JPH0962114A - 転写装置 - Google Patents

転写装置

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JPH0962114A
JPH0962114A JP21728195A JP21728195A JPH0962114A JP H0962114 A JPH0962114 A JP H0962114A JP 21728195 A JP21728195 A JP 21728195A JP 21728195 A JP21728195 A JP 21728195A JP H0962114 A JPH0962114 A JP H0962114A
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JP
Japan
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transfer
pressure
toner
recording paper
belt
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JP21728195A
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English (en)
Inventor
Tomoki Kato
知己 加藤
Masafumi Kadonaga
雅史 門永
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、転写ニップ部以外でも転写が行わ
れ、転写電界を作り出すための印加電圧が大きくなり、
不要な放電が行われるという課題を解決しようとするも
のである。 【解決手段】 この発明は、静電像担持体21に押し付
けられてトナー24の帯電極性とは逆の極性の電圧が印
加され、静電像担持体21との間に介在する記録紙23
あるいは中間転写体に静電像担持体21からトナーを転
写させる加圧導電性部材25を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、ファクシミ
リ、プリンタ等の画像形成装置における転写装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を利用した複写機、ファク
シミリ、プリンタ等の画像形成装置における画像形成プ
ロセスでは、感光体からなる静電像担持体に対して均一
な初期帯電を行った後に初期帯電を部分的に消去して静
電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターンをトナー
により現像してトナー像とし、このトナー像を転写装置
により転写電界で記録紙上に転写している。
【0003】この転写装置としては、従来から主にコロ
ナチャージャが使用されてきた。特開平6ー33232
1号公報には、コロナチャージャにより感光体上のトナ
ー像を記録紙に転写し、転写後に記録紙の裏面をAC除
電して剥離放電を防止するものが記載されている。しか
し、コロナチャージャは、コロナ放電によりオゾンを多
量に発生するので、昨今問題となっている。そこで、転
写装置は、オゾン発生量が少ない方式として、ベルトや
ローラを感光体に接触させて転写を行う方式が主流にな
りつつある。
【0004】この方式としては、中間転写ベルトからな
る中間転写体における転写部の裏側にゴムローラを設
け、このゴムローラに転写バイアスを印加して感光体か
ら中間転写ベルトにトナーを転写する方式が特開平6ー
301297号公報に記載されている。また、感光体に
導電性弾性転写ローラを加圧接触させて感光体から記録
紙にトナーを転写する方式が特開平6ー161304号
公報に記載され、転写ローラに加圧導電シートを装着し
てものが特開平7ー13447号公報に記載されてい
る。これらの方式は、いずれも、中抵抗部材に電源から
高電圧を印加して転写電界を得ている。
【0005】図9は転写ローラを用いた転写装置の一例
を示す。転写ローラ3は芯金3aに中抵抗の樹脂層3b
を設けた構成になっており、芯金3aには転写電界を生
成するための高電圧が電源6から印加される。また、転
写ローラ3は図示しない加圧機構により適当な加圧力で
感光体1に接触し、その接触部は図10に示すようにあ
る幅のニップ部bを有する接触状態となっている。記録
紙2は、感光体1と転写ローラ3との間を通過する時に
感光体1からトナー4が転写され、ガイド板5により案
内されて定着装置へ送られる。
【0006】また、画像形成装置において、記録紙を安
定に搬送する技術は、重要な技術の1つである。現在最
も安定性の高い記録紙搬送方式としては、記録紙をベル
トで静電的に吸着して搬送するベルト搬送方式がある。
この方式では、記録紙全体がベルトに吸着されるので、
感光体上のトナーを記録紙に転写する転写部などで記録
紙が感光体などに巻き付いてしまうなどのトラブルがな
く、高速に安定して記録紙を搬送することが可能であ
る。したがって、ベルトに記録紙を吸着させた状態でト
ナーを感光体から記録紙に転写するベルト転写方式は、
高速に高品位な画像が得られる優れた転写方式である。
【0007】図11はベルトを用いた転写装置の1例を
示す。転写搬送ベルト11は摩擦係数の大きな素材で被
覆された駆動ローラ12とテンションローラ13に張架
されて駆動ローラ12により回転駆動され、コロナ帯電
器14は電源15から高電圧が印加されてコロナ放電に
より転写搬送ベルト11の裏面を帯電させる。記録紙1
6は、転写搬送ベルト11により静電的に吸着されて搬
送され、感光体17と転写搬送ベルト11とにより形成
される転写ニップ部を通過する時に感光体17上のトナ
ー像が転写される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記オゾン発生量が少
ない方式は、いずれも、中抵抗部材に電源から高電圧を
印加して転写電界を得ているので、電源のコストが高く
なる。また、電源から印加する高電圧の大きさによって
は、感光体と中間転写体との転写ニップ部以外の部分で
も転写電界が存在するので、感光体と記録紙との間の広
い空隙でトナーの移動が起こってしまい、画像劣化の原
因となる。
【0009】また、上述した図9に示す転写装置では、
感光体1上のトナー4がニップ部bにおいてのみ記録紙
2に転写されることが画質の点から理想的であるが、転
写ローラ3の表面は転写ニップ部b以外の部分a、cで
も高電圧になっているので、転写ニップ部bより前側の
部分cの空隙で、感光体1と記録紙2とが接触する前に
感光体1上のトナー4が記録紙2に転写されてしまうこ
とが生ずる。このような転写は画質劣化に結び付いてし
まう。
【0010】また、電源6から転写ローラ3に印加され
る電圧が高いので、記録紙の裏面が転写ローラ3の表面
との間の放電によって帯電してしまう。その結果、記録
紙2はガイド板5との接近による激しい放電によって未
定着の不安定なトナー像が乱れてしまう可能性がある。
したがって、この放電を防ぐために、転写後に記録紙2
の裏面を除電する除電手段を必要としていた。
【0011】また、上述した図11に示す転写装置で
は、転写搬送ベルト11として絶縁性ベルトを用いた場
合には電源15からコロナ帯電器14に印加される電圧
が大きくなり、消費電力の増加や不要な放電によるノイ
ズの発生、電源15の大型化といった不具合が生ずる。
また、転写搬送ベルト11として中抵抗または低抵抗の
ベルトを用いた場合には、電流が転写ニップ部以外に転
写搬送ベルト11の周方向へ流れてしまい、消費電力の
増加を招いてしまう。また、感光体17と転写搬送ベル
ト11との間で不要な放電が発生し、転写チリの原因と
なるなどの不具合が発生してしまう。
【0012】本発明は、転写ニップ部においてのみ転写
を行うことができて高画質化を図ることができ、転写電
界を作り出すための印加電圧を小さくすることができ、
不要な放電を防止することができる転写装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、静電像担持体に対して均一
な初期帯電を行った後に部分的に初期帯電を消去して静
電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターンをトナー
により現像して記録紙あるいは中間転写体に転写する画
像形成装置の転写装置において、前記静電像担持体に押
圧されて前記トナーの帯電極性とは逆の極性の電圧が印
加され、前記静電像担持体との間に介在する前記記録紙
あるいは前記中間転写体に前記静電像担持体からトナー
を転写させる加圧導電性部材を備えたものである。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の転
写装置において、前記加圧導電性部材は金属ローラの表
面に設けてローラ形状としたものである。
【0015】請求項3記載の発明は、静電像担持体に対
して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯電を消
去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターン
をトナーにより現像して記録紙に転写する画像形成装置
の転写装置において、前記記録紙を搬送する転写搬送ベ
ルトと、この転写搬送ベルトの裏側に前記記録紙が前記
静電像担持体と接触する位置付近で接触し前記トナーの
帯電極性とは逆の極性の電圧が印加されて前記静電像担
持体から前記記録紙へトナーを転写させる加圧導電性部
材を備えたものである。
【0016】請求項4記載の発明は、静電像担持体に対
して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯電を消
去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターン
をトナーにより現像して記録紙に転写する画像形成装置
の転写装置において、加圧導電性部材で構成され前記記
録紙を搬送する転写搬送ベルトと、この転写搬送ベルト
の裏側に前記記録紙が前記静電像担持体と接触する位置
付近で接触し前記トナーの帯電極性とは逆の極性の電圧
が印加されて前記静電像担持体から前記記録紙へトナー
を転写させる加圧部材とを備えたものである。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1、3また
は4記載の転写装置において、前記画像形成装置の非画
像形成時に当該転写装置を前記静電像担持体に対して非
接触状態とする手段を備えたものである。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1、3また
は4記載の転写装置において、当該転写装置の前記静電
像担持体との接触面側に高抵抗層を設けたものである。
【0019】請求項7記載の発明は、静電像担持体に対
して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯電を消
去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターン
をトナーにより現像して記録紙に転写する画像形成装置
の転写装置において、前記記録紙を搬送する感圧導電性
ベルトと、この感圧導電性ベルトの裏側を転写位置付近
で押圧しバイアスが印加されて転写電界を形成させるこ
とにより前記静電像担持体上のトナーを前記記録紙に転
写せしめる転写部材とを備え、この転写部材を弾性層を
含むローラ構造としたものである。
【0020】請求項8記載の発明は、静電像担持体に対
して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯電を消
去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターン
をトナーにより現像して記録紙に転写する画像形成装置
の転写装置において、前記記録紙を搬送する感圧導電性
ベルトと、この感圧導電性ベルトの裏側を転写位置付近
で押圧しバイアスが印加されて転写電界を形成させるこ
とにより前記静電像担持体上のトナーを前記記録紙に転
写せしめる転写部材とを備え、前記静電像担持体と前記
感圧導電性ベルトが形成するニップ幅をt1、前記感圧
導電性ベルトと前記転写部材が形成するニップ幅をt2
としたとき、t1>t2としたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態例乃
至第4実施形態例の基本構成を示す。この実施形態例は
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置にお
ける転写装置の例である。この実施形態例を用いた画像
形成装置は、例えば電子写真技術を利用した画像形成装
置であって、駆動部により回転駆動されるドラム状の感
光体からなる静電像担持体21に対して、帯電手段によ
り均一な初期帯電を行った後に露光手段にて画像信号に
応じて変調された光信号の照射による画像露光を行うこ
とで初期帯電を部分的に消去して静電荷のパターンを形
成し、該静電荷のパターンを現像手段でトナーにより現
像してトナー像とし、このトナー像を本実施形態例の転
写装置22により転写電界で記録紙23に転写し、定着
手段により記録紙23上のトナー像24を定着させる。
【0022】本実施形態例においては、加圧導電性部材
25は加圧部材26により感光体21に押し付けられて
転写位置(もしくはその付近)で感光体21に接触し、
現像手段から感光体21へ付着されるトナーの帯電極性
とは逆の極性の電圧が電源27から加圧部材26に印加
されて転写電界が加圧導電性部材25と感光体21との
間に形成される。加圧導電性部材25は、導電性金属粒
子やカーボンブラックが均一に分散したシリコーンゴム
など、圧力が加えられることにより大きな抵抗変化が生
ずるものである。記録紙23は、感光体21と加圧導電
性部材25との間を通過する時に転写電界により感光体
21上のトナー像が記録紙23に転写される。
【0023】図2は感光体21と加圧導電性部材25と
により形成される転写ニップ部を拡大して示す。転写ニ
ップ部における感光体21と加圧導電性部材25との間
の圧力の分布は、感光体21と加圧部材26の形状によ
って決まり、図3に示すような分布になる。つまり、転
写ニップ部における感光体21と加圧導電性部材25と
の間の圧力は、転写ニップ部の中央aが最も大きくな
り、その両側b、cが小さくなる。
【0024】したがって、加圧導電性部材25の抵抗分
布は感光体21と加圧導電性部材25との間の圧力に応
じて図4に示すように転写ニップ部の中央aが最も小さ
くなり、その両側b、cが大きくなる。このため、転写
電界は転写ニップ部の中央aに集中し、感光体21と記
録紙23との非接触部でトナーが転写されることはな
い。したがって、画質が劣化することなく転写が行われ
る。また、転写電界が転写ニップ部の中央aに集中する
ので、加圧導電性部材25から記録紙23の裏面への放
電による記録紙23の裏面の帯電を回避することがで
き、オゾンの発生もない。更に、加圧導電性部材25
は、転写ニップ部で抵抗が小さくなるので、電源27に
よる印加電圧が小さくてもよい。
【0025】図5は本発明の第1実施形態例を示す。こ
の第1実施形態例は、請求項1、2、5記載の発明の実
施形態例である。第1実施形態例では、図1に示した実
施形態例において、転写ローラ28は芯金28aの外周
に加圧導電性部材25を設けた構成とした。転写ローラ
28の芯金28aには現像手段から感光体21へ付着さ
れるトナーの帯電極性とは逆の極性の転写バイアス電圧
が電源27から印加され、転写ローラ28と感光体21
との間に転写電界が形成される。記録紙23は、転写ロ
ーラ28と感光体21との間を通過する時に転写電界に
より感光体21上のトナー像24が転写され、ガイド板
29により案内されて図示しない定着装置によりトナー
像が定着される。
【0026】加圧導電性部材25としては、横浜ゴム
(株)製のYCRTM3000を用いた。また、転写ロ
ーラ28は加圧手段により約1[kgf]の力で静電像
担持体としての感光体21に圧接した。この圧接力の最
適値は、転写ローラ28の硬度や感光体21の直径、転
写ローラ28の直径等によって異なるが、本実施形態例
の場合にはφ60の感光体21とφ12の転写ローラ2
8を用いて約1[kgf]の力で転写ローラ28を感光
体21に圧接したところ、約1[mm]の転写ニップ幅
が得られた。良好に転写を行うためには、転写ニップ幅
が0.2[mm]以上あることが好ましい。その理由
は、転写ニップ幅を0.2[mm]以下にした場合に
は、本装置22の振動等で転写ローラ28と感光体21
との接触状態が不安定になることにある。
【0027】転写電界を生成するために、700[V]
の電圧を電源27から芯金28aに印加したところ、画
質劣化がなく転写ができた。また、オゾンはほとんど発
生しなかった。しかし、高温高湿環境下にて本装置22
を停止状態で2週間放置したところ、感光体21に加圧
導電性部材25の材料がしみ出して感光体21の表面が
汚染されてしまうという不具合が生じた。
【0028】そこで、本装置22の運転時のみ転写ロー
ラ28を感光体21に接触させ、本装置22の非運転時
には転写ローラ28を感光体21に対して非接触状態と
する転写ローラ接離機構を設けたところ、感光体21が
汚染してしまうという不具合がなくなった。通常の環境
であれば、本装置22を長時間放置しても問題は生じな
いので、特に転写ローラ接離機構を設けなくてもよい
が、上述した理由により転写ローラ接離機構を設けた方
が好ましい。この第1実施形態例は感光体21から記録
紙23にトナー像を転写する例であるが、記録紙ではな
くて中間転写体に感光体21からトナー像を転写する場
合には請求項1、2記載の発明を同様に適用することが
可能である。
【0029】このように、第1実施形態例は、請求項1
記載の発明の実施形態例であって、静電像担持体として
の感光体21に対して均一な初期帯電を行った後に部分
的に初期帯電を消去して静電荷のパターンを形成し、該
静電荷のパターンをトナーにより現像して記録紙(ある
いは中間転写体)に転写する画像形成装置の転写装置に
おいて、静電像担持体21に押し付けられて前記トナー
の帯電極性とは逆の極性の電圧が印加され、静電像担持
体21との間に介在する記録紙23(あるいは中間転写
体)に静電像担持体21からトナーを転写させる加圧導
電性部材25を備えたので、転写電界を転写ニップ部に
集中して発生させることができて転写ニップ部において
のみ転写を行うことができ、高画質を図ることができ
る。また、転写ニップ部においては抵抗が小さいので、
転写電界を作り出すための印加電圧を小さくすることが
できる。
【0030】また、第1実施形態例は、請求項2記載の
発明の実施形態例であって、請求項1記載の転写装置に
おいて、加圧導電性部材25は金属ローラ28aの表面
に設けてローラ形状としたので、構成が簡易で、感光体
21への負荷が大きくならない。
【0031】また、第1実施形態例は、請求項5記載の
発明の実施形態例であって、請求項1記載の転写装置に
おいて、画像形成装置の非画像形成時に当該転写装置を
静電像担持体21に対して非接触状態とする手段として
の転写ローラ接離機構を備えたので、加圧導電性部材2
5の材料が静電像担持体21に溶着することがなくな
り、耐久性を向上させることができる。
【0032】図6は本発明の第2実施形態例を示す。こ
の第2実施形態例は請求項3記載の発明の実施形態例で
ある。第2実施形態例では、図1に示した実施形態例に
おいて、転写搬送ベルト30は駆動ローラ31とテンシ
ョンローラ32に張架されて駆動ローラ31により回転
駆動される。転写ローラ28は第1実施形態例と同様に
芯金28aの外周に加圧導電性部材25を設けて構成さ
れる。
【0033】加圧導電性部材25は転写搬送ベルト30
の裏側に対して記録紙23と感光体21とが接触する位
置(もしくはその付近)で接触し、トナーの帯電極性と
は逆の極性の電圧が電源27から印加されて感光体21
と転写搬送ベルト30との間に転写電界が形成される。
記録紙23は、転写搬送ベルト30により静電的に吸着
されて搬送され、感光体21と転写搬送ベルト30とに
より形成される転写ニップ部を通過する時に感光体21
上のトナー像24が転写される。
【0034】転写搬送ベルト30は、厚さ500[μ
m]のエピクロルヒドリンゴム製であり、転写ローラ2
8は加圧手段により約1[kgf]の力で転写搬送ベル
ト30を介してφ60の感光体21に押し付けられる。
その結果、感光体21と転写搬送ベルト30とにより形
成される転写ニップ部の幅は約2[mm]であった。こ
の第2実施形態例では、記録紙23を転写搬送ベルト3
0により静電的に吸着して搬送するので、第1実施形態
例よりも高速かつ安定に記録紙を搬送できた。
【0035】記録紙23の線速が100[mm/s]の
時に、転写ローラ28の芯金28aには電源27から約
2[kV]の電圧を印加したところ、良好な転写性能が
得られた。しかし、記録紙23の線速を150[mm/
s]にしたところ、感光体21にトナーが残ってしまっ
た。そこで、転写ローラ28の芯金28aに電源27か
ら印加する電圧を3[kV]としたところ、良好な転写
結果が得られた。この記録紙23の速い線速に対して
は、転写ローラ28の芯金28aに電源27から印加す
る電圧が2[kV]のままであっても、転写ニップ部の
幅が3[mm]になるように上記加圧手段の加圧力を調
整することによって良好に対処できた。
【0036】この第2実施形態例は、請求項3記載の発
明の実施形態例であって、静電像担持体としての感光体
21に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期
帯電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷の
パターンをトナーにより現像して記録紙23に転写する
画像形成装置の転写装置において、記録紙23を搬送す
る転写搬送ベルト30と、この転写搬送ベルト30の裏
側に記録紙23が静電像担持体21と接触する位置付近
で接触しトナーの帯電極性とは逆の極性の電圧が印加さ
れて静電像担持体21から記録紙23へトナーを転写さ
せる加圧導電性部材25を備えたので、記録紙の搬送が
安定化し、記録紙の高速搬送が可能となる。また、転写
が静電像担持体と記録紙とのニップ部でのみ行われ、画
質劣化がない。
【0037】なお、第2実施形態例では、転写ローラ2
8を用いたが、転写搬送ベルト30の駆動力が十分に大
きい場合には、例えば図7に示すように加圧導電性部材
25をローラ形状にせず、スプリング等の加圧手段33
で加圧導電性部材25を転写搬送ベルト30を介して感
光体21に押し付け、加圧導電性部材25に電源27か
らトナーの帯電極性とは逆の極性の電圧を印加するよう
に構成することも可能である。この構成は、簡易である
が、転写搬送ベルト30や加圧導電性部材25が摩耗し
てしまう点で好ましくない。
【0038】また、本発明の第3実施形態例は、請求項
5記載の発明の実施形態例であって、上記第2実施形態
例において、本装置22の運転時のみ転写ローラ28を
転写搬送ベルト30を介して感光体21に押し付け、本
装置22の非運転時にはその押し付けを解除することで
転写ローラ28を転写搬送ベルト30に対して非接触状
態として転写搬送ベルト30を感光体21に対して非接
触状態とする接離機構を設けたものである。この第3実
施形態例では、感光体21に加圧導電性部材25の材料
がしみ出して転写搬送ベルト30や感光体21が汚染さ
れてしまうという不具合がなくなり、耐久性が向上す
る。
【0039】図8は本発明の第4実施形態例を示す。こ
の第4実施形態例は、請求項4、6記載の発明の実施形
態例であり、上記第2実施形態例において、転写搬送ベ
ルト30の代りに、加圧導電性部材を厚さ1[mm]の
ベルト状に構成した転写搬送ベルト34を用い、加圧ロ
ーラ35を転写搬送ベルト34の裏側に記録紙23が感
光体21と接触する位置(もしくはその付近)で接触さ
せたものである。加圧ローラ35は転写バイアスを供給
する機能を兼ねていて金属で構成され、電源27から加
圧ローラ35にトナーの帯電極性とは逆の極性の電圧が
印加されて感光体21と転写搬送ベルト30との間に転
写電界が形成される。
【0040】加圧ローラ35は電源27から1.5[k
V]の電圧が印加され、記録紙23の線速を150[m
m/s]とした。その結果、初期的には良好な転写性能
を得ることができた。しかし、耐久試験を行ったとこ
ろ、感光体21にピンホールが生じた際に転写ニップ部
で過大な電流が流れ、第4実施形態例を用いたシステム
が停止してしまった。
【0041】そこで、表面抵抗が約1012[Ω/c
2]、厚さが10[μm]の薄い高抵抗層を転写搬送
ベルト34の表面に被覆した。その結果、感光体21に
ピンホールがあっても第4実施形態例を用いたシステム
が停止することがなく、良好に転写を行うことができ
た。また、第4実施形態例では、転写搬送ベルト34を
加圧導電性部材で構成したことにより、第2実施形態例
よりも低電圧で転写を行うことができた。
【0042】このように、第4実施形態例は、請求項4
記載の発明の実施形態例であって、静電像担持体として
の感光体21に対して均一な初期帯電を行った後に部分
的に初期帯電を消去して静電荷のパターンを形成し、該
静電荷のパターンをトナーにより現像して記録紙23に
転写する画像形成装置の転写装置において、加圧導電性
部材で構成され記録紙23を搬送する転写搬送ベルト3
4と、この転写搬送ベルト34の裏側に記録紙23が静
電像担持体21と接触する位置付近で接触しトナーの帯
電極性とは逆の極性の電圧が印加されて静電像担持体2
1から記録紙23へトナーを転写させる加圧部材として
の加圧ローラ35とを備えたので、より低い電圧で転写
を行うことができる。
【0043】また、第4実施形態例は、請求項6記載の
発明の実施形態例であって、当該転写装置22の静電像
担持体21との接触面側(転写搬送ベルト34の表面)
に高抵抗層を設けたので、静電像担持体にピンホールが
ある場合にも、過大電流が流れてシステムダウンしたり
転写不良を起こしたりすることがない。
【0044】なお、第4実施形態例において、本装置2
2の運転時のみ転写ローラ35を転写搬送ベルト30を
介して感光体21に押し付け、本装置22の非運転時に
はその押し付けを解除することで転写ローラ35を転写
搬送ベルト30に対して非接触状態として転写搬送ベル
ト30を感光体21に対して非接触状態とする接離機構
を設けてもよい。また、上記第1実施形態例や上記第2
実施形態例において、当該転写装置22の静電像担持体
21との接触面側(転写ローラ28、転写搬送ベルト3
0の表面)に高抵抗層を設けるようにしても、静電像担
持体にピンホールがある場合に過大電流が流れてシステ
ムがダウンしたり転写不良を起こしたりすることがなく
なる。
【0045】図12は本発明の第5実施形態例を示す。
この第5実施形態例は、請求項7、8記載の発明の実施
形態例であり、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画
像形成装置における転写装置の例である。この第5実施
形態例を用いた画像形成装置は、例えば電子写真技術を
利用した画像形成装置であって、駆動部により回転駆動
されるドラム状の感光体からなる静電像担持体41に対
して、帯電手段により均一な初期帯電を行った後に露光
手段にて画像信号に応じて変調された光信号の照射によ
る画像露光を行うことで初期帯電を部分的に消去して静
電荷のパターンを形成し、該静電荷のパターンを現像手
段でトナーにより現像してトナー像とし、このトナー像
を本実施形態例の転写装置42により転写電界で記録紙
43に転写し、定着手段により記録紙43上のトナー像
を定着させる。
【0046】本実施形態例においては、転写搬送ベルト
44は駆動ローラ45とテンションローラ46に張架さ
れて駆動ローラ45により回転駆動される。この転写搬
送ベルト44は感圧導電性材料で形成された感圧導電性
ベルトである。感圧導電性材料とは、通常は中〜高抵抗
材料であるが、厚さ方向に圧力を加えると、その方向の
電気抵抗が低下して導電性を示すものである。
【0047】転写部材47は図示しないバネ等の弾性体
からなる加圧手段による加圧で感圧導電性ベルト44の
裏側を転写位置(もしくはその付近)で感光体41へ押
圧し、上記現像手段により感光体41上に付着されるト
ナーの帯電極性と逆極性の転写バイアスが電源48から
転写部材47に印加されて転写電界が感光体41と感圧
導電性ベルト44との間に形成される。記録紙43は感
光体41と感圧導電性ベルト44との間を通過する時に
転写電界により感光体41上のトナーが転写される。
【0048】転写部材47はローラ形状のものを用いて
いる。この転写部材47は、必ずしもローラ形状である
必要はないが、感圧導電性ベルト44との摩擦や密着性
の点からローラ形状が好ましい。転写部材47は、感圧
導電性ベルト44との密着性をさらに挙げるために、多
層構造とし、芯金47aの上に少なくとも1つの弾性層
47bを設けてある。
【0049】この弾性層47bは、適宜軟化剤が添加さ
れ、硬度(JIS−A)で10〜40のものが理想的で
ある。また、弾性層47bの抵抗は、低抵抗であるほど
効率がよいが、転写バイアスで転写電界を調整すること
が可能であるため、中抵抗であってもよい。転写部材4
7の表面には、感圧導電性ベルト44との摩耗を避ける
ために、厚さ5μm以上の保護層を設けてもよい。この
保護層は、ナイロンやウレタンゴム等でよい。
【0050】感圧導電性ベルト44は、圧力が加わらな
いときはできるだけ高抵抗であり、圧力が加わると低抵
抗になるゴム材料等が好ましい。このようなゴム材料
は、例えばシリコーンゴムに導電性金属粒子を混合する
ことによって形成される。また、応答性が良く、反復加
圧に対しての劣化の少ない感圧導電性材料を形成するに
は、シリコーンゴムに架橋材、架橋触媒を加え、さらに
金属粒子を加えた後に、ジアルキルチタネート化合物及
び/又はトリアルキルチタネート化合物を添加して可
熱、架橋すると良いことが知られている。
【0051】ジアルキルチタネート化合物、トリアルキ
ルチタネート化合物は全組成物の0.1〜3体積パーセ
ントが好ましい。これらのチタネート化合物は、シリコ
ーンゴムを、感圧導電性ベルト44に添加される導電性
物質の分散に適した粘度にするとともに、導電下での変
形に対して迅速に元の形状に戻る構造に架橋すると思わ
れる。導電性金属粒子としては、従来用いられているも
のが使用できるが、銅、銀、ニッケル、ステンレス、ア
ルミニウム、チタン等及びこれらの合金が好ましい。
【0052】導電性金属粒子の粒子径は0.1〜150
μm程度が好ましい。導電性金属粒子は、粒子径が15
0μm以上になると、ゴムから離脱しやすく、0.1μ
m以下であると、酸化されやすく、混合時の粘度が大き
くなってしまう。導電性金属粒子の混合量は弾性層47
bに所望の導電性を付与するために8〜35体積パーセ
ントが好ましい。シリコーンゴムには、この他に適宜顔
料、劣化防止剤、充填剤等を含有させてもよい。このよ
うにして作成した感圧導電性ベルト44は、非加圧時に
は体積抵抗で106〜1012Ωcm、2kg/cm2加圧
時には103〜105Ωcmとなる。また、反復加圧に対
しての劣化も少なく、本転写装置に好適な材料となる。
【0053】図13に示すように感光体41と感圧導電
性ベルト44とが形成するニップ幅をt1、感圧導電性
ベルト44と転写部材47とが形成するニップ幅をt2
とすると、t1>t2であるから、感圧導電性ベルト4
4は、転写部材47とニップを形成する幅t2の部分4
4aが転写部材47による加圧で低抵抗となり、図14
の実線で示すような電位分布となる。このため、感光体
41と感圧導電性ベルト44との間での放電が発生しに
くくなり、これによって転写チリが抑えられることを期
待できる。
【0054】なお、図14の破線は転写搬送ベルト44
として感圧導電性ではない中抵抗ベルトを用いた場合の
転写搬送ベルト44の転写部材47とのニップ部近傍の
電位分布である。ただし、転写バイアスは感圧導電性ベ
ルトの場合と中抵抗ベルトの場合とでピーク値が同じに
なるように調整してある。また、図14においてXは転
写搬送ベルト44の記録紙搬送方向位置を示し、Vは転
写搬送ベルト44の電位を示す。
【0055】中抵抗ベルトの場合は、転写部材47との
ニップ部の入口及び出口で感光体41との間に大きな電
位差が生ずるので、放電によるチリが発生する恐れがあ
る。また、感圧導電性ベルトの場合も、仮にt1<t2
とすれば、中抵抗ベルトの場合と同様に図14の破線の
ような電位分布になることが予想され、この場合にも放
電が発生する恐れがある。
【0056】このように、第5実施形態例は、請求項7
記載の発明の実施形態例であって、静電像担持体として
の感光体41に対して均一な初期帯電を行った後に部分
的に初期帯電を消去して静電荷のパターンを形成し、該
静電荷のパターンをトナーにより現像して記録紙43に
転写する画像形成装置の転写装置において、記録紙43
を搬送する感圧導電性ベルト44と、この感圧導電性ベ
ルト44の裏側を転写位置付近で押圧しバイアスが印加
されて転写電界を形成させることにより静電像担持体4
1上のトナーを記録紙43に転写せしめる転写部材47
とを備え、この転写部材47を弾性層47bを含むロー
ラ構造としたので、感圧導電性ベルト44と転写部材4
7との間の摩耗を少なくできて感圧導電性ベルト44や
転写部材47の摩耗を抑えることができ、装置の高寿命
化を実現することができる。また、弾性層47bにより
感圧導電性ベルト44と転写部材47との密着性を向上
させて転写部材47から感圧導電性ベルト44へ効率良
く圧力を加えることができ、記録紙43が感圧導電性ベ
ルト44と転写部材47とのニップ部から排出されたと
きの静電像担持体41への衝撃を少なくして静電像担持
体41の劣化を防ぐことができる。
【0057】また、第5実施形態例は、請求項8記載の
発明の実施形態例であって、静電像担持体としての感光
体41に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初
期帯電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷
のパターンをトナーにより現像して記録紙43に転写す
る画像形成装置の転写装置において、記録紙43を搬送
する感圧導電性ベルト44と、この感圧導電性ベルト4
4の裏側を転写位置付近で押圧しバイアスが印加されて
転写電界を形成させることにより静電像担持体41上の
トナーを記録紙43に転写せしめる転写部材47とを備
え、静電像担持体41と感圧導電性ベルト44が形成す
るニップ幅をt1、感圧導電性ベルト44と転写部材4
7が形成するニップ幅をt2としたとき、t1>t2と
したので、静電像担持体41と感圧導電性ベルト44と
の間の不要な放電を防止して転写チリを抑制することが
でき、高画質化を図ることができる。
【0058】次に、請求項7、8記載の発明の第1実施
例について説明する。この第1実施例では、上記第5実
施形態例において、シリコーンゴム79vol%、ジア
ルキルチタネート化合物1vol%、金属粒子20vo
l%、の組成で厚さ500μmのベルトを作成し、その
表面(表、裏の両面)にナイロンに水溶性エポキシ樹脂
を添加した溶液を10μm厚に塗布し、150℃で15
分間加熱、架橋し、感圧導電性ベルト44を作成した。
【0059】この感圧導電性ベルト44は、2つのロー
ラ12、13間に張られ、有機感光体ドラムからなる静
電像担持体41に密着される。転写部材47は、半径6
mmのローラが用いられて約1kg重のバネによる圧力
で感圧導電性ベルト44の裏面に押し当てられる。この
ローラ47は、107Ωcmのエピクロルヒドリンゴム
で形成されており、硬度がJIS−Aで35度であり、
表面には表面抵抗108Ω/□のナイロンからなる保護
層が設けられている。
【0060】感光体41上に上述のようにトナー像を形
成し、このトナー像を記録紙43上に転写してトナーの
転写率、電源48から供給される電流値を測定した。図
15は本実施例における電源48から転写部材47に印
加する転写バイアス電圧と、トナーの転写率、電源48
から転写部材47への電流値を測定した結果を示す。ま
た、本実施例において、体積抵抗108Ωcmのクロロ
ブレンゴムにウレタンをコートしたベルトを転写搬送ベ
ルト44として用いるようにした比較例1について、同
様にトナーの転写率、電源48から供給される電流値を
測定した。また、本実施例において、表面層のない感圧
導電性ゴムを転写搬送ベルト44として用いるようにし
た比較例2について、同様にトナーの転写率、電源48
から供給される電流値を測定した。
【0061】クロロブレンゴムにウレタンをコートした
ベルトを転写搬送ベルト44として用いるようにした比
較例1では、転写搬送ベルトの厚さ方向の抵抗が感圧導
電性ベルトの厚さ方向の抵抗に比べて大きいので、十分
な転写電界を確保するためには、電源48から高電圧を
転写部材47に印加する必要があった。また、表面層の
ない感圧導電性ゴムを転写搬送ベルト44として用いる
ようにした比較例2では、電源48から転写部材47に
印加する電圧が低電圧であっても十分な転写電界が形成
されるが、感圧導電性ゴムの周方向に電流が流れてしま
い、電源48から転写部材47への電流値が大きくなっ
てしまうという結果が得られた。表面に保護層を有する
感圧導電性ゴムからなるベルトを転写搬送ベルト44と
して用いるようにした本実施例では、転写バイアスが少
なくても90%以上の転写率を確保でき、電源48から
転写部材47への電流値が少なくて済んで省電力化を図
ることができることが分かった。
【0062】次に、請求項7、8記載の発明の第2実施
例について説明する。この第2実施例では、上記第1実
施例において、感光体41、感圧導電性ベルト44、転
写部材47の配置を変えるようにした。この第2実施例
では感光体41、感圧導電性ベルト44、転写部材47
の配置を変えることでt1、t2を変えて転写の様子を
確認したところ、図16に示すような結果が得られた。
ここに、電源48から転写部材47に印加する転写バイ
アス電圧は+800Vとした。この結果から、t1>t
2としたことにより、静電像担持体41と感圧導電性ベ
ルト44との間の不要な放電を防止して転写チリを抑制
することができ、高画質化を計ることができることが分
かる。
【0063】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、静電像担持体に対して均一な初期帯電を行った後に
部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターンを形成
し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して記録紙
あるいは中間転写体に転写する画像形成装置の転写装置
において、前記静電像担持体に押し付けられて前記トナ
ーの帯電極性とは逆の極性の電圧が印加され、前記静電
像担持体との間に介在する前記記録紙あるいは前記中間
転写体に前記静電像担持体からトナーを転写させる加圧
導電性部材を備えたので、転写電界を転写ニップ部に集
中して発生させることができて転写ニップ部においての
み転写を行うことができ、高画質を図ることができる。
また、転写ニップ部においては抵抗が小さくなり、転写
電界を作り出すための印加電圧を小さくすることができ
る。
【0064】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の転写装置において、前記加圧導電性部材は金属ロー
ラの表面に設けてローラ形状としたので、構成が簡易
で、静電像担持体への負荷が大きくならない。
【0065】請求項3記載の発明によれば、静電像担持
体に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯
電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパ
ターンをトナーにより現像して記録紙に転写する画像形
成装置の転写装置において、前記記録紙を搬送する転写
搬送ベルトと、この転写搬送ベルトの裏側に前記記録紙
が前記静電像担持体と接触する位置付近で接触し前記ト
ナーの帯電極性とは逆の極性の電圧が印加されて前記静
電像担持体から前記記録紙へトナーを転写させる加圧導
電性部材を備えたので、記録紙の搬送が安定化し、記録
紙の高速搬送が可能となる。また、転写が静電像担持体
と記録紙とのニップ部でのみ行われ、画質劣化がない。
【0066】請求項4記載の発明によれば、静電像担持
体に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯
電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパ
ターンをトナーにより現像して記録紙に転写する画像形
成装置の転写装置において、加圧導電性部材で構成され
前記記録紙を搬送する転写搬送ベルトと、この転写搬送
ベルトの裏側に前記記録紙が前記静電像担持体と接触す
る位置付近で接触し前記トナーの帯電極性とは逆の極性
の電圧が印加されて前記静電像担持体から前記記録紙へ
トナーを転写させる加圧部材とを備えたので、より低い
電圧で転写を行うことができる。
【0067】請求項5記載の発明によれば、請求項1、
3または4記載の転写装置において、前記画像形成装置
の非画像形成時に当該転写装置を前記静電像担持体に対
して非接触状態とする手段を備えたので、加圧導電性部
材の材料が溶着することがなくなり、耐久性が向上す
る。
【0068】請求項6記載の発明によれば、請求項1、
3または4記載の転写装置において、当該転写装置の前
記静電像担持体との接触面側に高抵抗層を設けたので、
静電像担持体にピンホールがある場合にも、過大電流が
流れてシステムがダウンしたりや転写不良が生じたりす
ることがなくなる。
【0069】請求項7記載の発明によれば、静電像担持
体に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯
電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパ
ターンをトナーにより現像して記録紙に転写する画像形
成装置の転写装置において、前記記録紙を搬送する感圧
導電性ベルトと、この感圧導電性ベルトの裏側を転写位
置付近で押圧しバイアスが印加されて転写電界を形成さ
せることにより前記静電像担持体上のトナーを前記記録
紙に転写せしめる転写部材とを備え、この転写部材を弾
性層を含むローラ構造としたので、感圧導電性ベルトと
転写部材との間の摩耗を少なくできて感圧導電性ベルト
や転写部材の摩耗を抑えることができ、装置の高寿命化
を実現することができる。また、転写部材の弾性層によ
り感圧導電性ベルトと転写部材との密着性を向上させて
転写部材から感圧導電性ベルトへ効率良く圧力を加える
ことができ、記録紙が感圧導電性ベルトと転写部材との
ニップ部から排出されたときの静電像担持体への衝撃を
少なくして静電像担持体の劣化を防ぐことができる。
【0070】請求項8記載の発明によれば、静電像担持
体に対して均一な初期帯電を行った後に部分的に初期帯
電を消去して静電荷のパターンを形成し、該静電荷のパ
ターンをトナーにより現像して記録紙に転写する画像形
成装置の転写装置において、前記記録紙を搬送する感圧
導電性ベルトと、この感圧導電性ベルトの裏側を転写位
置付近で押圧しバイアスが印加されて転写電界を形成さ
せることにより前記静電像担持体上のトナーを前記記録
紙に転写せしめる転写部材とを備え、前記静電像担持体
と前記感圧導電性ベルトが形成するニップ幅をt1、前
記感圧導電性ベルトと前記転写部材が形成するニップ幅
をt2としたとき、t1>t2としたので、静電像担持
体と感圧導電性ベルトとの間の不要な放電を防止して転
写チリを抑制することができ、高画質化を計ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例乃至第4実施形態例の
基本構成を示す概略図である。
【図2】同実施形態例における感光体と加圧導電性部材
とにより形成される転写ニップ部を拡大して示す正面図
である。
【図3】同実施形態例の転写ニップ部における感光体と
加圧導電性部材との間の圧力の分布を示す図である。
【図4】同実施形態例における加圧導電性部材の抵抗分
布を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態例を示す概略図である。
【図6】本発明の第2実施形態例を示す概略図である。
【図7】本発明の他の実施形態例を示す概略図である。
【図8】本発明の第4実施形態例を示す概略図である。
【図9】従来の転写ローラを用いた転写装置の一例を示
す概略図である。
【図10】同転写装置の一部を示す正面図である。
【図11】従来のベルトを用いた転写装置の1例を示す
概略図である。
【図12】本発明の第5実施形態例を示す概略図であ
る。
【図13】同第5実施形態例の一部を拡大して示す正面
図である。
【図14】同第5実施形態例の感圧導電性ベルトと比較
例の中抵抗ベルトの電位分布を示す図である。
【図15】本発明の第1実施例の実験結果を示す図であ
る。
【図16】本発明の第2実施例の実験結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
21、41 感光体 22、42 転写装置 23、43 記録紙 25 加圧導電性部材 26 加圧部材 27、48 電源 28 転写ローラ 30、34、44 転写搬送ベルト 35 加圧ローラ 47 転写部材 47b 弾性層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電像担持体に対して均一な初期帯電を行
    った後に部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターン
    を形成し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して
    記録紙あるいは中間転写体に転写する画像形成装置の転
    写装置において、前記静電像担持体に押し付けられて前
    記トナーの帯電極性とは逆の極性の電圧が印加され、前
    記静電像担持体との間に介在する前記記録紙あるいは前
    記中間転写体に前記静電像担持体からトナーを転写させ
    る加圧導電性部材を備えたことを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の転写装置において、前記加
    圧導電性部材は金属ローラの表面に設けてローラ形状と
    したことを特徴とする転写装置。
  3. 【請求項3】静電像担持体に対して均一な初期帯電を行
    った後に部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターン
    を形成し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して
    記録紙に転写する画像形成装置の転写装置において、前
    記記録紙を搬送する転写搬送ベルトと、この転写搬送ベ
    ルトの裏側に前記記録紙が前記静電像担持体と接触する
    位置付近で接触し前記トナーの帯電極性とは逆の極性の
    電圧が印加されて前記静電像担持体から前記記録紙へト
    ナーを転写させる加圧導電性部材を備えたことを特徴と
    する転写装置。
  4. 【請求項4】静電像担持体に対して均一な初期帯電を行
    った後に部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターン
    を形成し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して
    記録紙に転写する画像形成装置の転写装置において、加
    圧導電性部材で構成され前記記録紙を搬送する転写搬送
    ベルトと、この転写搬送ベルトの裏側に前記記録紙が前
    記静電像担持体と接触する位置付近で接触し前記トナー
    の帯電極性とは逆の極性の電圧が印加されて前記静電像
    担持体から前記記録紙へトナーを転写させる加圧部材と
    を備えたことを特徴とする転写装置。
  5. 【請求項5】請求項1、3または4記載の転写装置にお
    いて、前記画像形成装置の非画像形成時に当該転写装置
    を前記静電像担持体に対して非接触状態とする手段を備
    えたことを特徴とする転写装置。
  6. 【請求項6】請求項1、3または4記載の転写装置にお
    いて、当該転写装置の前記静電像担持体との接触面側に
    高抵抗層を設けたことを特徴とする転写装置。
  7. 【請求項7】静電像担持体に対して均一な初期帯電を行
    った後に部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターン
    を形成し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して
    記録紙に転写する画像形成装置の転写装置において、前
    記記録紙を搬送する感圧導電性ベルトと、この感圧導電
    性ベルトの裏側を転写位置付近で押圧しバイアスが印加
    されて転写電界を形成させることにより前記静電像担持
    体上のトナーを前記記録紙に転写せしめる転写部材とを
    備え、この転写部材を弾性層を含むローラ構造としたこ
    とを特徴とする転写装置。
  8. 【請求項8】静電像担持体に対して均一な初期帯電を行
    った後に部分的に初期帯電を消去して静電荷のパターン
    を形成し、該静電荷のパターンをトナーにより現像して
    記録紙に転写する画像形成装置の転写装置において、前
    記記録紙を搬送する感圧導電性ベルトと、この感圧導電
    性ベルトの裏側を転写位置付近で押圧しバイアスが印加
    されて転写電界を形成させることにより前記静電像担持
    体上のトナーを前記記録紙に転写せしめる転写部材とを
    備え、前記静電像担持体と前記感圧導電性ベルトが形成
    するニップ幅をt1、前記感圧導電性ベルトと前記転写
    部材が形成するニップ幅をt2としたとき、t1>t2
    としたことを特徴とする転写装置。
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