JPH0954457A - 静電荷像現像用トナーの製造法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造法

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JPH0954457A
JPH0954457A JP7205614A JP20561495A JPH0954457A JP H0954457 A JPH0954457 A JP H0954457A JP 7205614 A JP7205614 A JP 7205614A JP 20561495 A JP20561495 A JP 20561495A JP H0954457 A JPH0954457 A JP H0954457A
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泰久 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均粒径10μm以下でシャープな粒度分布を
有するトナーを得ると共に、分散安定剤として使用した
難水溶性リン酸カルシウムを回収再生し、再び利用する
ことにより、環境汚染することなく、効率的に分散安定
剤を使用する。 【解決手段】 着色剤及び帯電制御剤を含む重合性単量
体組成物を水性媒体中で分散安定剤を用いて分散させた
後、懸濁重合させて静電荷像現像用トナーを製造する方
法において、分散安定剤として、少なくともリン酸イオ
ン及びカルシウムイオンを含有するpH4以下の水溶液を
アルカリ水溶液中に添加し、添加終了後の最終pHが5未
満にならないように調整して、析出させた難水溶性リン
酸カルシウムの微粒子を用いることを特徴とする静電荷
像現像用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法及び静電印刷法において静電荷像を現像するため
のトナーの製造方法に関し、更に詳しくは、小粒径かつ
シャープな粒度分布を有する静電荷像現像用トナーを得
ると共に使用する分散安定剤を効率良く利用する静電荷
像現像用トナーの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着色剤と樹脂を主成分とする乾式
トナーを得るためには、熱可塑性樹脂を溶融し、これに
染料、顔料等の着色剤、必要により磁性体、摩擦帯電制
御剤、オフセット防止剤、潤滑剤等を加え、十分に混合
した後、冷却固化し、微粉砕した後、所望の粒径を得る
ための分級を行う方法が実施されていた。しかしなが
ら、このような方法は、工程数が多く、コストが高くな
ることや、着色剤の均一分散が困難であること、希望粒
径範囲を得るための収率が低いことや、得られるトナー
が不定形であることから粉体の流動性が悪くなることの
原因となっている。これに対して、前述の欠点を改良し
た懸濁重合法によるトナーの製造法が種々提案されてい
る。
【0003】懸濁重合法は、一般に、帯電制御剤、着色
剤等を含有する重合性単量体組成物を、水性媒体中に懸
濁させ、重合させる方法であり、通常ポリビニルアルコ
ール、ゼラチンなどの水溶性高分子物質、あるいはリン
酸カルシウム、炭酸カルシウム等の難水溶性無機塩粉末
を分散安定剤として媒体中に存在させ、機械的剪断力に
より単量体液滴を微細化した後、重合が行われる。
【0004】しかしながら、この懸濁重合法において
も、通常行われる合成法、分散処方では実際に必要とさ
れる粒径分布を持つトナーを得ることはできない。
【0005】ここで、トナーの粒径分布の広がりを示す
尺度として、変動係数yを、次式(1) で定義し、以下に
説明する。
【0006】y=s/x×100 (%) (1) ここでxは、コールターカウンター等の粒径測定器で求
められる体積平均粒径(μm)であり、sは同様にして
求められる粒径の体積分布の標準偏差(μm)を示す。
変動係数yはその値が大きい程粒径分布が広く、小さい
程粒径分布が狭いことを示す尺度となる。
【0007】具体的に説明すると、従来粉砕法によって
分級して得られるトナーは、例えば、平均粒径11μm程
度の場合、変動係数が27〜35%の値を持つのが一般的で
ある。分級によってさらに粒度分布を狭くしようとする
と、トナーの回収率が著しく低下してしまうが、その割
りには画質その他の性能面の向上は殆ど望めない。
【0008】一方、懸濁重合法においては、平均粒径11
μm前後の粒子を合成した場合には、通常この変動係数
は40〜70%又はこれ以上の値を有する。特に最近は、高
解像度を達成する為に10μm以下のトナーが要求される
状況にあり、そのような平均粒径10μm以下のシャープ
な粒度分布を得ることは、より困難になっている。
【0009】そこで、上述の如き懸濁重合法の粒径分布
をシャープなものにするために、特開平7-49586 号に
は、分散剤として用いる難水溶性無機塩を酸で溶解した
水溶液にアルカリを加えて、強アルカリ性にして、難水
溶性無機塩を析出させ、難水溶性無機塩の微粒子を得る
方法が記載されているが、この方法では、難水溶性無機
塩が難水溶性リン酸カルシウムである場合に、アルカリ
を加える初期に分散剤として良好なヒドロキシアパタイ
トとは別の第二リン酸カルシウムが多量に発生し、分散
剤としての効果に悪影響を及ぼし、10μm以下でシャー
プな粒度分布を得ることは非常に困難である。
【0010】一方、分散剤として使用した難水溶性リン
酸カルシウムは、重合後、懸濁液の酸処理を行い、水相
中に可溶化し、除去される。酸処理した液は、トナー粒
子と分離された後、廃棄処理され、非常に非効率である
とともに、リンを含むため環境汚染に起因する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、懸濁重合法
において、平均粒径10μm以下でシャープな粒度分布を
有するトナーを得ると共に、分散安定剤として使用した
難水溶性リン酸カルシウムを回収再生し、再び利用する
ことにより、環境汚染することなく、効率的に分散安定
剤を使用することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、懸濁重合法に
おいて、平均粒径10μm以下のシャープな粒度分布を有
する静電荷像現像用トナーを得ると共に分散安定剤とし
て使用した難水溶性リン酸カルシウムを回収再生し、再
び利用することにより、環境汚染することなく、効率的
に分散安定剤を使用し、静電荷像現像用トナーが得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明は、着色剤及び帯電制御剤を
含む重合性単量体組成物を水性媒体中で分散安定剤を用
いて分散させた後、懸濁重合させて静電荷像現像用トナ
ーを製造する方法において、分散安定剤として、少なく
ともリン酸イオン及びカルシウムイオンを含有するpH4
以下の水溶液をアルカリ水溶液中に添加し、添加終了後
の最終pHが5未満にならないように調整して、析出させ
た難水溶性リン酸カルシウムの微粒子を用いることを特
徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【0014】また、本発明は、着色剤及び帯電制御剤を
含む重合性単量体組成物を水性媒体中で分散安定剤を用
いて分散させた後、懸濁重合させて静電荷像現像用トナ
ーを製造する方法において、分散安定剤として、少なく
ともリン酸イオン及びカルシウムイオンを含有するpH4
以下の水溶液とアルカリ水溶液とを連続的に供給すると
ともに混合し、混合終了後の最終pHが5未満にならない
ように調整して、析出させた難水溶性リン酸カルシウム
の微粒子を用いることを特徴とする静電荷像現像用トナ
ーの製造方法に関する。
【0015】本発明においては、重合性単量体を水性媒
体中で分散安定剤として難水溶性リン酸カルシウムを用
いて懸濁重合を行うに際し、少なくともリン酸イオン及
びカルシウムイオンの存在するpH4以下の水溶液をアル
カリ水溶液中に添加し、添加終了後の最終pHが5未満に
ならないように調整して、難水溶性リン酸カルシウムの
微粒子を析出させ、該微粒子を分散剤として使用する。
又は、少なくともリン酸イオン及びカルシウムイオンの
存在するpH4以下の水溶液とアルカリ水溶液とを連続的
に供給するとともに混合し、混合終了後の最終pHが5未
満にならないように調整し、難水溶性リン酸カルシウム
の微粒子を析出させ、その微粒子を分散剤として使用す
る。
【0016】また、懸濁重合後、その懸濁液をpH4以下
に調整し、難水溶性リン酸カルシウムを溶解し、固液分
離を行い重合体と分離し、回収した酸水溶液を上述の方
法で最終pHが5未満にならないように調整し、難水溶性
リン酸カルシウムの微粒子を析出させ、該難水溶性リン
酸カルシウムの微粒子を分散安定剤として再び利用する
ことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法を提
供するものである。
【0017】以下、本発明のトナー製造方法について具
体的に説明する。少なくとも、リン酸イオン及びカルシ
ウムイオンを含有するpH4以下の水溶液の調製は特に限
定されず、例えば、1)〜4)の方法で行うことができる。
1)リン酸とカルシウム塩例えば塩化カルシウム等を混合
する方法、2)リン酸塩水溶液例えばリン酸ナトリウム水
溶液とカルシウム塩例えば塩化カルシウムを混合した液
を酸によりpH4以下に調整する方法、3)難水溶性リン酸
カルシウムを含有する水性懸濁液に酸を加える方法、4)
酸水溶液に難水溶性リン酸カルシウム粉末又は難水溶性
リン酸カルシウムを含有する水性懸濁液を加える方法。
これらの水溶液を、攪拌下のアルカリ水溶液中に最終pH
が5未満、好ましくはpH10未満にならないように添加し
て、難水溶性リン酸カルシウムの微粒子を析出させる。
【0018】pH5未満では、析出した難水溶性リン酸カ
ルシウム粒子が凝集しやすくなり、トナーの分散安定性
が良好に保てない。また、pHが5未満で低くなるほど、
難水溶性リン酸カルシウムの析出量が少なくなる。
【0019】ここで言う難水溶性リン酸カルシウムの微
粒子とは、体積平均粒径で10μm以下の粒子を指し、そ
れ以上の粒子において、平均粒径10μm以下のトナー粒
子を調製することは非常に困難である。
【0020】また、微粒子の粒径が小さければ小さいほ
ど、10μm以下のトナー粒子の調製が容易になる。析出
時のpHが5以上で、好ましくはpH10以上で、析出粒子が
微細になる。
【0021】リン酸イオン及びカルシウムイオン濃度
は、難水溶性リン酸カルシウムが析出した液中の難水溶
性リン酸カルシウムの濃度が 0.1〜20重量%が好まし
い。 0.1重量%未満では、非常に濃度が低く生産性が低
くなる。また、20重量%を超えると液の見掛け粘度が上
昇し、十分な混合が行われず、安定した粒径の難水溶性
リン酸カルシウムが得られない。
【0022】ここで得られる難水溶性リン酸カルシウム
が懸濁重合において重合前の単量体組成物及び重合中の
重合体組成物の分散安定性を良好に保つためには、ヒド
ロキシアパタイトであることが好ましく、それを考慮す
るとCa/Pモル比が1.67に近い値、具体的には 1.5〜1.8
が好ましい。
【0023】析出させる方法としては、アルカリ水溶液
中に少なくともリン酸イオン及びカルシウムイオンを含
有する水溶液を添加するか、または連続的に混合する。
【0024】アルカリ水溶液中に少なくともリン酸イオ
ンとカルシウムイオンを含有する水溶液を添加する場合
は、添加する時間が長いと、初期に析出した粒子が成長
してしまい粒径が大きくなってしまうため、攪拌下30分
以内、更に好ましくは10分以内で添加することが望まし
い。
【0025】また、連続的に混合する場合は、少なくと
もリン酸イオンとカルシウムイオンを含有する水溶液と
アルカリ水溶液を別々の供給口から連続的に混合室内に
供給し、連続的に混合させて、析出させる。
【0026】混合室については特に規定しないが、混合
を良くするために、撹拌翼を有するもの、静止羽根を有
するもの又は混合室内形状によるものが挙げられる。ま
た、粒子の成長を防止するために、混合室内の滞留時間
が15分以内であるか又は栓流に近い混合状態で操作する
ことが望ましい。
【0027】本発明において、少なくともリン酸イオン
及びカルシウムイオンを含有する水溶液とアルカリ水溶
液の混合時の温度及びその後の熟成時の温度は30℃以
上、好ましくは40℃以上で行い、熟成期間は 0.5時間以
上行う。
【0028】本発明における熟成とは、少なくともリン
酸イオン及びカルシウムイオンを含有する水溶液とアル
カリ水溶液を混合した後、30℃以上で攪拌下 0.5時間以
上放置することであり、温度は高いほど、時間は長いほ
ど効果がある。熟成を行うと結晶化が進み凝集粒子の崩
壊が起こると考えられ、難水溶性リン酸カルシウム粒子
が小粒径の方向に変化し、10μm以下のトナー粒子の調
製が容易なことや、品質が安定したものが得られる。
【0029】難水溶性リン酸カルシウムを析出させた懸
濁液はそのまま分散安定剤として用いても良い。また、
回収再生して用いる場合は、pH調整時に加えた酸、塩基
物に依存する不純物イオン、分散助剤として使用した界
面活性剤又は重合体からの溶出物を、固液分離時に水洗
浄により不純物を洗い流して難水溶性リン酸カルシウム
を得る。これらを除去することによって重合性単量体組
成物の液滴の分散安定性やトナー性能が向上する。
【0030】上述のような固液分離操作を行った場合、
その工程で凝集が起こり、10μm以上の難水溶性リン酸
カルシウムを多く含み、そのまま使用すると、10μm以
下のトナーを得ることが困難となり、粒度分布も広くな
る。したがって、使用する前に水中に分散し、体積平均
粒径で10μm以下の粒度分布を有する難水溶性リン酸カ
ルシウムを得る。分散方法としては、一般的な高速回転
式、静止羽根又は槽内形状によるもの、高圧吹出式、渦
巻きノズル式又は湿式媒体攪拌型粉砕機による分散が挙
げられる。
【0031】本発明における難水溶性リン酸カルシウム
の再生方法としては、懸濁重合を行った後、その懸濁液
に酸を添加して、pH4以下に調整して、難水溶性リン酸
カルシウムを溶解する。その後、固液分離工程におい
て、重合体と水溶液を分離し、得られた水溶液を少なく
ともリン酸イオンとカルシウムイオンを含む水溶液とし
て用い、上述の方法で難水溶性リン酸カルシウムを得、
分散安定剤として用いる。上記の固液分離は、自然沈降
分離、遠心分離、加圧濾過、減圧濾過、遠心濾過等によ
って行うことができる。
【0032】本発明においては、重合性単量体組成物に
着色剤や帯電制御剤、ワックス、その他必要に応じてト
ナー特性改良剤を加え、これらを混合分散させる。この
分散液に重合開始剤を溶解して得られた単量体組成物の
分散安定剤として難水溶液リン酸カルシウムを含有する
水性媒体中に分散機を用いて単量体組成物の油滴を形成
する。また、このとき、分散助剤として、界面活性剤を
添加してもよい。
【0033】本発明における難水溶性リン酸カルシウム
とは、第3リン酸カルシウム(Ca3(PO4)2)、ヒドロキシ
アパタイト(mCa3(PO4)2・nCa(OH)2) を指す。
【0034】これらの難水溶性無機化合物粉末は、重合
性単量体組成物 100重量部に対して、合計で 0.2〜400
重量部を分割添加する。分割添加の際の添加量は、分散
開始時に 0.1〜300 重量部、分散途中又は分散終了後に
0.1〜300 重量部、好ましくは分散開始時に 0.5〜150
重量部、分散途中又は分散終了後に 0.5〜150 重量部用
いられる。難水溶性無機化合物粉末の添加量が 0.2重量
部未満では分散効果が不充分であり、凝集粒子が生成
し、好ましくない。 400重量部を超えると粘度上昇が起
こり攪拌が不均一になり凝集粒子が生成し好ましくな
い。
【0035】また、分散助剤として、アニオン性、カチ
オン性、両性、ノニオン性界面活性剤を使用してもよ
い。
【0036】アニオン性界面活性剤としては、オレイン
酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸
塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウ
ム等の高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、β−
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリ
ウム塩等のナフタレンスルホン酸誘導体、ジアルキルス
ルホコハク酸ナトリウム塩、フェノキシエチル・アリル
スルホコハク酸エステルアンモニウム塩等のスルホコハ
ク酸誘導体、ジアルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェノールエーテル硫酸塩、アルキル硫酸トリエタノー
ルアミン等が挙げられるが、これらのうち特に好ましく
は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びスルホ
コハク酸誘導体である。
【0037】カチオン性界面活性剤としては、ステアリ
ルアミン塩酸塩、ジオレイルアミン硫酸塩等のアルキル
アミン塩、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド等の4級アルキルアンモニウム塩、ラウリルジメチル
アミンオキサイド等のアミンオキサイド等が、両性界面
活性剤としては、ラウリルベタイン等のアルキルベタイ
ン等が、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ソルビタンモノラウレート等のソルビタン脂肪酸エステ
ル等が挙げられる。
【0038】これらの界面活性剤は、難水溶性無機化合
物粉末に対して0.01〜10重量%、好ましくは 0.1〜5重
量%の範囲で用いられる。また、これらは2種以上混合
して用いても良い。これらの界面活性剤は、分散開始時
に一部加え残りを分散途中あるいは分散終了後に加えて
も良いし、分散開始時に全部加えても良い。
【0039】本発明においては、難水溶性無機化合物粉
末としてリン酸カルシウムを用い、界面活性剤としてア
ニオン性界面活性剤を用いる組み合わせが特に好まし
い。
【0040】本発明に用いられる帯電制御剤としては、
正帯電性のもの或いは負帯電性のもののいずれでも良
く、例えばアゾ系錯体染料のような負帯電性の帯電制御
剤を用いた場合は、負帯電性トナーが、またニグロシン
のような正帯電性のものを用いた場合は、正帯電性トナ
ーが得られ、必要に応じて使い分けることができる。帯
電制御剤の添加量は重合性単量体 100重量部に対して
0.1〜5重量部が好ましく、更に好ましくは 0.5〜3重
量部である。
【0041】本発明に用いられる重合性単量体として
は、重合可能な炭素数3〜25の単量体が使用でき、例え
ば、スチレン、p−クロルスチレン、p−メチルスチレ
ン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブ
チルアクリレート、 iso−ブチルアクリレート、ドデシ
ルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、 iso−
ブチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、t−ブチルアミノメチルメタクリレート、アク
リロニトリル、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン等が単独或いは混合して用いられる。
【0042】更に、本発明においては、ジビニルベンゼ
ン、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、グリシジルアクリレート等の多官能性モノマーを
架橋剤として上記モノマーに加えることにより、更に耐
久性の優れたトナーが製造できる。多官能性モノマーの
添加量は重合性単量体 100重量部に対して0.05〜20重量
部、好ましくは 0.1〜5重量部が良い。
【0043】本発明に用いられる着色剤としては、黒色
トナーの場合サーマルブラック法、アセチレンブラック
法、チャンネルブラック法、ファーネスブラック法、ラ
ンプブラック法等により製造される各種のカーボンブラ
ック、またカラートナーの場合、銅フタロシアニン、モ
ノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 5, C.I.Pigment Orang
e 36, C.I.Pigment Red 22) 、ジスアゾ系顔料(C.I.Pi
gment Yellow 83)、アントラキノン系顔料(C.I.Pigmen
t Blue 60)、ジスアゾ系染料(Solvent Red 19) 、ロー
ダミン系染料(Solvent Red 49) 等が挙げられる。
【0044】本発明に用いられる重合開始剤としては、
一般に用いられる油溶性の過酸化物系或いはアゾ系開始
剤が利用できる。例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウロイル、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、オルソク
ロル過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイ
ル等が挙げられる。これらは重合性単量体 100重量部に
対して 0.1〜10重量部、好ましくは 0.5〜5重量部用い
られる。
【0045】本発明に用いられるいわゆる離型剤として
は、知られている低分子量オレフィン重合体をオフセッ
ト防止、流動性改良、定着性の改良などの目的で含有す
ることができる。この低分子量オレフィン重合体は本発
明に用いる着色剤と共に単量体の重合中に存在させてお
くことが好ましい。本発明において得られるトナーに使
用される低分子量オレフィン重合体としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニルコポリマ
ー、塩素化ポリエチレンワックス等が挙げられる。上記
の低分子量オレフィン重合体の使用量は、トナーの樹脂
成分 100重量部当たり1〜20重量部、好ましくは3〜15
重量部であり、1重量部未満では充分なオフセット防止
効果を有しない場合があり、また20重量部を超えると重
合中ゲル化することがあるので好ましくない。
【0046】本発明において得られるトナーは磁性体を
含有させることができ、一成分トナーとして用いること
ができる。磁性体を含有させる場合は、着色剤と同様
に、重合性単量体中に分散させて用いるのが好ましい。
磁性体の含有量は重合性単量体100重量部に対して20〜2
00 重量部が好ましく、更に好ましくは50〜150 重量部
である。
【0047】本発明は、界面重合法あるいは in Situ重
合法によって製造されるカプセルトナーにも応用でき
る。
【0048】本発明において得られるトナーを用いて、
例えば、電子写真法により画像を形成するにはセレン感
光体、又は酸化亜鉛、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、硫セレン化カドミウム、酸化鉛、硫化水銀等の無
機光導電性材料を結着剤樹脂中に分散含有させた感光層
を導電性支持体上に設けた感光体、又はアントラセン、
ポリビニルカルバゾール等の有機光導電性材料を必要に
応じて結着剤樹脂中に含有させた感光層を導電性支持体
上に設けた感光体が用いられる。このような感光体の感
光層表面に、例えばコロトロン又はスコロトロン帯電器
を用いてコロナ放電により全面帯電を行い、次いでこれ
に光等により像様の露光を施して静電荷像を形成する。
次いでこの静電荷像を、例えばカスケード法又は磁気ブ
ラシ法により、例えば本発明において得られるトナーと
硝子玉又は鉄粉キャリアーとの混合体からなる現像剤で
現像してトナー像を形成する。このトナー像は、例えば
コロナ放電下に転写紙と圧着されて転写紙上に転写され
る。この転写紙上に転写されたトナー像は離型性を有す
るフッ素樹脂又はシリコーンゴムで被覆された熱ロール
定着器により加熱定着される。
【0049】本発明においてpHの調整に用いられる物質
としては、酸として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸
等が用いられる。塩基物としては、水酸化アンモニウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウ
ム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン
酸ナトリウム等のアルカリ物及びその水和物又は、その
水溶液が用いられる。
【0050】
【発明の実施の形態】次に、本発明による静電荷像現像
用トナーの製造プロセスの具体例を述べる。少なくと
も、リン酸イオン及びカルシウムイオンを含有するpH4
以下の水溶液をアルカリ水溶液中に添加もしくは、両液
を連続的に供給するとともに混合し、10μm以下の難水
溶性リン酸カルシウム微粒子の懸濁液を得る。この液を
そのまま水性媒体として用いてもよいが、pH調整によ
り、発生するイオン等の物質を除去してもよい。水溶液
の最終pHを5未満にならないように調整して重合性単量
体、着色剤、帯電制御剤、離型剤及び必要ならば磁性体
を混合攪拌した後、重合開始剤を溶解する。次にこの混
合液を水中に難水溶性リン酸カルシウム及び必要ならば
界面活性剤を分散、溶解させた水性分散媒体中に加え、
重合性単量体組成物を分散させ、油滴を形成し、懸濁液
を得る。
【0051】また、分散後、油滴を安定して存在させる
ために、更に、難水溶性リン酸カルシウム及び必要なら
ば界面活性剤を加えても良い。
【0052】また、本発明における重合性単量体組成物
の水性媒体中への分散には、以下に示す様な分散機を用
いることができる。
【0053】高速回転式の分散機としては、T.K.ホモミ
キサー(特殊機化工業(株)製)、クレアミックス(エ
ムテクニック(株)製)、スラッシャー((株)三井三
池製作所製)、マイルダー((株)荏原製作所製)、T.
K.ハイラインミル(特殊機化工業(株)製)、T.K.ホモ
ミックラインフロー(特殊機化工業(株)製)、T.K.パ
イプラインホモミクサー(特殊機化工業(株)製)、T.
K.ホモミックラインミル(特殊機化工業(株)製)、T.
K.ハイビスラインミクサー(特殊機化工業(株)製)、
DISHO (コルマ社製)等があり、静止羽根または槽内形
状による分散機としては、ALM ホモジナイザー(ゴーリ
ン社製)、スタチックミキサーPSM (ベッツホルド社
製)、スルザーミキサー(スルーザーブラザース(株)
製)、ハイミキサー(東レ(株)製)、ノリタケスタチ
ックミキサー(ノリタケ(株)製)、T.K.フィスカリン
(特殊機化工業(株)製)、T.K.−ROSS LPDミクサー
(特殊機化工業(株)製)、T.K.−ROSS ISGミクサー
(特殊機化工業(株)製)及びコーズ・マゼラー(中国
火薬(株)製)等があり、渦巻ノズルを備えた分散機と
しては、ハイドロシャー(ゴーリン社製)等がある。
【0054】分散終了後、懸濁液を昇温することによ
り、懸濁重合させて、重合体を得る。その後本懸濁液に
酸を加え、pH4以下に調整し、難水溶性リン酸カルシウ
ムを溶解させる。その後固液分離を行い、重合体と酸水
溶液を分離する。分離した重合体は、更に、水洗浄及び
固液分離を繰り返して行い、重合体を洗浄した後、乾燥
を行い、シリカ等の微粉末を表面に付着させる等の表面
処理を施すことにより、トナーを得る。また、分離した
酸水溶液は、アルカリ水溶液中に添加又は、両液を連続
的に供給するとともに混合し、最終pHが5未満にならな
いように調整し、難水溶性リン酸塩を析出させる。ま
た、難水溶性リン酸カルシウムを析出させた後、その液
を、攪拌下、30℃以上で 0.5時間以上保ち、熟成を行
う。熟成を行うことにより、小粒径の安定した品質のも
のを得る。
【0055】難水溶性リン酸塩を析出させた懸濁液は、
pH調整時に加えた酸、塩基物に依存する不純物イオンあ
るいは、分散助剤として使用した界面活性剤又は重合体
からの溶出物を含有するため、水洗浄により不純物を洗
い流した後、固液分離を行い、難水溶性リン酸カルシウ
ムを得る。このとき、必要ならば、水洗浄、固液分離を
繰り返し行っても良い。固液分離により、得られた難水
溶性リン酸カルシウムは適度な量の水を加え、再び分散
剤として用いる。
【0056】
【発明の効果】難水溶性リン酸カルシウムの生成条件を
制御して得られる、微小な難水溶性リン酸カルシウムを
用いて重合することにより、小粒径かつ粒度分布が狭い
静電荷像現像用トナーを得ることが可能になる。また、
分散安定剤として、使用した難水溶性リン酸カルシウム
を回収再利用することにより、環境汚染することなく効
率良く分散安定剤を使用できる。
【0057】
【実施例】以下実施例及び比較例により本発明を詳細に
説明するが、本発明は、この例に限定されるものではな
い。
【0058】実施例1 スチレン85g、2−エチルヘキシルアクリレート15g、
カーボンブラック(三菱化成(株)製、#44)6g、帯
電制御剤(保土ケ谷化学(株)製、アイゼンスピロンブ
ラックTRH) 1.5gの混合物をT.K.ホモミキサー(特殊機
化工業(株)製)にて10分間混合した。この混合液に2,
2'−アゾビスイソバレロニトリル5gを溶解させ、重合
性単量体組成物を調製した。一方、48%NaOH水溶液 100
gにイオン交換水を加え、2000gのNaOH水溶液を5リッ
トルセパラブルフラスコ中に調製した。次に0.21mol/リ
ットルのH3PO4 水溶液2000gを5リットルのビーカー中
に入れ、攪拌下、CaCl2 78gを添加し、溶解させて、pH
2の水溶液を得た。本水溶液を先に調製したNaOH水溶液
中に、強攪拌下、徐々に30分間で添加し、温度20℃で混
合攪拌し、ヒドロキシアパタイトの微細粒子を析出させ
た。このときのpHは12であった。混合後約5分間で本懸
濁液を減圧濾過し、ヒドロキシアパタイトの含水ケーク
476gを得た。本ケークにイオン交換水5000gを加え、
攪拌を行った後、再び減圧濾過を行い、水洗浄を行っ
た。この操作を三度繰り返し、得たヒドロキシアパタイ
ト含水ケークにイオン交換水を加え、ヒドロキシアパタ
イト2%を含む懸濁液を得た。本懸濁液 300gにドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.025g加え、T.K.ホ
モミキサー10000rpmで5分間分散を行い、水性媒体を調
製した。該水性媒体中に上記の重合性単量体組成物を加
え、更にT.K.ホモミキサー10000rpmで5分間攪拌し、懸
濁分散させた。この懸濁液をセパラブルフラスコ中、通
常の攪拌機にて100rpmの攪拌速度で、窒素雰囲気下、75
℃で8時間重合反応を行わせた。更に35%塩酸12gを加
え、pHを2に調整し、濾過後、濾液は回収した。含水ト
ナーケークは、水洗浄を行った後、40℃にて減圧乾燥で
10時間乾燥させた。得られたトナーの粒度分布をコール
ターカウンター(TA−II型、アパーチャー径50μm)で
測定した。得られたトナーの平均粒径は 9.5μm、変動
係数は38%であった。
【0059】実施例2 NaOH水溶液への添加時間が2分間である以外は、実施例
1と同じ方法で行った。得られたトナーの平均粒径は
9.2μm、変動係数は33%であった。
【0060】実施例3 ヒドロキシアパタイトの析出時の温度を70℃で行い、そ
の後そのまま攪拌下、70℃で4時間熟成を行う以外は、
実施例2と同じ方法で行った。得られたトナーの平均粒
径は 8.4μm、変動係数は28%であった。
【0061】実施例4 実施例3で回収した濾液 280gを、強攪拌下、8%NaOH
水溶液中に1分間で添加し、ヒドロキシアパタイトを温
度70℃で析出させた。その時のpHは12であった。その後
そのまま攪拌下、70℃で4時間熟成を行い、濾過を行
い、ヒドロキシアパタイト含水ケーク25gを得た。本ケ
ークを実施例1に示すように水洗浄及び分散を行い、ヒ
ドロキシアパタイト2%懸濁液 250gを得た。不足分
は、実施例3で得た懸濁液50gを足し、本懸濁液に、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.025g加え、T.
K.ホモミキサー10000rpmで5分間分散を行った後、重合
性単量体組成物を加え、更にT.K.ホモミキサー10000rpm
で5分間攪拌し、懸濁分散させた。この懸濁液をセパラ
ブルフラスコ中、通常の攪拌機にて100rpmの攪拌速度
で、窒素雰囲気下、75℃で8時間重合反応を行わせた。
更に35%塩酸12gを加え、pHを2に調整し、濾過後、濾
液は回収した。含水トナーケークは、水洗浄を行った
後、40℃にて減圧乾燥で10時間乾燥させた。得られたト
ナーの粒度分布をコールターカウンター(TA−II型、ア
パーチャー径50μm)で測定した。得られたトナーの平
均粒径は 8.4μm、変動係数は28%であった。
【0062】実施例5 48%NaOH水溶液80gにイオン交換水を加え、2000gのNa
OH水溶液を5リットルセパラブルフラスコ中に調整し、
ヒドロキシアパタイトの微細粒子析出時のpHが7である
以外は実施例1と同じ方法で行った。得られたトナーの
平均粒径は 9.9μm 、変動係数は40%であった。
【0063】実施例6 NaOH水溶液とリン酸イオン及びカルシウムイオンを含有
する水溶液とを、別々の供給口から滞留時間1分で内容
積400cc のベッセル内に供給し、ヒドロキシアパタイト
を析出させる以外は実施例5と同じ方法で行った。得ら
れたトナーの平均粒径は 9.4μm 、変動係数は35%であ
った。
【0064】比較例1 リン酸三カルシウム50gを 1.6%塩酸水溶液2600g中に
溶解し、該水溶液をホモミキサー(特殊機化(株)製)
中で10000rpmで撹拌させながら48%NaOH水溶液を徐々に
添加し、pH12に達するまで加え、ヒドロキシアパタイト
を析出させた。その後、更に35%塩酸を加え、pH8に調
整し、ヒドロキシアパタイト1.75%懸濁液を得た。本懸
濁液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.025
g加え、T.K.ホモミキサー10000rpmで5分間分散を行っ
た後、重合性単量体組成物を加え、更にT.K.ホモミキサ
ー10000rpmで5分間攪拌し、懸濁分散させた。この懸濁
液をセパラブルフラスコ中、通常の攪拌機にて100rpmの
攪拌速度で、窒素雰囲気下、75℃で8時間重合反応を行
わせた。更に35%塩酸12gを加え、濾過後、濾液は回収
した。含水トナーケークは水洗浄を行った後、40℃にて
減圧乾燥で10時間乾燥させた。得られたトナーの粒度分
布をコールターカウンター(TA−II型、アパーチャー径
50μm)で測定した。得られたトナーの平均粒径は10.5
μm、変動係数は42%であった。
【0065】比較例2 48%NaOH水溶液75gにイオン交換水を加え、2000gのNa
OH水溶液を5リットルセパラブルフラスコ中に調整し、
ヒドロキシアパタイトの微細粒子析出時のpHが4.5 であ
る以外は実施例1と同じ方法で行った。重合安定性が極
めて悪く、塊状の凝集を引き起こした。
【0066】以上、実施例1〜6と比較例1〜2の平均
粒径と変動係数を下記の表1にまとめて示す。
【0067】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤及び帯電制御剤を含む重合性単量
    体組成物を水性媒体中で分散安定剤を用いて分散させた
    後、懸濁重合させて静電荷像現像用トナーを製造する方
    法において、分散安定剤として、少なくともリン酸イオ
    ン及びカルシウムイオンを含有するpH4以下の水溶液を
    アルカリ水溶液中に添加し、添加終了後の最終pHが5未
    満にならないように調整して、析出させた難水溶性リン
    酸カルシウムの微粒子を用いることを特徴とする静電荷
    像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 着色剤及び帯電制御剤を含む重合性単量
    体組成物を水性媒体中で分散安定剤を用いて分散させた
    後、懸濁重合させて静電荷像現像用トナーを製造する方
    法において、分散安定剤として、少なくともリン酸イオ
    ン及びカルシウムイオンを含有するpH4以下の水溶液と
    アルカリ水溶液とを連続的に供給するとともに混合し、
    混合終了後の最終pHが5未満にならないように調整し
    て、析出させた難水溶性リン酸カルシウムの微粒子を用
    いることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 難水溶性リン酸カルシウムの微粒子を析
    出させた後、その懸濁液を攪拌下、30℃以上で 0.5時間
    以上の熟成を行うことを特徴とする請求項1又は2記載
    の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 難水溶性リン酸カルシウムの微粒子を分
    散安定剤として用いて懸濁重合を行った後、その懸濁液
    をpH4以下に調整し、難水溶性リン酸カルシウムを溶解
    し、固液分離工程において重合体組成物と分離した後、
    回収した水溶液から難水溶性リン酸カルシウムを再生し
    て、再び分散安定剤として利用することを特徴とする請
    求項1〜3の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー
    の製造方法。
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