントデータを補正してもよい。
以下では、基準ウエハ26の配列誤差が極めて小さい
か、又はその配列誤差が補正されていると仮定する。
【0033】これらの条件のもとで、以下の工程によっ
て移動鏡16X,16Yの曲がり量を計測する。 (第1工程)図3において、ウエハステージ13にロー
ドされた基準ウエハ26上の全部のショット領域SA
(1,1) 〜SA(5,5) から所定個数(例えば2個)のショ
ット領域を選択してサーチアライメントを行う。即ち、
図1のFIA方式のアライメントセンサ15を用いてこ
れら選択されたショット領域内のサーチマーク30(i,
j),31(i,j) のX座標、Y座標を計測し、これら計測
結果、及びそれらサーチマークの試料座標系(x,y)
での設計上の配列座標から、試料座標系(x,y)から
ステージ座標系(X,Y)へのラフな変換パラメータを
求める。この変換パラメータは、x軸のX軸に対する回
転角(ウエハローテーション)θ、及びX方向及びY方
向へのオフセットOx,Oyよりなる。そこで、例えば
その回転角θを補正するように基準ウエハ26を回転す
るか、又はX軸に対して回転角θだけ回転した軸を新た
なX軸とみなす等の手法によって、回転角の補正(回転
取り)を行う。
【0034】その後、得られたオフセットOx,Oyを
用いて、各マークの試料座標系(x,y)上の配列座標
からステージ座標系(X,Y)上での配列座標を求め
る。この結果、各マークの座標位置はほぼ0.1μm以
下程度の精度で大まかに特定され、基準ウエハ26のウ
エハローテーションθは1μrad程度以下となってい
る。残留するウエハローテーションθは、サーチアライ
メントの精度に起因するものである。また、ウエハステ
ージ13の温度と基準ウエハ26の温度との差によっ
て、X方向及びY方向へのウエハスケーリングγx,γ
yが生じている。
【0035】(第2工程)基準ウエハ26の温度がウエ
ハステージ13の温度で安定するまで待機する。その
後、図1のFIA方式のアライメントセンサ15を用い
て、基準ウエハ26上の全部のショット領域SA(i,j)
内のX軸のFIA標準マーク29X(i,j)(図4参照)及
びY軸のFIA標準マーク29Y(i,j) の設計上の位置
からの、それぞれX方向への位置ずれ量FX、及びY方
向への位置ずれ量FYを求める。この際に、アッベ誤差
の発生を防止するため、X座標としては図2の干渉計1
7X2の計測値を使用する。そして、例えば特開昭62
−84516号公報で開示されているエンハンスト・グ
ローバル・アライメント(EGA)方式のアライメント
方法を適用して、それらのアライメントデータ(FX,
FY)、及び設計上の配列座標に基づいて、基準ウエハ
26上の試料座標系(x,y)からステージ座標系
(X,Y)への変換パラメータを算出する。この際の変
換パラメータは、ウエハスケーリングγx,γy、ウエ
ハローテーションθ、直交度誤差w、及びオフセットO
x,Oyからなっている。FIA方式のアライメントセ
ンサ15の光軸15a(検出中心)は干渉計からのレー
ザビームLBX2,LBYの光軸上にあり、アライメン
トセンサ15の計測値にはアッベ誤差がないので、ウエ
ハスケーリングγx,γy、及びウエハローテーション
θの計測値にはウエハステージ13のヨーイングの影響
を受けない。
【0036】(第3工程)その第2工程で求められた変
換パラメータを使用して、基準ウエハ26上の各マーク
の試料座標系(x,y)上の配列座標からステージ座標
系(X,Y)上での配列座標を求める。そして、図1の
LIA方式のX軸のアライメントセンサ20X、及びY
軸のアライメントセンサを用いて、図3の基準ウエハ2
6上の全部のショット領域SA(i,j)(i=1〜5,j=
1〜5)内のX軸のLIAマーク28X(i,j) 及びY軸
のLIAマーク28Y(i,j) の設計上の位置からの、そ
れぞれX方向への位置ずれ量LX、及びY方向への位置
ずれ量LYを求める。これらのアライメントデータ(L
X,LY)を主制御系18内の記憶部に記憶する。
【0037】(第4工程)主制御系18は、以下の計算
を行ってX軸の移動鏡16Xの位置Yでの曲がり量MX
(Y)、及びY軸の移動鏡16Yの位置Xでの曲がり量
MY(X)を求める。先ず、X座標をi列目のショット
領域の位置Xiに固定して、LIA方式のアライメント
センサによるY座標の関数としてのアライメントデータ
(LX(Y),LY(Y))を、移動鏡の曲がり量MX
(Y)、座標(Xi,Y)でのウエハステージ13のヨ
ーイングYaw(Xi,Y)、ウエハローテーション
θ、及び所定の定数a1,a2の関数として次のように
表すことができる。
【0038】[X=Xi(固定)の場合] LX(Y)=MX(Y)−Yaw(Xi,Y) dy+θ・Y+a1 (a) LY(Y)=Yaw(Xi,Y) dx−γy・Y+θ・dx+a2 (b) 同様に、Y座標をj列目のショット領域の位置Yjに固
定して、X座標の関数としてのアライメントデータ(L
X(X),LY(X))を、移動鏡の曲がり量MY
(X)、座標(X,Yj)でのウエハステージ13のヨ
ーイングYaw(X,Yj)、ウエハローテーション
θ、及び所定の定数a3,a4の関数として次のように
表すことができる。
【0039】[Y=Yj(固定)の場合] LX(X)=-Yaw(X,Yj) dy−γx・X−θ・dy+a3 (c) LY(X)=MY(X)+Yaw(X,Yj) dx−θ・X+a4 (d) 次に、第3工程で求めたアライメントデータ(LX,L
Y)の内で、ステージ座標系(X,Y)上の計測位置
(Xi,Yj)での計測結果を(LXi,LYj)とし
て、X座標がXiでのX軸の移動鏡16Xの曲がり量を
MXi(Y)(Y=Y1〜Y5)、Y座標がYjでのY
軸の移動鏡16Yの曲がり量をMYj(X)(X=X1
〜X5)とする。これらの曲がり量MXi(Y),MY
j(X)は以下のように求められる。即ち、(b)式よ
り、次式が得られる。
【0040】 Yaw(Xi,Yj)=(LYj+γy Yj−θ dx−a2)/dx (e) そして、(a)式、(e)式より、次式が得られる。 MXi(Yj)=LXi+Yaw(Xi,Yj) dy−θ・Yj−a1 =LXi+(LYj+γy・Yj−θ・dx−a2) dy/dx −θ・Yj−a1 =LXi+LYj・dy/dx+(γy・dy/dx−θ) Yj −θ・dy−a2・dy/dx−a1 (f) 同様に、(c)式より、次式が成立する。
【0041】 Yaw(Xi,Yj)=-(LXi+γx Xi+θ dy−a3)/dy (g) そして、(d)式、(g)式より、次式が導かれる。 MYj(Xi)=LYj−Yaw(Xi,Yj)・dx+θ・Xi−a4 =LYj+(LXi+γx・Xi+θ・dy−a3)・dx/dy +θ・Xi−a4 =LYj+LXi・dx/dy+(γx・dx/dy+θ)・Xi +θ・dx−a3・dx/dy−a4 (h)
【0042】ここで、(f)式においてX軸の移動鏡1
6Xの曲がり量MXi(Yj)の内、(−θ・dy−a
2・dy/dx−a1)は、位置Yjに依存しない0次
成分である。また、(h)式においてY軸の移動鏡16
Yの曲がり量MYj(Xi)の内、(γx・dx/dy
+θ)・Xiは、位置Xiに比例する1次成分、(θ・
dx−a3・dx/dy−a4)は、位置Xiに依存し
ない0次成分である。よって、これらは本例での移動鏡
曲がりには含まれないので除去すると、(f)式、及び
(h)式はそれぞれ次のように書き換えられる。
【0043】 MXi(Yj)=LXi+LYj・dy/dx +(γy・dy/dx−θ)・Yj (i) MYj(Xi)=LYj+LXi・dx/dy (j) 次に、第2工程で求めたウエハスケーリングγy、及び
ウエハローテーションθを(i)式、(j)式に代入す
る。求めるべき移動鏡の曲がり量MXi(Yj)及びM
Yj(Xi)は、それぞれMXi(Yj)が0次成分を
取り除いた曲がり成分、MYj(Xi)が0次成分と1
次成分とを取り除いた曲がり成分である。従って、
(i)式、(j)式で求めた曲がり量MXi(Yj),
MYj(Xi)について、それぞれ更に折れ線(Yj,
MXi(Yj))及び(Xi,MYj(Xi))を0次
直線、及び1次直線で最小二乗近似し、求められた近似
直線を差し引くことによって、0次成分及び1次成分を
全て除去する。そして、(i)式、及び(j)式から、
それぞれ対応する近似直線を差し引いた残留成分が、求
めるべき移動鏡の曲がり量MXi(Yj),及びMYj
(Xi)となる。
【0044】(第5工程)上述の第4工程によって、ウ
エハの露光可能部分(アライメントマークが形成されて
いる範囲)での移動鏡曲がりが求められた。次に、図3
において、X軸の移動鏡16Xの−Y方向の端部での曲
がり量を求める。この部分での曲がり量は、例えば通常
のウエハの−Y方向の端部のウエハマークの位置をLI
A方式で計測する際に、干渉計17X2の計測値を用い
てウエハステージ13のヨーイングの補正を行う際に必
要となる。以下に計測方法を示す。
【0045】先ず、第4工程で求めた移動鏡曲がりを、
装置定数として図1の主制御系18内の記憶部に入力
し、以下のステージ制御に用いる。図3において、X軸
の移動鏡16Xの曲がりが計測されている領域を、m1
≦Y≦m2(−m1≒m2≒ウエハ半径)とする。な
お、X軸、Y軸の原点は、基準ウエハ26の中心が投影
光学系PLの光軸AXに一致する位置に設定されてい
る。ここで、X座標をi行目のショット領域の位置Xi
に固定すると、次のようになる。
【0046】[領域(Y≦m2−df)において]この
領域では、干渉計17X1及び17X2の計測位置では
共に移動鏡16Xの曲がりが補正されているため、干渉
計17X1及び17X2の計測値をそれぞれXi1、及び
i2とすると、次の関係が成立する。 Xi2−Xi1=Yaw(Xi,Yj)・df (k) 差分(Xi2−Xi1)は、干渉計の計測値の差分であるか
ら、(b)式、(k)式より、X座標が位置Xiのとき
の定数a2が求まる。
【0047】[領域(m2−df≦Y)において]これ
は移動鏡16Xと干渉計17X1,17X2とが図3の
ような位置関係にある領域である。この場合、干渉計1
7X1,17X2の計測値Xi1,Xi2、及び位置(X
i,Yj+df)での移動鏡16Xの曲がり量MXi
(Yj+df)等を使用すると、次のようになる。
【0048】 Xi2−Xi1=Yaw(Xi,Yj)・df−MXi(Yj+df) (l) X座標が位置Xiのときの定数a2は領域(Y≦m2−
df)での計測で求められており、これは領域(m2−
df≦y)においても共通である。よって、(e)式よ
りYaw(Xi,Yj)が求められ、これを(l)式に
代入することで露光可能部分の外での曲がり量MXi
(Yj+df)が求められる。
【0049】(第6工程)以上の工程によって、X軸の
移動鏡16Xの曲がり量MXi(Y)(Y=Y1〜Y
5)、及びY軸の移動鏡16Yの曲がり量MYj(X)
(X=X1〜X5)が求められる。曲がり量MXi
(Y)は全ての位置Xi(i=1〜5)について求めら
れ、位置Xiによらず一定となるべき量である。よっ
て、各曲がり量MXi(Y)の位置X1〜X5に関する
平均値をX軸の移動鏡の曲がり量MX(Y)とする。同
様に、曲がり量MYj(X)は全ての位置Yj(j=1
〜5)について求められ、位置Yjによらず一定となる
べき量である。よって、各曲がり量MYj(X)の位置
Y1〜Y5に関する平均値をY軸の移動鏡の曲がり量M
Y(X)とする。
【0050】(第7工程)基準ウエハ26を使用して、
上述の第1工程〜第6工程を繰り返すことによって複数
回移動鏡の曲がり量MX(Y),MY(X)を求め、こ
れらを平均化する。これによってアライメントセンサの
測定誤差や、干渉計の計測値の空気揺らぎによる誤差の
影響等を軽減する。
【0051】上述のように、本例の計測方法によれば、
基準ウエハ26上の各マークの位置を計測し、計測結果
を処理するだけで、実際に露光を行うことなく移動鏡1
6X,16Yの曲がり量を求めることができる。なお、
上記の例の第2工程(FIA方式のアライメントセンサ
を用いたウエハスケーリング等の算出工程)を以下のよ
うに変更してもよい。
【0052】例えば、x方向のウエハスケーリングγx
を求める場合、図3において、基準ウエハ26上のY座
標が同じ列のショット領域(例えばSA(1,1),SA(2,
1),…)のX軸のFIA標準マーク29X(i,j)(図4参
照)の位置ずれ量をFIA方式のアライメントセンサ1
5によって計測し、計測結果FXi(i=1〜5)から
1列目のウエハスケーリングγx1を求める。同様に、
それぞれY座標が同じ2列目〜5列目のショット領域に
ついてウエハスケーリングγx2〜γx5を求め、γx
j(j=1〜5)の平均値をx方向のウエハスケーリン
グγxとする。
【0053】y方向のウエハスケーリングγyを計測す
る場合も同様に、図3において、基準ウエハ26上のX
座標が同じ行のショット領域(例えばSA(1,1),SA
(1,2),…)のY軸のFIA標準マーク29Y(i,j)(図4
参照)の位置ずれ量をFIA方式のアライメントセンサ
15によって計測し、計測結果から1行目のウエハスケ
ーリングγy1を求める。そして、全行のウエハスケー
リングγyi(i=1〜5)の平均値をy方向のウエハ
スケーリングγyとする。
【0054】同様に、ウエハローテーションθを計測す
る場合も、基準ウエハ26上のY座標が同じ列のショッ
ト領域(例えばSA(1,1),SA(2,1),…)のY軸のFI
A標準マーク29Y(i,j) の位置ずれ量をアライメント
センサ15によって計測し、計測結果FYi(i=1〜
5)から1列目のウエハローテーションθ1を求める。
そして、全列のウエハローテーションθj(j=1〜
5)の平均値をウエハローテーションθとする。この方
法によれば、移動鏡曲がりの影響を受けない利点があ
る。
【0055】また、図3の基準ウエハ26上のLIAマ
ーク28X(i,j),28Y(i,j) の間隔(即ち、移動鏡曲
がり計測の間隔)は狭い程良いのは当然であるが、その
間隔はウエハステージ13で必要とされる位置決め精度
に応じて設定すればよい。また、装置定数として移動鏡
の曲がり量の計測値MX(Y),MY(X)を記憶させ
るときに、計測位置の間の移動鏡曲がりについては直線
近似等で補間して入力してもよい。
【0056】また、上述の実施の形態ではアライメント
センサとして、LIA方式及びFIA方式が使用されて
いるが、例えばスリット状に集光されたレーザビームと
ドット列状のマークとを相対走査するレーザ・ステップ
・アライメント(LSA)方式のアライメントセンサを
使用してもよい。更に、TTL(スルー・ザ・レンズ)
方式、又はオフ・アクシス方式のアライメントセンサの
みならず、TTR(スルー・ザ・レチクル)方式のアラ
イメントセンサを使用してもよい。
【0057】また、本発明は、レチクルとウエハとを同
期して走査して露光を行う所謂ステップ・アンド・スキ
ャン方式等の露光装置で移動鏡曲がりを計測する場合等
にも同様に適用できるものである。このように本発明は
上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で種々の構成を取り得る。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、複数の評価用マークが
既知の配列で並べられた評価用基板を使用し、それら複
数の評価用マークの位置計測を行うことによって移動鏡
の曲がり量を求めているため、露光装置の基板ステージ
(ウエハステージ)に固定された座標計測用の移動鏡の
曲がりを簡単に、且つ短時間に計測できる利点がある。
そのように計測された移動鏡の曲がり量を装置定数とし
て記憶し、露光時に基板ステージの位置を補正すること
により、感光基板上のショット配列精度を高めることが
でき、異なる露光装置を用いて重ねて露光を行う場合の
重ね合わせ精度も向上する。
【0059】また、それら評価用マークについて計測さ
れたされた座標、及びそれら評価用マークの既知の配列
に基づいてそれら評価用マークの配列の線形成分を求
め、この線形成分を除去することにより第1移動鏡、及
び第2移動鏡の2次の曲がり量を求める場合には、それ
ら移動鏡の傾き角の影響等が除去された曲がり成分のみ
を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例で使用される投影露
光装置を示す構成図である。
【図2】図1の投影露光装置のウエハステージ13の座
標計測機構を示す平面図である。
【図3】図1の投影露光装置のウエハステージ13上に
基準ウエハ26をロードした状態を示す平面図である。
【図4】基準ウエハ26のショット領域SA(i,j) 内の
マーク配置を示す拡大平面図である。
【図5】基準ウエハ26のウエハローテーションの説明
図である。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 13 ウエハステージ 15 FIA方式のアライメントセンサ 16X,16Y 移動鏡 17X1,17X2,17Y 座標計測用の干渉計 18 主制御系 19 アライメント制御系 20X LIA方式のX軸のアライメントセンサ 26 基準ウエハ SA(i,j) ショット領域 28X(i,j),28Y(i,j) LIAマーク 29X(i,j),29Y(i,j) FIA標準マーク 30(i,j),31(i,j) サーチマーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンが転写され
    る感光基板を互いに交差する第1方向及び第2方向に移
    動させる基板ステージと、 該基板ステージに固定されそれぞれ前記第1方向に実質
    的に垂直な反射面を有する第1移動鏡、及び前記第2方
    向に実質的に垂直な反射面を有する第2移動鏡と、 前記第1移動鏡及び第2移動鏡にそれぞれ座標計測用の
    光ビームを照射して前記第1方向及び第2方向への前記
    基板ステージの座標を計測する座標計測手段と、を有す
    る露光装置の前記第1移動鏡及び第2移動鏡の曲がりの
    計測方法において、 前記感光基板として予め複数の評価用マークが既知の配
    列で並べられた評価用基板を前記基板ステージに載置
    し、 前記座標計測手段の計測値に基づいて前記基板ステージ
    を前記第1方向及び第2方向に駆動して、前記評価用基
    板上の前記複数の評価用マークを順次所定のアライメン
    トセンサによる計測領域に移動して、それぞれ前記評価
    用マークの座標を計測し、 該計測された座標、及び前記複数の評価用マークの既知
    の配列に基づいて前記第1移動鏡及び第2移動鏡の曲が
    りを求めることを特徴とする移動鏡曲がりの計測方法。
  2. 【請求項2】 前記計測されたされた座標、及び前記複
    数の評価用マークの既知の配列に基づいて前記複数の評
    価用マークの配列の線形成分を求め、該線形成分を除去
    することにより前記第1移動鏡、及び第2移動鏡の2次
    の曲がり量を求めることを特徴とする請求項1記載の移
    動鏡曲がりの計測方法。
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