JPH0959282A - トリアルキルボレートの製造方法 - Google Patents
トリアルキルボレートの製造方法Info
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- JPH0959282A JPH0959282A JP20555795A JP20555795A JPH0959282A JP H0959282 A JPH0959282 A JP H0959282A JP 20555795 A JP20555795 A JP 20555795A JP 20555795 A JP20555795 A JP 20555795A JP H0959282 A JPH0959282 A JP H0959282A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 繁雑な操作を必要とせず、単純な操作
で収率よくトリアルキルボレートを得ることにより、経
済的に安価にトリアルキルボレートを製造する方法を提
供する。 【解決手段】 一般式ROH(以下、式中Rはメチル
基またはエチル基を示す)で示される脂肪族アルコール
と硼酸及び/または無水硼酸とを反応させて一般式B
(OR)3で示されるトリアルキルボレートを製造する
方法に於いて、一般式ROHと硼酸及び/または無水硼
酸との反応に際し、一般式ROH/硼素の比をモル比基
準で3〜60とし、該反応して得たトリアルキルボレー
トと硼酸及び一般式ROHを含む反応液を蒸留し、塔頂
からトリアルキルボレートと一般式ROHとの混合物と
して得ることを特徴とするトリアルキルボレートの製造
方法に関する。
で収率よくトリアルキルボレートを得ることにより、経
済的に安価にトリアルキルボレートを製造する方法を提
供する。 【解決手段】 一般式ROH(以下、式中Rはメチル
基またはエチル基を示す)で示される脂肪族アルコール
と硼酸及び/または無水硼酸とを反応させて一般式B
(OR)3で示されるトリアルキルボレートを製造する
方法に於いて、一般式ROHと硼酸及び/または無水硼
酸との反応に際し、一般式ROH/硼素の比をモル比基
準で3〜60とし、該反応して得たトリアルキルボレー
トと硼酸及び一般式ROHを含む反応液を蒸留し、塔頂
からトリアルキルボレートと一般式ROHとの混合物と
して得ることを特徴とするトリアルキルボレートの製造
方法に関する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族アルコール
と硼酸及び/または無水硼酸とを反応して、トリアルキ
ルボレートを製造する方法に関する。より詳しくは、ト
リアルキルボレートを単純な操作でかつ経済的に製造す
る方法に関する。
と硼酸及び/または無水硼酸とを反応して、トリアルキ
ルボレートを製造する方法に関する。より詳しくは、ト
リアルキルボレートを単純な操作でかつ経済的に製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリアルキルボレートは、化学薬品の溶
媒や防カビ剤、防腐剤、防錆剤、硼酸ガラスの原料とし
て、或いは最近では半導体用途としても広く応用されて
おり、有用な化学薬品の一つである。該トリアルキルボ
レートは一般的には、脂肪族アルコールと硼酸または無
水硼酸とを反応させることにより得られる。言うまでも
なく硼酸とは化学式H3BO 3を、無水硼酸とは化学式
B2O3を示す。
媒や防カビ剤、防腐剤、防錆剤、硼酸ガラスの原料とし
て、或いは最近では半導体用途としても広く応用されて
おり、有用な化学薬品の一つである。該トリアルキルボ
レートは一般的には、脂肪族アルコールと硼酸または無
水硼酸とを反応させることにより得られる。言うまでも
なく硼酸とは化学式H3BO 3を、無水硼酸とは化学式
B2O3を示す。
【0003】上記、脂肪族アルコールと硼酸または無水
硼酸との反応から、トリメチルボレートの反応式を示せ
ば次のようになる。即ち、メタノールと硼酸から
[1]式、メタノールと無水硼酸から[2]式のよう
になる。 メタノールと硼酸の反応 H3BO3+3CH3OH→B(OCH3)3+3H2O [1] メタノールと無水硼酸の反応 B2O3+3CH3OH→B(OCH3)3+H3BO3 [2] しかしながら、トリアルキルボレートは極めて加水分解
性が高く、水と接触すると硼酸とアルコールを生成す
る。
硼酸との反応から、トリメチルボレートの反応式を示せ
ば次のようになる。即ち、メタノールと硼酸から
[1]式、メタノールと無水硼酸から[2]式のよう
になる。 メタノールと硼酸の反応 H3BO3+3CH3OH→B(OCH3)3+3H2O [1] メタノールと無水硼酸の反応 B2O3+3CH3OH→B(OCH3)3+H3BO3 [2] しかしながら、トリアルキルボレートは極めて加水分解
性が高く、水と接触すると硼酸とアルコールを生成す
る。
【0004】 B(OCH3)3+3H2O→H3BO3+3CH3OH [3] [3]式は[1]式の逆反応である。実際[1]式は平
衡反応であるが、その平衡は極端に左に、即ちトリメチ
ルボレートを加水分解し、硼酸とメタノールを生成する
方向に片寄っており、通常の操作では、トリアルキルボ
レートの収率は極めて低くなる。
衡反応であるが、その平衡は極端に左に、即ちトリメチ
ルボレートを加水分解し、硼酸とメタノールを生成する
方向に片寄っており、通常の操作では、トリアルキルボ
レートの収率は極めて低くなる。
【0005】このため、メタノールと硼酸を反応させる
方法では、通常はベンゼン等の共沸脱水剤を用い、反応
で生成する反応液中の水を順次除去することにより、平
衡を右に移動させ、目的物を回収する方法がとられてい
る。
方法では、通常はベンゼン等の共沸脱水剤を用い、反応
で生成する反応液中の水を順次除去することにより、平
衡を右に移動させ、目的物を回収する方法がとられてい
る。
【0006】これに対し無水硼酸を使用する方法では、
共沸脱水剤を用いなくとも供給した硼素の50%をトリ
アルキルボレートとして得ることができる。しかしなが
らこの方法では硼素の収率が低いため経済的に不利であ
り、従って収率を向上するために硼酸を使用する方法と
同様、共沸脱水剤を使用しながら反応を進行させる方法
が採られている。
共沸脱水剤を用いなくとも供給した硼素の50%をトリ
アルキルボレートとして得ることができる。しかしなが
らこの方法では硼素の収率が低いため経済的に不利であ
り、従って収率を向上するために硼酸を使用する方法と
同様、共沸脱水剤を使用しながら反応を進行させる方法
が採られている。
【0007】また更なる問題点として、トリアルキルボ
レートと硼酸との混合物を加熱すると、トリアルキルボ
レートが分解され、収率が低下するという点も挙げられ
る。これの解決手段として、例えば、特開平3−743
90号公報では、酸化硼素と脂肪族アルコールを反応さ
せてトリアルキルボレートと硼酸を含む反応液を得、該
反応液から硼酸を濾別した後、濾液を蒸留する方法が開
示されており、これは前述した通り硼酸を濾別しないま
ま蒸留すると、トリアルキルボレートや硼酸の分解が促
進され、目的物の収率が低下することによるという旨が
示されている。同公報では、アルコールと酸化硼素の割
合はモル比で0.9〜1.2(アルコールの硼素に対す
るモル比=1.8〜2.4)が適当であるとしている。
レートと硼酸との混合物を加熱すると、トリアルキルボ
レートが分解され、収率が低下するという点も挙げられ
る。これの解決手段として、例えば、特開平3−743
90号公報では、酸化硼素と脂肪族アルコールを反応さ
せてトリアルキルボレートと硼酸を含む反応液を得、該
反応液から硼酸を濾別した後、濾液を蒸留する方法が開
示されており、これは前述した通り硼酸を濾別しないま
ま蒸留すると、トリアルキルボレートや硼酸の分解が促
進され、目的物の収率が低下することによるという旨が
示されている。同公報では、アルコールと酸化硼素の割
合はモル比で0.9〜1.2(アルコールの硼素に対す
るモル比=1.8〜2.4)が適当であるとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法に於け
る問題点は、硼酸を用いた場合はトリアルキルボレート
が加水分解するので共沸脱水という繁雑な操作が必要で
ある、また該操作を避けるために無水硼酸を使用した場
合は、硼素の収率が50%以下となるため、経済的に極
めて不利であるという点である。更には、トリアルキル
ボレートと硼酸の混合物を加熱するとトリアルキルボレ
ートが分解するためやはり経済的には不利になるという
点である。本発明は、繁雑な操作を必要とせず、単純な
操作で収率よくトリアルキルボレートを得ることによ
り、経済的に安価にトリアルキルボレートを製造する方
法を提供することにある。
る問題点は、硼酸を用いた場合はトリアルキルボレート
が加水分解するので共沸脱水という繁雑な操作が必要で
ある、また該操作を避けるために無水硼酸を使用した場
合は、硼素の収率が50%以下となるため、経済的に極
めて不利であるという点である。更には、トリアルキル
ボレートと硼酸の混合物を加熱するとトリアルキルボレ
ートが分解するためやはり経済的には不利になるという
点である。本発明は、繁雑な操作を必要とせず、単純な
操作で収率よくトリアルキルボレートを得ることによ
り、経済的に安価にトリアルキルボレートを製造する方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、共沸脱水
という繁雑な手段を採らず、単純な操作で、かつ硼素を
収率よく、トリアルキルボレートを製造する方法を鋭意
検討した結果、脂肪族アルコールと硼酸及び/または無
水硼酸とを反応する際の脂肪族アルコールと硼素の混合
比率を特定したうえで、反応した液を共沸剤等の第3添
加物を使用することなく、そのまま蒸留操作を行えば、
トリアルキルボレートと硼酸の反応によるトリアルキル
ボレートの分解も避けられ、塔頂からトリアルキルボレ
ートを脂肪族アルコールとの混合物として収率よく回収
でき、また閉塞や異常反応等の問題もなく安全に操作が
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
という繁雑な手段を採らず、単純な操作で、かつ硼素を
収率よく、トリアルキルボレートを製造する方法を鋭意
検討した結果、脂肪族アルコールと硼酸及び/または無
水硼酸とを反応する際の脂肪族アルコールと硼素の混合
比率を特定したうえで、反応した液を共沸剤等の第3添
加物を使用することなく、そのまま蒸留操作を行えば、
トリアルキルボレートと硼酸の反応によるトリアルキル
ボレートの分解も避けられ、塔頂からトリアルキルボレ
ートを脂肪族アルコールとの混合物として収率よく回収
でき、また閉塞や異常反応等の問題もなく安全に操作が
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は一般式ROH(以下、式中
Rはメチル基またはエチル基を示す)で示される脂肪族
アルコールと硼酸及び/または無水硼酸とを反応させて
一般式B(OR)3で示されるトリアルキルボレートを
製造する方法に於いて、一般式ROHと硼酸及び/また
は無水硼酸との反応に際し、一般式ROH/硼素の比を
モル比基準で3〜60とし、該反応して得たトリアルキ
ルボレートと硼酸及び一般式ROHを含む反応液を蒸留
し、塔頂からトリアルキルボレートと一般式ROHとの
混合物として得ることを特徴とするトリアルキルボレー
トの製造方法に関する。
Rはメチル基またはエチル基を示す)で示される脂肪族
アルコールと硼酸及び/または無水硼酸とを反応させて
一般式B(OR)3で示されるトリアルキルボレートを
製造する方法に於いて、一般式ROHと硼酸及び/また
は無水硼酸との反応に際し、一般式ROH/硼素の比を
モル比基準で3〜60とし、該反応して得たトリアルキ
ルボレートと硼酸及び一般式ROHを含む反応液を蒸留
し、塔頂からトリアルキルボレートと一般式ROHとの
混合物として得ることを特徴とするトリアルキルボレー
トの製造方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明には、一般式ROHで示される脂肪族アルコー
ル、具体的にはメタノール及び/またはエタノールと硼
酸及び/または無水硼酸を使用する。薬品の純度や粉体
の粒度等には特に制限はなく、通常工業的に使用されて
いるグレードの薬品を使用しても本発明を遂行するに何
等問題はない。但し、高純度のトリアルキルボレートが
要求される場合は、それなりに純度の高い試薬を使用す
るべきであることはいうまでもない。
本発明には、一般式ROHで示される脂肪族アルコー
ル、具体的にはメタノール及び/またはエタノールと硼
酸及び/または無水硼酸を使用する。薬品の純度や粉体
の粒度等には特に制限はなく、通常工業的に使用されて
いるグレードの薬品を使用しても本発明を遂行するに何
等問題はない。但し、高純度のトリアルキルボレートが
要求される場合は、それなりに純度の高い試薬を使用す
るべきであることはいうまでもない。
【0012】本発明に於いては、第一段階として脂肪族
アルコールと硼酸及び/または無水硼酸を混合し反応さ
せる。この操作は、混合物を製造することが主たる目的
であり、通常溶解槽として使用される撹拌機を有する容
器にて回分操作を行うことで十分だが、必要に応じて連
続で混合物を製造する方法も採用される。但し、反応で
生成するトリアルキルボレートは樹脂に対する腐食性が
高いため、できるだけ樹脂製材質のものの使用を避ける
べきであり、金属やガラスが好適に使用可能である。
アルコールと硼酸及び/または無水硼酸を混合し反応さ
せる。この操作は、混合物を製造することが主たる目的
であり、通常溶解槽として使用される撹拌機を有する容
器にて回分操作を行うことで十分だが、必要に応じて連
続で混合物を製造する方法も採用される。但し、反応で
生成するトリアルキルボレートは樹脂に対する腐食性が
高いため、できるだけ樹脂製材質のものの使用を避ける
べきであり、金属やガラスが好適に使用可能である。
【0013】脂肪族アルコールと硼酸及び/または無水
硼酸を混合する際の脂肪族アルコール/硼素のモル比は
3〜60の範囲であることが必要であり、好ましくは4
〜50の範囲である。ここに脂肪族アルコール/硼素の
モル比とは、混合する硼素原子のモル数に対する溶媒と
なる脂肪族アルコールのモル数を示し、例えば無水硼酸
を1モルを使用する際には、当然硼素としては2モル使
用という換算を行う。
硼酸を混合する際の脂肪族アルコール/硼素のモル比は
3〜60の範囲であることが必要であり、好ましくは4
〜50の範囲である。ここに脂肪族アルコール/硼素の
モル比とは、混合する硼素原子のモル数に対する溶媒と
なる脂肪族アルコールのモル数を示し、例えば無水硼酸
を1モルを使用する際には、当然硼素としては2モル使
用という換算を行う。
【0014】これは脂肪族アルコール/硼素のモル比が
3未満では、硼酸や無水硼酸が脂肪族アルコールに溶け
きれないばかりか、流動性が極めて悪いため取扱いが困
難となる。流動性に関しては、反応に関与しない他の有
機溶媒を使用することにより解決することができるが、
更に問題となる点は、トリアルキルボレートと硼酸及び
脂肪族アルコールを含む混合液は、硼素に対する脂肪族
アルコールの割合が小さい場合、トリアルキルボレート
と硼酸が反応してトリアルキルボレートが分解し、結果
として収率低下を招くこととなるという点である。
3未満では、硼酸や無水硼酸が脂肪族アルコールに溶け
きれないばかりか、流動性が極めて悪いため取扱いが困
難となる。流動性に関しては、反応に関与しない他の有
機溶媒を使用することにより解決することができるが、
更に問題となる点は、トリアルキルボレートと硼酸及び
脂肪族アルコールを含む混合液は、硼素に対する脂肪族
アルコールの割合が小さい場合、トリアルキルボレート
と硼酸が反応してトリアルキルボレートが分解し、結果
として収率低下を招くこととなるという点である。
【0015】また脂肪族アルコール/硼素のモル比が6
0を超える場合、反応には特に影響はないが、過剰の脂
肪族アルコールが不必要に多すぎるためエネルギー的な
損失を招き、本発明が目的とする、経済的に安価にトリ
アルキルボレートを製造する方法が達成できない。
0を超える場合、反応には特に影響はないが、過剰の脂
肪族アルコールが不必要に多すぎるためエネルギー的な
損失を招き、本発明が目的とする、経済的に安価にトリ
アルキルボレートを製造する方法が達成できない。
【0016】ここにいう収率とは、供給した硼素原子の
モル数に対する回収されたトリアルキルボレートのモル
数と定義し、例えば収率100%であれば、トリアルキ
ルボレートは、硼酸1モルからは1モル、無水硼酸1モ
ルからは2モル回収できる。前述した特開平3−743
90号公報には、アルコールと酸化硼素の割合はモル比
で0.9〜1.2(アルコールの硼素に対するモル比=
1.8〜2.4)が適当であるとされているが、この比
率を3以上に特定するとトリアルキルボレートと硼酸の
分解反応は進行し難く、従って濾別工程を導入せずとも
そのまま蒸留操作を行うことにより、条件によっても変
化するが、概ね供給した硼素の80%以上をトリアルキ
ルボレートとして回収できることを本発明者らは実験的
に確認している。
モル数に対する回収されたトリアルキルボレートのモル
数と定義し、例えば収率100%であれば、トリアルキ
ルボレートは、硼酸1モルからは1モル、無水硼酸1モ
ルからは2モル回収できる。前述した特開平3−743
90号公報には、アルコールと酸化硼素の割合はモル比
で0.9〜1.2(アルコールの硼素に対するモル比=
1.8〜2.4)が適当であるとされているが、この比
率を3以上に特定するとトリアルキルボレートと硼酸の
分解反応は進行し難く、従って濾別工程を導入せずとも
そのまま蒸留操作を行うことにより、条件によっても変
化するが、概ね供給した硼素の80%以上をトリアルキ
ルボレートとして回収できることを本発明者らは実験的
に確認している。
【0017】脂肪族アルコールと硼酸及び/または無水
硼酸との混合、反応液は蒸留操作を行うことにより、塔
頂から脂肪族アルコールとの混合物として収率よくトリ
アルキルボレートを回収することができる。蒸留操作
は、単蒸留と精留に区別されるが、本発明で行う蒸留は
精留操作であることが好ましい。ここに精留とは、塔頂
から出た蒸気を凝縮させたものの一部を精留塔に戻す、
いわゆる還流を行い、精留塔内部では上昇する蒸気と下
降する液とを接触させてなる操作をいい、還流を施さな
い単蒸留とは区別する。
硼酸との混合、反応液は蒸留操作を行うことにより、塔
頂から脂肪族アルコールとの混合物として収率よくトリ
アルキルボレートを回収することができる。蒸留操作
は、単蒸留と精留に区別されるが、本発明で行う蒸留は
精留操作であることが好ましい。ここに精留とは、塔頂
から出た蒸気を凝縮させたものの一部を精留塔に戻す、
いわゆる還流を行い、精留塔内部では上昇する蒸気と下
降する液とを接触させてなる操作をいい、還流を施さな
い単蒸留とは区別する。
【0018】これは、脂肪族アルコール/硼素のモル比
を特定すれば、単蒸留でも精留でも収率よくトリアルキ
ルボレートを回収することができることは間違いない
が、単蒸留の場合、本発明を遂行するためには、脂肪族
アルコール/硼素のモル比を6以上の範囲とすることが
要求され、また塔頂から回収された液中のトリアルキル
ボレートの濃度が低くなるため、後の工程で脂肪族アル
コールを除去する際の負荷が大きくなるという問題点が
あるためである。
を特定すれば、単蒸留でも精留でも収率よくトリアルキ
ルボレートを回収することができることは間違いない
が、単蒸留の場合、本発明を遂行するためには、脂肪族
アルコール/硼素のモル比を6以上の範囲とすることが
要求され、また塔頂から回収された液中のトリアルキル
ボレートの濃度が低くなるため、後の工程で脂肪族アル
コールを除去する際の負荷が大きくなるという問題点が
あるためである。
【0019】従って、還流比にもよるが概ね濃縮部に3
段以上の理論段を有する精留塔で精留操作を行って、ト
リアルキルボレートを濃縮することが好ましい。また精
留操作であれば、混合反応液を缶液に供給し回分精留を
行っても、精留塔の中腹に供給し、連続精留を行って
も、濃度の高いトリアルキルボレートを収率よく回収で
きることを本発明者らは実験的に確認した。但し、回分
精留を行う場合には、濃度を維持するためには回収操作
の進行に伴って順次還流比を操作する必要があるため、
連続精留を行う方が操作的には単純である。
段以上の理論段を有する精留塔で精留操作を行って、ト
リアルキルボレートを濃縮することが好ましい。また精
留操作であれば、混合反応液を缶液に供給し回分精留を
行っても、精留塔の中腹に供給し、連続精留を行って
も、濃度の高いトリアルキルボレートを収率よく回収で
きることを本発明者らは実験的に確認した。但し、回分
精留を行う場合には、濃度を維持するためには回収操作
の進行に伴って順次還流比を操作する必要があるため、
連続精留を行う方が操作的には単純である。
【0020】蒸留操作を行うことにより、収率よくトリ
アルキルボレートが得られる理由としては、例えば
[4]式に於いて平衡を右に移動させるために、従来の
技術ではH2Oを除去していたのに対し、本発明ではB
(OCH3)3が蒸留により反応系から除去されるた
め、結果として平衡が右に移動したためであろうと本発
明者らは推察している。
アルキルボレートが得られる理由としては、例えば
[4]式に於いて平衡を右に移動させるために、従来の
技術ではH2Oを除去していたのに対し、本発明ではB
(OCH3)3が蒸留により反応系から除去されるた
め、結果として平衡が右に移動したためであろうと本発
明者らは推察している。
【0021】 H3BO3+3CH3OH→B(OCH3)3+3H2O [4] メタノールとトリメチルボレート、及びエタノールとト
リエチルボレートは最低共沸組成物を形成するため、蒸
留操作を行うことにより、塔頂からはトリアルキルボレ
ートと脂肪族アルコールの混合物が回収され、また塔底
からは、未反応のH3BO3、過剰の脂肪族アルコー
ル、副生成物のH2Oを含む液が得られる。未反応のH
3BO3は脂肪族アルコールもしくは、H2Oに溶解し
た形で得られるため、蒸留塔の閉塞も問題はない。もち
ろん塔底液は再度蒸留することにより脂肪族アルコール
を回収し、循環することもできる。
リエチルボレートは最低共沸組成物を形成するため、蒸
留操作を行うことにより、塔頂からはトリアルキルボレ
ートと脂肪族アルコールの混合物が回収され、また塔底
からは、未反応のH3BO3、過剰の脂肪族アルコー
ル、副生成物のH2Oを含む液が得られる。未反応のH
3BO3は脂肪族アルコールもしくは、H2Oに溶解し
た形で得られるため、蒸留塔の閉塞も問題はない。もち
ろん塔底液は再度蒸留することにより脂肪族アルコール
を回収し、循環することもできる。
【0022】また、塔頂から得られたトリアルキルボレ
ートと脂肪族アルコールの混合物は、従来の方法に従
い、例えば共沸蒸留により脂肪族アルコールを除去する
方法、あるいは特公昭40−22381号公報に開示さ
れている如き、塩を用いて脂肪族アルコールとトリアル
キルボレートを相分離させる方法によりトリアルキルボ
レートを単離すればよい。
ートと脂肪族アルコールの混合物は、従来の方法に従
い、例えば共沸蒸留により脂肪族アルコールを除去する
方法、あるいは特公昭40−22381号公報に開示さ
れている如き、塩を用いて脂肪族アルコールとトリアル
キルボレートを相分離させる方法によりトリアルキルボ
レートを単離すればよい。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、%は重量%を表す。 実施例1 500mlのガラス製三口フラスコ1を用い、無水硼酸
30g(0.43モル)を常温のメタノール320g
(10.0モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノ
ール/硼素のモル比は11.6であった。このフラスコ
にコンデンサー2を取付けた後、油浴3で加熱して回分
単蒸留操作を3h行い、306gの留出液4を得た。最
終的にフラスコ内の温度は75.3℃まで上昇した。得
られた留出液4の組成をガスクロマトグラフィーで分析
したところ、留出液4中のトリメチルボレートの濃度は
25.7重量%であり、供給した硼素の87.9%がト
リメチルボレートとして得られた。
る。尚、%は重量%を表す。 実施例1 500mlのガラス製三口フラスコ1を用い、無水硼酸
30g(0.43モル)を常温のメタノール320g
(10.0モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノ
ール/硼素のモル比は11.6であった。このフラスコ
にコンデンサー2を取付けた後、油浴3で加熱して回分
単蒸留操作を3h行い、306gの留出液4を得た。最
終的にフラスコ内の温度は75.3℃まで上昇した。得
られた留出液4の組成をガスクロマトグラフィーで分析
したところ、留出液4中のトリメチルボレートの濃度は
25.7重量%であり、供給した硼素の87.9%がト
リメチルボレートとして得られた。
【0024】実施例2 無水硼酸20g(0.29モル)を常温のエタノール4
60g(10.0モル)に混合、撹拌し、反応させた以
外実施例1と同様の操作を行った。混合時のエタノール
/硼素のモル比は17.4であった。回分単蒸留操作を
4h行い、418gの留出液4を得た。フラスコ内の温
度は74.0℃まで上昇した。得られた留出液4の組成
をガスクロマトグラフィーで分析したところ、留出液4
中のトリエチルボレートの濃度は14.9%であり、供
給した硼素の74.3%がトリエチルボレートとして得
られた。
60g(10.0モル)に混合、撹拌し、反応させた以
外実施例1と同様の操作を行った。混合時のエタノール
/硼素のモル比は17.4であった。回分単蒸留操作を
4h行い、418gの留出液4を得た。フラスコ内の温
度は74.0℃まで上昇した。得られた留出液4の組成
をガスクロマトグラフィーで分析したところ、留出液4
中のトリエチルボレートの濃度は14.9%であり、供
給した硼素の74.3%がトリエチルボレートとして得
られた。
【0025】実施例3 5Lのガラス製フラスコ1を用い、無水硼酸600g
(8.6モル)を常温のメタノール3,000g(9
3.8モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノール
/硼素のモル比は5.4であった。該反応液5の組成を
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、トリメチル
ボレートは反応液5中26.8%であり、供給した硼素
の53.9%がトリメチルボレートに転化していた。該
反応液を、内径50mm、充填高1m、6mm金属製ラ
シヒリングを充填した精留塔7(本発明者らは理論段約
10段と推察)の中央に、ポンプ6で450g/hの速
度で連続供給し、還流比1.5〜2の条件とし塔頂蒸気
9から凝縮器2を経て266g/hの速度で留出液4を
得た。定常状態に於ける塔頂蒸気9の温度は56〜57
℃、塔底液10の温度は71〜72℃であった。留出液
4の組成をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
トリメチルボレートの濃度は70.5%であり、供給し
た硼素の83.8%のトリメチルボレートが得られた。
(8.6モル)を常温のメタノール3,000g(9
3.8モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノール
/硼素のモル比は5.4であった。該反応液5の組成を
ガスクロマトグラフィーで分析したところ、トリメチル
ボレートは反応液5中26.8%であり、供給した硼素
の53.9%がトリメチルボレートに転化していた。該
反応液を、内径50mm、充填高1m、6mm金属製ラ
シヒリングを充填した精留塔7(本発明者らは理論段約
10段と推察)の中央に、ポンプ6で450g/hの速
度で連続供給し、還流比1.5〜2の条件とし塔頂蒸気
9から凝縮器2を経て266g/hの速度で留出液4を
得た。定常状態に於ける塔頂蒸気9の温度は56〜57
℃、塔底液10の温度は71〜72℃であった。留出液
4の組成をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
トリメチルボレートの濃度は70.5%であり、供給し
た硼素の83.8%のトリメチルボレートが得られた。
【0026】実施例4 硼酸1,000g(16.2モル)をメタノール3,0
00g(93.8モル)に溶解した以外は実施例3と同
様の操作を行った。メタノール/硼素のモル比は5.8
であった。完全に溶解した後、液の組成をガスクロマト
グラフィーで分析したが、トリメチルボレートは痕跡程
度しか確認されなかった。実施例3と同様の連続精留操
作に従って、原料を500g/hの速度で連続供給、還
流比2〜2.5の条件で塔頂蒸気9から凝縮器2を経て
252g/hの速度で留出液4を得た。定常状態に於け
る塔頂9の温度は59〜61℃、塔底液10の温度は6
7〜70℃であった。留出液4の組成をガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、トリメチルボレートの濃度
は64.8%であり、供給した硼素の77.8%のトリ
メチルボレートが得られた。
00g(93.8モル)に溶解した以外は実施例3と同
様の操作を行った。メタノール/硼素のモル比は5.8
であった。完全に溶解した後、液の組成をガスクロマト
グラフィーで分析したが、トリメチルボレートは痕跡程
度しか確認されなかった。実施例3と同様の連続精留操
作に従って、原料を500g/hの速度で連続供給、還
流比2〜2.5の条件で塔頂蒸気9から凝縮器2を経て
252g/hの速度で留出液4を得た。定常状態に於け
る塔頂9の温度は59〜61℃、塔底液10の温度は6
7〜70℃であった。留出液4の組成をガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、トリメチルボレートの濃度
は64.8%であり、供給した硼素の77.8%のトリ
メチルボレートが得られた。
【0027】比較例1 500mlのガラス製三口フラスコを用い、硼酸100
g(1.62モル)を常温のメタノール150g(4.
69モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノールの
硼素に対するモル比は2.9である。この際、硼酸はメ
タノールに完全には溶解しきれなかった。この後、実施
例1と同様に回分単蒸留操作を1h行ったが、留出物は
15g程度しか回収できず、またフラスコ内の温度が1
00℃を超え、糊状の物質が生成したため実験を中断し
た。
g(1.62モル)を常温のメタノール150g(4.
69モル)に混合、撹拌し、反応させた。メタノールの
硼素に対するモル比は2.9である。この際、硼酸はメ
タノールに完全には溶解しきれなかった。この後、実施
例1と同様に回分単蒸留操作を1h行ったが、留出物は
15g程度しか回収できず、またフラスコ内の温度が1
00℃を超え、糊状の物質が生成したため実験を中断し
た。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明によれ
ば従来技術では達成されなかった、共沸脱水という繁雑
な操作を省略し、極めて単純な操作でトリアルキルボレ
ートを高収率で得ることが達成される。即ち、脂肪族ア
ルコール/硼素のモル比を特定し、反応して得られるト
リアルキルボレートと硼酸及び脂肪族アルコールを含む
反応液を蒸留することにより、トリアルキルボレートが
加水分解することなく、硼素を高収率で得ることができ
るためその効果は極めて大きい。
ば従来技術では達成されなかった、共沸脱水という繁雑
な操作を省略し、極めて単純な操作でトリアルキルボレ
ートを高収率で得ることが達成される。即ち、脂肪族ア
ルコール/硼素のモル比を特定し、反応して得られるト
リアルキルボレートと硼酸及び脂肪族アルコールを含む
反応液を蒸留することにより、トリアルキルボレートが
加水分解することなく、硼素を高収率で得ることができ
るためその効果は極めて大きい。
【0029】
【図1】トリアルキルボレート製造の回分単蒸留工程図
【図2】トリアルキルボレート製造の連続精留工程図
1 フラスコ 2 凝縮器 3 油浴 4 トリアルキルボレートとアルコールの留出液 5 アルコールと硼酸または無水硼酸の反応液 6 ポンプ 7 精留塔 8 ヒーター 9 塔頂蒸気 10塔底液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 隆 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式ROH(以下、式中Rはメチル
基またはエチル基を示す)で示される脂肪族アルコール
と硼酸及び/または無水硼酸とを反応させて一般式B
(OR)3で示されるトリアルキルボレートを製造する
方法に於いて、一般式ROHと硼酸及び/または無水硼
酸との反応に際し、一般式ROH/硼素の比をモル比基
準で3〜60とし、該反応して得たトリアルキルボレー
トと硼酸及び一般式ROHを含む反応液を蒸留し、塔頂
からトリアルキルボレートと一般式ROHとの混合物と
して得ることを特徴とするトリアルキルボレートの製造
方法。 - 【請求項2】 一般式ROHで示される脂肪族アルコ
ールがメタノール、トリアルキルボレートがトリメチル
ボレートである請求項1記載のトリアルキルボレートの
製造方法。 - 【請求項3】 蒸留が精留操作である請求項1記載の
トリアルキルボレートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20555795A JPH0959282A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | トリアルキルボレートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20555795A JPH0959282A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | トリアルキルボレートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959282A true JPH0959282A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16508871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20555795A Pending JPH0959282A (ja) | 1995-08-11 | 1995-08-11 | トリアルキルボレートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0959282A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104478916A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-04-01 | 大连理工大学 | 一种高转化率制备硼酸三甲酯的方法 |
-
1995
- 1995-08-11 JP JP20555795A patent/JPH0959282A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104478916A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-04-01 | 大连理工大学 | 一种高转化率制备硼酸三甲酯的方法 |
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