JPH09509080A - 吸収性パンツ型おむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 パンツ型おむつ（１）がずり落ちる問題を、過剰な数の弾性糸又は大きく強固な、しかして不快な弾性糸なしに解決するために、ウエスト部分の面のうち使用者の肌に面した部分は例えば肌に対する摩擦増加面（６ａ−ｄ）を形成するためにホットメルト材料を備えており、好ましくはこれは、恐らくはウエスト部分の左右ヒップ部分でのみ、模様状の点として吹き付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性パンツ型おむつ 本発明は一回限り使用のための吸収性パンツ又はパンツ型おむつに関するもの であり、股部分を設け、それに隣接する前方及び後方部分を設け、それらは接合 されて使用者のウエストを包囲するウエスト部分を形成し、前記部分は円周方向 に弾性があり、更に、弾性ウエスト部分により使用者の体にしっかりと対接保持 される吸収体を設けて成るものである。かかる吸収性パンツ型おむつは本発明者 自身のスウェーデン特許出願９２００６６３−４で知られ、それはウエスト部の 回りに弾性的に伸張可能な素子、例えば、弾性的に伸張可能な紐、ストリップ、 フィルム、繊維布、積層体又は同類物を有し、これらはパンツ型おむつを使用者 へ適正位置で保持し、それが意図される使用位置からずり落ちるのを防ぐように 設計されている。弾性張力が使用者にとって不快なものにならないように、周知 のパンツ型おむつは多数の弾性素子を備え、それらの数により、一方ではパンツ 型おむつがずり落ちないように使用者のウエストのまわりで十分な総合締付力を 発揮し、他方では各弾性素子は使用者へ過度の局部圧力を及ぼさない。しかしな がら、多数の弾性素子の使用は比較的高い材料コストを伴う。故にパンツ型おむ つは使用者上に快適に取り付け位置保持（stay up）すべきであるという要件か ら逸脱することなしに、パンツ型おむつのウエスト部分の弾性素子の必要性を減 らすことが所望される。 これら及び他の問題は、使用者の肌に面したウエスト部分の面の少なくとも一 部分は肌に対する摩擦増加面を形成するために摩擦作用物を備えることを特徴と する、冒頭に記載の形式の使い捨て吸収性パンツ型おむつにより解決される。こ れは多くの弾性糸を使用する必要なしに非常に安価且つ簡単な態様で、パンツ型 おむつがずり落ちるのを防ぐ。これにより、パンツ型おむつが使用中に適正位置 に留まることを依然として要求しながら非常に限定された数のパンツのウエスト 寸法を供給することが可能となる。しかしながら、本発明はウエスト部分に多数 の弾性素子を有するパンツ型おむつに有利に使用することもできる。この場合、 弾性素子が使用者に及ぼす張力を減らすことが可能であり、その理由は摩擦作用 物の摩擦力が弾性張力の低下により生じた摩擦の減少を補うからである。使用者 の体に対する摩擦を向上する目的、即ちパンツ型おむつの取り付け位置保持能力 を向上する目的で、ウエスト部に多数の弾性素子を使用しない他の形式のパンツ 型おむつにも本発明を使用することは勿論可能である。 ＵＳ−Ａ−４ ８３４ ７３９は、衛生ナプキンを着用者のアンダーパンツ（ underpants）及び大腿部に関して適正位置に維持するために衛生ナプキンに摩擦 コーティングを使用することを記載している。しかしながら、この発明は上述の 如く全体的に異なる問題及び全体的に異なる領域に向けられ、即ち使用者のアン ダーパンツにより保持される衛生ナプキンに向けられている。 次に本発明を添付図面に関し更に詳述する。図中、 第１図は本発明の一実施例による吸収性パンツ型おむつをパンツ型おむつの外 側を見た概略平面図で示し、この時、パンツ型おむつの前方及び後方部分はまだ ウエスト開口及び脚開口を形成する接合が行われておらず、パンツ型おむつの弾 性素子は引き延ばされた状態にある。 第２図は第１図のII−II線に沿う断面図を示す。 第３図は第１図のIII−III線に沿う断面図を示す。 第４図は組み立てられた状態のパンツ型おむつを前から見た図を示す。 第５図はホットメルト（hot-melt）材料を螺旋形配置した本発明によるパンツ 型おむつを示す。 第６図は使い捨て生理用ブリーフに実施された本発明を示す。 しかして第１図は、まだ組み立てられていない状態、即ちおむつのウエスト及 び脚開口が未だ形成されていない状態の吸収性パンツ型おむつを示す。パンツ型 おむつは、使用者の前部に付与される前方部分１と、使用者の後部に付与される 後方部分２と、使用者の脚間で付与される前方及び後方部分１，２間の股部分３ とを含む。また前方及び後方部分１，２は各々、第４図によるパンツ型おむつを 形成するために共に取り付けられるよう意図された二つの側縁４，５を有する。 更にパンツ型おむつはおむつの縦方向に延びた吸収体１４を含み、また吸収体１ ４は内方カバー層１５と外方カバー層１６との間に包被される。内方カバー 層１５は使用者に面する吸収体１４の湿潤側に付与される。内方カバー層１５は 透液性であり、例えば、繊維布、即ち所謂不織布から成る。外方カバー層１６は 不透液性、あるいは少なくとも疎水性であり、また例えば、ポリオレフィンで被 覆又は積層された繊維布あるいはポリエチレンの層から成ることができ、故に不 透液性又は少なくとも疎水性になる。吸収体１４は例えば、吸収性材料としてセ ルロース繊維を含むことができる。更に、それは例えば、粒子形態でポリマーハ イドロコロイド材料の如き他の吸収性材料を含むことができる。かかる材料は通 常、自重の何倍もの液体を吸収する能力を持つ材料として定義される所謂超吸収 剤である。複数個の横方向弾性素子１７、例えば、弾性糸、テープ又は同類物、 は前方及び後方部分１，２の両部分を横切り予め伸張された状態で付与される。 しかしながら、かかる弾性素子の必要本数はここでは、同じ取り付け位置保持能 力を有する周知のパンツ型おむつに於けるよりも少ない。 前方及び後方部分１，２に於て、例えば繊維布の如き織物状材料の層２７，２ ８がパンツ型おむつの最外方層にそれぞれ配置される。弾性糸１７はこれらの層 ２７，２８と外方カバー層１６又は内方カバー層１５との間で、それぞれ前方及 び後方部分のうち外方カバー層１６が延びていない部分内に、付与される。 前部層２７と同様に、後部層２８は幾分、吸収体の後方又は前方縁にわたって 延び、しかしてまた外方カバー層１ ６の一部分を覆う。パンツ型おむつの前方及び後方ウエスト部分に沿って、予張 力状態で付与された弾性糸、テープ又は同類物から成ることができる二つの弾性 糸３３が延び、またこの実施例に於ては上記個々の弾性素子１７よりも大きい収 縮力を有する。 本発明によると、使用者に面するウエスト部分の面１５は摩擦作用物から成る 部分６ａ−ｄを有するが、その目的は肌との摩擦を増加させてパンツ型おむつが ずり落ちるのを防ぐことである。 摩擦作用物は例えば、ホットメルト型の可撓性材料、即ち可溶膠着剤にするこ とができ、これにより平滑で非多孔性の面を持つコーティングが施される。しか しながら、それは５０℃の如き高温度の時でさえも、使用者の肌へ強固に付着し てはならない。この文脈に於ける可撓性とは、材料が追従性を持ち、しかして使 用者が動いて材料が伸張されるときパンツ型おむつのウエストの材料と同程度に 追従及び伸張できることを意味する。 この文脈に於て使用に適したホットメルト材料は、熱可塑性ゴム、例えばスチ レン・イソプレンゴム（ＳＩＳ）、スチレン・ブタジエンゴム（ＳＢＲ）又はス チレン・エチレン・ブタジエン・スチレンゴム（ＳＥＢＳ）を基礎とする材料で ある。例えば以下の群に示す他のホットメルト材料も使用可能である、即ち：エ チレン酢酸ビニル共重合体、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロー ス及びアクリル材料。 摩擦作用物の他の例は発泡型材料及び水性材料、例えばポリ酢酸ビニルである 。 ヒップ部分で付与されるが縁部分４，５間の継目を越えず且つ前方及び後方部 分の中央部に直接付与されない部分６ａ−ｄは有利であることが判明している。 何故ならば、パンツ型おむつを着脱するとき手が前記部分に置かれるからである 。しかし、弾性ホットメルト材料は、当然、ウエスト部分の内側全体のまわりに 延びたストリップ又は紐として付与できるが、しかしながらこれはホットメルト ストリップの一部がパンツ型おむつの着脱時に腹部又は背側に付着することを意 味する。またホットメルト材料はウエストのまわりの様々な部域に吹き付けた螺 旋模様で、あるいは膠着剤の滴下形態で、付与できる。ホットメルト接着剤の他 の付与の一例が第５図に示され、ここでは材料はウエスト部分全体のまわりにス トリップ状に延びた螺旋形態でスプレイノズルにより付与されている。しかして 本発明では弾性糸１７及び／又は３３の張力を小さくし又はその本数を少なくし 、しかも同時により良好な着用快適性を有する同等の取り付け位置保持能力を達 成することが可能である。本発明なしに着用者が同等の快適性を得られるように するためには、パンツ型おむつは多数の各種ウエスト寸法のものを提供すること が必要となり、これにより製品は更に高価なものとなり消費者にとって使用がよ り困難となる。 第６図は生理用ブリーフに実施された本発明を示し、こ こでホットメルト摩擦増加材料６ａ−ｄから成る相対的に貼付けられたストリッ プは生理用ブリーフの弾性化されたウエスト部分のまわりで付与されており、快 適性及び保持能力に関して上記パンツ型おむつの例に於て達成されたのと同等の 利点が達成される。 生理用ブリーフは臀部に面した脚開口部に沿って摩擦増加ホットメルトパッチ １９も備える。それらはブリーフの後部の脚開口の縁が臀部を横切り臀部間のし わへ滑り込むことを防ぎ、不快感及び吸収性材料のバンチング（bunching）が生 じるのを防ぐ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．股部分（３）を設け、それに隣接する前方及び後方部分（１，２）を設け 、それらは接合されて使用者のウエストを包囲するウエスト部分を形成し、前記 部分は円周方向に弾性があり、更に、弾性ウエスト部分により使用者の体にしっ かりと対接保持される吸収体（１４）を設けて成る使い捨て吸収性パンツ又はパ ンツ型おむつに於て、使用者の肌に面したウエスト部分の面の少なくとも一部分 は肌に対する摩擦増加面を形成するために摩擦作用物を備えることを特徴とする 使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ２．摩擦作用物は可撓性があり、弾性ウエスト部分に追従することを特徴とす る第１項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ３．摩擦作用物はホットメルト型の材料から成ることを特徴とする第１項又は 第２項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ４．ホットメルト材料は熱可塑性ゴムを基礎とすることを特徴とする第１項乃 至第３項の何れか一項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ５．摩擦作用物は水性材料から成ることを特徴とする第１項ないし第２項の何 れか一項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ６．摩擦作用物は発泡型材料から成ることを特徴とする第１項ないし第２項の 何れか一項記載の使い捨て吸収性パ ンツ又はパンツ型おむつ。 ７．摩擦作用物はウエスト部分の内側全体のまわりに一列に延びた部分に配置 されることを特徴とする第１項乃至第６項の何れか一項記載の使い捨て吸収性パ ンツ又はパンツ型おむつ。 ８．摩擦作用物はウエスト部分の左右のヒップ部分に沿ってのみ延びた部分に 配置されることを特徴とする第１項ないし第６項の何れか一項記載の使い捨て吸 収性パンツ又はパンツ型おむつ。 ９．摩擦作用物はウエスト部分に沿って連続ストリップ状に延びることを特徴 とする第１項乃至第８項の何れか一項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型 おむつ。 10．摩擦作用物はウエスト部分の内側に点の形態で配置されることを特徴とす る第１項ないし第８項の何れか一項記載の使い捨て吸収性パンツ又はパンツ型お むつ。