JPH0967727A - フィラメント糸条の牽切加工方法 - Google Patents

フィラメント糸条の牽切加工方法

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JPH0967727A
JPH0967727A JP22321295A JP22321295A JPH0967727A JP H0967727 A JPH0967727 A JP H0967727A JP 22321295 A JP22321295 A JP 22321295A JP 22321295 A JP22321295 A JP 22321295A JP H0967727 A JPH0967727 A JP H0967727A
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filament
filament yarn
yarn
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Yuji Tanaka
祐治 田中
Seiji Ito
誠司 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低湿度下での牽切時のフィラメント糸条の集
束性を高め、ランダムな牽切性を保持すると共に、断糸
の起こらない安定な牽切加工ができる方法を提供する。 【解決手段】 常温絶乾下で固体である油剤を付与した
フィラメント糸条と、常温絶乾下で液体である油剤を付
与したフィラメント糸条とを混繊して牽切加工するもの
で、後者のフィラメント糸条の単糸本数の割合は、全フ
ィラメント糸条の単糸本数の10〜50%であることが
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラメント糸条
の牽切加工方法に関し、さらに詳しくは、安定した高品
位のスパンライク加工糸を得るためのフィラメント糸条
の牽切加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フィラメント糸条の牽切加工は、
単にスパンライクな風合いを有する繊維を、簡便且つ低
コストで製造するためだけでなく、従来にない新規な風
合いや物性をもつスパンライク加工糸を簡便に製造する
ための新合繊素材製造の方法として、技術の開発、展開
がなされている。
【0003】かかる牽切加工方法では、従来から紡績用
として多用されている油剤をそのままフィラメント糸条
に付与するか、あるいは従来の紡績用油剤を若干改質し
た油剤を付与することが行われてきた。
【0004】例えば、特公平1―20264号公報で
は、アルキルホスフェートカリウム塩と脂肪酸アルカリ
金属塩とを含有する牽切紡績用処理剤が提案されてい
る。しかしながら、この牽切紡績用処理剤を用いて牽切
加工を行った場合は、常温常湿度下で牽切加工するとき
は牽切性が良好で、高品位のスパンライク加工糸が得ら
れるものの、湿度の極めて低い絶乾状態に近い状態で牽
切加工すると、処理剤の集束性が失われ、フィードロー
ラへの巻き付きが生じ易くなって加工生産性が悪化する
と共に、得られるスパンライク加工糸の品位も低下する
という問題があった。フィラメント糸条の牽切加工は、
通常、季節により10〜70%RHと比較的湿度が変化
する場所で行われるので、このことは、牽切加工を行う
上で大きな問題となる。
【0005】一方、常温絶乾下で液体であり、レッドウ
ッド粘度が100秒以下の鉱物油を主体成分とし、且つ
粘着力が100g/cm2 以下である油剤組成物を、繊
維重量に対して0.05〜0.5重量%付着させて牽切
加工する方法(特開平5―287619号公報)も提案
されている。しかしながら、この方法では、油剤が液体
であるため、粘着性の低いものを用いても未だ粘着力が
高すぎて、牽切加工時に糸条が開繊され難くなり、ラン
ダム牽切性が不十分で、得られるスパンライク加工糸の
品位もいまひとつ物足りなく、更には、油剤の粘着性が
大きくなると、一度に多数のフィラメントが牽切され
る、所謂、集団牽切と呼ばれる現象が起こり、牽切ロー
ラの上部に設けたシュータ部での断糸が多発し、加工生
産性が低下するという問題が残されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、低湿度下においても牽切加工時
のフィラメント糸条の牽切性を悪化させない程度に集束
性を高め、フィードローラへの巻き付きやシュータ部で
の断糸を起こさせずに安定した加工ができ、しかも、ラ
ンダム牽切性は保持しているので高品位のスパンライク
加工糸が得られるフィラメント糸条の牽切加工方法を提
供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく種々検討を重ねた結果、常温絶乾下で固体
である油剤を付与したフィラメント糸条と、常温絶乾下
で液体である油剤を付与したフィラメント糸条とを混繊
して牽切加工すると、驚くべきことに、湿度の低い状態
での牽切加工においても、フィラメント糸条の集束性が
保持され、ランダム牽切性を低下させることなく安定に
牽切加工できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明によれば(1)複数本の
フィラメント糸条を混繊して牽切加工し、スパンライク
加工糸を製造するに際し、常温絶乾下で固体である油剤
を付与したフィラメント糸条と、常温絶乾下で液体であ
る油剤を付与したフィラメント糸条とを混繊して牽切加
工することを特徴とするフィラメント糸条の牽切加工方
法、(2)常温絶乾下で液体である油剤を付与したフィ
ラメント糸条の単糸本数の割合が、全フィラメント糸条
の単糸本数の10〜50%である前記(1)記載のフィ
ラメント糸条の牽切加工方法、および(3)フィラメン
ト糸条がポリエステルからなる前記(1)または(2)
記載のフィラメント糸条の牽切加工方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いる常温絶乾下
で液体である油剤(以下、液体油剤という)としては、
例えば、特開平5―287619号公報に記載されてい
る油剤を挙げることができる。すなわち、低粘度の鉱物
油を主成分(65〜80重量%)とし、ラウリルアルコ
ール、オレイルアルコール、その他の合成アルコール等
のアルコールにアルキレンオキサイドを付加させた脂肪
族アルキルエーテル系活性剤、アルキレンオキサイドを
付加させた脂肪族アルキレンアルコールと脂肪酸との反
応物、ポリエチレングリコールとラウリン酸、オレイン
酸などの脂肪酸との反応物であるエーテルエステル系活
性剤などのノニオン活性剤成分のうちの少なくとも一種
(20〜30重量%)を配合し、更に、必要に応じて、
ホスフェート、スルホネート、サルフェートなどのアニ
オン系活性剤、カチオン系活性剤、脂肪酸やアルコール
などの乳化調整剤を適宜添加したものである。
【0010】一方、本発明において用いる常温絶乾下で
固体である油剤(以下、固体油剤という)としては、例
えば、特公昭52―31999号公報に記載されている
アルキルリン酸エステルの金属塩を主成分とする油剤
や、特公平1―20264号公報に記載されている、ア
ルキルホスフェートカリウム塩と脂肪酸アルカリ金属塩
とを40重量%以上含有する油剤を挙げることができ
る。後者の場合、アルキルホスフェートカリウム塩のア
ルキル基としては、ラウリル基、セチル基、ステアリル
基などを例示することができ、脂肪酸アルカリ金属塩の
脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、ステ
アリン酸、イソステアリン酸などを例示することができ
る。この油剤には、更に、鉱物油、脂肪族アルコール、
脂肪酸の酸化エチレン付加物、酸化エチレン―酸化プロ
ピレン共重合体などのノニオン系活性剤や4級アンモニ
ウム塩型カチオン化合物、アミン塩型カチオン活性剤な
どのカチオン系活性剤を配合することができる。固体油
剤としては、これ以外にも脂肪酸の酸化エチレン付加物
を例示することができる。
【0011】これらの油剤は、液体油剤の場合は、水性
エマルジョン、ストレートあるいは低粘度溶剤溶液の形
(取扱性、操業性の点でエマルジョンが好ましい)で、
固体油剤の場合は、水性エマルジョンの形で、浸漬法、
オイリングローラ法、スプレー法、ノズル給油法などに
よりフィラメント糸条に付与され、油剤付着量は、前者
の場合は、0.01〜0.3重量%が好ましく、更に好
ましくは0.01〜0.1重量%であり、後者の場合
は、0.05〜0.5重量%が好ましく、更に好ましく
は0.1〜0.3重量%である。
【0012】本発明で用いるフィラメント糸条は、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の任意
のフィラメント糸条であり、特に、風合の点で、ポリエ
ステルが好ましく用いられる。ポリエステルとしては、
テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル等のアルキレングリコールを主たるグリコール成分と
するポリエステルが好ましく、具体的には、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、これ
らのポリエステルに少量のイソフタル酸、5―ナトリウ
ムスルホイソフタル酸等を共重合した共重合ポリエステ
ルなどを挙げることができる。これらの各種重合体は混
合して用いてもよく、通常使用される艶消剤、安定剤、
制電剤、着色剤、防炎剤等の添加剤を含有させてもよ
い。
【0013】これらのフィラメント糸条の単糸デニール
は、牽切性、風合の点で0.3〜15deが好ましく、
特に1〜3deが好ましい。また、液体油剤を付与した
フィラメント糸条と固体油剤を付与したフィラメント糸
条とは、単糸デニールが同一であっても、異なっていて
もよい。液体油剤を付与したフィラメント糸条の単糸本
数の割合は、全フィラメント糸条の単糸本数の10〜5
0%であることが好ましく、更に好ましくは20〜40
%である。液体油剤を付与したフィラメント糸条の単糸
本数の割合が少なすぎると、固体油剤の影響が強くな
り、逆に液体油剤を付与したフィラメント糸条の単糸本
数の割合が多すぎると、液体油剤の影響が強くなって、
ランダム牽切性が低下し、得られるスパンライク加工糸
の品位が悪くなる傾向があり、加工生産性も不安定にな
り易い。
【0014】フィラメント糸条を牽切するに際しては、
固体油剤を付与したフィラメント糸条と液体油剤を付与
したフィラメント糸条とをあらかじめ混繊しておく必要
があるが、その方法としては、(1)紡糸口金から紡出
したフィラメント糸条を2群に分割し、一方には固体油
剤を付与し、他方には液体油剤を付与した後、合糸して
捲き取り、その後、延伸する方法、(2)(1)の方法
において、紡糸合糸後、一旦巻き取ることなく連続して
延伸する方法、(3)固体油剤、液体油剤をそれぞれ付
与して紡糸し、巻き取った両フィラメント糸条を合糸し
て延伸する方法、(4)固体油剤、液体油剤をそれぞれ
付与して紡糸、延伸して巻き取った両フィラメント糸条
を合糸、混繊する方法などを用いることができる。
【0015】固体油剤を付与したフィラメント糸条と液
体油剤を付与したフィラメント糸条とを混繊させるに
は、流体ノズルなどを通して、両フィラメント糸条を積
極的に混繊させるのが好ましいが、単に合糸するだけで
も、巻取張力や延伸張力によって、両フィラメント糸条
は十分に混繊される。
【0016】このようにして、固体油剤を付与したフィ
ラメント糸条と液体油剤を付与したフィラメント糸条と
を混繊させた後、牽切加工を施すが、牽切加工は、例え
ば図1に示すような牽切装置を用いて行うことができ
る。
【0017】図1において、1は固体を付与したフィラ
メント糸条と液体油剤を付与したフィラメント糸条とを
混繊した糸条を巻き取ったパッケージであり、該パッケ
ージ1から解舒された混繊糸条Yを、フィードローラ2
と牽切ローラ3の間で牽切した後、空気ノズル4により
抱合し、引取ローラ5およびガイド6を経て巻取機パッ
ケージ7に巻き取る。8は、牽切ローラ3の上部に設け
たシュータである。
【0018】牽切速度(牽切ローラ3の周速度)は、通
常、200〜800m/分、フィードローラ2と牽切ロ
ーラ3との間の牽切倍率は、5〜20倍程度が適当であ
る。
【0019】以上の説明では、延伸後の混繊糸条を一旦
パッケージに巻き取った後、牽切装置で牽切を行った
が、一旦パッケージに巻き取ることなく、延伸後、連続
して牽切するようにしてもよい。
【0020】
【作用】本発明方法により、ランダムな牽切性を維持し
ながら、牽切時の加工安定性を向上させることができる
理由は、まだ十分に解明されたわけではないが、およそ
次のように推定することができる。
【0021】すなわち、固体油剤を付与したフィラメン
ト糸条と液体油剤を付与したフィラメント糸条とを混繊
させることにより、固体油剤を付与したフィラメント糸
条が本来持っているランダムな牽切加工性を保持したま
まで、低湿度下での集束性が高い液体油剤を付与したフ
ィラメント糸条が、その周囲の、低湿度下では集束性が
不充分な固体油剤を付与したフィラメント糸条を牽切ロ
ーラまで連れ込み、湿度変化による集束性の変化を最小
限に抑えているものと考えられる。この際、集束性の高
い液体油剤を付与したフィラメント糸条の集団牽切は、
固体油剤を付与したフィラメント糸条の開繊力によって
抑制される。
【0022】その結果、湿度の低い状態でもランダム牽
切性を保持しながら、フィードローラへの巻き付きが起
こらない等安定な牽切加工が可能となり、良好な品位の
スパンライク加工糸が安定して得られるものと考えられ
る。
【0023】なお、固体油剤と液体油剤との混合油剤を
付与したフィラメント糸条を牽切した場合は、本発明の
効果が得られず、この点は、本発明の作用を考えるうえ
で極めて重要であると思われる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、ランダム牽切性、フィードローラ巻付、
シュータ部断糸は、次の基準で評価した。
【0025】(1)ランダム牽切性 ◎:開繊性が極めて良好で、十分にランダムな牽切が行
われ、極めて高品位のスパンライク加工糸が得られる。 ○:開繊性が良好で、ランダムな牽切が行われ、高品位
のスパンライク加工糸が得られる。 ×:開繊性が悪く、ランダムな牽切が行われず、品位の
劣ったスパンライク加工糸が得られる。
【0026】(2)フィードローラ巻付き ◎:フィードローラ巻付きによる断糸0.5回/時間未
満 ○:フィードローラ巻付きによる断糸0.5回/時間以
上、2回/時間未満 ×:フィードローラ巻付きによる断糸2回/時間以上 (3)シュータ部断糸 ◎:集団牽切によるシュータ部での断糸0.5回/時間
未満 ○:集団牽切によるシュータ部での断糸0.5回/時間
以上2回/時間未満 ×:集団牽切によるシュータ部での断糸2回/時間以上
【0027】[実施例1〜6、比較例1〜3]固有粘度
0.64のポリエチレンテレフタレート(艶消剤として
TiO2 を0.3%含む)を溶融後、孔径0.18mm
の細孔を72個有する口金から吐出して、横吹き冷却風
により冷却し、次いで固体油剤として、下記Aの組成の
2重量%水性エマルジョンを油剤付着量が0.14重量
%となるようにノズル給油方式で付与し、旋回ノズルを
通した後、3.00倍に延伸して130℃で熱処理し、
4000m/分の速度で巻き取った。得られたフィラメ
ント糸条の単糸デニールは、2.1deであった。
【0028】また、液体油剤として、下記Bの組成の2
重量%水性エマルジョンを油剤付着量が0.12重量%
となるように付与する以外は上記と同様にして液体油剤
B付与フィラメントを得た。 固体油剤A ラウリルホスフェートカリウム塩 100重量% 液体油剤B エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体
(共重合比1/1:平均分子量2000) 97重量
% オレイルホスフェートカリウム塩 2重量% ラウリルスルホネートナトリウム塩 1重量%
【0029】上記の固体油剤を付与したフィラメントと
液体油剤を付与したフィラメントとを、表1に記載した
割合で合糸・混繊した後、図1に示す牽切装置により、
18℃、18%RHの室内で、牽切速度298m/分、
牽切倍率17.0倍で牽切した。
【0030】一方、比較のために、Aの組成の固体油剤
のみを付与したフィラメント糸条(比較例1)、Bの組
成の液体油剤のみを付与したフィラメント糸条(比較例
2)および上記固体油剤と液体油剤を3:1の割合で混
合した油剤を付与したフィラメント糸条(比較例3)に
ついて、上記実施例と同一条件で牽切した。
【0031】結果は表1に示す通りであり、固体油剤付
与フィラメント糸条と液体油剤付与フィラメント糸条と
を混繊したもの(実施例1〜6)は、高湿度下でも良好
な結果が得られ、特に液体油剤付与フィラメント糸条の
本数の割合が10〜50%の場合(実施例2〜5)に優
れた結果が得られた。
【0032】これに対して、固体油剤のみ(比較例
1)、液体油剤のみ(比較例2)および固体油剤と液体
油剤の混合油剤(比較例3)を用いた場合は、ランダム
牽切性が劣り、安定な牽切が行えなかった。
【0033】
【表1】
【0034】[実施例7〜10]固有粘度0.64のポ
リエチレンテレフタレート(艶消剤としてTiO2
0.3%含む)を溶融後、孔径0.18mmの細孔を7
2個有する口金から吐出して、横吹き冷却風により冷却
し、次いで、表2に示す固体油剤(2重量%水性エマル
ジョン)を、油剤付着量が0.14重量%となるように
ノズル給油方式で付与して、旋回ノズルを通した後、
3.00倍に延伸して130℃で熱処理し、4000m
/分の速度で巻き取った。得られたフィラメント糸条の
単糸デニールは2.1deであった。
【0035】一方、上記ポリエチレンテレフタレートを
溶融後、孔径0.18mmの細孔を72固有する口金か
ら吐出して、横吹き冷却風により冷却し、次いで、表2
に示す液体油剤(2重量%水性エマルジョン)を、油剤
付着量が0.03重量%となるようにノズル給油方式で
付与して、旋回ノズルを通した後、3.0倍に延伸して
130℃で熱処理し、4000m/分の速度で巻き取っ
た。得られたフィラメント糸条の単糸デニールは2.1
deであった。
【0036】両フィラメント糸条をインターレースノズ
ルで混繊した後、図1に示す牽切装置により牽切速度2
98m/分、牽切倍率8.5倍で牽切した。
【0037】結果は表2に示す通りであり、いずれも低
湿度下で安定な牽切を行うことができ、高品位のスパン
ライク加工糸を得ることができた。
【0038】
【表2】
【0039】なお、固体油剤C、D、液体油剤E、Fの
組成は次の通りである。 固体油剤C ラウリルホスフェートカリウム塩 50重量% ラウリン酸カリウム 50重量% 固体油剤D ステアリルホスフェートカリウム塩 100重量% 液体油剤E オレイルオレート 60重量% エチレンオキサイド10モル付加ノニルアルコール 35重量% オレイルホスフェートカリウム塩 5重量% 液体油剤F オクチルステアレート 70重量% エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体(共重合比1/3:平均 分子量9000) 10重量% エチレンオキサイド10モル付加ノニルアルコール 10重量% エチレンオキサイド10モル付加ヒマシ油エーテル 10重量%
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、湿度が低くなっても牽
切時のフィラメント糸条の集束性が保持されるので、フ
ィードローラへの巻き付きやシュータ部での断糸が起こ
らず、安定な牽切加工を行うことができ、高品位の加工
糸が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の一例を示す概略側面図
である。
【符号の説明】
1 混繊フィラメント糸条パッケージ 2 フィードローラ 3 牽切ローラ 4 空気ノズル 5 引取ローラ 6 ガイド 7 巻取機パッケージ 8 シュータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のフィラメント糸条を混繊して牽
    切加工し、スパンライク加工糸を製造するに際し、常温
    絶乾下で固体である油剤を付与したフィラメント糸条
    と、常温絶乾下で液体である油剤を付与したフィラメン
    ト糸条とを混繊して牽切加工することを特徴とするフィ
    ラメント糸条の牽切加工方法。
  2. 【請求項2】 常温絶乾下で液体である油剤を付与した
    フィラメント糸条の単糸本数の割合が、全フィラメント
    糸条の単糸本数の10〜50%である請求項1記載のフ
    ィラメント糸条の牽切加工方法。
  3. 【請求項3】 フィラメント糸条がポリエステルからな
    る請求項1または2記載のフィラメント糸条の牽切加工
    方法。
JP22321295A 1995-08-31 1995-08-31 フィラメント糸条の牽切加工方法 Pending JPH0967727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012360A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Teijin Fibers Ltd ポリエチレンナフタレート牽切糸の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011012360A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Teijin Fibers Ltd ポリエチレンナフタレート牽切糸の製造方法

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