JPH09509827A - 機能性ヒト組織の再生と利用 - Google Patents

機能性ヒト組織の再生と利用

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JPH09509827A JP7522345A JP52234595A JPH09509827A JP H09509827 A JPH09509827 A JP H09509827A JP 7522345 A JP7522345 A JP 7522345A JP 52234595 A JP52234595 A JP 52234595A JP H09509827 A JPH09509827 A JP H09509827A
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エイ. タナゴー、エミル
ダーイヤ、ラジビィール
エフ. ルー、トム
アール. クンハ、ジェラルド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、失われるか或いは損傷した平滑筋組織を再生させるために、天然の細胞機能を維持することを目的として、平滑筋細胞を宿主中で成育させる方法を提供する。この方法においては、平滑筋細胞を、単離された平滑筋組織から遊離させ、次いで培養し、そして細胞外マトリックスと共に宿主に注入する。本発明はまた差異接着により混合物中の平滑近細胞の量を富化する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 機能性ヒト組織の再生と利用 本発明は、合衆国国立衛生研究所から与えられた助成金第5RO1NS180 29−12号による合衆国政府の援助を受けてなされたものである。合衆国政府 は本発明に関して一定の権利を有する。 発明の背景 患者の組織の取り替え(置換)は種々の形態のものが知られている。これらに は、骨の置換や、***、臀部または陰茎増強のための脂肪組織の除去や置換、並 びに皺の除去のためのコラーゲンの注入などがある。後者のケースでは通常ウシ のコラーゲンが使用されるが、これは患者によってはアレルギー反応を起こすこ とがある。 本発明は、失われた或いは損傷した平滑筋細胞を置換するために、天然の細胞 機能を維持することを目的として、平滑筋細胞を宿主中で成育させる方法に関す る。本方法はヒトの筋肉組織を使用して、平滑筋細胞を単離・培養し、そして不 全筋肉組織を有する箇所に再注入する。この方法は、免疫応答の可能性を避ける ために、患者自身の筋肉組織を使用するか、或いは胎児組織から単離した細胞を 使用して行うことができる。 本方法は、培養した平滑筋組織を膀胱頚部や近位尿管の付近に注入して、その 部分に機能的な統合性を与え、また括約筋機能を回復させる場合に特に有用であ ろう。 発明の要旨 本発明は、失われたまたは損傷した平滑筋組織を再生させるために、天然の細 胞機能を維持することを目的として、平滑筋細胞を宿主中で成育させる方法を提 供する。この方法は下記の段階を含む; (a) 平滑筋組織を単離し、単離された組織から平滑筋細胞を遊離させ; (b) その平滑筋細胞を培養し; (c) 段階(b)の平滑筋細胞を、細胞外マトリックスと共に宿主に注入す る。 本方法の好ましい実施態様においては、単離された組織から前記平滑筋細胞を 遊離させるために酵素的消化を利用する。この平滑筋組織は好ましくは異種系、 同種系または自己系のもので、最も好ましくは自己系のものである。別の好まし い実施態様においては、この平滑筋組織は膀胱、子宮、腸管、精嚢または前立腺 から得たものである。 別の好ましい実施態様においては、平滑筋細胞は差異接着法(differential ad hesion)により単離される。さらに別の好ましい実施態様においては、細胞外マ トリックスはコラーゲンまたはエラスチンまたはコラーゲンとエラスチンの組み 合わせで構成されたものである。さらにまた別の好ましい実施態様においては、 宿主は哺乳類であり、最も好ましくはヒトである。 本発明はまた、混合物中の平滑筋細胞を差異接着法により富化する方法をも提 供する。この方法は次の段階を含む; (a) 平滑筋細胞、上皮細胞、線維芽細胞および細胞外マトリックスを含む 哺乳類組織のサンプルを単離し; (b) マトリックスを消化分解して段階(a)の細胞を懸濁液中に遊離させ ; (c) その懸濁液を一連の連続段階で培養し、それにより線維芽細胞を上皮 細胞または平滑筋細胞より早く固相支持体に接着させ、そして平滑筋細胞および 上皮細胞を含む上清を単離し;そして (d)前記上清を培養し、それにより平滑筋細胞を固相支持体に接着させて、 上皮細胞を取り除く。 別の好ましい実施態様においては、段階(d)の固相支持体はプラスチックの 成育支持体である。別の好ましい実施態様においては、細胞を細胞外マトリック スから分離するために段階(b)で酵素的消化を利用する。さらに別の好ましい 実施態様においては、哺乳類組織サンプルはヒトのサンプルである。 図面の簡単な説明 図1は平滑筋がヌードマウスの腎嚢に移植された場合に、平滑筋の分化が維持 されていることを示している。図1aはモルモットの精嚢の写真で、上皮、固有 層および厚い平滑筋層を示している。図1bは上皮および固有層を取り除いた後 に残った純粋な平滑筋を示す。図1cは平滑筋の分化を維持している平滑筋移植 片を示す。 詳細な説明 本明細書では次の略号を使用する:DMEM、ダルベッコの修飾イーグル培地 ;RPMI、ロスウエル・パーク記念研究所培地(Roswell Park Memorial Inst itute Medium);HBSS、ハンクスの平衡塩類溶液;FCS、ウシ胎児血清; EGF、上皮成長因子;TGF−β、β−トランスフォーミング成長因子;DM SO、ジメチルスルホキシド。 本明細書において、“同種系組織”という用語は、ある個体から単離され、同 種の他の個体に使用される組織を指す。“異種系組織”という用語は、ある種の 個体から単離され、他の種の個体に使用される組織を意味する。“自己系組織” という用語は、ある個体から単離され、その個体に再移植される組織を指す。 本明細書において、“差異接着”という用語は、細胞混合物中のあるタイプの 細胞を固相支持体に接着させ、その接着した細胞を混合物から取り出すことがで きるような充分な時間培養することにより、混合物中の特定のタイプの細胞の量 を富化するプロセスを指す。このプロセスは、所望の細胞が個体支持体に付着す ることによって単離されるまでか、または細胞混合物が所望の細胞を優勢に含む ようになるまで繰り返すことができる。 “酵素的消化”という用語はトリプシンおよびコラゲナーゼのような酵素を使 用して組織を分解させることをいう。典型的には、酵素的消化は平滑筋細胞を組 織から単離するために使用されるであろう。 本明細書において、“細胞外マトリックス”という用語はあらゆる非細胞性マ トリックスを指し、典型的には細胞を取り巻く蛋白質および糖蛋白質からなる。 細胞外マトリックスの例としては、結合組織および軟骨が挙げられる。 “宿主”という用語は、精製され、培養され、そして他の種(ドナー)または 宿主自身から移植された組織の受け手(レシピエント)である動物を指す。 本明細書において、“天然細胞機能”という用語は、特定の細胞がin vivoで 与える機能を指す。例えば、平滑筋細胞の天然細胞機能には、食物を腸管に沿っ て移動させたり、ある種の収縮可能な管に沿って血液を移動させる働きを司る収 縮機能、並びに膀胱および子宮の周りの括約筋機能がある。 “固相支持体”という用語は、細胞培養のためのフラスコ、成育チャンバおよ び成育支持体を指し、それらは典型的にはガラスまたはプラスチックである。 本発明は、失われた、または損傷した平滑筋組織を再生させるために、天然の 細胞機能を維持することを目的として、平滑筋細胞を宿主中で成育させる方法を 提供するものである。この方法では、平滑筋組織がまず単離され、その組織から 平滑筋細胞が遊離される。次いでこの平滑筋細胞は培養され、細胞外マトリック スと共に宿主中に注入される。平滑筋組織の単離 組織からの平滑筋細胞の単離の方法および条件は、当分野の熟練者には周知の 事項である。典型的な方法の変更は主として、ドナーの年令、種、組織を単離す る目的、および研究者の好みに応じた変更である。一般的な方法は、ここに本明 細書の一部として援用するフレッシュニー[Freshney]の「動物細胞の培養:基本 的技法マニュアル(Culture of Animal Cells:A Manual of basic Technique)」 、AR Liss社、ニューヨーク(1987)を参照のこと。 本発明の方法に使用される組織は、種々の供給源から得ることができ、これに はヒト、ウサギ、ブタ、およびニワトリの供給源が含まれる。組織の供給源がヒ トの場合、成人個体または新生児から単離することができる。より具体的には、 平滑筋組織は、外科手術によって大動脈、動脈、膀胱、子宮、腸または前立腺か ら得られる組織である。 一旦組織は単離されると、平滑筋細胞を遊離させるために機械的および/また は酵素的方法により消化分解される。 A.弾性動脈 使用される組織が弾性体(即ち、典型的にはウサギ、ラットまたはウサギの大 動脈)の場合、切り取られた大動脈は通常ウシ胎児血清を含む冷平衡塩類溶液中 に入れる。顕微鏡を使用した切開により結合組織および脂肪が取り除かれ、血管 は長手方向に切られる。内膜および中膜の内側2/3が外膜から細片状で取り出 され、コラゲナーゼを含むフラスコへ移される。適当な時間消化させた後、コラ ゲナーゼを取り除き、エラスターゼを含む溶液と置換される。次に追加のコラゲ ナーゼを加え、全ての組織が細胞単体に完全に分散されるまでこの組織を攪拌す る。 B.筋性動脈 尾動脈のような筋性動脈が使用される場合、先ず手で脂肪および結合組織を取 り除いて血管を清浄にする。残った組織をコラゲナーゼの中に入れ、37℃で緩 やかに攪拌する。約10分間隔で、透明な筋肉層だけが残るようになるまで外膜 をピペッティングにより取り除く。この組織を次に新しいコラゲナーゼの中に入 れ、細片に切断し、そして成育培地を含むフラスコへ移し、37℃で一晩インキ ュベートする。インキュベーション後、その組織懸濁液を遠心分離し、上清を廃 棄する。組織をトリプシン/バーゼン溶液に入れ、細胞が完全に分離するまで攪 拌する。FCSの添加によりトリプシンを不活化させ、この懸濁液を再び遠心分 離して細胞のペレットを得る。 C.腸間膜脈管 腸間膜脈管が使用される場合、まず組織を冷HBSSに入れ(組織を固化する ため)、次いでその組織をコラゲナーゼ溶液へ移すことにより大量の脂肪を取り 除かなければならない。10分後に組織を冷HBSS中へ戻し、脂肪および結合 組織を剥ぎ取る。脂肪小球は冷HBSSを連続的に取り替えることにより取り除 かれる。腸間膜小動脈および動脈を静脈およびその枝脈から取り出し、次いで小 動脈を動脈から分離する。この小動脈をコラゲナーゼ中に加え、外膜をピペット で静かに取り除く。残った筋肉層を新しいコラゲナーゼ中に移し、筋性動脈の項 で述べたように処理する。 D.胎児血管、膀胱、子宮、および結腸組織 胎児や新生児組織の血管、ならびに膀胱、子宮および結腸の血管は、コラゲナ ーゼと0.1%トリプシンを加えたカルシウムおよびマグネシウム非含有HBS Sと共に連続インキュベーションすることにより、細胞に分散させることができ る。 好ましい実施態様においては、切り取られた組織をまず塩溶液、典型的にはハ ンクスの平衡塩類溶液(HBSS)またはリン酸緩衝溶液に加え、次いで洗浄に より血液を取り除く。次に滅菌したハサミを使用してこの組織から脂肪を除き、 抗生物質、成育刺激剤、および抗真菌剤を付加した成育培地を含む別の容器に移 す。基本成育培地は決定的に重要なものではないが、ダルベッコの修飾イーグル 培地(DMEM)またはRPMIが好ましい。組織は滅菌したピンセットおよび ハサミにより細かく切り刻み、次いでトリプシンンにより消化分解する。トリプ シン化の後、上清を廃棄し、残渣をコラゲナーゼおよびヒアルロニダーゼにより 消化分解し、細胞外マトリックスを全て分解する。消化分解の後、このサンプル を遠心分離する。遠心分離は典型的には約3000〜約8000rpm、好まし くは約5000rpmで行う。遠心分離の時間は通常約7〜13分間で、好まし くは約10分間である。遠心分離の後、上清を廃棄し、残渣を成育培地中に再懸 濁する。細胞の培養に先だって混合物中の平滑筋細胞の量を富化しておくことも できる。 本発明はまた混合物中の平滑筋細胞を差異接着により富化する方法も提供する 。この方法においては先ず、平滑筋細胞、線維芽細胞、上皮細胞および細胞外マ トリックスを含む哺乳類組織、好ましくはヒトのサンプルの単離を行う。次に細 胞外マトリックスを除去して細胞の懸濁液を得、これを上皮細胞または平滑筋細 胞のいずれよりも線維芽細胞が固相支持体に早く、または与えられた時間内で多 く接着するように培養する。上皮細胞および平滑筋細胞を含むこの上清を取り出 し、平滑筋細胞が固相支持体に接着するのに充分な時間培養する。上皮細胞を含 む上清を取り出し、基本的に平滑筋細胞だけが付着した固相支持体を残す。これ らの 細胞はトリプシン化によって取り出すことができる。ある一定の好ましい実施態 様においては、固相支持体はプラスチック製ペトリ皿のようなプラスチックの成 育支持体である。他の好ましい実施態様においては、細胞外マトリックスは酵素 的消化により組織サンプルから取り除かれる。 平滑筋細胞の適当な混合物が得られると、この混合物を培養して不死化するこ とができる。不死化された培養物のペレットは細胞外マトリックスとともに注入 できるようになり、平滑筋組織として成育し生存することになる。初代培 養 平滑筋細胞の初代培養を確立する技術および方法もまた、当分野の熟練技術者 にはよく知られており、また全般的には本明細書の一部としてここに援用するリ シアルデリ[Ricciardelli]ら、In Vitro Cell Dev.Biol.25:1016−1 024(1989)に開示されている。成育培地、血清の使用、培地補助剤、培 養チャンバおよび基質の変更は、培養する特定の細胞および採取した細胞の用途 に応じて実験的に決められる。 初代細胞培養のための成育培地は通常、アミノ酸、ビタミン類、および血清や 血清置換物などのその他の栄養物を含む緩衝塩溶液である。このような成育培地 としてはDMEMおよびRPMIが挙げられる。さらに、この培地には細胞成育 を強化し、培養物の死滅を防止するために他の補助剤を含ませることもある。 緩衝塩溶液は大気条件で平衡させるか、あるいは5〜10%の二酸化炭素を含 むガス相で平衡させて用いる。本発明の方法では、後者のタイプの溶液が好まし い。これらの培地はアール(Earle's)の塩をベースとし、CO2平衡インキュベー ター中でpHを維持するために重炭酸塩/炭酸系で緩衝させるようにしたもので ある。特に好ましい培地はダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)およびR PMIである。 成育培地に血清を加えると成長因子の供給源となる。しかしながら血清の使用 には、ロット毎の変動や血清構成物による予測できない効果など多くの欠点がつ きまとう。そこで、血清に対する要求条件を少なくするか、あるいはなくしてし まう培養条件が規定された。これら代わりの条件としては血清代替品、補助剤添 加血清および培地補助剤の使用がある。本発明の方法では、成育培地は通常5〜 15%のウシ胎児血清、好ましくは約10%のウシ胎児血清を含むものとする。 さらに、ウシ胎児血清は望ましい成長因子の活性能は維持しつつ、すべてのプロ テアーゼを失活させるように加熱不活化する。 前述のように、血清の補充量を低減させるために培地補助剤を添加する。その ような補助剤としては通常、インスリン、トランスフェリン、微量元素(マンガ ン、モリブデン、バナジウム、ニッケル、またはスズ等)、アスコルビン酸、非 必須アミノ酸、L−グルタミンおよびその他の成長因子のような成育促進添加物 などが挙げられる。成育培地に対するその他の添加物としては抗生物質および抗 真菌剤などが挙げられる。典型的には、ペニシリン、ストレプトマイシン、ネオ マイシンおよびポリミキシンのような広いスペクトルを有する抗生物質が使用さ れる。好ましいものはペニシリンとストレプトマイシンである。好ましい抗真菌 剤はファンギゾン(fungizone)およびナイスタチン(nystatin)である。特に 好ましいくはファンギゾンである。 脈管平滑筋細胞のための培養チャンバおよび基質は通常プラスチック製培養皿 またはフラスコである。しかしながら、平滑筋細胞はプラスチック皿中に載置さ れたカバーグラス上でも、また、コラーゲン膜、エラスチック膜、平滑なシリコ ンゴム基層、ポリアクリロニトリル繊維、ダクロンベロア(dacron velour)、お よびパリレンC(Parylene-C)を被覆したポリプロピレン微細繊維などの各種膜 および繊維上でも成育する。 好ましい実施態様においては、平滑筋細胞の初代培養は、最初に単離された細 胞のペレットを完全DMEM(非必須アミノ酸、L−グルタミン、加熱不活化F CS、ペニシリン、ストレプトマイシン、インスリン、トランスフェリン、アス コルビン酸、EGF、微量要素溶液およびファンギゾンを含む)中に懸濁させる ことにより確立させる。この懸濁液を100mmのプラスチック板に植え付け、 CO2加湿インキュベーター中で37℃に保つ。二酸化炭素の量は通常約4%〜 約10%で、好ましくは7%である。3ないし4時間後に、非付着細胞をペトリ 皿に接種し、7〜10日間成育させる。次いで得られた単層をトリプシン化によ り継代培養する。 培養表面から接着細胞をトリプシン化により取り出す方法は当分野の熟練技術 者にはよく知られている。即ち、トリプシンまたはトリプシン・EDTAをCa++ およびMg++不含緩衝塩溶液(即ち、HBSS)に溶解し、pHを7.4〜7 .6に調整する。すべての培地または血清をCa++およびMg++非含有緩衝塩溶 液で洗浄することにより単層から除去する。次にトリプシン溶液を単層を含む容 器に、単層をカバーするのに充分な量加えて、その混合物を37℃で約2分間イ ンキュベートする。容器からトリプシン溶液を取り除き、細胞が表面から離脱す るまで単層を再びインキュベートする。このプロセスが完了したら、血清または 血清を含む培地を容器に加え、細胞を損なうトリプシン活性を阻止する。細胞は 、静かなピペット操作によって集塊をほぐして再懸濁することができ、培地で希 釈した後に細胞数の計測および二次培養に供する。 培養細胞を直ちに使用しない時は、それらを液体窒素中で凍結することができ 、将来使用する時は解凍・培養して成育細胞を得る。細胞の凍結/解凍 平滑筋細胞は通常、汚染による損耗を避け、かつ将来使用する場合に安定して 供給するために凍結される。 細胞を凍結するために、培養物をトリプシンで分離させて細胞ペレットとし、 これをグリセリンまたはジメチルスルホキシドのいずれかを凍結保存剤として含 む完全培地中に懸濁する。好ましい実施態様においては、約10%のジメチルス ルホキシド(DMSO)を含む完全DMEMが使用される。さらにこの培地は1 0〜25%のFCS,好ましくは約20%のFCSを含むものとしてもよい。細 胞ペレットは約1〜5×107細胞/mLの濃度で凍結培地中に懸濁させる。こ のうちの少量をバイアルに採り、マイナス20℃で2時間冷却し、次いで将来使 用するまで液体窒素を含んだ貯蔵容器中に移しておく。 凍結した細胞は脆いため、注意して取り扱う必要がある。凍結細胞は急速に解 凍し、完全成育培地中に直接植え付けなければならない。添加された凍結保存剤 (グリセリンまたはDMSO)に敏感な細胞は、遠心分離して培地を含んだ保存 剤を取り除き、完全成育培地に植え付けるべきである。好ましい実施態様におい ては、凍結細胞を含んだガラス容器は37℃の水浴で1分間除霜する。この細胞 を滅菌した遠心分離管に移し入れ、完全DMEMを添加し、細胞を遠心分離する 。上清を廃棄し、ペレットを完全DMEMに再懸濁し、二次培養を確立するため に75mmの組織培養フラスコに植え付ける。二次培養 二次培養は、前に凍結し初代組織培養皿ですでにコンフレント(集密化)状態 になっている凍結細胞から得られる。解凍した細胞を遠心分離してペレットを得 、これを完全DMEMに再懸濁し、計数して組織培養フラスコ中に植え付ける。 初代培養の項で説明したようにインキュベートした後、細胞をカルシウムおよび マグネシウム非含有リン酸緩衝溶液で洗浄し、トリプシン処理により皿から離脱 させる。次に細胞を計数し、宿主の処理に先立って適当な量を細胞外マトリック スと組み合わせる。細胞外マトリックスを伴う細胞の注入 平滑筋細胞の正常な付着、成育および発達は多くの付着因子に左右される。こ れらの因子は通常、細胞外マトリックスの形で供給される。細胞外マトリックス の成分によって、付着、細胞の拡散、成育、分化および細胞の運動性はすべて影 響を受ける。典型的な細胞外マトリックスは、コラーゲン、エラスチン、ラミニ ンあるいはそれらの組み合わせを含んだものが含まれる。これらの蛋白質に加え て、細胞外マトリックスは通常TGF−β、線維芽成長因子および組織プラスミ ノーゲンアクチベータのような成長因子をも含む。 細胞および細胞外マトリックスの注入は、典型的には粘膜下または被膜下のい ずれかを通して行われる。括約筋機能を再生したい場合には、平滑筋細胞は膀胱 または肛門括約筋の周辺、好ましくは3部位または4部位に注入する。本発明の 方法で使用される注入液は通常、約0.1mLの成育培地に懸濁された約100 0〜2000万個の細胞を含む。各注入液はまた、薬理学的に許容可能なキャリ アに等量の溶解細胞外マトリックスを、合計量で約0.2mL含む。各注入液中 の溶解細胞外マトリックスの濃度範囲は通常約2.0〜20mg/mLである。 薬理学的に許容可能なキャリアは当分野の熟練技術者は周知のものである。キャ リアの選択は、1つには作られる特定の注入液に応じて決められる。粘膜下およ び被膜下注入に適当な処方としては、水性等張性滅菌注入溶液および滅菌成育培 地がある。好ましい実施態様において、細胞外マトリックスはマトリゲルTMのよ うな市販の可溶化基底膜調製品である。 具体的な治療の進行は、内視鏡検査または当分野の熟練技術者が周知のその他 の尿力学的検討で追跡することができる。1回の治療では平滑筋細胞を成育させ たり平滑筋機能を復元するのに不充分な場合、繰り返し治療を行うことができる 。 平滑筋細胞の処理・治療においては、任意に注射または経口投与のいずれかに よる抗生物質治療を併用することができる。 以下の実験結果は例示として提供するものであり、本発明の範囲を限定するも のではない。 実施例 実施例1 この実施例は本発明の方法で使用される平滑筋細胞の単離および成育のための 培養技法を説明するものである。初代培養 : 手術組織の小片(平滑筋コラーゲン、エラスチックなど)を切り取り、冷ハン クス平衡塩類溶液(HBSS)を含んだ35mmペトリ皿に加えた。血液を冷H BS溶液で洗浄して取り除き、組織は滅菌したハサミを使用して脱脂した。この 組織を、1%(v/v)の非必須アミノ酸、2MのL−グルタミン、10%の加 熱不活性化ウシ胎児血清、ペニシリン(100単位/mL)、ストレプトマイシ ン(100μg/mL)、インスリン(5μg/mL)、トランスフェリン(5 μg/mL)、アスコルビン酸(5μg/mL)、EGF(5μg/mL)、微 量元素溶液(1μL/mL)、およびファンギゾン(0〜25μg/mL)を含 むダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)を含む別のペトリ皿へ移し、滅菌 したピンセットおよびハサミにより小片(1〜2mm)に切り刻んだ。この組織 を1.5mg/mLのトリプシンを用いて37℃で2時間トリプシン処理した。 インキュベーションの最後に、主として上皮細胞を含む上清を廃棄し、ペレット をコラゲナーゼ(200〜250単位/mL)およびヒアルロニダーゼ(112 単位/mL)を使用し、かつ磁石攪拌棒による緩やかな機械的分離により37℃ で12〜16時間消化分解した。インキュベーションの終了時には殆どの組織は 消化分解された。これらのサンプルを5000rpmで10分間遠心分離した。 上清を廃棄し、ペレットを完全DMEMに再懸濁し、100mmプレート中で7 %CO2加湿インキュベーター中37℃において培養した。3〜4時間後、約2 0〜40%の細胞がプレート上に付着した。付着しなかった細胞は3つの100 mmプラスチックペトリ皿に接種した。7〜12日後、単層をトリプシン処理に より継代培養した。培養物の生存可能性 : これら細胞の生存可能性についてはトリパンブルー色素排除法を使用してテス トした。染料(2.5mg/mL)を少量の細胞懸濁液に添加し、室温で10分 間インキュベートした。死亡した細胞は染色されるが、それらを血球計により計 数し、生存率(%)を算出した。二次培養 : 100mmファルコンプラスチック組織培養皿中で細胞がコンフレント化した 後、この細胞をカルシウムおよびマグネシウム非含有リン酸緩衝溶液で洗浄し、 トリプシン(0.5mg/mL)およびEDTA(0.2mg/mL)の溶液を 使用して3分間インキュベートすることにより培養皿から離脱させた。細胞を5 000rpmで5分間遠心分離し、上清を廃棄し、細胞ペレットを完全DMEM 中に再懸濁した。細胞はコールターカウンターにより計数した。150mmプラ スチック組織培養フラスコそれぞれに約50,000個の細胞を植え付けた。1 5分後に各培養フラスコに完全DMEMを添加した。細胞の凍結および解凍 : 細胞の凍結:培養物は前記のようにトリプシンにより分離させ、細胞ペレット は新たに調製した10%ジメチルスルホキシド(DMSO)、20%ウシ胎児血 清を含む完全DMEM中に静かに再懸濁させた。再懸濁した細胞を特殊バイアル に入れ、−20℃で2時間維持し、そして次に使用するまで液体窒素中で保存し た。 細胞の解凍:バイアルを水浴(37℃)中で約1分間除霜した。バイアルの外 側を70%エタノールで除菌し、細胞を滅菌した15mL遠心管に移した。約5 mLのDMEMを添加し、細胞を5000rpmで約5分間遠心分離した。上清 を廃棄し、ペレットを完全DMEMに再懸濁し、75mm組織培養フラスコに移 して、継代培養する前にコンフレントまで成育させた。 実施例2 この実施例はヌードマウス中の培養細胞のin vivo成育能力を説明するもので ある。 平滑筋細胞を実施例1で記載したように培養した。約500〜600万個の細 胞を各マウス(3〜4週令の雄BALB/C“Nu/Nu”無胸腺マウス、Si monsen Labs社、カリフォルニア州ギルロイ、米国)の右および左後 側腹部に皮下注入した。細胞はマトリゲルTM(0.1mL、Becton Di ckinson社、マサチューセッツ州ベッドフォード、米国)を使用して或い は使用せずに注入した。細胞の成育は出現してから毎週カリパスにより測定した 。移植容積は下記により計算した: 容積=(長さ×幅2)/2 下表Aは6週間後のマウスにおける細胞成育の結果を示したものである。 表Aの結果が示すように、マトリゲルTMはヌードマウス中で平滑筋細胞の成育 を2〜3倍増加させた。 実施例3 この実施例は平滑筋細胞がヌードマウスの腎嚢に移植された場合に、平滑筋細 胞の分化が維持されることを説明するものである。 成体モルモットから精嚢を切り取り、それらが図1aに横断切片で示されてい る。粘膜とその周りの平滑筋が明瞭に見える(H&E染色を使用)。腺をメスで 開き、上皮粘膜をメスを使用して掻き取って除去した。得られた筋肉被包を検査 し、平滑筋のα−アクチン染色を利用して上皮夾雑物がないことを確認した(図 1b)。1×1×2mmの平滑筋被包片をヌードマウスの腎嚢下に移植した。4 週間後、この平滑筋シートは完全な状態で残っており、平滑筋の分化が維持され ていた(図1c、H&E染色)。 実施例4 この実施例は、モルモットの精嚢からの細胞の混合物中の平滑筋細胞を差異接 着法を使用して富化する方法を説明するものである。 モルモットの精嚢を切り取り、DMEMを含む35mmペトリ皿に加え、滅菌 済のピンセットとハサミを用いて長手方向に切り開いた。血液と脂肪を洗浄と静 かな掻き取りにより取り除き、組織を培地を含んだ別のペトリ皿に移した。上皮 層を静かに掻き取り、上皮細胞の殆どを取り除いた。 残った組織を実施例1で説明したように完全DMEMを含んだ別のペトリ皿に 移した。この組織を、コラゲナーゼ(200〜250単位/mL)およびヒアル ロニダーゼ(112単位/mL)を使用し、かつ磁石撹拌棒による緩やかな機械 的分離により、37℃で5〜6時間消化分解した。この組織を次にDMEMで洗 浄し、1.5mg/mLのトリプシンを用いて37℃で4〜5時間トリプシン処 理した。インキュベーションの終了時には組織はほぼ完全に消化分解された。消 化分解されたサンプルを5000rpmで10分間遠心分離し、上清を廃棄した 。細胞を含んだペレットを完全DMEMに再懸濁し、100mmの培養プレート で7%CO2加湿インキュベーター中37℃で培養した。細胞集団を次に5〜6 時間静置することにより部分的に精製した。この間に、線維芽細胞はプレートに 付着し、平滑筋細胞と上皮細胞は懸濁液中に残った。懸濁液中の細胞を新しい培 養フラスコ中へ再植え付けした。約12〜24時間後に平滑筋細胞が付着した。 平滑筋細胞より遅く付着する上皮細胞の殆どは、24時間後に培養培地を取り替 えた時に排除された。培養フラスコに付着した全ての上皮細胞は平滑筋細胞によ り急速に駆逐された。すべての上皮細胞は、もし残っていたとしても継代培養時 に除去され、これにより純粋な平滑筋細胞集団を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ダーイヤ、ラジビィール アメリカ合衆国 94070 カリフォルニア 州 サンカルロス スプリングフィールド ドライブ 996 (72)発明者 ルー、トム エフ. アメリカ合衆国 94010 カリフォルニア 州 ヒルズバラ バーロイルヘット ドラ イブ 1151 (72)発明者 クンハ、ジェラルド アール. アメリカ合衆国 94404 カリフォルニア 州 フォスター シティ ウィンドジャマ ー サークル 1016

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 失われるか或いは損傷した平滑筋組織を再生させるために、天然の細 胞機能を維持することを目的として、平滑筋細胞を宿主中で成育させる方法であ って、 (a) 平滑筋組織を単離し、単離された組織から平滑筋細胞を遊離させ; (b) 当該平滑筋細胞を培養し; (c) 段階(b)の平滑筋細胞を、細胞外マトリックスと共に前記宿主に注 入する、 各段階を包含する方法。 2. 前記平滑筋細胞を遊離させるために、段階(a)に酵素的消化法を使 用する、請求項1に記載の方法。 3. 前記平滑筋細胞が異種系のものである、請求項1に記載の方法。 4. 前記平滑筋細胞が同種系のものである、請求項1に記載の方法。 5. 前記平滑筋細胞が自己系のものである、請求項1に記載の方法。 6. 前記平滑筋組織が、膀胱組織、子宮組織、腸組織、精嚢および前立腺 組織からなる組織群から選ばれるものである、請求項1に記載の方法。 7. 前記平滑筋細胞が差異接着法により単離される、請求項1に記載の方 法。 8. 前記細胞外マトリックスがコラーゲンで構成される、請求項1の方法 。 9. 前記細胞外マトリックスがエラスチンで構成される、請求項1の方法 。 10. 前記細胞外マトリックスがコラーゲンとエラスチンの組み合わせを包 含する、請求項1の方法。 11. 前記宿主が哺乳類である、請求項1の方法。 12. 前記宿主がヒトである、請求項1の方法。 13. 混合物中の平滑近細胞を差異接着法により富化する方法であって、 (a) 平滑筋細胞、上皮細胞、線維芽細胞および細胞外マトリックスを含む 哺乳類組織のサンプルを単離し; (b) 前記マトリックスを消化分解して段階(a)の細胞を懸濁液中に遊離 させ; (c) 前記懸濁液を一連の連続段階で培養し、それにより前記線維芽細胞が 上皮細胞または平滑筋細胞より早く固相支持体に接着し、そして前記平滑筋細胞 および上皮細胞を含む上清を単離し;そして (d) 前記上清を培養し、これにより平滑筋細胞を固相支持体に接着させ、 前記上皮細胞を取り除く、 各段階を包含する方法。 14. 段階(d)の前記固相支持体がプラスチック製の成育支持体である、 請求項13に記載の方法。 15. 段階(b)が酵素的消化を使用して前記細胞を前記マトリックスから 分離するものである、請求項13に記載の方法。 16. 哺乳類組織サンプルがヒトである、請求項13に記載の方法。
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