JPH0961442A - 原子間力顕微鏡及びその測定ヘッド - Google Patents

原子間力顕微鏡及びその測定ヘッド

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JPH0961442A
JPH0961442A JP7214757A JP21475795A JPH0961442A JP H0961442 A JPH0961442 A JP H0961442A JP 7214757 A JP7214757 A JP 7214757A JP 21475795 A JP21475795 A JP 21475795A JP H0961442 A JPH0961442 A JP H0961442A
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light
measuring head
force microscope
atomic force
light beam
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JP7214757A
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Norihisa Miyashita
典久 宮下
Sunao Nishioka
直 西岡
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Renesas Semiconductor Engineering Corp
Mitsubishi Electric Corp
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Renesas Semiconductor Engineering Corp
Mitsubishi Electric Corp
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    • G01Q60/38Probes, their manufacture, or their related instrumentation, e.g. holders
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子間力顕微鏡において、微細で複雑且つ凹
凸の激しいパターン形状を有する被測定試料に対して
も、高いZ方向精度を維持できる測定ヘッドを実現す
る。 【解決手段】 探針2を備えたカンチ・レバー本体11
0の上側主面の先端部110aに、非直線偏光の光ビー
ム141を入射する。カンチ・レバー本体110は偏光
板であり、その屈折率はtan(光ビーム141のブル
ースター角)で与えられる。従って、先端部110aで
反射した反射光ビーム142は直線偏光の光となる。光
位置検出器150はポラロイド薄膜を検光材とする検光
窓150aを備えており、直線偏光した反射光ビーム1
42の電気ベクトルと同一方向に振動する光のみを通過
させ、その位置変化を検出する。その出力信号V1の値
に基づきピエゾ素子6を駆動する制御信号V3を発生し
て、被測定試料3をXYZ方向に走査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原子間力顕微鏡
AFM(atomic force microscope)の測定ヘッド、特
に光ビーム挺子方式による原子間力顕微鏡の測定ヘッド
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子間力顕微鏡の測定ヘッドは、光ビー
ムを発生する光源と、光ビームを反射するカンチ・レバ
ーと、カンチ・レバーで反射した光ビームの位置変化に
よりカンチ・レバーの「たわみ」(変位)を検出する光
位置検出器とを、その基本的構成要素として有する。こ
の光ビーム挺子方式による原子間力顕微鏡の測定ヘッド
の構成を開示する文献としては、次のようなものがあ
る。
【0003】(1) Gehard Meyer and Nabil H.Amer:
Appl.Phys.Lett.,Vo1.53,No.12(1988),pp1045‐1047。
【0004】(2) B.Brake,C.B.Prater,A.L.Weisenh
orn,S.A.C.Gould,T.R.Albrecht,C.F.Quate,D.S.Cannel
l,H.G.Hansma,and P.K.Hansma:Science,Vol.243(1989),
pp.1586-1589。
【0005】(3) S.A.Chalmers,A.C.Gossard,A.L.W
eisenhorn,S.A.C.Gould,B.Drake,and P.K.Hansma:Appl.
Phys.Lett.,Vol.55,No.24(1989),pp. 2491-2493。
【0006】(4) Gehard Meyer and Nabil M.Amer:
Appl.Phys.Lett.,Vol.56,No.21(1990),pp.2100-2101。
【0007】(5) R.C.Barrett and C.F.Quate:J.Va
c.Sci.Technol.A,Vol.8,No.1(1990),pp.400-402。
【0008】(6) Gabi NeuBauer,M.Lawrence A.Das
s,and Thad Jhonson:Proc.of IEEEIntern.Rel.Phys.Sym
po.,(1992)pp-299-303。
【0009】(7) M.Radmacher,R.W.Tillmnann,M.Fr
itz,H.E.Gaub:Science,Vol.257(1992),pp.1900-1905。
【0010】(8) P.K.Hansma,B.Drake,D.Grigg,C.
B.Prater,F.Yashar,G.Gurley,V.Elings,S.Feinstein,an
d R.Lal:J.Appl.Phys.,Vol.76,No.2(1994),pp.796-79
9。
【0011】(9) U.Rabe and W.Armold:Appl.Phys.
Lett.,Vol.64,No.12(1994),pp.1493‐1495。
【0012】(10) 特開平2−281103号公
報。
【0013】(11) 特開平4−285810号公
報。
【0014】(12) 特開平7−5181号公報。
【0015】図12は、上記文献(1)乃至文献(8)
のそれぞれにおいて開示された、従来の原子間力顕微鏡
の測定ヘッドの構成図を示す。又、図13は、上記文献
(9)に開示されているものであり、光路方向を変える
ためのミラー51Pが付加された、従来の測定ヘッドの
構成図を示す。尚、図12では、測定ヘッド100Pを
動作させるための制御部10Pを併記しており、全シス
テムを原子間力顕微鏡20Pとして示している。
【0016】光源4から発した光ビーム41は、カンチ
・レバー本体1の上面に収束され、その反射光42が光
位置検出器5に入射する。この光位置検出器5は、2分
割あるいは4分割のフォト・ダイオードから成り、カン
チ・レバー本体1からの反射光42の位置ズレを検出す
ることにより、カンチ・レバー本体1の先端部に設けら
れた探針2と被測定試料3との間に働く原子間力によ
る、カンチ・レバー本体1の微小な「たわみ」を感知す
る。又、光源4は、直線偏光していない光ビーム41を
発し、カンチ・レバー本体1は、シリコン(Si)や窒
化シリコン(Si34)などの材質で作られており、探
針2は、鋭い先端を有するシリコン(Si)やダイアモ
ンド等で作られており、光位置検出器5は、単に入射し
た光の位置変化を検出する。
【0017】この原子間力顕微鏡20Pを用いて被測定
試料3の表面の凹凸像を測定する動作について、以下に
説明する。
【0018】まず、光位置検出器5上の一定の位置に、
即ち光位置検出器5の出力が丁度0値となる位置から所
定分だけ偏在した位置にカンチ・レバー本体1からの反
射光42が入射するように、制御部10Pのコントロー
ラ7Pは、コンピュータ8Pからの指令を受けて円筒型
ピエゾ素子6のZ電極に電圧を加え、これにより被測定
試料3をZ方向(上下方向)に動かしてフィード・バッ
ク制御を行う。そして、このように、円筒型ピエゾ素子
6をZ方向にフィード・バック動作させつつ、更にコン
ピュータ8Pからコントローラ7Pを介してピエゾ素子
6のXY電極に電圧を加えることにより、被測定試料3
をXY方向にも同時に走査させる。このとき、コントロ
ーラ7Pから円筒型ピエゾ素子6に印加したXYZ方向
の各電圧をコンピュータ8で読取ることにより、被測定
試料3の表面の凹凸像を得ることが可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
文献に開示された従来の測定ヘッドには、総じて次のよ
うな問題点があった。
【0020】ここで、図14及び図15は、それぞれ、
従来の原子間力顕微鏡の測定ヘッドの問題点を説明する
ために示した、測定ヘッド100Pの側面図、及びカン
チ・レバー本体1の先端部近傍に照射される光ビーム4
1の入射側から眺めた横断面図である。
【0021】まず、従来の測定ヘッド100Pを、図1
4に例示するような凹凸の激しい表面3aを有する被測
定試料3に適用した場合には、Z方向(上下方向)の測
定精度が著しく低下していた。この点を、以下に詳述す
る。
【0022】一般的に、原子間力顕微鏡においては、微
弱な原子間力でもカンチ・レバー本体の「たわみ」が大
きくなるようにするため、従ってバネ定数を小さくする
ために、カンチ・レバー本体1の厚みと幅(w)(図1
5参照)とを小さく設定している。一方、光位置検出器
5では大きな出力信号が得られるように、更にはカンチ
・レバー本体1へ光ビーム41を確実に照射し且つその
目視による確認ができるようにするために、カンチ・レ
バー本体1の幅(w)よりも大きい断面寸法ないしビー
ム径(D)を有する光ビーム41を使用している。その
ため、図15に模式的に示すように、光ビーム41の断
面寸法(D)がカンチ・レバー本体1の寸法、例えば幅
(w)よりも大きくなり、入射した光ビーム41は、カ
ンチ・レバー本体1の先端部内にのみ入射した、真にZ
方向の測定値を得るために必要な必要光41aだけでな
く、上記先端部の枠外にある不必要な光、即ち測定誤差
の原因となる余剰光41bをも伴っている。そして、必
要光41aより生じた整反射光42aだけでなく、カン
チ・レバー本体1よりはみ出した余剰光41bが被測定
試料3の表面3aで乱反射されて生じた乱反射光42b
も、カンチ・レバー本体1と被測定試料3の表面3aと
の間隔及び表面3aの表面凹凸状態のいかんによって
は、光位置検出器5へ入射することとなり、このために
上述したZ方向の測定精度の低下が生じる。
【0023】その結果、整反射光42aによる正しいZ
方向の測定を行うことができなくなり、上述したフィー
ド・バック制御を混乱に陥れるという問題が生じてい
た。特に、整反射光42a,乱反射光42bのいずれか
一方によって光位置検出器5の出力がプラス側となり、
他方によって出力がマイナス側となったときには、その
時々の光の強度によって出力が変動することとなるの
で、コントロール不可能にさえなってしまう。
【0024】このように、従来の測定ヘッド100Pで
は、光ビーム41が試料表面3aでも反射され、このカ
ンチ・レバー本体1以外からの乱反射光42bが光位置
検出器5へ粉れ込んでいた。このため、例えば、微細で
複雑且つ凹凸の激しいパターン形状を有する半導体素子
の如き被測定試料3の表面については、従来の測定ヘッ
ド100Pを用いた原子間力顕微鏡では、正確にその表
面を観察・計測することができなかった。こうした従来
の測定ヘッド100Pにおける問題点は、上述の通り、
余剰光41bに起因した乱反射光を認識してその対策を
なすことを何ら行わなかったことによるものであり、こ
の点は、後述する図5において示されるフォース・カー
ブによっても証左されるであろう。
【0025】尚、上記問題点は、光源より発した光ビー
ムをレンズで収束してビームを絞るならば、解決可能で
あると考えられるかもしれない。しかし、使用者サイド
から考えた場合には、上記解決方法を満足させることは
難しく、非現実的手法と言える。原子間力顕微鏡におい
ては、光ビームのビーム径を太くして、光ビームがカン
チ・レバー本体の先端部へ確実に照射されている状態を
目視により確認できるような構成が望まれる。このよう
な現実的な要望の下で、上記乱反射光対策が切望されて
いるのである。
【0026】この発明は、このような問題点を解消する
ためになされたものであり、微細で複雑且つ凹凸の激し
いパターン形状を有する被測定試料に対しても、光ビー
ムをカンチ・レバー本体へ照射しやすくしつつ、確実・
安定なフィード・バック制御を行いつつ、高いZ方向精
度を維持できる、原子間力顕微鏡及びその新たな構成の
測定ヘッドを提供することを、その主目的としている。
【0027】又、従来構成のカンチ・レバー本体を利用
して問題点を解決できる測定ヘッドの構成を提供するこ
とをも、その目的としている。
【0028】更には、この発明で採用される直線偏光の
光を確実に選択して、その精度をより一層向上させるこ
とをも、目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る原子間力
顕微鏡の測定ヘッドは、非直線偏光の光ビームを発生す
る光源と、被測定試料に対面したその下側主面上に探針
が配設されたカンチ・レバー本体を備えており、前記光
源より入射した前記光ビームの一部を前記探針の配設位
置上方に当たる前記カンチ・レバー本体の上側主面の先
端部に於いて反射させるとともに、その際に前記光ビー
ムの偏光を直線偏光に変える偏光作用を有するカンチ・
レバー手段と、前記直線偏光された前記反射光ビームの
みの位置変化を検出する光位置検出手段とを備える。
【0030】請求項2に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項1記載の前記カンチ・レバー本体自体を
前記偏光作用を有する偏光子で構成している。
【0031】請求項3に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項2記載の前記偏光子は、前記光源より入
射した前記光ビームの入射角がブルースター角となる様
に設定された偏光板から成る。
【0032】請求項4に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項1記載の前記カンチ・レバー手段は、前
記カンチ・レバー本体の上側主面上に形成されており、
前記光源より入射した前記光ビームに対して前記偏光作
用を生じさせる偏光膜を更に備える。
【0033】請求項5に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項4記載の前記偏光膜を、少なくとも前記
先端部を含む前記上側主面内の一部領域上に形成してい
る。
【0034】請求項6に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項4記載の前記偏光膜及び前記カンチ・レ
バー本体は、前記光源より入射した前記光ビームの入射
角がブルースター角となる様に設定されている。
【0035】請求項7に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項1記載の前記カンチ・レバー手段は、前
記カンチ・レバー本体の幅よりも小さい幅を有し、前記
光源側より前記カンチ・レバー本体を眺めた際に前記カ
ンチ・レバー本体の前記上側主面内に包含される様に前
記光ビームの入射側に併設されており、前記光源より入
射した前記光ビームを前記直線偏光として前記カンチ・
レバー本体へ向けて透過させる、偏光板をさらに備えて
いる。
【0036】請求項8に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項7記載の前記偏光板は、前記光源より入
射した前記光ビームの入射角がブルースター角となる様
に設定されている。
【0037】請求項9に係る原子間力顕微鏡の測定ヘッ
ドでは、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の前記光
位置検出手段は、前記直線偏光された反射光ビームの電
気ベクトル方向と一致した電気ベクトル方向を有する光
のみを選択する検光作用を備えた検光子と、前記検光子
によって選択された光の位置変化を検出する光位置検出
器とを備える。
【0038】請求項10に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項9記載の前記検光子は、前記検光作用
として、その入射光の内で、前記直線偏光された反射光
ビームの電気ベクトル方向と一致した電気ベクトル方向
を有する光のみを通過させ、前記光位置検出器は前記検
光子の通過光の位置変化を検出する。
【0039】請求項11に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項10記載の前記検光子は、前記光位置
検出器の検光窓として前記光位置検出器に取付けられて
いる。
【0040】請求項12に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項11記載の前記検光窓はポラロイド薄
膜を材質とする窓である。
【0041】請求項13に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項10記載の前記検光子は、前記光位置
検出器の入射光路側に配置された、前記検光作用を有す
る材質をその検光材とする検光板である。
【0042】請求項14に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項13記載の前記検光板は、前記直線偏
光された反射光ビームの入射方向を回転軸として回転自
在に設定されている。
【0043】請求項15に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項14記載の前記検光板の前記検光材と
はポラロイド薄膜である。
【0044】請求項16に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項9記載の前記検光子は、前記光位置検
出器の入射光路側に配置されており、その入射光路内
で、前記直線偏光された反射光ビームの電気ベクトル方
向と一致した電気ベクトル方向を有する光のみを前記光
位置検出器へ向けて反射するミラーである。
【0045】請求項17に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項16記載の前記ミラーは、その法線方
向を回転軸として回転自在に設定されている。
【0046】請求項18に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項17記載の前記ミラーの反射面には、
前記検光作用を有する検光膜が形成されている。
【0047】請求項19に係る原子間力顕微鏡の測定ヘ
ッドでは、請求項18記載の前記検光膜はポラロイド薄
膜を材質とする。
【0048】請求項20に係る原子間力顕微鏡は、測定
ヘッドと、被測定試料と、前記測定ヘッドを制御する制
御部とを備え、前記測定ヘッドは、前記被測定試料を三
次元的に走査する駆動手段と、非直線偏光の光ビームを
発生する光源と、前記被測定試料の表面の凹凸を感知す
る探針をその下側主面先端部に備え、且つ前記下側主面
先端部に対向したその上側主面先端部で前記光ビームの
一部を反射させると共に、その反射光ビームの偏光を直
線偏光に変える偏光作用を有する、カンチ・レバー手段
と、前記直線偏光された前記反射光ビームのみの位置変
化を検出する光位置検出手段とを備えており、前記制御
部は、前記光位置検出手段の出力信号に応じて前記駆動
手段を制御する制御信号を出力し、前記駆動手段は前記
制御信号に応じて前記被測定試料を走査する。
【0049】請求項21に係る原子間力顕微鏡は、被測
定試料を走査しつつ、前記被測定試料の表面の凹凸を感
知する探針を備え且つ前記探針位置の上方に当たる上側
主面の先端部が直線偏光された反射光を発生する偏光作
用を有しているカンチ・レバーの前記先端部に非直線偏
光の光ビームの一部を入射して反射させ、入射した前記
光ビームの反射光ビームの位置変化を、前記反射光ビー
ムの電気ベクトルと同一方向に振動する光のみを選択す
る光位置検出手段を以て検出することを特徴とする。
【0050】請求項22に係る原子間力顕微鏡は、被測
定試料を走査しつつ、直線偏光された透過光を発生する
偏光板に非直線偏光の光ビームの一部を入射し、その透
過光ビームを、前記被測定試料の表面の凹凸を感知する
探針を備えたカンチ・レバーの前記探針位置の上方に当
たる上側主面の先端部に入射させて、その反射光ビーム
の位置変化を、前記反射光ビームの電気ベクトルと同一
方向に振動する光のみを選択する光位置検出手段を以て
検出することを特徴とする。
【0051】この発明においては、カンチ・レバー手段
からの反射光ビーム、即ち直線偏光された反射光ビーム
のみが、光位置検出手段によって検出される。つまり、
光源から発した光ビームの他部である余剰光が被測定試
料の表面で乱反射されて生ずる乱反射光は検出されず、
光ビームの一部としての必要光による整反射光だけが検
出される。その結果、真に正しいZ方向測定と完全なフ
ィード・バック制御を行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に述べる各実施の形態におけ
るAFM用測定ヘッドは、直線偏光されていない光ビー
ムを発生する光源と、その光源からの光ビームの内でカ
ンチ・レバー本体の先端部に入射したものを反射させ、
且つその反射光ビームが直線偏光された光ビームとなる
ような偏光作用を備えるカンチ・レバー手段と、カンチ
・レバー手段によって直線偏光された反射光ビームのみ
の位置変化を検出する光位置検出手段から、主として構
成されている。
【0053】以下、順次に、この発明の各実施の形態の
詳細を、添付図面に基づいて説明する。
【0054】(実施の形態1)図1は、原子間力顕微鏡
20の全体構成を示すブロック図である。同顕微鏡20
は、測定ヘッド100と制御部10とに大別される。こ
の内、測定ヘッド100の構成が本発明の核心部であ
り、他の実施の形態2〜5も、この測定ヘッド200,
300,400,500の改良に係わる。従って、図1
に示した構成は、全ての実施の形態に共通している。
【0055】制御部10は、コンピュータ(CPU)8
を中核として、その他にCRTディスプレイ9,コント
ローラ7を備える。コントローラ7は、コンピュータ8
からの指令信号V2を受けて動作し、測定ヘッド100
より出力される出力信号V1(後述する光位置検出器の
出力電圧に該当)を受けて、その値に応じてX,Y,Z
方向に関する制御信号V3X,V3Y,V3Zを出力す
る。これらの制御信号V3X〜V3Zは、測定ヘッド1
00中の駆動部であるピエゾ素子を制御するものであ
り、そのピエゾ素子は、これらの制御信号V3X〜V3
Zに応じて、被測定試料を三次元的に走査する。
【0056】又、コンピュータ8は、上記制御信号V3
X〜V3Zを信号V4として受けて、この信号V4に基
づき、被測定試料の表面凹凸画像を算出し、その画像を
CRTディスプレイ9に表示する。
【0057】図2乃至図4は、それぞれ、図1の測定ヘ
ッド100の側面図、本実施の形態の作用を説明するた
めの測定ヘッド100の主要部分の側面図、及び上記主
要部分の拡大斜視図である。
【0058】測定ヘッド100は、図2及び図3に示す
ように、直線偏光されていない指向性のある平行な光ビ
ーム141を発生する光源140と、カンチ・レバー本
体110と、カンチ・レバー本体110の先端部の下側
主面LS上に形成された探針2と、直線偏光の反射光ビ
ーム142のみを選択する検光作用を備えた検光子とし
ての検光窓150aがその入射窓として取り付けられた
光位置検出器150と、被測定試料3を搭載する試料台
3Aに取り付けられており、被測定試料3をXYZ方向
に3次元的に走査するピエゾ素子6とから構成されてい
る。
【0059】ここでは、光源140として、例えば、波
長が670〜685nm、出力3〜5mWの半導体レー
ザと、コリメート・レンズとを組み合せた光源が使用さ
れており、この場合の最小スポット・サイズ(図15の
Dに該当)は180〜190μmである。従って、カン
チ・レバー本体110に入射する光ビーム141は、楕
円偏光の光である。尚、光ビーム141としては、円偏
光の光であっても良く、要は非直線偏光の光であること
が必須となる。
【0060】カンチ・レバー本体110の寸法は、所望
のバネ定数や共振周波数によっても異なるが、ここで
は、例えば幅(W)が18〜22μm、厚さが0.5〜
4μm、長さが85〜320μmの寸法に、それぞれ設
定されている。
【0061】カンチ・レバー本体110の上側主面US
中、探針2の配設位置上方に当たる先端部110aが、
光ビーム141の内の必要光141aの入射箇所であ
る。従って、光ビーム141は、上側主面の先端部11
0aに収束されて、当該先端部110aを照射する。
【0062】ここでは、カンチ・レバー本体110への
光ビーム141の入射角θbがブルースター角となるよ
うに、カンチ・レバー本体110は設定される。即ち、
カンチ・レバー本体110の材質と、カンチ・レバー本
体110の上側主面USの法線方向と光ビーム141の
光線方向とがなす入射角θbとは、カンチ・レバー本体
110の材質の屈折率をnとし、光ビーム141の入射
角θbをブルースター角とした場合には、tan(θ
b)=nの関係式を満足するように、設定される。その
材質は、例えば、窒化シリコンやポリシリコン等から成
る。その結果、光ビーム141ないし必要光141a
は、上側主面の先端部110aで反射される際に、直線
偏光に変換される。即ち、反射光ビーム142ないし整
反射光142aは、いわゆるS偏光成分波となる。
【0063】このように、ここではブルースターの法則
を利用することにより、カンチ・レバー本体110自体
が、入射した光ビーム141の偏光を直線偏光に変える
偏光作用を有する偏光子ないし偏光板としての役割をも
担っている。
【0064】光位置検出器(PSD:position sensiti
ve device)150は、2分割または4分割の光検出素
子(例えばシリコン・ホトダイオード)を内蔵してお
り、その入射窓は、入射した光の内で、反射光ビーム1
42の電気ベクトル方向と一致した電気ベクトル方向を
有する光のみを選択ないし通過させる検光子としての作
用のある検光窓150aを有している。検光窓150a
は、例えばポラロイド薄膜を材質とする窓である。その
結果、光位置検出器150は、検光窓150aの通過光
たる、反射光ビーム142及びそれと電気ベクトル方向
が一致した光のみの位置変化を検出して、その出力電圧
を出力信号V1として出力する。
【0065】尚、光位置検出器150は、検光窓150
aを通過する光の電気ベクトル方向が反射光142のそ
れと一致するように、予めその位置調整がなされてい
る。
【0066】又、図1の制御部10の動作ないし被測定
試料3の表面凹凸像測定動作自体は、従来の技術で説明
した内容と本質的には異ならない。
【0067】図4に示すように、カンチ・レバー本体1
10に入射する必要光141aは、カンチ・レバー本体
110の先端部の上側主面110aによって直線偏光へ
の偏光作用を受け、直線偏光された必要光141aのS
偏光成分が整反射光ビーム142aとなって光路上を進
行し、同じ電気ベクトルの方向のみを透過させる検光窓
150aによって選択されて、光位置検出器150内部
の、例えば複数分割されたシリコン・ホトダイオード等
のような光検出素子部に入射し、検知強度に対応した出
力信号V1が発生される。
【0068】これに対して、カンチ・レバー本体110
に入射せずに、被測定試料3の表面3aを照射する余剰
光141bによって発生した乱反射光142bは、直線
偏光されないままの光であるから、たとえその一部が光
位置検出器150の方向へ反射されたとしても、検光窓
150aによって、そのほとんどの光位置検出器150
の内部への進入が阻止されてしまう。従って、不必要
な、測定誤差の原因となる余剰光141bによる誤差信
号はほとんど無くなってしまい、真にZ方向の測定値を
得るに必要な必要光141aだけが、光位置検出器15
0の出力信号V1を発生させているものとみなすことが
可能となる。
【0069】その結果、カンチ・レバー本体110と被
測定試料3の表面3aとの間隔及び表面3aの表面凹凸
状態が如何なる状況であろうとも、常に整反射光142
aのみによる正しいZ方向の測定を行うことができ、飛
躍的にZ方向(上下方向)の測定精度を向上させること
が可能となる。このことは、制御部10(図1)による
フィード・バック制御を混乱に陥れることなく、安定し
た動作とすることを可能にする。
【0070】本実施の形態による測定ヘッド100で
は、試料表面3aで反射した光ビーム141、即ちカン
チ・レバー本体110以外からの乱反射光142bを、
光位置検出器150へ向けて反射させうるような表面形
状を有する被測定試料3、例えば微細で複雑且つ凹凸の
激しいパターン形状を有する半導体素子の如き被測定試
料3であっても、その表面トポグラフを安定して確実に
観察・計測できる。
【0071】図5及び図6は、それぞれ、本実施の形態
の効果を説明するために示した、従来及び本実施の形態
におけるフォース・カーブである。各フォース・カーブ
において、横軸は図2の被測定試料3のZ方向(上下方
向)の移動距離を、縦軸は光位置検出器5又は150の
出力(つまり、カンチ・レバー本体1,110の「たわ
み」)を示す。横軸の上方向とは、図2のピエゾ素子6
によって、被測定試料3が探針2の先端の方向へ向けて
移動する方向であり、横軸の下方向とは、被測定試料3
が探針2から離れる方向である。以下、図2を参照しつ
つ、両図5,6に示されたフォース・カーブの軌跡につ
いて説明する。
【0072】先ず、被測定試料3を探針2へ近接させて
おいて、コントローラ7からピエゾ素子6に三角波電圧
を印加し、Z方向に被測定試料3を上下させる。このと
きの被測定試料3のZ方向変位量に対応したカンチ・レ
バー本体1又は110の「たわみ」量を、光位置検出器
5または150の出力電圧値から読取る。このピエゾ素
子印加電圧(Z方向移動距離)に対する光位置検出器
5,150の出力電圧(たわみ)の依存性をグラフ化し
たのが、上述したフォース・カーブである。
【0073】本来あるべきフォース・カーブは、図5,
図6に示した各点A〜Eを参照して説明すれば、次の通
りとならなければならない。即ち、初期時の一定力が加
えられたA点から被測定試料3を上方向へ移動、即ち被
測定試料3を探針2の先端へ近ずけていくと、被測定試
料3と探針2とが接触するB点の直前では、ファンデー
ルワールス力が作用する結果、光位置検出器の出力はわ
ずかに低減する。そして、B点を通過してから以後は、
原子間反発力が作用する結果、光位置検出器の出力は線
形的に増加してゆき、ピエゾ素子6に印加した三角波電
圧の最大値に対応するC点に達したときに、光位置検出
器の出力は最大となる。そして、被測定試料3を下方向
ヘ移動、即ち被測定試料3を探針2から次第に離してゆ
くと、測定試料3と探針2との間に付着力が作用するた
め、B→Cの場合よりも緩やかな傾斜で以て光位置検出
器の出力が線形的に減少してゆく。この減少は、B点よ
りも更に測定試料3と探針2との間隔が大きくなるD点
に被測定試料3が達するまで続く。そして、D点に到達
したのちは、付着力に抗してカンチ・レバー本体1,1
50の「たわみ」が戻りE点に至る。その後は、印加し
た三角波電圧の最小値に対応するA点に被測定試料3が
戻るまで、光位置検出器の出力は一定となる。
【0074】ところが、図5に示した従来のフォース・
カーブでは、A点から被測定試料3を上方向へ移動、即
ち被測定試料3を探針2の方へ近ずけると、カンチ・レ
バー本体1と被測定試料3の表面3aとの間隔及び表面
3aの表面凹凸状態によっては、図4に示したように、
乱反射光42bが光検出器5の内部へ進入してしまうの
で、図5において曲線Fとして示すような「こぶ」が発
生する。即ち、未だ被測定試料3と探針2とが接触して
いない間においてすら、乱反射光42bの悪影響が見ら
れる。この点は、たとえ、被測定試料3と探針2とが接
触している、B点とC点との間で、図12の測定ヘッド
100Pをフィードバック制御しつつ被測定試料3をX
YZ方向に走査していても、XY走査点に依っては余剰
光41b(図14)による乱反射光42bが光位置検出
器5へ進入してくるので、解決されることとはならな
い。従って、Z方向の測定精度が悪くなる。
【0075】これに対して、本実施の形態のフォース・
カーブでは、図6に示すように、検光窓150aによっ
て、乱反射光142bが光位置検出器150の内部へ進
入するのが阻止されるので、図5におけるような「こ
ぶ」は一切発生しない。従って、上述した本来あるべき
フォース・カーブが実現される。
【0076】尚、反射率を大きくするために、ポリシリ
コンや窒化シリコン等の表面上にAu薄膜を蒸着したも
のを、カンチ・レバー本体110として用いても良い。
【0077】(実施の形態2)図7は、本発明の実施の
形態2における測定ヘッド200の側面図である。同図
において、測定ヘッド200のカンチ・レバー手段21
0は、直線偏光を生じさせないカンチ・レバー本体1
と、カンチ・レバー本体1の上側主面USの内で、少な
くとも探針2の配設位置上方にあたる先端部1aを含む
一部領域(それは、カンチ・レバー本体1の一端から長
手方向へ長さLだけ離れた所までの領域である。その面
積はLW。)上に形成された、例えばポラロイド薄膜の
ような偏光膜201とから構成される。上記先端部1a
は、光ビーム141が入射する箇所である。その他の構
成要素は、実施の形態1と何ら変わらない。
【0078】従って、光ビーム141は、偏光膜201
の上側主面の法線方向に対してブルースター角で以て入
射し、偏光作用を受ける結果、直線偏光された反射光1
42(S偏光成分)として反射される。
【0079】このように本実施の形態2では、従来のカ
ンチ・レバー本体1の上に、しかもその限られた一部領
域内に偏光膜201を蒸着等の方法を用いて形成するだ
けでよいから、実施の形態1と比べてカンチ・レバー手
段の作成が容易となる。しかも、市販品のカンチ・レバ
ー本体1をそのまま利用できるという利点があり、前述
の作成の容易さと相まって、実用化に適したカンチ・レ
バー手段を提供できる。
【0080】又、上述の通り、光ビーム141ないし必
要光141aによって照射されるべき必要な部分だけに
偏光膜201を設ければ良く(長さLを短く設定してお
けば良く)、このため、カンチ・レバー本体1の上側主
面US中の余分な所での反射光は直線偏光への変換をう
けないので、先端部以外のカンチ・レバー本体1の上側
主面で生じた不要な反射光を除光することができ、この
点でも、より測定精度を向上できる。この点は、同一効
果を達成しようとする上述した文献(11)と較べて
も、本実施の形態2では簡単な構成で済むので、遙かに
有利であると言える。
【0081】(実施の形態3)本実施の形態3も、実施
の形態2と同様に、従来のカンチ・レバー本体1を利用
して実施の形態1と同一の効果及び特有の効果を得よう
とするものである。
【0082】図8及び図9は、それぞれ、実施の形態3
における測定ヘッド300の側面図及びカンチ・レバー
手段310の拡大斜視図である。ここでは、測定ヘッド
300のカンチ・レバー手段310は、直線偏光を生じ
させることのないカンチ・レバー本体1と、その他端側
1bにおいて機械的に上側主面US上に固設されたスペ
ーサ311と、上側主面USに略平行なスペーサ311
の面311Sにその下側主面の他端側が固設された、例
えばポラロイド薄膜を偏光材とする偏光板301とから
構成されている。ここでも、偏光板301の上側主面の
法線方向と光ビーム141とがなす入射角は、ブルース
ター角に設定される。従って、偏光板301は、その上
側主面に入射された光ビーム141の透過光141Tを
直線偏光(p偏光成分)と成す偏光作用を有する。
【0083】偏光板301は、図9に示すように、カン
チ・レバー本体1の幅wよりも小さい幅wpを持ち、且
つその透過光がカンチ・レバー本体1の上側主面からは
み出さないように、光源140側よりカンチ・レバー本
体1の上側主面USを眺めた際にその上側主面US内に
全体が包含されるように、カンチ・レバー本体1に対し
て略平行並設されている(尚、包含されていることが必
須であり、必ずしも平行である必要はない)。従って、
直線偏光していない光源140から発した光ビーム14
1の内で偏光板301の上側主面に入射したものは、偏
光板301を通過すると直接偏光となり、この透過光ビ
ーム141Tの全てが、偏光性の無いカンチ・レバー本
体1の上側主面USで反射される。このとき、透過光ビ
ーム141Tより生じた反射光ビーム142のみが直線
偏光の光である。この意味で、カンチ・レバー手段31
0は、光ビーム141の偏光を直線偏光に変換する偏光
作用を有していると言える。そして直接偏光の反射光ビ
ーム142のみを選択・透過する検光作用を有する検光
窓150aを有する光位置検出器150で以て、反射光
ビーム142のみが検出される。この点は、実施の形態
1,2と何ら変わらない。
【0084】特にこの実施の形態3では、従来の市販品
であるカンチ・レバー本体1をそのまま流用できるとい
う利点があるほか、カンチ・レバー本体1がたわんで
も、偏光板301自体はたわまないので、光ビーム14
1と偏光板301との成す角度θを常に一定値(ブルー
スター角)にすることができる。これにより、光の入射
角度依存性のある偏光板であっても、これを偏光板30
1として使用できる効果がある。
【0085】尚、先端部以外のカンチ・レバー本体1の
上側主面の部分で反射した光が、光位置検出器へ到達す
ることを防止する従来技術として、上記文献(11)特
開平4−285810号公報及び文献(12)特開平7
−5181号公報に開示されたものがあるが、前者で
は、カンチ・レバー本体1の上側主面の一部に段差構造
を設けるだけであり、他方、後者でもカンチ・レバー本
体1へ向かう光ビームのすべてを偏光していたため、い
ずれの方法を以てしても、被測定試料面から反射した乱
反射光の光位置検出器への到達を防止できるものではな
かった。従って、凹凸の激しい被測定試料面に対して
は、上記文献(11),(12)に示された技術では、
測定精度が顕著に低下し、フィード・バック動作を不安
定にするという問題点があった。
【0086】これに対して、本発明では、いずれの実施
の形態でも、光ビーム141の一部のみ、つまりカンチ
・レバー本体1の上側主面の先端部のみに入射する必要
光141aのみを直線偏光に変え、残りの光ビーム14
1、つまり不要光141bは非直線偏光の光のままであ
る。
【0087】(実施の形態4)図10は、本発明の実施
の形態4における測定ヘッド400の側面図である。こ
の実施の形態4の測定ヘッド400は、光位置検出手段
の構成の点で、実施の形態1〜3とは異なる。従って、
カンチ・レバー手段としては、実施の形態1〜3で説明
したものの何れを用いても良いが、ここでは便宜上、実
施の形態1で説明したカンチ・レバー手段(110)を
用いた例を示している。
【0088】ここでの特徴的な点とは、直接偏光の反射
光ビーム142のみを選択して通過させる検光作用を有
する、反射光ビーム142の入射方向を回転軸として回
転可能な透過性の検光板150bを、検光窓を有さない
光位置検出器5の入射光路側に配設した点にある。この
検光板150bは、例えばポラロイド薄膜を、その検光
材とする。
【0089】この測定ヘッド400によれば、直線偏光
の反射光を生じる上側主面USを有するカンチ・レバー
本体110において反射した反射光ビーム142の電気
ベクトルの方向がある方向にねじれていたとしても、予
め検光板150bをその電気ベクトルの方向に合致する
ように回転させることにより、微調整することが可能と
なる。この回転調整は、出力信号V1を観測しながら、
マニュアル調整によって、又はモータを検光板150b
に取付けて自動調整によって行う。これにより、確実に
整反射光142aのみを選択して、光位置検出器5の内
部へ整反射142aを導入することができる。従って、
検光窓を有さない一般的な光位置検出器5を用いて、測
定精度を向上できる効果がある。
【0090】(実施の形態5)ここでも、光位置検出手
段に特徴があり、カンチ・レバー手段としては、実施の
形態1〜3のいずれのものを用いても良いが、便宜上、
カンチ・レバー本体110を用いている。
【0091】図11は、本発明の実施の形態5における
測定ヘッド500の側面図である。この測定ヘッド50
0では、直線偏光の反射光を生じる上側主面USを有す
るカンチ・レバー本体110と、検光窓を有さない光位
置検出器5との間の反射光ビーム142の光路中に、即
ち光位置検出器5の入射光路側に、ミラー51を配置し
た点に、その特徴がある。
【0092】このミラー51の反射光ビーム142が入
射する面、つまり反射面には、直線偏光した整反射光1
42aのみを反射する(ないしは選択する)検光作用を
備えた、例えばポラロイド薄膜を検光材とする、検光膜
150c(検光子)が形成されている。従って、このミ
ラー51を介して、確実に整反射光142aのみを選択
して光位置検出器5の内部へこれを導入することができ
る。さらに、このミラー51は、整反射光142aの光
位置検出器5へと向かう光路方向を維持しつつ、その法
線方向を回転軸とした回転自在なミラー51でもある。
このようにミラー51を回転自在に設定することによっ
て、実施の形態4で述べた偏光板150bと同様に、回
転微調整を通じて、整反射光142aの電気ベクトル方
向に合致した検光面をもったミラー51の配置を実現す
ることができ、乱反射光142bの光位置検出器5への
入射を確実に阻止することができるようになる。このよ
うに、本実施の形態5によれば、検光窓を有さない一般
的な光位置検出器5を用いて、測定精度を向上できる効
果がある。
【0093】(まとめ)各実施の形態1〜5における
「カンチ・レバー手段」と「光位置検出手段」との関係
は、次の表1のようになる。
【0094】
【表1】
【0095】(各実施の形態の効果) (1) 以上説明したように、実施の形態1においては、
測定ヘッド100は、直線偏光されていない光ビーム1
41を発生する光源140と、光ビーム141がその先
端部の上側主面110aで収束されて照射され、且つ直
線偏光の反射光ビーム142をその部分110aで生じ
せしめる偏光作用をもったカンチ・レバー本体110
と、カンチ・レバー本体110の先端部の下側主面上に
形成された探針2と、直線偏光の反射光142のみを選
択する検光作用を有する検光窓150aを有する光位置
検出器5と、ピエゾ素子6とを備えている。このため、
真にZ方向の測定値を得るために必要な必要光141a
だけが光位置検出器150の出力信号V1を発生させる
一方、不必要であって測定誤差の原因となる余剰光14
1bによる誤差信号はほとんど無くなってしまうから、
カンチ・レバー本体1と被測定試料3の表面3aとの間
隔及び表面3aの表面凹凸状態が如何なる状況であろう
とも、整反射光142aによる正しいZ方向の測定を行
え、また、制御部10によるフィード・バック制御を混
乱に陥れることなく、安定したものとすることができ
る。勿論、照射位置での光ビームのビーム径は目視で確
認可能な程度の実用的な値に設定されているので、光ビ
ーム141をカンチ・レバー本体110の先端部110
aへ照射しやすいという利点を有している。
【0096】(2) 実施の形態2においては、直線偏光
を生じないカンチ・レバー本体1の上側主面中、光ビー
ム141が入射する先端部1aを含む領域上にのみ、偏
光膜201を局在的に形成する構成を採用しているの
で、従来の市販品のカンチ・レバー本体1を利用しつ
つ、これを改善して実施の形態1で述べた上記効果を実
現することができる。
【0097】しかも、そのようなカンチ・レバー本体1
の上側主面上に偏光膜201を局所的に形成するだけで
よいから、カンチ・レバー手段の作成が容易となる利点
もある。
【0098】加えて、先端部1a以外の上側主面US上
に照射されて反射される光の殆どは、偏光膜201の形
成されていない部分で反射されるので、直線偏光の光と
はならない。従って、そのような不要な反射光が光位置
検出器150の内部に入射するのを防止でき、容易な構
成で以て、より一層精度を向上させることができる。
【0099】(3) 実施の形態3においては、測定ヘッ
ド300のカンチ・レバー手段310が、直線偏光を生
じないカンチ・レバー本体1と、その入射光路側前方に
おいてスペーサ311を介して取り付けられた偏光板3
01を有する構成を採用しているので、実施の形態1と
同様の効果の他、従来のカンチ・レバー本体1を流用で
きるという利点があり、更に、光ビーム141と偏光板
301との成す角度θが常に一定であるから、光の入射
角度依存性のある偏光板301でも偏光板として使用で
きる効果がある。
【0100】(4) 実施の形態4においては、検光窓を
有さない光位置検出器5の入射光路側に、回転自在な検
光板150bが配置された構成を測定ヘッド400が有
しているので、反射光142の電気ベクトルの方向がね
じれていたとしても、検光板150bをその電気ベクト
ルの方向に回転させることができ、そのような回転微調
整を通じて、確実に整反射光142aのみを選択ないし
透過させて、これを光位置検出器5へ導入することがで
きる。このため、従来より用いられている一般的な光位
置検出器5を用いて、先端部で反射した直線偏光の光の
みを検出することができ、原子間力顕微鏡としての測定
精度を飛躍的に向上できる効果がある。
【0101】加えて、この実施の形態5では、実施の形
態1〜4では一体をなしていた光位置検出手段を、光位
置検出器5と、回転自在な検光板150bとに分離して
いるので、両者150b,150による二つの調整が入
ることとなり、その分、より正確な微調整を実現できる
効果がある。
【0102】(5) 実施の形態5においては、測定ヘッ
ド500が、入射した非直線偏光の光ビームを直線偏光
に変える偏光作用を持つカンチ・レバー本体110と、
光位置検出器5との間の反射光ビーム142の光路中
に、検光膜150cをその反射面とするミラー51を配
設している。これにより、ミラー51を介して確実に整
反射光ビーム142aのみを選択して光位置検出器5の
内部へこれを導入することができ、従来より用いられて
いる一般的な光位置検出器5を用いて、直線偏光の光と
しての整反射光ビーム142aのみを検出することがで
き、測定精度を飛躍的に向上できる効果がある。この場
合、ミラー51は、直線偏光の光の検出手段そのものと
して機能している。
【0103】加えて、ミラー51を回転自在の構成とし
ているので、光位置検出器側の検出方向を整反射光ビー
ム142aの電気ベクトルの振動方向と一致させるため
の事前の調整を上記ミラー51の回転で以て行うことが
できる。このため、微調整が可能となり、精度の高い調
整を実現できる効果がある。
【0104】加えて、ミラー51によって、整反射光ビ
ーム142aの光路を変更することができるので、レイ
アウト上、コンパクト化を実現することも可能である。
つまり、従来技術の効果をも、本発明はそのまま享受で
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る原子間力顕微鏡の全体構成の
一例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における測定ヘッドの
構成を示す側面図である。
【図3】 図1の測定ヘッドの作用を説明するための測
定ヘッド主要部分の側面図である。
【図4】 図1の測定ヘッドの作用を説明するための測
定ヘッド主要部分の拡大斜視図である。
【図5】 本発明の効果を説明するための従来のフォー
ス・カーブを示す図である。
【図6】 本発明の効果を説明するためのフォース・カ
ーブを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2における測定ヘッド
の構成を示す側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3における測定ヘッド
の構成を示す側面図である。
【図9】 図8のカンチ・レバーの拡大斜視図である。
【図10】 この発明の実施の形態4における測定ヘッ
ドの構成を示す側面図である。
【図11】 この発明の実施の形態5における測定ヘッ
ドの構成を示す側面図である。
【図12】 従来の原子間力顕微鏡の構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】 従来の測定ヘッドの構成を示す図である。
【図14】 従来の測定ヘッドの問題点を指摘する図で
ある。
【図15】 従来の測定ヘッドの問題点を指摘する図で
ある。
【符号の説明】
1,110 カンチ・レバー本体、2 探針、3 被測
定試料、4,140光源、5,150 光位置検出器、
6 ピエゾ素子、7 コントローラ、8 コンピュー
タ、9 制御部、10 従来の測定ヘッド、20 原子
間力顕微鏡、100,200,300,400,500
本発明の測定ヘッド、41,141光ビーム、141
a 必要光、141b 余剰光、141T 透過光ビー
ム、42,142 反射光ビーム、51 ミラー、11
0a 直線偏光反射面、201偏光膜、301 偏光
板、311 スペーサ、150a 検光窓、150b検
光板、150c 検光膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 直 兵庫県伊丹市瑞原四丁目1番地 菱電セミ コンダクタシステムエンジニアリング株式 会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非直線偏光の光ビームを発生する光源
    と、 被測定試料に対面したその下側主面上に探針が配設され
    たカンチ・レバー本体を備えており、前記光源より入射
    した前記光ビームの一部を前記探針の配設位置上方に当
    たる前記カンチ・レバー本体の上側主面の先端部に於い
    て反射させるとともに、その際に前記光ビームの偏光を
    直線偏光に変える偏光作用を有するカンチ・レバー手段
    と、 前記直線偏光された前記反射光ビームのみの位置変化を
    検出する光位置検出手段とを、備えた原子間力顕微鏡の
    測定ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記カンチ・レバー本体自体が前記偏光作用を有する偏
    光子から成る、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記偏光子は、前記光源より入射した前記光ビームの入
    射角がブルースター角となる様に設定された偏光板から
    成る、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記カンチ・レバー手段は、 前記カンチ・レバー本体の上側主面上に形成されてお
    り、前記光源より入射した前記光ビームに対して前記偏
    光作用を生じさせる偏光膜を、さらに備えた原子間力顕
    微鏡の測定ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記偏光膜は少なくとも前記先端部を含む前記上側主面
    内の一部領域上に形成されている、原子間力顕微鏡の測
    定ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記偏光膜及び前記カンチ・レバー本体は、前記光源よ
    り入射した前記光ビームの入射角がブルースター角とな
    る様に設定されている、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記カンチ・レバー手段は、 前記カンチ・レバー本体の幅よりも小さい幅を有し、前
    記光源側より前記カンチ・レバー本体を眺めた際に前記
    カンチ・レバー本体の前記上側主面内に包含される様に
    前記光ビームの入射側に併設されており、前記光源より
    入射した前記光ビームを前記直線偏光として前記カンチ
    ・レバー本体へ向けて透過させる、偏光板を、さらに備
    えた原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の原子間力顕微鏡の測定ヘ
    ッドにおいて、 前記偏光板は、前記光源より入射した前記光ビームの入
    射角がブルースター角となる様に設定されている、原子
    間力顕微鏡の測定ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れかに記載の
    原子間力顕微鏡の測定ヘッドにおいて、 前記光位置検出手段は、 前記直線偏光された反射光ビームの電気ベクトル方向と
    一致した電気ベクトル方向を有する光のみを選択する検
    光作用を備えた検光子と、 前記検光子によって選択された光の位置変化を検出する
    光位置検出器とを、備えた原子間力顕微鏡の測定ヘッ
    ド。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の原子間力顕微鏡の測定
    ヘッドにおいて、 前記検光子は、前記検光作用として、その入射光の内
    で、前記直線偏光された反射光ビームの電気ベクトル方
    向と一致した電気ベクトル方向を有する光のみを通過さ
    せ、 前記光位置検出器は前記検光子の通過光の位置変化を検
    出する、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光子は、前記光位置検出器の検光窓として前記光
    位置検出器に取付けられている、原子間力顕微鏡の測定
    ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光窓はポラロイド薄膜を材質とする窓である、原
    子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光子は、前記光位置検出器の入射光路側に配置さ
    れた、前記検光作用を有する材質をその検光材とする検
    光板である、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光板は、前記直線偏光された反射光ビームの入射
    方向を回転軸として回転自在に設定されている、原子間
    力顕微鏡の測定ヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光板の前記検光材とはポラロイド薄膜である、原
    子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  16. 【請求項16】 請求項9記載の原子間力顕微鏡の測定
    ヘッドにおいて、 前記検光子は、 前記光位置検出器の入射光路側に配置されており、その
    入射光路内で、前記直線偏光された反射光ビームの電気
    ベクトル方向と一致した電気ベクトル方向を有する光の
    みを前記光位置検出器へ向けて反射するミラーである、
    原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記ミラーは、その法線方向を回転軸として回転自在に
    設定されている、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記ミラーの反射面には、前記検光作用を有する検光膜
    が形成されている、原子間力顕微鏡の測定ヘッド。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の原子間力顕微鏡の測
    定ヘッドにおいて、 前記検光膜はポラロイド薄膜を材質とする、原子間力顕
    微鏡の測定ヘッド。
  20. 【請求項20】 測定ヘッドと、 被測定試料と、 前記測定ヘッドを制御する制御部とを備え、 前記測定ヘッドは、 前記被測定試料を三次元的に走査する駆動手段と、 非直線偏光の光ビームを発生する光源と、 前記被測定試料の表面の凹凸を感知する探針をその下側
    主面先端部に備え、且つ前記下側主面先端部に対向した
    その上側主面先端部で前記光ビームの一部を反射させる
    と共に、その反射光ビームの偏光を直線偏光に変える偏
    光作用を有する、カンチ・レバー手段と、 前記直線偏光された前記反射光ビームのみの位置変化を
    検出する光位置検出手段とを、備えており、 前記制御部は、前記光位置検出手段の出力信号に応じて
    前記駆動手段を制御する制御信号を出力し、 前記駆動手段は前記制御信号に応じて前記被測定試料を
    走査する、原子間力顕微鏡。
  21. 【請求項21】 被測定試料を走査しつつ、前記被測定
    試料の表面の凹凸を感知する探針を備え且つ前記探針位
    置の上方に当たる上側主面の先端部が直線偏光された反
    射光を発生する偏光作用を有しているカンチ・レバーの
    前記先端部に非直線偏光の光ビームの一部を入射して反
    射させ、入射した前記光ビームの反射光ビームの位置変
    化を、前記反射光ビームの電気ベクトルと同一方向に振
    動する光のみを選択する光位置検出手段を以て検出する
    ことを特徴とする、原子間力顕微鏡。
  22. 【請求項22】 被測定試料を走査しつつ、直線偏光さ
    れた透過光を発生する偏光板に非直線偏光の光ビームの
    一部を入射し、その透過光ビームを、前記被測定試料の
    表面の凹凸を感知する探針を備えたカンチ・レバーの前
    記探針位置の上方に当たる上側主面の先端部に入射させ
    て、その反射光ビームの位置変化を、前記反射光ビーム
    の電気ベクトルと同一方向に振動する光のみを選択する
    光位置検出手段を以て検出することを特徴とする、原子
    間力顕微鏡。
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