JPH0952231A - 熱交換性にすぐれた成形用金型 - Google Patents

熱交換性にすぐれた成形用金型

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JPH0952231A
JPH0952231A JP20544295A JP20544295A JPH0952231A JP H0952231 A JPH0952231 A JP H0952231A JP 20544295 A JP20544295 A JP 20544295A JP 20544295 A JP20544295 A JP 20544295A JP H0952231 A JPH0952231 A JP H0952231A
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heat exchange
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JP20544295A
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Ryutaro Motoki
龍太郎 元木
Kazuyuki Inui
一幸 乾
Hiroaki Okano
宏昭 岡野
Hiroshi Yamaguchi
宏 山口
Atsushi Funakoshi
淳 船越
Takashi Nishi
隆 西
Akira Kosaka
晃 小阪
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂の熱成形(射出成形等)や非鉄金属の鋳
造(アルミ合金のダイキャスト等)に使用される金型の
熱交換性の改良。 【構成】 金型のキャビティ側の表層領域を、熱伝導率
の異なる複数種の金属粒子が均一に分散混在した熱間等
方圧加圧焼結体である気孔率7〜50%,気孔径500
μm以下の金属多孔質層で形成する。これに熱交換用媒
体送給管路を接続し、多孔質層の気孔を媒体流路として
型温度を制御する。金属多孔質層を介して型内のガスを
排出することも可能である。金属多孔質層は、鉄,ニッ
ケル,コバルト等の熱伝導率の低い材種の金属粒子と、
銅,アルミニウム等の熱伝導率の高い金属粒子との混相
体として形成することが望ましい。金属多孔質層の表面
は、所望により非多孔質膜で被覆される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂の熱成形や非
鉄金属の鋳造に使用される金型に関し、特に型温度を効
果的に制御することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】金型による樹脂の熱成形操業(射出成形
等)は、金型キャビティ内への樹脂の注入,成形,およ
び成形品の取り出しを1サイクルとして反復実施され
る。その成形用金型は、キャビティ内に樹脂を注入する
過程では、樹脂の流れを妨げないように、断熱性がよ
く、樹脂の材種に応じた適当な型温度に保持されること
が必要であり、キャビティ内に樹脂が行きわたった後
は、樹脂焼けを防止し、成形品の表面光沢が確保される
ように、速やかに冷却降温させることが望ましい。短時
間で金型を所定温度に冷却することは、成形サイクルの
効率化にとっても重要である。非鉄金属の金型鋳造(ア
ルミ合金のダイキャスト等)においても、溶湯の注入を
行う際の型温度が低過ぎると、キャビティ内への溶湯の
均一な注入が妨げられ、他方型温度が高過ぎると、型肉
厚の薄い部分や形状の複雑な部分に、溶損・成形品の焼
付き等がトラブル生じ易くなる。更に、溶湯注入後の冷
却速度が緩慢な場合は、溶損・焼付きの発生が助長さ
れ、かつ成形サイクルの長時間化により、操業効率の低
下を免れない。このため上記金型には、型温度の制御構
造として、銅パイプやスパイラル管等が設けられ、これ
に水あるいは湯等の熱交換用媒体を流通させることによ
り、予熱・冷却の温度調節を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、上記成形用金型
の構成部材として、多孔質焼結体の使用が試みられてい
いる。これは、金型のキャビティ内のガスを外部に排出
するガス抜き手段として、従来のエアーベント管等のガ
ス抜き構造に代え、多孔質体の気孔を利用するものであ
り、その金型構造について数多くの提案がなされている
(特開昭60-130446 号公報,特開平3-239509号公報,特
開平4-72004 号公報,特開平4-83603 号公報,特開平6-
33112 号公報)。多孔質焼結体を金型部材として使用す
る場合、キャビティからのガス抜きを効果的に行えるよ
うになる反面、多孔質体であることによる断熱性のため
に、型の熱伝導率が大きく低下する。通常この種の金型
はスレンレス鋼や工具鋼等が適用され、これらは熱伝導
率の低い材種であり、多孔質体の断熱性が重複する結果
として、前記温度制御装置の熱交換媒体の流通による型
温度の制御効果が著しく損なわれる。この対策として、
熱交換用媒体の送給管路を増設する等の設計変更により
調温効果を強化することも考えられるが、構造の複雑化
を免れない。また、金型のキャビティ形状等により、媒
体送給管路を所望の深さ位置に設置することができない
等、その形設部位や管路のサイズ・本数等の制約を受
け、均一かつ充分な冷却効果を得ることが困難な場合も
少なくない。本発明は、上記成形金型の問題を解決する
ための改良された熱交換性を有する金型を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の成形用金型は、
少なくともキャビティ側の表層領域に、熱伝導率の異な
る複数種の金属粒子が均一に分散混在した熱間等方圧加
圧焼結体である気孔率7〜50%および気孔径500μ
m以下の金属多孔質層を有し、該金属多孔質体層に、熱
交換用媒体流通配管が接続されていることを特徴として
いる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、金型のキャビティ内面
を形成する金属多孔質層の微細な気孔を熱交換用媒体流
路としている。このため、熱交換用媒体流路を形設して
いる従来の構造に比し、金型の単位体積当たりの媒体と
の接触表面積が著しく大きく、効率よい熱交換を可能と
する。その金属多孔質層について、気孔率を7〜50%
と規定しているのは、7%未満では、熱交換用媒体の流
通を確保するための開気孔の分布の不足をきたし、50
%を越えると、金型部材として必要な機械強度を確保し
難くなるからであり、気孔径を500μm以下に限定し
ているのは、それを越える粗大な気孔が分布すると、機
械強度の低下が大きくなり、金型材としての適性が損な
われるからである。この気孔分布は、原料粉末の粒度構
成および焼結条件等により制御することができる。
【0006】上記金属多孔質層は、熱伝導率の異なる複
数種の金属粒子が均一に分散混在した混相焼結体として
形成され、複数材種の混合効果として、金型に必要な断
熱性と冷却性とを保有することが可能となる。すなわ
ち、金型材料として通常使用されているステンレス鋼等
は、熱伝導率の低い材種であり、これに高い熱伝導率を
有する材種を配合することにより、配合比率に応じた高
低任意の熱伝導率が与えられ、型温度の制御維持が容易
化される。
【0007】金属多孔質層の混相の形成に使用される熱
伝導率の高い金属材種には、アルミニウム(κ: 210 W
/m・K, 300℃)、もしくはアルミニウム合金、例えばAl
-Mg-Si合金(κ:150 W/m ・K, 100℃)、銅(κ:390
W/m・K, 300℃)、もしくは銅合金、例えば、Cu-Zn 合
金(κ:200 W/m ・K, 100℃)等が好ましい例として挙
げられる。他方、熱伝導率κの低いグループに属する材
種の例を挙げれば、鉄(κ:73 W/m・K, 300℃)、もし
くは鉄系合金、例えばSUS 304 スレンレス鋼(κ:19 W
/m・K, 300℃) 、12Crステンレス鋼(κ:24W/m ・K,
100℃)、コバルト(κ:69W/m ・K, 100℃)、もしく
はコバルト合金、例えばステライト♯6 (κ:15W/m ・
K, 20 ℃)、ステライト♯12(κ:15W/m ・K, 20
℃)、ニッケル(κ:90 W/m・K, 300℃)、もしくはニ
ッケル合金、例えばIn 625(κ:12W/m ・K, 400℃)、
Nimonic (κ:13W/m ・K, 100℃)等であり、これら
は、耐食性,強度,耐摩耗性等、樹脂成形や非鉄金属の
鋳造(アルミダイキャスト等)の金型材料として望まし
い材料特性を有する材種である。
【0008】上記金属多孔質層を形成する異種金属の混
相効果を充分ならしめるために、熱伝導率の低いグルー
プに属する材種の熱伝導率と、高いグループに属する材
種の熱伝導率との比が約2以上となるような材種の組合
せとすることが望ましい。各グループに属する材種とし
て2種以上を併用する場合は、各グループ内における複
数種の粉末の配合比率を考慮した合成則により、各グル
ープの平均熱伝導率を算出し、熱伝導率の高いグループ
に属する材種の平均熱伝導率と熱伝導率の低いグループ
に属する材種の平均熱伝導率との比が2以上となるよう
に材種の選択・組合せを行えばよい。更に、低い熱伝導
率の材種と高い熱伝導率の材種とからなる金属多孔質体
において、高い熱伝導率を有する材種の占める比率(体
積率)は、5〜95%の範囲とするのがよい。5%以下
では、配合効果としての熱交換性の向上効果に乏しく、
他方95%を越えると、金型に必要な強度や耐摩耗性等
を確保することが困難となるからである。より好ましく
は、10〜50%である。
【0009】本発明の金型の金属多孔質層は、複数種の
金属粉末の均一な混合物を焼結原料とし、熱間等方加圧
処理(HIP処理)工程を含む種々のプロセス、例えば
焼結原料粉末混合物をカプセルに充填し、脱気密封して
熱間等方加圧処理(HIP処理)する方法、または焼結
原料粉末混合物を、加圧成形加工により圧粉成形体とし
たうえ、HIP処理する方法等により製造される。熱間
等方加圧焼結体として形成することとしたのは、高圧力
の均一な作用下の焼結反応により、金型の形状(殊に凹
凸を有する複雑なキャビティ形状)の如何に拘らず、均
質な気孔分布をもたせ、かつ多孔質体でありながら、良
好な機械強度を付与することができるからである。
【0010】金属多孔質層の製造プロセスとして、焼結
原料粉末をカプセルに充填しHIP処理する工程を適用
する場合におけるHIP処理は、温度約0.2〜0.8
5mp°K〔mpは混合粉末のうち、低融点の金属の融
点(絶対温度)〕、加圧力約0.5〜150MPaの加
圧・加熱条件下に、その焼結反応を好適に達成すること
ができる。HIP処理の後、所望により、その焼結体に
温度約0.5〜0.98mp°K(mpは前記と同義)
の熱処理が施される。この熱処理は、HIP処理により
形成された焼結体の多孔性を損なわずに、焼結体内の粒
子間結合を強化し、焼結体の機械強度等を高めるのに有
効である。他方、焼結原料粉末混合物を加圧成形した
後、HIP処理する工程を適用する場合において、粉末
の加圧成形に、冷間静水圧加圧成形法を適用すること
は、形状の如何に拘らず成形体に良好な均質性を付与す
るのに有効である。また、圧粉成形体のHIP処理は、
これをカプセルに密封せず、そのままの状態(カプセル
・フリー)で行ってよい。カプセルフリーのHIP処理
を行う場合は、圧粉成形体の空隙内に圧力媒体が侵入す
ることにより、圧粉成形体の外側表面と内部とから静水
圧媒体の高圧力が作用する効果として、圧粉成形体の多
孔性を保持しつつ、焼結反応による粒子間結合を充分に
強化することが可能である。そのHIP処理は、温度約
0.5〜0.98mp°K(mpは前記と同義)、加圧
力約0.5〜150MPaの処理条件下に好適に達成さ
れる。
【0011】本発明の金型の金属多孔質層表面は、所望
によりその表面を被覆する非多孔質膜が形成される。非
多孔質膜の材種は、金属,セラミツクス,あるいは樹脂
等が金型の用途・使用条件等に応じて選択され、その成
膜は、めっき,溶射,あるいはコーティング等、膜材種
に適した方法により行なわれる。金属多孔質層表面を非
多孔質膜で被覆することは、熱交換用媒体がキャビティ
表面に流出し、成形品の品質に悪影響を及ぼすような場
合における媒体の流出を防止するのに有効である。ま
た、成形品がキャビティ表面との接触による急冷作用に
起因して、品質の低下をきたすおそれが有るような場合
には、非多孔質膜としてテフロン樹脂等の断熱性を有す
る膜体を形成することにより、多孔質体の断熱性とテフ
ロン等の非多孔質樹脂膜の断熱性とがあいまって高い断
熱性が得られ、成形品表面の急冷を緩和し、成形品品質
を確保することが容易となる。
【0012】金属多孔質層に供給される熱交換用媒体
は、例えば水、湯,液体炭酸ガス、液体窒素等であり、
その材種は金型の用途・使用条件等に対応する多様な型
温度制御内容に応じて適宜選択使用される。
【0013】本発明の金型は、金属多孔質層の表面に対
する前記非多孔質膜の形成を省略し、金属多孔質層の気
孔をキャビティ空間内に開放させた状態の金型として使
用するも可能である。この場合、金属多孔質層は、熱交
換用媒体流路の役割と併せて、キャビティ内のガスを外
部に排除するガス抜き手段として機能させることができ
る。
【0014】図1は、金属多孔質層を有する本発明の金
型の例を示している。図中,11は金型本体部をなす金
属多孔質層であり、13はその背面に組み合わされた外
型部材である。キャビティ空間を形成する金属多孔質層
11の表面には、その開気孔を封止するための非多孔質
膜12(例えば、テフロン樹脂膜)で被覆されている。
14は金属多孔質層11に対する熱交換用媒体の供給配
管であり、15は金属多孔質層11から熱交換用媒体を
排出する配管である。熱交換用媒体の供給配管14は、
支管14aと支管14bとを有している。支管14aは
金属多孔質層11を加熱昇温するための媒体を供給する
管路であり、支管14bは金属多孔質層11を冷却する
ための媒体を供給する管路である。2つの支管14aと
14bは、各管路のバルブVa,Vbの開閉操作により
切り換えられる。この金型10による成形操業におい
て、キャビティに対する原料注入直前の型温度の調節、
注入した原料の成形に必要な加熱ないし冷却、および成
形操作完了後の冷却降温等、各段階に必要な温度制御
は、支管14a,14bの切り換えにより行われる。
【0015】図2は、金型本体部の金属多孔質層11の
表面に対する非多孔質膜の形成を省略した例を示してい
る。金属多孔質層11に熱交換用媒体の給排送配管14
(14a,14b)および15が接続されている点は、
前記図1のそれと異ならないが、この場合の金属多孔質
層11は、気孔がキャビティ内に開口しているので、こ
れをキャビティのガス抜きに使用することができる。図
中、16は、外型部材13を貫通して金属多孔質層11
に接続されたガス抜き管路であり、ガス抜き管路16を
介して、キャビティ内からのガス排出が行われる。この
金型構成において、密閉されたキャビティ内のガス抜き
を行う場合は、熱交換用媒体の供給配管のバルブVa,
Vbおよび排出配管のバルブVcを閉じ、ガス抜き管路
16のバルブV16を開いてキャビティ内の滞留ガスを系
外に排出する。
【0016】また、型温度の制御・キャビティ内の成形
品の温度制御を行う場合は、ガス抜き管路16のバルブ
16を閉じると共に、熱交換用媒体の給排送配管のバル
ブVa(またはVb)およびVcを開いて金属多孔質層
11に熱交換用媒体を流通させることにより、前記図1
の場合と同様の温度制御が行われる。この場合の熱交換
用媒体の給送は、金型10を型合せしてキャビティ空間
を閉じた状態(キャビティは成形材料が注入・充填され
た状態,または成形材料のない空の状態のいずれでもよ
い)で行うことができる。なお、所望により、熱交換用
媒体の給排送配管14(14a,14b),15のほか
に、金属多孔質層11内を貫通する熱交換用媒体の流通
管路(図示せず)を設け、その流通管路による熱交換用
媒体の給排操作と、上記給排送配管14(14a,14
b),15による給排操作とを適宜切り換え実施するよ
うにしてもよい。
【0017】
【実施例】
〔1〕多孔質金型部材の製造:複数種の金属粉末混合物
を焼結原料として多孔質焼結体を得る。表1に供試材の
組成配合および製造条件等を示し、表2にそれらの諸特
性を示す。表中,No.1〜6 は多孔質焼結体である。No.1
1 および12は、成形用金型の代表的材料(No.11 : ステ
ンレス鋼,No.12 : 工具鋼)の塑性加工材(圧延材)を
比較例として示したものである。
【0018】(1)原料粉末 表1中、粉末材種・配合欄の記号は次のとおりである
(Pa1, a2, a3, P a4, Pa5:高い熱伝導率のグル
ープに属する材種、Pb1, b2:低い熱伝導率のグルー
プに属する材種)。 Pa1:SUS 304 ステンレス鋼(κ 19 W/m ・K, at300
℃),粒度−150 μm Pa2:In 625(κ 12 W/m ・K, at400℃),粒度−150
μm、 Pa3:ステライト♯12(κ 15 W/m ・K, at20 ℃),粒
度−150 μm、 Pa4:SUS 630 ステンレス鋼(κ 19 W/m ・K, at300
℃),粒度−150 μm Pa5:SKD 61工具鋼(κ 28 W/m ・K, at 20℃),粒度
−150 μm、 Pb1:銅(κ 390 W/m・K, at300℃),粒度−100 μ
m、 Pb2:アルミニウム(κ 233 W/m・K, at300℃),粒度
−100 μm、 なお、No.5およびNo.6(高熱伝導率のグループに属する
2材種を混合使用)における熱伝導率の比は、高熱伝導
率の2種の熱伝導率を両者の配合割合に基づく合成則に
より算出し、算出された熱伝導率と熱伝導の低い材種の
熱伝導率との比を示している。
【0019】(2)製造工程 表1中、製造工程欄の記号A, Bは次のとおりである。 A工程:原料粉末混合物をカプセル(軟鋼製)に充填
し、脱気密封(1×10 -2Torr)したうえ、HIP処理
する。ついで、カプセルを除去し、焼結体の粒子間結合
を強化するための熱処理を施したうえ(もしくは施すこ
となく)機械加工を加え、直方体の多孔質焼結体(100
×100 ×50,mm )を得る。 B工程:原料粉末混合物を、ゴム型に充填しCIP処理
により圧粉体を成形したうえ、HIP処理(カプセル・
フリー)に付す。処理後、機械加工を加え、矩形状の多
孔質焼結体(形状・サイズは上記と同じ)を得る。
【0020】(3)多孔質焼結体の特性 強度:3点曲げ試験による曲げ強度(試験温度: 常温) 耐摩耗性:大越式迅速摩耗試験による比摩耗量の比率 ガス抜き性:ガス圧力0.2 kgf/cm2 における試験片(厚
さ5mm)の通過ガス流量(cc/min・cm2
【0021】表2に示したように、発明例の多孔質焼結
体(No.1〜6 )は、代表的な金型材料である比較材No.1
1 (ステンレス鋼)およびNo.12 (工具鋼) に比し著し
く高い熱伝導率を有すると共に、高多孔質性を備え、ガ
ス抜き性も良好である。また、多孔質体でありながら、
機械強度,耐摩耗性も良好で、樹脂成形や非鉄金属鋳造
の金型の構成部材として使用可能である。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明の成形用金型は、金属多孔質層の
気孔を熱交換用媒体流路とし、熱交換面積を増大した効
果として、金型温度の昇温・冷却を効率よく行うことを
可能ととする。その型温度制御効果は成形品の品質の向
上安定化に寄与すると共に、成形操業サイクルの効率を
大きく改善することを可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の金型の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
10: 成形用金型 11: 金属多孔質層 12: 非多孔質膜 13: 外型部材 14(14a,14b): 熱交換用媒体供給配管 15: 熱交換用媒体排出配管 16: ガス抜き配管 Va,Vb,Vc,V16: バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 宏 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 船越 淳 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 西 隆 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 小阪 晃 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の少なくともキャビティ側の表層領
    域に、熱伝導率の異なる複数種の金属粒子が均一に分散
    混在した熱間等方圧加圧焼結体である気孔率7〜50%
    および気孔径500μm以下の金属多孔質層を有し、該
    金属多孔質体層に、熱交換用媒体流通配管が接続されて
    いることを特徴とする熱交換性にすぐれた成形用金型。
  2. 【請求項2】 熱伝導率の低い金属材種と、高い金属材
    種との熱伝導率の比が、2以上であることを特徴とする
    請求項1に記載の熱交換性にすぐれた成形用金型。
  3. 【請求項3】 熱伝導率の低い金属材種が、鉄もしくは
    鉄合金、ニッケルもしくはニッケル合金、またはコバル
    トもしくはコバルト合金であり、熱伝導率の高い金属材
    種が、銅もしくは銅合金、アルミニウムもしくはアルミ
    ニウム合金であることを特徴とする請求項3に記載の熱
    交換性にすぐれた成形用金型。
  4. 【請求項4】 高い熱伝導率の金属粒子の占める体積率
    が、5〜90%であることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の熱交換性にすぐれた成形用金型。
  5. 【請求項5】 金属多孔質体層のキャビティ側表面が、
    非多孔質膜で被覆されれていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項4に記載のいずれか1つに記載の熱交換
    性にすぐれた成形用金型。
JP20544295A 1995-08-11 1995-08-11 熱交換性にすぐれた成形用金型 Pending JPH0952231A (ja)

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