JPH0976179A - 治具調整支援方法 - Google Patents

治具調整支援方法

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JPH0976179A
JPH0976179A JP23295495A JP23295495A JPH0976179A JP H0976179 A JPH0976179 A JP H0976179A JP 23295495 A JP23295495 A JP 23295495A JP 23295495 A JP23295495 A JP 23295495A JP H0976179 A JPH0976179 A JP H0976179A
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JP
Japan
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jig
posture
robot
jigs
calculated
Prior art date
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JP23295495A
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English (en)
Inventor
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移設後の平行度や相対ピッチを管理する必要
のある治具調整を短時間で行なう。 【解決手段】移設前の治具2,4のそれぞれの姿勢や位
置関係はロボットに予め教示しておく。移設後に、これ
らの治具2,4をロボットに把持させて、移設前の治具
2,4のそれぞれの姿勢や位置関係が移設後にどの様に
なったかを認識する。ロボットは、これらの治具の移設
前後の姿勢や位置の変化を距離として演算する。各治具
の下部には、姿勢調整ネジが設けられているが、このネ
ジの位置や一回転あたりの治具の上下量などが予め記憶
してあり、前述の演算された距離に基づき、どのネジを
どの方向にどの程度させれば、移設前と同一の姿勢や位
置関係となるのかを演算し、この結果を表示装置に表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばロボット
の移設やそのロボットの周辺設備の移設にともない、治
具間の平行度や相対ピッチを管理する必要のある治具
(たとえば治具ポスト)の調整を支援する治具調整支援
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から生産工場においては、製品の受
注状況の変動などに応じて生産ラインの規模を変更する
ことがあるが、この場合には、当然のことながらその生
産ラインに設置されているロボットや生産機械さらには
製品を搬送する治具などの移設が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この移設は、通常は例
えばロボットと治具との位置関係が移設前と同一の位置
関係となるように精度を意識して行なってはいるが、そ
の移設の精度は、ロボットに要求される精度に比較すれ
ば比較にならないほど低い。
【0004】このため、通常は移設後にロボットの再教
示作業が必要となる。
【0005】この教示作業に要する時間は、移設された
ロボットの数やロボットの種類によって大きく異なる
が、一般的に教示作業を行なってその動作の確認が終了
するまでには少なくとも日単位の時間が必要となる。
【0006】さらに、教示作業を行なうだけでは済まさ
れない、たとえば、2つの治具の平行度や相対ピッチの
正確な調整が要求される場合は、現場合わせによる調整
を行なう必要がある(たとえば移設によって治具ポスト
どうしの平行度がが崩れた場合、これを調整する必要が
ある。)ため、生産ラインの稼働にはさらに多くの時間
が必要となる。
【0007】本発明は、このような移設に伴う治具の位
置調整作業を支援するために成されたものであり、特に
移設後の平行度や相対ピッチを管理する必要のある治具
調整が短時間でできる治具調整支援方法の提供を目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明はつぎのように構成されている。
【0009】請求項1に記載の発明は、設置される姿勢
が相対的に定められている複数の治具のそれぞれを、ロ
ボットによって把持させて各治具の姿勢と各治具間の相
対位置関係を記憶させ、移設後のこれらの治具の内、任
意の治具を相対位置調整のための基準治具とし、当該基
準治具をロボットに把持させて当該基準治具の設置姿勢
を認識させ、移設後の前記基準治具以外の治具をロボッ
トに把持させて当該治具の設置姿勢を認識させ、当該治
具と前記基準治具との相対位置関係を移設前の相対位置
関係と同一とする当該治具の姿勢の変化量を、前記移設
前に記憶した相対位置関係から算出し、当該姿勢の変化
量を表示することを特徴とする治具調整支援方法であ
る。
【0010】このように、姿勢の変化量を表示すると、
作業者は短時間で治具の姿勢や治具間の相対位置関係を
移設前の状態にすることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、設置される姿勢
が相対的に定められている複数の治具のそれぞれを、予
め教示したデータを用い、把持する場合の位置決めゲイ
ンを低下させてロボットによって強制的に把持させると
共に、当該把持時のロボットの姿勢から各治具の姿勢と
各治具間の相対位置関係とを算出してこれらを記憶さ
せ、移設後のこれらの治具の内、任意の治具を相対位置
調整のための基準治具とし、前記予め教示したデータを
用い、把持する場合の位置決めゲインを低下させて当該
基準治具をロボットに把持させて当該基準治具の設置姿
勢を認識させ、前記基準治具に対応する移設前の治具の
姿勢をこの認識された前記基準治具の設置姿勢に一致さ
せるべく前記ロボットの変換マトリックスを算出し、移
設後の前記基準治具以外の治具をロボットに把持させて
当該治具の設置姿勢を認識させ、当該変換マトリックス
により当該治具の本来あるべき姿勢を算出し、当該治具
の設置姿勢を前記治具の本来あるべき姿勢に一致させる
ための変化量を算出してこれを表示することを特徴とす
る治具調整支援方法である。
【0012】このように、ロボットが治具を把持する際
に、その位置決めゲインを低下させると、ロボットは本
来あるべき位置とは異なる位置にある治具を無理なく把
持することができ、把持したときのロボットの姿勢から
治具の姿勢を算出するようにしているので、教示データ
を用いて自動的に姿勢の変化量を算出することができる
ようになる。そしてまた、治具の姿勢の変化量が表示さ
れるので、作業者は短時間で治具の姿勢や治具間の相対
位置関係を移設前の状態にすることができる。請求項3
に記載の発明は、設置される姿勢が相対的に定められて
いる複数の治具のそれぞれについて、予め教示された位
置でロボットによって把持させる一方、この際に力覚セ
ンサにかかる力が閾値以下になるようにロボットの姿勢
を調整して、このときの姿勢を記憶させ、移設後のこれ
らの治具の内、任意の治具を相対位置調整のための基準
治具とし、予め教示された位置でロボットによって把持
させる一方、この際に力覚センサにかかる力が閾値以下
になるようにロボットの姿勢を調整して当該基準治具の
設置姿勢を認識させ、前記基準治具に対応する移設前の
治具の姿勢をこの認識された前記基準治具の設置姿勢に
一致させるべく前記ロボットの変換マトリックスを算出
し、移設後の前記基準治具以外の治具をロボットに把持
させる一方、この際に力覚センサにかかる力が閾値以下
になるようにロボットの姿勢を調整して当該治具の設置
姿勢を認識させ、当該変換マトリックスにより前記治具
の本来あるべき姿勢を算出し、前記治具の設置姿勢を前
記治具の本来あるべき姿勢に一致させるための変化量を
算出してこれを表示することを特徴とする治具調整支援
方法である。
【0013】このように、力覚センサを用いると、本来
あるべき位置とは異なる位置にある治具を無理なく把持
することができるので、治具の姿勢が正確に求められ、
このため、教示データを用いて自動的に正確な姿勢の変
化量を算出することができるようになる。そしてまた、
治具の姿勢の変化量が表示されるので、作業者は短時間
で治具の姿勢や治具間の相対位置関係を移設前の状態に
することができる。
【0014】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
に記載されている発明において、表示される姿勢の変化
量として、各治具にその姿勢を調整するため設けられて
いる姿勢調整用ネジの回転方向及び回転数を表示してい
るので、作業者はこの表示を見て、指定された姿勢調整
用ネジを指定方向に指定回転させるだけの作業で治具の
姿勢を正確に調整することができるため、作業者は短時
間で治具の姿勢や治具間の相対位置関係を移設前の状態
にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明にかかる治具調整支援方法
を実現する装置の概略構成を示す図である。
【0017】このロボット10は、ロボットコントロー
ラ12によってその動作が制御される。ロボット10は
治具2,4を把持できるハンド10Aを有し、ロボット
10がこの治具2,4の姿勢を認識する場合には、ロボ
ットコントローラ12に予め教示してある教示データに
基づいてこれらの治具2,4をハンド10Aによって把
持させる。この場合、移設後の治具2,4の姿勢が移設
前のそれらの姿勢と異なっていたり、治具間の相対位置
がずれているような場合には、教示データに基づいてハ
ンド10Aの把持位置を正確に制御したのでは、その治
具を把持することが困難となるので、ロボットコントロ
ーラ12は、把持の場合の位置制御のゲインを低下させ
て、多少の位置ずれがあったような場合でも支障なく把
持できるようにしている。
【0018】このようにして治具2,4を把持したロボ
ット10の姿勢は、各軸のモータ等から得られる回転位
置等のデータに基づいてロボットコントローラ12によ
って把握され、これによって間接的に治具の姿勢が認識
される。
【0019】このようにして認識された移設後の治具の
姿勢が移設前の治具の姿勢と異なっていたときには、移
設前の治具の姿勢に一致させるための姿勢調整用ネジの
調整量を表示装置14に表示させる。なお、治具の姿勢
を認識してから前述の調整量を算出するまでの処理は、
後述のフローチャートの説明で詳細に説明する。
【0020】図2は、治具2の外観を斜視図として描い
たものである。この治具2のベース部3には、角部の4
箇所に姿勢調整用ネジ5A〜5Dが設けてある。この姿
勢調整用ネジを回転すれば、治具2の姿勢をある程度の
範囲内で任意の姿勢に調整することができる。例えばロ
ボット10が図3に示すように設置された治具2を把持
した結果、その治具が移設前の治具の傾き方(姿勢)と
異なることが認識された場合には、この治具が移設前の
治具の傾き方と同一となるように、どの姿勢調整用ネジ
をどの方向にどの程度回転させれば良いかが表示装置1
4に表示される。
【0021】また、図4のように治具2と4との相対位
置のずれが認識された場合にも、この相対位置が移設前
の相対位置関係と同一となるように、治具4のどの姿勢
調整用ネジをどの方向にどの程度回転させるかが表示装
置14に表示される。
【0022】図5は、ロボットコントローラ12の内部
構成を示すブロック図である。
【0023】図中、教示データ記憶部20は、ロボット
10のプレイバック動作に必要な軌跡データと、本発明
の治具調整支援方法を実施する場合の各治具の把持位置
データと、各治具ごとの姿勢調整用ネジに関するデータ
とを記憶する記憶装置である。
【0024】この軌跡データは、ロボット10が実際に
作業を行なう場合の動作経路に関するデータであり、把
持位置データは、治具の設置時(移設前)にどの治具が
どの位置にどのような姿勢で設置されているのか、ま
た、治具相互間の離間距離や姿勢の相違はどうなのかと
いったようなことをロボット10に教示したデータであ
る。通常このデータはロボット10のハンド10Aで実
際にそれらの治具を把持させ、そのときのロボット10
の姿勢を表すデータとして記憶される。各治具ごとの姿
勢調整用ネジに関するデータとは、具体的には各治具に
設けられている姿勢調整ネジの位置や、そのネジが1回
転するとどの程度治具を上下させることができるのかと
いうデータである。なお、この姿勢調整ネジの位置は、
各治具の設置姿勢などから演算して、その結果を教示し
てある。
【0025】動作制御部22は、教示データ記憶部20
に記憶されている上記の各データにしたがって、ロボッ
ト10の各軸アームに設けられた各軸モータ24の動作
を制御し、ロボット10を所望の姿勢で動作させる部分
である。
【0026】ロボット姿勢認識部26は、各軸モータ2
4に取り付けられている回転角度を検出するたとえばエ
ンコーダ等のパルス信号を受けて、ロボット10の姿勢
を認識する部分である。動作制御部22では、このロボ
ット姿勢認識部26によって認識された姿勢をフィード
バックして、ロボット10の所望の姿勢を実現する。指
示データ演算部28は、ロボット姿勢認識部26によっ
て認識された移設後の治具の姿勢に基づいて、移設後の
治具の姿勢を移設前の治具の姿勢に一致させるための変
換マトリックスを作成し、教示データ記憶部20に記憶
されている各治具ごとの姿勢調整用ネジの位置データか
ら、「どの姿勢調整用ネジをどの方向にどの程度回転さ
せたら良いか」という指示データを演算する部分であ
る。
【0027】表示装置14は、この指示データ演算部2
8によって演算された指示データを表示するものであっ
て、LEDを用いた文字表示装置や、通常のCRTが用
いられる。
【0028】本発明の方法を実施する装置は、概略以上
のような構成となっており、本発明の具体的な手順は図
6に示したフローチャートのようにして行なわれる。
【0029】なお、このフローチャートは、移設後の治
具を把持するところから始まっているが、前提として移
設前の治具姿勢の教示等が行なわれている。このフロー
チャートが開始される以前の概略の手順を説明してお
く。
【0030】まず、移設前には、設置されている治具の
個々の設置姿勢と治具間の相対位置関係がロボット10
に教示される。さらに、各治具に設けてある姿勢調整用
ネジの位置もこのロボット10に教示される。この教示
データは、全て教示データ記憶部20に記憶される。
【0031】つぎに、実際にロボットの10や治具の移
設が行なわれる。この移設後は、ロボットが移設前の状
態と同じ状態で設置されるようにかなりの精度で調整さ
れる。同様に、各治具も移設前の姿勢と同じ姿勢となる
ように、また、各治具間及び各治具とロボットなどの位
置関係が移設前の状態と同じ状態で設置されるようにか
なりの精度で調整が行なわれる。この調整は現場合わせ
によって人間が行なう。
【0032】このようにしてある程度満足な精度が出せ
ると、つぎに、図6のフローチャートによる処理が行な
われる。
【0033】動作制御部22は、教示データ記憶部20
に移設前に教示しておいた任意の治具の教示データに基
づいて各軸モータ24を動かし、ロボット10のハンド
10Aで移設後のその治具を把持させる(図3参照)。
このときには、動作制御部22の位置決めゲインを低下
させて、移設調整後の治具が移設前の姿勢から多少ずれ
ている場合であっても、その治具をハンド10Aで容易
に把持できるようにしてある。位置決めゲインをどの程
度低下させるかは現場で任意に設定する(S1)。
【0034】このときのロボット10の把持姿勢は、各
軸モータ24のエンコーダからの信号によって容易に認
識できるので、ロボット姿勢認識部26は、このときの
エンコーダの値をロボット10の現在位置として記憶す
る(S2)。
【0035】指示データ演算部28では、ロボット姿勢
認識部26によって記憶した現在位置と、教示データ記
憶部20に記憶されている、この治具の移設前の設置姿
勢に関するデータとに基づいて変換マトリックスを算出
する。この変換マトリックスは、移設後の治具の位置及
び姿勢を移設前の位置及び姿勢に一致させるには、X,
Y,Z方向にどの程度併行移動させて、X,Y,Z方向
にどの程度回転させれば良いかを示すマトリックスであ
る(S3)。
【0036】この変換マトリックスが算出されると、つ
ぎにこのマトリックスを用いて、教示データ記憶部20
に記憶されているその治具の姿勢調整用ネジの位置から
現在のその姿勢調整用ネジの位置を算出する。つまり、
移設後の治具の姿勢調整用ネジの位置を移設前の姿勢調
整用ネジの位置データから変換マトリックスを用いて算
出するのである(S4)。
【0037】つぎに、この変換マトリックスを用いて、
その治具の移設前の姿勢調整用ネジの位置と移設後のそ
の位置とから調整すべき距離を算出する。
【0038】たとえば、図2において治具2の移設前の
位置と方向をP2,D2とし、移設後の治具2の位置と
方向をP2′,D2′とする。P2,D2をP2′,D
2′とする変換マトリックスをXとすると、姿勢調整用
ネジ5A,5B,5C,5Dの位置は、治具2の位置か
ら決定でき、これらをP5A,P5B,P5C,P5D
とする。
【0039】図4に示すように移設前には治具2との位
置関係が図示点線のようであった治具4の移設後の姿勢
から算出された姿勢調整用ネジ5A,5B,5C,5D
の位置を5A′,5B′,5C′,5D′とし、移設後
の治具2を基準とする(基準とした治具が基準治具とな
る)治具4の姿勢調整用ネジ5A,5B,5C,5Dの
本来あるべき位置を、P5A″,P5B″,P5C″,
P5D″とすると、 P5A″=X・P5A P5B″=X・P5B P5C″=X・P5C P5D″=X・P5D となる。
【0040】また、治具調整ネジの調整量(回転量)を
A5A,A5B,A5C,A5Dとすると、
【0041】
【数1】
【0042】となる(S5)。
【0043】指示データ演算部28では、教示データ記
憶部20に記憶されている各治具ごとの姿勢調整用ネジ
に関するデータ、具体的には各治具に設けられている姿
勢調整ネジの位置や、そのネジが1回転するとどの程度
治具を上下させることができるのかというデータから各
姿勢調整用ネジの回転量を演算し、その演算結果を表示
装置14に表示する(S6)。
【0044】この回転量(調整量)が閾値よりも小さく
なるまで上記のS2からS6の処理を繰り返す。なお、
移設前後の治具の設置誤差や治具の相対位置誤差が閾値
よりも小さくなれば、その旨を表示装置14に表示させ
るようにすることも可能である。(S7)。
【0045】このように、表示装置14には姿勢調整用
ネジの調整に関する情報が表示されるので、治具の調整
作業を短時間で正確に行なうことができるようになる。
【0046】以上の実施の形態では表示装置14に表示
された調整データを見て人間が調整を行なうものである
が、得られた調整データに基づいてロボットが自動的に
調整できるようにしても良い。このときには、そのロボ
ットがハンドチェンジを行なって、調整を行なうように
しても良いし、別のロボットや自動機によってその調整
を行なうようにしても良い。
【0047】つぎに、本発明の第2の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0048】図7は、本発明にかかる治具調整支援方法
を実現する装置の他の形態の概略構成を示す図である。
【0049】この構成は、図1に示す構成と概略はほぼ
同一であるが、ロボット10のアーム11とハンド10
Aとの間に、このハンド10Aにかかる荷重を検出する
力覚センサ13が設けられている点が相違している。
【0050】図8のように治具2を把持すると、治具2
の位置が教示した位置とは若干でもズレている場合に
は、このズレによるハンド10Aの荷重が力覚センサ1
3によって検出されることになる。ロボットコントロー
ラ12では、この力覚センサ13にかかる荷重がああら
ゆる方向で0に近付くようにロボット10の姿勢を調整
する。
【0051】図9には、本実施の形態におけるロボット
コントローラ12の概略構成を示してある。
【0052】この構成においても、図5に示した構成と
ほぼ同一で、力覚センサ13が動作制御部22に接続さ
れている点で相違するのみである。
【0053】教示データ記憶部20、各軸モータ24、
ロボット姿勢認識部26、指示データ演算部28、表示
装置14の機能や動作は図5の説明の際に説明した通り
であるので、ここでの説明は省略するが、ここでの動作
制御部22は、力覚センサ13からの信号をフィードバ
ック信号として、ロボット10の姿勢を調整するように
機能する。つまり、教示データ記憶部20に記憶されて
いる教示データに基づいて移設後の治具をハンド10A
で把持した場合に、力覚センサ13にかかる荷重が0に
近くなるようにロボット10の姿勢を自動的に調整する
のである。このようにロボット10を動作させることに
よって、極めて正確に設置姿勢を認識することができる
ようになる。
【0054】本発明の方法を実施するこの装置は、概略
以上のような構成となっており、本発明の具体的な手順
は図10に示したフローチャートのようにして行なわれ
る。なお、このフローチャートは、移設後の治具を把持
するところから始まっているが、前提として移設前の治
具姿勢の教示等が行なわれている。このフローチャート
が開始される以前の概略の手順は前述の第1の実施の形
態と同じである。
【0055】すなわち、移設前には、設置されている治
具の個々の設置姿勢と治具間の相対位置関係がロボット
10に教示される。さらに、各治具に設けてある姿勢調
整用ネジの位置もこのロボット10に教示される。この
教示データは、全て教示データ記憶部20に記憶され
る。
【0056】つぎに、実際にロボットの10や治具の移
設が行なわれる。この移設後は、ロボットが移設前の状
態と同じ状態で設置されるようにかなりの精度で調整さ
れる。同様に、各治具も移設前の姿勢と同じ姿勢となる
ように、また、各治具間及び各治具とロボットなどの位
置関係が移設前の状態と同じ状態で設置されるようにか
なりの精度で調整が行なわれる。この調整は現場合わせ
によって人間が行なう。
【0057】このようにしてある程度満足な精度が出せ
ると、つぎに、図10のフローチャートによる処理が行
なわれる。
【0058】動作制御部22は、教示データ記憶部20
に移設前に教示しておいた任意の治具の教示データに基
づいて各軸モータ24を動かし、ロボット10のハンド
10Aで移設後のその治具を把持させる(図8参照)。
このときに、動作制御部22では、力覚センサ13の検
出値を読み込んで、この力覚センサ13の検出値が予め
設定した閾値以下となるように各軸モータ24の動作を
制御し、ロボット10の姿勢を微妙に変化させる。力覚
センサ13の検出値が閾値以下になった瞬間にロボット
10を停止させる(姿勢を固定する)。このように制御
することによって、ロボット10のハンド10Aは、治
具を無理なく把持することができるようになる(S11
〜S13)。
【0059】このときのロボット10の把持姿勢は、各
軸モータ24のエンコーダからの信号によって容易に認
識できるので、ロボット姿勢認識部26は、このときの
エンコーダの値をロボット10の現在位置として記憶す
る(S14)。
【0060】指示データ演算部28では、ロボット姿勢
認識部26によって記憶した現在位置と、教示データ記
憶部20に記憶されている、この治具の移設前の設置姿
勢に関するデータとに基づいて変換マトリックスを算出
する。この変換マトリックスは、移設後の治具の位置及
び姿勢を移設前の位置及び姿勢に一致させるには、X,
Y,Z方向にどの程度平行移動させて、X,Y,Z方向
にどの程度回転させれば良いかを示すマトリックスであ
る(S15)。
【0061】この変換マトリックスが算出されると、つ
ぎにこのマトリックスを用いて、教示データ記憶部20
に記憶されているその治具の姿勢調整用ネジの位置から
現在のその姿勢調整用ネジの位置を算出する。つまり、
移設後の治具の姿勢調整用ネジの位置を移設前の姿勢調
整用ネジの位置データから変換マトリックスを用いて算
出するのである(S16)。
【0062】つぎに、この変換マトリックスを用いて、
その治具の移設前の姿勢調整用ネジの位置と移設後のそ
の位置とから調整すべき距離を算出する。この算出のし
かたは、前述の実施の形態を説明するフローチャートの
S5のステップと同様であるので、その説明は省略する
(S17)。
【0063】指示データ演算部28では、教示データ記
憶部20に記憶されている各治具ごとの姿勢調整用ネジ
に関するデータ、具体的には各治具に設けられている姿
勢調整ネジの位置や、そのネジが1回転するとどの程度
治具を上下させることができるのかというデータから各
姿勢調整用ネジの回転量を演算し、その演算結果を表示
装置14に表示する(S18)。
【0064】この回転量(調整量)が閾値よりも小さく
なるまで上記のS14からS18の処理を繰り返す。な
お、移設前後の治具の設置誤差や治具の相対位置誤差が
閾値よりも小さくなれば、その旨を表示装置14に表示
させるようにすることも可能である。(S19)。
【0065】このように、表示装置14には姿勢調整用
ネジの調整に関する情報が表示されるので、治具の調整
作業を短時間で正確に行なうことができるようになる。
また、位置決めゲインを低下させて無理に治具を把持さ
せる第1の実施の形態に比較すれば、本実施の形態では
力覚センサ13によって無理なく治具を把持させている
ので、治具の姿勢は極めて正確に把握することができ、
移設後の治具の調整も精度良く行なうことが可能とな
る。
【0066】以上の実施の形態では表示装置14に表示
された調整データを見て人間が調整を行なうものである
が、得られた調整データに基づいてロボットが自動的に
調整できるようにしても良い。このときには、そのロボ
ットがハンドチェンジを行なって、調整を行なうように
しても良いし、別のロボットや自動機によってその調整
を行なうようにしても良い。
【0067】このような構成とした場合には、治具の位
置や種類を生産するワークの種類に合わせて変更し、多
種、少量生産を安価に実現する一助にもなる。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、各請
求項ごとにつぎのような効果を奏する。
【0069】請求項1に記載の発明では、治具と基準治
具との相対位置関係を移設前の相対位置関係と同一とす
る当該治具の姿勢の変化量を、前記移設前に記憶した相
対位置関係から算出し、当該姿勢の変化量を表示するよ
うにしたので、作業者は短時間で治具の姿勢や治具間の
相対位置関係を調整して移設前の状態にすることができ
る。
【0070】請求項2に記載の発明では、ロボットが治
具を把持する際に、その位置決めゲインを低下してロボ
ットが本来あるべき位置とは異なる位置にある治具を無
理なく把持させ、また、把持したときのロボットの姿勢
から治具の姿勢を算出するようにしているので、教示デ
ータを用いて自動的に治具の姿勢の変化量を算出するこ
とができるようになる。そしてまた、治具の姿勢の変化
量が表示されるので、作業者は短時間で治具の姿勢や治
具間の相対位置関係を調整して移設前の状態にすること
ができる。
【0071】請求項3に記載の発明では、ロボットが治
具を把持する際には力覚センサを用いるようにしたの
で、本来あるべき位置とは異なる位置にある治具を無理
なく把持することができ、したがって、治具の姿勢が正
確に求められ、教示データを用いて自動的に正確な治具
の姿勢の変化量を算出することができるようになる。そ
してまた、姿勢の変化量が表示されるので、作業者は短
時間で治具の姿勢や治具間の相対位置関係を調整して移
設前の状態にすることができる。
【0072】請求項4の発明では、治具の姿勢の変化量
として、各治具にその姿勢を調整するために設けられて
いる姿勢調整用ネジの回転方向及び回転数を表示してい
るので、作業者はこの表示を見て、指定された姿勢調整
用ネジを指定方向に指定回転させるだけの作業で治具の
姿勢を正確に調整することができるため、作業者は短時
間で治具の姿勢や治具間の相対位置関係を移設前の状態
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる方法を実施する装置の概略構
成図である。
【図2】 図1に示した治具の構成を説明するための図
である。
【図3】 本発明方法の説明に供する図である。
【図4】 本発明方法の説明に供する図である。
【図5】 図1に示したロボットコントローラの概略構
成図である。
【図6】 本発明方法を示すフローチャートである。
【図7】 本発明にかかる方法を実施するたの形態の装
置の概略構成図である。
【図8】 本発明方法の説明に供する図である。
【図9】 図7に示したロボットコントローラの概略構
成図である。
【図10】 本発明方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2,4…治具、 3…ベース部 5A〜5D…姿勢調整用ネジ、 10…ロボット、 10A…ハンド、 12…ロボットコントローラ、 14…表示装置。
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図6】
【図10】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設置される姿勢が相対的に定められている
    複数の治具のそれぞれを、ロボットによって把持させて
    各治具の姿勢と各治具間の相対位置関係を記憶させ、 移設後のこれらの治具の内、任意の治具を相対位置調整
    のための基準治具とし、当該基準治具をロボットに把持
    させて当該基準治具の設置姿勢を認識させ、 移設後の前記基準治具以外の治具をロボットに把持させ
    て当該治具の設置姿勢を認識させ、 当該治具と前記基準治具との相対位置関係を移設前の相
    対位置関係と同一とする当該治具の姿勢の変化量を、前
    記移設前に記憶した相対位置関係から算出し、 当該姿勢の変化量を表示することを特徴とする治具調整
    支援方法。
  2. 【請求項2】設置される姿勢が相対的に定められている
    複数の治具のそれぞれを、予め教示したデータを用い、
    把持する場合の位置決めゲインを低下させてロボットに
    よって強制的に把持させると共に、当該把持時のロボッ
    トの姿勢から各治具の姿勢と各治具間の相対位置関係と
    を算出してこれらを記憶させ、 移設後のこれらの治具の内、任意の治具を相対位置調整
    のための基準治具とし、前記予め教示したデータを用
    い、把持する場合の位置決めゲインを低下させて当該基
    準治具をロボットに把持させて当該基準治具の設置姿勢
    を認識させ、 前記基準治具に対応する移設前の治具の姿勢をこの認識
    された前記基準治具の設置姿勢に一致させるべく前記ロ
    ボットの変換マトリックスを算出し、 移設後の前記基準治具以外の治具をロボットに把持させ
    て当該治具の設置姿勢を認識させ、 当該変換マトリックスにより当該治具の本来あるべき姿
    勢を算出し、 当該治具の設置姿勢を前記治具の本来あるべき姿勢に一
    致させるための変化量を算出してこれを表示することを
    特徴とする治具調整支援方法。
  3. 【請求項3】設置される姿勢が相対的に定められている
    複数の治具のそれぞれについて、予め教示された位置で
    ロボットによって把持させる一方、この際に力覚センサ
    にかかる力が閾値以下になるようにロボットの姿勢を調
    整して、このときの姿勢を記憶させ、 移設後のこれらの治具の内、任意の治具を相対位置調整
    のための基準治具とし、予め教示された位置でロボット
    によって把持させる一方、この際に力覚センサにかかる
    力が閾値以下になるようにロボットの姿勢を調整して当
    該基準治具の設置姿勢を認識させ、 前記基準治具に対応する移設前の治具の姿勢をこの認識
    された前記基準治具の設置姿勢に一致させるべく前記ロ
    ボットの変換マトリックスを算出し、 移設後の前記基準治具以外の治具をロボットに把持させ
    る一方、この際に力覚センサにかかる力が閾値以下にな
    るようにロボットの姿勢を調整して当該治具の設置姿勢
    を認識させ、 当該変換マトリックスにより前記治具の本来あるべき姿
    勢を算出し、 前記治具の設置姿勢を前記治具の本来あるべき姿勢に一
    致させるための変化量を算出してこれを表示することを
    特徴とする治具調整支援方法。
  4. 【請求項4】前記表示される姿勢の変化量は、前記各治
    具にその姿勢を調整するために設けられている姿勢調整
    用ネジの回転方向及び回転数であることを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれかの請求項に記載の治具調
    整支援方法。
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