JPH097150A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記憶装置

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JPH097150A
JPH097150A JP15053395A JP15053395A JPH097150A JP H097150 A JPH097150 A JP H097150A JP 15053395 A JP15053395 A JP 15053395A JP 15053395 A JP15053395 A JP 15053395A JP H097150 A JPH097150 A JP H097150A
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magnetic
film
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magnetic recording
alloy
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JP15053395A
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English (en)
Inventor
Tomoo Yamamoto
朋生 山本
Nobuyuki Inaba
信幸 稲葉
Kazusukatsu Igarashi
万壽和 五十嵐
Akira Ishikawa
石川  晃
Masaaki Futamoto
正昭 二本
Yuzuru Hosoe
譲 細江
Ichisuke Yamanaka
一助 山中
Ichiro Tamai
一郎 玉井
Emi Mangyo
恵美 萬行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 保磁力を向上する。高密度記録でのノイズを
低減する。 【構成】 磁気記録媒体10は、Ni−PメッキAl合
金基板11上にCr制御膜12,12’を形成し、その
Cr制御膜12,12’上にCrTi下地膜13,1
3’を形成し、そのCrTi下地膜13,13’上にC
oCrPtTa合金磁性膜14,14’を形成し、その
CoCrPtTa合金磁性膜14,14’上にC保護膜
15,15’を形成した積層構造である。前記CrTi
下地膜13,13’の組成は次の通りである。 (100−x)at%Cr-xat%Ti (5≦x≦35) また、前記CoCrPtTa合金磁性膜の組成は次の通
りである。 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
zat%Ta (x+y+z≦35,14≦x≦23,6≦y≦20,1≦z≦
8)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体および磁
気記憶装置に関し、さらに詳しくは、保磁力の低減を防
止できる磁気記録媒体および保磁力の低減を防止でき且
つ150kFCI(Flux Changes per Inch)以上の
高密度記録での媒体ノイズが低い磁気記録媒体およびそ
れらの磁気記録媒体の特性を充分に活かすことのできる
磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】T.Inaseらは、基板上にCr下地膜を
形成し、このCr下地膜上に91〜76at%Co-7〜12at
%Cr-0〜10at%Pt-2at%Ta 合金磁性膜を設け
た磁気記録憶媒体について検討している(Jpn.J.Apply.
Phys. vol.32(1993),3823-3827)。また、Y.Cheng
らは、基板上にCr下地膜を形成し、このCr下地膜上
に80at%Co-10at%Cr-6at%Pt-4at%Ta 合金
磁性膜を形成した磁気記録媒体について検討している
(J.Apply.Phys. 75(10)(1994),6138-6140)。さら
に、K.Sinらは、基板上にCr下地膜を形成し、この
Cr下地膜上に(100−x)at%(74at%Co-14at%C
r-12at%Pt)-xat%Ta合金磁性膜を形成した磁気
記録媒体について検討している(IEEE Trans.Magn. vo
l.30,No.6(1994),4008-4010)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の磁気記録媒
体では、主たる元素であるCoに、Cr,Pt,Taの
元素を多量に添加しているため、hcp構造を有する磁
性膜のc軸長が大きくなっているにもかかわらず、Cr
下地膜を用いている。このため、Cr下地膜と合金磁性
膜の整合性が悪くなり、エピタキシャル成長ができなく
なり、保磁力が低減する問題点がある。また、上記従来
の磁気記録媒体では、Crの添加濃度が低く(全体に対
して14%未満である)、150kFCI以上の高密度記
録では媒体ノイズが大きい問題点がある。そこで、本発
明の第1の目的は、保磁力の低減を防止できるようにし
た磁気記録媒体を提供することにある。また、本発明の
第2の目的は、保磁力の低減を防止できると共に150
kFCI以上の高密度記録でのノイズが低い磁気記録媒
体を提供することにある。さらに、本発明の第3の目的
は、上記第1の目的または上記第2の目的にかかる磁気
記録媒体の特性を充分に活かすことのできる磁気記憶装
置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、基板上にCrTi合金下地膜を形成し、そのCrT
i合金下地膜上にCoCrPtTa合金磁性膜を形成し
たことを特徴とする磁気記録媒体を提供する。第2の観
点では、本発明は、基板上にCr制御膜を形成し、その
Cr制御膜上にCrTi合金下地膜を形成し、そのCr
Ti合金下地膜上にCoCrPtTa合金磁性膜を形成
したことを特徴とする磁気記録媒体を提供する。第3の
観点では、本発明は、上記構成の磁気記録媒体におい
て、前記CrTi合金下地膜中のTiの添加濃度を35at
%より少なくしたことを特徴とする磁気記録媒体を提供
する。
【0005】第4の観点では、本発明は、上記構成の磁
気記録媒体において、前記CoCrPtTa合金磁性膜
の組成中のCrの添加濃度を、12at%より多く,25at%
より少なくしたことを特徴とする磁気記録媒体を提供す
る。第5の観点では、本発明は、上記構成の磁気記録媒
体において、前記CoCrPtTa合金磁性膜の組成中
のPtの添加濃度を、4at%より多く,22at%より少な
くしたことを特徴とする磁気記録媒体を提供する。第6
の観点では、本発明は、上記構成の磁気記録媒体におい
て、前記CoCrPtTa合金磁性膜の組成中のTaの
添加濃度を、0at%より多く,10at%より少なくしたこ
とを特徴とする磁気記録媒体を提供する。
【0006】第7の観点では、本発明は、基板上に、あ
るいは基板にCr制御膜を形成した上に、CrTi合金
下地膜を形成し、そのCrTi合金下地膜上にCoCr
PtTa合金磁性膜を形成し、前記CrTi合金下地膜
の組成を、 (100−x)at%Cr-xat%Ti (5≦x≦35) とし、且つ、前記CoCrPtTa合金磁性膜の組成
を、 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
zat%Ta (x+y+z≦35,14≦x≦23,6≦y≦20,1≦z≦
8) としたことを特徴とする磁気記録媒体を提供する。
【0007】なお、上記構成において、CoCrPtT
a合金磁性膜を多層構造としてもよい。この場合、各磁
性層間に非磁性中間層を設けることがより好ましい。ま
た、CoCrPtTa合金磁性膜の分割数は10以下とす
ることが好ましく、磁気ヘッドの書き込み能力を考慮す
ると5以下とすることがより好ましい。
【0008】第8の観点では、本発明は、上記第1の観
点から第7の観点にかかる磁気記録媒体と、その磁気記
録媒体から信号を再生するための巨大磁気抵抗効果を利
用した素子を有する磁気ヘッドとを備えたことを特徴と
する磁気記憶装置を提供する。
【0009】
【作用】上記第1の観点による磁気記録媒体では、Cr
Ti下地膜に用いるようにした。純粋なCoのc軸長
((001)面の面間隔)は4.046オングストロームである
が、Cr,Pt,Taを添加した場合にはc軸長は大き
くなる。このため、Cr下地膜との格子の整合性が合わ
なくなり、CoCrPtTa合金磁性膜の結晶成長(配
向)の制御ができなくなる。ところが、CrTi下地膜
では、Cr下地膜より格子定数が大きくなるため、Co
CrPtTa合金磁性膜との格子の整合性が合うように
なり、CoCrPtTa合金磁性膜のエピタキシャル成
長が促進され、保磁力が向上する。
【0010】上記第2の観点による磁気記録媒体では、
基板に直接にCrTi下地膜を形成するのではなく、基
板にCr制御膜を形成し、このCr制御膜上にCrTi
下地膜を形成するようにした。基板に直接にCrTi下
地膜を形成すると、成膜条件によっては結晶配向性があ
まり好ましくない場合があるため、成膜条件が厳しくな
る。そこで、Cr制御膜を形成しておくと、成膜条件の
制限が緩和されるようになる。
【0011】上記第3の観点による磁気記録媒体では、
CrTi合金下地膜中のTiの添加濃度を35at%より少
なくした。後述する実施例により、少なくとも上記範囲
で保磁力の向上が確認された。
【0012】上記第4の観点による磁気記録媒体では、
CoCrPtTa合金磁性膜の組成中のCrの添加濃度
を、12at%より多く,25at%より少なくした。Crを添
加すると、偏析によって磁性粒間の交換結合が弱まり、
媒体ノイズが低減する。後述する実施例により、少なく
とも上記範囲で媒体ノイズの低減が確認された。
【0013】上記第5の観点による磁気記録媒体では、
CoCrPtTa合金磁性膜の組成中のPtの添加濃度
を、4at%より多く,22at%より少なくした。Ptを添
加すると、異方性エネルギーが増大して、保磁力が高く
なる。後述する実施例により、少なくとも上記範囲で保
磁力の向上が確認された。
【0014】上記第6の観点による磁気記録媒体では、
CoCrPtTa合金磁性膜の組成中のTaの添加濃度
を、0at%より多く,10at%より少なくした。Taを添
加すると、前述したCrの偏析を促進する作用があると
言われており、媒体ノイズがより低減する。後述する実
施例により、少なくとも上記範囲で媒体ノイズの低減が
確認された。
【0015】上記第7の観点による磁気記録媒体では、
上記第1の観点から第6の観点にかかる構成を全て確実
に満足する構成とした。従って、後述する実施例によ
り、保磁力の向上および媒体ノイズの低減が確認され
た。
【0016】上記第8の観点による磁気記憶装置では、
上記第1の観点から第7の観点にかかる磁気記録媒体
と、その磁気記録媒体から信号を再生するための巨大磁
気抵抗効果を利用した素子を有する磁気ヘッドとを備え
た。この組み合わせにより、高品位な再生出力が得ら
れ、1平方インチ当たり1ギガビット以上の超高記録密
度に対応する大容量磁気記憶装置を実現することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、これにより本発明が限定されるものではない。
【0018】〔実施例1〕図1に、本発明の実施例1の
磁気記録媒体10の断面図を示す。この磁気記録媒体1
0は、外径95mmφのNi−PメッキAl合金基板1
1上にCr制御膜12,12’を形成し、そのCr制御
膜12,12’上にCrTi下地膜13,13’を形成
し、そのCrTi下地膜13,13’上にCoCrPt
Ta合金磁性膜14,14’を形成し、そのCoCrP
tTa合金磁性膜14,14’上にC保護膜15,1
5’を形成した積層構造である。前記CrTi下地膜1
3,13’の組成は、 (100−x)Cr-xat%Ti (x=5,10,15,20,25,30,35) の7種類とした。また、厚さは50nmとした。前記C
oCrPtTa合金磁性膜14,14’の組成は、 78at%Co-14at%Cr-6at%Pt-2at%Ta とした。また、厚さは15nmとした。
【0019】上記磁気記録媒体10は次のようにして作
製した。Ni−PメッキAl合金基板11に、RF30
Wの投入電力で10秒間基板エッチングを施した。次
に、基板温度300℃,Arガス圧力2.5mTorr,投
入電力密度5W/平方cmの成膜条件でDCマグネトロ
ンスパッタリング法でCr制御膜12,12’を形成し
た。次に、上記と同じ成膜条件でCrTi下地膜13,
13’を形成した。次に、上記と同じ成膜条件でCoC
rPtTa合金磁性膜14,14’を形成した。最後
に、基板温度150℃,Arガス圧力5mTorr,投入電
力密度を3W/平方cmの成膜条件でC保護膜15,1
5’を10nm形成した。
【0020】また、比較例として、前記CrTi下地膜
13,13’の代りに、Cr下地膜を形成したものを作
製した。
【0021】なお、DCマグネトロンスパッタリング法
に限らず、ECRスパッタリング法,イオンビームスパ
ッタリング法,真空蒸着法,プラズマCVD法,塗布
法,メッキ法等の手法を用いて磁気記録媒体10を作製
してもよい。
【0022】図2に、実施例1の7種類の磁気記録媒体
10および比較例の保磁力特性を示す(白丸)。Ti添
加濃度=0は比較例に相当する。Ti添加濃度=5,1
0,15,20,25,30,35は、いずれもTi添加濃度=0
より保磁力が向上することが判った。なお、Ti添加濃
度を35at%より多くした場合に保磁力が低くなってくる
のは、CoCrPtTa合金磁性膜14,14’がスー
パーパラ磁性体になるか,非磁性体になる傾向が強まる
ためと考えられる。
【0023】〔実施例2〕実施例1のCoCrPtTa
合金磁性膜14,14’の組成を、 65at%Co-14at%Cr-20at%Pt-1at%Ta とした。それ以外は同じとした。また、比較例として、
前記CrTi下地膜13,13’の代りに、Cr下地膜
を形成したものを作製した。
【0024】図2に、実施例2の7種類の磁気記録媒体
10および比較例の保磁力特性を示す(黒丸)。Ti添
加濃度=0は比較例に相当する。Ti添加濃度=5,1
0,15,20,25,30,35は、いずれもTi添加濃度=0
より保磁力が向上することが判った。
【0025】また、実施例1ではTi添加濃度=10at%
のときに保磁力が最大となったが、実施例2ではTi添
加濃度=30at%のときに保磁力が最大となった。Pt添
加濃度を増やすと、CoCrPtTa合金磁性膜14,
14’のc軸長は大きくなり、より大きな格子定数を持
つCrTi下地膜13,13’が必要となる。CrTi
下地膜13,13’の格子定数は、Ti添加濃度を増や
すと大きくなる。このため、Pt添加濃度を増やした実
施例2では、Ti添加濃度を増やしたところに保磁力の
最大が移ったものである。
【0026】〔実施例3〕実施例1のCoCrPtTa
合金磁性膜14,14’の組成を、 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
zat%Ta x+y+z≦35 x=14,19,21,23, y=11 z=1,2,4,6,8 とした。CrTi下地膜13,13’については、上記
CoCrPtTa合金磁性膜14,14’の各組成で保
磁力が最大となるTi添加濃度とした。それ以外は同じ
とした。また、比較例として、x+y+zに制限を設け
ず、また、x=12,25とz=0,10を加えたものを作製
した。
【0027】図3に、実施例3の磁気記録媒体10およ
び比較例の保磁力特性および規格化ノイズを示す。な
お、規格化ノイズとは、各組成における媒体ノイズを記
録密度5kFCIの再生出力で除算した値を、x=23,
y=11,x=0とした比較例におけるこの値で除算した
値である。保磁力は、2kOe以上が必要である(1平
方インチあたり1ギガビット以上の記録密度を得るた
め)。規格化ノイズは、1以下であることが必要であ
る。そこで、図3から、CoCrPtTa合金磁性膜の
組成中のCrの添加濃度を、12at%より多く,25at%よ
り少なくするとよいことが判る。また、Taの添加濃度
を、0at%より多く,10at%より少なくするとよいこと
が判る。さらに、 x+y+z≦35 14at%≦x≦23at% y=11 0.5at%≦z≦8at% とするのが、より好ましいことが判る。
【0028】〔実施例4〕実施例1のCoCrPtTa
合金磁性膜14,14’の組成を、 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
zat%Ta x+y+z≦35 x=14 y=6,11,15,20 z=1,2,4,6,8 とした。CrTi下地膜13,13’については、上記
CoCrPtTa合金磁性膜14,14’の各組成で保
磁力が最大となるTi添加濃度とした。それ以外は同じ
とした。また、比較例として、x+y+zに制限を設け
ず、また、y=4,22とz=0,10を加えたものを作製
した。
【0029】図4に、実施例4の磁気記録媒体10およ
び比較例の保磁力特性および規格化ノイズを示す。図4
から、CoCrPtTa合金磁性膜の組成中のPtの添
加濃度を、4at%より多く,22at%より少なくするとよ
いことが判る。また、Taの添加濃度を、0at%より多
く,10at%より少なくするとよいことが判る。さらに、 x+y+z≦35 x=14 6at%≦y≦23at% 0.5at%≦z≦8at% とするのが、より好ましいことが判る。
【0030】さらに、実施例1〜実施例4の一連の結果
から、CrTi合金下地膜13,13’の組成を、 (100−x)at%Cr-xat%Ti (5≦x≦35) とし、且つ、CoCrPtTa合金磁性膜14,14’
の組成を、 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
zat%Ta (x+y+z≦35,14≦x≦23,6≦y≦20,0.5≦z
≦8) とすれのが、最も好ましいことが判る。
【0031】なお、Cr制御膜12,12’は、CrT
i下地膜13,13’の配向を制御する目的で設けてい
るが、設けなくても構わない。 〔実施例5〕実施例1〜実施例4では、CoCrPtT
a合金磁性膜14,14’をそれぞれ1層としたが、そ
れを5層とし、層間にCrTi合金非磁性中間層を設け
た積層構造の磁性膜とした。この実施例5の磁気記憶媒
体についても実施例1〜実施例4と同様の結果が得られ
た。
【0032】〔実施例6〕図5の(a)に、実施例6の
磁気記憶装置60の上面図を示す。また、図5の(b)
に、図5の(a)のAA’断面図を示す。磁気記録媒体
10は、実施例1〜実施例5の磁気記録媒体であり、デ
ィスク状であり、磁気記録媒体駆動部62に連結する保
持具によって複数枚が保持されている。
【0033】各磁気記録媒体10の両面に対向して、磁
気ヘッド63が配置される。磁気ヘッド63は、浮上高
さ0.06μm以下で安定低浮上させ、さらに0.5μ
m以下のヘッド位置決め精度で所望のトラックに磁気ヘ
ッド駆動部65により位置決めされる。
【0034】図6に、磁気ヘッド63の要部を示す。こ
の磁気ヘッド63において、再生用磁気ヘッド部は、N
iFeにNiO等を積層した巨大磁気抵抗効果を利用し
た素子55と、電極となる導体層56とからなるGMR
(Giant MagnetoResistive)ヘッドである。一方、記録
用磁気ヘッド部は、一対の記録磁極51,52と、それ
に鎖交するコイル53と、前記記録磁極51,52の先
端が飽和するのを回避するために磁極51の一部に設け
た1.2T以上の飽和磁束密度を有するCoNiFe等
の磁性材料54とからなる誘導型薄膜磁気ヘッドであ
る。前記磁極52は、磁気シールド層57と対で、再生
用磁気ヘッド部の磁気シールドも兼ねている。これらの
再生用磁気ヘッド部および記録用磁気ヘッド部は、磁気
ヘッドスライダ基体58上に設けられている。このよう
な巨大磁気抵抗効果を利用した素子55を備える磁気ヘ
ッド63を用いることによって、磁気記録媒体10は、
その性能が充分に活かされる。
【0035】図5に戻り、磁気ヘッド63によって再生
した信号は、記録再生信号処理系64によって波形処理
される。記録再生信号処理系64は、増幅器,アナログ
等化器,ADコンバータ,ディジタル等化器,最尤復号
器等で構成されている。巨大磁気抵抗効果を利用した素
子55を用いた磁気ヘッド63による再生波形では、磁
気ヘッド63の特性により、正と負の大きさが非対称と
なったり,記録再生系の周波数特性の影響を受けたりし
て、記録した信号とは異なった信号に読み誤ることがあ
る。アナログ等化器は、再生波形を整えて、これを修復
する機能を有する。この修復された波形をADコンバー
タを通してディジタル変換し、ディジタル等化器によっ
てさらに波形を整える。最後に、修復された信号を最尤
復号器によって最も確からしいデータに復調する。以上
の記録再生信号処理系64によって、極めて低いエラー
レートで信号の記録再生が行われる。
【0036】実施例6の磁気記憶装置60によれば、1
平方インチ当たりの1ギガビット以上の記録密度を得る
ことができ、従来の磁気記憶装置に比べて3倍以上の高
密度記憶容量を実現できた。なお、記録再生信号処理系
64から最尤復号器を取り除き、従来の波形弁別回路に
変えた場合でも、従来に比べて2倍以上の高密度記憶容
量を実現することができた。
【0037】〔他の実施例〕本発明は、片面のみにCo
CrPtTa合金磁性膜を有する磁気記録媒体にも適用
できる。また、ドラム状,テープ状,カード状の磁気記
録媒体およびそれら磁気記録媒体を用いた磁気記憶装置
にも適用することが出来る。
【0038】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、保磁力
を向上できる。また、150kFCI以上の高密度記録
での低ノイズ化を実現できる。また、本発明の磁気記憶
装置によれば、1平方インチ当たり1ギガビット以上の
超高記録密度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気記録媒体の一実施例の模式的
断面図である。
【図2】CrTi下地層へのTi添加濃度と保磁力の関
係を示す特性図である。
【図3】CoCrPtTa合金磁性膜へのCr添加濃度
およびTa添加濃度と保磁力および規格化ノイズの関係
を示す特性図である。
【図4】CoCrPtTa合金磁性膜へのPt添加濃度
およびTa添加濃度と保磁力および規格化ノイズの関係
を示す特性図である。
【図5】本発明による磁気記憶装置の一実施例の構造を
示す模式図である。
【図6】巨大磁気抵抗効果を利用した再生用の素子を備
える磁気ヘッドの構造を示す模式図である。
【符号の説明】
10…磁気記録媒体、11…Ni−PメッキAl合金基
板、12,12’…Cr制御膜、13,13’…CrT
i下地膜、14,14’…CoCrPtTa磁性膜、1
5,15’…C保護膜、55…巨大磁気抵抗効果素子、
56…導体層、57…磁気シールド層、60…磁気記憶
装置、62…磁気記録媒体駆動部、63…磁気ヘッド、
64…記録再生信号処理系、65…磁気ヘッド駆動部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 晃 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 二本 正昭 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 細江 譲 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 山中 一助 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 玉井 一郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 萬行 恵美 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にCrTi合金下地膜を形成し、
    そのCrTi合金下地膜上にCoCrPtTa合金磁性
    膜を形成したことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上にCr制御膜を形成し、そのCr
    制御膜上にCrTi合金下地膜を形成し、そのCrTi
    合金下地膜上にCoCrPtTa合金磁性膜を形成した
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の磁気記
    録媒体において、前記CrTi合金下地膜中のTiの添
    加濃度を35at%より少なくしたことを特徴とする磁気記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の磁気記録媒体において、前記CoCrPtTa合金磁
    性膜の組成中のCrの添加濃度を、12at%より多く,25
    at%より少なくしたことを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の磁気記録媒体において、前記CoCrPtTa合金磁
    性膜の組成中のPtの添加濃度を、4at%より多く,22
    at%より少なくしたことを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の磁気記録媒体において、前記CoCrPtTa合金磁
    性膜の組成中のTaの添加濃度を、0at%より多く,10
    at%より少なくしたことを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 基板上に、あるいは基板にCr制御膜を
    形成した上に、CrTi合金下地膜を形成し、そのCr
    Ti合金下地膜上にCoCrPtTa合金磁性膜を形成
    し、前記CrTi合金下地膜の組成を、 (100−x)at%Cr-xat%Ti (5≦x≦35) とし、且つ、前記CoCrPtTa合金磁性膜の組成
    を、 (100−x−y−z)at%Co-xat%Cr-yat%Pt-
    zat%Ta (x+y+z≦35,14≦x≦23,6≦y≦20,1≦z≦
    8) としたことを特徴とする磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    の磁気記録媒体と、その磁気記録媒体から信号を再生す
    るための巨大磁気抵抗効果を利用した素子を有する磁気
    ヘッドとを備えたことを特徴とする磁気記憶装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100319502B1 (ko) * 1997-12-18 2002-02-19 가네꼬 히사시 수직자기기록매체및그제조공정
US6740383B2 (en) 1998-05-27 2004-05-25 Fujitsu Limited Magnetic recording medium possessing a ratio of Hc(perpendicular) to Hc(horizontal) that is not more than 0.22 and magnetic recording disk device

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