JPH0976217A - 脱水プレス成型体及びその製造方法 - Google Patents

脱水プレス成型体及びその製造方法

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JPH0976217A
JPH0976217A JP23585295A JP23585295A JPH0976217A JP H0976217 A JPH0976217 A JP H0976217A JP 23585295 A JP23585295 A JP 23585295A JP 23585295 A JP23585295 A JP 23585295A JP H0976217 A JPH0976217 A JP H0976217A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築材料として用いた場合に必要十分な防火
性、強度及び加工性を有する脱水プレス成型体及びその
製造方法を提供すること。 【解決手段】 セメント30〜50重量部、スラグ35
〜60重量部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10
重量部、パルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部
及び補強繊維0.4〜1.5重量部からなるスラリーを
脱水プレス成型してなる脱水プレス成型体。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱水プレス成型体
及びその製造方法に関し、詳しくは、建築材料及び土木
材料として用いた場合に必要十分な防火性、強度及び加
工性を有する脱水プレス成型体、及びそのような脱水プ
レス成型体を容易に製造することができる脱水プレス成
型体の製造方法に関する。
【0001】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】石綿セ
メント板は、通常、セメント、石綿、抄造助剤としての
パルプ等を水に投入し、攪拌混合してスラリーを調整
し、このスラリーを抄造後プレス脱水した後、養生、硬
化させることにより得られる。
【0002】しかし、石綿は天然物であるため品質のバ
ラツキが大きく、従って、得られる石綿セメント板の品
質、特に強度にバラツキが生じることが多い。また、製
造された石綿セメント板に含まれる石綿の繊維が抄造方
向に配向するため、製造された石綿セメント板は、抄造
方向と抄造方向の直角方向とにおいて吸水時と乾燥時の
寸法変化率が異なり、製造後に反りが生じ易くなるとい
う問題があった。
【0003】そこで、上記問題を解決するため、石綿セ
メントを製造する際の石綿の代替材料としてシリカフラ
ワー、ワラストナイト、セピオライト等を、また、石綿
代替繊維として、耐アルカリガラス繊維、ビニロン繊
維、ロックウール繊維等を使用することが試みられてい
る。しかし、石綿の代替材料又は代替繊維として上記の
材料等を使用する場合の石綿セメント板の製造方法の条
件、特にプレス成型する際のスラリー濃度、プレス温度
等については文献に記載されていないのが実状である。
【0004】また、上記石綿代替材料又は石綿代替繊維
を用いて石綿セメント板を製造した場合、例えば、シリ
カフラワーを用いた場合には、ある程度の使用量まで上
げることにより、得られる石綿セメント板の寸法安定性
及び強度はある程度向上するが、使用量をそれ以上多く
すると、得られる石綿セメント板が緻密化し養生及び乾
燥後にクラックが発生し、強度の劣化が著しくなる。
【0005】また、プレス成型の条件については、上記
石綿代替材料又は石綿代替繊維を用いて石綿セメント板
を製造する場合のスラリー濃度を低くし過ぎると脱水時
間がかかり過ぎ、高くし過ぎるとスラリーの投入及びフ
ォーミングが上手く行えないために不良品を生産してし
まう。また、プレス成型の温度については、温度を高く
すると粘性が低くなり、スラリーの投入等が容易になる
が、高すぎるととセメントの水和反応が促進され、ゲル
水和物が生成し、粘性が高くなり、スラリーの流動性が
失われ強度低下を招くという問題があった。
【0006】従って、本発明の目的は、建築材料及び土
木材料として用いた場合に必要十分な防火性、強度及び
加工性を有する脱水プレス成型体及びその製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、セメント、スラグ、軽量骨剤、石膏、パル
プ、マイカ及び補強繊維よりなる特定の配合のスラリー
(以下、単にスラリーと称する)を脱水プレス成型して
なる脱水プレス成型体が上記目的を達成し得ることを知
見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、セメント30〜50重量部、スラグ35〜60重
量部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10重量部、
パルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部及び補強
繊維0.4〜1.5重量部からなるスラリーを脱水プレ
ス成型してなる脱水プレス成型体を提供するものであ
る。
【0009】また、本発明は、セメント30〜50重量
部、スラグ35〜60重量部、軽量骨材5〜15重量
部、石膏4〜10重量部、パルプ3〜6重量部、マイカ
1.5〜8重量部及び補強繊維0.4〜1.5重量部か
らなるスラリーを、固形分濃度25〜35%のスラリー
とし、該スラリーを35〜50℃の温度で脱水プレスす
ることを特徴とする脱水プレス成型体の製造方法を提供
することにより上記目的を達成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、先ず、本発明の脱水プレス
成型体について詳述する。本発明の脱水プレス成型体
は、スラグ35〜60重量部、セメント30〜50重量
部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10重量部、パ
ルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部及び補強繊
維0.4〜1.5重量部からなるスラリーを脱水プレス
成型してなるものである。
【0011】本発明において用いられるセメントとして
は、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラ
ンドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩
ポルトランドセメント、中庸ポルトランドセメント、白
色ポルトランドセメント、超速硬ポルトランドセメント
等のポルトランドセメント、膨張セメント、酸性燐酸塩
セメント、白硬性セメント、石灰スラグセメント、高炉
セメント、高硫酸塩スラグセメント、フライアッシュセ
メント、キーンスセメント、ポゾランセメント、アルミ
ナセメント、カルシウムアルミネート等が挙げられる。
本発明においては、上記セメントを単独で用いることも
でき又は二種以上を混合して用いることもできる。
【0012】本発明において用いられるスラグとして
は、例えば、高炉水砕スラグが挙げられる。上記スラグ
としては、ブレーン値が3500〜9000cm2 /gで
あるものが好ましく、4000〜8000cm2 /gであ
るものが更に好ましく用いられる。ブレーン値が350
0cm2 /g未満であると、反応性が低いため、得られる
脱水プレス成型体の強度が発現しにくく、9000cm2
/gを超えると得られる脱水プレス成型体が緻密化し加
工時に割れや破損を発生しやすいので、上記範囲内とす
るのが好ましい。尚、上記ブレーン値とはJIS R5
201(セメントの物理試験方法)により測定した値で
ある。
【0013】上記スラリーにおける上記セメントと上記
スラグとの配合割合は、上記セメント30〜50重量部
に対し、上記スラグ35〜60重量部であり、好ましく
は上記セメント35〜40重量部に対し、上記スラグ4
0〜50重量部である。上記スラグの配合割合が35重
量部未満であると、寸法変化率、特に収縮率が大きくな
り、60重量部を超えると強度発現が遅く目的とする強
度が得られない。
【0014】本発明において用いられる軽量骨材として
は、例えば、パーライト、シラスバルーン、珪藻土、発
泡ポリスチレン、発泡ポリプレン、ゾノトライト、トバ
モライト及び焼却灰等が挙げられる。本発明において
は、上記軽量骨材を単独で用いることもでき又は二種以
上を混合して用いることもできる。
【0015】上記スラリーにおける上記セメントと上記
軽量骨材との配合割合は、上記セメント30〜50重量
部に対し、上記軽量骨材5〜15重量部であり、好まし
くは上記セメント30〜50重量部に対し、上記軽量骨
材7〜10重量部である。上記軽量骨材の配合割合が5
重量部未満であると本来の目的の軽量化が困難となり硬
くもろいものとなり、15重量部を超えるとスラリー中
の材料分離が発生しやすく、強度低下を招く。
【0016】本発明において用いられる石膏としては、
例えば、天然石膏、排煙脱硫石膏、焼石膏、リン酸石膏
及びチタン石膏等が挙げられる。本発明においては、上
記石膏を単独で用いることもでき又は二種以上を混合し
て用いることもできる。
【0017】上記スラリーにおける上記セメントと上記
石膏との配合割合は、上記セメント30〜50重量部に
対し、上記石膏4〜10重量部であり、好ましくは上記
セメント30〜50重量部に対し、上記石膏5〜7重量
部である。上記石膏の配合割合が4重量部未満であると
目的とする強度が得られず、10重量部を超えると膨張
率が大きくなる欠点がある。
【0018】本発明において用いられるパルプとして
は、例えば、新聞古紙、亜硫酸パルプ、クラフトパル
プ、砕木パルプ、セミケミカルパルプ及び合成パルプ等
が挙げられる。本発明においては、上記パルプを単独で
用いることもでき又は二種以上を混合して用いることも
できる。
【0019】上記スラリーにおける上記セメントと上記
パルプとの配合割合は、上記セメント30〜50重量部
に対し、上記パルプ3〜6重量部であり、好ましくは上
記セメント30〜50重量部に対し、上記パルプ4〜5
重量部である。上記パルプの配合割合が3重量部未満で
あるとスラリー中の材料分離が起きやすく品質のバラツ
キが発生し、6重量部を超えると収縮率が大きくなる欠
点がある。
【0020】本発明において用いられるマイカとして
は、例えば、化学組成がK2Al4(Si3Al) 2O20(OH)4 のマス
コバイト(白色雲母)、K2Mg6(Si3Al)2O20(OH)4 のフロ
コバイト(金色雲母)等が挙げられる。上記マイカとし
ては、幅及び厚さがそれぞれ10〜100μmで且つ長
さが150μm〜4mmであるもの(アスペクト比が
1.5〜400)が好ましく、幅及び厚さがそれぞれ3
0〜80μmで且つ長さが300μm〜3mmであるも
の(アスペクト比が3.8〜38)が更に好ましく用い
られる。幅及び厚さ、長さが上記範囲未満であると石綿
代替材としてのマイカによる補強、寸法安定性、脱水濾
過性、耐凍結融解性及び耐衝撃性向上等の効果が得られ
にくく、上記範囲を超えるとスラリー攪拌及びポンプ圧
送中に折れてしまい、安定的に存在しなくなるので、上
記範囲内とするのが好ましい。本発明においては、上記
マイカを単独で用いることもでき又は二種以上を混合し
て用いることもできる。
【0021】上記スラリーにおける上記セメントと上記
マイカとの配合割合は、上記セメント30〜50重量部
に対し、上記マイカ1.5〜8重量部であり、好ましく
は上記セメント30〜50重量部に対し、上記マイカ2
〜7重量部である。上記マイカの配合割合が1.5重量
部未満であると上記同様石綿代替材料としての効果が得
られにくく、8重量部を超えるとコストアップになると
共に超えた分に見合う効果が得られない。
【0022】本発明において用いられる補強繊維として
は、例えば、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維(ナイロ
ン繊維)、耐アルカリガラス繊維及びカーボン繊維等が
挙げられる。上記繊維としては、径が8〜12μmで且
つ長さが3〜18mmであるアクリル繊維が好ましく、
径が8〜10μmで且つ長さが6〜12mmであるもの
が更に好ましく用いられる。径又は長さが上記範囲未満
であるとセメント等の硬化体との接着面積が小さい為、
拘束力がなく強度低下を招き、上記範囲を超えるとスラ
リーの流動性が著しく失われ、安定したフォーミングが
得られないので、上記範囲内とするのが好ましい。本発
明においては、上記補強繊維を単独で用いることもでき
又は二種以上を混合して用いることもできる。
【0023】上記スラリーにおける上記セメントと上記
補強繊維との配合割合は、上記セメント30〜50重量
部に対し、上記補強繊維0.4〜1.5重量部であり、
好ましくは上記セメント30〜50重量部に対し、上記
補強繊維0.6〜1.0重量部である。上記補強繊維の
配合割合が0.4重量部未満であると、優れた寸法安定
性、耐衝撃性が得られず硬くもろいものとなり、1.5
重量部を超えるとスラリーの流動性が著しく失われ、安
定したフォーミグが得られない。
【0024】また、本発明の成型プレス成型体には必要
に応じて流動化剤、減水剤、高分子凝集剤、熱可塑性樹
脂等の添加剤を添加することができる。これらの添加剤
の配合割合は、上記セメント30〜50重量部に対し
て、好ましくは0.01〜0.5重量部である。
【0025】上記の「脱水プレス成型体」の製造方法に
ついては後述する。
【0026】本発明の脱水プレス成型体の厚みは、一般
に8〜50mmであることが好ましく、10〜24mm
であることが更に好ましい。また、本発明の脱水プレス
成型体の比重は、一般に0.85〜1.40であること
が好ましく、0.9〜1.1であることが更に好まし
い。
【0027】本発明の脱水プレス成型体は、防火性、強
度及び加工性に優れており、住宅・非住宅の内外装材、
高速道路及びトンネルの防音壁材、護岸工事用及びプレ
キャスト製品の代替品等の建築材料及び土木材料等とし
て用いることができる。
【0028】次に、本発明の脱水プレス成型体の好まし
い製造方法である本発明の脱水プレス成型体の製造方法
について説明する。本発明の脱水プレス成型体の製造方
法は、セメント30〜50重量部、スラグ35〜60重
量部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10重量部、
パルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部及び補強
繊維0.4〜1.5重量部からなるスラリー原料を、濃
度25〜35%のスラリーとし、該スラリーを35〜5
0℃の温度で脱水プレスすることからなる。
【0029】本発明の脱水プレス成型体の製造方法にお
いて脱水プレス成型体を製造するには、先ず、濃度が2
5〜35%のスラリーを作製する。該濃度が25%未満
であると脱水プレス成型時に加圧力を高めることができ
るが、加圧時間を長くしなければならなく、同一加圧時
間で行うとスラリーの吹出しが起きたり、表面及び厚み
の不良が起こる。また、35%を超えるとスラリーの流
動性が失われ、スラリーの型枠への投入やフォーミング
が困難になり、スラリーに流動化剤を添加する必要が生
ずるので、上記範囲内とする。上記スラリーの濃度は、
28〜32%であることが好ましい。上記スラリーの組
成としては、上述した本発明の脱水プレス成型体におけ
るスラリーを用いる。
【0030】次いで、35〜50℃の温度に調整した上
記スラリーを型枠内に投入した後、脱水プレスして脱水
し、成型体を得る。型枠は、脱水プレス成型を製造する
ために従来用いられているものを制限なく用いることが
できる。また、脱水プレスする方法についても、従来公
知の方法を制限なく用いることができる。本発明の脱水
プレス成型体は、35〜50℃のスラリーを脱水プレス
して得られるものである。該温度が35℃未満であると
セメント、スラグの水和反応が緩やかに進行するため養
生時間が長くなる。また、50℃を超えるとスラリーの
流動性が失われ、スラリーの型枠への投入やフォーミン
グが困難になり、スラリーに流動化剤を添加する必要が
生ずるので上記範囲内とする。上記温度は、38〜45
℃であることが好ましい。スラリーの温度を35〜50
℃にする方法に制限はないが、例えば、加温しておいた
水を用いてスラリーを製造する、生蒸気を水又はスラリ
ーに加える、スラリーの攪拌時間を90分以内にしセメ
ントの水和熱を利用する等の方法が挙げられる。
【0031】上記脱水プレスは、好ましくは20〜60
kgf/cm2 、更に好ましくは25〜40kgf/c
2 の圧力下において行なう。また、脱水時間は好まし
くは8〜35秒である。上記圧力が20kgf/cm2
未満であるとプレス成型品の表面が柔らかく積載時にく
ぼんだり、折れたりしてしまい、60kgf/cm2
超えるとエンボス型との離型が悪く、又、コストアップ
となるので上記範囲内とする。また、上記脱水時間が8
秒未満であると脱水プレス時にスラリーが吹き出した
り、スラリーの移動時間が短すぎ期待する意匠が得られ
にくいので、上記範囲内とする。このようにして脱水さ
れたスラリーの濃度は好ましくは55〜75%である。
【0032】次いで、脱水されたスラリーを公知の方法
により養生、硬化させて脱水プレス成型体を得る。
【0033】上記養生は、公知の方法により行なうこと
ができるが、70〜90℃の温度で14〜16時間以上
蒸気養生を行ない脱水プレスされたスラリーを乾燥する
方法が好ましい。上記温度が70℃未満であると蒸気養
生時間が24時間以上必要となり、90℃を超えるとセ
メントのゲル水和物が早く進み最終強度が得られにく
い。また、上記の時間が14時間未満であると強度が発
現しないので、上記範囲内とする。更に好ましい養生温
度は75〜85℃である。更に、寸法変化率を小さくす
る為のオートクレーブ養生(昇温1時間、130〜18
0℃保持6〜10時間、減圧1.5時間)でも良い。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定され
ないことはいうまでもない。
【0035】〔実施例1〜3及び比較例1〜5〕セメン
ト、スラグ、軽量骨材、石膏、パルプ、マイカ、補強繊
維として下記に示すものを、それぞれ〔表1〕に示す組
成としたスラリーを用い、後述の製造方法に従って成型
し、脱水プレス成型体を得た。
【0036】 セメント;普通ポルトランドセメント 43重量部 スラグ;高炉水砕スラグ(ブレーン値;4000cm2 /g) 35重量部 軽量骨材;パーライト 10重量部 石膏;リン酸石膏 5重量部 パルプ;クラフトパルプ 4重量部 マイカ;マスコバイト(幅及び厚さ;70μm,長さ;1mm) 2重量部 補強繊維;アクリル繊維(径;8μm,長さ12mm) 1重量部
【0037】〔表1〕に示す組成のスラリーの原料を予
め40℃の水温にしたパルパー内に添加し、濃度30%
のスラリーとした。次いで、このスラリーの温度を40
℃に保ちながら30分間攪拌し、このスラリーを型枠に
投入し、30kgf/cm2の圧力下、8秒間プレス
し、その厚みを11.0mmとした。次いで、脱水され
たスラリーを、80℃の温度下16時間養生し、200
℃の温度で17分間乾燥し、脱水プレス成型体を得た。
得られた脱水プレス成型体について、下記〔脱水プレス
成型体の評価基準〕に従って、それぞれ評価を行なっ
た。評価結果を〔表1〕に示す。
【0038】〔脱水プレス成型体の評価基準〕 (1)嵩比重;JIS A5422(窯業系サイディン
グ)に準じて測定した。 (2)曲げ強度;JIS A 1408(4号試験体)
に準じて測定した。 (3)寸法変化率;JIS A5422(窯業系サイデ
ィング)に準じて測定した。 (4)ヤング率;JIS A1408(4号試験体)に
準じて測定した。
【0039】(5)相決加工性;住友林業(株)製機械
切削により、以下の評価基準により判定を行なった。 ◎;欠損、割れが全くない。 ○;欠損、割れが長尺方向の最後のみにある。 △;欠損、割れが長さ30mm以内である。 ×;欠損、割れが著しい。 (6)耐衝撃試験;JIS A5422(窯業系サイデ
ィング)に準じて測定し、以下の評価基準により判定を
行なった。 ◎;貫通する亀裂なし。 ×;貫通する亀裂あり。
【0040】(7)耐凍結融解試験;JIS A542
2(窯業系サイディング)に準じて測定し、以下の評価
基準により判定を行なった。 ◎;表面の剥離面積が2%以下で、著しい層間剥離がな
く、かつ厚さ変化率が10%以下。 ×;表面の剥離面積が2%を超えるか、著しい層間剥離
があるか、又は厚さ変化率が10%を超える。 (8)不燃性試験;JIS A5422(窯業系サイデ
ィング)に準じて測定し、以下の評価基準により判定を
行なった。 ◎;防火上有害な変形、溶融がなく、発煙係数及び排気
温度曲線が範囲内である。 ×;防火上有害な変形又は溶融があるか、発煙係数又は
排気温度曲線が範囲外である。
【0041】
【表1】
【0042】〔表1〕から明らかなように、実施例1〜
3の脱水プレス成型体は、全ての試験項目において優れ
たものであった。これに対し、比較例1〜5の脱水プレ
ス成型体は、曲げ強度、耐衝撃性、防火性等において劣
るものであった。
【0043】〔実施例4〕スラグとして細かいブレーン
値(8000cm2 /g)のものを用いた以外は、実施
例1と同様にして、脱水プレス成型体を得た。このよう
にして得られた脱水プレス成型体の嵩比重、曲げ強度及
び耐凍結融解性を、上記〔脱水プレス成型体の評価基
準〕に従って、それぞれ評価を行なった。また、フォー
ミング性及び表面状態について以下の方法により評価を
行なった。それぞれの結果を〔表2〕に示す。
【0044】<フォーミング性>スラリーの高さ及び濃
度を、高さはレベル計で、濃度はスラリーを採取し、6
0℃、24時間乾燥し算出し、以下の評価基準により判
定を行なった。 ◎;高さが±5mm以内で、濃度が±1.5%以内であ
る。 ○;高さが±5mm以内で、濃度が±2.0%以内であ
る。 ×;高さが±5mmを超えるか、濃度が±2.0%を超
える。
【0045】<表面状態>エンボス板を元に、表面の形
状比較を行い、目的以外の凹凸を3m離れた所より観察
し、亀裂・剥離等使用上有害か否か判定。以下の評価基
準により判定を行なった。 ◎;著しく目立つ凹凸がなく、有害な亀裂等がない。 ×;著しく目立つ凹凸があるか、有害な亀裂等がある。
【0046】〔比較例6〕スラリーの温度を25℃と
し、厚みを11.5mmとした以外は、実施例1と同様
にして、脱水プレス成型体を得た。このようにして得ら
れた脱水プレス成型体の評価を実施例4と同様に行なっ
た。その結果を〔表2〕に示す。
【0047】〔比較例7〕スラリーの温度を60℃と
し、厚みを11.6mmとした以外は、実施例1と同様
にして、脱水プレス成型体を得た。このようにして得ら
れた脱水プレス成型体の評価を実施例4と同様に行なっ
た。その結果を〔表2〕に示す。
【0048】〔比較例8〕スラリーの濃度を20%と
し、厚みを12.0mmとした以外は、実施例1と同様
にして、脱水プレス成型体を得た。このようにして得ら
れた脱水プレス成型体の評価を実施例4と同様に行なっ
た。その結果を〔表2〕に示す。
【0049】〔比較例9〕スラリーの濃度を40%と
し、厚みを10.8mmとした以外は、実施例1と同様
にして、脱水プレス成型体を得た。このようにして得ら
れた脱水プレス成型体の評価を実施例4と同様に行なっ
た。その結果を〔表2〕に示す。
【0050】〔比較例10〕スラリーの温度を25℃と
し、厚みを11.0mmとした以外は、実施例1と同様
にして、このようにして得られた脱水プレス成型体を得
た。脱水プレス成型体の評価を実施例4と同様に行なっ
た。その結果を〔表2〕に示す。
【0051】
【表2】
【0052】〔表2〕から明らかなように、実施例1及
び4の脱水プレス成型体は、全ての試験項目において優
れていたが、比較例6〜10の脱水プレス成型体は、フ
ォーミング性、表面状態、耐凍結融解性等に劣るもので
あった。
【0053】
【発明の効果】本発明の脱水プレス成型体は、建築材料
及び土木材料として用いた場合に必要十分な防火性、強
度及び加工性を有するものである。また、本発明の脱水
プレス成型体の製造方法によれば、建築材料及び土木材
料として用いた場合に必要十分な防火性、強度及び加工
性を有する脱水プレス成型体を容易に製造することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:06 16:02)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント30〜50重量部、スラグ35
    〜60重量部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10
    重量部、パルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部
    及び補強繊維0.4〜1.5重量部からなるスラリーを
    脱水プレス成型してなる脱水プレス成型体。
  2. 【請求項2】 上記スラグのブレーン値(JIS R5
    201:セメントの物理試験方法)が、3500〜90
    00cm2 /gである請求項1記載の脱水プレス成型体。
  3. 【請求項3】 上記マイカが、幅及び厚さがそれぞれ1
    0〜100μmで且つ長さが150μm〜4mmである請
    求項1又は2記載の脱水プレス成型体。
  4. 【請求項4】 上記補強繊維が、径が8〜12μmで且
    つ長さが3〜18mmのアクリル繊維である請求項1〜3
    の何れかに記載の脱水プレス成型体。
  5. 【請求項5】 セメント30〜50重量部、スラグ35
    〜60重量部、軽量骨材5〜15重量部、石膏4〜10
    重量部、パルプ3〜6重量部、マイカ1.5〜8重量部
    及び補強繊維0.4〜1.5重量部からなるスラリー
    を、固形分濃度25〜35%のスラリーとし、該スラリ
    ーを35〜50℃の温度で脱水プレスすることを特徴と
    する脱水プレス成型体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記脱水プレスが、加圧力20〜60kg
    f/cm2 、脱水時間8〜35秒で行われる請求項5記載の
    脱水プレス成型体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記脱水プレスをした後、該脱水プレス
    されたスラリーを70〜90℃の温度で14〜16時間
    以上蒸気養生を行い乾燥する請求項5又は6記載の脱水
    プレス成型体の製造方法。 【0001】
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