JPH097898A - 電気二重層コンデンサ用電解液 - Google Patents
電気二重層コンデンサ用電解液Info
- Publication number
- JPH097898A JPH097898A JP7156257A JP15625795A JPH097898A JP H097898 A JPH097898 A JP H097898A JP 7156257 A JP7156257 A JP 7156257A JP 15625795 A JP15625795 A JP 15625795A JP H097898 A JPH097898 A JP H097898A
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- Japan
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- electric double
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- ammonium salt
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 分極性電極と電解液との界面で形成される電
気二重層を利用するコンデンサに用いられる電解液にお
いて、総炭素数が４の脂肪族モノカルボン酸エステル
（ａ）１０〜５０重量％と、プロピレンカーボネート
（ｂ）９０〜５０重量％を含有する非水系溶媒に、溶質
の四級アンモニウム塩が溶解されてなる電気二重層コン
デンサ用電解液。 【効果】 電気伝導率の高い電解液である。
気二重層を利用するコンデンサに用いられる電解液にお
いて、総炭素数が４の脂肪族モノカルボン酸エステル
（ａ）１０〜５０重量％と、プロピレンカーボネート
（ｂ）９０〜５０重量％を含有する非水系溶媒に、溶質
の四級アンモニウム塩が溶解されてなる電気二重層コン
デンサ用電解液。 【効果】 電気伝導率の高い電解液である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器のメモリー
バックアップ用や大電流を必要とする電気自動車などの
パワー用として用いられる電気二重層コンデンサに使用
される電気伝導率の高い電解液に関する。
バックアップ用や大電流を必要とする電気自動車などの
パワー用として用いられる電気二重層コンデンサに使用
される電気伝導率の高い電解液に関する。
【０００２】
【従来の技術】電気二重層コンデンサは、分極性電極と
電解液との界面に生成する電気二重層に電荷を蓄積する
素子である（特開平７−７４０５９号）。通常、電気二
重層コンデンサは活性炭粒子をプレス成形したり、適当
なバインダーと練り合わせたものを集電体金属上に塗布
したり、あるいは、活性炭素繊維上にアルミニウムをプ
ラズマ溶射したものを分極性電極として用い、この２つ
の分極性電極を電解液とセパレータを介して対向させ、
ケースの中に密封させた構造を有する。
電解液との界面に生成する電気二重層に電荷を蓄積する
素子である（特開平７−７４０５９号）。通常、電気二
重層コンデンサは活性炭粒子をプレス成形したり、適当
なバインダーと練り合わせたものを集電体金属上に塗布
したり、あるいは、活性炭素繊維上にアルミニウムをプ
ラズマ溶射したものを分極性電極として用い、この２つ
の分極性電極を電解液とセパレータを介して対向させ、
ケースの中に密封させた構造を有する。
【０００３】この種の電気二重層コンデンサに使用され
る電解液には、硫酸あるいは水酸化カリウム水溶液など
の水系電解液とプロピレンカーボネートなどの有機溶媒
に四級アンモニウム塩などを溶解した非水系電解液が特
公昭５５−４１０１５号公報に示されている。水系電解
液は電気伝導率は高いが、分解電圧が低いので、耐電圧
の高い素子を得るためには積層直列化する必要があり、
小型化に難点があった。一方、非水系電解液は分解電圧
が高いので小型化できる長所はあるが、電気伝導率が低
いので素子の内部抵抗が高くなり、大電流が取り出せな
いという欠点を有していた。
る電解液には、硫酸あるいは水酸化カリウム水溶液など
の水系電解液とプロピレンカーボネートなどの有機溶媒
に四級アンモニウム塩などを溶解した非水系電解液が特
公昭５５−４１０１５号公報に示されている。水系電解
液は電気伝導率は高いが、分解電圧が低いので、耐電圧
の高い素子を得るためには積層直列化する必要があり、
小型化に難点があった。一方、非水系電解液は分解電圧
が高いので小型化できる長所はあるが、電気伝導率が低
いので素子の内部抵抗が高くなり、大電流が取り出せな
いという欠点を有していた。
【０００４】また、電気二重層コンデンサ用の非水系電
解液として、プロピレンカーボネート溶媒に溶質のホウ
フッ化四級アンモニウム塩（棚橋ら、電気化学、５６
巻、８９２頁、１９８８年）あるいはホウフッ化四級ホ
スホニウム塩（平塚ら、電気化学、５９巻、２０９頁、
１９９１年）を溶解したものが実用化されている。しか
し、これら電解液の電気伝導率および電気化学的安定性
はまだ充分でなく、高い電気伝導率および電気化学的安
定性を有する電解液の開発が望まれている。
解液として、プロピレンカーボネート溶媒に溶質のホウ
フッ化四級アンモニウム塩（棚橋ら、電気化学、５６
巻、８９２頁、１９８８年）あるいはホウフッ化四級ホ
スホニウム塩（平塚ら、電気化学、５９巻、２０９頁、
１９９１年）を溶解したものが実用化されている。しか
し、これら電解液の電気伝導率および電気化学的安定性
はまだ充分でなく、高い電気伝導率および電気化学的安
定性を有する電解液の開発が望まれている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高い電気伝導
率と電気化学的安定性を示す電気二重層コンデンサ用電
解液を提供することを目的とする。
率と電気化学的安定性を示す電気二重層コンデンサ用電
解液を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は分極性電極と電
解液との界面で形成される電気二重層を利用するコンデ
ンサに用いられる電解液において、式（Ｉ）で示される
総炭素数が４の脂肪族モノカルボン酸エステル（ａ）１
０〜５０重量％
解液との界面で形成される電気二重層を利用するコンデ
ンサに用いられる電解液において、式（Ｉ）で示される
総炭素数が４の脂肪族モノカルボン酸エステル（ａ）１
０〜５０重量％
【化２】Ｒ1 ＣＯＯＲ2 （Ｉ） （式中、Ｒ1 は水素あるいは炭素数が１または２の飽和
アルキル基であり、Ｒ2は、炭素数が１〜３の直鎖ある
いは分岐鎖の飽和アルキル基である。）と、プロピレン
カーボネート（ｂ）９０〜５０重量％を含有する非水系
溶媒に、溶質の四級アンモニウム塩が溶解されてなる電
気二重層コンデンサ用電解液を提供するものである。
アルキル基であり、Ｒ2は、炭素数が１〜３の直鎖ある
いは分岐鎖の飽和アルキル基である。）と、プロピレン
カーボネート（ｂ）９０〜５０重量％を含有する非水系
溶媒に、溶質の四級アンモニウム塩が溶解されてなる電
気二重層コンデンサ用電解液を提供するものである。
【０００７】
【作用】高誘電率溶媒のプロピレンカーボネートに低粘
度溶媒の脂肪族モノカルボン酸エステルを混合し、溶質
の四級アンモニウム塩のイオン解離度を余り低下させる
ことなく、イオン移動度を向上させることにより、電気
伝導率の高い電解液を得ることができる。
度溶媒の脂肪族モノカルボン酸エステルを混合し、溶質
の四級アンモニウム塩のイオン解離度を余り低下させる
ことなく、イオン移動度を向上させることにより、電気
伝導率の高い電解液を得ることができる。
【０００８】（発明の概要）脂肪族モノカルボン酸エステル（ａ） 溶媒として使用する前式（Ｉ）で示される脂肪族モノカ
ルボン酸エステル（ａ）の具体例としては、ギ酸プロピ
ル、ギ酸イソプロピル、酢酸エチル、プロピオン酸メチ
ルを例示することができる。これらは単独で、又は二種
以上併用して用いられる。混合溶媒 混合溶媒は１０〜５０重量％、好ましくは２０〜４０重
量％の脂肪族モノカルボン酸エステル（ａ）と９０〜５
０重量％、好ましくは８０〜６０重量％プロピレンカー
ボネート（ｂ）よりなる。混合溶媒中に占める脂肪族モ
ノカルボン酸エステルの量が１０重量％未満では電気伝
導率の向上が望めず、逆に５０重量％を越えると溶質の
析出が見られる。
ルボン酸エステル（ａ）の具体例としては、ギ酸プロピ
ル、ギ酸イソプロピル、酢酸エチル、プロピオン酸メチ
ルを例示することができる。これらは単独で、又は二種
以上併用して用いられる。混合溶媒 混合溶媒は１０〜５０重量％、好ましくは２０〜４０重
量％の脂肪族モノカルボン酸エステル（ａ）と９０〜５
０重量％、好ましくは８０〜６０重量％プロピレンカー
ボネート（ｂ）よりなる。混合溶媒中に占める脂肪族モ
ノカルボン酸エステルの量が１０重量％未満では電気伝
導率の向上が望めず、逆に５０重量％を越えると溶質の
析出が見られる。
【０００９】溶質 溶質として用いられる四級アンモニウム塩としては、ホ
ウフッ化トリエチルメチルアンモニウムおよびリンフッ
化トリエチルメチルアンモニウムがあり、これらは単独
で、または二種混合して用いられる。電解液中に占める
溶質の四級アンモニウム塩の溶解量は、０．５〜２．０
モル濃度（ｍｏｌ／ｌ）である。
ウフッ化トリエチルメチルアンモニウムおよびリンフッ
化トリエチルメチルアンモニウムがあり、これらは単独
で、または二種混合して用いられる。電解液中に占める
溶質の四級アンモニウム塩の溶解量は、０．５〜２．０
モル濃度（ｍｏｌ／ｌ）である。
【００１０】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明を更に具体
的に説明する。 実施例１ ４０重量％のプロピオン酸メチルと６０重量％のプロピ
レンカーボネートとの混合溶媒に、１モル濃度のホウフ
ッ化トリエチルメチルアンモニウムを溶解し、減圧加熱
によって脱水（３０ｐｐｍ以下）し電解液を得た。この
電解液の２５℃における電気伝導率は１５．５ｍＳ／ｃ
ｍであった。また、グラッシーカーボン電極を用い、、
５ｍＶ／ｓｅｃの走査電位速度で、分極測定をした時に
１ｍＡ／ｃｍ2 の電流が流れる時の分解電位は飽和カロ
メル参照電極（ＳＣＥ）に対し、還元側−３．０Ｖ、酸
化側＋３．４Ｖであった。
的に説明する。 実施例１ ４０重量％のプロピオン酸メチルと６０重量％のプロピ
レンカーボネートとの混合溶媒に、１モル濃度のホウフ
ッ化トリエチルメチルアンモニウムを溶解し、減圧加熱
によって脱水（３０ｐｐｍ以下）し電解液を得た。この
電解液の２５℃における電気伝導率は１５．５ｍＳ／ｃ
ｍであった。また、グラッシーカーボン電極を用い、、
５ｍＶ／ｓｅｃの走査電位速度で、分極測定をした時に
１ｍＡ／ｃｍ2 の電流が流れる時の分解電位は飽和カロ
メル参照電極（ＳＣＥ）に対し、還元側−３．０Ｖ、酸
化側＋３．４Ｖであった。
【００１１】比較例１ 実施例１において、混合溶媒に代えてプロピレンカーボ
ネートを単独で用いる他は同様にして表１に示す物性の
電解液を得た。 比較例２ 実施例１において、ホウフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムに代えて、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム
を用いる他は同様にして電解液の調製を試みたが溶質は
完全に溶解しなかった。
ネートを単独で用いる他は同様にして表１に示す物性の
電解液を得た。 比較例２ 実施例１において、ホウフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムに代えて、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム
を用いる他は同様にして電解液の調製を試みたが溶質は
完全に溶解しなかった。
【００１２】実施例２ 実施例１において、プロピオン酸メチルとプロピレンカ
ーボネートの混合比を変化させた時の電解液の電気伝導
率の変化を図１に示した。 実施例３ 実施例１において、ホウフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムの代わりに、リンフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムを用いる他は同様にして表１に示す物性の電解液
を得た。
ーボネートの混合比を変化させた時の電解液の電気伝導
率の変化を図１に示した。 実施例３ 実施例１において、ホウフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムの代わりに、リンフッ化トリエチルメチルアンモ
ニウムを用いる他は同様にして表１に示す物性の電解液
を得た。
【００１３】実施例４〜５ 実施例１において、プロピオン酸メチルの代わりに、酢
酸エチルあるいはギ酸プロピルを用いる他は同様にして
表１に示す物性の電解液を得た。
酸エチルあるいはギ酸プロピルを用いる他は同様にして
表１に示す物性の電解液を得た。
【００１４】
【表１】
【００１５】
【発明の効果】電気伝導率の高い電解液である。
【図面の簡単な説明】
【図１】電解液中の混合溶媒（プロピオン酸メチルとプ
ロピレンカーボネート）中のプロピオン酸メチルの比率
と電気伝導率の相関を示す図である。
ロピレンカーボネート）中のプロピオン酸メチルの比率
と電気伝導率の相関を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項１】 分極性電極と電解液との界面で形成され
る電気二重層を利用するコンデンサに用いられる電解液
において、式（Ｉ）で示される総炭素数が４の脂肪族モ
ノカルボン酸エステル（ａ）１０〜５０重量％ 【化１】Ｒ1 ＣＯＯＲ2 （Ｉ） （式中、Ｒ1 は水素あるいは炭素数が１または２の飽和
アルキル基であり、Ｒ2は、炭素数が１〜３の直鎖ある
いは分岐鎖の飽和アルキル基である。）と、プロピレン
カーボネート（ｂ）９０〜５０重量％を含有する非水系
溶媒に、溶質の四級アンモニウム塩が溶解されてなる電
気二重層コンデンサ用電解液。 - 【請求項２】 四級アンモニウム塩がホウフッ化トリエ
チルメチルアンモニウムおよびリンフッ化トリエチルメ
チルアンモニウムから選ばれたものである請求項１記載
の電気二重層コンデンサ用電解液。 - 【請求項３】 電解液中に占める溶質の四級アンモニウ
ム塩の溶解量が０．５〜２．０モル濃度である請求項１
記載の電気二重層コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7156257A JPH097898A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 電気二重層コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7156257A JPH097898A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 電気二重層コンデンサ用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH097898A true JPH097898A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15623849
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7156257A Pending JPH097898A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 電気二重層コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH097898A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0867900A1 (en) * | 1997-03-24 | 1998-09-30 | Asahi Glass Company Ltd. | Electric double layer capacitor and electrolyte therefor |
| JP2009152405A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Sanyo Chem Ind Ltd | 電気化学キャパシタ用電解液及びこれを用いた電気化学キャパシタ |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP7156257A patent/JPH097898A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0867900A1 (en) * | 1997-03-24 | 1998-09-30 | Asahi Glass Company Ltd. | Electric double layer capacitor and electrolyte therefor |
| JP2009152405A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Sanyo Chem Ind Ltd | 電気化学キャパシタ用電解液及びこれを用いた電気化学キャパシタ |
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