JPH0958274A - サンルーフ仕様車用サンシェード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】サンルーフ仕様車における快適性を確保する。 【解決手段】自動車１のルーフ２には、同自動車１の前
後方向に延びる左右一対のキャリアレール３ａ，３ｂが
固定されており、このキャリアレール３ａ，３ｂを橋渡
しに連結するようにキャリアバー４が配設されている。
ルーフ２の開口部２ａにはガラスルーフ５が配設されて
いる。キャリアバー４には、前記ガラスルーフ５を覆う
ための日除け傘６が取付金具１０により取り付け固定さ
れている。かかる場合、日除け傘６の布張り部８により
ガラスルーフ５を通って車内に入る日差しが遮られ、車
内の温度上昇が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、サンルーフ仕様
車用サンシェードに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年では、自動車のルーフの一部を開口
させ、その開口部に着脱自在若しくはスライド自在のサ
ンルーフを備えたサンルーフ仕様車が多くなり、そのサ
ンルーフを開放させておくと、車内の風通りがよく開放
感が向上する。また、サンルーフの一形態としてはルー
フの開口部にガラス（ガラスルーフ）を嵌め込んだもの
もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記サンル
ーフ仕様車では、炎天下での駐車時に太陽光が直接、車
内に入り、車内温度が上昇して快適性を損なうという不
都合を招く。特に、ガラスルーフ仕様車の場合には、そ
のガラスルーフを通って常に日差しが車内に入りこみ易
く、やはり車内温度の上昇を招く。

【０００４】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、サンルーフ仕
様車における快適性を確保することができるサンルーフ
仕様車用サンシェードを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の発明は、ルーフの一部を開口させ
てその開口部にサンルーフを配設すると共に、ルーフキ
ャリアを備えた自動車に適用されるものであって、前記
サンルーフへの日差しを遮るための遮熱部材と、該遮熱
部材を前記ルーフキャリアに取り付けるための取付機構
とを備えることを要旨としている。この場合、サンルー
フ（又はガラスルーフ）を通って日差しが車内に入るこ
とはなく、車内の温度上昇を抑えて快適性が確保でき
る。

【０００６】請求項２に記載の発明では、請求項１に記
載の発明において、前記遮熱部材は傘の布張り部からな
り、該傘の柄部を前記ルーフキャリアに固定している。
この場合、請求項１と同様にサンルーフへの日差しが遮
られる等の作用が得られる。また、サンシェードとして
傘を用いることにより、ルーフキャリアに取り付けない
時には、例えばビーチやキャンプ場でレジャー用日除け
傘として使用する等、他の用途での使用が可能となる。

【０００７】請求項３に記載の発明では、請求項１に記
載の発明において、前記遮熱部材は伸縮自在の遮熱シー
トにて構成される。この場合、遮熱シート（遮熱部材）
を使用する時には同シートを引き伸ばしてルーフキャリ
アに取り付け、使用しない時には、同遮熱シートを縮ま
せる。それにより、使用しない時において遮熱部材のコ
ンパクト化が可能となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
形態について図面に従って説明する。なお、本実施形態
では、例えばキャンプ場での自動車の駐車時に用いるサ
ンルーフ仕様車用サンシェードの構成及びその作用・効
果を説明する。

【０００９】（第１の実施形態）図１は、本実施形態に
おけるサンルーフ仕様車及びそれに取り付けられるサン
シェードとしての日除け傘の構成を示す全体斜視図であ
る。図１において、自動車１のボディシェルの一部をな
すルーフ２には、同自動車１の前後方向に延びる左右一
対のキャリアレール３ａ，３ｂが固定されており、この
キャリアレール３ａ，３ｂを橋渡しに連結するようにキ
ャリアバー４が配設されている。なお、本実施形態で
は、キャリアレール３ａ，３ｂ及びキャリアバー４によ
りルーフキャリアが構成されている。

【００１０】ルーフ２前方には、当該ルーフ２の一部を
開口させた開口部２ａが設けられており、その開口部２
ａにガラスルーフ５が配設されている。また、キャリア
バー４には、前記ガラスルーフ５を覆うための日除け傘
６が取付金具１０により取り付け固定されている。な
お、本実施形態では、日除け傘６の布張り部８が遮熱部
材に相当し、取付金具１０が取付機構に相当する。以
下、日除け傘６の取り付け構造を図２，図３を用いて説
明する。

【００１１】図２は、取付金具１０の構造を示す分解斜
視図、図３は取付金具１０の組み付け状態を示す断面図
である。図２において、前記取付金具１０は、上下一対
となる上側金具１１及び下側金具１２を有し、上側金具
１１には、日除け傘６の柄部７を嵌挿するための円筒部
１１ａが設けられている。また、上側金具１１の板部１
１ｂは段差形状に成形され、その板部１１ｂには、角孔
１１ｃ及び丸孔１１ｄが形成されている。

【００１２】一方、下側金具１２には、前記上側金具１
１の角孔１１ｃから上方に突出させ且つ同上側金具１１
の板部１１ｂ上面に係合させるための係合爪１２ａが形
成されると共に、前記上側金具１１との組み付け後に同
金具１１の丸孔１１ｄと同軸となるねじ部１２ｂが形成
されている。また、日除け傘６の柄部７にはフランジ７
ａが形成され、その下方には柄部７の下端から延びるね
じ孔７ｂが形成されている。

【００１３】そして、上記取付金具１０は、図３に示す
ように組み付けられる。つまり、キャリアバー４を挟み
込むように上側金具１１及び下側金具１２が上下から重
ね合わされる。このとき、下側金具１２の係合爪１２ａ
が上側金具１１の角孔１１ｃを通って板部１１ｂの上面
に係合される。また、両金具１１，１２がねじ１３によ
り組み付け状態で固定される。

【００１４】また、上記の如くキャリアバー４に固定さ
れた取付金具１０には、下記のように日除け傘６が取り
付けられる。つまり、上側金具１１の円筒部１１ａに日
除け傘６の柄部７が挿通され、その柄部７のねじ孔７ｂ
にねじ１４が螺入される。この状態で、日除け傘６の組
み付けが完了する。

【００１５】以上本実施形態によれば、日除け傘６の布
張り部８によりガラスルーフ５を通って車内に入る日差
しが遮られ、車内の温度上昇を抑えて快適性を確保する
ことができる。このとき、予め取付金具１０をキャリア
バー４に固定しておけば、いつでも容易に日除け傘６を
取り付けることができる。

【００１６】また、日除け傘６を用いてサンシェードを
構成したことにより、ルーフキャリアに取り付けない時
には他の用途にも使用でき、例えばビーチやキャンプ場
での日傘として使用することができる。

【００１７】また、日除け傘６をルーフ２上に立てるこ
とにより自動車１の目印となり、例えば混雑したキャン
プ場や公園等でも自動車１を容易に見つけ出すことがで
きる。なお、上記構成では、日除け傘６をキャリアバー
４に取り付けたが、キャリアレール３ａ，３ｂに取り付
けるようにしてもよい。

【００１８】（第２の実施形態）次に、第２の実施形態
について、第１の実施形態との相違点を中心に説明す
る。図４は、第２の実施形態におけるサンルーフ仕様車
及びそれに取り付けられるサンシェードの構成を示す全
体斜視図である。つまり、図４に示すように、キャリア
レール（ルーフキャリア）３ａ，３ｂには、ガラスルー
フ５を覆うためのサンシェード２１が取り付けられてい
る。以下、サンシェード２１の構造を図５を用いて説明
する。

【００１９】図５において、サンシェード２１は、例え
ば繊維状断熱材からなる遮熱シート２２と、その遮熱シ
ート２２の両端に固定された棒体２３ａ，２３ｂとを有
しており、遮熱シート２２は、所定幅で折り畳み可能と
なっている。棒体２３ａ，２３ｂの中間部には、例えば
ゴム材からなる伸縮部２４が設けられている。棒体２３
ａ，２３ｂの両端には、キャリアレール３ａ，３ｂに係
合可能なフック２５が設けられている。なお、本実施形
態では、遮熱シート２２が遮熱部材に相当し、フック２
５が取付機構に相当する。

【００２０】そして、サンシェード２１をキャリアレー
ル３ａ，３ｂに取り付ける際には、各棒体２３ａ，２３
ｂの一方のフック２５を一方のキャリアレール３ａ，３
ｂに係合させ、その後、棒体２３ａ，２３ｂの伸縮部２
４を引き伸ばして他方のフック２５を他方のキャリアレ
ール３ａ，３ｂに係合させる。また、その状態で遮熱シ
ート２２を自動車の前後方向に移動又は伸縮させること
により、ガラスルーフ５から車内に入ってくる日差しを
遮るようにする。また、前記サンシェード２１を片づけ
る時には、同サンシェード２１をキャリアレール３ａ，
３ｂから取り外し、図６に示すように折り畳む。そし
て、遮熱シート２２の周囲をバンド２６にて締め付け
る。

【００２１】以上のように第２の実施形態によれば、遮
熱シート２２によりガラスルーフ５を通って車内に入る
日差しが遮られ、上記第１の実施形態と同様に車内の温
度上昇を抑えて快適性を確保することができる。また、
遮熱シート２２を自動車の前後方向に伸縮自在としたた
め、例えばガラスルーフ５の大きさに応じてその伸縮量
を調整することができ、日差しの角度が変わっても常に
車内に入り込む日差しを遮ることができる。

【００２２】加えて、サンシェード２１を使用しない時
には、前記遮熱シート２２を縮ませると共にバンド締め
するようにしたため、使用しない時のサンシェード２１
のコンパクト化を図ることができる。

【００２３】（第３の実施形態）次に、第３の実施形態
について図７を用いて説明する。図７において、サンシ
ェード３１は円管状のシェードケース３２を有し、同シ
ェードケース３２の中心部には同ケース３２と同軸の支
軸３３が配設されている。支軸３３には例えば繊維状断
熱材からなる遮熱シート３４が巻回されており、同遮熱
シート３４の引き出し側の先端には、左右一対の掛止爪
３５が取り付けられている。遮熱シート３４の後端は支
軸３３に固定されており、遮熱シート３４の先端を引っ
張ることにより同シート３４がシェードケース３２から
引き出される。シェードケース３２の左右両端には、フ
ック３６が設けられている。なお、本実施形態では、遮
熱シート３４が遮熱部材に相当し、掛止爪３５及びフッ
ク３６が取付機構に相当する。

【００２４】また、支軸３３には、遮熱シート３４をシ
ェードケース３２内に引き戻す方向に付勢するねじりコ
イルバネ３７が取り付けられている。このねじりコイル
バネ３７は、一端が支軸３３に固定され、他端がシェー
ドケース３２に固定されている。従って、遮熱シート３
４が引き出されると、支軸３３が回動しねじりコイルバ
ネ３７にバネ力が蓄えられる。なお、サンシェード３１
を使用しない時には、前記遮熱シート３４は前記ねじり
コイルバネ３７のバネ力によりシェードケース３２内に
収納された状態で保持される。

【００２５】そして、サンシェード３１をルーフキャリ
アに取り付ける際には、図８に示すように、シェードケ
ース３２両端のフック３６を左右のキャリアレール３
ａ，３ｂに引っかけ、その後、シェードケース３２内か
ら遮熱シート３４を引き出して掛止爪３５をキャリアバ
ー４に掛止させる。これにより、ガラスルーフ５から車
内に入ってくる日差しが遮られる。

【００２６】また、前記サンシェード３１を片づける時
には、同サンシェード３１をルーフキャリア（キャリア
レール３ａ，３ｂ，キャリアバー４）から取り外し、遮
熱シート３４をシェードケース３２内に巻き取らせる。
これにより、サンシェード３１のコンパクト化が図られ
る。

【００２７】以上のように本第３の実施形態によれば、
遮熱シート３４によりガラスルーフ５を通って車内に入
る日差しが遮られ、上記第１，第２の実施形態と同様
に、車内の温度上昇を抑えて快適性を確保することがで
きる。また、遮熱シート３４は自動車の前後方向に伸縮
自在であるため、例えばガラスルーフ５の大きさに応じ
てその伸縮量を調整したり、日差しの角度が変わっても
常に日差しを遮ることができる。

【００２８】なお、本発明は上記各実施形態の他に次の
ように具体化することもできる。 （１）上記第１の実施形態では、前記図２，図３に示す
取付金具１０にて日除け傘６の取付機構を構成したが、
この取付機構を変更し、一般に市販されているビーチパ
ラソルの柄部を把持できるようにしてもよい（例えば、
ビーチパラソルの柄部を把持して固定する）。また、日
除け傘の角度を調整できる取付機構にて同傘の柄部を把
持し、日差しの角度に応じて傘の角度を調整するように
してもよい。

【００２９】（２）遮熱部材を前述の実施形態とは異な
る他の形態で構成してもよい。例えば、ガラスルーフ上
方に遮熱シートをテント状に組み立てて配設するように
してもよい。

【００３０】（３）上記実施形態では、ガラスルーフを
備えた自動車について説明したが、開閉自在のサンルー
フについても同様の作用・効果が得られる。つまり、サ
ンルーフを開放させた状態で上記各実施形態の遮熱部材
を用いれば車内の快適性を確保できる。

【００３１】

【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、サンル
ーフ仕様車における快適性を確保することができるとい
う優れた効果を発揮する。

【００３２】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
の効果に加えて、傘をルーフキャリアに取り付けない時
には、例えばビーチやキャンプ場でレジャー用日除け傘
として使用する等、他の用途にて使用することができ
る。

【００３３】請求項３に記載の発明によれば、請求項１
の効果に加えて、日差しの角度に応じた遮熱シートの伸
縮調整が可能となると共に、遮熱シートを使用しない時
において同シートのコンパクト化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】サンルーフ仕様車及びそれに取り付けられる日
除け傘の構成を示す全体斜視図。

【図２】取付金具の構造を示す分解斜視図。

【図３】取付金具の組み付け状態を示す断面図。

【図４】第２の実施形態におけるサンルーフ仕様車及び
それに取り付けられるサンシェードの構成を示す全体斜
視図。

【図５】第２の実施形態におけるサンシェードの構成を
示す斜視図。

【図６】第２の実施形態におけるサンシェードの構成を
示す斜視図。

【図７】第３の実施形態におけるサンシェードの構成を
示す斜視図。

【図８】第３の実施形態におけるサンシェードの取り付
け状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１…自動車、２…ルーフ、２ａ…開口部、３ａ，３ｂ…
ルーフキャリアとしてのキャリアレール、４…ルーフキ
ャリアとしてのキャリアバー、５…ガラスルーフ、６…
日除け傘、７…柄部、８…遮熱部材としての布張り部、
１０…取付機構としての取付金具、２１…サンシェー
ド、２２…遮熱部材としての遮熱シート、２５…取付機
構としてのフック、３１…サンシェード、３４…遮熱部
材としての遮熱シート、３５…取付機構としての掛止
爪、３６…取付機構としてのフック。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ルーフ（２）の一部を開口させてその開口
   部（２ａ）にサンルーフ（５）を配設すると共に、ルー
   フキャリア（３ａ，３ｂ，４）を備えた自動車に適用さ
   れるものであって、 前記サンルーフ（５）への日差しを遮るための遮熱部材
   （８，２２，３４）と、該遮熱部材（８，２２，３４）
   を前記ルーフキャリア（３ａ，３ｂ，４）に取り付ける
   ための取付機構（１０，２５，３５，３６）とを備える
   ことを特徴とするサンルーフ仕様車用サンシェード。
2. 【請求項２】前記遮熱部材は傘（６）の布張り部（８）
   からなり、該傘（６）の柄部（７）を前記ルーフキャリ
   ア（３ａ，３ｂ，４）に固定した請求項１に記載のサン
   ルーフ仕様車用サンシェード。
3. 【請求項３】前記遮熱部材は伸縮自在の遮熱シート（２
   ２，３４）からなる請求項１に記載のサンルーフ仕様車
   用サンシェード。