JPH0960740A - ダイアフラム弁 - Google Patents

ダイアフラム弁

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JPH0960740A
JPH0960740A JP24071495A JP24071495A JPH0960740A JP H0960740 A JPH0960740 A JP H0960740A JP 24071495 A JP24071495 A JP 24071495A JP 24071495 A JP24071495 A JP 24071495A JP H0960740 A JPH0960740 A JP H0960740A
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JP
Japan
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chamber
valve
port
diaphragm
annular
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JP24071495A
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Inventor
Kazuo Sato
和男 佐藤
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイフラムに制御対象流体が流通する流路を形
成することにより、弁座が設けられる第1室側の第1ポ
ートと第3ポート間だけでなく、弁座とは反対側の第2
室側の第2ポートと第1,第3ポート間の流体の流通を
制御可能とする。また、余分なスペースを設けることに
なく、チェック弁を内蔵可能とする。 【解決手段】ダイアフラム2の中央に貫通孔21を設け
ると共に、貫通孔21を環状に取り囲む環状弁部22を
設け、第1室11には、ダイアフラム2の環状弁部22
が接離可能な弁座部6を設け、弁座部6内部に環状弁部
22によって開閉される環状の開口部13aを備えた環
状の第3室13を設け、弁箱1には、第1室11と連通
する第1ポート1aと、第2室12と連通する第2ポー
ト1bと、弁座部6内部の第3室13に連通する第3ポ
ート1cと、を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば自動車の
燃料蒸気流出防止装置の流路切換え弁等に適用できるダ
イアフラム弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のダイアフラム弁としては、たとえ
ば図7に示すようなものがある。
【0003】すなわち、内部中空の弁箱100の中空内
部が可撓性のダイアフラム101にて第1室102と第
2室103との2室に区分されている。ダイアフラム1
01の中央には弁部104が設けられ、第1室102に
は前記弁部104が接離する弁座部105が設けられて
いる。また、第2室103には弁部104を弁座部10
5に対して常時押圧する方向に付勢するスプリング10
7が設けられている。
【0004】一方、弁座部105には、弁部104によ
って開閉される開口部106aを備えた第3室106が
設けられ、弁箱100には、前記第1室102と連通さ
れる第1ポート102aと、第2室103に連通される
第2ポート103aと、第3室106に連通される第3
ポート106aが設けられている。
【0005】通常は、スプリング107のばね力によっ
て弁部104が弁座部105に押圧されて第3室106
の開口部106aが閉鎖され、第1,第3ポート103
a,106a間が遮断されている。
【0006】第1および第3室103,106側から作
用する流体圧が第2室102側から作用する流体圧より
も大きくなって、その差圧がスプリング107の荷重よ
りも大きくなると、ダイアフラム101が第2室102
側に撓み、弁部104が弁座部105から離間して第3
室106の開口部106aが開き、第1,第3ポート1
02a,106a間が連通状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のダイアフラム弁にあっては、ダイフラム101
によって弁箱100内を完全に第1,第2室102,1
03に分離しているために、第1ポート102aと第3
ポート106a間の連通・遮断状態を切り換えるだけ
で、第1ポート102aと第2ポート103a間、ある
いは第3ポート106aと第2ポート103a間を連通
するような流路構成をとることができなかった。
【0008】また、ダイアフラム弁の流路内にチェック
弁を設ける場合には、別途チェック弁専用のスペースを
設ける必要があり、構造が複雑になり製作も困難であっ
た。
【0009】本発明は上記した従来技術の問題点を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
ダイフラムに制御対象流体が流通する流路を形成するこ
とにより、弁座部が設けられる第1室側の第1ポートと
第3ポート間だけでなく、弁座部とは反対側の第2室側
の第2ポートと第1,第3ポート間の流体の流通を制御
可能とするダイアフラム弁を提供することにある。
【0010】また、他の目的とするところは、余分なス
ペースを設けることになく、チェック弁を内蔵可能とす
るダイアフラム弁を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、内部中空の弁箱の中空内部を可
撓性のダイアフラムにて第1室と第2室との2室に区分
し、ダイアフラムには、その中央に貫通孔を設けると共
に、該貫通孔を環状に取り囲む環状弁部を設け、前記第
1室側には、前記ダイアフラムの撓み変形によって前記
環状弁部が接離可能な弁座部を設け、該弁座部内部には
前記環状弁部によって開閉される環状の開口部を備えた
環状の第3室を設け、前記第2室には、前記ダイアフラ
ムの環状弁部を前記弁座部に対して押圧する方向に常時
付勢する付勢手段を設け、前記弁箱には、前記第1室と
連通する第1ポートと、前記第2室と連通する第2ポー
トと、前記弁座部内部の第3室に連通する第3ポート
と、を設けたことを特徴とする。
【0012】本発明によれば、通常は、付勢手段の付勢
力によってダイアフラムが第2室側から第1室側に押さ
れ、この押圧力によってダイアフラムが伸張して弁部が
弁座部に対して圧接されて開口部が閉じ、第1,第2お
よび第3ポート間が相互に閉塞されている。
【0013】ダイアフラムの第1室と第3室側から作用
する流体圧が、第2室側から作用する流体圧よりも大き
くなって、その圧力差が付勢手段の付勢力を越えるとダ
イアフラムが第2室側に撓み、それに伴って弁部が第2
室側に移動して弁座部から離間し開口部が開く。これに
よって、第1,第2および第3室が相互に連通状態とな
り、第1,第3室側の流体が第2室側に移動する。
【0014】また、弁座部内部において環状の第3室の
内側に該第3室と連通する第4室を形成し、前記弁座部
の、前記ダイアフラムの貫通孔を通じて第2室に臨む部
位に、前記第4室側から第2室側への流体の流通を阻止
し、かつ、前記第2室と第4室内の圧力差が所定圧以上
になると第2室側から第4室側への流体の流通を許容す
るチェック弁を設けたことを特徴とする。
【0015】このようにすれば、ダイフラムの弁部が弁
座部に着座した閉弁状態において、第3室側の圧力が負
圧になって、第2室側との圧力差が設定圧力以上になる
と、チェック弁が開いて負圧が解消される。
【0016】このように、流体を第1,第3室側から第
2室側に移動させる制御と、第2ポート側から第3ポー
ト側に移動させる制御の2方向の制御が可能なる。
【0017】また、第2室に連通する第2ポートをキャ
ニスタに通じるエバポラインに接続し、第1ポートを燃
料タンクのフィラーチューブに接続し、第3ポートを燃
料タンク上端に設けられる燃料遮断弁の圧力逃がし孔に
接続する場合には、次のように動作する。
【0018】第1室には第1ポートを通じてフィラーチ
ューブの内圧が作用し、また、第3室には第3ポートを
通じて燃料タンクの内圧が作用している。一方、第2室
には第2ポートを通じてエバポラインの圧力が作用して
いる。
【0019】通常は、付勢手段の付勢力によって弁部が
弁座に押圧されて第1,第2および第3ポート間が相互
に閉鎖状態となっている。
【0020】ここで、駐車時の温度上昇によって燃料タ
ンク内の内圧が上昇した場合、第3ポートを通じて第3
室の内圧が増大する。また、フィラーチューブの給油口
は閉じているので、フィラーチューブ内の圧力はタンク
内圧に等しく、このフィラーチューブに連通する第1ポ
ートを通じて第1室にもタンク内圧が作用する。この第
1室と第3室側から作用する流体圧が、第2室側から作
用する流体圧よりも大きくなって、その圧力差が付勢手
段の付勢力を越えるとダイアフラムが第2室側に撓み、
それに伴って弁部が第2室側に移動して弁座部から離間
し開口部が開く。これによって、燃料蒸気がダイアフラ
ム中央の貫通孔、第2室および第2ポートを通じてエバ
ポラインに流入し、エバポラインを通じてキャニスタに
流れて燃料タンク内が減圧される。
【0021】給油時には、フィラーチューブの給油口が
開くので、第1ポートを通じて第1室が大気圧となり、
第3室にのみ第3ポートを通じて燃料タンク内の圧力が
作用する。この第3室に面するダイフラムの受圧面積が
小さいため、付勢手段の付勢力に打ち勝ってダイアフラ
ムを第2室側に撓ませることはできない。
【0022】このため、別途設けられる給油遮断弁が閉
じた後は、燃料タンク内の空気は行き場を失い、フィラ
ーチューブの液面が上昇して給油が停止される。
【0023】また、チェック弁を設けた場合、フィラー
チューブの給油口が閉じた状態で燃料タンク内が負圧に
なったときには、第3ポート,第3室を通じて第4室内
に負圧が導入され、第2室側との圧力差が設定圧力以上
になるとチェック弁が開く。これにより、キャニスタか
ら、エバポライン,第2ポート,第2室,貫通孔,チェ
ック弁,第4,第3室,第3ポートおよび燃料遮断弁の
圧力逃がし孔を介して燃料タンク内に空気が導入され、
燃料タンクの変形が防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図示の実施例の形
態に基づいて説明する。
【0025】[第1の実施の形態]図1乃至図3には本
発明の第1の実施の形態に係るダイアフラム弁を示して
いる。
【0026】すなわち、1はダイアフラム弁全体を示す
もので、このダイアフラム弁1は、概略、内部中空の弁
箱としてのハウジング1と、このハウジング1内部を第
1室11と第2室12とに区分する可撓性のダイアフラ
ム2とを備えている。
【0027】ダイアフラム2はゴム状弾性材製の膜状部
材で、その中央に貫通孔21が設けられ、この貫通孔2
1を環状に取り囲む環状弁部22が設けられている。環
状弁部22の内径および外形端にはシール用の環状凸部
23が同心的に形成されている。また、ダイアフラム2
の第2室12側の側面にはリテーナ3が装着されてい
る。リテーナ3は環状弁部22の背面に当接するワッシ
ャ形状の環状板部31と、この環状板部31の外径端を
取り囲むように第2室12側に突出する円筒部32と、
から構成されている。
【0028】一方、ハウジング1はダイアフラム2を境
にして結合されるアッパキャップ4とロアキャップ5と
によって分割構成されるもので、、第2室12がアッパ
キャップ4側に形成され、第1室11がロアキャップ5
側に形成されている。
【0029】第1室11側には、前記ダイアフラム2の
伸縮作動によって前記環状弁部22が接離可能な弁座部
6が設けられ、弁座部6内部には前記環状弁部22によ
って開閉される環状の開口部13aを備えた環状の第3
室13が設けられている。
【0030】弁座部6は、ロアキャップ5の下底壁51
の中央に円筒状に突出している。この弁座部6の内部に
環状の第3室13が形成されるが、この環状の第3室1
3の内側には、第3室13と連通する第4室14が設け
られている。
【0031】この第4室14は第3室13と環状壁61
によって隔てられ、この環状壁61の上端が隔壁62に
よって閉塞され下端が開口している。この環状壁61の
下端開口部に蓋体63が嵌着され、第4室14を密閉し
ている。
【0032】そして、弁座部6の、前記ダイアフラム2
の貫通孔21を通じて第2室12に臨む部位に位置する
前記隔壁62に、前記第4室14側から第2室12側へ
の流体の流通を阻止し、かつ、前記第2室12と第4室
14内の圧力差が所定圧以上になると第2室12側から
第4室14側への流体の流通を許容するチェック弁7が
設けられている。
【0033】このチェック弁は、いわゆる傘形バルブ
で、平板状隔壁62に貫通形成される固定穴62aに嵌
着される弁軸71と、弁軸71の第4室14側の端部に
設けられる傘形に開いた可撓性の傘シール部72と、か
ら構成されるもので、ゴム状弾性材によって一体成形さ
れている。傘シール部72は、その弾性復元力によって
平板状隔壁62の第4室14側の側面に全周的に密接し
て、固定穴62aの周囲に開口形成されたチェック弁穴
62bを閉塞している。
【0034】したがって、チェック弁7の組み付けは、
図3に示すように、環状壁61の下端開口部から挿入し
て、弁軸71を平板状隔壁62の固定穴62aに差し込
むだけでよく、きわめて簡単に装着することができる。
【0035】一方、第2室12には、前記ダイアフラム
2の環状弁部22を前記弁座部6に対して押圧する方向
に常時付勢する付勢手段としてのスプリング8が設けら
れている。このスプリング8の一端は、リテーナ3の環
状板部31に突設された環状のスプリング受け33に係
合し、他端はアッパキャップ4の上底壁41に係合して
いる。アッパキャップ4の上底壁41と側壁42の隅角
部にはリテーナ61の外周を案内するリテーナガイド4
3が設けられている。
【0036】また、ハウジング1には、前記第1室11
と連通する第1ポート1aと、前記第2室12と連通す
る第2ポート1bと、前記弁座部6内部の第3室13に
連通する第3ポート1cと、が設けられている。
【0037】本発明によれば、通常は、スプリング8の
ばね力によってダイアフラム2が第2室12側から第1
室11側に押され、この押圧力によってダイアフラム2
が撓んで弁部22が弁座部6に対して圧接されて第3室
13の開口部13aが閉じ、第1,第2および第3ポー
ト1a,1b,1c間が相互に閉塞されている。
【0038】ダイアフラム3の第1室11と第3室13
側から作用する流体圧が、第2室12側から作用する流
体圧よりも大きくなって、その圧力差がスプリング8の
ばね力を越えるとダイアフラム3が第2室12側に撓
み、それに伴って環状弁部22が第2室12側に移動し
て弁座部6から離間し開口部13aが開く。これによっ
て、第1,第2および第3室11,12,13が相互に
連通状態となり、第1,第3室11,13側の流体が第
2室12側に移動する。
【0039】また、ダイフラム2の環状弁部22が弁座
部6に着座した閉弁状態において、第3ポート1cの圧
力が負圧になって、第2ポート1bの圧力が第3ポート
1cの圧力よりも相対的に大きくなり、その圧力差が設
定圧力以上になると、チェック弁7が開いて制御流体が
第2ポート1b側から第3ポート1c側に移動する。
【0040】このように、第1,第3ポート1a,1c
側から第2ポート1b側に移動させる制御と、第2ポー
ト1b側から第3ポート1c側に移動させる制御の2方
向の制御が可能となる。
【0041】図4は、本発明のダイアフラム弁1を燃料
タンクからの燃料蒸気流出防止装置(蒸発損失防止装
置)に使用した場合のシステム構成例を示している。
【0042】このシステム構成について簡単に説明する
と、燃料タンク200から流出した燃料蒸気をベントラ
イン201およびエバポライン202を通じて活性炭の
詰まったキャニスタ203に吸着し、エンジン204の
作動時に、キャニスタベントバルブ205を通じて空気
を導入し、離脱した燃料のパージ量をパージコントロー
ルバルブ206にて制御してエンジン204の吸気系2
07に吸気するものである。
【0043】ベントライン201は、燃料給油時に燃料
に置換されるタンク200内空気を大気に放出すること
なくキャニスタ203に導くもので、一端がキャニスタ
203に接続され、他端がベーパコントロールバルブ2
08と給油遮断バルブ209を介して燃料タンク200
に接続される。また、ベーパコントロールバルブ209
は第1流路210を介してフィラーチューブ211内部
に連通している。
【0044】一方、エバポライン202は、駐車時等に
温度上昇によって蒸発した燃料蒸気によりタンク200
内圧が上昇するのを防止するために、燃料蒸気をキャニ
スタ203に導くもので、一端がキャニスタ203に接
続され、他端が本願発明のダイフラム弁1の第2ポート
1bに接続される。
【0045】また、ダイフラム弁1の第3ポート1c
は、第2流路燃料タンク200上端に設けられた燃料遮
断バルブ212の圧力逃がし孔212aに連通する逃が
しポート212bと、第2流路213を介して接続さ
れ、第1ポート1aが前記第1流路210を介して燃料
タンク200のフィラーチューブ211に接続されてい
る。
【0046】給油遮断バルブ209は燃料タンク200
内の燃料よりも比重が軽く、燃料の液面高さに追従して
移動するフロート弁209aを備え、液面が所定の高さ
に達するとベントラインに通じる空気置換孔209bを
遮断するようになっている。
【0047】また、ベーパコントロールバルブ208
は、ハウジング208a内が、ダイアフラム208bに
よってベントライン201に通じるキャニスタ開放室2
08cと、フィラーチューブ211に連通する制御室2
08dとに区分されている。また、キャニスタ開放室2
08cは空気置換孔209bの下流側に位置し、空気置
換孔209bを取り囲むような環状の弁座208eが設
けられている。
【0048】燃料遮断弁212は、燃料タンク200内
の圧力が逃がす圧力逃がし孔212aを有し、車両傾動
時の液面上昇、あるいは転倒時に圧力逃がし孔212a
を閉鎖するフロート弁212cが設けられている。
【0049】次に、このシステムにおける、ダイアフラ
ム弁1を作動を、図5に基づいて説明する。
【0050】ダイアフラム弁1においては、第1室11
には第1ポート1aを通じてフィラーチューブ211内
の内圧が作用し、また、第3室13には、第3ポート1
cを通じて燃料タンク200の内圧が作用している。一
方、第2室12には第2ポート1b,エバポライン20
2を通じてキャニスタ203の圧力が作用している。
【0051】この使用例の場合の主たる流路は、第2ポ
ート1bと第3ポート1c間をつなぐ、第2室12,貫
通孔21および第3室13を通じる流路であり、第1ポ
ート1aはダイフラム2をコントロールするコントロー
ルラインとして機能する。
【0052】通常は、スプリング8のばね力によってダ
イフラム2の環状弁部22が弁座部6に押圧されて第
1,第2および第3ポート1a,1b,1c間が相互に
閉鎖状態となっている。
【0053】ここで、駐車時の温度上昇によって燃料タ
ンク200内の内圧が上昇した場合、第3ポート1cを
通じて第3室13の内圧が増大する。また、フィラーチ
ューブ211の給油口211aは閉じているので、フィ
ラーチューブ211内の圧力はタンク内圧に等しく、こ
のフィラーチューブ211に連通する第1ポート1aを
通じて第1室11内にもタンク内圧が作用する。この第
1,第3室11,13に作用する流体圧の総和が第2室
12に作用する流体圧(キャニスタの内圧)よりも大き
く、かつその差圧がスプリング8のばね力よりりも大き
くなると、図5(a)に示すように、ダイアフラム2が第
2室12側に撓み、環状弁部22が弁座部6から離間
し、燃料蒸気がダイアフラム2中央の貫通孔21、第2
室12および第2ポート1bを通じてエバポライン20
2に流出し、エバポライン202を通じてキャニスタ2
03に流れて燃料タンク200内が減圧される。
【0054】給油時には、フィラーチューブ211の給
油口211aが開くので、第1ポート1aが大気圧とな
り、ダイアフラム2には第3ポート1cを通じて第3室
13にのみ燃料タンク200内の圧力が作用する。この
第3室13に面するダイアフラム2の受圧面積が小さい
ため、図5(b)に示すように、スプリング8のばね力に
打ち勝ってダイアフラム2を第2室12側に撓ませるこ
とはできない。
【0055】このため、フロート弁209aによって給
油遮断バルブ209が閉じた後は、燃料タンク200内
の空気は行き場を失い、フィラーチューブ211の液面
が上昇して給油が停止される。
【0056】一方、フィラーチューブ211の給油口2
11aが閉じた状態で燃料タンク200内が負圧になっ
たときには、ダイアフラム2の第1,第3室11,13
に面する受圧面にタンク200内の負圧が作用し、ダイ
アフラム2の環状弁部22は閉塞状態のままで弁座部6
との接触面圧が増大する。一方、チェック弁7の第4室
14に負圧が導入され、チェック弁7に対して第4室1
4側と第2室12側から作用する圧力の差圧が所定圧力
を越えると、図5(c)に示すように、チェック弁7の傘
形シール部72が開き、燃料タンク200内にキャニス
タ203側から空気が導入され、負圧が解消されて燃料
タンクの変形が防止できる。
【0057】さらに、このダイアフラム弁1の場合に
は、第2ポート1bがキャニスタ203に連通され、第
3ポート1cが燃料タンク200上端に設けられた燃料
遮断バルブ212の圧力逃がしポート212aに連通さ
れ、さらに第1ポート1aが燃料タンク200のフィラ
ーチューブ211に連通されているので、燃料蒸気がダ
イアフラム2を透過しても、燃料蒸気が大気に開放され
ない。
【0058】[第2の実施の形態]図6には本発明の第
2の実施の形態を示している。
【0059】この第2実施の形態は、上記第1の実施の
形態におけるチェック弁7を無くしたもので、第1の実
施の形態では、第1,第3室側から第2室側への流体の
流れと、第2室側から第3室側への流体の流れの制御
の、2方向の流体の流れの制御を行っているのに対し
て、この第2実施の形態では、第1,第3室11,13
側から第2室12側への流体の流れのみの一方向の流れ
の制御を行う点で相違する。
【0060】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と全く同一なので、同一の構成部分について
は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイフラムに貫通孔を設けて流路として使用するように
したので、弁座部が設けられる第1室側の第1ポートと
第3ポート間だけでなく、弁座部とは反対側の第2室側
の第2ポートと第1,第3ポート間の流体の流通を制御
できる。
【0062】また、弁座部に形成した環状の第3室の内
側のスペースを利用してチェック弁を設けたので、チェ
ック弁のための余分なスペースが不要となる。
【0063】さらに、第2ポートをキャニスタに連通
し、第3ポートを燃料タンク上端に設けられた燃料遮断
バルブの圧力逃がしポートに連通させ、さらに第1ポー
トを燃料タンクのフィラーチューブに連通すれば、ダイ
アフラム室が大気開放されないので、燃料蒸気がダイア
フラムを透過しても、燃料蒸気が大気に開放されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態に係るダイフ
ラム弁の閉弁状態の断面図である。
【図2】図2(a),(b)は図1のダイアフラム弁の動作
状態を示す図である。
【図3】図3は図1のダイフラム弁の分解断面図であ
る。
【図4】図4は図1のダイアフラム弁が使用される燃料
流出防止装置のシステム構成例を示す図である。
【図5】図5は図4のダイアフラム弁の動作状態の説明
図である。
【図6】図6は本発明の第2の実施の形態に係るダイア
フラム弁の断面図である。
【図7】図7は従来のダイアフラム弁の断面図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム弁 1a 第1ポート 1b 第2ポート 1c 第3ポート 2 ダイフラム 21 貫通孔 22 環状弁部 23 環状凸部 3 リテーナ 31 環状板部 32 円筒部 33 スプリング受け 4 アッパキャップ 41 上底壁 42 側壁 43 リテーナガイド 5 ロアキャップ 51 下底壁 6 弁座部 61 環状壁 62 平板状隔壁 62a 固定穴 62b チェック弁孔 63 蓋体 7 チェック弁 71 弁軸 72 傘シール部 11 第1室 12 第2室 13 第3室 13a開口部 14 第4室 200 燃料タンク 201 ベントライン 202 エバポライン 203 キャニスタ 204 エンジン 205 キャニスタベントバルブ 206 パージコントロールバルブ 207 エンジン 208 ベーパコントロールバルブ 208a ハウジング208b ダイフラム 208c キャニスタ開放室 208d 制御室 208e 弁座 209 給油遮断バルブ 209a フロート弁 209b 空気置換孔 210 第1流路 211 フィラーチューブ 211a 給油口 212 燃料遮断弁 212a 圧力逃がし穴 212b 逃がしポート 212c フロート 213 第2流路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部中空の弁箱の中空内部を可撓性のダイ
    アフラムにて第1室と第2室の2室に区分し、 ダイアフラムには、その中央に貫通孔を設けると共に、
    該貫通孔を環状に取り囲む環状弁部を設け、 前記第1室には、前記ダイアフラムの撓み変形によって
    前記環状弁部が接離可能な弁座部を設け、前記弁座部内
    部に前記環状弁部によって開閉される環状の開口部を備
    えた環状の第3室を設け、 前記第2室には、前記ダイアフラムの環状弁部を前記弁
    座部に対して押圧する方向に常時付勢する付勢手段を設
    け、 前記弁箱には、前記第1室と連通する第1ポートと、前
    記第2室と連通する第2ポートと、前記弁座部内部の第
    3室に連通する第3ポートと、を設けたことを特徴とす
    るダイアフラム弁。
  2. 【請求項2】弁座部内部において環状の第3室の内側に
    該第3室と連通する第4室を形成し、 前記弁座部の、前記ダイアフラムの貫通孔を通じて第2
    室に臨む部位に、前記第4室側から第2室側への流体の
    流通を阻止し、かつ、前記第2室と第4室内の圧力差が
    所定圧以上になると第2室側から第4室側への流体の流
    通を許容するチェック弁を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のダイフラム弁。
  3. 【請求項3】第2室に連通する第2ポートがキャニスタ
    に通じるエバポラインに接続され、第1ポートが燃料タ
    ンクのフィラーチューブに接続され、第3ポートが燃料
    タンク上端に設けられる燃料遮断弁の圧力逃がし孔に接
    続されている請求項2に記載のダイアフラム弁。
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