JPH097976A - 半導体ウエハ固定用粘着テープ - Google Patents

半導体ウエハ固定用粘着テープ

Info

Publication number
JPH097976A
JPH097976A JP17970095A JP17970095A JPH097976A JP H097976 A JPH097976 A JP H097976A JP 17970095 A JP17970095 A JP 17970095A JP 17970095 A JP17970095 A JP 17970095A JP H097976 A JPH097976 A JP H097976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive tape
adhesive
layer
ionomer resin
semiconductor wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17970095A
Other languages
English (en)
Inventor
Shozo Yano
正三 矢野
Michio Kamiyama
倫生 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP17970095A priority Critical patent/JPH097976A/ja
Publication of JPH097976A publication Critical patent/JPH097976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材フィルム上に粘着剤層を有してなる半導
体ウエハ固定用粘着テープにおいて、前記基材フィルム
が、融点が60〜80℃のアイオノマー樹脂を含む層を
少なくとも1層有してなる半導体ウエハ固定用粘着テー
プ。 【効果】 ピックアップ工程でのエキスパンド率の増大
によるチップ間隔の拡張にも難なく対応でき、その後の
収納ミスを起こすこともない。より広いチップ間隔を要
求され、エキスパンド時に押し下げ量を増やしたとして
も、エキスパンド開放後に熱風をあてることによりエキ
スパンドで生じたたるみを十分に除去して、もとの状態
に復元することができ、収納カセットへの収納ミスの発
生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体ウエハをチップ状
にダイシング加工する際に用いられる半導体ウエハ固定
用粘着テープ、いわゆるダイシングテープに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
回路パターンの形成された半導体ウエハのダイシング、
ピックアップ工程には、ウエハを放射線硬化性粘着テー
プにより固定して行う方式が提案されている。この方式
において半導体チップはマウント工程に移されるまで
に、半導体ウエハを粘着シートに貼着、固定した状態で
チップ状にダイシングされ、洗浄の後エキスパンド、ピ
ックアップの工程に移される。この方式は、ダイシング
工程の際にチップの飛散を防止するために粘着剤は強接
着性とし、その後放射線等を照射し、放射線硬化性化合
物を硬化させることで粘着剤層のウエハ固定粘着力を著
しく低下させチップをピックアップしやすくする方式で
ある。この場合、ダイシングはウエハの切残しのないフ
ルカット方式が一般に用いられる。また、その他に、ダ
イシング後、放射線を照射せずにそのままピックアップ
工程に移される方式も広く知られており、この方式では
粘着剤は放射線硬化性の性質を有する必要はない。この
場合、ダイシングの際にはウエハに切残しを持たせるセ
ミフルカットやハーフカット方式を用い、チップの飛散
を防ぐ。さらに、ダイシングの後、裏面からブレーキン
グを行い、チップを完全分離したのちピックアップ工程
に移す。ピックアップ工程を終えると、粘着テープに対
する伸長が開放され、テープは金属状フレームに貼り付
けられたまま、ドライヤーにより熱風をあてるなどした
後、幅1〜1.5mm程度のカセットに収納される。
【0003】次に、上記工程を図面に従って説明する
と、図1に示す半導体ウエハ固定用の粘着テープ1は、
基材フィルム3の片側面上に粘着剤層2を有してなり、
図2に示すように粘着剤層2上にウエハ5が貼着、固定
されて以後の工程に用いられる。エキスパンド工程は、
図3及び図4に示される。図3に示すように、ダイシン
グ後のウエハ5が接着した粘着テープ1の端部を金属状
フレーム6に貼り付け、図4に縦断面図で示したように
リング又はテーブル状の固定治具7で固定し、金属状フ
レーム6に貼り付けられた粘着テープ1をフレームごと
押し下げて粘着テープ1を引き伸ばし、チップ5’を互
いに離間させ、チップ5’の間隔を広げる。ピックアッ
プ工程は、図5に示される。ダイシングされたウエハチ
ップ5’が貼着されたシート状の粘着テープ1をエキス
パンドすることによりチップ間隔を広げた状態で保持さ
れており、このウエハチップ5’にピックアップ用のピ
ン9を突き刺して行われる。ピックアップ終了後、図6
に示すように、粘着テープの伸長が開放され、粘着テー
プを貼り付けたフレーム11は収納用カセットに収納さ
れる。このフレーム11は、連続的にフレーム収納用カ
セット10に収納される。このとき、収納用カセット1
0において粘着テープ1枚の収納幅は約1〜1.5mm
程度と非常に狭いため、エキスパンド開放後に粘着テー
プにたるみが生じていると収納の際に引っ掛かりを生
じ、収納ミスが発生する。図3に示したように、エキス
パンド工程時においては、粘着テープ1は高応力で押し
下げられる。このため、粘着テープ1と固定治具7の端
部との接触部分8がエキスパンド工程前には有していた
ゴム状弾性を失ってしまい、その結果、接触部分8のみ
が局所的に伸張し基材フィルム厚が非接触部分に比べ著
しく薄くなる現象、すなわちネッキング現象を起こして
しまう。このような場合、エキスパンド開放後も粘着テ
ープ1はたるみを生じたままとなり、収納用カセット1
0にうまく収納できない。そこで、収納の前に、熱風を
あてるなどしてテープを収縮させ、たるみを除去する処
置が施されるが、工程上、温度、時間に制約があり、十
分に収縮させることは困難であった。
【0004】従来、半導体用粘着シートの基材フィルム
に用いられる重合体としては、ポリエチレン系の2元共
重合体等が広く知られており、エチレン−酢酸ビニル、
エチレン−メタクリル酸、エチレン−アクリル酸メチ
ル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等の例が挙げ
られる。これらの重合体は伸張性には富むが、ネッキン
グを生じやすく、熱風をあてても元の状態に復元する度
合いも少ない。このような問題点を解決するために、特
公平1−49754号記載の架橋フィルムを用いる技術
が提案されている。しかしながら最近では、ピックアッ
プ工程において、より広いチップ間隔が要求されること
が多くなってきており、エキスパンド時に押し下げる距
離をより長くすることで粘着テープの引き伸ばし率を高
め、チップ間隔を広げるという手法がとられている。し
かし、粘着テープと固定治具の端部との接触部分(図4
の8)において、より高応力がかかるため、ネッキング
現象はより顕著に現れ、前記のような架橋フィルムを用
いた場合でも、ドライヤーで熱風をかけた後も十分にた
るみを除去できないという問題があった。したがって本
発明は、引き伸ばし率の増大によるチップ間隔の拡張に
対応でき、エキスパンドによって生じたたるみが熱風吹
き付けによって十分に除去でき、ピックアップ終了後の
カセット収納時に収納ミスの発生しない半導体ウエハ固
定用粘着テープを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的に鑑み
てなされたものであり、(1)基材フィルム上に粘着剤
層を有してなる半導体ウエハ固定用粘着テープにおい
て、前記基材フィルムが、融点60〜80℃のアイオノ
マー樹脂を含む層を少なくとも1層有してなることを特
徴とする半導体ウエハ固定用粘着テープ、(2)基材フ
ィルム上に粘着剤層を有してなる半導体ウエハ固定用粘
着テープにおいて、前記基材フィルムが、融点60〜8
0℃のアイオノマー樹脂を60wt%以上含む層を少な
くとも1層有してなることを特徴とする半導体ウエハ固
定用粘着テープ、及び(3)融点60〜80℃のアイオ
ノマー樹脂を含む層の厚みが基材フィルムの厚みの50
%以上であることを特徴とする(1)又は(2)項記載
の半導体ウエハ固定用粘着テープを提供するものであ
る。
【0006】一般的にはアイオノマー樹脂とはエチレン
−メタクリル酸共重合体の金属配向性樹脂のことを指し
ていうが、本発明において基材フィルムに用いられるア
イオノマー樹脂は、この他にエチレン−アクリル酸共重
合体系、あるいはエチレン−メタクリル酸及びエチレン
−アクリル酸に第3成分として例えばアクリル酸エステ
ルやメタクリル酸エステル等を重合させた3元体、さら
にはそれ以上の多元共重合体の金属配向性樹脂も含まれ
る。すなわち、広義におけるカルボキシル基を有する多
元共重合体の金属配向性樹脂のことを言う。具体的に
は、エチレン−アクリル酸アイオノマー、エチレン−メ
タクリル酸アイオノマー、エチレン−メタクリル酸−メ
タクリル酸プロピルアイオノマー、エチレン−メタクリ
ル酸−メタクリル酸ブチルアイオノマー、エチレン−メ
タクリル酸−メタクリル酸ヘキシルアイオノマー、エチ
レン−アクリル酸−アクリル酸2−メチルプロピルアイ
オノマー、エチレン−メタクリル酸−アクリル酸2−メ
チルプロピルアイオノマー、エチレン−メタクリル酸−
メタクリル酸2−メチルブチルアイオノマー、エチレン
−メタクリル酸−メタクリル酸2−エチルブチルアイオ
ノマー、エチレン−メタクリル酸−メタクリル酸2−メ
チルヘキシルアイオノマー等が挙げられる。
【0007】本発明に用いられるアイオノマー樹脂は融
点60〜80℃、好ましくは65〜75℃である。粘着
テープの加熱をドライヤー等の熱風によって行う際、融
点が80℃を超えるものでは溶融状態に近づけるのが困
難となり、十分な効果を期待できない。また、フルカッ
トダイシングの際には、基材フィルムも切り込むことと
なりダイシング刃のせん断熱がかかる。この際、冷却水
により冷却はされるが、融点が低すぎる場合には一時的
に溶融状態に近づくため、チップの欠け等の不具合を生
じる恐れがある。さらに、このアイオノマー樹脂と他の
汎用重合体とをブレンドして用いてもよい。この場合、
アイオノマー樹脂の配合比率を、好ましくは60wt%
以上、さらに好ましくは80wt%以上とする。この汎
用重合体としては、ポリオレフィン系やエラストマー系
等の重合体等を用いることができる。具体的には、ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン
系共重合体、ポリプロピレン、ポリブチレン、前記以外
のアイオノマー、ポリブタジエン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペ
ンテン、ポリウレタン等の汎用重合体が使用可能で、要
求特性、コスト等の点に応じて樹脂の種類を選択するこ
とができる。
【0008】また、この基材フィルムは、アイオノマー
樹脂を含む層を少なくとも1層有するものであり、これ
は、上記の汎用重合体の層との多層構造にしてもよい。
この場合、アイオノマー樹脂を含む層の厚みは、基材フ
ィルム全体の厚みの50%以上とすることが好ましく、
60%以上がさらに好ましい。アイオノマー樹脂を含む
層の厚みが薄すぎては、目的とするたるみの復元が十分
に行われない。多層構造にする場合、層配列については
特に制限はなく、要求特性に応じて任意に選択可能であ
るが、アイオノマー樹脂を含む層を中心部の層にするの
が好ましい。また、各層の強度の違いによる基材フィル
ムの破断等を防ぐため、各層を熱融着させて多層にする
のが望ましい。この基材フィルムの厚みは、通常100
〜300μmである。また、アイオノマー樹脂に存在す
る金属イオンは両側又は周辺のカルボキシル基によって
電気的に配向、固定されているため、金属イオンの移行
によりチップが金属汚染される恐れは通常ないが、基材
フィルムを、アイオノマー樹脂を含む層と粘着剤層との
間に汎用重合体の層を設けた多層構造とすることによ
り、この懸念を完全に払拭することができる。
【0009】本発明における粘着剤層には、ピックアッ
プの方式に応じて、放射線で硬化するもの、しないも
の、いずれを使用してもよい。本明細書において、放射
線とは紫外線のような光線、又は電子線などの電離性放
射線を意味する。放射線照射により粘着力を低下させピ
ックアップを行う方式の場合、放射線硬化性化合物を含
む粘着剤が用いられる。このような粘着剤としては、通
常の粘着剤が使用可能である。例えば、アクリル系粘着
剤100重量部に対し、炭素−炭素二重結合を有するシ
アヌレート化合物及びイソシアヌレート化合物の群の中
から選ばれた少なくとも一種の化合物10〜200重量
部と炭素−炭素二重結合を二個有する直鎖状のポリエス
テル又はポリオール系ウレタンアクリレート化合物5〜
100重量部とを含有する粘着剤を用いると、放射線照
射後の粘着剤層のゴム状弾性を維持することができるた
め、放射線照射後における粘着テープのゴム状弾性(柔
軟性)を維持する効果が大きい。さらに、光重合開始
剤、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチ
ルベンジンエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケト
ン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、
ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベ
ンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロ
パン等を粘着剤層に添加すると硬化反応時間又は放射線
照射量が少なくても効率よく硬化反応を進行させ、チッ
プの固定粘着力を低下させることができる。また、必要
に応じて放射線照射後の固定粘着力を良好に低下させる
ため放射線硬化性のシリコンアクリレート又はシリコン
メタアクリレートあるいは被着体であるウエハの表面に
金属物質のコーティングされている特殊処理面に対して
も同様に固定粘着力を低下させるため、イオン封鎖剤等
を、またタッキファイアー、粘着調整剤、界面活性剤等
あるいはその他の改質剤及び慣用成分を配合することが
できる。
【0010】放射線を照射しないでピックアップ工程に
移される方式の場合、粘着剤層としては従来公知のもの
が広く使用可能で、例えばアクリル系粘着剤等が用いら
れる。具体的には、アクリル酸エステルを重合体構成単
位とする重合体及びアクリル酸エステル系共重合体等の
アクリル系重合体、あるいは官能性単量体との共重合
体、及びこれら重合体の混合物が挙げられる。これらの
重合体の分子量としては50万〜100万程度の高分子
量のものが好ましい。この粘着剤層の厚みは通常5〜2
0μmである。
【0011】
【作用】本発明の、半導体ウエハ固定用粘着テープのた
るみ状態復元の作用については、まだ明らかではない
が、次のように推測される。アイオノマー樹脂の常温に
おける分子構造は、カルボキシル基が樹脂中に存在する
金属イオンに対して電気的に配向し、ポリエチレン鎖が
擬似的に橋渡しされたような構造をとっており、さら
に、この金属イオンで擬似的に橋渡しされた部分は熱に
対して可逆的な性質を持っている。すなわち、加熱され
て溶融状態に近づくと、カルボキシル基の金属イオンへ
の配向は開放され、常温では擬似的に橋渡しされていた
部分は消失する。しかし、この状態から常温に戻ると、
再びカルボキシル基は金属イオンに配向し元の常温での
構造に復元していく。この分子構造上の熱可逆的な性質
によって、たるみが除去できるものと考えられる。つま
り、エキスパンド時の押し下げにより基材フィルムが歪
んだ状態においても、カルボキシル基は金属イオンへ配
向している。それが、エキスパンド開放後にドライヤー
で熱風をあてる等の加熱により溶融状態に近づき、一旦
金属イオンによる擬似的な橋渡しは開放される。加熱が
終了し、常温に戻るにつれ、徐々に橋渡しされた部分が
再形成し、元の構造に戻る。その結果、エキスパンドに
より生じた歪みは除去され、たるみはなくなる。このよ
うなことから、より広いチップ間隔を要求され、エキス
パンド時の押し下げ量を増やし、その結果顕著なたるみ
が生じたとしても、テープのたるみは完全に除去される
結果となる。一般に架橋樹脂と呼ばれるような、共有結
合により架橋が形成されているタイプのものは、熱可塑
性の性質は持たず、上記のような熱可逆的な現象はな
い。従って、十分にたるみを除去できるフィルムとする
のは困難である。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるもの
ではない。押出成形加工により下記の組成、層構造の基
材フィルムを得、そのフィルムの片側面にコロナ処理を
施し、コロナ処理面にコンマコータを用いて下記の粘着
剤A又はBを塗工し、粘着テープを得た。その際、基材
フィルムの厚みはすべて100μmとし、粘着剤の厚み
は10μmになるように塗布し、粘着テープとしての全
厚はそれぞれ110μmとした。なお、基材フィルムに
用いた樹脂の商品名等は後にまとめて(注)として示し
た。粘着テープの使用試験は、図2〜図6に示す工程に
従い、次のようにして行った。粘着テープを金属フレー
ムに貼り付け、粘着テープの粘着剤層側に5インチのシ
リコンウエハを貼着し、ダイシングソーによりそのシリ
コンウエハを5×5mm2 のチップ状にダイシングした
(図2、3)。そのダイシングされたチップが貼着され
た粘着テープを、フレームごとピックアップ用の装置に
取り付け、20mmのストロークで押し下げエキスパン
ドした(図4)。そのエキスパンド状態にて、約30分
間で全チップをピックアップしてテープ上から取り除
き、その後エキスパンド状態を開放し通常のドライヤー
を用い、30cm離した距離から、30秒間粘着テープ
の全面に熱風をあてた(図5)。
【0013】たるみの判定は、ドライヤーの熱風をあて
た時点でフレームごと取り出し、水平に浮かせた状態
で、フレームの最下部から粘着テープのたるみの最も大
きい部分までの縦軸方向の変位を測定し、それをたるみ
量とした(図6)。収納性の判定は、たるみ量測定の後
に幅1.3mmのフレーム収納用カセットに収納し引っ
掛かり具合を観た。引っ掛かりが全くなく収納可能なも
のは○、収納時に引っ掛かりを生じ収納不可能なものは
×とした。
【0014】粘着剤としては次のもとを用いた。 粘着剤A:アクリル系粘着剤 100重量部 イソシアヌレート化合物 80重量部 ウレタンアクリレート化合物 20重量部 光重合開始剤 1重量部 粘着剤B:アクリル系粘着剤
【0015】実施例1 基材フィルム エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチルプロ
ピル)Zn2+アイオノマー樹脂(融点71℃)1) 粘着剤 粘着剤A
【0016】実施例2 基材フィルム エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチルプロ
ピル)Zn2+アイオノマー樹脂(融点71℃)1) 粘着剤 粘着剤B
【0017】実施例3 基材フィルム エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチルプロ
ピル)Zn2+アイオノマー樹脂(融点71℃)1)65w
t%及びエチレン−酢酸ビニル共重合体2)35wt%の
ブレンド物 粘着剤 粘着剤B
【0018】実施例4 基材フィルム(3層構造) 中心層:エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メ
チルプロピル) Zn2+アイオノマー樹脂(融点71℃)1) 両側層:低密度ポリエチレン3) 中心層の厚さを層全体の70%とした。 粘着剤 粘着剤B
【0019】実施例5 基材フィルム(3層構造) 中心層:エチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メ
チルプロピル) Zn2+アイオノマー樹脂(融点71℃)1)80wt%及
びエチレン−酢酸ビニル共重合体2)20wt%ブレンド
物 両側層:低密度ポリエチレン3) 中心層の厚さを層全体の80%とした。 粘着剤 粘着剤B
【0020】比較例1 基材フィルム エチレン−酢酸ビニル共重合体2) 粘着剤 粘着剤A
【0021】比較例2 基材フィルム エチレン−アクリル酸エチル共重合体4) 粘着剤 粘着剤B
【0022】比較例3 基材フィルム 架橋ポリエチレン5) 粘着剤 粘着剤B
【0023】比較例4 基材フィルム エチレン−メタクリル酸系Zn2+アイオノマー樹脂(融
点99℃)6) 粘着剤 粘着剤B
【0024】比較例5 基材フィルム エチレン−メタクリル酸系Zn2+アイオノマー樹脂(融
点91℃)7) 粘着剤 粘着剤A
【0025】比較例6 基材フィルム エチレン−メタクリル酸Zn2+アイオノマー樹脂(融点
85℃)8) 粘着剤 粘着剤B
【0026】 1)三井デュポン・ポリケミカル製 ハイミランAM7316(融点71℃) 2)東ソー製 ウルトラセンUE515F 3)日本石油化学製 レクスロンF312 4)日本石油化学製 レクスロンA3050 5)3)を電子線により架橋し、架橋ポリエチレンとした。 6)三井デュポン・ポリケミカル製 ハイミランH1652(融点99℃) 7)三井デュポン・ポリケミカル製 ハイミランH1650(融点91℃) 8)三井デュポン・ポリケミカル製 ハイミランH1855(融点85℃)
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の半導体ウエハ固定用粘着テープ
は、ピックアップ工程でのエキスパンド率の増大による
チップ間隔の拡張にも難なく対応でき、その後の収納ミ
スを起こすこともない。すなわち、より広いチップ間隔
を要求され、エキスパンド時に押し下げ量を増やしたと
しても、エキスパンド開放後に熱風をあてることにより
エキスパンドで生じたたるみを十分に除去して、もとの
状態に復元することができ、収納カセットへの収納ミス
の発生を防止することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体ウエハ固定用の粘着テープの縦断面図で
ある。
【図2】半導体ウエハ固定用の粘着テープにウエハを貼
着した状態を示す縦断面図である。
【図3】エキスパンド工程において粘着テープをフレー
ムで固定した状態を示す縦断面図である。
【図4】エキスパンド工程において粘着テープが引き伸
ばされた状態を示す縦断面図である。
【図5】ピックアップ工程を示す一部縦断面図である。
【図6】フレームのカセット収納工程を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 粘着テープ 2 粘着剤層 3 基材フィルム 5 ウエハ 5’ウエハチップ 6 フレーム 7 固定治具 8 粘着テープと固定治具の端部との接触部分 9 ピックアップピン 10 フレーム収納用カセット 11 粘着テープ付フレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に粘着剤層を有してなる
    半導体ウエハ固定用粘着テープにおいて、前記基材フィ
    ルムが、融点60〜80℃のアイオノマー樹脂を含む層
    を少なくとも1層有してなることを特徴とする半導体ウ
    エハ固定用粘着テープ。
  2. 【請求項2】 基材フィルム上に粘着剤層を有してなる
    半導体ウエハ固定用粘着テープにおいて、前記基材フィ
    ルムが、融点60〜80℃のアイオノマー樹脂を60w
    t%以上含む層を少なくとも1層有してなることを特徴
    とする半導体ウエハ固定用粘着テープ。
  3. 【請求項3】 融点60〜80℃のアイオノマー樹脂を
    含む層の厚みが基材フィルムの厚みの50%以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体ウエハ固
    定用粘着テープ。
JP17970095A 1995-06-23 1995-06-23 半導体ウエハ固定用粘着テープ Pending JPH097976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17970095A JPH097976A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 半導体ウエハ固定用粘着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17970095A JPH097976A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 半導体ウエハ固定用粘着テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH097976A true JPH097976A (ja) 1997-01-10

Family

ID=16070352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17970095A Pending JPH097976A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 半導体ウエハ固定用粘着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH097976A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031535A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 粘着シートおよびそれを用いた電子部品の製造方法。
JP2007088240A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウェハダイシング用粘着テープ
JP2010182761A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウエハ加工用フィルム及びその基材フィルム
US8236416B2 (en) 2005-12-07 2012-08-07 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Adhesive sheet and process for producing electric components using the sheet
KR20210029792A (ko) 2018-08-08 2021-03-16 미츠이·다우 폴리케미칼 가부시키가이샤 다이싱 필름 기재용 수지 조성물, 다이싱 필름 기재 및 다이싱 필름

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031535A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Denki Kagaku Kogyo Kk 粘着シートおよびそれを用いた電子部品の製造方法。
JP2007088240A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウェハダイシング用粘着テープ
JP4609852B2 (ja) * 2005-09-22 2011-01-12 古河電気工業株式会社 半導体ウェハダイシング用粘着テープ
US8236416B2 (en) 2005-12-07 2012-08-07 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Adhesive sheet and process for producing electric components using the sheet
JP2010182761A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウエハ加工用フィルム及びその基材フィルム
KR20210029792A (ko) 2018-08-08 2021-03-16 미츠이·다우 폴리케미칼 가부시키가이샤 다이싱 필름 기재용 수지 조성물, 다이싱 필름 기재 및 다이싱 필름

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4447280B2 (ja) 表面保護用シートおよび半導体ウエハの研削方法
US6958256B2 (en) Process for the back-surface grinding of wafers
TW200421552A (en) Dicing/die-bonding film, method of fixing chipped work and semiconductor device
TWI664078B (zh) Mask integrated surface protection film
JP2008021871A (ja) 被加工物の加工方法
JP4993662B2 (ja) ダイシング用粘着シート、及びそれを用いたダイシング方法
JP3340979B2 (ja) ダイシング用粘着シート
JP2005048039A (ja) 半導体ウエハ面保護用粘着テープ
JP2019176021A (ja) 半導体チップの製造方法、表面保護テープ
KR101040504B1 (ko) 반도체웨이퍼의 보호구조, 반도체웨이퍼의 보호방법, 이들에 이용하는 적층보호시트 및 반도체웨이퍼의 가공방법
JP3398245B2 (ja) 半導体ウエハ表面保護用粘着テープの使用方法
JP7062654B2 (ja) ステルスダイシング用粘着シートおよび半導体装置の製造方法
CN109997218B (zh) 隐形切割用粘着片
JP5534690B2 (ja) ダイシングテープ
JPH097976A (ja) 半導体ウエハ固定用粘着テープ
JP3326195B2 (ja) 半導体ウエハ固定用粘着テープ
JP4833706B2 (ja) 耐熱性表面保護テープおよび半導体ウェハの加工方法
JP4737622B2 (ja) クリーニング機能付搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法
JP3524158B2 (ja) 半導体ウエハ固定用粘着テープ
JP2662033B2 (ja) 放射線硬化性粘着テープ
JP7042271B2 (ja) ステルスダイシング用粘着シートおよび半導体装置の製造方法
JPWO2020110548A1 (ja) プラズマダイシング用ダイシングシート
KR20190080862A (ko) 스텔스 다이싱용 점착 시트
WO2022019166A1 (ja) 電子装置の製造方法
KR20230031941A (ko) 전자 장치의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302